JP2884356B2 - 放射線画像変換パネル - Google Patents

放射線画像変換パネル

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JP2884356B2 JP27763789A JP27763789A JP2884356B2 JP 2884356 B2 JP2884356 B2 JP 2884356B2 JP 27763789 A JP27763789 A JP 27763789A JP 27763789 A JP27763789 A JP 27763789A JP 2884356 B2 JP2884356 B2 JP 2884356B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は輝尽性蛍光体を用いた放射線画像変換パネル
に関するものであり、さらに詳しくは長期間の使用に耐
えうる放射線画像変換パネルに関するものである。
〔発明の背景〕
病気診断などに用いるX線画像を作成する従来のハロ
ゲン化銀感光材料に代って蛍光体層から直接画像を取出
すX線画像変換方法が工夫されている。
この方法は、例えば、米国特許3,859,527号及び特開
昭55−12144号に輝尽性蛍光体を用い可視光線又は赤外
線を輝尽励起光とした放射線画像変換方法が示されてお
り、輝尽性蛍光体層(以後輝尽層と略称)を形成した放
射線画像変換パネル(以後変換パネルと略称)を使用す
るもので、この変換パネルの輝尽層に被写体を透過した
放射線を当てて被写体各部の放射線透過度に対応する放
射線エネルギーを蓄積させて潜像を形成し、しかる後に
この輝尽層を輝尽励起光で走査することによって各部に
蓄積された放射線エネルギーを放射させてこれを光に変
換し、この光の強弱による光信号により画像を得るもの
である。
この最終的な画像はハードコピーとして再生してもよ
いし、CRT上に再生してもよい。
この放射線画像変換方法において使用される変換パネ
ルは、放射線画像情報を蓄積した後輝尽励起光の走査に
よって蓄積エネルゴギーを解尽放出するので、走査後再
度放射線画像の蓄積を行うことができ、繰返し使用が可
能である。
そこで、前記変換パネルは、得られる放射線画像の画
質を劣化させることなく長期間あるいは多数回繰返しの
使用に耐える性能を有することが望ましい。そのために
は前記変換パネル中の輝尽層が外部からの物理的あるい
は化学的刺激から十分に保護される必要がある。
従来の変換パネルにおいては、上記の問題の解決を図
るため、変換パネルの支持体上の輝尽層面を被覆する保
護層を設ける方法がとられてきた。
ここで保護層を設けた場合には、入射した輝尽励起光
の輝尽層表面での反射散乱光が保護層−空気界面で反射
され、輝尽層へ再入射するため、保護層が厚いほど反射
散乱光はより遠くまで到達し、対照画素外の画像情報を
混入させる。従って一般的には有機高分子から成る薄い
保護層が用いられている。薄い保護層は変換パネルの鮮
鋭性をほとんど低下させないという利点がある。
しかしながら、常用される有機高分子から成る薄い保
護層はある程度の水分及び/または湿気に対し透過性で
あり、輝尽層が水分を吸収し、その結果、変換パネルの
放射線感度の低下あるいは輝尽励起光照射を受けるまで
の蓄積エネルギーの減衰が大きく、得られる放射線画像
の画質のばらつき及び/または劣化をもたらしていた。
例えば、厚さ10μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(以下単に「PET」と略記する)の透湿度は約60
(g/m2・24hr)であり、1日に単位面積当たり60gもの
水分を透過する。膜厚10μmのOPP(延伸ポリプロピレ
ン)では約15(g/m2・24hr)である。保護層の透湿度と
しては1(g/m2・24hr)以下であることが好ましく、こ
れを実現するためには、PETで約600μm、OPPで約150μ
mの厚さが必要となる。
また、前述のような薄い保護層を有する従来の変換パ
ネルにおいては、保護層の表面硬度が小さいため搬送時
における搬送ローラ等の機械部分との接触により保護層
表面に傷を生じたり、また薄い保護層では耐衝撃性が不
充分なため輝尽層中に亀裂、折れを生じ易く、得られる
放射線画像の画質が繰返し使用回数の増大とともに劣化
する欠点がある。一方保護層を厚くすれば、薄いための
欠陥は消去できるが、前述のように鮮鋭性を低下する。
この相反する事象を越えて、鮮鋭性を損うことなく防湿
性、強度、耐衝撃性の面からの改良が望まれていた。
これら薄い保護層は、特開昭59−42500号等に開示さ
れているように、保護層用塗布液を輝尽層上に直接塗布
して形成されるか、あるいはあらかじめ別途形成した保
護層を輝尽層上に接着する方法により形成されている。
また、変換パネル周縁の密閉には、例えば有機高分子
溶液中に変換パネルの周縁部のみを浸漬するか、あるい
は周縁部に有機高分子溶液を塗布して高分子膜を形成し
て封止する方法、周縁部を封止剤により封止し、封止剤
を固定部材により外側から固定する方法(特開昭61−23
7099号)、周縁部が保護層の延長部分により被覆された
状態で封止する方法(特開昭61−237100号)等が用いら
れている。
更に防湿性を上げるために、従来の保護層より厚めの
防湿効果の大きい保護層体を用い、支持体と保護層体の
間に輝尽層を囲んでスペーサを接着、挾在させること
(特開平1−131499号)が提案され、更に進んで前記ス
ペーサの外側を防湿材を兼ねる封止在を充填して防湿効
果を高める方法(特願昭63−141523号)が提示されてい
る。
このように厚みを有する保護層体で輝尽層を掩蔽して
も、保護層体と輝尽層の間に、保護層体よりも低屈折率
の層、例えが気体層や真空層を設ければ、たとえ保護層
体を厚くしても鮮鋭度の低下を小さく抑えることができ
る。(特願平1−131498号) かつ該低屈折率層の厚みは薄くても効果は同じであ
る。
前記開示された変換パネルの態様のスペーサ接着部分
の拡大断面図及び部分剥取破断図を第4図(a)及び
(b)に示す。
図において1は支持体、2は保護層体、3はスペー
サ、143は支持体1とスペーサ3を接着剤4で接着した
接着剤層、243は保護層体、スペーサ間の接着剤層であ
る。5は周縁に充填された封止剤、6は輝尽層、7は低
屈折率層である。wはスペーサの厚み幅、hは高さ、d
は接着剤層の厚みである。また各スペーサの長さをli、
長さliに接着を要する個所数をniとすれば、輝尽層周囲
を囲み接着剤層外側の全長Lは、L=Σniliで与えられ
る。
ここで接着剤層を拡張通過する水分の実効通路長をW
(=αw)とすれば、接着剤層の透湿度Tは、 となる。
前記開示された形態の変換パネルにおいては、支持
体、保護層体及びスペーサ片は夫々独立した別体であ
り、支持体−スペーサ片−保護層体及びスペーサ片間の
接合部を接着し、更にスペーサ外側周縁部に封止剤を充
填しても、変換パネルを苛酷な温湿条件に置く場合及び
/又は水分に弱い輝尽性蛍光体を用いる場合には、スペ
ーサの接着剤層を微量の水分が浸透、通過することによ
り、輝尽層の性能が劣化する。
従って変換パネルの内外間の水分の通路となる接着剤
層の所要個所を少なくし、或は接着剤層の厚みdを小さ
く、及び/又は接着通路長さWを大きくとり、透湿度T
を小さくすることが望まれる。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、外部からの化学刺戦、特に水分に対
して充分に防護され、高感度、高鮮鋭性及び高粒状性を
長く保つ耐久性を有し、かつ良好な使用状態を維持する
耐用性の高い変換パネルの提供にある。
更に他の目的は、生産性の良好な前記目的性能の変化
パネルを提供することにある。
〔発明の構成及び作用効果〕
本発明の目的は、支持体に設けた輝尽性蛍光体層を、
その周囲を取囲むスペーサと、その上を掩蔽する保護層
体とで密閉した放射線画像変換パネルにおいて、前記ス
ペーサが、支持体もしくは保護層体の一方に、或は支持
体及び保護層体の夫々に分割されて、一体形成されてい
ることを特徴とする放射線画像変換パネルによって達成
される。
次に本発明における支持体、保護層体に一体形成され
るスペーサの態様を図に例示して説明する。
第1図(a)は「ロ」の字形スペーサを支持体、保護
層体に一体形成して造付けた態様である。
この態様では支持体、保護層体のいづれか一方にのみ
造付けて他方を平板として合体させる態様と、その両方
に造付け、合体したときに互いに同形のスペーサ面を突
合せる態様及び両者のスペーサが互いに密接して嵌合し
二重スペーサを形成する態様をとることができる。一方
にのみ造付けた態様及び突合せの態様では前記(1)式
のLが半減され、また二重スペーサの態様では更に加え
て(1)式のWにスペーサの高さh分だけ追加され、透
湿度Tを低下させることができる。
第1図(b)は支持体、保護層体のいづれかに、
「U」字形スペーサ、他方に「U」の上端に整合する位
置に「−」の字形のスペーサを造付ける例である。この
場合Lの半減効果はあるが、スペーサ同志の接合部の接
着剤層が2箇所増える分はTの増大を招く。
第1図(C)は支持体、保護層体の夫々に、両者を合
体した時に互いに接合する「二」の字形スペーサを造付
ける態様であり、また同図(d)は「L」字形とする例
である。更に同図(e),(f)は前記(a),(c)
に示しスペーサを支持体、保護層体の端縁まで退け、端
縁を折立てた形にしたものである。
前記第1図の諸形態は、スペーサの設置位置、厚みを
整合させ、互いに嵌合した2重スペーサ構造とする等、
その他各種の変形を採りうるが、前記一体形成を加えた
支持体、保護層体を合体したとき、内空間が形成され
て、輝尽層が密閉できる態様であればよい。
またスペーサの高さhを少なくとも輝尽層の厚み以上
にとって、任意の低屈折率層を設置することができる。
尚スペーサの一体成形は、エッチング、機械加工、鎔
融成形、熱間加工等の方法が用いられる。
パネル生産性においてスペーサの別途作成、接着位置
合わせ、接着工程等が省略あるいは簡略化され、パネル
コスト、均等形状再現性(製品規格)及び強度面で大き
く寄与する。
本発明において用いられる保護層体又はスペーサを一
体成形した保護層体としては、輝尽層を掩蔽する面の透
光性がよく、かつ表裏面を平行性よく成形できるものが
使用される。保護層体は輝尽励起光及び輝尽発光を効率
よく透過するために、広い波長範囲で高い光透過率を示
すことが望ましく、光透過率は80%以上が好ましい。
そのようなものとしては、例えば、石英、硼珪酸ガラ
ス、化学的強化ガラス等の板ガラスや、PET、延伸ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル等の有機高分子化合物が挙
げられる。硼珪酸ガラスは330nm〜2.6μmの波長範囲で
80%以上の光透過率を示し、石英ガラスではさらに短波
長においても高い光透過率を示す。
さらに、保護層体の輝尽層掩蔽面表面に、MgF2等の反
射防止層を設けると、輝尽励起光及び輝尽発光を効率よ
く透過するとともに、鮮鋭性の低下を小さくする効果も
あり好ましい。
また、保護層体の厚さは、50μm〜5mmであり、良好
な防湿性、鮮鋭性を得るためには、100μm〜3mmがのあ
ましい。
また、スペーサの材質は一体形成する支持体、保護層
体の材質と合わせるが、その透湿度が30g/m2・24hr以下
であることが好ましい。この透湿度があまり大きすぎる
場合には、外部から侵入する水分により輝尽性蛍光体が
劣化するために好ましくない。
支持体又は保護層体と一体となったスペーサの高さ
は、輝尽層の厚さ以上の高さであることが好ましく、ス
ペーサの幅は、主に、このスペーサと支持体及び保護層
体との接着部分の防湿性(前記透湿度)に関連して決定
されるものであり、1〜30mmが好ましい。スペーサの幅
があまり小さくすぎる場合にはスペーサの安定性、強度
及び防湿性の点から好ましくない。また、あまり大きす
ぎる場合には必要以上に変換パネルが大型化するので好
ましくない。
なお、スペーサと支持体又は保護層体との接着部分の
透湿度は、30g/m2・24hr以下であることが好ましい。
スペーサは、支持体と保護層体に密着しうることが変
換パネルに防湿性を付与する点及び低屈折率層の層厚を
一定に保持する点から必要である。ここでスペーサを支
持体及び保護層体に密着させるには、例えば接着剤等を
用いるが、この接着剤としては防湿性を有するものが好
ましい。具体的には、エポキシ系樹脂、フェノール系樹
脂、シアノアクリレート系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩
化ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、エ
チレン酢酸ビニル系樹脂、オレフィン系樹脂、クロロプ
レン系ゴム、ニトリル系ゴム等の有機高分子系接着剤
や、シリコーン系接着剤、アルミナ、シリカ等を主成分
とする無機系接着剤等が挙げられる。これらのなかでも
半導体や電子部品の封止に用いられるエポキシ系樹脂や
シリコーン系樹脂は耐湿性が優れているので好ましく、
特にエポキシ系接着剤は透湿度が低く好適である。
なお、スペーサ造付け保護層体と支持体、又はスペー
サ造付け支持体と保護層体との接着部分の接着性を向上
させる目的で、スペーサ、支持体及び保護層体の他の層
との接触面に下引き層を設けたり、粗面化処理を施すこ
ともできる。
本発明により製造される変換パネルは、スペーサの外
側や変換パネルの周縁を封止部材でさらに封止すると、
より防湿効果が高まり好ましい。封止は、封止部材とし
て前記の接着剤を用いたり、低融点ガラス等の封止用ガ
ラスを用いてガラス融着により封止したり、保護層体の
延長部で封止する等の方法が挙げられるが、特にガラス
融着は、気密性が優れているので好ましい。
本発明のパネルにおいては、輝尽層と前記保護層体の
間に保護層体よりも低屈折率の層を設けることが好まし
い。
この層が存在することにより、保護層を厚くしても鮮
鋭性の低下を小さくすることができる。
この低屈折率層はスペーサにより外部雰囲気から遮断
された状態で存在するものであり、このように低屈折率
層を設けることにより保護層体の厚さを実質的により厚
くすることができるために、変換パネルの防湿性及び耐
久性をいっそう向上させることができる。
そのような低屈折率層としては、空気、窒素、アルゴ
ン等の不活性な気体からなる層及び真空層などの屈折率
が実質的に1である層;エタノール(屈折率1.36)、メ
タノール(屈折率1.33)及びジエチルエーテル(屈折率
1.35)等の液体からなる層にすることもできる。低屈折
率層はこれ等以外にも、例えば、CaF2(屈折率1.23〜1.
26)、Na3AlF6(屈折率1.35)、MgF2(屈折率1.38)、S
iO2(屈折率1.46)等の物質からなる層にすることもで
きる。
本発明により製造される変換パネルの低屈折率層とし
ては、気体層又は真空層であることが、鮮鋭性の低下を
防止する効果が高いことから好ましい。
低屈折率層の厚さは、0.05μm〜3mmまでが実用的で
ある。
低屈折率層に、鮮鋭性の低下を小さくするという効果
を十分に付与するためには低屈折率層が輝尽層と密着状
態にあることが好ましい。従って、低屈折率層が液体
層、気体層及び真空層の場合にはそのままでよいが、低
屈折率層を上記のCaF2、Na3AlF6、MgF2、SiO2などで保
護層体の表面に形成した場合などには、輝尽層と低屈折
率層を例えば接着剤などにより密着させる。この場合に
は接着剤の屈折率は輝尽層の屈折率に近似したものであ
ることが好ましい。
本発明におけて用いる輝尽性蛍光体は、最初の光もし
くは高エネルギー放射線が照射された後に光的、熱的、
機械的、化学的または電気的等の刺激(輝尽励起)によ
り、最初の光もしくは高エネルギー放射線の照射量に対
応した輝尽発光を示す蛍光体であるが、実用的な面から
好ましくは500nm以上の輝尽励起光よって輝尽発光を示
す蛍光体である。該輝尽性蛍光体としては、例えば特開
昭48−80487号に記載されている。BaSO4:AX、特開昭48
−80489号に記載されている。SrSO4:AX、特開昭53−392
77号のLi2B4O7:Cu,Ag等、特開昭54−47883号のLi2O・
(B2O2)x:Cu及びLi2O・(B2O2)x:Cu,Ag等、米国特許
3,859,527号のSrS:Ce,Sm、SrS:Eu,Sm、La2O2S:Eu,Sm及
び(Zu,Cd)S:Mnで表される蛍光体が挙げられる。
また、特開昭55−12142号に記載されているZnS:Cu,Pb
蛍光体、一般式BaO・xAl2O3:Euで表されるアルミン酸バ
リウム蛍光体、及び一般式MIIO・xSiO2:Aで表されるア
ルカリ土類金属珪酸塩系蛍光体が挙げらる。また、特開
昭55−12143号に記載されている一般式 (Ba1−x−yMgxCay) FX:eEu2+ で表されるアルカリ土類弗化ハロゲン化物蛍光体、特開
昭55−12144号に記載されている一般式 LnOX:xA で表され蛍光体、特開昭55−12145号に記載されている
一般式 (Ba1−xMIIx)FX:yA で表される蛍光体、特開昭55−84389号に記載されてい
る一般式 BaFX:xCa,yA で表される蛍光体、特開昭55−160078号に記載されてい
る一般式 MIIFX・xA:yLn で表される希土類元素付活2価金属フルオルハライド蛍
光体、一般式ZnS:A、CdS:A、(Zn,Cd)S:A,ZnS:A,X及び
CdS:A,Xで表される蛍光体、特開昭59−38278号に記載さ
れている下記いずれかの一般式 xM3(PO4)2・NX2:yA M3(PO4)2:yA で表される蛍光体、下記いずれかの一般式 nReX3・mAX′2:xEu nReX3・mAX′2:xEu,ySm で表される蛍光体、及び下記一般式 MIX・aMIIX′2・bMIIIX″3:cA で表されるアルカリハライド蛍光体等が挙げられる。特
にアルカリハライド蛍光体は、蒸着,スパッタリング等
の方法で輝尽層を形成させやすく好ましい。
しかし、本発明に係る変換パネルに用いられる輝尽性
蛍光体は、前述の蛍光体に限られるものではなく、放射
線を照射した後輝尽励起光を照射した場合に輝尽発光を
示す蛍光体であればいかなる蛍光体であってもよい。
本発明の変換パネルは前記の輝尽性蛍光体の少なくと
も一種類を含む一つ若しくは二つ以上の輝尽層から成る
輝尽層群であってもよい。また、それぞれの輝尽層に含
まれる輝尽性蛍光体は同一であってもよいが異なってい
てもよい。
本発明の輝尽層は塗布方法、気相成長方法のいづれに
よってもよい。
本発明のパネルの輝尽層の層厚は、目的とする変換パ
ネルの放射線に対する感度、輝尽性蛍光体の種類によっ
て異なるが、結着剤を含有しない場合10μm〜1000μm
の範囲、さらに好ましくは20μm〜800μmの範囲から
選ばれるのが好ましく、結着剤を含有する場合で20μm
〜1000μmの範囲、さらに好ましくは50μm〜500μm
の範囲から選ばれるのが好ましい。
本発明の変換パネルの支持体としては各種高分子材
料、ガラス、セラミックス、金属等が用いられる。
高分子材料としては例えばセルロースアセテートフィ
ルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリアミド、ポリイミド、トリアセテート、ポリ
カーボネート等のフィルムがあげられる。金属として
は、アルミニウム、鉄、銅、クロム等の金属シートまた
は金属板或は該金属酸化物の被覆層を有する金属シート
または金属板が挙げられる。ガラスとしては化学的強化
ガラスや結晶化ガラスなどがあげられる。またセラミッ
クスとしてはアルミナやジルコニアの焼結板などがあげ
られる。
また、これらの支持体の層厚は用いる支持体の材質等
によって異なるが、一般的には80μm〜5mmであり、取
り扱い上の点が、さらに好ましくは200μm〜3mmであ
る。
これら支持体の表面は滑面であってもよいし、輝尽性
蛍光体層との接着性を向上させる目的でマット面として
もよい。また、支持体の表面は凹凸面としてもよいし、
個々に独立した微小タイル状板を密に配置した表面構造
としてもよい。
さらに、これら支持体上には、輝尽層との接着性を向
上させる目的で輝尽層が設けられる面に下引層を設けて
もよいし、必要に応じて光反射層、光吸収層等を設けて
もよい。
本発明の変換パネル第3図に概略的に示される放射線
画像変換方法に用いられる。
すなわち、第3図において、41は放射線発生装置、42
は被写体、43は本発明に係る変換パネル、44は輝尽励起
光源、45は該変換パネルより放射された輝尽蛍光を検出
する光電変換装置、46は45で検出された信号を画像とし
て再生する装置、47は再生された画像を表示する装置、
48は輝尽励起光と輝尽蛍光とを分離し、輝尽蛍光のみを
透過させるフィルタである。尚45以降は43からの光情報
を何らかの形で画像として再生できるものであればよ
く、上記に限定されるものではない。
第3図に示されるように、放射線発生装置41からの放
射線は被写体42を通して変換パネル43に入射する。この
入射した放射線はパネル43の輝尽層に吸収され、そのエ
ネルギーが蓄積され、放射線透過像の蓄積像が形成され
る。
次にこの蓄積像を輝尽励起光源44からの輝尽励起光で
励起して輝尽発光として放出せしめる。
放射される輝尽発光の強弱は蓄積された放射線エネル
ギー量に比例するので、この光信号を例えば光電子増倍
管等の光電変換装置45で光電変換し、画像再生装置46に
よって画像として再生し画像表示装置47によって表示す
ることにより、被写体の放射線透過像を観察することが
できる。
〔実施例〕
次に本発明を実施例によって説明する。
実施例1 高さ300μm、幅5mmのスペーサを一体形成した1.0mm
厚の結晶化ガラス支持体(400mm×500mm)を、エレクト
ロンビーム法(EB法)による蒸着装置中に設置した。次
いで、水冷した坩堝にアルカリハイライド蛍光体(RbB
r;0.0006T1)を入れ、プレスして坩堝の形状に成形し
た。
続いて、蒸着装置内を排気し、5×10-6Torrの真空度
とした。次に、支持体を40〜45℃に保持しながら、EBガ
ンに電力を供給して輝尽性蛍光体を蒸発させた。
目的とする輝尽層を得るために膜厚モニタにより蒸着
速度が105Å/minとなるようにコントロールした。ま
た、電子ビームは坩堝の輝尽性蛍光体表面をラスター状
にスキャンさせた。
輝尽層の層厚が300μmとなったところで蒸着を終了
させた。輝尽層の蒸着領域はステンレス板のマスクを用
いて370mm×470mmとした。
さらにこの上に1.0mm厚のガラスの保護層体を載置し
た後、このものを80℃で1時間加熱して乾燥させ、周縁
部をエボキシ樹脂系接着剤(AV138+HV998,日本チバガ
イギー(株)製)を用いて封止し、第2図(a)に示し
たような変換パネルを製造した。13は支持体1に造付け
られたスペーサである。
既出の符号は前記と同議である。
実施例2 スペーサを支持体ではなく、保護層体に一体成形した
以外は実施例1と同様とした(第2図(b))。23は保
護層体に造付けられたスペーサである。
実施例3 2.5mm幅の互に嵌合するスペーサを支持体と保護層体の
各々とに一体成形し、二重スペーサ構造とし、水分の通
路長Wを長くした以外は実施例1と同様とした(第2図
(c))。
343はスペーサ間の接着剤層である。
実施例4 輝尽層上に700μm厚さの空気層が設けられる様にス
ペーサの高さを1mmとした以外は実施例1と同様にした
(第2図(d))。
実施例5 第2図(e)に示す変形パネルを作成した。支持体1
には第1図(c)の形態を与え、保護層体2の相対する
端縁をコの字形に折込み変形スペーサ23とし支持体1の
鞘体を形成し、支持体と変形スペーサ23との接着剤層14
3は折込んだスペーサ面と支持体裏面との接面に設け
た。更に封止部材5で封止した。保護層体スペーサ23の
厚みを1mmとした。パネル端縁から輝尽層端までの距離
が短くなり、マンモ撮影用に好適である。
比較例(1) スペーサを独立別体とし、第4図に示す従来の態様と
した以外は実施例1と同様にした。
かくして得られた変換パネルについて、次の特性を調
べ、結果を表1に示した。
相対感度 封止後2時間経過の変換パネルの相対感度を次のように
して調べた。
管電圧80KVpのX線を10mR照射し、t秒後に半導体レ
ーザ光(780nm)で輝尽励起し、輝尽製蛍光体層から放
射される輝尽発光を光検出器(光電子倍増管)で光電変
換し、この信号の電圧値V(t)を求めた。比較例(1)の
変換パネルについて同様にして得られた信号の電圧値を
Vo(t)とし、V(5)/Vo(5)をもって相対感度とした。
感度残存率 封止後60℃、相対湿度90%の条件で、6,12,18及び24
ケ月経過後の感度残存率を、 により求めた。
鮮鋭性 空間周波数1lp/mmにおけるMTF(変調伝達関数%)を
求め、変換パネルの鮮鋭性を評価した。
本発明のパネルは比較例(1)のパネルに比べて感度
残存率が高い。特に実施例3は、水分の拡散通過する通
路長が最も長いため特に良い。また実施例3は、接着面
が水平と垂直方向に分散しているため構造的に、例えば
温度変化などによる接着剤の収縮による接着面の剥離が
起き難く、耐久性も良好である。
〔考案の効果〕
本発明のパネルにおいては、接着剤層の外部に露呈し
た面積(L×d)が少ないので、微量水分の蛍光体層へ
の侵入防止に効果的であり、特に水分の影響を受けやす
い蛍光体を用いる場合にも長期に亘って湿度に対する安
全性が高い。
また、スペーサと設ける工程がないので、生産性の高
いパネルの製造が可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は一体形成されるスペーサの態様例を示す平面図
である。 第2図は実施例の変換パネルの断面図である。 第3図は本発明の変換パネルの使用説明図である。 第4図は従来の変換パネルのスペーサ接着部分の拡大断
面図及び部分剥取破断面図である。 1……支持体、2……保護層体 13……支持体造付けスペーサ 23……保護層体造付スペーサ 143,243……接着剤層、5……封止剤 6……輝尽層、7……低屈折率層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体にもうけた輝尽性蛍光体層を、その
    周囲を取囲むスペーサとその上を掩蔽する保護層体とで
    密閉した放射線画像変換パネルにおいて、前記スペーサ
    が、支持体もしくは保護層体の一方に、或は支持体及び
    保護層体の夫々に分割されて、一体形成されていること
    を特徴とする放射線画像変換パネル。
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