JP2771235B2 - 土木・建設機械の油圧駆動装置 - Google Patents

土木・建設機械の油圧駆動装置

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JP2771235B2
JP2771235B2 JP7665889A JP7665889A JP2771235B2 JP 2771235 B2 JP2771235 B2 JP 2771235B2 JP 7665889 A JP7665889 A JP 7665889A JP 7665889 A JP7665889 A JP 7665889A JP 2771235 B2 JP2771235 B2 JP 2771235B2
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国昭 ▲吉▼田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、油圧ショベル等の土木・建設機械に備えら
れ、主油圧ポンプの圧油を複数の分流補償弁を介して対
応する複数のアクチュエータのそれぞれに分流して供給
し、これらのアクチュエータを複合駆動して所望の複合
操作をおこなうことができる油圧駆動装置に関する。
〔従来の技術〕
第5図は、この種の従来の油圧駆動装置の一例として
挙げた油圧ショベルの油圧駆動装置を示す回路図であ
る。
この第5図に示す油圧駆動装置は、原動機1と、この
原動機1によって駆動する可変容量油圧ポンプすなわち
主油圧ポンプ2と、この主油圧ポンプ2から吐出される
圧油によって駆動し、図示しないブームを回転させるブ
ームシリンダ3、及び図示しないバケットを回動させる
バケットシリンダ4を含むアクチュエータとを備えてい
る。
また、主油圧ポンプ2からブームシリンダ3に供給さ
れる圧油の流れを制御する流量制御弁、すなわちブーム
用方向制御弁5と、このブーム用方向制御弁5の前後差
圧を制御する分流補償弁6と、主油圧ポンプ2からのバ
ケットシリンダ4に供給される圧油の流れを制御する流
量制御弁、すなわちパケット用方向制御弁7と、このバ
ケット用方向制御弁7の前後差圧を制御する分流補償弁
8とを備えている。
分流補償弁6の一方の駆動部6aには、この分流補償弁
6の上流側の圧力と負荷圧とによる制御力Fa1が当該分
流補償弁6が開くように与えられ、他方の駆動部6bに
は、この分流補償弁6の下流側の圧力とシャトル弁9,10
を介して導かれる回路の最大負荷圧とによる制御力Fa2
が、当該分流補償弁6が閉じるように与えられ、同様に
分流補償弁8の一方の駆動部8aには、この分流補償弁8
の上流側の圧力と負荷圧とによる制御力Fb1が、当該分
流補償弁8が開くように与えられ、他方の駆動部8bに
は、この分流補償弁8の下流側の圧力と回路の最大負荷
圧とによる制御力Fb2が当該分流補償弁8が閉じるよう
に与えられる。なお、主油圧ポンプ2の押しのけ容積
は、主油圧ポンプ2のポンプ圧Psと回路の最大負荷圧Pa
maxとの差圧の大きさに応じて切換えられる流量調整弁1
1によって駆動する制御用アクチュエータ12によって制
御される。また、主油圧ポンプ2から吐出される圧油の
最大圧力、すなわちリリーフ圧は主リリーフ弁13によっ
て規定されている。
そして、例えば駆動圧の大きさの異なるブームシリン
ダ3とバケットシリンダ4の複合駆動に際して、ブーム
用方向制御弁5の上流側の圧力をPz1,下流側の圧力をP
L1,バケット用方向制御弁7の上流側の圧力をPz2,下流
側の圧力をPL2,ポンプ圧をPs、回路の最大負荷圧をPama
x,ポンプ圧Psと最大負荷圧Pamaxの差圧、すなわちロー
ドセンシング差圧をΔPLS,分流補償弁6の圧力PL1が作
用する駆動部の受圧面積をaL1,圧力Pz1が作用する駆動
部の受圧面積をaz1,ポンプ圧Psが作用する駆動部の受圧
面積をas1,最大負荷圧Pamaxが作用する駆動部の受圧面
積をam1,分流補償弁8の圧力PL2が作用する駆動部の受
圧面積をaL2,圧力Pz2が作用する駆動部の受圧面積をa
z2,ポンプ圧Psが作用する駆動部の受圧面積をas2,最大
負荷圧Pamaxが作用する駆動部の受圧面積をam2とし、便
宜的に、 aL1=az1=aL1=az2=as1=am1=as2=am2 とすると、分流補償弁6の駆動部に作用する力のつり合
いから、 PL1・aL1+Ps・as1=Pz1・az1+Pamax・am1 (1) ここで、aL1=as1=az1=am1であり、ポンプ圧Psと最大
負荷圧Pamaxとの差圧をΔPLSとしたことから、ブーム用
方向制御弁5の前後差圧Pz1−PL1は、 Pz1−PL1=Ps−Pamax=ΔPLS (2) となる。
同様に、分流補償弁8の駆動部に作用する力のつり合
いから PL1・aL2+Ps・as2=Pz2・az2+Pamax・am2 (3) ここで、aL2=as2=az2=am2であることから、バケット
用方向制御弁7の前後差圧Pz2−PL2は、 Pz2−PL2=Ps−Pamax=ΔPLS (4) となる。
上記(2),(4)式から分かるように、分流補償弁
6,8の作用によりブームシリンダ3,バケットシリンダ4
のそれぞれの負荷圧が個々に変化しても、その負荷圧の
変化の影響が互いに他のアクチュエータに及ぼされず、
これによりブーム用方向制御弁5の前後差圧と、バケッ
ト用方向制御弁7の前後差圧とが同じΔPLSの値に保持
される。したがって、主油圧ポンプ2から吐出される圧
油のブームシリンダ3,バケットシリンダ4に対する分流
比が一定に保たれ、主油圧ポンプ2の圧油をブームシリ
ンダ3,バケットシリンダ4のそれぞれに、ブーム用方向
制御弁5,バケット用方向制御弁7のそれぞれの操作量に
応じた流量供給でき、ブーム,バケットの複合操作によ
る作業、例えば土砂の掘削作業をおこなうことができ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上述のように構成される従来の油圧駆動装
置は、流量制御弁の前後差圧を制御する系がフィードバ
ック系を形成することから分流補償弁に作用する外乱に
よってこの分流補償弁がハンチングしやすい。例えばブ
ーム用方向制御弁5を操作してブームシリンダ3を駆動
させているときに、分流補償弁6に外乱が加わり、その
つり合い位置から微少量閉じる方向にこの分流補償弁6
が動くものとする。この場合、主油圧ポンプ2の応答速
度はそれほど速くないことから、主油圧ポンプ2の吐出
流量は瞬間的には変化しない。したがって、上述のよう
に分流補償弁6が微少量閉じるとポンプ圧Psが上昇し、
分流補償弁6の駆動部6aに開き方向に作動させる力が作
用し、この分流補償弁6は開き方向に作動する。そし
て、この分流補償弁6の開き方向の作動によるブーム用
方向制御弁5の前後差圧の変化量が上述の外乱によって
生じた微少量より大きいと、力のつり合い点を行きす
ぎ、この分流補償弁6は開き過ぎの状態となり今度は閉
じようとする。このような動作がくり返されることによ
り分流補償弁6は発振、すなわちハンチングを生じる。
このハンチングにより制御精度が劣化する懸念がある。
以上のことから、第5図に示す従来の油圧駆動装置にあ
っては、あらかじめ分流補償弁の外乱によるハンチング
を生じさせなくさせ制御精度の向上を図るため、多大な
時間と労力を要して配管設計等をおこなわなければなら
ず、製作工数が嵩みやすい。また、上述のようにして製
作したものであっても、例えばバケットの代わりに重量
の異なる他のアタッチメントを取り付けたような場合に
は振動系の固有振動数が変わることによりハンチングを
生じ制御精度が低下する懸念がある。
なお、本願の前提とする分流補償弁は備えていないも
ののポンプの吐出流量を複数のアクチュエータに分配、
供給しうるものとして、特開昭62−75107号公報に電子
制御する油圧駆動装置が提案されている。これは、各ア
クチュエータの要求流量の合計値がポンプの可能吐出流
量より大きくなろうとするときにはコントローラからア
クチュエータの駆動を制御する流量制御弁、すなわち電
磁弁に操作信号を出力し、各アクチュエータの要求流量
を比較的に減じ、ポンプの可能吐出流量に見合ったもの
として、当該ポンプの流量を分配しアクチュエータの複
合駆動をおこなわせようとするものである。このような
従来の油圧駆動装置にあっては、上記の電磁弁の前後差
圧をフィードバックして当該電磁弁の駆動を制御するも
のでないので、第5図に示す従来技術におけるように外
乱に対してハンチングを生じる事態を招くことがない
が、その一方、流量制御弁の制御方式が電子制御式に限
られ、パイロット式流量制御弁等を設けることができ
ず、回路設計上限定され、すなわち設計上の自由度の点
で問題がある。
本発明は上記した従来技術における実情に鑑みてなさ
れたもので、その目的は、外乱による分流補償弁のハン
チングを生じることがなく、しかもアクチュエータの駆
動を制御する流量制御弁としてパイロット式流量制御弁
を設けることができる土木・建設機械の油圧駆動装置を
提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
この目的を達成するために、本発明は、原動機と、こ
の原動機によって駆動される主油圧ポンプと、この主油
圧ポンプから供給される圧油によって駆動する複数のア
クチュエータと、これらのアクチュエータに供給される
圧油の流れを制御する流量制御弁と、これらの流量制御
弁の前後差圧をそれぞれ制御する分流補償弁とを備え、
主油圧ポンプの圧油を上記分流補償弁、流量制御弁のそ
れぞれを介して上記アクチュエータのそれぞれに供給
し、これらのアクチュエータの複合駆動が可能な土木・
建設機械の油圧駆動装置において、流量制御弁の要求流
量が主油圧ポンプの最大吐出可能流量よりも小さいとき
に分流補償弁の駆動部に所定の制御力を供給し、大きい
ときに該分流補償弁が閉じる方向に作動するように該分
流補償弁の駆動部に別の制御力を付加する制御力付加手
段を備えた構成にしてある。
〔作用〕
本発明は上記のように構成してあることから、流量制
御弁の前後差圧は基本的に制御力付加手段に依存し、す
なわち制御力付加手段により、流量制御弁の要求流量が
主油圧ポンプの最大可能吐出流量よりも小さいときは所
定の制御力が分流補償弁の駆動部に与えられ、主油圧ポ
ンプから吐出される流量が分流補償弁、流量制御弁を介
して該当するアクチュエータに供給され、これらのアク
チュエータの複合駆動を実現させることができ、また流
量制御弁の要求流量が主油圧ポンプの最大可能吐出量よ
りも大きいときには上記所定の制御力とは異なる別の制
御力が分流補償弁の駆動部に該分流軸補償弁が閉じる方
向に作動するように強制的に与えられ、これにより流量
制御弁の前後差圧が小さくなって当該流量制御弁を通過
する流量が減じられ、主油圧ポンプの最大可能吐出流量
を越えない範囲のアクチュエータの複合駆動を実現させ
ることができる。したがって、外乱により分流補償弁が
作動するかどうかということには関係なく流量制御弁を
制御でき、すなわち流量制御弁の前後差圧を制御する系
がフィードバック系を構成しないので外乱による分流補
償弁のハンチングを防止でき、また流量制御弁の操作方
式に何らの制約を受けることがなく、したがってパイロ
ット式流量制御弁等を設けることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の土木・建設機械の油圧駆動装置を図に
基づいて説明する。
第1図は本発明の一実施例を示す回路図で、この実施
例も例えば油圧ショベルの油圧駆動装置を示している。
この第1図に示す油圧駆動装置も、例えば前述した第5
図に示すものと同等の原動機1と、可変容量油圧ポンプ
からなる主油圧ポンプ2と、アクチュエータであるブー
ムシリンダ3,バケットシリンダ4と、ブームシリンダ3
の駆動を制御するパイロット式流量制御弁すなわちブー
ム用方向制御弁5と、バケットシリンダ4の駆動を制御
するパイロット式流量制御弁すなわちバケット用方向制
御弁7と、ブーム用方向制御弁5の前後差圧を制御する
分流補償弁6と、バケット用方向制御弁7の前後差圧を
制御する分流補償弁8を備えている。なお、20,21はそ
れぞれブーム用方向制御弁5,バケット用方向制御弁7を
駆動させるパイロット圧を発生させるパイロット操作弁
で、それぞれのパイロット管路22,23及び24,25はブーム
用方向制御弁5の駆動部、及びバケット用方向制御弁7
の駆動部にそれぞれ連絡されている。また、26は主油圧
ポンプ2の流量を制御する流量制御手段で、例えば主油
圧ポンプ2の押しのけ容積を制御する制御用アクチュエ
ータと、ポンプ圧と回路の最大負荷圧との差圧に応じて
作動し、この制御用アクチュエータの駆動を制御する流
量制御弁からなっている。
そして、この実施例は、流量制御弁すなわちブーム用
方向制御弁5,バケット用方向制御弁7の要素流量が主油
圧ポンプ2の最大可能吐出流量よりも小さいときに分流
補償弁6,8の駆動部6b,8bに所定の制御力を供給し、大き
いときに該分流補償弁6,8が閉じる方向に作動するよう
に該分流補償弁6,8の駆動部6b,8bに別の制御力を付加す
る制御力付加手段27を備えている。
この制御力付加手段27は、流量制御弁の要求流量すな
わちブーム用方向制御弁5の要求流量とバケット用方向
制御弁7の要求流量の合計値を求める第1の手段と、主
油圧ポンプ2の最大可能吐出流量を求める第2の手段
と、第1の手段で求めた合計値と第2の手段で求めた最
大可能吐出流量との大小を比較する比較手段とを含むと
ともに、比較手段の比較結果に応じて分流補償弁6,8の
駆動部6b,8bに、これらの分流補償弁6,8を駆動する制御
圧力を発生させる制御圧力発生手段37を含んでいる。
また、この実施例は、パイロット操作弁20によって発
生するパイロット圧力の大きさを検出するパイロット圧
センサ28と、パイロット操作弁21によって発生するパイ
ロット圧力の大きさを検出するパイロット圧センサ29
と、主油圧ポンプ2の吐出圧力の大きさを検出するポン
プ圧センサ30と、原動機1の回転数、例えば目標回転数
の大きさを検出する回転数検出センサ31と、これらのパ
イロット圧センサ28,29から出力されるパイロット圧力
信号Pi、ポンプ圧センサ30から出力されるポンプ圧信号
Pp、回転数検出センサ31から出力される目標回転数信号
Nに応じた演算処理をおこなって制御力信号を出力し、
入力部32,記憶部33,演算部34,出力部35を有するコント
ローラ36を備えている。
上述した制御力付加手段27を構成する第1の手段は、
上記パイロット圧センサ28,29と、コントローラ36の記
憶部33及び演算部34とによって構成されており、上述し
た第2の手段は、ポンプ圧検出センサ30と、回転数検出
センサ31と、上記のコントローラ36の記憶部33及び演算
部34とによって構成されており、上述した比較手段はコ
ントローラ36の演算部34に含まれている。また、上述し
た制御圧力発生手段37は、分流補償弁6,8の駆動部6b,8b
のそれぞれに連絡される電磁弁38と、この電磁弁38に連
絡されるパイロット油圧源39とからなっている。
また、上述したコントローラ36の記憶部33には、主油
圧ポンプ2の吐出圧力と主油圧ポンプ2の押しのけ容積
との関数関係を記憶させてあるとともに、第2図に示す
ようにパイロット操作弁20,21によって発生するパイロ
ット圧力Piとブーム用方向制御弁5、バケット用方向制
御弁7の要求流量qiとの関数関係、及び第3図に示すよ
うにブーム用方向制御弁5、バケット用方向制御弁7の
前後差圧に対応して設定される設定差圧ΔPと、電磁弁
38を駆動させる制御力Fとの関数関係を記憶させてあ
る。なお、上述の第2図に示すP1,P2はそれぞれパイロ
ット操作弁20,21によって発生するパイロット圧力を示
し、q1,q2はパイロット操作弁20,21で操作されるブーム
用方向制御弁5、バケット用方向制御弁7のそれぞれの
要求流量を示している。また第3図のfは分流補償弁6,
8の駆動部6a,8aを付勢するばね6c,8cの力を示してい
る。また、ΔPX,ΔPYは後述の目標差圧、制御差圧を示
し、FXは制御差圧ΔPYに対応する制御力を示している。
また、上述したコントローラ36の演算部34は、パイロ
ット圧検出センサ28,29から出力されるパイロット圧力
信号Piと第2図に示す関数関係に基づいて流量制御弁の
要求流量を求める演算と、ポンプ圧検出センサ30から出
力されるポンプ圧信号Ppと、回転数検出センサ31から出
力される目標回転数信号Nと、主油圧ポンプ2の吐出圧
力と主油圧ポンプ2の押しのけ容積との関数関係とに基
づいて、主油圧ポンプ2の最大可能吐出流量を求める演
算とをおこなうとともに、ブーム用方向制御弁5、バケ
ット用方向制御弁7の要求流量が主油圧ポンプ2の最大
可能吐出流量よりも小さいときに、所定の目標差圧ΔPX
をこれらのブーム用方向制御弁5、バケット用方向制御
弁7の前後差圧に相応する設定差圧ΔPとして設定する
第1の設定手段と、ブーム用方向制御弁5、バケット用
方向制御弁7の要求流量が主油圧ポンプ2の最大可能吐
出流量よりも大きいときに、上述の目標差圧ΔPXよりも
小さい制御差圧ΔPYをブーム用方向制御弁5、バケット
用方向制御弁7の前後差圧に相応する設定差圧ΔPとし
て設定する第2の設定手段を含み、これらの第1の設定
手段、第2の設定手段で設定された設定差圧ΔPに応じ
た制御力Fを求める演算をおこなう。
このように構成した実施例における動作は以下のとお
りである。
今仮に、土砂の掘削等のためにブームとバケットの複
合操作が意図され、原動機1の稼動により主油圧ポンプ
2が駆動し、パイロット操作弁20,21のそれぞれが操作
され、ブーム用方向制御弁5、バケット用方向制御弁7
がそれぞれいずれかの位置に切換えられたものとする。
このとき、コントローラ36において第4図に示す手順に
従って演算処理がおこななれる。
すなわち、まず手順S1に示すように、コントローラ36
の入力部32を介して演算部34に、パイロット圧センサ2
8,29から出力されるパイロット圧力信号Piと、ポンプ圧
センサ30から出力されるポンプ圧信号Ppと、回転数検出
センサ31から出力される目標回転数信号Nが読み込まれ
る。次いで手順S2に移り、パイロット圧力信号Piに基づ
いて各方向制御弁5,7の要求流量を求める演算がおこな
われる。このとき、演算部34に記憶部33に記憶されてい
る第2図に示す関数関係が読み出され、パイロット操作
弁20のパイロット圧力Pi=P1からブーム用方向制御弁5
の要求流量がqi=q1として求められ、パイロット操作弁
21のパイロット圧力Pi=P2からバケット用方向制御弁7
の要求流量がqi=q2と求められる。次いで手順S3に移
り、方向制御弁5,7の要求流量の合計値QVを求める演
算、すなわち、 QV=q1+q2 (5) がおこなわれる。
次いで手順S4に移りポンプ最大可能吐出流量Qpを求め
る演算がおこなわれる。このとき、ポンプ圧センサ30か
ら出力されるポンプ圧信号Ppと、記憶部33に記憶される
公知の関数関係、すなわち主油圧ポンプ2の吐出圧力と
主油圧ポンプ2の押しのけ容積との関数関係から、主油
圧ポンプ2の押しのけ容積はq(Pp)と演算され、さら
に回転数検出センサ31から出力される目標回転数信号N
と上記の押しのけ容積q(Pp)から、最大可能吐出流量
Qpは、 Qp=N・q(Pp) (6) と求められる。
次いで手順S5に移り、手順S3で求めた方向制御弁要求
流量の合計値QVとポンプ最大可能吐出流量Qpとの大小が
演算部34に含まれる比較手段で比較される。この比較の
結果、要求流量の合計値QVが最大可能吐出流量Qpよりも
小さいと判別されたときは手順S6に移る。手順S6では、
この演算部34に含まれる第1の設定手段による設定、す
なわち第3図の関数関係にある目標差圧ΔPXを設定差圧
ΔPとする処理がおこなわれる。次いで手順S7に移る。
この手順S7では第3図に示す関数関係から設定差圧ΔP
に応じた制御力Fを求める演算がおこなわれる。この場
合、第3図の関数関係から設定差圧ΔP=目標差圧ΔPX
のときの制御力Fは0と求められる。次いで手順S8に移
り、手順S7で求められた制御力信号(F=0)がコント
ローラ36の出力部35から電磁弁38の駆動部に出力され
る。
この場合、制御力信号の値は0であることから、電磁
弁38における制御圧力は発生しない。このとき、分流補
償弁6の駆動部に作用する力のつり合いは、ばね6cの力
がfであることから、 PL1・aL1+f=PZ1・az1 (7) ここで、aL1=az1であるから、ブーム用方向制御弁5
の前後差圧PZ1−PL1は、 PZ1−PL1=f/aL1 (8) となる。同様に分流補償弁8の駆動部に作用する力のつ
り合いは、ばね8cの力がfであることから、 PL2・aL2+f=PZ2・az2 (9) ここでaL2=az2=aL1であることから、バケット用方
向制御弁7の前後差圧PZ2−PL2は、 PZ2−PL2=f/aL1 (10) となる。上述した(8),(9)式のf,aL1は定数であ
ることからそれぞれの右辺は一定で、しかも互いに等し
い。
一般に方向制御弁を通過する流量をQ、その開口面積
をA、この方向制御弁の前後差圧をΔP、比例定数をK
とすると、 の関係がある。このことから、上述した第1図に示すブ
ーム用方向制御弁5、バケット用方向制御弁7のそれぞ
れの通過流量をQ1,Q2、その開口面積をA1,A2、比例定数
をK1,K2とすると、ブーム用方向制御弁5については、 が成り立ち、上記(8)式から、 と表せる。また、バケット用方向制御弁4については、 が成り立ち、上記(10)式から、この(14)式は、 と表せる。
したがって、ブーム用方向制御弁5とバケット用方向
制御弁7の分流比Q1/Q2は、上記した(13),(15)か
ら、 となる。ここで、K1,K2,A1,A2は定数であることから、
上記(16)式の右辺は一定となる。すなわち、ブーム用
方向制御弁5とバケット用方向制御弁7のそれぞれに供
給される流量Q1,Q2の比は互いに他のアクチュエータの
負荷圧の変動にかかわらず一定となり、これによりブー
ムシリンダ3、バケットシリンダ4にはブーム用方向制
御弁5、バケット用方向制御弁7の操作量に応じた開口
面積に見合う流量が供給され、所望の複合駆動を実現さ
せることができる。
また、上述した第4図の手順S5における判別が満足さ
れたとき、すなわち方向制御弁5,7の要求流量の合計値Q
Vがポンプ最大可能吐出流量Qpよりも大きい場合には手
順S9に移る。この手順S9では、例えば下記の演算式によ
り制御差圧ΔPYを演算する。
ΔPY=ΔPX・h(Qp/QV) (17) ここでh(Qp/QV)はQp/QVの関数を示している。次い
で手順S10に移り、設定差圧ΔPを手順S9で得られた制
御差圧ΔPYとする設定がおこなわれる。こ設定差圧ΔP
=ΔPYは例えば第3図に示すように目標差圧ΔPxよりも
小さい。次いで手順S7に移り、記憶部33に記憶された第
3図に示す関数関係が演算部34に読み出され、設定差圧
ΔPに応じた制御力Fが求められる。この場合、設定差
圧ΔP=ΔPYに対応する制御力Fは0よりも大きいFY
なる。
次いで手順S8に移り、制御力信号(F=FY)がコント
ローラ36の出力部35から電磁弁38の駆動部に出力され
る。これにより電磁弁38の駆動部が適宜開かれ、パイロ
ット油圧源39のパイロット圧が電磁弁38を介して上述の
制御力FYに相当する制御圧力として分流補償弁6,8の駆
動部6b,8bに与えられる。このとき、分流補償弁6の駆
動部に作用する力のつり合いは、 PL1・aL1+f=PZ1・FY (18) ここで、aL1=aZ1であるから、ブーム用方向制御弁5の
前後差圧PZ1−PL1は、 PZ1−PL1=(f−FY)/aL1 (19) となる。同様に分流補償弁8の駆動部に作用する力のつ
り合いは、 PL2・aL2+f=PZ2・az2+FY (20) ここで、aL2=az2=aL1であるから、バケット用方向制
御弁7の前後差圧PZ2−PL2は、 PZ2−PL2=(f−FY)/aL1 (21) となる。ところで、第3図の特性線は比例定数をαとす
ると、 F=f−α・ΔP (22) で表すことができ、今、F=FY、ΔP=ΔPYであること
から、これらを(22)式に代入すると、 FY=f−a・ΔPY (23) となり、この(23)式を変形すると、 f−FY=α・ΔPY (24) となる。この(24)式を上記(19),(21)式に代入す
ると、 PZ1−PL1=α・ΔPY/aL1 (25) PZ2−PL2=α・ΔPY/aL1 (26) となる。したがって、ブーム用方向制御弁5を通過する
流量Q1、バケット用方向制御弁7を通過する流量Q2はそ
れぞれ、 となり、その分流比Q1/Q2は、 となり、一定である。したがって、この場合にも互いに
他のアクチュエータの負荷変動の影響を受けずにブーム
用方向制御弁5、バケット用方向制御弁7のそれぞれの
操作量に応じた流量をブームシリンダ3、バケットシリ
ンダ4のそれぞれに分流して供給でき、安定した複合駆
動を実現できる。
このようにして構成した実施例にあっては、以上述べ
たように、分流補償弁6,8の駆動は、制御力付加手段27
を構成するコントローラ36の演算部34の第1の設定手段
で設定される目標差圧ΔPX、あるいは第2の設定手段で
設定される制御差圧ΔPY、すなわち設定差圧ΔPに依存
し、しかもこの設定差圧ΔPは分流補償弁6,8の作動に
伴う各方向制御弁5,7の前後差圧の変動をフィードバッ
クするものでないので、仮に分流補償弁6,8のそれぞれ
に外乱が加えられてもハンチングを生じることがなく、
安定した制御精度が得られ、また、バケットの代わりに
重量の異なる他のアタッチメントが装着されたような場
合でも、何ら影響を受けず安定した制御精度が得られ
る。
また、この実施例では、ブーム用方向制御弁5,バケッ
ト用方向制御弁7として油圧パイロット式の流量制御弁
を設けることができ、これらの流量制御弁が電磁弁であ
ることに限定されない。
〔発明の効果〕 本発明の土木・建設機械の油圧駆動装置は、以上のよ
うに構成したことから、外乱による分流補償弁のハンチ
ングを生じることがなく、したがって優れた制御精度を
確保でき、また流量制御弁として電磁弁に限らずパイロ
ット式流量制御弁等を設けることができ、従来に比べて
設計上の自由度が大きくなる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の土木・建設機械の油圧駆動装置の一実
施例を示す回路図、第2図及び第3図は第1図に示すコ
ントローラの記憶部に記憶される関数関係をそれぞれ示
す図、第4図は第1図に示すコントローラでおこなわれ
る処理の手順を示すフローチャート、第5図は従来の油
圧駆動装置を示す回路図である。 1……原動機、2……主油圧ポンプ、3……ブームシリ
ンダ、4……バケツトシリンダ、5……ブーム用方向制
御弁、6……分流補償弁、7……バケット用方向制御
弁、8……分流補償弁、20,21……パイロット操作弁、2
2,23,24,25……パイロット管路、27……制御力付加手
段、28,29……パイロット圧センサ、30……ポンプ圧セ
ンサ、31……回転数検出センサ、32……入力部、33……
記憶部、34……演算部、35……出力部、36……コントロ
ーラ、37……制御圧力発生手段、38……電磁弁、39……
パイロット油圧源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−186002(JP,A) 国際公開89/11041(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F15B 11/00 - 11/05 E02F 9/22

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原動機と、この原動機によって駆動される
    主油圧ポンプと、この主油圧ポンプから供給される圧油
    によって駆動する複数のアクチュエータと、これらのア
    クチュエータに供給される圧油の流れを制御する流量制
    御弁と、これらの流量制御弁の前後差圧をそれぞれ制御
    する分流補償弁とを備え、主油圧ポンプの圧油を上記分
    流補償弁、流量制御弁のそれぞれを介して上記アクチュ
    エータのそれぞれに供給し、これらのアクチュエータの
    複合駆動が可能な土木・建設機械の油圧駆動装置におい
    て、上記流量制御弁の要求流量が上記主油圧ポンプの最
    大可能吐出流量よりも小さいときに上記分流補償弁の駆
    動部に所定の制御力を供給し、大きいときに該分流補償
    弁が閉じる方向に作動するように該分流補償弁の駆動部
    に別の制御力を付加する制御力付加手段を備えたことを
    特徴とする土木・建設機械の油圧駆動装置。
  2. 【請求項2】制御力付加手段が、流量制御弁の要求流量
    を求める第1の手段と、主油圧ポンプの最大可能吐出流
    量を求める第2の手段と、上記第1の手段で求めた要求
    流量と上記第2の手段で求めた最大可能吐出流量とを比
    較する比較手段とを含むことを特徴とする請求項(1)
    記載の土木・建設機械の油圧駆動装置。
  3. 【請求項3】第2の手段が、主油圧ポンプの吐出圧力を
    検出するポンプ圧検出センサと、原動機の回転数を検出
    する回転数検出センサと、主油圧ポンプの吐出圧力と主
    油圧ポンプの押しのけ容積との関数関係を記憶する記憶
    部、及び上記ポンプ圧検出センサから出力されるポンプ
    圧信号と上記回転数検出センサから出力される回転数信
    号と上記記憶部に記憶された関数関係に基づいて、主油
    圧ポンプの最大可能吐出流量を演算する演算部を有する
    コントローラとを含むことを特徴とする請求項(2)記
    載の土木・建設機械の油圧駆動装置。
  4. 【請求項4】流量制御弁がパイロット圧力で駆動するパ
    イロット式流量制御弁からなるとともに、第1の手段
    が、上記パイロット圧力を検出するパイロット圧検出セ
    ンサと、パイロット圧力と流量制御弁の要求流量との関
    数関係を記憶する記憶部、及び上記パイロット圧検出セ
    ンサから出力されるパイロット圧力信号と上記記憶部に
    記憶された関数関係に基づいて要求流量を求める演算部
    を有するコントローラとを含むことを特徴とする請求項
    (3)記載の土木・建設機械の油圧駆動装置。
  5. 【請求項5】比較手段がコントローラの演算部に含まれ
    ることを特徴とする請求項(3)記載の土木・建設機械
    の油圧駆動装置。
  6. 【請求項6】コントローラの演算部が、流量制御弁の要
    求流量が主油圧ポンプの最大可能吐出流量よりも小さい
    ときに、所定の目標差圧を該流量制御弁の前後差圧に相
    応する設定差圧として設定する第1の設定手段と、該流
    量制御弁の要求流量が主油圧ポンプの最大可能吐出流量
    よりも大きいときに、上記目標差圧よりも小さい値であ
    る制御差圧を該流量制御弁の前後差圧に相応する設定差
    圧として設定する第2の設定手段とを含むことを特徴と
    する請求項(3)記載の土木・建設機械の油圧駆動装
    置。
  7. 【請求項7】制御力付加手段が、コントローラの演算部
    で演算された制御力に対応する制御圧力を発生させ分流
    補償弁の駆動部に与える制御圧力発生手段を含むことを
    特徴とする請求項(6)記載の土木・建設機械の油圧駆
    動装置。
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