JP2754351B2 - 下口線処理方法および下口線処理装置 - Google Patents

下口線処理方法および下口線処理装置

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JP2754351B2
JP2754351B2 JP6327175A JP32717594A JP2754351B2 JP 2754351 B2 JP2754351 B2 JP 2754351B2 JP 6327175 A JP6327175 A JP 6327175A JP 32717594 A JP32717594 A JP 32717594A JP 2754351 B2 JP2754351 B2 JP 2754351B2
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bobbin
flange
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traverse
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昭 加道
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MYAZAKI TETSUKO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撚線機、伸線機等にお
ける線材巻取機に用いられるボビンに巻き取られる線材
の端末処理に関する。
【0002】
【従来の技術】線材巻取機のボビンには、撚線または伸
線等の加工された線材が巻き取られる。そのとき、ボビ
ンから線材の始端を外部に取り出して下口線とし、他の
ボビンの線材の終端に溶接等により接続して、次工程に
おいて連続作業できるようにされている。そして、下口
線は、ボビンのフランジに固定されたり、ボビンのフラ
ンジに一体的に取り付けられたホイールまたは別体のホ
イールに巻き付けられたりして保持されており、フラン
ジの縁に沿ってフランジの内側に導かれ、ボビンに巻き
付けられていく。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにフランジ
の外側にある下口線をフランジの内側に導くと、図23
に示すように、下口線Sはフランジ1の縁に引っ掛かっ
てボビン2の内側に達しており、ボビン2に線材を巻き
取るためにトラバース部をボビン2のフランジ寄りに移
動させてボビン2を回転させると、下口線Sがフランジ
1の縁を滑ってボビン2に巻き付かないことがある。な
お、図中、3はホイールである。
【0004】また、図23の状態からボビンを回転させ
て線材を巻き取っていく場合、下口線がボビンに密着し
ていないため線材が下口線の上に巻き付けられ、ボビン
との間に隙間ができてしまうという問題が発生する。
【0005】そこで、本発明は、上記に鑑み、ボビンに
確実に巻き付けることができるように下口線を処理する
方法およびその装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手
段は、線材巻取機に回転自在にかつ着脱自在に支持さ
れ、線材Wの始端側が下口線Sとして外部に取り出され
トラバース部20により線材Wが巻き付けられるボビン
2において、満巻きされたボビン2を空のボビン2に交
換して、把持手段により掴まれた下口線Sを前記ボビン
2のフランジ1に巻き付けた後、前記トラバース部20
をフランジ1の内側方向に移動させるときに、前記トラ
バース部20とフランジ1との間に渡る下口線Sを前記
トラバース部20とともに移動する案内棒70に引っ掛
けてフランジ1を乗り越えさせ、前記ボビン2を回転さ
せてフランジ1の縁よりも低くなるように下口線Sを
ランジ1の内側に導くものである。
【0007】そのために、ボビン2のフランジ1より外
側で線材Wを掴む把持手段と、線材Wを切断して下口線
Sにする切断手段と、ボビン2のフランジ1に下口線S
を巻き付けて止めておく巻付手段と、ボビン2を回転さ
せる回転手段と、線材Wをフランジ1の内側あるいは外
側にくるようにトラバース部20を移動させる移動手段
とを備え、トラバース部20に、下口線Sを引っかけて
フランジ1の内側に案内する案内棒70が設けられてい
る。
【0008】
【作用】上記課題解決手段において、下口線Sをフラン
ジ1に巻き付けた後、トラバース部20をボビン2の中
心まで移動させる。このとき、フランジ1の外側からト
ラバース部20に渡る下口線Sは案内棒70に引っ掛け
られ、フランジ1を乗り越えてボビン2の軸方向に引っ
張られた状態になる。この状態で、ボビン2を回転させ
ると、下口線Sは案内棒70に引っ掛かったまま供給さ
れ、トラバース部20からの線材Wはフランジ1の内側
に入った状態でしかもフランジ1よりも低いところを通
ってフランジ1に達し、そこでフランジ1を乗り越え
る。下口線Sがフランジ1を乗り越える部分では、直角
に近い状態で折れているため、下口線Sはフランジ1の
縁に沿って滑るというようなことがなくなり、ボビン2
が回転してもフランジ1を乗り越えて完全にフランジ1
の内側に導かれた状態が維持され、ボビン2の端から巻
き付けていくことが可能となる。
【0009】
【実施例】本実施例の線材巻取機は、例えば二度撚り式
撚線機において用いられるもので、撚線機本体に回動自
在に支持された矩形状のクレドル5と、クレドル5の外
周部に左右一対の回転軸を中心として回転自在に配され
た弓形の回転体とを備えている。各回転軸には、線材W
が通る線材通過用中心孔が貫通形成され、一方の回転軸
が駆動プーリ、ベルトを介して駆動モータによって回転
駆動される。そして、図2の如く、クレドル5の内側
に、ボビン2が支持軸6,7を介して回転自在にかつ着
脱自在に支持されている。
【0010】前記クレドル5は、その左右両側が回転軸
に軸受を介して支持されており、前後両側に回転軸と直
交する方向に一対の支持軸6,7が装着されている。各
支持軸6,7の先端には、ボビン2の中心孔8に係合さ
れる凸状の係合体9が取付けられ、ボビン2が回転可能
に支持されている。前側の支持軸6は、クレドル5に対
して軸方向に移動自在に支持されており、ばね10によ
り内方向に付勢され、空気圧あるいは油圧の供給により
外方向に移動され、支持軸6が後退することによって、
ボビン2がクレドル5から着脱可能となる。後ろ側の支
持軸7は、クレドル5に軸受11を介して回転自在に支
持され、その一端がクレドル5より外部に突出してお
り、ボビン駆動プーリ12が取付けられている。
【0011】そして、ボビン2を回転させるための回転
手段として、駆動モータに取り付けられた駆動プーリに
ベルトを介して回転軸のタイミングプーリが接続され、
これにギアを介してパウダークラッチが連結され、その
クラッチ軸にクラッチプーリが取付けられ、これにベル
トを介して前記ボビン駆動プーリ12が接続され、駆動
モータの駆動力が回転軸からパウダークラッチ、クラッ
チプーリ、ベルト、ボビン駆動プーリ12を介して支持
軸7に伝達される。そして、支持軸7に一体的に取り付
けられた回転板13にケリー14が設けられ、ケリー1
4がボビン2のフランジ1の係合孔15に挿入されるこ
とによりボビン2は回転される。なお、回転体とボビン
2とは同じ駆動系であり、ボビン2を一定の回転速度で
回転すると、線材Wの巻取径が大になるにしたがってそ
の周速が速くなるため、駆動系にパウダークラッチが介
在され、ボビン2とトラバース部20間の線材張力に応
じてボビン2の回転速度が制御されている。
【0012】そして、前記クレドル5の内側には、二度
撚りされた線材Wを一旦巻き取る一対の引取車と、引取
車に巻取られた線材Wをボビン2に案内して巻き付かせ
るトラバース部20とが設けられている。引取車は、回
転手段のギアに連結され、一定速度で回転駆動される。
【0013】トラバース部20は、図3,4の如く、ボ
ビン2と同軸方向に支持された案内ローラ21と、縦軸
回りに支持された一対の挟みローラ22と、両ローラ2
1,22が装着された支持台23とを備え、クレドル5
間に支持軸6,7と平行にトラバース軸24およびガイ
ド軸25が差渡されている。支持台23は、螺刻された
トラバース軸24に螺合され、ガイド軸25には摺動自
在に嵌合され、トラバース軸24の回転により支持台2
3がボビン5の軸方向に往復動することによって引取車
からの線材Wを各ローラ21,22に通して回転するボ
ビン2の胴部に整列させて巻き付けていく。なお、トラ
バース部20の移動手段としては、前記回転手段のクラ
ッチプーリとボビン駆動プーリ12との間に介装された
プーリを介してトラバース軸24を回転させることによ
り、支持台23を移動させるものである。
【0014】そして、線材巻取機は、線材Wの始端がボ
ビン2のフランジ1より外部に取り出された下口線Sの
処理を行うための下口線処理装置および満巻されたボビ
ン2を空のボビン2と交換するボビン交換装置も有して
いる。なお、ボビン交換装置については、例えば特開平
3ー23162号公報に記載されているものを用いてい
る。
【0015】下口線処理装置は、ボビン2のフランジ1
より外側で線材Wを掴む把持手段と、線材を切断して下
口線Sにする切断手段と、ボビン2のフランジ1に下口
線Sを巻き付けて止めておく巻付手段と、ボビン2を回
転させる前記回転手段と、線材Wをフランジ1の内側あ
るいは外側にくるようにトラバース部20を移動させる
前記移動手段とを備えている。
【0016】前記把持手段は、図2,5,6の如く、線
材Wを挟んで掴むチャック30と、チャック30を開放
させるシリンダ31とを備え、チャック30はボビン2
とクレドル5との間で支持軸7の回転板13に取付板3
2を介して取り付けられ、シリンダ31はクレドル5に
トラバース部20の方向に向かう右斜め上向きに取り付
けられ、ボビン2の回転につれてチャック30が回転さ
れ、所定位置においてチャック30とシリンダ31とが
係合可能となり開放されるようになっている。
【0017】チャック30は、逆T字状の固定片33お
よび固定片33に軸34を介して揺動自在に支持された
開閉片35を有し、開閉片35を開方向に付勢するばね
36が設けられている。開閉片35は、略L字状で上部
が幅広に形成され、その上端に線材Wを掴んだとき線材
Wが外れないように固定片33の上面に当接する凸部3
7が設けられており、下部にはローラ38がその下側を
はみ出すように回転自在に装着され、取付板32の側壁
に沿って転動している。また、開閉片35の対向面とは
反対側の背面に、開放時にフランジ1に接触するのを避
けるための凹み39が形成されている。
【0018】固定片33の上部には、貫通孔40が形成
されており、前記ばね36が装着され、また開閉片35
の下部が出入りするようになっている。固定片33の下
部は、回転板13に固定された取付板32に半径方向に
設けられた一対のガイド杆41に摺動自在に外嵌されて
おり、固定片33と取付板32との間に圧縮ばね42が
介装され、固定片33を下向きに押している。
【0019】また、取付板32の上部には、開閉片35
の下部が出入りできるような切欠43が形成され、取付
板32の側壁から切欠43にかけて傾斜しており、開閉
片35のローラ38が転動して入り込むようになってい
る。
【0020】前記シリンダ31は、そのロッド50に固
定片33に当接して押し上げる押体51が取り付けら
れ、ロッド50の伸長により固定片33が上昇して、ロ
ーラ38が切欠43の位置に達すると、ばね36の付勢
力によって開閉片35が揺動され、チャック30は開放
状態となる。なお、ロッド50を短縮させると、固定片
33は圧縮ばね42の付勢力により下降しようとする
が、ばね36の付勢力が強いため、チャック30は開放
状態で保持される。そこで、開閉片35を強制的に閉じ
させるために、開閉片35に当接して押すチャック閉レ
バー(図示せず)が設けられている。これは、所定位置
から少し回転させた位置でチャック30が閉じるように
クレドル5に取り付けたり、あるいはチャック30に近
接してくる前記切断手段に取り付けられている。
【0021】また、チャック30の近傍に、図7の如
く、チャック30を開放したときに下口線Sがボビン側
に飛び出さないようにする保持片52が設けられてお
り、取付板32にリニアガイド等を介して上下動自在に
支持され、ばね53により下方向に付勢されている。そ
して、シリンダ31のロッド50に取り付けられた別の
押体54が当接可能とされ、チャック30の開放に伴っ
て上昇される。これによって、下口線Sがチャック30
に挟まって抜け出ないといった不具合をなくすことがで
きる。
【0022】前記切断手段は、一般的な空気圧あるいは
油圧によって作動するニッパ60からなり、シリンダ等
によりボビン2に対して近接離間され、ボビン2のフラ
ンジ1より外側でチャック30とフランジ1との間に渡
る線材Wを切断可能とされている。
【0023】前記巻付手段は、回転板13に対して等間
隔に取り付けられた5個の線材取付体61を備え、この
線材取付体61は、図2に示すように、回転板13に固
定された支持片62に移動自在に係合されフランジ1に
当接する円錐台状の押さえ具63と、押さえ具63をフ
ランジ1の方向に付勢するばね64とから構成され、チ
ャック30に掴まれた下口線Sがボビン2の回転により
押さえ具63とフランジ1とに挟まれてフランジ1に沿
って巻き付けられいく。
【0024】そして、下口線Sをフランジ1に固定する
とともに満巻きされたボビン2において線材Wの終端を
ボビン2の巻付線上に固定するための固定手段を備えて
おり、これは所定の長さに切断された接着テープTを吸
着する接着部65と、接着部65をボビン2に対して近
接離間させるモータおよび接着部65を90°旋回させ
るロータリアクチュエータとからなる。リールより供給
された接着テープTを真空圧により吸着して切断後、接
着部65が線材固定位置あるいは下口線固定位置の上方
まできたときにボビン2に接触したリミットスイッチが
オンすると、接着部65の吸着器が下降して接着テープ
Tがボビン2に対して接着され、線材Wが固定される。
【0025】また、前記トラバース部20には、図3,
4に示すように、ボビン2の回転につれて下口線Sを引
っかけてフランジ1を乗り越えさせ内側に導く案内棒7
0と、チャック30から下口線Sを取り除く爪71が設
けられている。案内棒70は、丸棒をフランジ1より大
径の曲率に湾曲させたもので、案内ローラ21と平行に
外側の位置に配され、支持台23にアーム72を介して
取り付けられている。爪71は、二股状に形成され、支
持台23の下部に外側に向かって突出するように取り付
けられており、トラバース部20が前進(クレドル5の
前側に向かって進行)したときにチャック30と線材取
付体61との間に侵入して、下口線Sの始端を外側に押
し出す。これによって、下口線Sがチャック等に絡まっ
てしまうことを防ぎ、後工程を円滑に実行できる。
【0026】なお、図2中、73はボビン2の回転位置
を検出するためのリミットスイッチであり、それぞれの
モータ、シリンダ等はマイクロコンピュータ、プログラ
マブルロジックコントローラ(PLC)等の制御装置に
よりあらかじめ決められた順序に従ってリミットスイッ
チ、近接スイッチ等の検出信号に基づいて駆動制御され
るようになっている。
【0027】次に、下口線Sの処理手順を図8〜図21
に基づいて説明する。まず、ボビン2に線材Wが設定条
長だけ巻かれたことが計尺器等によって検出されると、
図8に示すように、トラバース部20を前側のフランジ
1に近い定位置に停止させ、クレドル5を水平状態で停
止させ、ボビン2を第1定位置で停止させる。このと
き、下口線Sの始端を掴んでいるチャック30はほぼ1
80°の位置で停止する。
【0028】そして、図9に示すように、接着部65が
下降してきてボビン2に近づき、90°旋回してフラン
ジ1と対向させ、接着テープTを貼りつけて下口線Sを
フランジ1に固定する。図10に示すように、ボビン2
を回転させて第2定位置で停止させ、同様に下口線Sを
接着テープTで固定する。このとき、チャック30は約
45°の位置に停止し、シリンダ31と係合可能となっ
ている。さらに、図11に示すように、接着部65を線
材固定位置の上方までボビン2の内側方向に移動させ、
同様に接着テープTで線材Wの終端部を固定する。
【0029】線材Wおよび下口線Sをボビン2に固定
後、図12に示すように、シリンダ31を作動させてロ
ッド50を伸長させると、固定片33が上昇して開閉片
35のローラ38が取付板32の切欠43に入り、開閉
片35が揺動して開放される。また、同時に保持片52
も上昇され、下口線Sが引っ掛かって持ち上げられる。
【0030】図13に示すように、トラバース部20が
前進してきて、案内ローラ21がフランジ1よりも外側
に位置するチャック位置で停止され、下口線Sの始端は
爪71によりチャック30から完全に取り除かれる。
【0031】そして、図14に示すように、ボビン2が
回転して第3定位置で停止され、チャック30は開放さ
れたままの状態で約130°の位置に停止する。このと
き、線材Wは固定されたところからフランジ1を越えて
案内ローラ21まで斜めに走っているため、チャック3
0が回転してくると、線材Wが開閉片35と固定片33
との間に自然に導かれる。
【0032】ここで、図15に示すように、ニッパ60
が近づいてくる。このとき、ニッパ60にチャック閉レ
バーが取り付けられていると、開閉片35にチャック閉
レバーが当接して、チャック30が閉じる。あるいはク
レドル5にチャック閉レバーが取り付けられていると、
ボビン2の回転につれてチャック30が回転したとき、
チャック閉レバーに開閉片35が当接することにより線
材Wを挟みながらチャック30が閉じられる。このよう
に、チャック30が閉じた後、ニッパ60に設けられた
線材検出センサが下口線Sに接触することによりニッパ
60が作動して、チャック30とフランジ1の間で線材
Wを切断する。その後、ボビン2の交換を行う。満巻き
されたボビン2がクレドル5から取り出されるとき、フ
ランジ1から押さえ具63が離間しても下口線Sが固定
されているため、ばらけることはない。
【0033】図16に示すように、満巻きされたボビン
2を線材巻取機から搬出すると、切断された線材Wのう
ちトラバース部側は下口線Sとなり、その始端がチャッ
ク30に掴まれている。次に、図17に示すように、空
のボビン2を装着すると、フランジ30に押さえ具63
が密着され、図18に示すように、ボビン2を回転させ
ると、下口線Sが押さえ具63に接触し、その傾斜によ
ってフランジ1の方向に滑っていき、フランジ1と押さ
え具63とに挟まれながら下口線Sがフランジ1に巻き
付けられる。
【0034】そして、下口線Sを数回巻き付け、ボビン
2を第3定位置で停止させ、図19に示すように、トラ
バース部20をボビン2の中心まで後退させる。このと
き、押さえ具63と案内ローラ21との間に渡る下口線
Sは案内棒70に引っ掛けられ、フランジ1を乗り越え
てボビン2の軸方向に引っ張られた状態になる。この状
態で、図20に示すように、ボビン2を回転させると、
下口線Sは案内棒70に引っ掛かったまま供給され、案
内ローラ21からの線材Wはフランジ1の内側に入った
状態でしかもフランジ1よりも低いところを通ってフラ
ンジ1に達し、押さえ具63に近いところでフランジ1
を乗り越え、図1に示すような状態となる。
【0035】そこで、図21に示すようにボビン2を約
90°だけ回転させ、トラバース部20をターン位置ま
で前進させる。そうすると、下口線Sがフランジ1を乗
り越える部分では、直角に近い状態で折れているため、
下口線Sはフランジ1の縁に沿って滑るというようなこ
とがなくなり、図22に示すように、ボビン2が回転し
てもフランジ1を乗り越えて完全にフランジ1の内側に
導かれた状態が維持される。そして、巻取運転を開始
し、線材Wをボビン2の端から巻き付けていく。
【0036】このように、下口線Sをボビン2の外側か
ら内側に導くことによって、線材Wをボビン2に密着さ
せ整列させて巻き付けていくことができる。また、線材
Wがフランジ1に沿って滑ることがないので、損傷を防
止でき品質向上となり、しかも線材を端から無駄にする
ことなく有効に使用できる。
【0037】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の範囲内で上記実施例に多くの修
正および変更を加え得ることは勿論である。例えば、満
巻き後に下口線を固定したが、下口線をフランジに巻き
付けた時点で固定しておいてもよい。
【0038】下口線の巻き付け方法として、フランジに
一体的に設けられたホイールに直接巻き付けてもよい
し、ボビンとは別体のホイールに一旦巻き付けてから下
口線をフランジ側に押し付けて固定してもよい。
【0039】線材を掴むとき、線材を切断して下口線と
して取り出し巻き付ける間だけ掴んでおけばよいので、
線材をボビン上に固定したときにチャックで掴み、そこ
で切断してしまい、そのチャックをフランジの外側に移
動させて、下口線を巻き付けるようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
よると、下口線をフランジの外側から内側に導くときに
強制的にフランジよりも低いところを通るように乗り越
えさせることができ、線材を巻き付けるためにボビンを
回転させても線材がフランジに沿って滑ることはない。
【0041】したがって、線材がボビンに密着して整列
した状態で確実に巻き付けていくことができ、また線材
の損傷を防止できて品質向上となり、しかも線材を端か
ら無駄にすることなく有効に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の下口線処理において下口線をフランジ
の内側に導いた状態を示す図
【図2】クレドルのボビン支持部分の断面図
【図3】トラバース部の正面図
【図4】トラバース部の平面図
【図5】チャックの断面図
【図6】チャックの側面図
【図7】保持片の断面図
【図8】線材巻取終了時の状態を示す図で、(a)は平
面図、(b)は側面図
【図9】下口線を固定したときの状態を示す図で、
(a)は平面図、(b)は側面図
【図10】チャックを定位置に移動させたときの状態を
示す図で、(a)は平面図、(b)は側面図
【図11】線材を固定したときの状態を示す図で、
(a)は平面図、(b)は側面図
【図12】チャックを開放したときの状態を示す図で、
(a)は平面図、(b)は側面図
【図13】トラバース部を前進させたときの状態を示す
図で、(a)は平面図、(b)は側面図
【図14】チャックに下口線が挟まったときの状態を示
す図で、(a)は平面図、(b)は側面図
【図15】下口線を掴んで切断したときの状態を示す図
で、(a)は平面図、(b)は側面図
【図16】満巻きされたボビンを搬出したときの状態を
示す図で、(a)は平面図、(b)は側面図
【図17】空のボビンを装着したときの状態を示す図
で、(a)は平面図、(b)は側面図
【図18】下口線をフランジに巻き付けたときの状態を
示す図で、(a)は平面図、(b)は側面図
【図19】トラバース部を後退させて下口線をフランジ
の内側に案内したときの状態を示す図で、(a)は平面
図、(b)は側面図
【図20】ボビンを回転させて下口線がフランジを乗り
越えたときの状態を示す図で、(a)は平面図、(b)
は側面図
【図21】線材の巻取運転を行うときの状態を示す図
で、(a)は平面図、(b)は側面図
【図22】線材の巻取運転開始時の下口線の状態を示す
【図23】従来の下口線をフランジの内側に導いたとき
の状態を示す図
【符号の説明】
1 フランジ 2 ボビン 20 トラバース部 30 チャック 31 シリンダ 60 ニッパ 61 線材取付体 65 接着部 70 案内棒 S 下口線 W 線材 T 接着テープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−23162(JP,A) 特開 平6−166466(JP,A) 特開 平2−182671(JP,A) 特開 昭53−146951(JP,A) 特開 平4−277168(JP,A) 実開 平4−77590(JP,U) 実開 平4−130271(JP,U) 特公 昭53−7577(JP,B2) 特公 平4−5633(JP,B2) 特公 平3−4471(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65H 54/00 - 54/34 B65H 65/00 B65H 75/00 - 75/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線材巻取機に回転自在にかつ着脱自在に
    支持され、線材の始端側が下口線として外部に取り出さ
    れトラバース部により線材が巻き付けられるボビンにお
    いて、満巻きされたボビンを空のボビンに交換して、把
    持手段により掴まれた下口線を前記ボビンのフランジに
    巻き付けた後、前記トラバース部をフランジの内側方向
    に移動させるときに、前記トラバース部とフランジとの
    間に渡る下口線を前記トラバース部とともに移動する案
    内棒に引っ掛けてフランジを乗り越えさせ、前記ボビン
    を回転させてフランジの縁よりも低くなるように下口線
    フランジの内側に導くことを特徴とする下口線処理方
    法。
  2. 【請求項2】 線材巻取機に回転自在かつ着脱自在に支
    持され、線材の始端側が下口線として外部に取り出され
    トラバース部により線材が巻き付けられるボビンにおい
    て、前記ボビンのフランジより外側で線材を掴む把持手
    段と、線材を切断して下口線にする切断手段と、前記ボ
    ビンのフランジに下口線を巻き付けて止めておく巻付手
    段と、前記ボビンを回転させる回転手段と、線材を前記
    フランジの内側あるいは外側にくるように前記トラバー
    ス部を移動させる移動手段とを備え、前記トラバース部
    に、下口線を引っかけてフランジの内側に案内する案内
    棒が設けられ、前記ボビンの回転につれて下口線がフラ
    ンジを乗り越えてフランジの内側に導かれることを特徴
    とする下口線処理装置。
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