JP2782216B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JP2782216B2 JP1006043A JP604389A JP2782216B2 JP 2782216 B2 JP2782216 B2 JP 2782216B2 JP 1006043 A JP1006043 A JP 1006043A JP 604389 A JP604389 A JP 604389A JP 2782216 B2 JP2782216 B2 JP 2782216B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真、静電記録及び静電印刷等におけ
る静電荷像を現像するための新規なトナーに関する。
[従来の技術] 従来より、電子写真法等に適用される現像方法として
は、大別して乾式現像法と湿式現像法とがある。前者
は、更に二成分系現像剤を用いる方法と、一成分系現像
剤を用いる方法に二分される。二成分系現像方法に属す
るものには、トナーを搬送するキャリヤーの種類によ
り、鉄粉キャリヤーを用いるマグネットブラシ法、ビー
ズ・キャリヤーを用いるカスケード法、ファーを用いる
ファーブラシ法等がある。
また、一成分現像方法に属するものには、トナー粒子
を噴霧状態にして用いるパウダークラウド法、トナー粒
子を直接的に静電潜像面に接触させて現像する接触現像
法(コンタクト現像、またはトナー現像ともいう)、ト
ナー粒子を静電潜像面に直接接触させず、トナー粒子を
荷電して静電潜像の有する電界により該潜像面に向けて
飛行させるジャンピング現像法、磁性の導電性トナーを
静電潜像面に接触させて現像するマグネドライ法等があ
る。
これらの現像法に適用するトナーとしては、従来、天
然あるいは合成樹脂中に染料、顔料を分散させた微粉末
が使用されている。例えば、ポリスチレンなどの結着樹
脂中に着色剤を分散させたものを1〜30μ程度に微粉砕
した粒子がトナーとして用いられている。また磁性トナ
ーとしては、上記した染料又は顔料に代えて、あるいは
これに加えてマグネタイトなどの磁性体粒子を含有せし
めたものが用いられている。いわゆる二成分現像剤を用
いる方式の場合には、上記のようなトナーは通常、ガラ
スビーズ、鉄粉などのキャリアー粒子と混合されて用い
られる。
また、トナーには、現像される静電潜像の極性に応じ
て予め正または負の電荷が与えられる。
トナーに電荷を付与するためには、トナーの成分であ
る樹脂の摩擦帯電性のみを利用することとも出来るが、
この方法ではトナーの帯電性が小さいので、現像によっ
て得られる画像はカブリ易く、不鮮明なものとなる。そ
こで、所望の摩擦帯電性をトナーに付与するために、帯
電性を強化する染料、顔料等をはじめとする電荷制御剤
を添加することが行われている。
今日、当該技術分野で知られている電荷制御剤として
は、ニグロシン染料、アジン系染料(特公昭42-1627号
公報)、モノアゾ染料の金属錯塩、サリチル酸、ナフト
エ酸、ダイカルボン酸の金属錯塩、銅フタロシアニン顔
料などがある。これらの電荷制御剤は、染顔料から派生
したものが多く、一般的に構造が複雑で、その多くが強
い着色性をもっている。従って、これらの電荷制御剤を
カラートナーに用いるとトナーの色の鮮明さを損なうこ
とになる。
また、最近無色ないしは淡色の電荷制御剤として提案
されたものには、トリブチルベンジルアンモニウムヒド
ロキシナフチルスルホン酸などの第4級アンモニウム
塩、ジブチルスズオキサイドなどの有機錫オキサイド、
あるいは、アミノ基を含有するビニル系ポリマー、アミ
ノ基を含有する縮合系ポリマーなどのポリアミンなどが
ある。しかし、これらの電荷制御剤は、親水性のものが
多く、特に、高湿条件下で、摩擦帯電量が低下する。ま
た、高湿条件下で摩擦帯電量が低下しないものは、低湿
条件下で、摩擦帯電量が異常に増加する。このような摩
擦帯電量が湿度により著しく変動する電荷制御剤を含有
したトナーを用いると、温湿度の変化により画質が変化
してしまい、常に良好な品質の画像を提供することが極
めて困難になる。
ところで、電子写真方式を用いた複写機、プリンター
等の感光体として従来の硫化カドミウム等の他に、中速
複写機用として、高耐久性を有し、鮮明な画像が得られ
るアモルファスシリコン感光体が用いられている。これ
らの感光体はその性質上現像する上で負の帯電性を有す
るトナーが必要である。また作製の容易さ、コストの安
さ、無害性等の理由で増加している有機感光体を使用し
ていても、反転現像を用いるレーザービーム方式の複写
機、プリンターの増加により高性能なネガトナーが必要
とされている。またコピーのカラー化に伴い、色再現性
が良く鮮明な色彩の画像を与えるカラートナーが必要と
されている。
さらに最近オフィスにおける情報量の多量化とともに
複写枚数が増加しており、必然的に複写機の複写速度も
高速化の傾向にある。それに伴ってトナーの帯電特性に
おいても従来の中速複写機用トナーとは異なった特性が
要求されている。
現在、負帯電性の電荷制御剤とては、特公昭63-1994
号公報等に示されている如きモノアゾ染料の金属錯体を
あげることができる。この金属錯体はトナー粒子へ荷電
を付与する点では、従来提案された電荷制御剤の中でも
優れた特性をもつ。しかし、その本質的欠陥の一つは有
色物質であることであり、鮮明な色彩を必要とするカラ
ー用トナーには用いることができない。
また、特開昭62-262055号公報等にはサリチル酸を配
位子とする金属錯体が記載されている。このサリチル酸
金属錯体は高い負帯電性を示すとともに無色、もしくは
実質上無色と見なしうる程度に淡色でありカラー用トナ
ーに用いることが可能なすぐれた電荷制御剤である。
しかるに高速機においては機械による帯電付与能力が
今までの中速機に比べて増加している。従来のサリチル
酸金属錯体含有トナーを用いると、低温低湿下では帯電
量が高すぎてかえって濃度低下を引きおこす現象があら
われることがある。そこでトナー全体の帯電量を下げて
低温低湿下での帯電量を適切な量にすると、逆に高温・
高湿下での帯電量が減少し画像濃度が低下し、カブリを
生じることがある。
このように複写の高速化によってトナー帯電量の温・
湿度依存性に以前より厳しい条件が要求されるようにな
り、電荷制御剤の帯電能の温・湿度依存性も厳しい条件
が要求されている。
これらの理由から当該技術分野では摩擦帯電量の湿度
依存性が少なく無色もしくは実質無色と見なし得るほど
淡色の負帯電性電荷制御剤の開発が強く要請されてい
る。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、かかる問題点を解決したトナーの電
荷制御の新しい技術を提供することにある。
本発明の目的は、トナー粒子間、またはトナーとキャ
リア間、一成分現像の場合のトナーとスリーブの如きト
ナー担持体との間等の摩擦帯電量が温度、湿度の変化を
受けずに安定で、環境条件の変化に影響され難い安定し
た画像を再現し得る現像剤の提供にある。
本発明の目的は、鮮やかな有彩色現像剤の提供にあ
る。
[課題を解決するための手段および作用] 本発明者らは前記の目的を達成する為鋭意検討した結
果、無色もしくは実質的に無色と見なし得るほど淡色で
ある、置換基として少なくともアルキル基を有する分子
量251以上のサリチル酸が十分な負帯電性を持ち高湿条
件下においても十分な摩擦帯電量を有することを見い出
し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、置換基として少なくともアルキル基
を有する分子量251以上のサリチル酸を含有することを
特徴とする静電荷像現像用トナーに関する。
サリチル酸の負帯電性能は置換基の種類によって異な
り、負の帯電性能の向上をはかるために置換基として少
なくともアルキル基を導入したサリチル酸が好ましい。
サリチル酸のアルキル基と共に用いることのできる置
換基としては、アリール基、アルコキシ基、アリーロキ
シ基、アミノ基、アシロキシ基、アシルアミド基、ビニ
ル基、カルボニル基、ヒドロキシ基、アルキルチオキシ
基、アリールチオキシ基、スルフィニル基、スルホニル
基、ハロゲノ基、ニトロ基、シアノ基、スルホキシ基、
カルボキシ基があげられ、これらは置換基を有していて
も良い。
サリチル酸のベンゼン骨格における置換基の位置は一
意的に限定されるものではないが、3位,5位には電子供
与性基、4位には電子吸引性基を配するのがより好まし
い。
帯電付与能力の高さ及び製造上の容易さを考慮すれ
ば、アルキル基又は、アルキル基と共に、アリール基、
アルコキシ基、アルーロキシ基、アミノ基、アシロキシ
基、アシルアミド基から選ばれる少なくとも1種以上の
置換基を有するサリチル酸が好ましい。
さらにサリチル酸化合物の熱安定性を考慮すれば、置
換基として少なくともアルキル基を有するサリチル酸の
分子量は251以上であることが好ましい。
アルキル基としては炭素数1〜24個が好ましく、製造
上の容易さを考慮すれば炭素数1〜18個がより好まし
い。また帯電付与能力の高さを考慮すれば置換基上のサ
リチル酸骨格に結合している炭素が4級であることがさ
らに好ましい。
アリール基としては炭素数4〜18個の基があげられ、
フェニル基、ナフチル基等の炭化水素環の他にピリジル
基、チエニル基、ピロリル基等の複素環構造の置換基も
あげられる。製造上の容易さを考慮すれば炭素数6〜12
個の基が好ましく、さらに帯電付与能力の向上を考慮す
れば置換基に電子供与性基を有することがより好まし
い。
アルコキシ基、アリーロキシ基としては炭素数1〜24
個の基があげらけ、電子供与性の官能基を有していても
よい。またアリーロキシ基には、ピリジル基、チエニル
基、ピロリル基等の複素環構造の置換基も含まれる。製
造上の容易さを考慮すれば炭素数1〜12個の基がより好
ましい。
アミノ基としてはその置換基として水素、炭素数1〜
22個のアルキル基、アリール基を有するものがあげられ
る。帯電能の向上、製造上の容易さを考えれば炭素数1
〜6個のアルキル基が好ましい。
アシロキシ基、アシルアミド基としては炭素数1〜16
個の基が好ましい。製造上の容易さを考慮すれば炭素数
1〜12個がより好ましい。
上記サリチル酸化合物の摩擦帯電機構は必ずしも明ら
かではないが、芳香族環上のカルボキシ基に隣接してヒ
ドロキシ基が配置していることが負摩擦帯電性に重要な
作用をしていると考えられる。
我々は、環境特性の良好な電荷制御剤の要請から置換
基を有するサリチル酸化合物、サリチル酸金属錯体、サ
リチル酸エステルについて、吸水性及びトナー化した場
合の負摩擦帯電性さらには高速機を用いての画像特性の
環境特性を検討した。
その結果、サリチル酸エステル類は、吸水性は少ない
が、負摩擦帯電能が低く、トナー帯電量の制御は困難で
あった。
また、サリチル酸の金属錯体は、負摩擦帯電量が高い
のが特徴であり、この特性を利用して従来より広く用い
られている。しかし、金属錯体の吸水性は、対応するサ
リチル酸誘導体よりも強く、そのため吸着水分量の増減
により、摩擦帯電量が変化し易い。従って、サリチル酸
の金属錯体を電荷制御剤として使用する場合は、他のト
ナー原材料、例えば結着樹脂、磁性体、染顔料などの選
択あるいは組合せに制限が生じる。
一方、複写機の高速化に伴い、これに対応するトナー
が望まれている。この場合、負摩擦帯電量はサリチル酸
の金属錯体ほど大きい必要はない。むしろ吸水性が少な
く、摩擦帯電量の環境依存性が少ないものの方が、他の
トナー原材料を選択する場合には好ましい。この様な点
からは、むしろ摩擦帯電量はサリチル酸の金属錯体より
低いが、その環境依存性のより少ないサリチル酸誘導体
の方が好ましい。実施例で後述するが、サリチル酸誘導
体を含有したトナーを用いて、中・高速機(25枚A4/分
以上)で画像を得ると、どの環境でも高濃度の鮮明な画
像が得られた。
以上のように負摩擦帯電性と各環境に対する帯電量の
依存性を検討した結果、置換基を有するサリチル酸化合
物は、サリチル酸錯体に比べて帯電量の絶対値は小さい
が、環境に対する依存性は小さく、高速機用トナーに使
用する電荷制御剤としてはより好ましいことを知見し本
発明に到達した。
次に本発明のサリチル酸化合物の具体例を以下に例示
する。
上記のサリチル酸化合物は公知の方法により製造でき
る。例えば化合物(1)は、まずフェノールに2−メチ
ル−2−ヘプタノールを硫酸存在下に作用させ2,4−ビ
ス(α,αジメチルヘキシル)フェノールを合成する。
次にこの2,4−ビス(α,αジメチルヘキシル)フェノ
ールをメタノール中水酸化カリウムを作用させ、さらに
炭酸ガスを高温高圧条件下において反応させることによ
り目的とする化合物(1)を得る。
上記したようなサリチル酸化合物を、結着樹脂および
着色剤を必須成分とするトナー(着色微粉末)中に配合
することにより、本発明のトナーが得られる。配合の形
態としては、トナー中に均一ないしはカプセル形態で内
包させるいわゆる内添形態と、トナーに混合し付着させ
る、いわゆる外添形態のいずれも採用可能である。
内添する場合、サリチル酸化合物の使用量は、結着樹
脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散
方法を含めたトナー製造方法によって決定させるもの
で、一般的に限定されるものでは無いが、好ましくは結
着樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部(より好ましく
は0.5〜10重量部)の範囲で用いられる。
また、外添する場合は、樹脂100重量部に対し、0.01
〜10重量部が望ましい。外添方法としてはメカノケミカ
ル的な方法で固着させるのが特に好ましい。
なお、必要に応じて、従来公知の電荷制御剤を、本発
明の電荷制御剤と組み合わせて使用することもできる。
トナーの結着樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p
−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン
及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロロスチ
レン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレ
ン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタ
レン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、
スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アク
リル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル
共重合体、スチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル共
重合体等のスチレン−アクリル共重合体、スチレン−メ
チクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エ
チル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合
体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−イン
デン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレ
ン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重
合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリ
レート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポ
リアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリ
アクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、
フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳
香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワック
スなどがあげられ、単独或いは混合して使用できる。
また特に圧力定着に適したトナーを与えるために好適
な結着樹脂として限定してあげると下記のものが単独或
いは混合して使用できる。
ポリオレフィン(低分子量ポリエチレン、低分子量ポ
リプロピレン、酸化ポリエチレン、ポリ4フッ化エチレ
ンなど)、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン
−ブタジエン共重合体(モノマー比:5〜30:95〜70)、
オレフィン共重合体(エチレン−アクリル酸共重合体、
エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メ
タックリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステ
ル共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマ
ー樹脂)、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテ
ル−無水マレイン酸共重合体、マレイン酸変性フェノー
ル樹脂、フェノール変性テルペン樹脂。
着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラッ
ク、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フ
タロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザ
イエローG、ローダミン6G、レーキ、カルコオイルブル
ー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロ
ー、ローズベンガル、トリアリールメタン系染料、モノ
アゾ系、ジスアゾ系染顔料等、従来公知の染顔料を単独
あるいは混合して使用し得る。着色剤は結着樹脂100重
量部に対して1〜10重量部使用するのが好ましい。さら
に本発明のトナーは更に磁性材料を含有させ磁性トナー
としても使用しうる。本発明の磁性トナー中に含まれる
磁性材料としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェ
ライト等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金
属或いはこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、
鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウ
ム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セ
レン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属
との合金およびその混合物等が挙げられる。
これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜2μ程度、特に
0.1〜1.0μのものが望ましく、トナー中に含有させる量
としては樹脂成分100重量部に対し約20〜200重量部、特
に好ましくは樹脂成分100重量部に対し40〜150重量部で
ある。
また本発明のトナーには、必要に応じて上記以外の添
加剤を混合してもよい。添加剤としては、例えばテフロ
ン、ステアリン酸亜鉛の如き滑剤;酸化セリウム、炭化
ケイ素等の研磨材;例えばコロイダルシリカ、酸化チタ
ン、酸化アルミニウム等の流動性付与剤;ケーキング防
止剤;例えばカーボンブラック、酸化スズ等の導電性付
与剤;低分子量ポリエチレンなどの定着助剤等がある。
特に、アルキルクロロシラン、アルキルアミノシラン、
アルキルアルコキシシランあるいはシリコーンオイル等
で処理された疎水性シリカがトナーに外添されることが
好ましい。
本発明に係る静電荷像現像用トナーを作製するには、
前記本発明に係るサリチル酸化合物電荷制御剤を、上記
したごとき結着樹脂、および着色剤としての顔料または
染料、必要に応じて磁性材料、添加剤等をボールミルそ
の他の混合機により充分混合してから加熱ロール、ニー
ダー、エクストルーダー等の熱混練機を用いて溶融およ
び混練して樹脂類を互いに相溶せしめた中に顔料または
染料を分散または溶解せしめ、冷却固化後、粉砕及び分
級して平均粒径5〜20μのトナーを得ることが出来る。
あるいは結着樹脂溶液中に材料を分散した後、噴霧乾燥
することにより得る方法、あるいは、結着樹脂を構成す
べき単量体に所定材料を混合して乳化懸濁液とした後に
重合させてトナーを得る重合法トナー製造法、あるいは
コア材とシェル材からなるいわゆるマイクロカプセルト
ナーのコア部および/又はシェル部に含有させる方法等
の方法が応用できる。
さらに、本発明のトナーを、二成分系現像剤として用
いることもでき、その場合には、キャリヤー粉と混合し
て用いられる。本発明に使用しうるキャリヤーとして
は、公知のものが使用可能であり、例えば鉄粉、フェラ
イト粉、ニッケル粉の如き磁性を有する粉体、ガラスビ
ーズ等があげられ、さらにこれらの表面を樹脂等で処理
したものなどがあげられる。
表面処理する樹脂としてはポリスチレン、スチレン−
アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸
エステル共重合体、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フ
ッ素樹脂等があげられる。
上記の方法により作製されたトナーあるいは現像剤
は、従来公知の手段で電子写真、静電記録及び静電印刷
等における静電荷像を顕像化するための現像用には全て
使用出来る。
[実施例] 以下、本発明を実施例により、更に具体的に説明す
る。なお、以下の配合における「部」はすべて重量部で
ある。また画像濃度は耐久テスト1000枚後の濃度であ
る。
実施例1 各環境下に2日間放置した本発明で用いるサリチル酸
化合物(1)、下記サリチル酸化合物(4)及び(4)
を配位子としたサリチル酸亜鉛錯体(A)の吸水量につ
いて測定した。測定はカールフィッシャー微量水分量測
定装置を用いて行った。
実施例2 上記材料をブレンダーでよく混合した後、110℃に熱
した2本ロールで混練した。混練物を冷却後、カッター
ミルにて粗粉砕した後ジェット気流を用いた微粉砕機を
用いて粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級して粒径
5〜20μの微粉体を得た。この微粉体100部にヘキサメ
チルジシラザン処理した乾式シリカ0.5部をヘシンシェ
ルミキサーにより外添し、トナーとした。
このトナーを35℃/85%,23℃/60%,15℃/10%の各環
境条件下2日間放置し、粒径が50〜75μmの鉄粉キャリ
アと重量比1/10で混合し1分間振とうしてから東芝ケミ
カル社製ブローオフ帯電量測定装置を用いて摩擦帯電量
の測定を行った。測定結果を表2にまとめた。帯電量は
各環境条件で十分な値であった。
次に平均粒径70μのアクリルコートフェライトキャリ
ア100部に対し上記トナー5部の割合で混合して現像剤
を作製した。次いで、市販のキャノン製複写機(商品名
NP6650;50枚A4/分)にこの現像剤を適用し、画像テスト
を行った。23℃/60%の環境条件下得られた画像は鮮や
かな青色を呈し、濃度が1.30と高く、またカブリのない
良好な画像が得られた。また環境条件を35℃/85%,15℃
/10%に変えても良好な画像が得られた。これらの結果
は表3にまとめた。
比較例1 実施例2中の化合物(1)4部を化合物(4)7部に
かえた他は、同様にしてトナー微粉体を作製した。次い
で同様に摩擦帯電量を測定し、画像テストを行った。表
3に示す通り、実施例2のトナーに比較して高湿環境下
での画像濃度が若干低かった。
比較例2 実施例1中の化合物(1)4部をサリチル酸亜鉛錯体
(A)4部にかえた他は、同様にしてトナー微粉体を作
製した。次いで同様に摩擦帯電量を測定し画像テストを
行った。23℃/60%,35℃/85%の条件下では良好な画像
が得られたが、15℃/10%の条件下では帯電量が高す
ぎ、初期濃度は1.38であったがコピー枚数とともに濃度
は低下し1000枚めでは1.01であった。
実施例3 上記材料をブレンダーでよく混合した後、110℃に熱
した2本ロールで混練した。混練物を冷却後、カッター
ミルで粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機を
用いて粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級して平均
粒径11μmの微粉体を得た。
次いでこの微粉体100部に低分子量シリコーンオイル
で処理した疎水性シリカ0.8部を、ヘシンシェルミキサ
ーで混合外添しトナーを作成した。
このトナーを市販のキヤノン製複写機(商品名NP665
0)に適用し画像テストを行ったところ23℃/60%の環境
条件下で画像濃度は1.32でありカブリのない鮮明な画像
が得られた。15℃/10%,35℃/85%の条件下でも、濃度
が1.35,1.30と高く、カブリ,飛び散りのない良好な画
像が得られた。
比較例3 実施例3中の化合物(6)10部をサリチル酸亜鉛錯体
(A)5部にかえた他は同様にしてトナーを作製した。
これを同様に画像テストを行ったところ、23℃/60%,35
℃/85%の環境条件下で画像濃度は1.40,1.32と充分な濃
度で良好な画像が得られた。しかし、15℃.10%の条件
下では初期濃度が1.25であったが次第に濃度低下を起し
1000枚後には1.09まで低下した。
[発明の効果] 上述したように電荷制御剤として本発明のサリチル酸
化合物を含有するトナーは、トナー粒子間の摩擦電荷量
が均一であり、且つ電荷量の制御が容易であり、形成し
た画像にカブリを生じない。また、サリチル酸は湿度の
変化に対して吸水量の変化が小さく、サリチル酸化合物
を含有するトナーは摩擦電荷量が極めて安定したトナー
である。このため高湿および低湿下での転写時の飛び散
りや転写ぬけなどの障害が除去される。
さらに、電荷制御剤により色調障害が少ないので、カ
ラートナーに使用することにより、優れた色彩のカラー
像を形成することができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】置換基として少なくともアルキル基を有す
    る分子量251以上のサリチル酸を含有することを特徴と
    する静電荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】該アルキル基の炭素数が24以下であること
    を特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
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