JP3522959B2 - 油圧駆動装置 - Google Patents

油圧駆動装置

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JP3522959B2
JP3522959B2 JP06605896A JP6605896A JP3522959B2 JP 3522959 B2 JP3522959 B2 JP 3522959B2 JP 06605896 A JP06605896 A JP 06605896A JP 6605896 A JP6605896 A JP 6605896A JP 3522959 B2 JP3522959 B2 JP 3522959B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベルや油
圧クレーンなどの油圧機械に備えられる油圧駆動装置に
係わり、特に、油圧ポンプとタンクとを連通するバイパ
ス通路上にセンターバイパス絞りを有するオープンセン
タ形の方向切換弁を備えた油圧駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ポンプとタンクとを連通するバイパ
ス通路上にセンターバイパス絞りを有するオープンセン
タ形の方向切換弁を備えた油圧駆動装置の従来技術とし
て、特開平6−117409号公報に記載のものがあ
る。この従来技術を図10に示す。
【0003】図10において、可変容量型の油圧ポンプ
1からの吐出流量の供給路3にはオープンセンタ形の方
向切換弁50が接続され、方向切換弁50の操作により
アクチュエータ5に供給される圧油の流量が制御され
る。また、供給路3から分岐したバイパス通路4には、
方向切換弁50に内蔵され、この弁50のストローク
(切り換え量)の増加につれて開口面積が小さくなるよ
うに連動するセンターバイパス絞り51が設けられると
もに、このセンターバイパス絞り51の下流側のバイパ
ス管路13に可変絞り弁52と絞り21とを設け、絞り
21で発生した圧力を信号管路23を介して油圧ポンプ
1の傾転制御装置2nに導き、その圧力に応じて油圧ポ
ンプ1の吐出流量をネガティブ流量制御している。
【0004】更に、方向切換弁50はメータイン絞りの
下流圧、すなわちアクチュエータ5の負荷圧力を検出で
きるようになっており、この検出圧力を信号管路53を
介して可変絞り弁52の閉弁方向に作用させる構造とな
っている。
【0005】以上のようにな油圧駆動装置を例えば油圧
ショベルに搭載して掘削作業を行う場合、操作レバー装
置54により方向切換弁50を操作すると、センターバ
イパス絞り51が絞られてバイパス流量が減少し、絞り
21で発生する圧力が低下し、信号管路23に検出され
たその圧力により油圧ポンプ1の吐出流量が増加するよ
う制御される。この油圧ポンプ1の吐出圧力がアクチュ
エータ5の負荷圧力よりも高くなると方向切換弁50の
メータイン絞りを介してアクチュエータ5に圧油が供給
され始め、アクチュエータ5には方向切換弁5のストロ
ーク(メータイン絞りの開口面積)に応じた流量が供給
される。
【0006】このような状態でアクチュエータ5の負荷
圧力が増大すると、それに応じて油圧ポンプ1の吐出圧
力は上昇し始め、もしバイパス通路4に可変絞り弁52
が設けられていない場合は、ポンプ吐出圧の上昇により
絞り21で発生する圧力が上昇し、油圧ポンプ1の吐出
流量が減少するように制御される。このため、方向切換
弁50のストローク(メータイン絞りの開口面積)が一
定であってもアクチュエータ5に供給される流量が減少
する。また、方向切換弁50の小ストローク領域側で不
感帯が生じるため、有効ストローク領域が狭まり、操作
性が低下する。
【0007】上記従来技術では、バイパス管路13に可
変絞り弁52が設けられているので、アクチュエータ5
の負荷圧力が増大すると、信号管路53に検出されたそ
の負荷圧力により可変絞り弁52の開口面積が絞られて
バイパス流量が減少し、絞り21で発生する圧力が低下
し、油圧ポンプ1の吐出流量が増大するように制御され
る。これにより油圧ポンプ1の吐出流量が減少すること
なく油圧ポンプ1の吐出圧力は更に上昇し、負荷圧力が
増大する前と同様の流量をアクチュエータ5に供給でき
る負荷補償特性が得られる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の油圧駆動装置には次のような問題がある。
【0009】まず、上記従来の油圧駆動装置の負荷補償
では、上記のようにバイパス管路13に負荷圧力に応答
して開口面積を絞る可変絞り弁52を設けているが、こ
れはバイパス流量に対しセンターバイパス絞り51の絞
り抵抗に加えて負荷圧力に応じた絞り抵抗を付加すると
いう考えであり、このように単に絞り抵抗を付加すると
いう方法では、方向切換弁50のストローク全量域でセ
ンターバイパス絞りとのマッチングをとることができ
ず、マッチングしていないストローク領域では適切な負
荷補償が行えない。
【0010】例えば、方向切換弁50のストローク前半
のある一点におけるセンターバイパス絞り51の絞り量
(開口面積)で所望のメータイン流量(アクチュエータ
5への供給流量)が得られるよう、可変絞り弁52の設
定(バネ定数や絞り開口量)を行った場合、マッチング
ストローク点より大きなストローク領域では、負荷圧力
の上昇にしたがって可変絞り弁52が絞られると、この
絞り抵抗は過剰なものとなり、バイパス流量が減り過ぎ
て油圧ポンプ1の吐出流量が不要に増大し、メータイン
流量の増加が著しくなる。このため、油圧ポンプ1の吐
出流量は早期にサチュレートし、ストロークの最大側に
従来無かった不感帯を生じることになり、結局は有効ス
トロークが減少し、操作性が低下する。
【0011】また、マッチングストローク点より大きな
ストローク領域では、上記のように適切な負荷補償がで
きず、ポンプ吐出流量が必要以上に増加するとともに、
可変絞り弁52の絞り抵抗が過剰となるため、ポンプ吐
出圧も必要以上に上昇し過ぎてしまい、エネルギ効率が
低下するという問題も生じる。
【0012】更に、油圧ショベルには複数のアクチュエ
ータに対応して複数の方向切換弁が備えられており、こ
れら複数の方向切換弁に内蔵されるセンターバイパス絞
り51の開口面積は、これらアクチュエータ毎に種々設
定されている。したがって、上記のマッチングストロー
ク点の一点においても、バイパス通路4に設けた可変絞
り弁52の一義的な絞り動作の設定では、複数の方向切
換弁の全てに対してアクチュエータの駆動に際して意図
した負荷補償を行うことは困難となる。
【0013】本発明の第1の目的は、オープンセンタ形
の方向切換弁を操作してアクチュエータを駆動すると
き、方向切換弁の全ストローク領域で適切な負荷補償が
行える油圧駆動装置を提供することである。
【0014】本発明の第2の目的は、オープンセンタ形
の方向切換弁を操作してアクチュエータを駆動すると
き、方向切換弁のセンタバイパス絞りの開口面積の設定
如何に係わらず適切な負荷補償を容易に行える油圧駆動
装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
(1)上記第1及び第2の目的を達成するため、本発明
は、油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油
によって駆動される少なくとも1つのアクチュエータ
と、前記油圧ポンプとタンクとを連通するバイパス通路
上にセンターバイパス絞りを有するオープンセンタ形の
方向切換弁と、前記方向切換弁の操作に応じて前記油圧
ポンプの吐出流量を制御するポンプ制御手段とを備え、
前記方向切換弁の操作に応じて前記油圧ポンプから前記
アクチュエータに供給される圧油の流量を制御する油圧
駆動装置において、前記アクチュエータの負荷圧力を検
出する検出手段と、前記バイパス通路の前記センターバ
イパス絞りの下流側に配置され、前記センターバイパス
絞りの出口圧力が開弁方向に付与され、前記検出手段で
検出された負荷圧力が閉弁方向に付与され、前記センタ
ーバイパス絞りの出口圧力を前記アクチュエータの負荷
圧力と同じになるように制御する圧力制御弁とを備える
構成とする。
【0016】以上のように構成した本発明においては、
圧力制御弁が方向切換弁のセンターバイパス絞りの出口
圧力をアクチュエータの負荷圧力と同じになるように制
御することにより、方向切換弁のメータイン絞りの前後
差圧とセンターバイパス絞りの前後差圧とがほぼ等しく
なり、油圧ポンプの吐出流量は常に方向切換弁のメータ
イン絞りとセンターバイパス絞りとの開口面積比に応じ
てアクチュエータ流入流量とバイパス流量とに分配され
る。このため、方向切換弁が操作され、メータイン絞り
が開けば、その時点で必ずアクチュエータには上記開口
面積比に応じた割合の流量が供給され、アクチュエータ
への圧油の流入が開始するストローク位置は負荷圧力に
係わらず常にほぼ一定となる。また、方向切換弁の操作
に応じて油圧ポンプ1の吐出流量を制御することによ
り、油圧ポンプの吐出流量が上記開口面積比に応じて分
配されるとき、方向切換弁がどのストローク位置にあっ
てもアクチュエータへの流入流量はその時の開口面積比
に応じた流量となり、方向切換弁の全ストローク領域に
おいて適切な負荷補償が行える。
【0017】また、圧力制御弁は方向切換弁のセンター
バイパス絞りの出口圧力をアクチュエータの負荷圧力と
同じになるように制御するものであるため、方向切換弁
のセンターバイパス絞りの開口面積がアクチュエータ毎
に種々設定されていても同じ圧力制御弁を用いて上記作
用を得ることができ、センターバイパス絞りの開口面積
の設定如何に係わらず適切な負荷補償を容易に行える。
【0018】(2)また、上記第1及び第2の目的を達
成するために、本発明は、油圧ポンプと、この油圧ポン
プから吐出される圧油によって駆動される複数のアクチ
ュエータと、前記油圧ポンプとタンクとを連通するバイ
パス通路に直列に接続され、それぞれバイパス通路上に
センターバイパス絞りを有する複数のオープンセンタ形
の方向切換弁と、前記複数の方向切換弁の操作に応じて
前記油圧ポンプの吐出流量を制御するポンプ制御手段と
を備え、前記複数の方向切換弁の操作に応じて前記油圧
ポンプから前記複数のアクチュエータに供給される圧油
の流量をそれぞれ制御する油圧駆動装置において、前記
複数のアクチュエータのそれぞれで検出される負荷圧力
のうち最高負荷圧力を検出する検出手段と、前記バイパ
ス通路における最下流のセンターバイパス絞りの下流側
に配置され、前記最下流のセンターバイパス絞りの出口
圧力が開弁方向に付与され、前記検出手段で検出された
最高負荷圧力が閉弁方向に付与され、前記最下流のセン
ターバイパス絞りの出口圧力を前記最高負荷圧力と同じ
になるように制御する圧力制御弁とを備える構成とす
る。
【0019】以上のように複数のアクチュエータと複数
の方向切換弁を備える油圧駆動装置では、最高負荷圧力
を検出し、圧力制御弁で最下流のセンターバイパス絞り
の出口圧力を最高負荷圧力と同じになるように制御する
ことにより、各アクチュエータの単独操作時に、上記
(1)と同様な作用が得られる。また、複数の方向切換
弁のそれぞれにメータイン絞りの前後差圧を一定に保つ
圧力補償弁を設ければ、複数のアクチュエータを同時に
駆動する複合操作時に、複数の方向切換弁のそれぞれの
メータイン絞りの前後差圧と複数のセンターバイパス絞
りの上下流の差圧とが全てほぼ等しくなり、油圧ポンプ
の吐出流量は複数の方向切換弁のそれぞれのメータイン
絞りとセンターバイパス絞りとの開口面積比に応じて複
数のアクチュエータへの流入流量とバイパス流量とに分
配され、各方向切換弁の全ストローク領域において適切
な負荷補償が行える。
【0020】(3)上記(1)又は(2)において、好
ましくは、前記油圧ポンプは可変容量型であり、前記ポ
ンプ制御手段は前記バイパス通路の前記圧力制御弁の更
に下流に配置され、バイパス通路の流量に応じた圧力を
発生させる圧力発生手段と、この圧力発生装置で発生し
た圧力に応じて前記油圧ポンプの吐出容量をネガティブ
流量制御する傾転制御手段とする。
【0021】このように油圧ポンプの吐出容量をネガテ
ィブ流量制御する傾転制御手段を設けることにより、上
記のように油圧ポンプの吐出流量が方向切換弁のメータ
イン絞りとセンターバイパス絞りとの開口面積比に応じ
てアクチュエータ流入流量とバイパス流量とに分配され
るとき、バイパス流量も開口面積比に応じた流量とな
り、負荷圧力が増大してもバイパス流量が過度に減少す
ることがなく、油圧ポンプ1の吐出流量が早期にサチュ
レートすることが回避される。これにより、方向切換弁
がどのストローク位置にあってもアクチュエータへの流
入流量はその時の開口面積比に応じた流量となり、方向
切換弁の全ストローク領域において適切な負荷補償が行
える。
【0022】(4)また、好ましくは、前記油圧ポンプ
は可変容量型であり、前記ポンプ制御手段は、前記方向
切換弁に対する操作手段の操作信号を検出する手段と、
この検出手段で検出した操作信号に応じて前記油圧ポン
プの吐出容量をポジティブ流量制御する傾転制御手段と
する。
【0023】このように油圧ポンプの吐出容量をポジテ
ィブ流量制御する傾転制御手段を設けることによって
も、ネガティブ流量制御する傾転制御手段を設け場合と
同様に、負荷圧力が増大しても油圧ポンプ1の吐出流量
が早期にサチュレートすることが回避され、方向切換弁
の全ストローク領域において適切な負荷補償が行える。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。
【0025】まず、本発明の第1の実施形態を図1〜図
6により説明する。
【0026】図1において、1は可変容量型の油圧ポン
プであり、油圧ポンプ1からの吐出流量の供給路3には
オープンセンタ形の方向切換弁10が接続され、方向切
換弁10は操作レバー装置30により操作されると方向
切換弁10に内蔵されるメータイン絞り10a,10b
の開口面積を変化させ、アクチュエータ5に供給される
圧油の流量が制御される。また、供給路3から分岐した
バイパス通路4には、方向切換弁10に内蔵され、この
方向切換弁10のストローク(切り換え量)の増加につ
れて開口面積が小さくなるように連動するセンターバイ
パス絞り11が設けられるともに、このセンターバイパ
ス絞り11の下流側のバイパス管路13に圧力制御弁1
2が設けられている。また、バイパス管路13の圧力制
御弁12の更に下流には絞り21とリリーフ弁22とか
らなる圧力発生装置20を設け、この圧力発生装置20
で発生した圧力(ネガコン圧力)を信号管路23を介し
て油圧ポンプ1の傾転制御装置2nに導き、その圧力に
応じて油圧ポンプ1の吐出流量をネガティブ流量制御し
ている。
【0027】操作レバー装置30は、通常の如く、操作
レバー30aと、この操作レバー30aの操作方向及び
操作量に応じて作動する1対の減圧弁30b,30cと
で構成され、減圧弁30b,30cで発生したパイロッ
ト圧力はパイロット管路31a,31bを介して導か
れ、方向切換弁10を切り換え動作する。
【0028】方向切換弁10には、この方向切換弁10
の図示左右方向への切換え動作に応じたアクチュエータ
5の負荷圧力としてメータイン絞り10a,10bの下
流圧を導く検出路14a,14bと、方向切換弁10の
図示中立状態で有効となるドレン路14cとが設けら
れ、方向切換弁10の作動に応じて検出路14a,14
b及びドレン路14cのいずれかが信号管路12bに接
続される。
【0029】圧力制御弁12は弁体12vと、圧力制御
弁の上流側、すなわち方向切換弁10のセンターバイパ
ス絞り11の出口側に接続された信号管路12aと、上
記の信号管路12bと、バネ12sとを有し、センター
バイパス絞り11の出口圧力がバイパス管路13及び信
号管路12aを介し弁体12vを開弁するよう導かれ、
開弁方向の制御力が付与され、アクチュエータ5の負荷
圧力が信号管路12bを介して弁体12vを閉弁するよ
う導かれ、バネ12sとともに閉弁方向の制御力が付与
されている。バネ12sは油圧駆動装置の非作動時に弁
体12を閉弁位置に保つもので、弱いバネ力に設定され
ている。
【0030】なお、6は安全弁、7は逆止弁である。
【0031】図2は方向切換弁10のストロークに対す
るメータイン絞り10a,10b及びセンターバイパス
絞り11の関係を示す。この図から分かるように、メー
タイン絞り10a,10bは、方向切換弁10が中立付
近にあるストロークでは開口面積が0(全閉)で、方向
切換弁10が中立付近から操作されストロークが増大す
るにしたがって開口面積が増大し、最大ストローク付近
で開口面積も最大になる。センターバイパス絞り11
は、方向切換弁10が中立付近にあるストロークでは開
口面積が最大(全開)で、方向切換弁10が中立付近か
ら操作されストロークが増大するにしたがって開口面積
が減少し、最大ストローク付近で開口面積が0(全閉)
になる。
【0032】図3はネガティブ流量制御する油圧ポンプ
1の傾転制御装置2nの流量特性を示す。この図から分
かるように、傾転制御装置2nは、圧力発生装置20で
発生した圧力(ネガコン圧力)の低下に応じて油圧ポン
プ1の吐出流量を増加させる。
【0033】次に、このように構成した本実施形態の動
作を説明する。
【0034】方向切換弁10が図示の中立位置にある
時、圧力制御弁12の信号管路12bは方向切換弁10
のドレン管路14cを介してタンクに連通しており、圧
力制御弁12は全開となって、油圧ポンプ1からの圧油
は供給路3、バイパス通路4、方向切換弁10のセンタ
ーバイパス絞り11、バイパス管路13、圧力制御弁1
2を経て圧力発生装置20へ全量流れ、絞り21の上流
圧が高くなり、図3に示す傾転制御装置2nの特性によ
り油圧ポンプ1の吐出流量を最小流量に減少させる。
【0035】このような中立状態から、操作レバー装置
30の操作により方向切換弁10が図示左右いずれかの
方向へ切換わると、図2に示すようにセンターバイパス
絞り11の開口面積が小さくなり、かつメータイン絞り
10a又は10bの開口面積が増大する。このようにセ
ンターバイパス絞り51が絞られるとバイパス流量が減
少し、絞り21で発生する圧力が低下し、信号管路23
に検出されたその圧力により油圧ポンプ1の吐出流量が
増加するよう制御される。この油圧ポンプ1の吐出圧力
がアクチュエータ5の負荷圧力よりも高くなると方向切
換弁50のメータイン絞りを介してアクチュエータ5に
圧油が供給され始める。これと同時に、アクチュエータ
5の負荷圧力が検出路14a又は14b、信号管路12
bを介して圧力制御弁12を開弁するように導かれ、バ
ネ12sとともに閉弁方向の制御力が付与され、センタ
ーバイパス絞り11の出口圧力がバイパス管路13、信
号管路12aを介して圧力制御弁12を開弁するように
導かれ、開弁方向の制御力が付与され、これにより圧力
制御弁12はセンターバイパス絞り11の出口圧力を信
号管路12bで検出した負荷圧力と概ね等しくなるよう
に制御する。したがって、方向切換弁10のメータイン
絞り10a又は10bの前後差圧とセンターバイパス絞
り11の前後差圧とはほぼ等しくなり、油圧ポンプ1の
吐出流量は、方向切換弁のメータイン絞り10a又は1
0bとセンターバイパス絞り11の開口面積比に応じ
て、メータイン絞り10a又は10bを通過するアクチ
ュエータ5への流入流量(メータイン流量)とセンター
バイパス絞り11を通過するバイパス流量とに分配され
る。
【0036】このような状態で、例えばアクチュエータ
5の負荷圧力が増大すると、それに応じて油圧ポンプ1
の吐出圧力は上昇し、バイパス管路13内の圧力も上昇
するが、当該負荷圧力は検出路14a又は14bから信
号管路12bを介して圧力制御弁12に導かれ、圧力制
御弁12の閉弁方向へ作用する。そして、この負荷圧力
の上昇に応じて圧力制御弁12の開口面積が減少してバ
イパス流量が減少するので、絞り21で生じる圧力がこ
の流量減少に応じて低下する。この低下した圧力は信号
管路23を介して傾転制御装置2nに導かれ、傾転制御
装置2nのネガティブ流量制御によって油圧ポンプ1の
吐出流量が増加し、この増加した吐出流量が再び方向切
換弁10のメータイン絞り10a又は10bとセンター
バイパス絞り11との開口面積比に応じてアクチュエー
タ流入流量とバイパス流量とに分配される。したがっ
て、図4に示す特性図のごとく、アクチュエータ5への
流入流量はメータイン絞り10a又は10bとセンター
バイパス絞り11との開口面積比に応じた流量となり、
負荷圧力に関係なく一定の流入流量特性(メータリング
特性)が得られる。
【0037】ここで、比較例として、圧力制御弁12の
ない一般的なセンタバイパス方式の方向切換弁を備えた
油圧駆動装置を考える。このような油圧駆動装置では、
アクチュエータ5の負荷圧力が増大すると、それに応じ
て油圧ポンプ1の吐出圧力は上昇して絞り21で発生す
る圧力も上昇し、油圧ポンプ1の吐出流量が減少するよ
うに制御され、方向切換弁5のストローク(メータイン
絞りの開口面積)が一定であってもアクチュエータ5に
供給される流量が減少してしまう。このため、アクチュ
エータ5への流入流量特性(メータリング特性)は図5
に示すように負荷圧力に応じて変化し、小ストローク側
に不感帯を生じ、操作性が低下する。
【0038】次に、もう1つの比較例として、図10に
示す従来の油圧駆動装置を考える。この油圧駆動装置で
は、バイパス管路13に可変絞り弁52が設けられてい
るので、アクチュエータ5の負荷圧力が増大すると、信
号管路53に検出されたその負荷圧力により可変絞り弁
52の開口面積が絞られてバイパス流量が減少し、絞り
21で発生する圧力が低下し、油圧ポンプ1の吐出流量
が増大するように制御される。これにより油圧ポンプ1
の吐出流量が減少することなく油圧ポンプ1の吐出圧力
は更に上昇し、負荷圧力が増大する前と同様の流量をア
クチュエータ5に供給できる負荷補償特性が得られる。
【0039】しかし、このようにバイパス管路13に負
荷圧力に応答して開口面積を絞る可変絞り弁52を設け
ることは、バイパス流量に対しセンターバイパス絞り5
1の絞り抵抗に加えて負荷圧力に応じた絞り抵抗を付加
するという考えであり、このような方法では、方向切換
弁50のストローク全量域でセンターバイパス絞り51
とのマッチングをとることができず、マッチングしてい
ないストローク領域では適切な負荷補償が行えない。こ
のことを図6を用いて説明する。
【0040】図6において、例えば方向切換弁50のス
トローク前半のある一点Mにおけるセンターバイパス絞
り51の絞り量(開口面積)で所望のメータイン流量
(アクチュエータ5への供給流量)が得られるよう、可
変絞り弁52のバネ定数や絞り開口量の設定を行った場
合、例えば、方向切換弁50の小ストローク領域では、
もともとのセンターバイパス絞り51の開口面積がスト
ロークマッチング点Mのそれよりも大きい状態となって
いる。つまり、可変絞り弁52による負荷圧力の増大に
従って絞っても、その絞り抵抗は十分でなく、最初の比
較例のように大幅な不感帯はなくなるものの、依然とし
て不感帯は生じる。
【0041】一方、ストロークマッチング点Mよりも大
きなストローク領域では、もともとのセンターバイパス
開口面積がストロークマッチング点Mのそれよりも小さ
い状態にあるので、負荷圧力の上昇にしたがって可変絞
り弁52が絞られると、この絞り抵抗は過剰なものとな
り、バイパス流量が過度に減り過ぎ、強いてはネガコン
圧の減少が著しくなる。このため、傾転制御装置2nの
ネガコン制御により油圧ポンプ1の吐出流量が増大し過
ぎ、メータイン流量の増加が著しくなる。このように油
圧ポンプ1が制御されると、油圧ポンプ1の吐出流量は
早期にサチュレートし、先の比較例とは逆にストローク
の最大側に不感帯を生じることになり、有効ストローク
が減少し、操作性が低下する。
【0042】また、マッチングストローク点Mより大き
なストローク領域では、上記のようにポンプ吐出流量が
必要以上に増加するとともに、可変絞り弁52の絞り抵
抗が過剰となるためポンプ吐出圧も必要以上に上昇し過
ぎてしまい、エネルギ効率が低下するという問題も生じ
る。
【0043】更に、油圧ショベルには複数のアクチュエ
ータに対応して複数の方向切換弁が備えられており、こ
れら複数の方向切換弁に内蔵されるセンターバイパス絞
り51の開口面積は、これらアクチュエータ毎に種々設
定されている。したがって、上記のマッチングストロー
ク点Mの一点においても、バイパス通路4に設けた可変
絞り弁52の一義的な絞り動作の設定では、複数の方向
切換弁の全てに対してアクチュエータの駆動に際して意
図した負荷補償を行うことは困難となる。
【0044】本実施形態においては、圧力制御弁12は
センターバイパス絞り11の出口圧力をアクチュエータ
5の負荷圧力と概ね等しくなるように制御するものであ
り、これにより方向切換弁10のメータイン絞り10a
又は10bの前後差圧とセンターバイパス絞り11の前
後差圧とがほぼ等しくなる。このため、油圧ポンプの吐
出流量は常に方向切換弁10のメータイン絞り10a又
は10bとセンターバイパス絞り11との開口面積比に
応じてアクチュエータ流入流量とバイパス流量とに分配
され、この関係はアクチュエータ5の負荷圧力に係わら
ず常に成り立つ。このため、方向切換弁10が操作さ
れ、メータイン絞り10a又は1bが開けば、その時点
で必ずアクチュエータ5には上記開口面積比に応じた割
合の流量が供給され、アクチュエータ5への圧油の流入
が開始するストローク位置は負荷圧力に係わらず常にほ
ぼ一定となる。また、バイパス流量側も開口面積比に応
じた流量となり、負荷圧力が増大してもバイパス流量が
過度に減少することがなく、油圧ポンプ1の吐出流量が
早期にサチュレートすることが回避される。その結果、
図4に示すように、メータインの流量特性は負荷圧力の
影響を受けず常にほぼ一定となり、方向切換弁10の小
ストローク側、大ストローク側のいずれにも不感帯の生
じない、広い有効ストロークが確保でき、優れた操作性
が得られる。
【0045】また、圧力制御弁12は方向切換弁10の
センターバイパス絞り11の出口圧力をアクチュエータ
5の負荷圧力と同じになるように制御するものであるた
め、センターバイパス絞り11の開口面積がアクチュエ
ータ毎に種々設定されていても同じ圧力制御弁を用いて
上記作用を得ることができ、センタバイパス絞りの開口
面積の設定如何に係わらず適切な負荷補償を容易に行え
る。
【0046】本実施形態の以上の作用を更に詳細に説明
する。
【0047】傾転制御装置2nによる油圧ポンプ1のネ
ガコン流量制御は、センターバイパス流量の減少に対し
て油圧ポンプ1の吐出流量を増大させるもので、その特
性は、傾転制御装置2nに設定されている。ただし、油
圧式の傾転制御装置2nでは、バイパス流量を絞り21
の発生圧力で検出し、この圧力に応じて傾転制御装置2
nを作動させ、油圧ポンプ1の傾転量を設定するように
なっている。
【0048】例えば、油圧ポンプ1の吐出流量をQp
センターバイパス絞り11を通過するバイパス流量をQ
t、メータイン絞り10a又は10bを通過するメータ
イン流量をQmi、油圧ポンプ1の最大吐出流量をQo
すると、ネガティブ流量制御でのポンプ流量Qpは、 Qp=Qo−kQt (k:定数) と設定される。ポンプ流量Qpはメータイン流量Qmi
バイパス流量Qtとの和でもあり、 Qp=Qmi+Qt である。したがって、ポンプ流量Qpからバイパス流量
tを引いたものがメータイン流量Qmiである。
【0049】ここで、本発明によれば、バイパス管路1
3に設けられた圧力制御弁12により、センターバイパ
ス絞り11の出口圧力(つまりは圧力制御弁12の入口
圧力)が負荷圧力(すなわち、メータイン絞り10a又
は10bの出口圧力)と等しくなるように作動するた
め、メータイン絞り10a又は10bの前後差圧とセン
ターバイパス絞り11の前後差圧とが、それぞれ下記Δ
Pと、ほぼ等しくなる。
【0050】ΔP=Ps−PL (Ps:油圧ポンプ1の吐出圧力 PL:アクチュエータ5の負荷圧力) すなわち、メータイン絞り10A又は10bの開口面積
をAmi、センターバイパス絞り11の開口面積をAt
すると、それぞれの流量は、 Qmi=C・Ami√ΔP Qt=C・At√ΔP ∴Qp=C(Ami+At)√ΔP ・・・(A) ただし、C=Cf√(2/ρ) Cf:流量係数 ρ:油の密度 ネガコン制御より、 Qp=Qo−k・CAt√ΔP ・・・(B) したがって、前後差圧ΔPを仮にΔPoなる値となるよ
うなセンターバイパス絞り11の開口面積Atを求める
と、(A)=(B)より、 C(Ami+At)√ΔPo=Qo−k・CAt√ΔPo (1+k)・C√(ΔPo)・At=Qo−C√(ΔPo)・Ami ∴At=(Qo−C′Ami)/C′(1+k) ・・・(C) ここで、C′=C√ΔPo (C)式において、方向切換弁10のストロークに応じ
たメータイン絞り10a又は10bの開口面積Amiを代
入すれば、センターバイパス絞り11の開口面積At
一義的に算出できる。
【0051】したがって、上記に基づけば、任意のスト
ローク点でも、絞り前後差圧をΔP=ΔPoにすること
ができるネガコン流量制御がなされ、かつ負荷圧力の変
化に対しても、メータイン流量及びバイパス流量とも変
化せず、いわゆる圧力補償性が確保できる。
【0052】以上より、ストロークに対する各流量を示
せば図4のようになり、メータイン流量は負荷圧力の変
化によらず常に同一特性が得られ、また不感帯も存在し
ないから操作性が向上する。
【0053】本発明の第2の実施形態を図7及び図8に
より説明する。本実施形態はポジティブ流量制御するポ
ンプ傾転制御装置を備えた油圧駆動装置に本発明を適用
したものである。図7中、図1に示す部材と同等の部材
には同一の符号を付している。
【0054】図7において、油圧ポンプ1には図8に示
すようポジティブ流量制御特性を有する傾転制御装置2
pが備えられ、したがって、第1の実施形態におけるネ
ガティブ流量制御に係わる図1の圧力発生装置20(絞
り21及びリリーフ弁22)はなく、ポジティブ流量制
御に係わるシャトル弁32と信号管路33が設けられ、
操作レバー装置30によるパイロット圧力がシャトル弁
32を介して信号管路33に取り出され、傾転制御装置
2pに導かれる。
【0055】このように構成される実施形態にあって
は、操作レバー装置30が操作されず、方向切換弁10
が図示状態の操作中立時、圧力制御弁12の信号管路1
2bは方向切換弁10のドレン管路14cを介してタン
クに連通しており、圧力制御弁12は全開となって、油
圧ポンプ1からの圧油は供給路3、バイパス通路4、セ
ンターバイパス絞り11、バイパス管路13、圧力制御
弁12を経てタンクへ全量流れるとともに、パイロット
管路31a,31bには入力はなく、シャトル弁32に
信号管路33を介して接続された傾転制御装置2pのポ
ジティブ流量制御によってポンプ吐出流量が減少する。
【0056】方向切換弁10が図示左右いずれかの方向
へ切換わるよう操作レバー装置30を操作すると、対応
するパイロット圧力がシャトル弁32、信号管路33を
介して傾転制御装置2pへ導かれ、その信号圧力(パイ
ロット圧力)に基づき傾転制御装置2pのポジティブ流
量制御がなされ、油圧ポンプ1の吐出流量が増加する。
これと同時に方向切換弁10が切り換え操作され、パイ
ロット圧力に応じてセンターバイパス絞り11の開口面
積が減少し、メータイン絞り10a又は10bの開口面
積が増加し始める。そして、アクチュエータ5の負荷圧
力が検出路14a又は14b、信号管路12bを介して
圧力制御弁12を閉弁するように導かれ、バネ12sと
ともに閉弁方向の制御力が付与され、かつセンターバイ
パス絞り11の出口圧力がバイパス管路13、信号管路
12aを介して圧力制御弁12を開弁するように導か
れ、開弁方向の制御力が付与され、圧力制御弁12はセ
ンターバイパス絞り11の出口圧力をその検出した負荷
圧力とほぼ等しくなるように制御する。したがって、油
圧ポンプ1の吐出流量は、方向切換弁10のメータイン
絞り10a又は10bとセンターバイパス絞り11との
開口面積比に応じてアクチュエータ5への流入流量とバ
イパス管路13へのバイパス流量とに分配され、第1の
実施例と同様の効果が得られる。
【0057】本発明の第3の実施形態を図9により説明
する。本実施形態はネガティブ流量制御するポンプ傾転
制御装置を備えた油圧駆動装置で方向切換弁が多連弁と
なったものに本発明を適用したものである。図9中、図
1に示す部材と同等の部材には同一の符号を付してい
る。
【0058】図9において、方向切換弁10と共に多連
弁を構成する方向切換弁10Aが設けられ、方向切換弁
10Aは油圧ポンプ1からの吐出流量の供給路3にバイ
パス管路40を介して接続され、方向切換弁10Aの操
作により方向切換弁10Aに内蔵されるメータイン絞り
10a,10bの開口面積を変化させ、アクチュエータ
5Aに供給される圧油の流量が制御される。また、方向
切換弁10のセンターバイパス絞り11の下流側のバイ
パス通路4aには、方向切換弁10Aに内蔵され、この
方向切換弁10Aのストローク(切り換え量)の増加に
つれて開口面積が小さくなるように連動するセンターバ
イパス絞り11Aが設けられるともに、このセンターバ
イパス絞り11Aの下流側のバイパス管路13に圧力制
御弁12が設けられている。
【0059】方向切換弁10Aには、方向切換弁10と
同様、アクチュエータ5Aの負荷圧力を導く検出路14
a,14bと、ドレン路14cとが設けられ、方向切換
弁10Aの作動に応じて検出路14a,14b及びドレ
ン路14cのいずれかが負荷圧力導入路17に接続され
る。一方、方向切換弁10においては、方向切換弁10
の作動に応じて検出路14a,14b及びドレン路14
cのいずれかが負荷圧力導入路16に接続される。
【0060】また、負荷圧力導入路16,17はシャト
ル弁15を介して圧力制御弁12の信号管路12bに接
続されている。
【0061】方向切換弁10,10Aの操作によりそれ
ぞれ駆動されるアクチュエータ5,5Aの負荷圧力は負
荷圧力導入路16,17を介してシャトル弁15に導か
れ、シャトル弁15によりそれらの高圧側の圧力(最高
負荷圧力)が選択され、この選択された負荷圧力が信号
管路12bを介して圧力制御弁12に導かれ、圧力制御
弁12はその最高負荷圧力に基ずき動作が制御される。
このため、アクチュエータ5,5Aのそれぞれの単独操
作時には、第1の実施形態と同様に圧力制御弁12によ
る負荷補償が行える。また、方向切換弁10,10Aの
それぞれのメータイン絞り10a,10bの下流側にメ
ータイン絞り10a,10bの前後差圧を一定に保つ圧
力補償弁(圧力制御弁)を設けることにより、アクチュ
エータ5,5Aを同時に駆動する複合操作時には、方向
切換弁10Aのセンターバイパス絞り11Aの出口圧力
が最高負荷圧力と同じになるように制御され、高負荷圧
力側のアクチュエータに係わる方向切換弁のメータイン
絞り10a又は10bの前後差圧とセンターバイパス絞
り11,11Aの上下流の差圧とが全てほぼ等しくなる
ので、油圧ポンプ1の吐出流量は方向切換弁10,10
Aのそれぞれのメータイン絞りの開口面積とセンターバ
イパス絞り11,11Aの複合開口面積(センターバイ
パス絞り11の開口面積とセンターバイパス絞り11A
の開口面積との積)との比率に応じて複数のアクチュエ
ータへの流入流量とバイパス流量とに分配され、第1の
実施形態と同様に、方向切換弁10,10Aのそれぞれ
の全ストローク領域において適切な負荷補償が行え、優
れた複合操作性が得られる。
【0062】なお、以上の実施形態では、油圧ポンプ1
の傾転制御装置として油圧式を用いたが、電子制御式の
傾転制御装置を用いてもよく、これによっても同様の効
果が得られる。
【0063】また、上記実施形態では、油圧ポンプ1を
可変容量形とし、油圧ポンプ1の容量を制御することで
ポンプ吐出流量を制御したが、油圧ポンプ1を固定ポン
プとし、油圧ポンプを駆動するエンジンの回転数を制御
することでポンプ吐出流量を制御しても良く、このよう
な油圧駆動装置に本発明を適用しても同様の効果が得ら
れる。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、オープンセンタ形の方
向切換弁を操作してアクチュエータを駆動するとき、方
向切換弁の全ストローク領域で適切な負荷補償が行え、
有効ストローク領域の広い優れた操作性が得られると共
に、方向切換弁のセンタバイパス絞りの開口面積の設定
如何に係わらず適切な負荷補償を負荷補償を容易に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による油圧駆動装置の
油圧回路図である。
【図2】方向切換弁のメータイン絞りとセンターバイパ
ス絞りのストロークに対する開口面積の関係を示す図で
ある。
【図3】ネガティブ流量制御する傾転制御装置の流量特
性を示す図である。
【図4】メータイン流量特性、バイパス流量特性及びポ
ンプ流量特性を示す図である。
【図5】従来の油圧駆動装置のメータイン流量特性を示
す図である。
【図6】他の従来の油圧駆動装置のメータイン流量特性
を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態による油圧駆動装置の
油圧回路図である。
【図8】ポジティブ流量制御する傾転制御装置の流量特
性を示す図である。
【図9】本発明の第3の実施形態による油圧駆動装置の
油圧回路図である。
【図10】従来の油圧駆動装置の油圧回路図である。
【符号の説明】
1 可変容量型油圧ポンプ 2n 傾転制御手段(ネガコン制御) 2p 傾転制御手段(ポジコン制御) 3 供給路 4 バイパス通路 5 アクチュエータ 6 安全弁 7 逆止弁 10 方向切換弁 10a,10b メータイン絞り 11 センターバイパス絞り 12 圧力制御弁 12a,12b 信号管路 12s ばね 12v 弁体 13 バイパス管路 14a,14b 検出路 14c ドレン管路 15 シャトル弁 16 負荷圧導入路 17 負荷圧導入路 20 圧力発生装置 21 絞り 22 低圧リリーフ弁 23 信号管路(ネガコン信号管路) 30 操作レバー装置 31a,31b パイロット管路 32 シャトル弁 33 信号管路(ポジコン信号管路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−117409(JP,A) 特公 平3−81003(JP,B2) 特公 平3−81004(JP,B2) 特公 平3−71561(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F15B 11/00 - 11/02 E02F 9/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出さ
    れる圧油によって駆動される少なくとも1つのアクチュ
    エータと、前記油圧ポンプとタンクとを連通するバイパ
    ス通路上にセンターバイパス絞りを有するオープンセン
    タ形の方向切換弁と、前記方向切換弁の操作に応じて前
    記油圧ポンプの吐出流量を制御するポンプ制御手段とを
    備え、前記方向切換弁の操作に応じて前記油圧ポンプか
    ら前記アクチュエータに供給される圧油の流量を制御す
    る油圧駆動装置において、 前記アクチュエータの負荷圧力を検出する検出手段と、 前記バイパス通路の前記センターバイパス絞りの下流側
    に配置され、前記センターバイパス絞りの出口圧力が開
    弁方向に付与され、前記検出手段で検出された負荷圧力
    が閉弁方向に付与され、前記センターバイパス絞りの出
    口圧力を前記アクチュエータの負荷圧力と同じになるよ
    うに制御する圧力制御弁とを備えることを特徴とする油
    圧駆動装置。
  2. 【請求項2】油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出さ
    れる圧油によって駆動される複数のアクチュエータと、
    前記油圧ポンプとタンクとを連通するバイパス通路に直
    列に接続され、それぞれバイパス通路上にセンターバイ
    パス絞りを有する複数のオープンセンタ形の方向切換弁
    と、前記複数の方向切換弁の操作に応じて前記油圧ポン
    プの吐出流量を制御するポンプ制御手段とを備え、前記
    複数の方向切換弁の操作に応じて前記油圧ポンプから前
    記複数のアクチュエータに供給される圧油の流量をそれ
    ぞれ制御する油圧駆動装置において、 前記複数のアクチュエータのそれぞれで検出される負荷
    圧力のうち最高負荷圧力を検出する検出手段と、 前記バイパス通路における最下流のセンターバイパス絞
    りの下流側に配置され、前記最下流のセンターバイパス
    絞りの出口圧力が開弁方向に付与され、前記検出手段で
    検出された最高負荷圧力が閉弁方向に付与され、前記最
    下流のセンターバイパス絞りの出口圧力を前記最高負荷
    圧力と同じになるように制御する圧力制御弁とを備える
    ことを特徴とする油圧駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の油圧駆動装置におい
    て、前記油圧ポンプは可変容量型であり、前記ポンプ制
    御手段は、前記バイパス通路の前記圧力制御弁の更に下
    流に配置され、バイパス通路の流量に応じた圧力を発生
    させる圧力発生手段と、この圧力発生装置で発生した圧
    力に応じて前記油圧ポンプの吐出容量をネガティブ流量
    制御する傾転制御手段であることを特徴とする油圧駆動
    装置。
  4. 【請求項4】請求項1又は2記載の油圧駆動装置におい
    て、前記油圧ポンプは可変容量型であり、前記ポンプ制
    御手段は、前記方向切換弁に対する操作手段の操作信号
    を検出する手段と、この検出手段で検出した操作信号に
    応じて前記油圧ポンプの吐出容量をポジティブ流量制御
    する傾転制御手段であることを特徴とする油圧駆動装
    置。
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