JP2899664B2 - 振動型角速度センサ - Google Patents

振動型角速度センサ

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JP2899664B2
JP2899664B2 JP3003301A JP330191A JP2899664B2 JP 2899664 B2 JP2899664 B2 JP 2899664B2 JP 3003301 A JP3003301 A JP 3003301A JP 330191 A JP330191 A JP 330191A JP 2899664 B2 JP2899664 B2 JP 2899664B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は振動体を振動させ、入
力角速度に応じてその振動体にコリオリ力が発生するよ
うにし、そのコリオリ力による振動体の変位から入力角
速度を検出する振動型角速度センサの構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の振動型角速度センサの構造を図7
及び図8に示す。図7は振動体として四角柱状の振動ビ
ームを用いるものであり、図8は音叉を用いるものであ
る。図7において四角柱状の振動ビーム11は、その長
手方向の互いに平行な二面11a 及び11b における、
固有振動の各二つの節点で支持ワイヤ12によりコ字状
架台13の両側部13a 及び13b 間に支持されてい
る。
【0003】振動ビーム11の面11a ,11b には、
それぞれその長手方向のほぼ中央に検出用圧電素子14
が接着されている。図において面11b 側の検出用圧電
素子14はかくれて見えない。また、振動ビーム11の
長手方向の面11a と垂直な面11c ,11d には、そ
れぞれその長手方向のほぼ中央に駆動用圧電素子15が
接着されている。図において面11d 側の駆動用圧電素
子15はかくれて見えない。
【0004】両駆動用圧電素子15に交流電圧を印加
し、振動ビーム11を屈曲振動させる。この状態で、振
動ビーム11にその長手方向を軸心とする角速度が入力
されると、振動ビーム11に発生するコリオリ力により
振動ビーム11が駆動用圧電素子15による屈曲振動方
向と垂直な方向に振動する。この振動成分を検出用圧電
素子14により出力電圧として検出して振動ビーム11
のコリオリ力による歪みを求め、入力角速度を算出す
る。
【0005】図8においては音叉21のU字状の両外側
面21a ,21b にそれぞれ駆動用圧電素子22が接着
され(面21b 側はかくれて見えない)、音叉21のU
字状の外側面21a と垂直な端面21c におけるU字状
の中心線上にねじれ検出部23が端面21c から垂直に
突設されている。ねじれ検出部23は金属板で形成され
ており、その自由端部24は一対の検出用電極25a 及
び25b の間に位置している。
【0006】この構造では駆動用圧電素子22に交流電
圧を印加し、音叉21を屈曲振動させ、音叉21にその
両振片の中心で、長さ方向を軸心とする角速度の入力に
より音叉21に発生するねじれ振動をねじれ検出部23
及び検出用電極25a ,25b により静電容量の変化と
して検出して音叉21のコリオリ力による変位を求め、
入力角速度を算出する。なお、図7及び図8においては
駆動用圧電素子15,22の駆動手段、検出用圧電素子
14,ねじれ検出部23及び検出用電極25a,25b か
らの検出手段の図示は省略している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来の振動型角速度センサは振動ビーム11や音叉21の
微小な歪みや変位を測定し、この測定値により角速度を
求めるものであり、性能上各部品の寸法及び組み立てに
おいて高い精度を必要とするものである。しかしなが
ら、図7の振動ビーム11を用いるものにおいては、支
持ワイヤ12によって振動ビーム11を支持する組み立
てを高精度で行うことは困難であり、図8の音叉21を
用いるものにおいては、ねじれ検出部23の、音叉21
への取付け及び一対の検出用電極25a ,25b との組
み立てを高精度で行うことは困難である。
【0008】また、駆動用圧電素子15,22や検出用
圧電素子14の振動ビーム11あるいは音叉21への接
着も高精度で行うことは困難である。さらに、振動ビー
ム11や音叉21は数mm乃至数cm程度の大きさであるた
め、高精度の加工は困難である。従って、従来の振動型
角速度センサは各部品の寸法及び組み立てにおいて精度
が不充分なものであった。
【0009】振動ビーム11や音叉21の加工寸法及び
各部の組み立て寸法がばらついたり、各部の材質の違い
から弾性率及び熱膨張係数が異なることにより、振動ビ
ーム11や音叉21の振動数、振動成分及びそれらの温
度特性などの出力特性がそれぞれの振動型角速度センサ
でばらつく。このため角速度の測定を行うに当たって個
々の振動型角速度センサについて個別の調整を必要とす
ることから、従来の振動型角速度センサは量産に適さ
ず、その使用も簡易ではない。また、振動ビーム11や
音叉21は機械加工により製造されるため小型化は困難
である。
【0010】この発明は従来の欠点を解消するものであ
り、個別の調整を不要としたことから角速度の測定を簡
易にし、かつ量産性に優れた小型の振動型角速度センサ
を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、基板上に設
けられ、その基板と平行に振動する振動体と、その振動
体を基板上に支持し、その振動方向及び上記基板に垂直
な方向にたわむことができる支持体と、上記振動体及び
上記基板にそれぞれ取付けられ、上記基板と垂直方向で
互いに対向した一対の振動駆動用電極と、上記基板に垂
直な方向への上記振動体の変位を検出するように設けら
れた検出用電極とよりなり、上記振動体、上記支持体、
上記振動駆動用電極及び上記検出用電極を同一材の半導
体で構成したものである。
【0012】
【作 用】上記のように構成されたこの発明では、振動
型角速度センサを構成する振動体、支持体、振動駆動用
電極及び検出用電極が同一材の半導体であるため、半導
体プロセス技術を使用して作成することができる。すな
わち、フォトリソグラフィ、エッチング、CVD(気相
成長)及び蒸着という成膜手法を使用して作成すること
ができるため、従来の機械加工及び組み立て作業によっ
て作成するものと比較して寸法精度を高めることがで
き、小型化が実現できる。しかも、従来例における各部
の弾性率及び熱膨張係数の差異に起因する出力特性への
影響は同様の理由により解消される。
【0013】
【実施例】図1はこの発明の第1の実施例の平面図であ
り、そのA−A断面からの斜視図を図2に示す。例えば
シリコンなどの半導体の基板31上に、これと平行に振
動することができるように間隔をおいて振動体32が配
される。振動体32は比較的厚い長方形とされた場合
で、基板31と平行とされている。
【0014】振動体32は支持体33により基板31上
に支持され、この支持体33は基板31と垂直な方向及
び振動体32の振動方向においてそれぞれたわむことが
できるものである。この例では支持体33は長方形振動
体32の四隅をそれぞれ支持する4つの支持体33a ,
33b ,33c ,33d で構成される。図2中の支持体
33a から理解されるように、支持体33a の一端は振
動体32の基板31と反対の面の1つの隅と連結され、
これより振動体32の短辺と平行に延長されて水平部3
3a1とされ、その延長端は直角に、基板31と平行に外
側に折り曲げ延長されて水平部33a2とされ、その延長
端は幅広とされて水平部33a2と平行に外側に延長され
て水平部33a3とされ、その延長端は基板31に達する
ように直角に折り曲げ延長されて垂直部33a4とされ、
その延長端は基板31に平行に延長されて基板31に固
定された固定部33a5とされ、水平部33a1,33a2
33a3,固定部33a5は基板31と平行な板状をしてお
り、垂直部33a4は振動体32の長辺と平行な板状をし
ている。
【0015】他の支持体33b ,33c ,33d も支持
体33a と同様に構成され、支持体33は、水平部33
a1,33a2と、他の支持体33b ,33c ,33d のこ
れらと対応する部分とにより基板31と垂直方向にたわ
むことができ、かつ水平部33a2,垂直部33a4と、他
の支持体33b ,33c ,33d のこれらと対応する部
分とにより振動体32の振動方向、つまりこの例では振
動体32の短辺と平行な方向にたわむことができるよう
にされている。
【0016】基板31と振動体32とに、それぞれ基板
31と垂直な方向において互いに対向した振動駆動用電
極34,35がそれぞれ取付けられる。すなわち、この
例では振動体32の長手方向と平行な両側面とそれぞれ
対向して基板31上に電極支持部34a1,34b1が設け
られ、電極支持部34a1,34b1から振動体32側にそ
れぞれ基板31と平行な複数の振動駆動用電極34a ,
34b が、基板31と垂直方向に配列されて一体に形成
される。振動体32の長手方向の両側面にそれぞれ基板
31と平行な複数の振動駆動用電極35a ,35b が、
基板31と垂直方向に配列されて一体に形成されてい
る。複数の振動駆動用電極35a ,35b はそれぞれそ
の各一枚が基板31と垂直な方向において、複数の振動
駆動用電極34a ,34b の各一枚と交互に近接対向し
て配されるように位置される。
【0017】振動体32の基板31と垂直な方向の変位
を検出するための検出用電極36a,36b が、振動体3
2の基板31側の面及びこれと反対の面にそれぞれ対向
して設けられる。検出用電極36a は基板31上に形成
され、検出用電極36b は、振動体32の長手方向にお
ける両端が基板31側に折り曲げ延長され、さらにそれ
ぞれ基板31上で互いに外側に延長されて、基板31上
に支持される。
【0018】なお、基板31上には検出用電極36a ,
電極支持部34a1,34b1が形成されている部分の外側
に絶縁膜37が形成され、絶縁膜37上に、支持体33
a ,33b ,33c ,33d の各基板31側の各固定
部、検出用電極36b の固定部が位置されている。 基
板31上の一側部において絶縁膜37上に端子38a ,
38b ,38c ,38d ,38e が形成され、端子38
a ,38b ,38c ,38d ,38e はそれぞれ配線3
9a ,39b ,39c ,39d ,39eを通じて検出用
電極36a ,36b ,支持体33c ,電極支持部34
a1,34b1に接続される。振動体32,支持体33a 〜
33d ,電極支持部34a1,34b1,検出用電極36a
,36b ,端子38a 〜38e ,配線39a 〜39e
はすべて同一材、この例ではシリコン半導体で作られ
る。
【0019】次に、以上の構成の振動型角速度センサの
動作を説明する。端子38c と端子38d ,38e との
間に逆位相の交番電圧を印加することにより、振動体3
2に形成された振動駆動用電極35a ,35b と基板3
1に配置された振動駆動用電極34a ,34b との間に
静電気力が発生する。振動体32は可撓性の支持体33
a ,33b,33c ,33d によって支持されているた
め、この静電気力により駆動され、電極支持部34a1
に近づいたり、電極支持部34b1側に近づいたり基板3
1と平行に矢印41で示すように振動する。
【0020】この状態において矢印42で示すように振
動体32の振動方向と直角で基板31と平行した軸心ま
わりの角速度が振動体32に加わると、振動体32に発
生するコリオリ力により、振動体32には基板31と垂
直方向に振動的変位43が生じるようになる。従って、
振動体32と検出用電極36a との間の静電容量及び振
動体32と検出用電極36b との間の静電容量がそれぞ
れ互いに逆に変化する。入力角速度に応じた容量変化が
端子38a ,38b 及び38c 間に得られる。
【0021】なお、以上のような動作において、振動体
32に形成されている振動駆動用電極35a ,35b と
基板31に配置されている振動駆動用電極34a ,34
b との空隙は、振動体32を一定に駆動するために静電
気力が変化しないように一定に保たれていることが必要
である。これに反し、静電容量変化に基づく検出の感度
向上のためには振動体32の基板31と垂直方向の変位
が大きくあるべきである。
【0022】このため、この実施例においては、基板3
1側の振動駆動用電極34a ,34b の厚さを振動体3
2側の振動駆動用電極35a,35b の厚さより薄く
し、振動体32の基板31と垂直方向への変位時に、基
板31側の振動駆動用電極34a ,34b がたわむよう
にしている。振動駆動用電極34a ,34b と35a ,
35b との厚さの比は1:3乃至1:15,好ましくは
1:5乃至1:10に設定する。
【0023】この実施例における振動体32の変位状態
を図3に示す。図3において、 (A)は無駆動状態かつ無
入力角速度状態を示す。(B) 乃至(E) は無入力角速度状
態であり、それぞれ振動体32の駆動状態が異なる。す
なわち、(B) は電極34a ,35a 間に電圧を印加し、
図中左側に振動体32を駆動した時、(c) は電極34a
,35a 間の電圧をゼロとし、電極34b ,35b 間
に電圧を印加し、振動体32が左から右へ速度vで運動
している時、(D) は右側に移動した時、(E) は電極34
b ,35b 間の電圧をゼロとし、電極34a ,35a 間
に電圧を印加し、右から左へ速度vで運動している状態
を表している。
【0024】(C) 及び(E) の状態において、紙面に垂直
方向の角速度が入力された時の振動体32の変位状態を
(F) 及び(G) に示す。振動体32はその運動方向により
変位する方向は異なり、(F) では振動体32が基板31
から遠ざかる方向に、(G) では振動体32が基板31に
近づく方向に変位している状態を示している。この変位
量は入力角速度の大きさに比例し、この変位の駆動信号
に対する位相は入力角速度の方向と対応する。基板31
側の振動駆動用電極34a ,34b は、振動体32側の
振動駆動用電極35a ,35b より薄いためにたわむこ
とができる。このため、振動体32が基板31と垂直方
向に変位しても振動駆動用電極34a ,34b と35a
,35b とのそれぞれの対向電極間の所定の空隙は維
持され、かつ振動体32は大きな変位をすることができ
る。
【0025】なお、この実施例では基板31側の振動駆
動用電極34a ,34b を振動体32側の振動駆動用電
極35a ,35b より薄くしているが、振動駆動用電極
35a ,35b を34a ,34b より薄くするという逆
の構成でも同様の効果が得られる。次に、この実施例を
半導体プロセス技術を使用して作成する方法について説
明する。図4はこの実施例のうち検出用電極36a ,3
6b ,振動体32,振動駆動用電極34a ,34b ,3
5a ,35b ,及び電極支持部34a1, 34b1について
作成手順の一例を示したものである。(1) 乃至(34)は工
程順序を示す。(1)はシリコン基板31の状態であり、
(2) はそれに熱酸化を施し、表面に酸化膜(Si02)44
を形成したものである。(3) は酸化膜44のパターニン
グであり、フォトリソグラフィとドライエッチングを使
用する。(4)はボロンの拡散を施したものである。この
拡散層45は配線部及び後述の(34)での犠牲層のエッチ
ング時の過剰エッチングを防止する目的で製造上の安全
のため使用するものである。
【0026】(5) は酸化膜44除去、(6) はP型エピタ
キシャル成長またはポリシリコンの成膜、(7) は(6) で
形成した膜のパターニング、(8) はn型エピタキシャル
成長またはSi02あるいはPSGの成膜、(9)は(8) で形
成した膜のパターニングであり、(7) の膜で抜けた部分
を残す。以下(10)〜(33)までP型エピタキシャル成長ま
たはポリシリコンの成膜とn型エピタキシャル成長また
はSi02あるいはPSGの成膜とそれらのパターニングを
繰り返し行い、検出用電極36a ,36b と振動体32
と振動駆動用電極34a ,34b ,35a ,35b と電
極支持部34a1,34b1とをP型エピタキシャル成長ま
たはポリシリコンの成膜で形成し、これらの各間の空間
部分をn型エピタキシャル成長またはSiO2あるいはPS
Gの成膜で犠牲層として形成する。
【0027】なお、図4においてはP型エピタキシャル
成長またはポリシリコンの成膜を点を分布させて示し、
n型エピタキシャル成長またはSi02あるいはPSGの成
膜を左上から右下の斜線のハッチングで示している。(3
4)は成膜及びパターニングで残していたn型シリコン膜
またはSiO2あるいはPSGの犠牲層をエッチング除去す
る工程である。以上説明した手順を用いてシリコン基板
31上に、この発明による振動型角速度センサを作成す
ることができる。
【0028】図5はこの発明の第2の実施例の平面図で
あり、そのB−B断面を図6に示す。この実施例では、
二つの可動部を平行に配設し、それらの長手方向の両端
部において2つの可動部を可撓性連結体によってそれぞ
れ連結している。また、それぞれの可動部は長手方向の
中央部に振動体を有し、支持体がその両側に設けられ、
この支持体を介して駆動部が配設されている。
【0029】基板31上にこれと対向して方形板状振動
体51−1がその長手方向に基板31と平行に振動でき
るように設けられる。この振動体51−1の長手方向の
両端にこれらがそれぞれ延長されるように可撓性の方形
枠状支持体52a-1,52b-1が一体に連結され、その
支持体52a-1,52b-1の互いの外端に駆動部53a-
1,53b-1がそれぞれ振動体51−1の長手方向に、
一体に延長され、駆動部53a-1,53b-1にはそれぞ
れその両側縁に櫛歯状の振動駆動用電極54a-1,54
b-1が基板31と平行に、一体に突出されている。駆動
部53a-1,53b-1の互いの外端にこれを延長するよ
うに付加質量部55a-1,55b-1が一体に形成されて
いる。これら振動体51−1,支持体52a-1,52b-
1,駆動部53a-1,53b-1,振動駆動用電極54a-
1,54b-1,付加質量部55a-1,55b-1は一枚の
板体で可動部として構成されている。
【0030】全く同様に、振動体51−2,支持体52
a-2,52b-2,駆動部53a-2,53b-2,振動駆動
用電極54a-2,54b-2,付加質量部55a-2,55
b-2が一枚の板体で可動部として構成され、これら振動
体51−1,51−2はその振動方向を同一とし、横に
並んで設けられている。付加質量部55a-1,55a-2
が可撓性連結体56a で連結され、付加質量部55b-
1,55b-2が可撓性連結体56b で連結されている。
付加質量部55a-1,55b-1,55a-2,55b-2が
それぞれ可撓性支持体57a-1,57b-1,57a-2,
57b-2により基板31に支持され、かつ振動体51−
1,51−2が可撓性支持体58−1,58−2でそれ
ぞれ基板31に支持されている。これら支持体57a-
1,57b-1,57a-2,57b-2,58−1,58−
2により前記二つの可動部が基板31に対し、これに平
行に振動可能に支持される。また、支持体52a-1,5
2b-1及び52a-2,52b-2によりそれぞれ振動体5
1−1,51−2が基板31と垂直方向に変位可能とさ
れている。
【0031】図6に示すように振動駆動用電極54b-2
の振動面を間隔をおいて挟んでその振動方向に配列され
た、振動駆動用電極54b-2と同数の振動駆動用電極5
9b-2,60b-2が基板31に支持される。他の振動駆
動用電極54a-1,54b-1,54a-2に対し同様にそ
れぞれ振動駆動用電極59a-1,60a-1,59b-1,
60b-1,59a-2,60a-2が基板31に支持され
る。これら可動部の振動駆動用電極と基板31に支持さ
れた振動駆動用電極とに対し、静電リニアモータ駆動方
式により振動体51−1,51−2がその長手方向に振
動駆動される。振動体51−1,51−2の各基板31
側と対向してそれぞれ検出用電極61a-1,61a-2が
設けられ、基板31と反対側と対向してそれぞれ検出用
電極61b-1,61b-2が設けられる。
【0032】この第2の実施例においては、振動駆動用
電極54a-1と59a-1,60a-1との間、54b-1と
59b-1,60b-1との間に静電リニアモータ方式で交
番駆動電圧を印加すると同時に、この交番駆動電圧と逆
位相で振動駆動用電極54a-2と59a-2,60a-2と
の間、54b-2と59b-2,60b-2との間に静電リニ
アモータ方式で交番駆動電圧を印加する。従って、振動
体51−1と振動体51−2とはそれぞれその長手方向
に互いに逆向きに振動する。この振動方向と平行した軸
心まわりの角速度が振動体51−1,51−2に同時に
入力されると、振動体51−1,51−2はそれぞれ基
板31と垂直方向に互いに逆向きに振動的に変位する。
この変位に基づく振動体51−1と検出用電極61a-1
及び61b-1との間の各容量変化と、振動体51−2と
検出用電極61a-2及び61b-2との各容量変化とを加
算的に検出することにより入力角速度を検出することが
できる。
【0033】上述のような第2の実施例においては、振
動駆動用電極54a-1,54b-1,54a-2,54b-2
は、基板31に支持された振動駆動用電極59a-1,6
0a-1,59b-1,60b-1,59a-2,60a-2,5
9b-2,60b-2でそれぞれ挟まれるよう構成されてい
る。従って、角速度の入力による基板31と垂直方向の
振動駆動用電極54a-1,54b-1,54a-2,54b-
2の変位は静電的に抑制される。しかし、振動体51−
1,51−2と駆動部53a-1,53b-1,53a-2,
53b-2とは、基板31と垂直方向にたわむことができ
る、支持体52a-1,52b-1,52a-2,52b-2を
介して結合されているため、角速度の入力時に駆動部5
3a-1,53b-1,53a-2,53b-2に比べて振動体
51−1,51−2は基板31と垂直方向に大きな変位
をすることができる。
【0034】さらに、付加質量部55a-1,55b-1,
55a-2,55b-2は、駆動部53a-1,53b-1,5
3a-2,53b-2における駆動振動を安定させるため設
けているものであるが、可撓性連結体56a ,56b に
より付加質量部55a-1,55a-2,55b-1,55b-
2が互いに結合されていて、入力角速度により付加質量
部55a-1,55a-2,55b-1,55b-2とが受ける
基板31と垂直方向の変位が逆であって互いに変位を抑
制し合うよう作用し、振動駆動用電極54a-1,54b-
1,54a-2,54b-2の基板31と垂直方向の変位は
さらに抑制される。付加質量部55a-1,55b-1,5
5a-2,55b-2を省略して駆動部53a-1と53a-2
とを可撓性連結体56a で直接結合し、駆動部53b-1
と53b-2とを可撓性連結体56b で直接結合してもよ
い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、この発明は振動型
角速度センサを半導体プロセス技術を使用して作成でき
るものであり、小型化が可能であり、量産性に優れると
いう効果がある。また、高い寸法精度で作成できるため
安定した性能が得られ、使用に当たって個別の調整は不
要であり、角速度の測定の簡易化を図ることができる。
【0036】さらに、互いに対向する一対の振動駆動用
電極の一方を他方より厚さを小とし可撓性とすること、
あるいは振動体と駆動部との間に可撓性の支持体を介す
ること、あるいは振動体を2つ設けてこれらを可撓性連
結体で相互に結合すること及びこれらを併用することに
より、入力角速度による変位を、駆動部では小さくして
安定な駆動を実現し、振動体では大きくして出力感度を
向上することができる。従って、優れた性能の振動型角
速度センサを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による振動型角速度センサの第1の実施
例の平面図。
【図2】図1のA−A断面からの斜視図。
【図3】本発明による振動型角速度センサの第1の実施
例における振動体の変位状態を示す図。
【図4】本発明による振動型角速度センサの第1の実施
例の作成手順の一例を示す図。
【図5】本発明による振動型角速度センサの第2の実施
例の平面図。
【図6】図5のB−B断面図。
【図7】従来の振動型角速度センサの一例の斜視図。
【図8】従来の振動型角速度センサの他の例の斜視図。
【符号の説明】
11 振動ビーム 14 検出用圧電素子 15 駆動用圧電素子 21 音叉 22 駆動用圧電素子 23 ねじれ検出部 31 基板 32 振動体 33a,33b,33c,33d 支持体 34a,34b 振動駆動用電極 35a,35b 振動駆動用電極 36a,36b 検出用電極 51−1,51−2 振動体 52a-1,52a-2,52b-1,52b-2 支持体 53a-1,53a-2,53b-1,53b-2 駆動部 54a-1,54a-2,54b-1,54b-2 振動駆動
用電極 55a-1,55a-2,55b-1,55b-2 付加質量
部 56a,56b 連結体 57a-1,57a-2,57b-1,57b-2 支持体 58−1,58−2 支持体 59a-1,59a-2,59b-1,59b-2 振動駆動
用電極 60a-1,60a-2,60b-1,60b-2 振動駆動
用電極 61a-1,61a-2,61b-1,61b-2 検出用電

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、その基板上に配され、その基板
    と平行に振動する振動体と、その振動体を上記基板上に
    支持し、その振動方向及び上記基板に垂直な方向にたわ
    むことができる支持体と、上記振動体及び上記基板にそ
    れぞれ取付けられ、上記基板と垂直方向で互いに対向し
    た一対の振動駆動用電極と、上記基板に垂直な方向への
    上記振動体の変位を検出するように設けられた検出用電
    極とよりなり、上記振動体、上記支持体、上記振動駆動
    用電極及び上記検出用電極は同一材の半導体よりなるこ
    とを特徴とする振動型角速度センサ。
  2. 【請求項2】 上記一対の振動駆動用電極の一方は他方
    より厚さが小とされていることを特徴とする請求項1記
    載の振動型角速度センサ。
  3. 【請求項3】 上記振動駆動用電極と検出用電極との間
    に可撓性支持体を介して上記振動体が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1記載の振動型角速度センサ。
  4. 【請求項4】 上記振動体が二つ設けられ、これら振動
    体が可撓性連結体で相互に結合されていることを特徴と
    する請求項1記載の振動型角速度センサ。
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