JP2889644B2 - 車体側部への衝突エネルギ吸収装置 - Google Patents

車体側部への衝突エネルギ吸収装置

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JP2889644B2 JP2074792A JP7479290A JP2889644B2 JP 2889644 B2 JP2889644 B2 JP 2889644B2 JP 2074792 A JP2074792 A JP 2074792A JP 7479290 A JP7479290 A JP 7479290A JP 2889644 B2 JP2889644 B2 JP 2889644B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、車体側部への衝突エネルギ吸収装置に関
し、特に車体と乗員との間に膨張展開するエアバッグに
より側面衝突時における衝突エネルギを吸収するように
したものに関する。
〔従来技術〕
従来から、自動車用のエアバッグ装置として、ステア
リングハンドルから或いは助手席側インストルメントパ
ネルから膨張展開するエアバッグを介して、正面衝突時
における乗員に加わる慣性力を緩衝し、ステアリングハ
ンドルやインストルメントパネルなどへの乗員の2次衝
突を防止するようにしたものが各種提案され実用化され
ている。
上記エアバッグ装置としては、車体に組付けられた衝
突検出センサからの出力信号に基いて発火装置(イグナ
イタ)を作動させ、ガス発生器(インフレータ)から発
生する窒素ガスの圧力によりエアバッグを瞬時に膨張展
開させるようにした固体式のエアバッグ装置が広く採用
されている。
通常、上記エアバッグには比較的大きなガス抜き用の
複数のベントホールが形成され、衝突時には膨張展開し
たエアバッグ内のガスをベントホールから排出しつつ乗
員を受け止めて、乗員に加わる慣性力を効果的に緩衝す
るように構成されている。また、発火装置の作動タイミ
ングやガス発生器からのガス発生速度は、フル展開した
エアバッグで乗員を受け止め得るように、衝突後乗員が
ステアリングハンドルやインストルメントパネルなどと
2次衝突するまでの移動時間を考慮した所定の値に設定
されている。
一方、最近では、側面衝突時における乗員保護のた
め、例えば特開平1−117957号公報に記載されているよ
うに、ドアのアームレスト内に発火装置とガス発生器と
エアバッグ等からなるエアバッグユニットを組付け、ド
アやサイドシル内に衝突検出センサを設け、側面衝突時
には乗員がドアに接触する直前にエアバッグがフル展開
するように所定のタイミングで発火装置を作動させ、フ
ル展開したエアバッグで車室内に侵入したドアからの衝
撃を吸収して乗員とドアとの2次衝突を防止するように
したエアバッグ装置も提案されている。
通常、上記側面衝突用のエアバッグは、側面衝突時に
おいて乗員が短時間でドアと2次衝突する関係上、短時
間でフル展開するように比較的小容量に構成されてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、側面衝突時における車体への衝撃が大きい
場合には、エアバッグに受け止められた側面衝突側の乗
員が、更に側面衝突側とは反対側(以下、反側面衝突
側)へ飛ばされて反側面衝突側のドアと3次衝突するこ
とがある。
ところが、側面衝突用のエアバッグは、比較的小容量
に構成されドアの1部を覆うだけなので、反側面衝突側
のドアと乗員との3次衝突が起ることも考えられる。し
かも、上記公報に記載されているように、エアバッグの
展開タイミングは2次衝突を考慮した所定の値に設定さ
れているので、乗員が側面衝突側のドアから反側面衝突
側へ移動している間にベントホールからガスが抜けてエ
アバッグが収縮し、エアバッグの3次衝突に対する衝撃
吸収能力が低下する。
本発明の目的は、側面衝突時おける乗員と車体との3
次衝突を効果的に防止し得る車体側部への衝突エネルギ
吸収装置を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
請求項1の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、側
面衝突時に車体の左右両側部の内側から車室内へ向けて
膨張展開するエアバッグであって第1エアバッグ展開状
態と第1エアバッグ展開状態よりも大きい第2エアバッ
グ展開状態とを取り得るエアバッグを夫々備えた左右1
対の側突用エアバッグユニットと、車体の両側面への衝
突を夫々検知する1対の衝突検知センサと、上記衝突検
知センサの出力を受けて少なくとも衝突側のエアバッグ
を第1エアバッグ展開状態にまた衝突側と反対側のエア
バッグを第2エアバッグ展開状態にする展開制御手段と
を備えたものである。
請求項2の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、請
求項1の発明において、前記各側突用エアバッグユニッ
トが、第1のエアバッグと、この第1のエアバッグより
も大きな第2のエアバッグとを備えたことを特徴とする
ものである。
請求項3の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、請
求項2の発明において、左右の前席への乗員の乗車状態
を検出する乗車状態検知手段を備え、前記展開制御手段
は、衝突検知センサで検知される側面衝突の発生方向に
応じて、左右のエアバッグの夫々の展開タイミングを設
定するタイミング可変手段を含み、このタイミング可変
手段は、乗車状態検知手段が左右の前席に乗員が夫々乗
車していると検知した場合には、衝突検知センサによる
衝突検知後、衝突側の第1のエアバッグを即座に展開さ
せるとともに第1の遅延時間遅延させた状態で衝突側と
は反対側の第2のエアバッグを展開させるように構成さ
れたことを特徴とするものである。
請求項4の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、請
求項2の発明において、左右の前席への乗員の乗車状態
を検出する乗車状態検知手段を備え、前記展開制御手段
は、衝突検知センサで検知される側面衝突の発生方向に
応じて、左右のエアバッグの夫々の展開タイミングを設
定するタイミング可変手段を含み、このタイミング可変
手段は、乗車状態検知手段が衝突側にのみ乗員が乗車し
ていると検知した場合には、衝突検知センサによる衝突
検知後、衝突側の第1のエアバッグを即座に展開させる
とともに第2の遅延時間遅延させた状態で衝突側とは反
対側の第2のエアバッグを展開させるように構成された
ことを特徴とするものである。請求項5の車体側部への
衝突エネルギ吸収装置は、請求項2の発明において、左
右の前席への乗員の乗車状態を検出する乗車状態検知手
段を備え、前記展開制御手段は、衝突検知センサで検知
される側面衝突の発生方向に応じて、左右のエアバッグ
の夫々の展開タイミングを設定するタイミング可変手段
を含み、このタイミング可変手段は、乗車状態検知手段
が衝突側と反対側にのみ乗員が乗車していると検知した
場合には、衝突検知センサによる衝突検知後、即座に衝
突側の第2のエアバッグを展開させるように構成された
ことを特徴とするものである。
請求項6の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、請
求項3または4の発明において、前記タイミング可変手
段は、衝突側とは反対側の第2のエアバッグを展開させ
てから、第3の遅延時間遅らせた状態で、衝突側とは反
対側の第1のエアバッグを展開させるように構成された
ことを特徴とするものである。
請求項7の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、請
求項6の発明において、前記第3の遅延時間は、衝突側
とは反対側において、第1,第2のエアバッグが実質的に
同じタイミングでフル展開するように設定されたことを
特徴とするものである。
請求項8の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、請
求項3または4の発明において、前記タイミング可変手
段は、衝突側の第1のエアバッグを展開させると同時
に、衝突側の第2のエアバッグを展開させるように構成
されたことを特徴とするものである。
請求項9の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、車
体の左右両側面への衝突を夫々検知する1対の衝突検知
手段と、車体の両側部を構成する1対の車体部材に取付
けられた左右1対のエアバッグであって、各エアバッグ
の一部分が第1のエアバッグ部として車室内へ向けて展
開可能であるとともに残りの部分が第1のエアバッグ部
よりも大きなサイズの第2のエアバッグ部として車室内
へ向けて展開可能な左右1対のエアバッグと、前記衝突
検知手段の検知結果を受けて、側面衝突の発生方向に応
じて前記4つのエアバッグ部の夫々の展開タイミングを
設定するタイミング可変手段と、前記タイミング可変手
段で設定されたタイミングに基づいて前記エアバッグ部
を展開させるエアバッグ展開手段とを備えたものであ
る。
請求項10の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、請
求項9の発明において、前記各エアバッグは、展開動作
の最終工程において、第1,第2のエアバッグ部が一体化
された状態で展開するように構成されたことを特徴とす
るものである。請求項11の車体側部への衝突エネルギ吸
収装置は、請求項9の発明において、前記タイミング可
変手段は、第1のエアバッグ部を展開してから所定時間
経過後に、第2のエアバッグ部を展開するように構成さ
れたことを特徴とするものである。
請求項12の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、請
求項11の発明において、前記タイミング可変手段は、前
記衝突検知手段が衝突を検知した場合に、衝突側及び衝
突側とは反対側のエアバッグの第1のエアバッグ部を同
時に展開させるように構成されたことを特徴とするもの
である。
請求項13の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、車
体の両側面への衝突を夫々検知する1対の衝突検知手段
と、車体の両側部を構成する1対の車体部材に取付けら
れた左右1対のエアバッグユニットであって、各エアバ
ッグユニットが車室内へ向けて独立に展開可能な大小1
対のエアバッグを含む左右1対のエアバッグユニット
と、前記衝突検知手段の検知結果を受けて、側面衝突の
発生方向に応じて前記4つのエアバッグの夫々の展開タ
イミングを設定するタイミング可変手段と、前記タイミ
ング可変手段で設定されたタイミングに基づいて前記エ
アバッグを展開させるエアバッグ展開手段とを備えたも
のである。
請求項14の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、請
求項13の発明において、前記タイミング可変手段は、エ
アバッグの大きさを加味して展開タイミングを設定する
ように構成されたことを特徴とするものである。
請求項15の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、請
求項13の発明において、左右の前席への乗員の乗車状態
を検知する乗車状態検知手段を備え、前記タイミング可
変手段は、衝突検知手段が衝突を検知したとき、前記乗
車状態検知手段が衝突側にのみ乗員が乗車していると検
知した場合には、衝突側の小さなエアバッグと、衝突側
とは反対側の大きなエアバッグとを同時に展開させるよ
うに構成されたことを特徴とするものである。
請求項16の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、請
求項13の発明において、左右の前席への乗員の乗車状態
を検知する乗車状態検知手段を備え、 前記タイミング可変手段は、衝突検知手段が衝突を検
知したとき、前記乗車状態検知手段が衝突側と反対側に
のみ乗員が乗車していると検知した場合には、衝突側の
大きなエアバッグを展開させるように構成されたことを
特徴とするものである。
〔作用〕
請求項1の発明においては、車体の左右両側部の内側
から車室内へ向けて膨張展開する第1エアバッグ展開状
態と第1エアバッグ展開状態よりも大きい第2エアバッ
グ展開状態とを取り得るエアバッグを備えた左右1対の
側突用エアバッグユニットが設けられ、側面衝突時に展
開制御手段が、車体の両側面への衝突を夫々検知する衝
突検知センサからの出力を受けて、少なくとも衝突側の
エアバッグを第1エアバッグ展開状態にまた衝突側と反
対側のエアバッグを第2エアバッグ展開状態にする。
それ故、乗員と衝突側の車体側部との2次衝突を、乗
員が車体側部に接触するまでにフル展開した標準的なサ
イズの第1エアバッグ展開状態のエアバッグで効果的に
防止でき、かつ、衝突時の衝撃が大きくて乗員が反対側
へ飛ばされたとしても、第1エアバッグ展開状態よりも
大きな第2エアバッグ展開状態のエアバッグで反対側の
車体側部を略完全に覆って、乗員と車体側部との3次衝
突を確実に防止することが出来る。
請求項2の発明においては、各側突用エアバッグユニ
ットが第1のエアバッグと、この第1のエアバッグより
も大きな第2のエアバッグとを備えているため、第1の
エアバッグのみを展開させた状態が第1エアバッグ展開
状態に相当し、第2のエアバッグを展開させた状態が第
2エアバッグ展開状態に相当する。
請求項3の発明においては、乗車状態検出手段により
左右の前席への乗員の乗車状態が検出され、展開制御手
段は、側面衝突の発生方向に応じて左右のエアバッグの
夫々の展開タイミングを設定するタイミング可変手段を
有し、このタイミング可変手段は、左右の前席に乗員が
いる場合には、衝突検知後、衝突側の第1のエアバッグ
を即座に展開させるとともに、第1の遅延時間遅延させ
た状態で衝突側とは反対側の第2のエアバッグを展開さ
せるように展開タイミングを設定する。衝突側の第1の
エアバッグが即座に展開するので衝突側の乗員と衝突側
の車体側部との2次衝突を防止でき、また、乗員が衝突
側と反対側の車体側部まで移動する時間だけ遅くらせ
て、乗員が衝突側と反対側の車体側部に接触する直前
に、衝突側とは反対側の第2のエアバッグを展開させる
ことが可能となり、フル展開した大きな第2のエアバッ
グで乗員を受け止めて車体側部との3次衝突を確実に防
止することができる。
請求項4の発明においては、請求項3と同様に、乗車
状態検出手段と、タイミング可変手段とが設けられてお
り、タイミング可変手段は、衝突側にのみ乗員が乗車し
ていると検知した場合には、衝突検知センサによる衝突
検知後、衝突側の第1のエアバッグを即座に展開させる
とともに第2の遅延時間遅延させた状態で衝突側とは反
対側の第2のエアバッグを展開させるように展開タイミ
ングを設定する。衝突側の第1のエアバッグの展開によ
る作用は請求項3と同様であり、衝突側の乗員が衝突側
と反対側の車体側部まで移動する時間だけ遅くらせて、
乗員が衝突側と反対側の車体側部に接触する直前に、衝
突側とは反対側の第2のエアバッグを展開させることが
可能となり、フル展開した大きな第2のエアバッグで乗
員を受け止めて車体側部との3次衝突を確実に防止する
ことができる。
請求項5の発明においては、請求項3と同様に、乗車
状態検出手段と、タイミング可変手段とが設けられてお
り、タイミング可変手段は、衝突側と反対側にのみ乗員
が乗車していると検知した場合には、衝突検知センサに
よる衝突検知後、即座に衝突側の第2のエアバッグを展
開させるように展開タイミングを設定する。それ故、激
しい衝突の場合にも、乗員が衝突側の車体側部に2次衝
突するのを確実に防止することができる。
請求項6の発明においては、タイミング可変手段が、
衝突側とは反対側の第2のエアバッグを展開させてか
ら、第3の遅延時間遅らせた状態で、衝突側とは反対側
の第1のエアバッグを展開させるように展開タイミング
を設定する。第1のエアバッグは第2のエアバッグより
も短時間で展開するため、前記のように第3の遅延時間
遅らせて第2のエアバッグを展開させることで、衝突側
とは反対側の第1のエアバッグと第2のエアバッグとを
ほぼ同時に展開させることが可能になる。
請求項7の発明においては、第3の遅延時間は、衝突
側は反対側において、第1,第2のエアバッグが実質的に
同じタイミングでフル展開するように設定されるため、
乗員の衝突側と反対側の車体側部に3次衝突するのを一
層確実に防止することができる。
請求項8の発明においては、タイミング可変手段が、
衝突側の第1のエアバッグを展開させると同時に衝突側
の第2のエアバッグを展開させるように展開タイミング
を設定するので、乗員が衝突側の車体側部に2次衝突す
るのを一層確実に防止することができる。
請求項9の発明においては、1対の衝突検知手段が車
体の左右両側面への衝突を夫々検知する。左右1対のエ
アバッグは、各エアバッグの一部分が第1のエアバッグ
部として車室内へ向けて展開可能であるとともに残りの
部分が第1のエアバッグ部よりも大きなサイズの第2の
エアバッグ部として車室内へ向けて展開可能であり、タ
イミング可変手段は側面衝突が検知されると側面衝突の
発生方向に応じて4つのエアバッグ部の夫々の展開タイ
ミングを設定し、エアバッグ展開手段は、タイミング可
変手段で設定されたタイミングに基づいてエアバッグ部
を展開させる。第1のエアバッグ部の展開所要時間は第
2のエアバッグ部の展開所要時間よりも小さくなるが、
タイミング可変手段により、側面衝突の発生方向に応じ
て4つのエアバッグ部の夫々の展開タイミングを設定す
ることができるため、衝突側の第1のエアバッグ部を即
座に展開させ、衝突と反対側の第2エアバッグ部を遅延
させて展開させたりして、衝突時における乗員と車体側
部との2次衝突や3次衝突を防止したりすることができ
る。
請求項10の発明においては、各エアバッグは、展開動
作の最終工程において、第1,第2のエアバッグ部が一体
化された状態で展開するように構成されているため、第
1,第2のエアバッグ部を共通のエアバッグで構成でき、
部品数を節減できる。
請求項11の発明においては、タイミング可変手段が、
第1のエアバッグ部を展開してから所定時間経過後に、
第2のエアバッグ部を展開するように構成されているた
め、第1のエアバッグ部で衝突側の乗員を緩衝し、時間
遅れを伴って移動して来る衝突側と反対側の乗員を第2
のエアバッグ部で緩衝することができる。請求項12の発
明においては、タイミング可変手段は、衝突が検知され
た場合に衝突側及び衝突側とは反対側のエアバッグの第
1のエアバッグ部を同時に展開させるように構成されて
いるため、左右の何れの車体側部に衝突が発生した場合
にも、第1のエアバッグ部により衝突側の乗員と車体側
部との2次衝突を防止できる。
請求項13の発明においては、1対の衝突検知手段が車
体の両側面への衝突を夫々検知し、車体の両側部を構成
する1対の車体部材に取付けられた左右1対のエアバッ
グユニットの各々がが車室内へ向けて独立に展開可能な
大小1対のエアバッグを含み、タイミング可変手段は、
衝突が検知されたとき、側面衝突の発生方向に応じて4
つのエアバッグの夫々の展開タイミングを設定し、エア
バッグ展開手段はタイミング可変手段で設定されたタイ
ミングに基づいてエアバッグを展開させる。小さいエア
バッグの展開所要時間は大きいエアバッグの展開所要時
間よりも小さくなるが、タイミング可変手段により、側
面衝突の発生方向に応じて4つのエアバッグの夫々の展
開タイミングを設定することができるため、衝突側の小
さいエアバッグを即座に展開させ、衝突と反対側の大き
いエアバッグを遅延させて展開させたりして、衝突時に
おける乗員と車体側部との2次衝突や3次衝突を防止す
ることができる。
請求項14の発明においては、タイミング可変手段が、
エアバッグの大きさを加味して展開タイミングを設定す
るように構成されているため、衝突側及び衝突側と反対
側の大小のエアバッグを夫々適切なタイミングで展開状
態にして、エアバッグのエネルギ吸収作用を確保でき
る。
請求項15の発明においては、乗車状態検知手段が左右
の前席への乗員の乗車状態を検知し、タイミング可変手
段は、衝突が検知されたとき、衝突側にのみ乗員が乗車
している場合には、衝突側の小さなエアバッグと、衝突
側とは反対側の大きなエアバッグとを同時に展開させる
ように展開タイミングを設定する。
それ故、小さなエアバッグの展開所要時間が短く、ま
た大きなエアバッグの展開所要時間が短くないので、衝
突側の小さなエアバッグは衝突後即座に展開状態にな
り、衝突側とは反対側の大きなエアバッグは、衝突後遅
延して、衝突側の乗員が衝突側と反対側の車体側部に達
する直前に展開状態になるから、乗員と車体側部との2
次衝突と3次衝突を防止できる。
請求項16の発明においては、乗車状態検知手段が左右
の前席への乗員の乗車状態を検知し、タイミング可変手
段は、衝突が検知されたとき、衝突側と反対側にのみ乗
員が乗車している場合には、衝突側の大きなエアバッグ
を展開させるように展開タイミングを設定する。それ
故、衝突側と反対側の乗員が、衝突側へ移動する間に、
衝突側の大きなエアバッグが展開していき、乗員が車体
側部に衝突する直前に衝突側の大きなエアバッグが展開
状態になる。こうして、乗員が衝突側の車体側部に2次
衝突するのを防止できる。
〔発明の効果〕
請求項1の発明によれば、側面衝突発生の際、衝突側
のエアバッグを第1エアバッグ展開状態にし、衝突側と
反対側のエアバッグを第1エアバッグ展開状態より大き
い第2エアバッグ展開状態にするので、第1エアバッグ
展開状態のエアバッグにより乗員と衝突側の車体側部と
の2次衝突を防止できるとともに、衝突の衝撃が大きく
て乗員が反対側へ飛ばされたとしても、大きな第2エア
バッグ展開状態のエアバッグで衝突側と反対側の車体側
部を略完全に覆って、乗員と車体側部との3次衝突を確
実に防止することができ、側面衝突に対する安全性を向
上させることが出来る。
請求項2の発明によれば、各側突用エアバッグユニッ
トが第1のエアバッグと、この第1のエアバッグよりも
大きな第2のエアバッグとを備えているため、展開させ
た第2のエアバッグで車体側部の内面を大きく広く覆っ
て乗員を保護する性能を高めることができる。その他、
請求項1と同様の効果を奏する。
請求項3の発明によれば、左右の前席に乗員がいる場
合には、衝突検知後、衝突側の第1のエアバッグを即座
に展開させ、第1の遅延時間遅延させた状態で衝突側と
は反対側の第2のエアバッグを展開させるので、衝突側
の乗員と衝突側の車体側部との2次衝突を防止でき、ま
た、乗員が衝突側と反対側の車体側部まで移動する時間
だけ遅くらせて、乗員が衝突側と反対側の車体側部に接
触する直前に、衝突側とは反対側の第2のエアバッグを
展開させることが可能となり、フル展開した大きな第2
のエアバッグで乗員を受け止めて車体側部との3次衝突
を確実に防止することができる。その他、請求項2と同
様の効果を奏する。
請求項4の発明によれば、衝突側にのみ乗員が乗車し
ている場合には、衝突検知後、衝突側の第1のエアバッ
グを即座に展開させ、第2の遅延時間遅延させた状態で
衝突側とは反対側の第2のエアバッグを展開させるの
で、衝突側の第1のエアバッグの展開により衝突側の乗
員と衝突側の車体側部との2次衝突を防止でき、衝突側
の乗員が衝突側と反対側の車体側部まで移動する時間だ
け遅くらせて、衝突側とは反対側の第2のエアバッグを
展開させることで、フル展開した大きな第2のエアバッ
グで乗員を受け止めて車体側部との3次衝突を確実に防
止することができる。その他、請求項2と同様の効果を
奏する。
請求項5の発明によれば、衝突側と反対側にのみ乗員
が乗車している場合には、衝突検知後、即座に衝突側の
第2のエアバッグを展開させるので、激しい衝突の場合
にも、乗員が衝突側の車体側部に2次衝突するのを確実
に防止することができる。その他、請求項2と同様の効
果を奏する。
請求項6の発明によれば、衝突側とは反対側の第2の
エアバッグを展開させてから、第3の遅延時間遅らせた
状態で、衝突側とは反対側の第1のエアバッグを展開さ
せるが、第1のエアバッグは第2のエアバッグよりも短
時間で展開するため、第3の遅延時間遅らせて第2のエ
アバッグを展開させることで、衝突側とは反対側の第1
のエアバッグと第2のエアバッグとをほぼ同時に展開さ
せることが可能になる。その他、請求項3または4と同
様の効果を奏する。
請求項7の発明によれば、第3の遅延時間は、衝突側
は反対側において、第1,第2のエアバッグが実質的に同
じタイミングでフル展開するように設定するため、乗員
の衝突側と反対側の車体側部に3次衝突するのを一層確
実に防止することができる。その他、請求項6と同様の
効果を奏する。
請求項8の発明によれば、衝突側の第1のエアバッグ
を展開させると同時に衝突側の第2のエアバッグを展開
させるので、乗員が衝突側の車体側部に2次衝突するの
を一層確実に防止することができる。その他、請求項3
または4と同様の効果を奏する。
請求項9の発明によれば、左右1対のエアバッグは、
各エアバッグの一部分が第1のエアバッグ部として展開
可能であり、残りの部分が第1のエアバッグ部よりも大
きなサイズの第2のエアバック部として展開可能であ
り、側面衝突が検知されると側面衝突の発生方向に応じ
て4つのエアバッグ部の夫々の展開タイミングを設定し
て展開させるので、衝突側の第1のエアバッグ部を即座
に展開させ、衝突と反対側の第2エアバッグ部を遅延さ
せて展開させたりして、衝突時における乗員と車体側部
との2次衝突や3次衝突を防止したりすることができ
る。
請求項10の発明によれば、第1,第2のエアバッグ部を
共通のエアバッグで構成でき、部品数を節減できる。そ
の他、請求項9と同様の効果を奏する。
請求項11の発明によれば、第1のエアバッグ部を展開
してから所定時間経過後に、第2のエアバッグ部を展開
するので、第1のエアバッグ部で衝突側の乗員を緩衝
し、時間遅れを伴って移動して来る衝突側と反対側の乗
員を第2のエアバッグ部で緩衝することができる。その
他、請求項9と同様の効果を奏する。
請求項12の発明によれば、衝突が検知された場合に衝
突側及び衝突側とは反対側のエアバッグの第1のエアバ
ッグ部を同時に展開させるので、左右の何れの車体側部
に衝突が発生した場合にも第1のエアバッグ部により衝
突側の乗員と車体側部との2次衝突を防止できる。その
他、請求項11と同様の効果を奏する。
請求項13の発明によれば、車体の両側部を構成する1
対の車体部材に取付けられた左右1対のエアバッグユニ
ットの各々が車室内へ向けて独立に展開可能な大小1対
のエアバッグを含み、衝突が検知されたとき、側面衝突
の発生方向に応じて4つのエアバッグの夫々の展開タイ
ミングを設定して展開させるので、衝突側の小さいエア
バッグを即座に展開させ、衝突と反対側の大きいエアバ
ッグを遅延させて展開させたりして、衝突時における乗
員と車体側部との2次衝突や3次衝突を防止したりする
ことができる。
請求項14の発明によれば、エアバッグの大きさを加味
して展開タイミングを設定するため、衝突側及び衝突側
と反対側の大小のエアバッグを夫々適切なタイミングで
展開状態にして、エアバッグのエネルギ吸収作用を確保
できる。その他、請求項13と同様の効果を奏する。
請求項15の発明によれば、衝突が検知されたとき、衝
突側にのみ乗員が乗車している場合には、衝突側の小さ
なエアバッグと、衝突側とは反対側の大きなエアバッグ
とを同時に展開させるので、衝突側の小さなエアバッグ
は衝突後即座に展開状態になり、衝突側とは反対側の大
きなエアバッグは、衝突後遅延して、衝突側の乗員が衝
突側と反対側の車体側部に達する直前に展開状態になる
から、乗員と車体側部との2次衝突と3次衝突を防止で
きる。その他、請求項13と同様の効果を奏する。
請求項16の発明によれば、衝突が検知されたとき、衝
突側と反対側にのみ乗員が乗車している場合には、衝突
側の大きなエアバッグを展開させるように展開タイミン
グを設定して展開させるので、衝突側と反対側の乗員
が、衝突側へ移動する間に、衝突側の大きなエアバッグ
が展開していき、乗員が車体側部に衝突する直前に衝突
側の大きなエアバッグが展開状態になる。こうして、乗
員が衝突側の車体側部に2次衝突するのを防止できる。
その他、請求項13と同様の効果を奏する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基いて説明する。
本実施例は、側面衝突時における前席の乗員に対する
安全性を一層向上させるための自動車用エアバッグ装置
に本発明を適用した場合のものである。
第1図〜第4図に示すように、エアバッグ装置は、自
動車1の左右のフロントドア2内に夫々設けられた左右
1対の側突用エアバッグユニット(以下、側突用ユニッ
ト)4と、左右のフロントシート5のシートクッション
6の略中央部に夫々内装された1対のシートセンサ7A・
7Bと、左右のドア2に夫々内装された1対の第1衝撃検
知センサ9A・9Bと、左右のサイドシル10に夫々内装され
た1対の第2衝撃検知センサ11A・11Bと、側面衝突時に
衝撃検知センサ9A・9B・11A・11Bからの出力を受けて右
側の側突用ユニット4に内装された発火装置12A・13Aと
左側の側突用ユニット4に内装された発火装置12B・13B
(第7図参照)に夫々所定のタイミングで通電するコン
トロールユニット14(第7図参照)とを備えている。
上記側突用ユニット4について説明すると、側突用ユ
ニット4は左右のドア2に夫々設けられるが、それらは
対称の構成なので右側(運転席側)のものについて説明
する。
第5図・第6図に示すように、右側のドア2のドアト
リム15の上部にはその前端部から後端部に亙って前後方
向に延びる突出部15aが車室側へ向けて突出状に形成さ
れ、突出部15aの後部とドアインナパネル16間には収容
部17が形成され、収容部17に臨むドアインナパネル16の
壁部にはベースプレート18が固着され、ベースプレート
18の左端面の前部及び後部には大小2つの枠状のケーシ
ング19・20が気密状に固着され、ケーシング19・20の右
部内にはガス発生剤と増炎剤との反応により瞬時にガス
を発生させるガス発生器21・22が夫々収容され、ガス発
生器21・22内には通電によって発熱しガス発生剤と増炎
剤とを反応させる第2発火装置12Aと第1発火装置13Aが
夫々内装されている。
後側のケーシング20の左部内には標準サイズの袋状の
第1エアバッグ24が折り畳まれた状態に収容され、前側
のケーシング19の左部内には第1エアバッグ24よりも大
きい袋状の第2エアバッグ23が折り畳まれた状態に収容
され、エアバッグ23・24の左端外周部はケーシング19・
20の左端外周部に夫々気密状に固着され、エアバッグ23
・24の基端部付近にはエアバッグ23・24内のガスを排出
するための複数のベントホール(図示略)が形成され、
収容部17に対応するドアトリム15の内側部には溝部15b
が略H字状に形成され、ドアトリム15を覆う表皮25には
溝部15bに対応してミシン目25aが形成され、発火装置12
A・13Aの少なくとも一方が通電されると、それに対応す
るガス発生器21・22から瞬時に多量のガスが発生し、通
電された発火装置12A・13Aに対応するエアバッグ23・24
がこのガス圧により、ドアトリム15の溝部15b及び表皮2
5のミシン目25aを破断して乗員とドア2との間に膨張・
展開する。尚、上記ガス発生剤と増炎剤との反応速度と
エアバッグ23・24の容量とベントホールの開口面積は、
第1発火装置13Aの作動後約10msecで第1エアバッグ24
が、また第2発火装置12Aの作動後約50msecで第2エア
バッグ23が夫々フル展開するように所定の値に設定され
ている。
上記衝撃検知センサ9A・9B・11A・11Bは、既存周知の
加速度感応型のセンサで、第2図〜第4図に示すよう
に、第1衝撃検知センサ9A・9Bは左右のドア2内におい
て両端部がドアアウタパネル26に連結された前後方向向
きの補強部材27の外端面略中央部に夫々固着され、第2
衝撃検知センサ11A・11Bは左右のサイドシル10の縦壁部
の前後方向略中央部に夫々固着され、第1衝撃検知セン
サ9A・9Bは比較的感度が低く設定され、衝突時の衝撃力
が所定値以上になったときにON作動し、第2衝撃検知セ
ンサ11A・11Bは比較的感度が高く設定され、小さな衝撃
力でもON作動する。尚、側面衝突時の衝撃力がドアアウ
タパネル26などを介して衝撃検知センサ9A・9B・11A・1
1Bに伝達される関係上、衝撃検知センサ9A・9B・11A・1
1Bは側面衝突から約10msec経過した後にON作動する。上
記シートセンサ7A・7Bは、乗員がシートクッション6に
着座するとON作動する。
次に、上記コントロールユニット14について説明す
る。
第7図に示すように、運転席側の側突用ユニット4の
発火装置12A・13Aと助手席側の発火装置12B・13Bを夫々
ON/OFF切換えるための4つのリレースイッチ31が設けら
れ、このリレースイッチ31のソレノイド32が励磁されて
スイッチ33が閉成されると、閉成されたスイッチ33に対
応する発火装置12A・13A・12B・13Bのヒータ34A・35A・
34B・35Bに通電される。
運転席側のシートセンサ7AはORゲート41及びANDゲー
ト42・43に接続されるとともにNOTゲート44を介してAND
ゲート45に接続され、助手席側のシートセンサ7BはORゲ
ート41及びANDゲート42・45に接続されるとともにNOTゲ
ート46を介してANDゲート43に接続され、ANDゲート42は
ANDゲート47・50に接続され、ANDゲート43はANDゲート4
8・52に接続され、ANDゲート45はANDゲート49・51に接
続され、ORゲート41はANDゲート53・54に接続され、運
転席側の衝突検知センサ9A・11AはANDゲート55を介して
ANDゲート53に接続され、助手席側の衝突検知センサ9B
・11BはANDゲート56を介してANDゲート54に接続され、A
NDゲート53はANDゲート47〜49に夫々接続され、ANDゲー
ト54はANDゲート50〜52に夫々接続されている。
ANDゲート47はORゲート57を介して駆動回路58に接続
されるとともに第1遅延回路35を介して駆動回路59に接
続され、ドライバーとパッセンジャーとが乗車している
状態での運転席側への側面衝突時には、側面衝突後直ち
に運転席側の第1発火装置13Aが作動され、ドライバー
がドア2に接触する直前に運転席側の第1エアバッグ24
がフル展開するとともに、遅延時間T1経過後に助手席側
の第2発火装置12Bが作動され、パッセンジャーがドア
2に接触する直前に助手席側の第2エアバッグ23がフル
展開する。つまり、上記側面衝突時においてパッセンジ
ャーは、先ず衝突時の衝撃により衝突側へ移動するが、
側面衝突時の衝撃が大きいときには、運転席側の第1エ
アバッグ24に受け止められた後更に反対側へ移動するド
ライバーと接触し、ドライバーとともに衝突側とは反対
側へ移動してフル展開した反対側の大きな第2エアバッ
グ23に受け止められる。
ANDゲート48はORゲート57を介して駆動回路58に接続
されるとともに、第2遅延回路37を介して駆動回路59に
接続され、ドライバーのみが乗車している状態での運転
席側への側面衝突時には、側面衝突後直ちに運転席側の
第1発火装置13Aが作動されてドライバーがドア2に接
触する直前に運転席側の第1エアバッグ24がフル展開す
るとともに、遅延時間T2経過後に第2発火装置12Bが作
動され、ドライバーがドア2に接触する直前に助手席側
の第2エアバッグ23がフル展開する。つまり、上記側面
衝突時においてドライバーは、先ず運転席側の第1エア
バッグ24に受け止められるが、衝突時の衝撃が大きいと
きには、反対側へ移動してフル展開した助手席側の大き
な第2エアバッグ23に受け止められる。
ANDゲート49は駆動回路60に接続され,パッセンジャ
ーのみが乗車している状態での運転席側への側面衝突時
には、側面衝突後直ちに運転席側の第2発火装置12Aが
作動され、パッセンジャーがドア2に接触する直前に運
転席側の第2エアバッグ23がフル展開する。つまり、上
記側面衝突時においてパッセンジャーは、衝突時の衝撃
により運転席側へ移動し、フル展開した運転席側の大き
な第2エアバッグ23で受け止められる。
ANDゲート50はORゲート61を介して駆動回路62に接続
されるとともに、第1遅延回路36を介して駆動回路60に
接続され、ドライバーとパッセンジャーとが乗車してい
る状態での助手席側への側面衝突時には、上記運転席側
への側面衝突時とは反対に、側面衝突後直ちに助手席側
の第1発火装置13Bが作動され、パッセンジャーがドア
2に接触する直前に助手席側の第1エアバッグ24がフル
展開するとともに、遅延時間T1経過後に運転席側の第2
発火装置12Aが作動され、ドライバーがドア2に接触す
る直前に運転席側の第2エアバッグ23がフル展開する。
ANDゲート51はORゲート61を介して駆動回路62に接続
されるとともに、第2遅延回路38を介して駆動回路60に
接続され、パッセンジャーのみが乗車している状態での
助手席側への側面衝突時には、上記運転席側への側面衝
突時とは反対に、側面衝突後直ちに助手席側の第1発火
装置13Bが作動され、パッセンジャーがドア2に接触す
る直前に助手席側の第1エアバッグ24がフル展開すると
ともに、遅延時間T2経過後に第2発火装置12Aが作動さ
れ、パッセンジャーがドア2に接触する直前に運転席側
の第2エアバッグ23がフル展開する。
ANDゲート52は駆動回路59に接続され、ドライバーの
みが乗車している状態での助手席側への側面衝突時に
は、上記運転席側への側面衝突時とは反対に、側面衝突
直後直ちに助手席側の第2発火装置12Bが作動され、ド
ライバーがドア2に接触する直前に助手席側の第2エア
バッグ23がフル展開する。尚、乗員が乗車していない状
態での側面衝突時には、左右のエアバッグ23・24は展開
しない。
上記ヒータ34A・35A・34B・35Bへの通電タイミングを
乗員の乗車状況に応じて設定するための上記遅延時間T1
・T2について説明すると、遅延時間T1は側面衝突側及び
その反対側の乗員がともに乗車している場合に対応した
遅延時間であって、側面衝突後乗員が衝突側とは反対側
のドア2付近まで移動するために必要とする時間から第
2エアバッグの展開時間(約50msec)を除算した時間
(例えば、T1=120msec)に設定され、遅延時間T2は側
面衝突側の乗員のみが乗車している場合に対応した遅延
時間であって、側面衝突後乗員が衝突側とは反対側のド
ア付近まで移動するために必要とする時間から第2エア
バッグの展開時間(約50msec)を除算した時間(例え
ば、T2=50msec)に設定されている。
ここで、上記遅延時間T1及びT2を設定する為に第8図
・第9図に基いて行なった計算について簡単に説明す
る。但し、第8図・第9図は側面衝突側のドア2Aに乗員
が衝突した瞬間の状態を示す。
第8図において、運転席側のドア2Aへの側面衝突時、
ドライバーとパッセンジャーとが接触するまでの時間t1
=L1/(V1+V2)となり、上記両者の衝突後の速度v1、v
2(但し、反衝突方向が正)とし、両者の体重が等しい
とすると、運動量保存則より、V1−V2=v1+v2、両者の
反発係数をαとするすと、α=−(v2−v1)/(−V2−
V1)となる。
上記両式より、v2=[V1(1+α)−V2(1−α)]
/2となり、パッセンジャーが反衝突側のドア2Bに接触す
るまでの時間T1は、 T1=t1+(L3+V2×t1)/v2 =[L1(1+α)+2L3]/[V1(1+α)−V2(1−
α)] 第9図において、助手席にパッセンジャーがいない場
合、運転席側のドア2Aへの側面衝突によりドライバーが
反衝突側のドア2Bまで飛ばされて反衝突側のドア2Bに接
触するまでの時間T2は、T2=L/V1となる。
ここで、V1=V2=10m/sec、L1=141mm、L3=230mm、
L=783mm、乗員同士の反発係数α=0.2とすると、T1=
153.8msec、T2=78.3msecとなる。
次に、上記エアバッグ装置の作用について説明する。
側面衝突側及びその反対側に乗員が乗車しているとき
には、衝突から所定時間(約20msec)経過後に衝突側の
第1エアバッグ24がフル展開し、フル展開した第1エア
バッグ24により衝突側の乗員が受け止められて、衝突側
の乗員とドア2との2次衝突が防止されるとともに、衝
突後所定時間(約170msec)してから反対側の第2エア
バッグ23がフル展開し、衝突側のドア2からの衝撃によ
り衝突側の乗員が反対側へ飛ばされて、更に反対側の乗
員とともに反対側へ移動しても、フル展開した反対側の
大きな第2エアバッグ23で乗員とドア2との3次衝突が
確実に防止される。
側面衝突側の乗員のみが乗車しているときには、衝突
側の第1エアバッグ24が衝突から所定時間(約20msec)
経過後にフル展開し、フル展開した第1エアバッグ24に
より乗員が受け止められて、衝突側の乗員とドア2との
2次衝突が防止されるとともに、衝突から所定時間(約
100msec)経過後に反対側の第2エアバッグ23が展開
し、車室内に侵入するドア2からの衝撃により乗員が反
対側へ飛ばされても、フル展開した反対側の大きなエア
バッグ23で乗員とドア2との3次衝突が確実に防止され
る。
側面衝突側とは反対側にのみ乗員が乗車しているとき
には、衝突側の第2エアバッグ23が衝突から所定時間
(約60msec)経過後にフル展開し、衝突側のドア2から
の衝撃により乗員が衝突側へ飛ばされても、フル展開し
た衝突側の大きな第2エアバッグ23で乗員とドア2との
2次衝突が効果的に防止される。
以上のように、比較的短時間でフル展開する標準サイ
ズの第1エアバッグ24で、衝突側の乗員と衝突側のドア
2との2次衝突を効果的に防止することが出来るとと、
第1エアバッグ24よりも大きく展開する第2エアバッグ
23で衝突側の乗員と反対側のドア2との3次衝突及び反
対側の乗員と衝突側のドア2との2次衝突を確実に防止
することが出来る。
更に、乗員の乗車状況に応じてエアバッグ23・24の展
開タイミングを変更してあるので、乗員が接触する直前
にエアバッグ23・24をフル展開させることが出来、フル
展開したエアバッグ23・24で乗員を受け止めて乗員とド
ア2との2次衝突及び3次衝突を効果的に防止すること
が出来る。
尚、上記コントロールユニット14の第1遅延回路35・
36と第2遅延回路37・38を省略し、ANDゲート47・48をO
Rゲートを介して駆動回路59に接続するとともに、ANDゲ
ート50・51をORゲートを介して駆動回路60に接続し、側
面衝突側に乗員が乗車しているときには、衝突側の第1
発火装置13A・13Bと反対側の第2発火装置12A・12Bとを
同時に作動させてもよい。つまり、フル展開した状態の
第2エアバッグ23で乗員を受け止めることがベストでは
あるが、第2エアバッグ23の展開に要する時間が比較的
長いので、衝突側の第1発火装置13A・13Bと反対側の第
2発火装置12A・12Bとを同時に作動させても、フル展開
状態に近い第2エアバッグ23で効果的に乗員を受け止め
ることが出来る。
尚、上記コントロールユニット14では、シートセンサ
7A・7Bからの出力に基いて発火装置12A・12B・13A・13B
を作動させたが、シートセンサ7A・7Bを省略し、乗員の
乗車状況に関係なく、側面衝突時には衝突側の第1エア
バッグ24と反対側の第2エアバッグ23とを同時に或いは
遅延時間を持たせて展開させるようにしてもよい。
<第1変形例> 上記コントロールユニット14の構成を部分的に変更し
て次のようにしてもよい。尚、同一部品には同一符号を
付してその詳細な説明を省略する。
コントロールユニット14Aについて説明すると、第10
図に示すように、ORゲート57がORゲート63を介して駆動
回路58に接続され、第1遅延回路36と第2遅延回路38と
ANDゲート49とが駆動回路60に接続されるとともに第3
遅延回路64を介してORゲート63に接続され、ORゲート61
がORゲート65を介して駆動回路62に接続され、第1遅延
回路35と第2遅延回路37とANDゲート52とが駆動回路59
に接続されるとともに第3遅延回路66を介してORゲート
65に接続されている。尚、第3遅延回路64・66の遅延時
間T3は、第1エアバッグ24と第2エアバッグ23との展開
時間の差で、T3=40msecに設定されている。
上記コントロールユニット14Aを備えたエアバッグ装
置では、前記実施例と同様に第1エアバック24及び第2
エアバッグ23が所定のタイミングで展開するとともに、
展開した第2エアバッグ23側の第1エアバッグ24も第2
発火装置12A・12Bが作動してから遅延時間T3経過後に展
開が開始され、第2エアバッグ23と同時にフル展開する
ので、このフル展開した2つのエバッグ23・24で乗員を
効果的に受け止めることが出来る。
尚、上記コントロールユニット14Aの第1遅延回路35
・36と第2遅延回路37・38を省略し、ANDゲート47・48
を駆動回路59と第3遅延回路66とにORゲートを介して接
続するとともに、ANDゲート50・51を駆動回路60及び第
3遅延回路64にORゲートを介して接続し、側面衝突側に
乗員が乗車しているときには、前記実施例と同様に、衝
突側の第1発火装置13A・13Bと反対側の第2発火装置12
A・12Bとを同時に作動させてもよい。また、第3遅延回
路64・66を省略し、同じ側の第1発火装置13A・13Bを第
2発火装置12A・12Bと同時に作動させてもよい。
尚、上記コントロールユニット14Aでは、シートセン
サ7A・7Bからの出力に基いて発火装置12A・12B・13A・1
3Bを作動させたが、シートセンサ7A・7Bを省略し、乗員
の乗車状況に関係なく、側面衝突時には衝突側の第1エ
アバッグ24と反対側の第1エアバッグ24及び第2エアバ
ッグ23とを同時に或いは遅延時間を持たせて展開させる
ようにしてもよい。
<第2変形例> 上記コントロールユニット14Aの構成を部分的に変更
して次のようにしてもよい。尚、同一部品には同一符号
を付してその詳細な説明を省略する。
コントロールユニット14Bについて説明すると、第11
図に示すように、ORゲート57がORゲート63を介して駆動
回路58に接続され、ANDゲート49と第1遅延回路36と第
2遅延回路38がORゲート67に接続され、ORゲート61がOR
ゲート68を介して駆動回路59に接続され、ANDゲート52
と第1遅延回路35と第2遅延回路37がORゲート68に接続
される。
上記コントロールユニット4Bを備えたエアバッグ装置
では、前記実施例と同様に第1エアバッグ24及び第2エ
アバッグ23が所定のタイミングで展開するとともに、展
開した第1エアバッグ24側の第2エアバッグ23も第1エ
アバッグと同時に展開し、2つのエアバッグ23・24で効
果的に乗員を受け止めることが出来るとともに、展開し
た第2エアバッグ23側の第1エアバッグ24もこの第2エ
アバッグ23の第2発火装置12A・12Bが作動してから遅延
時間T3経過後に展開が開始され、第2エアバッグ23と同
時にフル展開し、このフル展開した2つのエバッグ23・
24で効果的に乗員を受け止めることが出来る。尚、上記
コントロールユニット14Bの第1遅延回路35・36と第2
遅延回路37・38を省略し、ANDゲート47・48をORゲート6
8と第3遅延回路66とにORゲートを介して接続するとと
もに、ANDゲート50・51をORゲート67及び第3遅延回路6
4にORゲートを介して接続し、側面衝突側に乗員が乗車
しているときには、前記実施例と同様に、衝突側の第1
発火装置13A・13Bと反対側の第2発火装置12A・12Bとを
同時に作動させてもよい。また、第3遅延回路64・66を
省略し、同じ側の第1発火装置13A・13Bを第2発火装置
12A・13Bと同時に作動させてもよい。
尚、上記コントロールユニット14Bでは、シートセン
サ7A・7Bからの出力に基いて発火装置12A・12B・13A・1
3Bを作動させたが、シートセンサ7A・7Bを省略し、乗員
の乗車状況に関係なく、側面衝突時には衝突側のエアバ
ッグ24・24と反対側のエアバッグ23・24とを同時に或い
は遅延時間を持たせて展開させるようにしてもよい。
尚、上記コントロールユニット14・14A・14Bは一例を
示すものにすぎず、マイクロコンピュータやプログラマ
ブルコントローラを組み込んだ構成を採用することも出
来る。
<別実施例> 前記側突用ユニット4は次のような構成にしてもよ
い。尚、同一部材には同一符号を付してその詳細な説明
を省略する。
この側突用ユニット4Aも前記側突用ユニット4と同様
に左右のドア2に夫々設けられるが、それらは対称の構
成なので右側(運転席側)のものについて説明する。第
12図に示すように、側突用ユニット4Aは前記実施例と同
様にドアインナパネル16とドアトリム15間に形成された
収容部17内に収容され、ドアインナパネル16の左端面に
はベースプレート18が固着され、ベースプレート18の左
端面には枠状のケーシング19Aが気密状に固着され、ケ
ーシング19A内は仕切壁70により前後1対の収容室71・7
2に区画され、収容室71・72の左部内には大きな袋状の
第2エアバッグ73の前部バッグ部73A及び後部バッグ部7
3B(第1エアバッグ24に相当する)が夫々折り畳まれた
状態に収容され、第2エアバッグ73の左端外周部はケー
シング19Aの左端外周部に気密状に固着され、前部バッ
グ部73Aと後部バッグ部73B間はファスナ74を介して仕切
壁の左端部に連結され、ケーシング19Aの右部内にはガ
ス発生器75が前後の収容室71・72に亙って設けられ、ガ
ス発生器75内には発火装置76が設けられている。
上記ガス発生器75は、発火装置76の作動後直ちにガス
を発生する第1ガス発生器75Aと、発火装置76の作動後
所定時間経過してからガスを発生する第2ガス発生器75
Bとから一体的に構成され、ガス発生器75A・75Bは収容
室71・72に夫々収容され、発火装置76が作動されると、
先ず第1ガス発生器75Aから発生したガスにより1点鎖
線で図示のように後部バッグ部73Bが展開し、その後所
定時間経過後に第2ガス発生器75Bから発生したガスに
より前部バッグ部73Aが展開し、前部バッグ部73Aと後部
バッグ部73B内のガス圧が所定以上になるとファスナ74
が外れて前部バッグ部73Aと後部バッグ部73Bとからなる
大きな第2エアバッグ73が3点鎖線で示すように展開す
る。上記側突用ユニット4Aでは、比較的短時間でフル展
開する標準サイズの後部エアバッグ部73Bで、側面衝突
側の乗員とドア2との2次衝突を効果的に防止出来ると
ともに、大きく展開した第2エアバッグ73で衝突側の乗
員と反対側のドア2との3次衝突及び反対側の乗員と衝
突側のドア2との2次衝突を効果的に防止することが出
来る。
尚、上記左右の第2エアバッグ73は、前記実施例と同
様に同時に展開させてもよいし、遅延時間を持たせて展
開させてもよい。尚、本実施例では、ガス発生剤と増炎
剤とを反応させてガスを発生させるタイプのエアバッグ
ユニット4・4Aを適用したが、他の方式によりガスを発
生させるタイプのエアバッグユニットを備えた車両に対
しても同様に適用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は車室の部
分斜視図、第2図は自動車の一部切欠き平面図、第3図
は自動車の縦断面図、第4図は第3図IV−IV線断面図、
第5図はドアの分解斜視図、第6図は側突用ユニット付
近の横断面図、第7図はコントロールユニットの回路
図、第8図は2名乗車での側面衝突時の挙動の説明図、
第9図は1名乗車での側面衝突時の挙動の説明図、第10
図は第1変形例に係るコントロールユニットの第7図相
当図、第11図は第2変形例に係るコントロールユニット
の第7図相当図、第12図は別実施例に係る側突用ユニッ
トの第6図相当図である。 2……ドア、4・4A……側突用エアバッグユニット、5
……フロントシート、7A・7B……シートセンサ、9A・9B
……第1衝撃検知センサ、11A・11B……第2衝撃検知セ
ンサ、14・14A・14B……コントロールユニット、23・73
……第2エアバッグ、24……第1エアバッグ、35・36…
…第1遅延回路、37・38……第2遅延回路、73B……後
部バッグ部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−255153(JP,A) 特開 平3−273959(JP,A) 特開 平1−156155(JP,A) 実開 平1−117957(JP,U) 実開 平2−23257(JP,U) 実公 昭51−31467(JP,Y2)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】側面衝突時に車体の左右両側部の内側から
    車室内へ向けて膨張展開するエアバッグであって第1エ
    アバッグ展開状態と第1エアバッグ展開状態よりも大き
    い第2エアバッグ展開状態とを取り得るエアバッグを夫
    々備えた左右1対の側突用エアバッグユニットと、 車体の両側面への衝突を夫々検知する1対の衝突検知セ
    ンサと、 上記衝突検知センサの出力を受けて少なくとも衝突側の
    エアバッグを第1エアバッグ展開状態にまた衝突側と反
    対側のエアバッグを第2エアバッグ展開状態にする展開
    制御手段とを備えたことを特徴とする車体側部への衝突
    エネルギ吸収装置。
  2. 【請求項2】前記各側突用エアバッグユニットが、第1
    のエアバッグと、この第1のエアバッグよりも大きな第
    2のエアバッグとを備えたことを特徴とする請求項1に
    記載の車体側部への衝突エネルギ吸収装置。
  3. 【請求項3】左右の前席への乗員の乗車状態を検出する
    乗車状態検知手段を備え、 前記展開制御手段は、衝突検知センサで検知される側面
    衝突の発生方向に応じて、左右のエアバッグの夫々の展
    開タイミングを設定するタイミング可変手段を含み、こ
    のタイミング可変手段は、乗車状態検知手段が左右の前
    席に乗員が夫々乗車していると検知した場合には、衝突
    検知センサによる衝突検知後、衝突側の第1のエアバッ
    グを即座に展開させるとともに第1の遅延時間遅延させ
    た状態で衝突側とは反対側の第2のエアバッグを展開さ
    せるように構成されたことを特徴とする請求項2に記載
    の車体側部への衝突エネルギ吸収装置。
  4. 【請求項4】左右の前席への乗員の乗車状態を検出する
    乗車状態検知手段を備え、 前記展開制御手段は、衝突検知センサで検知される側面
    衝突の発生方向に応じて、左右のエアバッグの夫々の展
    開タイミングを設定するタイミング可変手段を含み、こ
    のタイミング可変手段は、乗車状態検知手段が衝突側に
    のみ乗員が乗車していると検知した場合には、衝突検知
    センサによる衝突検知後、衝突側の第1のエアバッグを
    即座に展開させるとともに第2の遅延時間遅延させた状
    態で衝突側とは反対側の第2のエアバッグを展開させる
    ように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の車
    体側部への衝突エネルギ吸収装置。
  5. 【請求項5】左右の前席への乗員の乗車状態を検出する
    乗車状態検知手段を備え、 前記展開制御手段は、衝突検知センサで検知される側面
    衝突の発生方向に応じて、左右のエアバッグの夫々の展
    開タイミングを設定するタイミング可変手段を含み、こ
    のタイミング可変手段は、乗車状態検知手段が衝突側と
    反対側にのみ乗員が乗車していると検知した場合には、
    衝突検知センサによる衝突検知後、即座に衝突側の第2
    のエアバッグを展開させるように構成されたことを特徴
    とする請求項2に記載の車体側部への衝突エネルギ吸収
    装置。
  6. 【請求項6】前記タイミング可変手段は、衝突側とは反
    対側の第2のエアバッグを展開させてから、第3の遅延
    時間遅らせた状態で、衝突側とは反対側の第1のエアバ
    ッグを展開させるように構成されたことを特徴とする請
    求項3または4に記載の車体側部への衝突エネルギ吸収
    装置。
  7. 【請求項7】前記第3の遅延時間は、衝突側とは反対側
    において、第1,第2のエアバッグが実質的に同じタイミ
    ングでフル展開するように設定されたことを特徴とする
    請求項6に記載の車体側部への衝突エネルギ吸収装置。
  8. 【請求項8】前記タイミング可変手段は、衝突側の第1
    のエアバッグを展開させると同時に、衝突側の第2のエ
    アバッグを展開させるように構成されたことを特徴とす
    る請求項3または4に記載の車体側部への衝突エネルギ
    吸収装置。
  9. 【請求項9】車体の左右両側面への衝突を夫々検知する
    1対の衝突検知手段と、 車体の両側部を構成する1対の車体部材に取付けられた
    左右1対のエアバッグであって、各エアバッグの一部分
    が第1のエアバッグ部として車室内へ向けて展開可能で
    あるとともに残りの部分が第1のエアバッグ部よりも大
    きなサイズの第2のエアバッグ部として車室内へ向けて
    展開可能な左右1対のエアバッグと、 前記衝突検知手段の検知結果を受けて、側面衝突の発生
    方向に応じて前記4つのエアバッグ部の夫々の展開タイ
    ミングを設定するタイミング可変手段と、 前記タイミング可変手段で設定されたタイミングに基づ
    いて前記エアバッグ部を展開させるエアバッグ展開手段
    と、 を備えたことを特徴とする車体側部への衝突エネルギ吸
    収装置。
  10. 【請求項10】前記各エアバッグは、展開動作の最終工
    程において、第1,第2のエアバッグ部が一体化された状
    態で展開するように構成されたことを特徴とする請求項
    9に記載の車体側部への衝突エネルギ吸収装置。
  11. 【請求項11】前記タイミング可変手段は、第1のエア
    バッグ部を展開してから所定時間経過後に、第2のエア
    バッグ部を展開するように構成されたことを特徴とする
    請求項9に記載の車体側部への衝突エネルギ吸収装置。
  12. 【請求項12】前記タイミング可変手段は、前記衝突検
    知手段が衝突を検知した場合に、衝突側及び衝突側とは
    反対側のエアバッグの第1のエアバッグ部を同時に展開
    させるように構成されたことを特徴とする請求項11に記
    載の車体側部への衝突エネルギ吸収装置。
  13. 【請求項13】車体の両側面への衝突を夫々検知する1
    対の衝突検知手段と、 車体の両側部を構成する1対の車体部材に取付けられた
    左右1対のエアバッグユニットであって、各エアバッグ
    ユニットが車室内へ向けて独立に展開可能な大小1対の
    エアバッグを含む左右1対のエアバッグユニットと、 前記衝突検知手段の検知結果を受けて、側面衝突の発生
    方向に応じて前記4つのエアバッグの夫々の展開タイミ
    ングを設定するタイミング可変手段と、 前記タイミング可変手段で設定されたタイミングに基づ
    いて前記エアバッグを展開させるエアバッグ展開手段
    と、 を備えたことを特徴とする車体側部への衝突エネルギ吸
    収装置。
  14. 【請求項14】前記タイミング可変手段は、エアバッグ
    の大きさを加味して展開タイミングを設定するように構
    成されたことを特徴とする請求項13に記載の車体側部へ
    の衝突エネルギ吸収装置。
  15. 【請求項15】左右の前席への乗員の乗車状態を検知す
    る乗車状態検知手段を備え、 前記タイミング可変手段は、衝突検知手段が衝突を検知
    したとき、前記乗車状態検知手段が衝突側にのみ乗員が
    乗車していると検知した場合には、衝突側の小さなエア
    バッグと、衝突側とは反対側の大きなエアバッグとを同
    時に展開させるように構成されたことを特徴とする請求
    項13に記載の車体側部への衝突エネルギ吸収装置。
  16. 【請求項16】左右の前席への乗員の乗車状態を検知す
    る乗車状態検知手段を備え、 前記タイミング可変手段は、衝突検知手段が衝突を検知
    したとき、前記乗車状態検知手段が衝突側と反対側にの
    み乗員が乗車していると検知した場合には、衝突側の大
    きなエアバッグを展開させるように構成されたことを特
    徴とする請求項13に記載の車体側部への衝突エネルギ吸
    収装置。
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