JP2886703B2 - 液圧制御弁 - Google Patents

液圧制御弁

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JP2886703B2
JP2886703B2 JP8168991A JP8168991A JP2886703B2 JP 2886703 B2 JP2886703 B2 JP 2886703B2 JP 8168991 A JP8168991 A JP 8168991A JP 8168991 A JP8168991 A JP 8168991A JP 2886703 B2 JP2886703 B2 JP 2886703B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両のブレーキ装置
のマスタシリンダ等に設けられる液圧制御弁に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、走行している車両を制動させた
際に、前輪側に荷重が移動して後輪がロックしやすい状
態となってしまう。このため、従来より、図8に示すよ
うに、リザーバタンクRに貯留されているブレーキ液を
フロント側及びリア側ホイルシリンダへ送り込むマスタ
シリンダMには、リア側ホイールシリンダとの間に、リ
ア側へ送り出されるブレーキ液の液圧がマスタシリンダ
Mの液圧にしたがってそのまま高まらないようにして、
フロント側ホイールシリンダよりも低圧にする液圧制御
弁A(いわゆるpcv)が設けられている。
【0003】上記液圧制御弁Aの構造を、図9に示すも
のを例にとって説明する。図において、符号1はハウジ
ング、符号2は該ハウジング1の入力ポート3と出力ポ
ート4との間に収納されたピストン、符号5はピストン
2に貫通された液通路6を開閉する弁体、符号7はピス
トン2を出力ポート4に向けて押圧付勢する弾性部材、
符号8は、マスタシリンダM内のピストン9に設けられ
た凸キー10(図1参照)により移動されて前記弁体5
を傾斜させることにより、液圧制御弁Aの機能を解除さ
せるスライダを示す。前記ハウジング1は、ハウジング
本体11とアダプタ12とを直列的に組み合わせてな
り、ハウジング本体11にマスタシリンダMの取り付け
部Maへ接続される入力ポート3が、アダプタ12にホ
イールシリンダへ接続される出力ポート4がそれぞれ形
成されている。また、前記ピストン2は、ハウジング1
の両ポート3,4間で往復移動し得るように収納される
とともに、長さ方向の中間部13に対して入力ポート3
側が小径に、出力ポート4側が大径に形成された段付き
形状をなしており、アダプタ12の内周面に大径部14
が、また、ハウジング本体11の入力ポート3付近の内
周部に突設した環状壁15に小径部16がそれぞれ液密
に接触して摺動させられるようになっている。符号17
はその摺動部に配設されるシール部材を示す。なお、こ
のピストン2に形成される前記液通路6も出力ポート4
側から入力ポート3側に向けて段階的に縮径されてい
る。また、前記ピストン2の大径部14付近の外周部に
はフランジ18が設けられて、ハウジング1内に突出状
態となっているアダプタ12後端のストッパ19にピス
トン2のストロークの前端位置(初期位置)で当接され
るようになっており、前記弾性部材7は、このフランジ
18とハウジング本体11の前記環状壁15との間に設
けられている。
【0004】一方、前記弁体5は、ハウジング1の入力
ポート3に移動自在にかつバネ(弾性部材)21によっ
てハウジング本体11の前記環状壁15に当接状態に付
勢されて設けられて、ピストン2が後退して小径部16
先端がシート面5aに当接することにより、前記液通路
6を閉塞するようになっており、弁体5は、入力ポート
3をハウジング1内に連通させる切欠22及び流路23
が形成されている。この場合、弁体5と前記環状壁15
との間には弁体5の切欠22及び流路23を介して入力
ポート3に通じる連通室24が形成され、ピストン2の
初期位置においては、弁体5とピストン2の小径部16
の先端部の間に間隔が明けられて、入力ポート3、連通
室24、液通路6が連通状態とされるようになってい
る。なお、前記バネ21は、ハウジング本体11の内周
部に突設されたバネ受け25に係止されている。
【0005】また、スライダ8は、前記マスタシリンダ
M方向及び前記弁体5方向へそれぞれ突起部31,32
が形成された軸部36と、この軸部36に付勢力を与え
て、この軸部36を常に中心に位置させるバネ材8a
と、軸部36がマスタシリンダMの凸キー10によって
スライドされた際に、前記バネ材8aを案内して軸部3
6を水平にスライドさせるガイド部37と、このスライ
ダ8を液圧制御弁本体1の入力ポート3側に取り付ける
取付用筒部38とからなるもので、これら軸部36、バ
ネ材8a、ガイド部37、取付用筒部38が一体化され
たものである。そして、軸部36の弁体5側の突起部3
2は、前記弁体5に形成された凹部5bに係合されてお
り、マスタシリンダM側に設けられた突起部31は、マ
スタシリンダMのシリンダ壁33に形成されたブレーキ
液通路34に挿通されてマスタシリンダMの加圧室35
へ突出されている。
【0006】そして、上記構成の液圧制御弁Aによれ
ば、マスタシリンダMの加圧室35の液圧が一定値以下
の場合には、その液圧がそのままホイールシリンダに伝
わるが、ピストン2の両端の受圧面積の差によって生じ
る押圧力が弾性部材7の付勢力よりも大きくなると、ピ
ストン2が入力ポート3側に移動されて、弁体5によっ
て前記液通路6が閉塞され、その後は、マスタシリンダ
Mの液圧が一定比率で制限されつつホイールシリンダに
作用する。また、万一、フロント側ホイールシリンダが
失陥した場合には、マスタシリンダMのピストン9が図
1中矢印イ方向へピストン端部9aがシリンダ底部Mb
へ当接するまで移動する。これにより、ピストン9の凸
キー10が前記突起部31へ係合し、前記スライダ8が
図7中矢印ロ方向へ移動されて、このスライダ8の突起
部32と係合されている弁体5が傾斜されて、弁体5に
よるブレーキ液圧の制御が解除されるようになってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記構造の液圧制御弁
Aにあっては、ブレーキ液圧を解放すると、ピストン2
の小径部16先端が弁体5に当接し、液通路6が閉塞さ
れた状態で、ピストン2及び弁体5が入力ポート3に向
けて移動されて出力ポート4側の容積変化によって出力
側も減圧される。そして、ピストン2の中間部13の後
端がハウジング本体11の環状壁15に当接したフルス
トローク状態において、出力側が減圧されない状態が若
干生じる。その後、弁体5のシート面5aに作用する液
通路6内の出力側液圧と入力側液圧との差圧によって弁
体5が移動して液通路6を開閉するようになり減圧を再
開する。即ち、ブレーキ液が、ピストン2の液通路6か
ら連通室24へ送り込まれ、弁体5の切欠22、流路2
3及び弁体5の外周と環状壁15との間を通過してマス
タシリンダMのシリンダ壁33に形成されたブレーキ液
通路34からマスタシリンダMの加圧室35へ戻され、
出力側の液圧が減圧される。
【0008】ところで、ブレーキ液が、弁体5の切欠2
2、流路23及び弁体5の外周と環状壁15との間を通
過して入力ポート3へ戻される際に、異音が発生し、運
転者に不快感を与えてしまうという問題があった。この
異音の発生の原因を検討したところ一つの原因として、
入力ポート3へ戻るブレーキ液の流れによって、弁体5
が揺動することにより発生すると考えられた。特に、ピ
ストン2の液通路6の弁体5側は、シート面となるため
液圧制御弁本体を小型化するには前記液通路6を小面積
とすることが好ましく、また、ブレーキ液の充填のた
め、あるいは2度踏みブレーキのために、マスタシリン
ダMとホイールシリンダとの間の経路中に絞りを設ける
必要があることから、やはり前記液通路6を小面積とす
ることが必要とされている。しかしながら、液通路6を
小面積とすることにより、前記弁体5は液通路6から戻
されるブレーキ液の流れの影響を受けやすくなり、異音
も発生しやすくなってしまう。
【0009】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、ブレーキ液圧の解放時における異音の発生を低減
することができる液圧制御弁を提供することを目的とし
ている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の液圧制御弁
は、マスタシリンダに取り付けられるシリンダの入力ポ
ートとホイールシリンダが接続されるシリンダの出力ポ
ートとの間に、前記入力ポート側に対して前記出力ポー
ト側を大径に形成した段付きピストンを両ポートの間で
往復移動自在にかつ弾性部材によって前記出力ポートに
向けて押圧付勢した状態に収納するとともに、該ピスト
ンに、両ポートを連通する液通路を貫通状態に設け、前
記ハウジングの前記入力ポートに、前記ピストンの小径
部先端との間で前記液通路を閉塞可能な弁体を設け、前
記マスタシリンダに設けられたピストンに形成された凸
キーが係合することによりスライドして、前記弁体を傾
斜させて前記液通路を開口状態にさせるスライダを設け
てなる液圧制御弁において、前記スライダに、前記マス
タシリンダから送り込まれるブレーキ液の液圧によって
開弁される逆止弁と、前記液通路から前記マスタシリン
ダへ戻されるブレーキ液が通過する絞り流路とを設けた
ことを特徴としている。
【0011】
【作用】この発明の液圧制御弁によれば、制動時には、
マスタシリンダからピストン方向へのブレーキ液の流れ
によってスライダに設けられた逆止弁が開弁することに
より、良好にブレーキ液が送り込まれる。また、ブレー
キ解除時には、ピストンに形成された液通路から入力ポ
ートへ戻されるブレーキ液が、前記スライダに設けられ
た絞り流路を通過することにより、ブレーキ液の流速が
遅くされる。したがって、戻されるブレーキ液の流れに
よる弁体の揺動を弱めることができ、これにより、弁体
の揺動による異音の発生を低減させることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の液圧制御弁の一実施例を図に
よって説明する。なお、従来例と同一構造部分には、同
一符号を付して説明を省略する。図1に示すように本発
明の液圧制御弁A1の入力ポート3側には、この液圧制
御弁A1が取り付けられたマスタシリンダMのシリンダ
壁33とスライダ8との間に弁板41が設けられてい
る。この弁板41には、その中心部に嵌合孔42が形成
されており、前記スライダ8の突起部31が摺動可能に
挿通されている。
【0013】また、この弁板41とスライダ8との間に
は、例えば、ウェーブワッシャ等からなる弾性体43が
設けられており、この弾性体43の付勢力により、弁板
41が常時シリンダ壁33に当接されてシリンダ壁33
に形成されたブレーキ液通路34が閉鎖されている。そ
して、この弁板41は、マスタシリンダMの加圧室35
から液圧制御弁A1の入力ポート3へブレーキオイルが
流れ込んだ際に、前記弾性体43の付勢力に反してシリ
ンダ壁33から離間する方向へ移動し、前記ブレーキ液
通路34を開口するようになっている。即ち、この液圧
制御弁A1の入力ポート3側には、前記シリンダ壁33
を弁座とし、このシリンダ壁33に前記弁板41が当接
離間することによりブレーキ液通路34を開閉する逆止
弁が構成されている。また、弁板41には、ブレーキ液
通路34を臨む位置にオリフィス流路(絞り流路)44
が形成されている。このオリフィス流路44はピストン
2に形成された液通路6よりも小面積に形成された流路
であり、液通路6よりも絞り効果が大きくされたもので
ある。
【0014】このように構成された液圧制御弁A1にお
いて、常時は弾性部材7の付勢力によって前記フランジ
18がハウジング1内のストッパ19に当接した初期位
置にピストン2が配置されて、該ピストン2の小径部1
6先端と弁体5との間に間隔が明けられることにより、
液通路6が開放した状態とされる。また、制動時には、
マスタシリンダMの加圧室35からブレーキ液がブレー
キ液通路34を通って入力ポート3へ供給される。ここ
で、このブレーキ液の一部は、弁板41に形成されたオ
リフィス流路44を通過して入力ポート3へ供給される
が、このオリフィス流路44は、その流路断面積が小さ
いことより、ブレーキ液の圧力がブレーキ液通路34を
閉鎖している弁板41に作用する。これにより、この弁
板41が弾性体43の付勢力に反して、図2に示すよう
にシリンダ壁33から離間する方向へ移動し、ブレーキ
液通路34が開口される。
【0015】これにより、ブレーキ液の大半が弁板41
の外周側へ回り込んで入力ポート3側へ流れ込む。そし
て、ブレーキ液は弁体5の切欠22及び流路23を通過
して連通室24内に供給され、ピストン2の液通路6を
経由して出力ポート4からホイールシリンダに導き出さ
れる。この場合、ピストン2は、その両端に液圧が作用
して、小径部16と大径部14との受圧面積の差(液通
路6を含む大径部14の断面積をA1、小径部16の断
面積をA2、液通路6の最小段面積をA3とすると、
(A1−A3)−(A2−A3))により入力ポート3
に向けて押圧されることになり、その押圧力(入力液圧
をpとするとp・(A1−A2))が弾性部材7の付勢
力Fよりも小さいうちはピストン2は初期位置に保持さ
れるが、押圧力が付勢力よりも大きくなるとピストン2
が入力ポート3に向けて移動して、小径部16先端が弁
体5に当接することにより液通路6が閉塞され、両ポー
ト3,4間が一時的に遮断される。
【0016】この液通路6の閉塞までの間はマスタシリ
ンダMからの入力液圧がそのままホイールシリンダに伝
わり、リア側とフロント側の両ホイールシリンダに同じ
液圧が作用する。そして、液通路6が一旦閉塞された後
は、入力液圧の増加に対して前記押圧力をバランスさせ
るようにピストン2が往復移動して液通路6の開閉が繰
り返され、徐々に出力液圧も上昇する。
【0017】一方、ブレーキ液圧を開放する減圧行程に
おいてはマスタシリンダMの減圧に比例して減圧される
のに対して、リア側ホイールシリンダにおいては段階的
に減圧される。すなわち、入力側の液圧が若干低下し
て、前記押圧力とのバランスがくずれると、押圧力によ
ってピストン2が入力ポート3に向かって移動する。こ
れにより、ピストン2の小径部16先端が弁体5に当接
し、液通路6が閉塞された状態で、ピストン2及び弁体
5が入力ポート3に向けて移動されて出力ポート4側の
容積変化によって出力側も減圧される。そして、ピスト
ン2の中間部13の後端がハウジング本体11の環状壁
15に当接した図4に示すフルストローク状態におい
て、出力側が減圧されない状態が若干生じる。
【0018】その後、弁体5のシート面5aに作用する
液通路6内の出力側液圧と入力側液圧との差圧によって
弁体5が移動して液通路6を開閉するようになり減圧を
再開する。即ち、ブレーキ液が、ピストン2の液通路6
から連通室24へ送り込まれ、弁体5の切欠22、流路
23及び弁体5の外周と環状壁15との間を通過して入
力ポート3へ戻される。また、前記弁板41が弾性体4
3の付勢力によって前記シリンダ壁33方向へ移動され
て、シリンダ壁33に当接されていることにより、入力
ポート3へ戻されるブレーキ液は弁板41に形成された
オリフィス流路44のみを通過して徐々にマスタシリン
ダMの加圧室35へ戻されて出力側の液圧が減圧され
る。その後ピストン2に作用している押圧力が弾性部材
7の付勢力より小さくなると、その付勢力により初期位
置まで一気にピストン2が押し戻される。
【0019】また、万一、フロント側ブレーキが失陥し
た場合には、マスタシリンダMのピストン9が図1中矢
印イ方向へピストン9の端部9aが低部Maに当接する
まで移動される。これにより、ピストン9に設けられた
凸キー10がスライダ8の突起部31に係合し、このス
ライダ8を図中矢印ロ方向へ移動させる。これにより、
スライダ8の他方の突起部32に係合されている弁体5
が図4に示すように傾動されて、傾斜した状態にされ
る。これにより、この弁体5によるピストン2の液通路
6の開閉動作が行われなくなる。即ち、この液圧制御弁
A1による液圧の制御が解除され加圧室35から送り込
まれるブレーキ液が液圧を制御されることなくリア側ホ
イールシリンダへ供給される。
【0020】このように、本実施例の液圧制御弁A1に
よれば、減圧行程において、弁体5の切欠22、流路2
3及び弁体5の外周と環状壁15との間を通過してマス
タシリンダMへ戻されるブレーキ液は、弁板41に形成
されたオリフィス流路44のみを通過することにより、
その流速が弱められる。これにより、マスタシリンダM
へ戻されるブレーキ液による弁体5の揺動が防止され、
この弁体5の揺動による異音の発生を低減することがで
きる。したがって、異音の発生による運転者への不快感
を低減することができる。
【0021】また、弁板41は、常時は弾性体43の付
勢力によってマスタシリンダMのシリンダ壁33に当接
されているが、制動時には、マスタシリンダMからピス
トン2方向へ送り込まれるブレーキ液の流れによって弾
性体43の付勢力に反してシリンダ壁33から離間する
方向へ移動されて、ブレーキ液通路34から送り込まれ
るブレーキ液が弁板41の外周側へ回り込むものである
ので、制動時におけるマスタシリンダMから入力ポート
3へのブレーキ液の送り込みを良好に保つことができ、
ブレーキ作動の応答性の劣化を防止することができる。
また、弁板41には、常時開口されたオリフィス流路4
4が形成されているので、マスタシリンダM側と入力ポ
ート3側との間に圧力差が残らず、引きずり等の発生の
ない液圧制御弁とすることができる。
【0022】なお、上記実施例の弁板41に形成された
オリフィス流路44の形成場所は、実施例に限定される
ことはなく、例えば、図5に示すように、弁板41に形
成された嵌合孔42とこの嵌合孔42に嵌合するスライ
ダ8の突起部31との間にわずかに隙間を形成し、この
隙間をオリフィス流路44としても良い。
【0023】また、上記実施例では、ブレーキ液圧に応
じた弁板41のシリンダ壁33への当接及び離間により
シリンダ壁33のブレーキ液通路34の開閉が行われる
ようにしたが、この弁体41自体を、ブレーキ液通路3
4へ流れ込むブレーキ液によって弾性変形可能な材料か
ら形成し、この弁体41が弾性変形することによって、
前記ブレーキ液通路34の開閉が行われるようにしても
良い。なおまた、上記実施例では、逆止弁を構成する弁
座としてシリンダ壁33を使用したが、この逆止弁は他
のもので構成されてあっても良い。また、液圧制御弁の
具体的な構造も実施例に限定されない。
【0024】なお、上記実施例ではスライダ8にオリフ
ィス流路44が形成された弁板41を設け、この弁板4
1の移動により、ブレーキ液の流量が制御されるように
したが、スライダ8を弁板として使用しても良いことは
勿論である。
【0025】ここで、スライダ8自体を弁板として使用
した場合の例を第2の実施例として説明する。図6に示
すものは、スライダ8自体を弁板として使用した液圧制
御弁である。この液圧制御弁のスライダ8には、軸部3
6の側部近傍に板部39が形成されており、この板部3
9には、オリフィス流路44が形成されている(図7参
照)。また、軸部36及びその周囲の板部39は、バネ
材8aによって、中心に位置されているとともに、わず
かに突起部31方向へ突出されて支持されている。ただ
し、軸部36及び板部39の突出寸法は、このスライダ
8を入力ポート3側へ取り付け、スライダ8が取り付け
られた状態の液圧制御弁をマスタシリンダMの取り付け
部Maに取り付けた際に、スライダ8の板部39がシリ
ンダ壁33に当接される程度に設定されている。
【0026】このように形成されたスライダ8を液圧制
御弁の入力ポート3側へ取り付け、そして、この液圧制
御弁の入力ポート3側をマスタシリンダMの取り付け部
Maへ取り付けると、スライダ8の軸部36の周囲の板
部39がバネ材8aによってシリンダ壁33方向へ付勢
されてシリンダ壁33に当接し、板部39によってブレ
ーキ液流路34が覆われた状態となる。
【0027】そして、上記構造の液圧制御弁によれば、
マスタシリンダMからブレーキ液流路34を通過してブ
レーキ液が流入すると、この液圧によりスライダ8の板
部39がバネ材8aの付勢力に反して入力ポート3側へ
移動され、ブレーキ液たスライダ8の板部39とシリン
ダ壁33との間に形成された間隙から液圧制御弁側へ流
入する。
【0028】また、減圧行程においては、スライダ8の
板部39がバネ材8aの付勢力により、シリンダ壁33
に当接されていることより、ピストン2の液通路6から
ブレーキ液が戻されると、この戻されたブレーキ液は、
板部39に形成されたオリフィス流路のみを通過してマ
スタシリンダMへ戻される。即ち、戻されるブレーキ液
の流速が弱められることより、戻されるブレーキ液によ
る弁体5の揺動が低減され、この弁体5の揺動が起因す
る異音の発生を低減させることができる。
【0029】なお、上記実施例のブレーキ液通路34を
閉鎖する弁板41あるいはスライダ8の板部39のそれ
ぞれのシリンダ壁33との当接側の面に溝部を形成し、
弁板41あるいはスライダ8の板部39がシリンダ壁3
3に当接した際に、前記溝部によって形成される流路を
オリフィス流路44としても良い。
【0030】また、上記実施例では、弁板41を弾性体
43、スライダ8の板部39をバネ材8aによってそれ
ぞれ付勢させて、シリンダ壁33に当接させるようにし
たが、弁板41あるいはスライダ8の板部39とシリン
ダ壁33との間隔を小さくすることにより、ブレーキ液
の流れによって弁板41あるいはスライダ8の板部39
を移動させるようにして、ブレーキ液通路34の開閉を
行うようにしても良い。
【0031】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の液圧制
御弁によれば、下記の効果を得ることができる。
【0032】ブレーキを解除させると、ピストンに形成
された液通路から入力ポートへ戻されるブレーキ液がス
ライダに設けられた絞り流路を通過することにより、ブ
レーキ液の流速が弱められるので、戻されるブレーキ液
の流れによる弁体の揺動を抑えることができ、弁体の揺
動による異音の発生を低減させることができる。これに
より、異音の発生による運転者への不快感を防止するこ
とができる。また、ブレーキを作動させると、ピストン
方向へのブレーキ液の流れによってスライダに設けられ
た逆止弁が開弁することにより、マスタシリンダから入
力ポートへのブレーキ液の流れ込みを良好に保つことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の液圧制御弁の構造を説明する
液圧制御弁の断面図である。
【図2】制動時の液圧制御弁の動作を説明する液圧制御
弁の一部の断面図である。
【図3】制動解除時の液圧制御弁の動作を説明する液圧
制御弁の一部の断面図である。
【図4】失陥時の液圧制御弁の動作を説明する液圧制御
弁の一部の断面図である。
【図5】他の実施例の液圧制御弁の構造を説明する液圧
制御弁の断面図である。
【図6】第2の実施例の液圧制御弁の構造を説明する液
圧制御弁の一部の断面図である。
【図7】第2の実施例の液圧制御弁に使用されるスライ
ダの構造を説明するスライダの平面図である。
【図8】液圧制御弁が取り付けられたマスタシリンダの
構成を説明するマスタシリンダ及びその周辺の断面図で
ある。
【図9】従来の液圧制御弁の構造を説明する液圧制御弁
の断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 ピストン 3 入力ポート 4 出力ポート 5 弁体 6 液通路 7 弾性部材 8 スライダ 16 小径部 39 板部(逆止弁) 41 弁板(逆止弁) 44 オリフィス流路(絞り流路) M マスタシリンダ Ma 取り付け部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−266556(JP,A) 特開 平3−246148(JP,A) 特開 平3−258642(JP,A) 特開 平1−233144(JP,A) 実開 平2−107558(JP,U) 実開 平1−76362(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60T 8/26 - 8/30

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダに取り付けられるシリン
    ダの入力ポートとホイールシリンダが接続されるシリン
    ダの出力ポートとの間に、前記入力ポート側に対して前
    記出力ポート側を大径に形成した段付きピストンを両ポ
    ートの間で往復移動自在にかつ弾性部材によって前記出
    力ポートに向けて押圧付勢した状態に収納するととも
    に、該ピストンに、両ポートを連通する液通路を貫通状
    態に設け、前記ハウジングの前記入力ポートに、前記ピ
    ストンの小径部先端との間で前記液通路を閉塞可能な弁
    体を設け、前記マスタシリンダに設けられたピストンに
    形成された凸キーが係合することによりスライドして、
    前記弁体を傾斜させて前記液通路を開口状態にさせるス
    ライダを設けてなる液圧制御弁において、前記スライダ
    に、前記マスタシリンダから送り込まれるブレーキ液の
    液圧によって開弁される逆止弁と、前記液通路から前記
    マスタシリンダへ戻されるブレーキ液が通過する絞り流
    路とを設けたことを特徴とする液圧制御弁。
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