JP2741209B2 - 放射線画像変換パネル - Google Patents

放射線画像変換パネル

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JP2741209B2
JP2741209B2 JP63097956A JP9795688A JP2741209B2 JP 2741209 B2 JP2741209 B2 JP 2741209B2 JP 63097956 A JP63097956 A JP 63097956A JP 9795688 A JP9795688 A JP 9795688A JP 2741209 B2 JP2741209 B2 JP 2741209B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は輝尽性蛍光体を用いた放射線画像変換パネ
ル、さらに詳しくは耐久性にすぐれ、かつ高画質の放射
線画像を与えることのできる放射線画像変換パネルに関
するものである。
〔従来の技術〕
X線画像のような放射線画像は病気診断用などに多く
用いられている。このX線画像を得るためには被写体を
透過したX線を、蛍光体層(蛍光スクリーン)に照射し
て可視光を生じさせ、該可視光を通常の写真を撮るとき
と同様に、銀塩を使用したフィルムに照射して現像し
た、いわゆる放射線写真が利用されている。
一方、近年、銀塩から塗布したフィルムを使用しない
で蛍光体層から直接画像を取出す方法が工夫された。こ
の方法としては被写体を透過した放射線が蛍光体に吸収
せしめ、しかる後、この蛍光体を例えば光又は熱エネル
ギーで励起することによりこの蛍光体が上記吸収により
蓄積している放射線エネルギーを蛍光として放射せし
め、この蛍光を検出して画像化する方法である。
具体的には、例えば米国特許第3,859,527号及び特開
昭55−12144号には輝尽性蛍光体を用い可視光線又は赤
外線を輝尽励起光とした放射線画像変換方法が示されて
いる。これらの方法は支持体上に輝尽性蛍光体層を形成
した放射線画像変換パネルを使用するもので、この放射
線画像変換パネルの輝尽性蛍光体層に被写体を透過した
放射線を当てて被写体各部の放射線透過度に対応する放
射線エネルギーを蓄積させて潜像(蓄積像)を形成し、
しかる後、この輝尽性蛍光体層を輝尽励起光で走査する
ことによって各部の蓄積された放射線エネルギーを放射
させて光に変換し、この光の強弱による光信号により画
像を得るものである。この最終的な画像はハードコピー
として再生しても良いし、CRT上に再生しても良い。
この放射線画像変換方法に用いられる輝尽性蛍光体層
を有する放射線画像変換パネルは、前述の蛍光スクリー
ンを用いる放射線写真の場合と同様に放射線吸収率及び
光変換率(以下、両者を含めて「放射線感度」という)
が高いことは言うに及ばず、画像の粒状性が良く、しか
も、高鮮鋭性であることが要求される。
ところが、一般に輝尽性蛍光体層を有する放射線画像
変換パネルは、粒径1μm〜30μm程度の粒状の輝尽性
蛍光体と有機結着材とを含む分散液を支持体(或いは保
護層)上に塗布、乾燥して作製されるので、輝尽性蛍光
体の充填密度が低く(充填率50%)、放射線感度を充分
に高くするには輝尽性蛍光体層の層厚を厚くする必要が
あった。
一方、これに対し前記放射線画像変換方法における画
像の鮮鋭性は、放射線画像変換パネルの輝尽性蛍光体層
の層厚が薄ければ薄いほど高い傾向にあり、鮮鋭性の向
上のためには、輝尽性蛍光体層の薄層化が必要であっ
た。
また、前記放射線画像変換方法における画像の粒状性
は放射線量子数の場所的ゆらぎ(量子モトル)或いは放
射線画像変換パネルの輝尽性蛍光体層の構造的乱れ(構
造モトル)等によって決定されるので、輝尽性蛍光体層
の層厚が薄くなると、輝尽性蛍光体層に吸収される放射
線量子数が減少して量子モトルが増加したり、構造的乱
れが顕在化して構造モトルが増加したりして画質の低下
を生ずる。よって画像の粒状性を向上させるためには輝
尽性蛍光体層の層厚は厚い必要があった。
即ち、前述のように、従来の放射線画像変換パネルは
放射線に対する感度及び画像の粒状性と、画像の鮮鋭性
とが輝尽性蛍光体層の層厚に対して全く逆の傾向を示す
ので、前記放射線画像変換パネルは放射線に対する感度
と粒状性と鮮鋭性間のある程度の相互犠牲によって作製
されてきた。
本出願人は、このような特性間の相反性に鑑みて、特
願昭61−73100号において輝尽性蛍光体層に結着剤を含
有しない放射線画像変換パネル及びその製造方法を提案
している。
これによれば、前記放射線画像変換パネルの輝尽性蛍
光体層は気相堆積などの方法を用いて形成し、結着剤を
含有しないので、輝尽性蛍光体層の充填率が著しく向上
するとともに、輝尽性蛍光体層中での輝尽励起光及び輝
尽発光の指向性が向上し、放射線画像変換パネルの放射
線に対する感度と画像の粒状性が改善されると同時に画
像の鮮鋭性も改善される。
ここに共用される放射線画像変換パネルは、放射線画
像情報を蓄積した後、励起光の走査によって蓄積エネル
ギーを放出するので走査後再度放射線画像の蓄積を行う
ことができ、繰返し使用が可能である。そこで、前記放
射縁画像変換パネルにおいて、得られる画像の高画質化
が望まれるのは当然のことであるが、さらに長時間の使
用に耐える性能が要求される。
そのためには前記放射線画像変換パネル中の輝尽層が
外部から物理的或いは化学的刺激から充分に保護される
必要がある。
従来の放射線画像変換パネルにおいては、上記の問題
の解決を図るため、放射線画像変換パネルの支持体上の
輝尽性蛍光体層面を被覆する保護層を設ける方法がとら
れてきた。この保護層は例えば、特開昭59−42500号の
記載の如く、保護層用塗布液を輝尽性蛍光体層上に直接
塗布して形成されるか、或いは、予め別途形成した保護
層を輝尽性蛍光体層上に接着する方法等により形成され
ている。
一般的には有機高分子からなる薄い保護層が用いられ
ている。この薄い保護層は放射線画像変換パネルの鮮鋭
性を殆ど低下させないという利点がある。輝尽性蛍光体
層を有する放射線画像変換パネルの鮮鋭性と、保護層の
厚みとの関係を空間周波数1p/mm及び2lp/mmのMTF
(変調伝達関数)を用いて第1表に示す。
上表に示す如く、保護層が厚いほど鮮鋭性が低下す
る。この原因としては、入射した輝尽励起光の輝尽性蛍
光体層表面での反射散乱が、保護層−空気界面で反射さ
れ、輝尽性蛍光体層へ再入射することが挙げられる。
保護層が厚いほど反射散乱光はより遠くまで到達し、
対象画素外の画素の情報を混入させる。
X線撮影に用いる一般型の増感紙−フィルム系におい
て、1p/mmの場合のMTFは約65%、2lp/mmの場合は約3
5%を示すので、放射線画像変換パネルにおいても前記
増感紙−フィルム系の数値より劣ることは好ましくな
く、従って、保護層の厚さは10μm以下が望ましい。
〔発明の解決しようとする問題点〕
しかしながら、気相堆積法で支持体上に形成された輝
尽性蛍光体層は、前述の如く、数々の優れた特徴を持つ
にもかかわらず、輝尽性蛍光体層は支持体に対してほぼ
垂直方向に伸びた柱状構造を有するため、輝尽性蛍光体
層の周縁部は切り立っている。従って、気相堆積法で得
た放射線画像変換パネルは保護層の周縁部に亀裂が入り
易く、劣化を著しく早めた。また、輝尽性蛍光体層に柔
軟性がないことから応力に対して脆く、特に、周縁部が
支持体から剥離し易くなった。
この発明は上記の問題点を解消するためのもので、気
相堆積法で形成された輝尽性蛍光体層における画質上の
優れた特性を保有させながら気相堆積法に起因する耐久
性の面での欠点を除去した放射線画像変換パネルを提供
することを目的としている。また、他の目的は剥離等に
よる輝尽性蛍光体層の破損のない放射線画像変換パネル
を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、この発明は気相堆積法によ
り支持体上に成層した輝尽性蛍光体層であって、該輝尽
性蛍光体層が柱状構造を呈する放射線画像変換パネルに
おいて、前記柱状構造を呈する輝尽性蛍光体の周縁部を
外方に向かって薄肉となるように傾斜させるか、前記柱
状構造を呈する輝尽性蛍光体の周縁部を外方に向かって
薄肉となるように傾斜させた縁部材を嵌入させることに
より、耐久性を向上させ得るように構成したものであ
る。
次に、この発明を具体的に説明する。
第1図はこの発明の放射線画像変換パネル(単に変換
パネルと略称することもある)の周縁部の厚み方向の一
部分を示した断面図である。図において、11は支持体、
12は支持体11上に形成した輝尽性蛍光体層である。この
輝尽性蛍光体層12は周縁部12′は気相堆積法により支持
体上に成層される関係で、ほぼ垂直方向に伸びた柱状構
造を呈するが、この周縁部12′を外方に向かって薄肉と
なるように傾斜させている。この傾斜形態は第1図
(a)の如く直面傾斜状でも、同図(b)の如く凹面傾
斜状でも、同図(c)の如く凸面傾斜状でも、同図
(d)の如く波面傾斜状でもよい。勿論、この(a)〜
(d)は周縁部12′の減少形態の代表例を示したもの
で、これに限定されるものではない。
前記周縁部12′の形状は支持体11上に輝尽性蛍光体層
12を成層した後、後加工で形成してもよく、成層中に形
成してもよい。前者の後加工としては、面取り加工法、
また端部を局所的に加熱溶融する方法がある。加熱方法
としてはガスレーザによる加熱が好ましい。後者として
は例えば第2図に示す支持体ホルダー13を使用する方法
がある。即ち、この支持体ホルダー13は支持体11の周辺
を載せる棚部14の下側に、蒸発源(図示せず)から蒸気
流(矢印)15を一部規制する突片16を備えてなり、この
突片16の影の部分にはその開放端16′より回り込んだ蒸
気流16が堆積する。従って、開放端16′に対して奥壁
(支持体の外方寄り)16″側の堆積量は当然少なくな
り、層厚は連続的に減少するようになる。この場合、突
片16の突出量aと、支持体を載せる棚部14までの距離b
とを適当に選択することにより第1図(d)に示すよう
な輝尽性蛍光体層12の周辺部12′の形成が可能となる。
前記周縁部12′の減少割合は特に限定しないが、この
発明の目的から見れば、急峻過ぎるよりもなだらかな方
がよい。尤も、なだらか過ぎると画像を得る上で有効な
輝尽性蛍光体層12の面積が狭くなり好ましくないと言え
る。
このことから、輝尽性蛍光体の厚さを(t)、厚さが
減少している範囲(長さ)を(x)とした場合、x/tが
0.1〜100の如く設定することが好ましく、0.5〜50であ
れば更に好ましい。
なお、上記の例では輝尽性蛍光体層12の面積が支持体
11より小さくなっているが、同じであっても良いことは
勿論である。
また、輝尽性蛍光体層12は気相堆積法により形成され
たものであるが、支持体11と輝尽性蛍光体層12との間に
必要に応じて接着性をよくするための接着層を設けて
も、また輝尽励起光及び又は輝尽発光の反射層若しくは
吸収層を設けてもよい。前記気相堆積法により輝尽性蛍
光体を気相成長させる方法としては蒸着法、スパッタ法
及びCVD法がある。蒸着法は支持体を蒸着装置内に設置
した後装置内を排気して10-6Torr程度の真空度とし、次
いで輝尽性蛍光体を抵抗加熱法、エレクトロンビーム法
等で加熱蒸発させて前記支持体表面に所望の厚さに堆積
させるもので、結着剤を含有しない輝尽性蛍光体層が形
成される。スパッタ法は蒸着法と同様に支持体をスパッ
タ装置内に設置した後装置内を一端排気して10-6Torr程
度の真空度とし、次いでスパッタ用のガスとして、Ar,N
e等の不活性ガスをスパッタ装置内に導入して10-3Torr
程度のガス圧とし、前記輝尽性蛍光体をターゲットとし
て、スパッタリングすることにより支持体表面に堆積さ
せる。CVD法は目的とする輝尽性蛍光体或いは輝尽性蛍
光体原料を含有する有機金属化合物を熱、高周波電力等
のエネルギーで分解することにより、支持体上に結着剤
を含有しない輝尽性蛍光体層を得る方法である。
第3図は輝尽性蛍光体層の周縁部に厚さを連続的に減
少させた縁部材を設けた放射線画像変換パネルを示した
断面図である。図において、31は輝尽性蛍光体層、32は
支持体、33は縁部材である。縁部材33としては、同図
(a)の如く輝尽性蛍光体層31を形成後、該輝尽性蛍光
体層31の端部と支持体32の三角部に放射線硬化型樹脂や
ガラス質部材を充填しても、同図(b)の如く予め放射
線硬化型樹脂やガラス質部材を用いて成形した縁部材33
を輝尽性蛍光体層31の端部と支持体32の三角部に嵌合し
固定しても、同図(c)の如く支持体32の一部をせり上
げて縁部材33を形成したものでも、同図(d)の如く放
射線硬化型樹脂やガラス質部材或いは有機高分子物から
なる保護層34の一部を、輝尽性蛍光体層31の端部と支持
体32の三角部に流入させて縁部材33を形成したものでも
よい。
前記「輝尽性蛍光体」とは、最初の光もしくは高エネ
ルギー放射線が照射された後に、光的、熱的、機械的、
化学的又は電気的等の刺激(輝尽励起)により、最初の
光若しくは高エネルギー放射線の照射量に対応した輝尽
発光を示す蛍光体を言うが、実用的な面から好ましくは
500nm以上の輝尽励起光によって輝尽発光を示す蛍光体
である。この発明の放射線画像変換パネルに用いられる
輝尽性蛍光体としては、例えば、特開昭48−80487号に
記載されているBaSO4:Axで表される蛍光体、特開昭48−
80488号記載のMgSO4:Axで表される蛍光体、特開昭48−8
0489号に記載されているSrSO4:Axで表される蛍光体、特
開昭51−29889号に記載されているNa2SO4,CaSO4及びBa
SO4等にMn,Dy及びTbのうち少なくとも1種を添加した蛍
光体、特開昭52−30487号に記載されているBeO,LiF,MgS
O4及びCaF2等の蛍光体、特開昭53−39277号に記載され
ているLi2B4O7:Cu,Agの蛍光体、特開昭54−47883号に記
載されているLi2O・(B2O2)x:Cu及びLi2O・(B2O2)x:
Cu,Ag等の蛍光体、米国特許第3,859,527号に記載されて
いるSrS:Ce,Sm、SrS:Eu,Sm、La2O2S:Eu,Sm及び(Zn,C
d)S:Mn,xで表される蛍光体が挙げられる。また、特開
昭55−12142号に記載されているZnS:Cu,Pb蛍光体、一般
式がBaO・xAl2O3:Euで表されるアルミン酸バリウム蛍光
体、及び、一般式がMIIO・xSiO2:Aで表されるアルカリ
土類金属珪酸塩系蛍光体が挙げられる。
また、特開昭55−12143号に記載されている一般式が
(Ba1−x−yMgxCay)FX:Eu2+で表されるアルカリ土類
弗化ハロゲン化物蛍光体、特開昭55−12144号に記載さ
れている一般式がLnOX:xAで表される蛍光体、特開昭55
−12145号に記載されている一般式が(Ba1−xMIIx)FX:
yAで表される蛍光体、特開昭55−84389号に記載されて
いる一般式がBaFX:xCe,yAで表される蛍光体、特開昭55
−160078号に記載されている一般式がMIIFX・xA:yLnで
表される希土類元素付活2価金属フルオロハライド蛍光
体、一般式がZnS:ACdS:A、(Zn,Cd)S:A,X及びCds:A,X
で表される蛍光体、特開昭59−38278号に記載されてい
る下記いずれかの一般式 xM3(PO4)2・NX2:yA M3(PO4)2:yA で表される蛍光体、特開昭59−155487号に記載されてい
る下記いずれかの一般式 nReX3・mAX′2:xEu nReX3・mAX′2:xEu,ySm で表される蛍光体、特開昭61−72087号に記載されてい
る下記一般式 MIX・aMIIX′2・bMIIIX″3:cA で表されるアルカリハライド蛍光体、及び特開昭61−22
8400号に記載されている一般式MIX:xBiで表されるビス
マス賦活アルカリハライド蛍光体等が挙げられる。
特に、アルカリハライド蛍光体は、蒸着、スパッタリ
ング等の方法で輝尽性蛍光体層を形成させ易く好まし
い。
しかし、この発明の放射線画像変換パネルに用いられ
る輝尽性蛍光体は、前述の蛍光体に限られるものではな
く、放射線を照射した後、輝尽励起光を照射した場合に
輝尽発光を示す蛍光体であればいかなる蛍光体であって
もよい。
この発明に係るパネルの蛍光体の層厚は、目的とする
変換パネルの放射線に対する感度、輝尽性蛍光体の種類
等によって異なるが、1μm〜1000μmの範囲、さらに
好ましくは20μm〜800μmから選ばれるのが好まし
い。
前記支持体としては例えばアルミナ等のセラミックス
板、化学的強化ガラス、結晶化ガラス等のガラス板、ア
ルミニウム、鉄、銅、クロム等の金属板或いは該金属酸
化物の被覆層を有する金属板が好ましいが、ポリエステ
ルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポ
リカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムで
あってもよい。支持体は一層とは限らず、二層以上の多
層構造であってもよい。
また、これらの支持体の層厚は用いる支持体の材質等
によって異なるが、一般的には80μm〜3000μmであ
り、取り扱い上の点から、さらに好ましくは80μm1000
μmである。これら支持体の表面は滑面であってもよい
し、輝尽性蛍光体層との接着性を向上させる目的でマッ
ト面としてもよい。また、支持体の表面は凹凸面として
もよいし、個々に独立した微小タイル状板を密に配置し
た表面構造としてもよい。
前記輝尽性蛍光体層12を覆う保護層34或いは輝尽性蛍
光体層12の周縁部の縁部材33として用いるガラス質とし
ては輝尽性蛍光体層の水分吸収による特性の低下を防ぐ
ために耐湿性の優れた物質が好ましい。この要求に沿う
ガラス質としては酸化物ガラス系素材が挙げられる。即
ち、珪酸塩ガラス、燐酸塩ガラス更に硼酸塩ガラス等が
挙げられ、特に、珪酸塩ガラスが好ましい。具体的に
は、石英ガラス(SiO2)、鉛珪酸ガラス(PbO・Si
O2)、鉛硼酸ガラス(PbO・B2O3・SiO2)、亜鉛硼酸ガ
ラス(ZnO・2O3・SiO2)、アルミノ珪酸ガラス(Al2O3
・SiO2)、アルミノ石灰珪酸ガラス(CaO・Al2O3・Si
O2)、カルシウム珪酸ガラス(CaO・B2O3・SiO2)等が
挙げられる。また、ガラス質保護層の防湿性、耐酸性等
の化学耐久性或いは透明安定性を損なわない範囲で、Ca
O組成の増量、Na2Oの添加を行って溶融点を下げてもよ
い。また、ガラス粉末の粒径は1〜100μmが好まし
い。
また、保護層34或いは輝尽性蛍光体層12の周縁部12の
縁部材33として用いる有機高分子物としては、例えば、
酢酸セルロース、ニトロセルロース、ニチルセルロース
等のセルロース誘導体、或いはポリメチルメタクリレー
ト、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポ
リカーボネート、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリ
ル、ポリメチルアリルアルコール、ポリメチルビニルケ
トン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテ
ート、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメ
タクリル酸、ポリグリシン、ポリアクリルアミド、ポリ
ビニルピロリドン、ポリビニルアミン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リ塩化ビニル、ポリアミド(ナイロン)、ポリ四弗化エ
チレン、ポリ三弗化−塩化エチレン、ポリプロピレン、
四弗化エチレン−六弗化プロピレン共重合体、ポリビニ
ルイソブチルエーテル、ポリスチレンなどが挙げられ
る。
また、保護層34或いは輝尽性蛍光体層12の周縁部12の
縁部材33として用いる放射線硬化型樹脂としては、不飽
和二重結合を有する化合物又はこれを含む組成物であれ
ばよく、このような化合物は好ましくは不飽和二重結合
を2個以上有するプレポリマ及び/又はオリゴマであ
り、さらに、これら不飽和二重結合を有する単量体(ビ
ニルモノマ)を反応性希釈剤として含有させることがで
きる。
〔実施例〕
次に、実施例によりこの発明を説明する。
◎実施例(1) 1mm厚の結晶化ガラス支持体を第2図に示すようなホ
ルダーに載置し、これを蒸着装置内にセットする。
次に、抵抗加熱用のタングステンボート中にアルカリ
ハライド輝尽性蛍光体(RbBr;0.0006Tl)を入れて抵抗
加熱用電極にセットした後、蒸着装置を排気して2×10
-6Torrの真空度とする。
次いでタングステンボートに電流を流し、抵抗加熱法
によって輝尽性蛍光体を蒸発させ、前記結晶化ガラス板
上に輝尽性蛍光体層を300μmの厚さに堆積させた。
これにより周縁部の肉厚が、第1図(d)の如く波形
状に漸次減少したパネル原体が得られ、該パネル原体を
厚さ15μmの延伸ポリプロピレン保護袋に収納して特開
昭61−220492号に述べられている方法を用いて真空密封
し、保護層を形成して本願パネルAを製造した。
◎実施例(2) 1mm厚の結晶化ガラス支持体を蒸着装置内にセット
し、実施例(1)と同様に、抵抗加熱用のタングステン
ボート中に、アルカリハライド輝尽性蛍光体(RbBr;0.0
006Tl)を入れて抵抗加熱用電極にセットした後、蒸着
装置を排気して2×10-6Torrの真空度とし、タングステ
ンボートに電流を流して抵抗加熱法によって輝尽性蛍光
体を蒸発させ、前記結晶化ガラス板上に輝尽性蛍光体層
を300μmの厚さに堆積させた。
次に、この輝尽性蛍光体層の周縁に鉛硼酸ガラス(Pb
O・B2O3・SiO2)のロッドを設置し、この部分を600℃で
60min加熱処理することにより第3図(a)に示すよう
に輝尽性蛍光体層の端部と支持体の三角部に鉛硼酸ガラ
スを充填させてパネル原体を得、このパネル原体に実施
例(1)と同様に保護層を形成して本願パネルBを得
た。
このようにして得られた本願パネルA、Bは輝尽性蛍
光体層の周縁部の膜厚が連続して減少しているため、保
護層の形成やその後の取扱において輝尽性蛍光体層の周
縁部が切り立っている従来パネルのように保護層の周縁
部に亀裂等の破損が生じたり、蛍光体層の破壊されると
いったことがなく、長期間に亘って劣化の少ないパネル
であることが判明した。
〔発明の効果〕
以上の如く、この発明は、気相堆積法により支持体上
に成層した輝尽性蛍光体層であって、該輝尽性蛍光体層
が柱状構造を呈する放射線画像変換パネルにおいて、前
記柱状構造を呈する輝尽性蛍光体の周縁部を外方に向か
って薄肉となるように傾斜させるか、柱状構造を呈する
輝尽性蛍光体の周縁部に外方に向かって薄肉となるよう
に傾斜させた縁部材を嵌入させたから、気相堆積法で形
成された輝尽性蛍光体層の特性を保有しつつ、耐久性を
向上させることができ、従って、長期間に亘って使用可
能なパネルを提供できるという優れた効果を奏するもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)〜(d)はこの発明の放射線画像変換パネ
ルの断面図、第2図は成形装置の断面図、第3図はこの
発明の他の例に断面図である。 11,22,32……支持体 12,24,31……輝尽性蛍光体層 12′……周縁部 13……支持体ホルダー 14……棚部 15……蒸気流 16……突片

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気相堆積法により支持体上に成層した輝尽
    性蛍光体層であって、該輝尽性蛍光体層が柱状構造を呈
    する放射線画像変換パネルにおいて、前記柱状構造を呈
    する輝尽性蛍光体の周縁部を外方に向かって薄肉となる
    ように傾斜させたことを特徴とする放射線画像変換パネ
    ル。
  2. 【請求項2】気相堆積法により支持体上に成層した輝尽
    性蛍光体層であって、該輝尽性蛍光体層が柱状構造を呈
    する放射線画像変換パネルにおいて、前記柱状構造を呈
    する輝尽性蛍光体の周縁部を外方に向かって薄肉となる
    ように傾斜させた縁部材を嵌入したことを特徴とする放
    射線画像変換パネル。
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