JP2772901B2 - 釣糸繰出し量測定装置 - Google Patents

釣糸繰出し量測定装置

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JP2772901B2
JP2772901B2 JP21493393A JP21493393A JP2772901B2 JP 2772901 B2 JP2772901 B2 JP 2772901B2 JP 21493393 A JP21493393 A JP 21493393A JP 21493393 A JP21493393 A JP 21493393A JP 2772901 B2 JP2772901 B2 JP 2772901B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は釣糸繰出し量測定装置に
関し、特に裸のスプールに釣糸を巻き取る際にスプール
から単位釣糸長さの釣糸を繰出すのに必要なスプールの
回転量を記憶(学習)しておき、魚釣時に記憶データか
ら実際の釣糸繰出し量を表示するいわゆる学習モードを
備えた釣糸繰出し量測定装置に関する。詳しくは、本発
明は釣用リールのスプールに釣糸を捲回するとき、糸巻
外径を計測しながら単位釣糸長に対応したスプール回転
量を学習記憶させ、実釣時には記憶内容に基づきスプー
ルの回転数から実際の釣糸繰出し量を表示する釣糸繰出
し量測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】魚釣用リールにおいて、釣糸の繰出し量
または巻取り量を自動的に計測しそれを表示することに
より、所望の棚に仕掛をセットすることが可能となる。
そのため従来より、スプールに接触してローラを回転可
能に設け、該ローラの回転数を計数することでスプール
から繰出される釣糸量を演算する釣糸繰出し量または巻
取り量測定装置が提案されている。
【0003】また特開平3−262431号公報では、
釣糸に付されたマーク又は釣糸長さを計測する機械的カ
ウンタを目視しつつスプールに所定長さの釣糸が捲回さ
れる毎に人為操作にてスイッチを操作し、所定釣糸長さ
に対応するスプール回転数が記憶手段に記憶される構成
の釣り用リールを記載している。
【0004】更に、特開平4−91734号公報記載の
発明は、リールを使用する前段階で釣糸のスプール巻取
り量を事前に入力するとともに、巻取りに要したスプー
ルの総回転数を入力しておくいわゆる学習モードの装置
を記載している。釣糸繰出し時には、スプールの回転数
を検知すると共に予めデータマップとして記憶されてい
る複数の釣糸捲回径を用いた演算により、繰出し量が計
測される。
【0005】更にまた特開平3−223614号公報記
載の発明では、スプール上に捲回された釣糸の最外周面
に一定周期の超音波を発信する超音波発信手段が設けら
れるとともに、釣糸の最外周面で反射した超音波を受信
し受信信号を出力する超音波受信手段が設けられてい
る。またスプールの回転を非接触で検出するスプール回
転検出手段や釣糸繰出し量を表示する表示手段が設けら
れた釣糸の繰出し量測定装置が示されている。そして超
音波の発信から受信までの時間差を基礎として釣糸捲回
径を測定し、スプール回転検出手段により検出されたス
プール回転数Nと測定された釣糸捲回径Dとにより、釣
糸繰出し量L=πDNを演算し、演算結果が表示手段に
表示されるよう構成されている。
【0006】更に特開平3−292842号公報記載の
発明によると、学習時に超音波センサにより釣糸捲回半
径を計測し、該捲回半径に基づいてスプールが1回転し
た際に巻取られる釣糸の長さを求め、この長さの積算デ
ータを記憶している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし特開平3−26
2431号公報記載の発明では、釣糸繰出し量を細かく
制御するためには単位釣糸長さを小さくする必要がある
が、すると手動によるスイッチ操作を極めて頻繁に実行
する必要が生じる。よって作業が困難となるばかりか、
目視を誤ると当然に誤差が生じる。特に、10cm単位
等の細かい糸長を表示しようとすると膨大な記憶容量が
必要となる。例えば500mの釣糸を学習するとなる
と、5000アドレス×8ビット=40,000ビット
となるので、他のシャクリ動作の記憶容量が制約され
る。そして細かい糸長表示をしようとすると、頻繁に比
較一致信号が出力され演算表示をしなければならないの
で、スプールの回転速度に追従できず、糸長表示誤差が
生じる問題を有していた。
【0008】更に特開平4−91734号公報記載の発
明では、前段階で捲回されるべき釣糸の全長が釣糸購入
時のパッケージの表示により明かな場合にそれを入力す
るのであり、釣糸全長が不明ならば、釣糸巻取り時に釣
糸に回転接触するローラを回転させ、カウンタで機械的
にローラの回転数をカウントして、全長を求めなければ
ならない。その場合には、釣糸をスプールに巻き取る時
に作用する釣糸の張力と魚釣時に作用する張力とが異な
るため、正確な繰出し量の実測表示がなされない可能性
がある。更に魚釣時に釣糸が切れてしまったときは、も
はや記憶内容が活用不能となり、釣糸の繰出し量の演算
が行い得ないという欠点を有する。
【0009】更にまた特開平3−223614号公報記
載の発明では、釣糸繰出し量表示のために釣糸捲回径測
定の後に常に乗算等の演算処理が必要となるため、例え
ば高速でスプールが回転している場合には釣糸繰出し量
をリアルタイムに表示することが困難になると予測され
る。
【0010】また特開平3−292842号公報記載の
発明では、学習後の糸繰出し表示動作においては、スプ
ール回転数に対応して記憶された釣糸長さのカウンタ累
積方式であり、釣糸の端数長さが誤差として累積する可
能性がある。特に10cm単位で繰出し量を表示しよう
とすると、精度上好ましくない。
【0011】そこで本発明は上記問題点に鑑みなされた
ものであって、釣糸直径の大小に係わりなく正確に釣糸
繰出し量の測定が可能であり、また糸長表示単位を大き
く設定することによりこれに対応して記憶するスプール
回転量に関する記憶容量を減少させ、少ない記憶容量に
て釣糸繰出し量の誤差を最小にすることが可能であり、
学習動作が容易であるとともに、糸長表示単位を大きく
することによる表示誤差の問題を併せて解決することが
可能であり、釣糸切断後も繰出し量の正確な測定が実行
可能な釣糸の繰出し量測定装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明はリール本体に設けられ、該リール本体に回転
可能に支承されたスプール上に捲回された釣糸の捲回外
径を計測するための捲回外径計測手段と、該スプールの
回転量を検出するスプール回転検出手段と、釣糸の繰出
し量を表示する表示手段とを備えた釣糸繰出し量測定装
置において、単位釣糸長を設定する設定記憶手段と、
捲回外径計測手段で計測された該スプール上に捲回され
た釣糸の捲回外径計測値に対応した単位釣糸長の繰出し
に必要な該スプールの回転量を基準回転数として換算す
る換算テーブル、又は該捲回外径計測手段で計測された
スプール上に捲回された釣糸の捲回外径計測値に基づい
て該基準回転数を演算する演算式のいずれかを予め記憶
する記憶手段と、裸の該スプールに釣糸を巻き取るに際
して、該スプール回転検出手段にて検出されたスプール
の回転数が該捲回外径計測手段で計測されたスプール上
に捲回された釣糸の捲回外径計測値から換算又は演算さ
れた該基準回転数に達する都度に、当該基準回転数をス
プール回転数データとして順次記憶する基準回転数記憶
手段と、該基準回転数記憶手段への該スプール回転数デ
ータの記憶の開始と停止とを指示する指示手段と、該指
示手段による記憶の停止指示後において該スプール回転
検出手段にて検出されたスプール回転数と該基準回転数
記憶手段に記憶された該スプール回転数データとの比較
一致信号に基づき該単位釣糸長を加減算して該単位釣糸
長の整数倍数である釣糸繰出し量を該表示手段に表示す
る制御手段を有する釣糸繰出し量測定装置を提供して
いる。
【0013】更に該制御手段は、該スプール回転検出手
段で検出された該スプールの回転量と、基準回転数記
憶手段に記憶された該スプール回転数データとが一致し
ないときに、該単位釣糸長を現在のスプール回転数デー
タで除すことにより、該スプール1回転当たりの釣糸繰
出し量の概数値を求め、次に該概数値に前回一致したと
き以後のスプール回転量を乗じることにより、単位釣糸
長未満の釣糸繰出し量を演算し、次に演算された該単位
釣糸長未満の釣糸操出し量に該単位釣糸長の整数倍数で
ある釣糸繰出し量を加算して該表示手段に出力・表示す
るのが好ましい。
【0014】
【作用】上記構成を有する請求項1記載の釣糸繰出し量
測定装置によれば、記憶手段には例えば釣糸の最外径捲
回半径に対応した単位釣糸長の繰出しに必要な該スプー
ルの回転量を基準回転数として予め記憶している。基準
回転数とは、単位釣糸長を巻き取るために必要なスプー
ルの回転数であり、釣糸捲回径により異なる。よって基
準回転数は釣糸捲回径毎に予め記憶手段に記憶されてい
る。現実に裸のスプールに釣糸を巻き始めると、スプー
ル回転検出手段によりスプールの回転方向と回転量が把
握され、基準回転数に達する毎に基準回転数記憶手段に
該回転数がアドレスを異ならせて順次書き込まれる。こ
のことにより、学習データが得られる。よって、釣糸繰
出し時には、基準回転数記憶手段に書き込まれたデータ
にアクセスするのみで釣糸繰出し量の表示が可能とな
る。
【0015】更に請求項2記載の釣糸繰出し量測定装置
によれば、単位釣糸長を現在のスプール回転数データ値
で除すことにより、スプール1回転当たりの釣糸繰出し
量の概数値が求められる。そして該概数値に前回一致し
たとき以降のスプール回転量値を乗じることにより単位
釣糸長未満の繰出し量も表示が可能となる。よって前回
一致した時までの釣糸繰出し量に上記演算処理の値を加
えるか減じることによって、単位釣糸長を大きく設定し
た場合にも正確な釣糸の繰出し量が表示される。
【0016】
【実施例】本発明の第1実施例による釣糸繰出し量測定
装置が電動両軸受型リールに適用された場合について図
1乃至図9に基づき説明する。図1において、一対のサ
イドフレーム1間にはモータ6(図3)内蔵のスプール
2が回転可能に支承されている。そして釣糸をスプール
2に均一に捲回するためスプールの軸方向に往復動可能
にレベルワインド12が設けられている。また公知のス
タードラグ3、ハンドル4、ハンドル4とスプール2と
の接続を遮断するクラッチノブ5が一方のサイドフレー
ム1側に設けられている。
【0017】一方のサイドフレーム1上にはコントロー
ルボックス7が設けられている。該コントロールボック
ス7には、表示手段をなし釣糸繰出し量や釣りモード等
を表示する液晶ディスプレー8と、ライン設定スイッチ
9と、シャクリモード設定スイッチ10と、棚/底切換
えスイッチ11と、スタートスイッチ12と、停止スイ
ッチ13とアラーム20(図3)が設けられている。更
に該コントロールボックス7内には、後述する制御ユニ
ット16(図2、図3)が配置されている。
【0018】指示手段を構成するライン設定スイッチ9
は学習モードの際に使用され、空のスプール2に最初に
釣糸を巻取る際に釣糸巻取り量の記憶を開始させるため
のものである。シャクリモード設定スイッチ10は自動
シャクリをする際の所望のシャクリ動作を選択するため
のものである。棚/底切換えスイッチ11は、棚表示
(自動棚停止を使用する場合の機能)と底表示(底から
の巻取り量を表示する機能)の切換えスイッチである。
スタートスイッチ12及び停止スイッチ13は電動巻取
りを開始又は停止するためのスイッチである。更に外部
電源と接続するための図示せぬコネクタがサイドフレー
ム1に設けられている。なおアラーム20は仕掛が予め
設定された棚に達した場合や仕掛が船縁まで引き上げら
れた時に作動するよう構成されている。
【0019】図2に示されるように、スプール2の側端
面には円周上等間隔に複数(本実施例では4個)の磁石
14が固着され、該側端面と対向する場所、即ち該磁石
に対向する回転軌跡上の位置にはスプール3の回転を検
出するためのリードスイッチ等により構成される一対の
第1センサ15、15が設けられ、該第1センサ15、
15のオンオフ動作により該スプール2の回転量と回転
方向が検知可能に構成されている。そして、該1対の第
1センサ15、15それぞれの検出信号の位相の偏位方
向からスプールの回転方向と回転量が把握される。該磁
石14と第1センサ15、15並びに後述するCPU1
7とによりスプール回転検出手段が構成される。そして
該第1センサ15、15は該制御ユニット16に接続さ
れている。
【0020】図3に示されるように、制御ユニット16
は、CPU17とそれに接続されたROM18とRAM
又は書き込み消去可能なROM(E2PROM,以下総
称としてRAMという) 19を有している。そして上
述した液晶ディスプレー8と、アラーム20と、モータ
6はCPU17の出力側に接続されており、また上述し
たライン設定スイッチ9と、シャクリモード設定スイッ
チ10と、棚/底切換えスイッチ11と、スタートスイ
ッチ12と、停止スイッチ13と、第1センサ15、1
5は該CPU17の入力側に接続されている。ROM1
8は本発明による制御プログラムが記憶されており、R
AM19には第1センサ15、15や後述するタイマー
21からの信号に基づき、CPU17の処理を介して、
スプール2に捲回された単位釣糸長毎に対するスプール
の回転量を記憶するように構成されている。なおCPU
17を主体とした制御ユニット16が制御手段に相当す
る。
【0021】図2、図4に示されるように、スプール2
に巻き取られる釣糸の外周面に対向する位置には、スプ
ールに捲回された釣糸の捲回径を測定するための超音波
センサユニット110が設けられている。また一方のサ
イドフレーム1からは釣竿を把持した手の親指を載置す
るためのサミング用のサムレスト24が突設されてい
る。
【0022】該超音波センサユニット110は超音波発
信器114、超音波受信器113や種々の回路により構
成されており、超音波発信器114と超音波受信器11
3はスプール2の軸心から距離L2離れて設けられてい
る。超音波発信器114から発信された超音波122は
スプール2に捲回された釣糸の最外周部125で反射
し、反射音波123は超音波受信器113で受信される
よう構成されている。なお超音波センサユニット110
が捲回外径計測手段に相当する。
【0023】超音波発信器114は出力ゲート回路11
6に接続され、出力ゲート回路116は制御ユニット1
6に接続された計測周期パルス発生回路118とキャリ
ア発信器117に接続されている。計測周期パルス発生
回路118は図5に示されるようにTaの計測周期幅を
有する周期パルス波形aを出力ゲート回路116へ出力
可能に構成されている。またキャリア発信器117は図
5に示される方形波bを出力ゲート回路116へ出力可
能に構成されている。ここで方形波bの発信周波数は超
音波発信器114の共振周波数近傍に設定されている。
そして出力ゲート回路116は図5に示されるような該
計測周期幅Ta時間分の方形波cを周期的に超音波発信
器114に出力可能に設けられている。上記超音波発信
器114と出力ゲート回路116と、計測周期パルス発
生回路118と、キャリア発信器117とにより捲回外
径計測手段の発信部が構成される。
【0024】超音波受信器113は音波受信信号を発生
可能に設けられ、増幅器115を介して整流回路119
に接続されている。よって受信信号は増幅された受信信
号dとして増幅器115から出力される。整流回路11
9は受信信号dのマイナス成分をカットした図5の整流
方形波信号eを出力可能に構成されている。図5の整流
方形波信号eの立ち上がり部分は周期パルス波形aの立
ち上がり時期から時間Tだけ遅れている。この遅れは超
音波発信器114から発信された超音波122がスプー
ル2上の釣糸最外周部125で反射し超音波受信器11
3に至るまでの時間(伝播時間)を意味する。
【0025】また、整流回路119はレベル検出器12
0に接続され、該レベル検出器120は制御ユニット1
6に接続されている。レベル検出器120は一定レベ
ル、例えば図5のV1以上の波形のみを検出するよう構
成されている。検出を受けた整流信号fは制御ユニット
16に出力可能に構成され、立ち上がりと立ち下がり部
が規定されたパルス信号gが得られる。パルス信号gの
立ち上がり時期は周期パルス信号aの立ち上がり時期か
らT’だけ遅れている。この遅れは上記方形整流信号f
において、所定レベルV1に最初に到達した時間分だけ
上記Tより延長されている。
【0026】かかるレベル検出器120による検出動作
は、整流方形波信号eにおける時間的な遅れTをT’に
まで遅れさせることとなり、理論的には正確性を欠くこ
ととなるが、スプールに捲回されている釣糸の特殊性を
考慮するとむしろ必須の検出方法である。即ち、釣糸は
直径が小さく、断面が平坦ではない。またスプール上に
極めて均一に捲回されているものでもないので音波が乱
反射する可能性があり、超音波受信器113にノイズが
入る可能性がある。捲回されている釣糸の最外周面に音
波を放射したとき、上記釣糸の特殊性により、必ずしも
整流方形信号eの最初の立ち上がり信号が検出されると
は限らず、また検出されたとしてもノイズである可能性
もある。そこで、このようなノイズの影響を受けない所
定レベル以上の方形波を検出するべくレベル検出器12
0が設けられているのである。
【0027】該タイマー21は、周期パルス信号aの立
ち上がり時にカウントを開始し、パルス信号gの立ち上
がり時にカウントを終了するよう構成されており、カウ
ント値は上記時間T’に対応する。詳細には、時間T’
は、音速をC、その時点のスプール上の釣糸巻取り半径
をL1とすれば T’=2(L2 − L1)/C で表すことができ、L2及びCは定数であるから、T’
とL1の関係が一義的に対応していることがわかる。即
ち超音波伝播時間T’は釣糸巻取り径L1に直接対応し
ている。換言すれば、時間T’が長いということはスプ
ール上の釣糸捲回径L1が小さいということであり、時
間T’が短いということは該径L1が大きいということ
である。
【0028】ROM18内には、上記所定レベルV1が
記憶されており、レベル検出器120に該所定レベルV
1が出力されるよう構成されている。ROM19は更に
上記周期パルス波形の幅Taを記憶しており、出力ゲー
ト回路116に幅Taに関する信号が出力可能に構成さ
れている。
【0029】ROM18内には、更に図6に示されるよ
うなテーブルが予め記憶されている。このテーブルは上
記時間T’を表すカウント値と、該カウント値に対応す
る基準回転数Nがテーブル化されている。基準回転数N
とは時間T’に対応する釣糸巻取り径L1にて単位釣糸
長(例えば2m)を巻取り・繰出すのに必要なスプール
の回転数であり、釣糸捲回径L1が小さければ(時間
T’が大きければ)基準回転数は大きく、捲回径L1が
大きければ基準回転数Nは小さい。よって釣糸捲回径毎
に必要な基準回転数を予め実験等で求めておき、各時間
T’毎に対応する該基準回転数を表す換算テーブル(図
6)をROM18に記憶しておく。換算テーブルを記憶
したROM18が記憶手段に相当する。
【0030】例えば図6において、単位釣糸長を2mと
し、時間T’が0005の場合、予めROM18に記憶
されている基準回転数は「62」である。時間T’が0
005のとき2m巻取るのに要したスプール回転量が6
2回転であることを意味する。そして後述する学習モー
ドの際に、上記ROM18に記憶されている時間T’に
対応する基準回転数とスプール回転検出手段により検出
されたスプール回転数が一致したとき、該一致データが
逐次RAM19に書き込まれるように構成されている。
なお単位釣糸長を2mと設定するのが設定記憶手段に相
当し、RAM19への書込手順が基準回転数記憶手段に
相当する。
【0031】次に本実施例における釣糸の繰出し量の計
測手順について図7、図8、及び図9に示されるフロー
チャートに基づき説明する。最初に図8に示される学習
モードについて説明する。
【0032】学習モードは、スプール2に釣糸が捲回さ
れていない状態から始められ、ライン設定スイッチ9が
ONされると、ステップS1にて初期設定がなされる。
この状態では、スプール2の回転カウント数nはゼロ、
釣糸巻取り長もゼロであり、伝播時間T’もゼロとなっ
ている。
【0033】ついで、ステップS2にて、制御ユニット
16は、伝播時間T’の演算を実行する。即ち、CPU
17は計測周期パルス発生回路118に動作信号を出力
しTaの周期幅を有する周期パルス波形aが出力ゲート
回路116に送られ、キャリア発信器117からの方形
波bと合成されて出力ゲート回路116からはTaの周
期幅の断続的な方形波cが超音波発信器114に出力さ
れる。よって超音波122が発せられスプール2に捲回
された釣糸の最外周面125で反射し、超音波受信器1
13に受信され、受信信号dが出力される。受信信号は
増幅器115により増幅され、整流回路119により受
信信号のマイナス成分がカットされて整流方形信号eが
出力される。またCPU17はレベル検出器120に所
定レベル以上の方形波のみを検出するための信号を出力
しており、レベル検出器120において整流方形信号e
の最初の立ち上がり部分のうち、電圧レベルが例えばV
1以下の信号はカットされる。この検出信号gが制御ユ
ニット16に出力され、パルス信号gが得られ、上記伝
播時間T’がタイマー21により計測される。
【0034】次に、ステップS3に移行する。ステップ
S3では、ステップS2にて測定された伝播時間T’に
対応した単位釣糸繰出し長さ当たりのスプール回転量を
図6に示す換算テーブルにより換算して、基準回転数
(N)としてRAM19又はCPU17中にストアす
る。 例えば図6において、時間T’が0005の場
合、予めROM18に記憶されている基準回転数は「6
2」である。よって、基準回転数「62」をRAM19
又はCPU17中にストアする。断面直径が大きい釣糸
の場合には時間T’の変化量が大きくなるため例えば図
6において、時間T’は0009、0007を飛び越し
て0010、0008、0006のように変化すること
もありうる。その場合もこの変化に対応して基準回転数
(N)である「68」、「65」、「63」をRAM1
9又はCPU17中にストアする。
【0035】次いでステップS4において、ハンドル4
を回転又はモータ6を駆動してスプール2へ釣糸を捲回
してゆくと、スプール2の回転がCPU17にてカウン
トされる。即ち、磁石14と第1センサ15、15によ
りスプール回転信号がCPU17に出力され、スプール
の回転数(n)が計数される。
【0036】次に、ステップS5に移行し、上記ステッ
プS3においてRAM19又はCPU17中にストアさ
れた基準回転数(N)と現在のスプール回転数(n)と
が比較され、一致していなければ(S5:NO)ステッ
プ4に戻り、同様な処理が繰返され、一致していれば単
位釣糸長が巻き取られたことになり、ステップS6に移
行する。ステップS6では、基準回転数(N)をRAM
19に記憶する。
【0037】ステップS7では、スプールの回転カウン
ト数(n)がゼロにクリアーされ、次の単位釣糸長の巻
き取りに備えると共にステップS2に戻り、ステップS
2からステップS7の処理が繰り返し実行されることで
単位釣糸長が巻き取られる毎に、捲回外径計測手段によ
り計測された計測値である時間T’に対応するスプール
回転数(基準回転数N)がRAM19に順次書き込ま
れ、図7に示されるスプール回転数の学習データが作成
される。そして、当該学習モードは、ライン設定スイッ
チ9がこのモード状態で押されることにより終了する。
【0038】次に上記学習データを基にした釣糸繰出し
量測定処理について図9のフローチャートに基づき説明
する。この処理は、学習モード時にRAM19に記憶さ
れたスプール回転数の学習データを用いて実釣時の釣糸
繰出し量をリアルタイムに液晶ディスプレイ8に表示す
るための処理である。なお図7に示されるアドレス番号
「X+3」の学習データを学習動作終了直前のデータと
仮定して説明する。
【0039】上記ステップS7において、ライン設定ス
イッチ5が押されて学習モードが終了し、超音波センサ
ユニット110の作動が停止して釣糸繰出し糸長の表示
モードとなると、まずステップS101にて初期設定が
設定され、現在のアドレスまでのデータ累計(以下「S
PLSUM1」と称す)に最終アドレスのデータ「5
8」(アドレス番号「X+3」に記憶されたデータ)が
RAM19から読み出されて設定されると共に、単位釣
糸長累計として「0」が設定される。なお、この場合、
前回アドレスまでのデータ累計(以下「SPLSUM
2」と称す)は空欄のままである。このような0〜2m
の繰出し糸長を制御するためのデータは図10の(a)
欄のように設定される。
【0040】次に、ステップS102において、スター
トスイッチ12の操作によるモータ6の駆動、又はハン
ドル4の回転、あるいはクラッチノブ5のOFF操作に
よる仕掛けの重さによってスプール2が回転しているか
否かを第1センサ15、15からの信号で判断し、信号
のない場合は(S102:No)その入力を待つ。スプ
ール回転信号の入力があると(S102:Yes)、ス
テップS103に移行し、第1センサ15、15の位相
の偏位方向からスプール2の回転方向を判別する。スプ
ール2が繰出し方向に回転している場合は(S103:
Yes)、ステップS111に移行し、スプール2の回
転量が加算される。、スプールが巻取り方向に回転して
いる場合には(S103:No)、後述するステップS
121に移行する。
【0041】スプール2の繰出し方向への回転信号を検
出すると、ステップS112では、ステップS111に
て加算された値「1」とSPLSUM1に設定された値
「58」とが比較される。この場合は一致しないので
(S112:No)、ステップS102に戻り、繰出し
が継続する限りS111にてスプール回転量が加算され
てゆく。そしてその加算値が「58」となると(S11
2:Yes)、ステップS113に移行し、単位釣糸長
累計に設定された「0」に予め設定記憶手段に設定され
ている単位釣糸長、例えば「2m」を加算する。
【0042】次にステップS114において、現在アド
レスまでのデータ累計(SPLSUM1)を前回アドレ
スまでのデータ累計(SPLSUM2)とするようにデ
ータ更新処理がなされ、ステップS115において、現
在アドレスまでのデータ累計(SPLSUM1)に次回
アドレスデータを加算するようにデータ更新処理がなさ
れる。例えば図10の(b)欄においてSPLSUM1
の設定値であった「58」がSPLSUM2に移動し、
SPLSUM1には該設定値「58」と次回アドレスデ
ータである「59」(図7のアドレス番号「X+2」に
記憶されていたデータ)との加算値である「117」が
設定値となる。このことにより、S101により設定さ
れた0〜2mの繰出糸長を制御するデータは、2〜4m
の繰出し糸長を制御するデータに更新される。次にステ
ップS141に移行し、ステップS113にて加算され
た単位釣糸長の累計値(L)である2mを液晶ディスプ
レー8に表示し、ステップS102に戻る。
【0043】更に糸の繰出しが継続されてステップS1
02からS115の処理が再度繰返される。即ち、ステ
ップS111においてスプール回転量が「117」とな
ると、ステップS112で一致し、ステップS114、
S115において上記2〜4mの制御データは図10の
(c)欄のように更新され4〜6mを制御するための制
御データになる。図10の(c)欄において、「60」
はアドレス番号「X+1」に記憶されていたデータであ
る。そしてステップS141において単位釣糸長累計
(L)の4mを液晶ディスプレー8に表示してステップ
S102に戻る。
【0044】この状態においてステップS103で巻取
り方向のスプール回転を検知した場合(S103:N
o)は、未だスプール回転を減算していないのでステッ
プS121において、スプール2の回転量計数値「11
7」とステップSPLSUM2の「117」とを比較
し、一致しているのでステップS122Aに進む。そし
てステップS122Aでは、スプール逆転を1信号検出
するので、「117−1=116」となる。
【0045】次にステップS123では前記単位釣糸長
累計の「4m」より「2m」を減算して「2m」とし、
ステップS124では前回アドレスまでのデータ累計
(SPLSUM2)「117」を現在アドレスまでのデ
ータ累計(SPLSUM1)とし、ステップS125で
は前回アドレスまでのデータ累計(SPLSUM2)
「117」より前回アドレスデータである「59」(ア
ドレス番号「X+2」のデータ)を減算する。即ち上記
ステップS123〜S125では、図10の(d)項に
示すように2〜4mの制御データである図10の(b)
項と同様にする処理を実行している。そしてステップS
141に移行し単位釣糸長累計(L)の2mをディスプ
レイに表示してステップS102に戻る。
【0046】ステップ102、S103の処理後、ステ
ップS121においては、スプール回転量「116」と
SPLSUM2の「58」とが比較され、この場合は一
致しないので、ステップS122Bに進む。ステップS
122Bでは、スプール回転量が減算され「116−1
=115」となってステップS102に戻る。即ち巻取
り動作が継続する限りステップS122Bにてスプール
回転量が減算され、スプール回転量が「58」まで減算
されると、前述と同様にステップS122Aに進み、制
御データが前述と同様にして0〜2mの糸繰出し糸長制
御用に更新される。
【0047】以上のように第1実施例による釣糸の繰出
し量制御装置によれば、単位釣糸長が巻取られる毎にそ
の分に要したスプールの回転量を対応させて順次記憶し
ているので、スプールの回転の都度釣糸長さを演算し記
憶する従来のリールに比較して記憶容量を小さくするこ
とができる。そして単位釣糸長を大きく設定することに
より記憶容量の一層の削減を図ると共に、演算頻度を削
減して演算誤作動を防止することができる。
【0048】本発明の第2実施例による釣糸の繰出し量
制御装置について図11、図12に基づき説明する。第
2実施例の学習動作は第1実施例と同様であり、釣糸表
示動作が第1実施例とは異なる。第2実施例は第1実施
例の改良である。即ち、第1実施例では単位釣糸長を大
きく設定することにより、記憶容量や演算頻度の削減が
可能であるが、単位釣糸長を大きく設定すると、表示さ
れる糸長も大きな単位毎となるので、この表示値に基づ
き繰出し・巻取りを制御する棚取りや船べり停止位置が
ラフとなり釣果の低下をきたすおそれがある。
【0049】具体的には、第1実施例のステップS11
2又はステップS121において、スプール回転量とS
PLSUM1又はSPLSUM2と比較して、不一致の
場合は、ステップS102まで戻るようにしている。よ
って、ステップS141での液晶ディスプレー8への糸
長表示は単位釣糸長単位での加減算表示しかできない。
【0050】そこで第2実施例においては、上記ステッ
プS112又はステップS121の判断がそれぞれ、
「No」である場合には、後述するステップS122C
乃至ステップS134を経由する過程で(単位釣糸長/
現在アドレスの回転数データ)×スプール回転量という
演算を実行し、その演算値(ι)を単位釣糸長累計
(L)に加算して液晶ディスプレー8に表示するように
して単位釣糸長未満の細かい糸長表示を可能とするもの
である。
【0051】図11は第2実施例による釣糸繰出し量制
御動作を示している。また図11において図9と同じス
テップは同一の番号を付している。更に図12は、繰出
し糸長とスプール回転量との関係を示しており、併せて
RAM19に記憶されたスプール回転数データ(図7参
照)との関係を示している。
【0052】図12において、スプール2が繰出し方向
に回転しており、スプール回転量に関する計数値が「1
28」を計数している状態で説明すると、この場合の繰
出し糸長を制御するデータは、SPLSUM1が「17
7」、SPLSUM2が「117」の4〜6mの制御用
となり、単位釣糸長累計は「4m]が設定されている。
そして現在アドレスデータはアドレス番号「X+1」の
「60」である。(図10の(c)項参照)。
【0053】ステップS111において、スプール回転
量は「128」と計数され、ステップS112において
は、スプール回転量「128」とSPLSUM1の「1
77」とは一致しないのでステップS131に進む。ス
テップS131において、単位釣糸長「2m」を現在の
アドレスのデータ「60」で徐して、スプール回転量1
カウントにおける釣糸繰出し量を(E)として E=
(200/60)=約3cmを求める。ここでは、学習
時に釣糸を2m分巻取るのに、スプールが60回転を要
したという事実により、スプール1回転当たり約3cm
巻取られたと仮定したのである。
【0054】次にステップS132に移行し、現在のス
プール回転量「128」よりSPLSUM2の値「11
7」を減算して、スプール回転量が「117」で一致し
た後のスプール回転量(A)として「11」を求める。
次にステップS133において、ステップS131で求
めたスプール1回転分の釣糸繰出し量(E)とステップ
S132で求めたスプール回転量(A)とを乗算して、
「117」にて出力された一致信号後の釣糸繰出し量
(ι)を「3cm×11=33cm=約0.3m」と求
める。次にステップS134にて、L+ιを実行し、前
述の単位釣糸長累計(L)の「4m」に0.3m加算し
て「4.3m」を算出し、ステップS141において液
晶ディスプレイ8に表示し、ステップS102に戻る。
【0055】同様に、巻取りの場合もステップS121
での不一致信号によりステップS122Cにてスプール
回転量を減算し、例えば減算値が「128」の場合は、
ステップS131〜ステップS134で同様の演算をし
てディスプレー8に「4.3m」を表示する。しかして
第2実施例では単位釣糸長を大きく設定しても細かい糸
長表示が可能となる。
【0056】図13は、本発明の第3実施例による釣糸
の繰出し量制御装置の実釣時における釣糸繰出しモード
を示すフローチャートである。前述の第1、第2実施例
では、釣糸繰出しモードにおいて、呼出した記憶データ
を順次加算又は減算してストアーし、スプールの回転計
数値もクリアすることなく順次加算又は減算しているの
に対して、本実施例においては、スプールの回転計数値
とスプール回転量に関する記憶データとを直接に比較
し、両値が一致する都度、スプール回転計数値(n)を
更新する点で相違している。なお第3実施例においても
前述した学習モードがなされる。
【0057】まず、ステップS201にて初期設定が設
定され、現在の単位釣糸長に対応するスプール回転量例
えば最終アドレスとして記憶されたアドレス糸長「X+
3」のデータ「58」がRAM19から読み出されて設
定されると共に、単位釣糸長累計として「0」が設定さ
れる。
【0058】次に、ステップS202において、スター
トスイッチ12の操作によるモータ6の駆動、又はハン
ドル4の回転、あるいはクラッチノブ5のOFF操作に
よる仕掛けの重さによってスプール2が回転しているか
否かを第1センサ15、15からの信号で判断し、信号
のない場合は(S202:No)その入力を待つ。スプ
ール回転信号の入力があると(S202:Yes)、ス
テップS203に移行し、第1センサ15、15の位相
の偏位方向からスプール2の回転方向を判別する。スプ
ール2が繰出し方向に回転している場合は(S203:
Yes)、ステップS211に移行し、スプール2の回
転量が加算される。スプールが巻取り方向に回転してい
る場合には(S203:No)、後述するステップS2
21に移行する。
【0059】スプール2の繰出し方向への回転信号を検
出すると、ステップS212では、ステップS211に
て加算された値「1」と現在の単位釣糸長に対応するデ
ータとして設定された値「58」とが比較される。この
場合は一致しないので(S212:No)、ステップS
202に戻り、繰出しが継続する限りS211にてスプ
ール回転量が加算されてゆく。そしてその加算値が「5
8」となると(S212:Yes)、ステップS213
に移行し、単位釣糸長累計に設定された「0」に予め設
定記憶手段に設定されている単位釣糸長「2m」を加算
する。
【0060】次にステップS214において、前記スプ
ール回転量が「0」に更新され、ステップS215にお
いて前記現在の単位釣糸長に対応するデータが次のアド
レス信号「X+2」のデータ「59」に設定される。こ
のことにより、S201にて設定された0〜2mの繰出
糸長を制御するデータは、2〜4mの繰出し糸長を制御
するデータに更新される。次にステップS241に移行
し、ステップS213にて加算された単位釣糸長の累計
値(L)である2mを液晶ディスプレー8に表示し、ス
テップS202に戻る。
【0061】更に糸の繰出しが継続されてステップS2
02からS215の処理が再度繰返される。即ち、ステ
ップS211においてスプール回転量が「59」となる
と、ステップS212で一致し、ステップS214にお
いて前記スプール回転量が「0」に更新され、ステップ
S215において上記2〜4mの制御データが次のアド
レス番号「X+1」のデータ「60」に更新され4〜6
mを制御するための制御データになる。そしてステップ
S241において単位釣糸長累計(L)の4mを液晶デ
ィスプレー8に表示してステップS202に戻る。
【0062】この状態においてステップS203で巻取
り方向のスプール回転を検知した場合(S203:N
o)は、ステップS221において、スプール2の回転
量計数値は更新された「0」の状態のままなのでステッ
プS222Aに進む。そしてステップS222Aでは、
スプール回転量が前回のアドレス番号「X+2」のデー
タ「59」に更新され、次のステップS223では、ス
プール回転量の減算処理が行われ、スプールの逆転が1
回検知されると、「59−1=58」となる。
【0063】次にステップS224では前記単位釣糸長
累計の「4m」より「2m」を減算して「2m」とし、
ステップS225では前記現在の単位釣糸長に対応する
データが前回のアドレス「X+2」のデータ「59」に
設定され、繰出し糸長を制御するデータは2〜4mの繰
出し糸長を制御するデータに更新される。そしてステッ
プS241に移行し単位釣糸長累計(L)の2mを液晶
ディスプレー8に表示してステップS202に戻る。
【0064】ステップS202、S203の処理後、ス
テップS221においては、スプール回転量が「0」で
ない場合は一致しないので、ステップS222Bに進
む。ステップS222Bでは、スプール回転量が減算さ
れステップS202に戻る。即ち巻取り動作が継続する
限りステップS222Bにてスプール回転量が減算さ
れ、スプール回転量が「0」まで減算されると、前述と
同様にステップS222Aに進み、制御データが前述と
同様にして0〜2mの糸繰出し糸長制御用に更新され
る。
【0065】尚、本発明は上記実施例に何等限定される
こと無く、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範
囲内で種々の変更、改良が可能である。例えば、上記実
施例では、スプールに捲回された釣糸の最外径を計測す
るために超音波センサユニットを利用しており、かかる
計測値に対応して単位釣糸長の繰出しに必要なスプール
の回転数を基準回転数として設定しているが、釣糸最外
径を計測するためには、超音波センサユニットに代えて
光センサを用い、光学的な反射により同様な処理を行っ
ても良いし、またバー部材とポテンショメータとを併用
し、バー部材の先端をスプールに捲回された釣糸の外周
に対して回動可能に接触させ、バー部材の基端の回動角
をポテンショメータで検出することにより、釣糸最外径
を計測しても良い。
【0066】また上記実施例では、単位釣糸長の繰出し
に必要な該スプールの回転量を基準回転数として換算す
る換算テーブルを予め記憶しているが、テーブルの記憶
に代えて、計測値又は該釣糸の最外周捲回径に基づいて
該基準回転数を演算する演算式を予め記憶するようにし
てもよい。ここで計数値とは、超音波センサや光センサ
を用いた場合には上記時間的遅れであり、バー部材を用
いた場合には、ポテンショメータの回動角をいう。かか
る変形例の場合には、学習の際に、裸の該スプールに釣
糸を巻き取るに際して、該捲回外径計測手段の計測値に
より該演算式により演算された該基準回転数に該スプー
ル回転検出手段にて検出されたスプールの回転数が達す
る都度基準回転数を順次記憶するようにし、魚釣時は、
釣糸繰出し量を該スプール回転検出手段にて検出された
スプール回転数と記憶された記憶内容との比較一致信号
に基づき液晶ディスプレー8に該単位釣糸長を加減算表
示すればよい。換言すると、学習時には演算を要するた
めに処理スピードが遅くなるものの、学習時の捲回スピ
ードは使用者により自発的に調整できるので問題はな
く、魚釣時には、乗算等の演算はなく単に加減算のみと
なるので繰出し速度が速くても充分対応可能である。
【0067】また表示手段はディジタル表示である必要
はなく、釣糸繰出し量を音声により知得されるようにし
てもよい。
【0068】また上記実施例ではスプール回転量を検出
するために、スプール2上に磁石14を固着し、それに
対向する位置にセンサ15を設けているが、スプールに
連動回転するホイールに磁石を設け、その回転を磁気セ
ンサにより検出するようにしてもよい。又磁石にかえて
光反射板を設けると共に磁気センサに変えて投光・受光
器からなる光センサを設けても良い。
【0069】
【発明の効果】上述した本発明による釣糸繰出し量測定
装置によれば、スプールの回転信号検出毎に糸長を演算
せずに、スプールが基準回転数回転するたびに単位釣糸
長を加減算する処理であるため、スプール回転速度が上
昇しても演算処理が遅延することはない。また単位釣糸
長に対応したスプールの回転数を記憶するものであるた
め、スプールの回転に対応した糸長を記憶する従来例の
場合のように端数の累積が生じない。
【0070】更に、データの更新処理を実行しているの
で、スプールの回転数と基準回転数との不一致時の糸長
演算速度がスプールの回転速度に追従できなくても、両
回転数が一致した場合に単位釣糸長の加減算処理によ
り、誤差を修正することができる。例えば、前回のスプ
ール回転量で演算ミスが生じても、現在のスプール回転
量のもとで、新たに計算がなされるので、誤差は修正さ
れる。
【0071】加えてスプール回転量と前記学習データに
基づく値とが不一致時は、単位釣糸長の累積値に(単位
釣糸長/現在アドレスの学習データ)×一致信号後のス
プール回転量を加算して表示している。即ち両値が不一
致の場合にはスプール回転量に応じた糸長を演算して表
示するようにしたので、単位釣糸長を大きく設定しても
細かい糸長表示が可能となる。また単位釣糸長を大きく
設定しても細かい糸長表示を可能としたので、使用する
メモリー容量を大幅に削減できる。例えば単位釣糸長を
2mとして500mの釣糸を学習するのに250×8ビ
ット=2000ビット分で足りることとなり、その他の
動作例えばシャクリ動作制御用データの記憶容量を充分
確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による釣糸の繰出し量測定装置
を装着した両軸受型リールを示す平面図。
【図2】本実施例による釣糸の繰出し量測定装置を装着
した両軸受型リールを示す側面図。
【図3】本実施例による釣糸の繰出し量制御装置の電気
的接続関係を示すブロック図。
【図4】本発明の1実施例による釣糸の繰出し量及び巻
取り量測定装置を示す概略図。
【図5】本発明の第1実施例による種々の信号波形を示
す図。
【図6】該実施例による超音波伝播時間と基準回転数の
対応関係を表すROMに記憶されているテーブルを示す
図。
【図7】該実施例によるRAMに書き込まれたデータを
示す図。
【図8】該実施例による学習モードを示したフローチャ
ート。
【図9】該実施例による表示モードを示したフローチャ
ート。
【図10】本発明の第1、第2実施例による釣糸の繰出
し量測定装置の釣糸繰出量表示モードにおけるデータ更
新を示す説明図。
【図11】本発明の第2実施例による釣糸の繰出し量測
定装置の釣糸繰出量表示モードを示したフローチャー
ト。
【図12】本発明の第2実施例による釣糸の繰出し量測
定装置の釣糸繰出量表示モードにおいて、単位釣糸長よ
り短い糸長表示を実行するための説明図。
【図13】本発明の第3実施例による表示モードを示し
たフローチャート。
【符号の説明】
2 スプール 7 コントロールボックス 8 液晶ディスプレイ 14 磁石 15 第1センサ 16 制御ユニット 17 CPU 18 ROM 19 RAM 21 タイマー 110 超音波センサユニット 113 超音波受信器 114 超音波発信器 116 出力ゲート回路 117 キャリア発信器 118 計測周期パルス発生回路 119 整流回路 120 レベル検出器 125 釣糸最外周面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坪井 均 東京都千代田区外神田3丁目15番1号 リョービ株式会社東京本社内 (72)発明者 植月 治雄 広島県府中市目崎町762番地 リョービ 株式会社内 (72)発明者 佐藤 幸久 広島県府中市目崎町762番地 リョービ 株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−292842(JP,A) 特開 平4−79828(JP,A) 特開 平4−276510(JP,A) 特開 平5−23084(JP,A) 特開 平5−30882(JP,A) 特開 平6−113703(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01K 89/00 - 89/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リール本体に設けられ、該リール本体に回
    転可能に支承されたスプール上に捲回された釣糸の捲回
    外径を計測するための捲回外径計測手段と、該スプール
    の回転量を検出するスプール回転検出手段と、 釣糸の繰出し量を表示する表示手段とを備えた釣糸繰出
    し量測定装置において、 単位釣糸長を設定する設定記
    憶手段と、 該捲回外径計測手段で計測された該スプール上に捲回さ
    れた釣糸の捲回外径計測値に対応した単位釣糸長の繰出
    しに必要な該スプールの回転量を基準回転数として換算
    する換算テーブル、又は該捲回外径計測手段で計測され
    たスプール上に捲回された釣糸の捲回外径計測値に基づ
    いて該基準回転数を演算する演算式のいずれかを予め記
    憶する記憶手段と、 裸の該スプールに釣糸を巻き取るに際して、該スプール
    回転検出手段にて検出されたスプールの回転数が該捲回
    外径計測手段で計測されたスプール上に捲回された釣糸
    の捲回外径計測値から換算又は演算された該基準回転数
    に達する都度に、当該基準回転数をスプール回転数デー
    タとして順次記憶する基準回転数記憶手段と、 該基準回転数記憶手段への該スプール回転数データの記
    憶の開始と停止とを指示する指示手段と、 該指示手段による記憶の停止指示後において 該スプール
    回転検出手段にて検出されたスプール回転数と該基準回
    転数記憶手段に記憶された該スプール回転数データとの
    比較一致信号に基づき該単位釣糸長を加減算して該単位
    釣糸長の整数倍数である釣糸繰出し量を該表示手段に
    示する制御手段を有することを特徴とする釣糸繰出し
    量測定装置。
  2. 【請求項2】 該制御手段は、該スプール回転検出手段
    で検出された該スプールの回転量と、基準回転数記憶
    手段に記憶された該スプール回転数データとが一致しな
    いときに、該単位釣糸長を現在のスプール回転数データ
    で除すことにより、該スプール1回転当たりの釣糸繰出
    し量の概数値を求め、次に該概数値に前回一致したとき
    以後のスプール回転量を乗じることにより、単位釣糸長
    未満の釣糸繰出し量を演算し、次に演算された該単位釣
    糸長未満の釣糸操出し量に該単 位釣糸長の整数倍数であ
    る釣糸繰出し量を加算して該表示手段に出力・表示する
    ことを特徴とする請求項1記載の釣糸繰出し量測定装
    置。
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