JP2846932B2 - 車体側部の衝突エネルギ吸収構造 - Google Patents

車体側部の衝突エネルギ吸収構造

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本願発明は、車両の側突時にその衝撃力から乗員を保
護するための車体側部の衝突エネルギ吸収構造に関する
ものである。
(従来の技術) 近年、車両の側突時における乗員保護の観点から、各
サイドドアの内側にそれぞれエアバッグを備えたエアバ
ッグユニットを配置し、該サイドドアあるいはこれに対
応するサイドシル等に設けた側突センサによって車両の
側突が検出された場合に該側突センサからの信号により
上記エアバッグユニットのインフレータを作動させてそ
のエアバッグを車室内部に展開させ、もって乗員に対す
る衝突エネルギを該エアバッグによって吸収して乗員を
保護することが試みられている(例えば、実開平1−11
7957号公報参照)。
(発明が解決しようとする課題) ところで、このように車体の両側部にそれぞれエアバ
ッグユニットを配置したものにおいては、側突時におけ
る乗員の挙動に基づき、各エアバッグの展開状態につい
て次のような二つの要求がある。
その一つは、車体の左側側部に配置されたエアバッグ
ユニットと右側側部に配置されたエアバッグユニットと
の間の展開タイミングについてである。即ち、例えば一
方の車体側部に他の車両が衝突した場合を考えると、そ
の衝突側の座席に乗員が着座していた場合、該乗員はそ
の側部の車体部材(例えば、サイドドア)との間隔が短
いところから、衝突時の慣性力により衝突側に振られる
ことにより、衝突発生後極めて短時間(15〜20msec程
度)で車体部材に接触することとなる。また、この乗員
は、一旦衝突側に振られた後、今度は反衝突側の側部に
向って移動されることが有るが、この場合には該反衝突
側の車体部材までの間隔が長いことから、衝突発生後こ
れに接触するまでの時間は衝突側への接触に比して長く
なる。
このようなことから、乗員の保護性能の向上を図る上
においては、衝突側のエアバッグと反衝突側のエアバッ
グとを所定の時間差をもって展開させることが有効であ
ると言える。
尚、このように左右両側のエアバッグを時間差をもっ
て展開させるための方法として、従来よりインフレータ
の制御系に遅延回路を設けることが一般的に行なわれて
いるが、このようにした場合には回路構成が複雑となり
コストアップを招来するという問題があり必ずしも好適
手段とは言い難いものである。
そして他の一つは、エアバッグの展開時の大きさであ
る。即ち、衝突時における乗員の衝突側への接触位置は
これとの間隔が短く且つ衝突から接触までの時間が短い
こともあってほぼ一定しているが、反衝突側への接触位
置はこれとの間隔が長く且つ反衝突側へ移動される方向
も衝突方向によって変化するところから一定しない。こ
のことから、衝突側のエアバッグは展開時ボリュームが
比較的小さくてもよいが、反衝突側のエアバッグは接触
位置が一定しない乗員を確実に保護するという観点から
して比較的大きな展開時ボリュームが要求されるもので
ある。
そこで本発明ではこのような要求に鑑み、簡単な構成
により、衝突側及び反衝突側のエアバッグを適正なタイ
ミングで且つ好適な展開状態で展開させることができる
ようにし、もって側突時における乗員の保護性能のより
一層の向上を図るようにした車体側部の衝突エネルギ吸
収構造を提案せんとしてなされたものである。
(課題を解決するための手段) 本発明ではかかる課題を解決するための具体的手段と
して、車体両側部に、車両の側突時に車室内に向けて展
開して乗員を拘束可能とされたエアバッグと車両の側突
発生を検出して上記エアバッグに展開信号を出力する側
突センサとを設けてなる車両において、上記各エアバッ
グを、小展開状態と該小展開状態よりも展開時ボリュー
ムが大きい大展開状態の大小二つの展開形態をとり得る
ように構成する一方、上記車体両側部にそれぞれ設けら
れた上記側突センサを、側突に反応してエアバッグ展開
信号を出力する低感度側突センサと該低感度側突センサ
よりも側突に対する反応が敏感な高感度側突センサとの
組み合わせからなり、しかも一方の車体側部に配置され
た高感度側突センサは当該側部に配置されたエアバッグ
に対して小展開状態での展開信号を出力し、これに対し
て低感度側突センサは他方の車体側部に配置されたエア
バッグに対して大展開状態での展開信号を出力する如く
その信号出力系統を設定したことを特徴としている。
(作用) このような構成とすることにより、衝突側においては
高感度側突センサからの展開信号を受けてエアバッグが
小展開状態に展開し、また反衝突側においては低感度側
突センサからの展開信号を受けてエアバッグが大展開状
態に展開する。
この場合、衝突側のエアバッグは、側突発生後の早い
時期から展開を開始し且つその展開時ボリュームも小さ
いところから、より短時間で展開を完了し乗員の拘束に
備えることが可能となる。
また一方、反衝突側のエアバッグは、側突発生後、上
記衝突側エアバッグよりも遅いタイミングで展開を開始
し且つその展開時ボリュームも大きいところから該衝突
側エアバッグより所定時間遅れて展開を完了し、この結
果、適正な展開状態の下で乗員の拘束を行うことが可能
となるものである。
また、反衝突側においては、その展開時ボリュームが
大きいところから、投げ出される方向が一定しない乗員
をより確実に拘束してこれを保護することが可能とな
る。
(発明の効果) 従って、本発明の車体側部の衝突エネルギ吸収構造に
よれば、車体両側部に配置されるエアバッグを大展開状
態と小展開状態の二つの展開形態をとり得るようにする
こと、各側部に配置される側突センサを高感度側突セン
サと低感度側突センサで構成すること、及び側突発生時
には衝突側の高感度側突センサを衝突側エアバッグの小
展開状態信号として、また低感度側突センサを反衝突側
エアバッグの大展開状態信号としてそれぞれ用いるとい
う簡単な構成によって、衝突側のエアバッグを衝突後で
きるだけ短時間で展開させること、及び反衝突側のエア
バッグを衝突から所定時間遅れてしかも大展開状態に展
開させることが可能となるなど、側突時における乗員の
挙動に適応したエアバッグ展開制御が行え、それだけ側
突時における乗員保護性能が向上するという効果が得ら
れるものである。
(実施例) 以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施例を説
明する。
第1実施例 第1図には本発明の第1実施例にかかる車体側部の衝
突エネルギ吸収構造を備えた車両1が示されている。こ
の車両1は、その車体11の左右両サイドにそれぞれ前後
に二枚づつ、合計四枚のサイドドア14〜17を備えたいわ
ゆる4ドアタイプ車であって、これら各サイドドア14〜
17によってその側部が囲まれた車室1a内には、その右側
フロントサイドドア14と左側フロントサイドドア16に対
応するようにして運転席3と助手席4が、また右側リヤ
サイドドア15と左側リヤサイドドア17に対応するように
して後部座席5がそれぞれ配置されている。
そして、これら各座席3〜5側にはそれぞれ乗員の着
座を検出して着座信号を出力する着座センサ30〜34と乗
員がシートベルトを装着していることを検出するシート
ベルトセンサ61〜65とがそれぞれ設けられる一方、上記
各サイドドア14〜17にはそれぞれ後述のエアバッグユニ
ット21〜24と、車両1の側突発生を検出して上記エアバ
ッグユニット21〜24に展開信号を出力する側突センサ25
A,25B,〜28A,28Bとがそれぞれ設けられている。
(エアバッグユニットの構成) 上記エアバッグユニット21〜24は総て同一構成を有す
るものであり、従って、ここでは第2図及び第3図を参
照して右側フロントサイドドア14に配置された右側フロ
ント用エアバッグユニット21を例にとってこれを説明す
ると、このエアバッグユニット21は、アウターパネル14
aとインナーパネル14bとで構成されるサイドドア14の該
インナーパネル14bの上部に車室内方に膨出する如く形
成されたアームレスト部19の一部に設けた凹部19a内に
収容状態でボルト締着されるものであって、ガス発生能
力の大きい第1インフレータ35を備えた第1ケーシング
43内に折り畳み状態で収容された展開時ボリュームの大
きい大エアバッグ37Aと、ガス発生能力の小さい第2イ
ンフレータ36を備えた第2ケーシング44内に折り畳み状
態で収容された展開時ボリュームが上記大エアバッグ37
Aよりも小さい小エアバッグ37Bとで構成されている。そ
して、このエアバッグユニット21は、大エアバッグ37A
と小エアバッグ37Bとを横に並べた状態で上記アームレ
スト部19の凹部19aに取り付けられるとともに、その外
側が上記インナーパネル14bに取り付けられるドアトリ
ム18によって被包されている。尚、このドアトリム18の
上記エアバッグユニット21に対応する位置は、上記エア
バッグ37A,37Bの膨張力によって展開可能なリッド部20
とされている。
このエアバッグユニット21の各エアバッグ37A,37B
は、側突発生時に後述の側突センサからの展開信号を受
けて上記各インフレータ35,36が作動してこれらからガ
スが発生されることにより、そのガス圧を受けてそれぞ
れ大展開状態(第3図の鎖線図示する符号37A′参照)
及び小展開状態(第3図で鎖線図示する符号37B′参
照)に展開される。
(側突センサの構成) この実施例においては、第1図に示すように、後述の
側突センサを各サイドドア14〜17にそれぞれ二個づつ、
合計8個設けている。即ち、右側フロントサイドドア14
には一対の側突センサ25A,25Bが、右側リヤサイドドア1
5には一対の側突センサ26A,26Bが、左側フロントサイド
ドア16には一対の側突センサ27A,27Bが、さらに左側リ
ヤサイドドア17には一対の側突センサ28A28Bがそれぞれ
配置されている。
そして、この各側突センサ25A,25B〜28A,28Bは、第4
図に示すように従来公知の構造を持つ横力センサで構成
されるものであって、これを上記右側フロントサイドド
ア14に配置された二つの側突センサ25A,25Bのうちの一
方の側突センサ25Aを例にとってその構造を略述する
と、この側突センサ25Aは、導電性を有するボール53
と、相互に対向状態で配置された左右一対の電極板55,5
6とを備えている。そして、このボール53は、その後方
に配置した磁石54の磁力によって常時後方側(矢印A方
向)に引き寄せられた状態で保持されているが、側突に
より矢印A方向に横力がかかった場合には、その慣性力
により上記磁力に抗して矢印B方向に移動し得るように
なっている。一方、各電極板55,56は、その常態時には
図示のように、上記ボール53に対して離間対向した位置
に、しかも相互に非接触状態(即ち、通電遮断状態)で
配置されているが、側突により上記ボール53がその慣性
力によって矢印B方向に移動して各電極板55,56に接触
すると、これら各電極板55,56は該ボール53を介して相
互に通電状態とされ、これにより側突発生を検出し且つ
各エアバッグユニット21〜24に対して展開信号を出力す
るようになっている。
ところで、この実施例のものにおいては、上述のよう
に二つの側突センサを一組とし、これを各サイドドアに
それぞれ配置するものであるが、その場合、この実施例
においては本願発明を適用して、この対をなす二つの側
突センサ25Aと同25B、側突センサ26Aと同26B、側突セン
サ27Aと同27B、側突センサ28Aと28Bとの間において側突
の検出感度に一定の差を持たせ、例えば、この実施例の
ものにおいては各対のうち、一方の側突センサ25A,26A,
27A,28Aをそれぞれ高感度側突センサとし、他方の側突
センサ25B,26B,27B,28Bをそれぞれ低感度側突センサと
している。
尚、ここで高感度側突センサとは、側突発生時により
小さい横力でON状態となるように構成されたセンサであ
って、この実施例では側突発生後、約5msec程度でON作
動するものを想定している。また、低感度側突センサと
は、側突時の横力を検出するのに比較的時間がかかるも
のであって、この実施例においては側突発生後、約100
〜200msec程度でON作動するものを想定している。
また、このように側突センサに感度差を持たせる方法
としては、例えば磁石54の磁力を変える方法、ボール53
の重量を変える方法、ボール53とケース51の間の隙間に
働く空気の力、いわゆるエアダンパーの大きさあるいは
エアダンパーが作用する距離を変える方法、ボール53と
電極板55,56との距離を変える方法等、種々のものが考
えられる。
(各エアバッグユニットの制御系統) 続いて、上述の如く構成された各エアバッグユニット
21〜24の制御系統を説明する。
この実施例のものにおけるエアバッグ制御の基本思想
は、各サイドドア14〜17に配置された各エアバッグユニ
ット21〜24を単純にそれに対応して配置された各側突セ
ンサによって作動させるのではなく、先ず各サイドドア
にそれぞれ配置された一対の側突センサ、即ち高感度側
突センサと低感度側突センサの信号出力系統を別々に
し、この高感度側突センサの出力信号によって該側突セ
ンサが設けられた側のエアバッグユニットの小エアバッ
グを展開作動させる一方、低感度側突センサの信号はこ
れを当該サイドドアと対向する反対側のサイドドアに設
けられたエアバッグユニットの大エアバッグ側に出力し
てこの大エアバッグを展開作動させるようにしている。
具体的には、例えば、右側フロントサイドドア14に配
置された高感度側突センサ25Aは右側フロント用エアバ
ッグユニット21の小エアバッグ37Bの展開信号として、
また低感度側突センサ25Bは左側フロントサイドドア16
に配置された左側フロント用エアバッグユニット23の大
エアバッグ39Aの展開信号としてそれぞれ出力される。
また、これとは逆に、左側フロントサイドドア17に配置
された高感度側突センサ27Aは左側フロント用エアバッ
グユニット23の小エアバッグ39Bの展開信号として、ま
た低感度側突センサ27Bは右側フロントサイドドア14に
配置された右側フロント用エアバッグユニット21の大エ
アバッグ37Aの展開信号としてそれぞれ出力される。
尚、後部座席5側に位置する右側リヤサイドドア15と左
側リヤサイドドア17にそれぞれ設けられた各エアバッグ
ユニット22,24の制御も同様である。
従って、例えば第1図のように車両1の右側側部に他
の車両2が衝突したような場合には、第5図及び第6図
に示すように、衝突側に位置する右側フロント用エアバ
ッグユニット21の小エアバッグ37Bは該右側フロントサ
イドドア14に設けた高感度側突センサ25Aの信号を受け
て素早く展開する一方、反衝突側に位置する左側フロン
ト用エアバッグユニット23の大エアバッグ39Aは上記右
側フロントサイドドア14に設けた低感度側突センサ25B
の出力を受けて上記小エアバッグ37Bより所定時間遅れ
て展開することになるものである。
このようなエアバッグユニット制御方式を採用したの
は、衝突側のエアバッグはこれをできるだけ衝突発生後
早期に展開して衝突慣性力によって衝突側に振られる乗
員を拘束して保護する必要があり、またこれとは逆に反
衝突側のエアバッグは乗員の衝突までの時間が衝突側に
比して長いところから遅れてこれを展開させることで最
適な拘束性が得られ、またできるだけ大きく展開するこ
とによって投げ出される方向が一定しない乗員に対して
も的確に機能させることができる等の思想に基づくもの
である。従って、このような制御方式の採用により、側
突時における乗員保護性能が一段と向上するものであ
る。
この実施例における乗員保護の基本思想は上述の通り
であるが、この実施例においてはさらに各エアバッグユ
ニットを乗員の着座状態に対応してその展開制御するこ
とにより無駄のない的確な乗員保護が図れるようにする
ために、第7図に示すように、上記各エアバッグユニッ
トの制御要素として、上記各側突センサ25A,25B〜28A,2
8Bの他に、上記各着座センサ30〜34及び各シートベルト
センサ61〜65を採用し、これら各センサからの出力信号
を総てコントロールユニット10に入力するようにしてい
る。
このように乗員の着座状態に対応したエアバッグの制
御を、右フロント側への側突時における右側フロント用
エアバッグユニット21と左側フロント用エアバッグユニ
ット23の各エアバッグの展開を例にとって第8図を参照
して説明する。尚、第8図において、エアバッグ展開状
態の項で○は展開させることを×は展開させないことを
表し、また乗員の着座状態の項で○はシートベルトを装
着しないで着座している状態を、◎はシートベルトを装
着して着座した状態を、さらに無印は乗員が着座してい
ないことを表している。
モードは、運転席のみに乗員が着座し且つシートベ
ルトを装着していない場合であって、この場合には側突
によって乗員が左側に投げ出される可能性が大きいた
め、両側のエアバッグをともに展開させる。尚、この場
合、右側エアバッグは小エアバッグ37Bであり、左側エ
アバッグは大エアバッグ37Aでありしかもこれらは所定
の時間差をもって展開することは言うまでもない。
モードは、運転席のみにシートベルトを装着した状
態で乗員が着座している場合であって、この場合には乗
員が左側に投げ出されて衝突するという可能性が少ない
ため、右側エアバッグのみ展開させ、左側エアバッグは
展開させない。
モードは、運転席と助手席の両方にともにシートベ
ルトを装着しない状態で乗員が着座している場合であっ
て、この場合には両側のエアバッグをともに展開させ
る。
モードは、運転席と助手席の両方に乗員が着座して
いるが、シートベルトは運転席側の乗員しか装着してい
ない場合であって、この場合には両側のエアバッグをと
もに展開させる。
モードは、上記とは逆の場合であって、この場合
にも両側のエアバッグをそれぞれ展開させる。
モードは、運転席と助手席の両方にともにシートベ
ルトを装着した状態で乗員が着座している場合であっ
て、この場合にも両側のエアバッグをともに展開させ
る。
モードは助手席のみにシートベルトを装着した状態
で乗員が着座している場合、またモードは助手席のみ
に乗員がシートベルトを装着しない状態で着座している
場合あって、これらいずれの場合にも両側のエアバッグ
をそれぞれ展開させるようにしている。
尚、エアバッグユニットが後述する第2実施例の場合
のように一つのエアバッグを展開状態の制御によって大
エアバッグ状態と小エアバッグ状態の両方に態様を採り
得るものである場合には、例えば上記モード〜にお
いては乗員が左側エアバッグに接触する可能性が少ない
ことから、左側エアバッグはこれを小エアバッグ状態に
展開するようにしても良い。
以上のように、側突センサの他に、着座センサ及びシ
ートベルトセンサをも併用してエアバッグユニットの展
開制御を行うことにより、実際の衝突状態あるいは乗員
の挙動に即応した乗員保護形態をとることができ、より
的確な乗員保護が可能ならしめられるものである。
第2実施例 第9図には、本願発明の第2実施例にかかる車体側部
の衝突エネルギ吸収構造を構成するエアバッグユニット
66が示されている。このエアバッグユニット66は、小容
積の第1室68Aと大容積の第2室68Bとからなるケーシン
グ68の上記第1室68A内に第1バッグ67Aを、また上記第
2室68Bには上記第1バッグ67Aよりも展開時ボリューム
が大きい第2バッグ67Bをそれぞれ折り畳んだ状態で収
容するとともに、ガス発生量の少ない第1インフレータ
69Aとガス発生量の多い第2インフレータ69Bとからなる
インフレータ69を設けて構成されている。
そして、上記二つのバッグ67A,67Bは、一体的に連続
して一つのエアバッグ67を構成するものであって、上記
ケーシング68への収容状態においては、その連続部分が
上記ケーシング68に対してファスナー70によって止着さ
れている。尚、このファスナー70は、第1バッグ67Aが
最大膨張状態となった時に外れ、該第1バッグ67Aが第
2バッグ67Bと一体的に展開するのを許容し得るように
なっている。
また、上記インフレータ69は、一つの展開信号を受け
ることによって第1インフレータ69Aが先に作動し、こ
れに引き続いて第2インフレータ69Bが作動する構成と
されるとともに、このインフレータに対しては、このイ
ンフレータ69が設けられたサイドドアに配置された高感
度側突センサからの信号と、このサイドドアと対向する
他のサイドドアに設けられた低感度側突センサからの信
号とが入力可能とされている。そして、この二つの側突
センサからの信号は、このエアバッグユニット66が配置
されたサイドドア側に他の車両が衝突した場合(即ち、
当該サイドドアが衝突側となる場合)には当該サイドド
アに設けた上記高感度側突センサからの信号が入力さ
れ、該サイドドア側が反衝突側となる場合には他方のサ
イドドアに設けた上記高感度側突センサからの信号が入
力されるように衝突状態に応じて入力されるようになっ
ている。
従って、例えば、このエアバッグユニット66側が衝突
側となったような場合には、当該サイドドアに設けた高
感度側突センサからの展開信号を受けてインフレータ69
が衝突後、素早く展開作動する。この場合、先ず上記展
開信号の入力によって第1インフレータ69Aが作動して
第1バッグ67Aが展開する(第9図の鎖線図示67B′参
照)。この第1バッグ67Aの展開により、衝突直後の乗
員の保護が実現される。
さらに、所定時間遅れて第2インフレータ69Bが作動
し、第2バッグ67Bが展開を開始し(第9図の鎖線図示
符号67B′参照)、最終的には第9図に鎖線図示する符
号67′のように、両バッグが一体となって大きく展開す
る。
一方、このエアバッグユニット66側が反衝突側となっ
たような場合には、インフレータ69は他方のサイドドア
(即ち、衝突側のサイドドア)に設けた低感度側突セン
サからの展開信号を受けて上記場合よりも遅いタイミン
グで展開し、乗員が反衝突側に投げ出された場合にはこ
れを拘束して保護する。
即ち、この実施例のものにおいても、上記第1実施例
の場合と同様に、衝突側と反衝突側とでエアバッグの展
開タイミング及び展開時ボリュームを異ならせることに
より、側突時の乗員の挙動に対応した的確な保護が可能
となるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本願発明の第1実施例にかかる車体側部の衝突
エネルギ吸収構造を備えた車両の平面図、第2図は第1
図に示したエアバッグユニットの展開斜視図、第3図は
第2図のIII−III要部拡大横断面図、第4図は側突セン
サの構造説明図、第5図はエアバッグの展開状態を示す
概念図、第6図は第5図のVI−VI縦断面図、第7図は各
エアバッグユニットの制御系統図、第8図はその作動特
性図、第9図は本願発明の第2実施例に適用されるエア
バッグユニットの構造説明図である。 1……車両 2……他の車両 3……運転席 4……助手席 5……後部座席 10……コントロールユニット 11……車体 14〜17……サイドドア 18……ドアトリム 19……アームレスト部 20……リッド部 21〜24……エアバッグユニット 25A〜28A……高感度側突センサ 25B〜28B……低感度側突センサ 30〜34……着座センサ 37A〜40A……大エアバッグ 37B〜40B……小エアバッグ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体両側部に、車両の側突時に車室内に向
    けて展開して乗員を拘束可能とされたエアバッグと車両
    の側突発生を検出して上記エアバッグに展開信号を出力
    する側突センサとを設けてなる車両において、 上記各エアバッグが、 小展開状態と該小展開状態よりも展開時ボリュームが大
    きい大展開状態の大小二つの展開形態をとり得るように
    構成される一方、 上記車体両側部にそれぞれ設けられた上記側突センサ
    が、側突に反応してエアバッグ展開信号を出力する低感
    度側突センサと該低感度側突センサよりも側突に対する
    反応が敏感な高感度側突センサとの組み合わせからな
    り、 しかも一方の車体側部に配置された高感度側突センサは
    当該側部に配置されたエアバッグに対して小展開状態で
    の展開信号を出力し、これに対して低感度側突センサは
    他方の車体側部に配置されたエアバッグに対して大展開
    状態での展開信号を出力する如くその信号出力系統が設
    定されていることを特徴とする車体側部の衝突エネルギ
    吸収構造。
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