JP2747081B2 - 光記録媒体用透明基板の製造方法および成形金型 - Google Patents

光記録媒体用透明基板の製造方法および成形金型

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JP2747081B2 JP2081225A JP8122590A JP2747081B2 JP 2747081 B2 JP2747081 B2 JP 2747081B2 JP 2081225 A JP2081225 A JP 2081225A JP 8122590 A JP8122590 A JP 8122590A JP 2747081 B2 JP2747081 B2 JP 2747081B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、樹脂材料からなる光記録媒体用透明基板の
製造方法と、当該基板を成形するための成形金型とに関
する。
〔従来の技術〕
第24図は、従来の透明基板成形金型の断面図である。
同図において1は固定金型、2はスタンパ外周押えリン
グ、3は可動金型、4はスタンパ、5はスプールブツシ
ユ、6はスタンパ内周押え、7はエジエクトリング、8
は固定カツター、9は可動カツター、10はエジエクトピ
ン、11は外径規制面、12はキヤビテイである。
同図に示すように、前記固定金型1、スプールブツシ
ユ5、固定カツター8とスタンパ4は対向して平行状態
に配置されており、この両者によつて透明基板の厚さが
規制される。一方、固定金型1とスンタパ4との間に配
置されたスタンパ外周押えリング2によつて、透明基板
の外径が規制される。
前記スタンパ4は、樹脂基板に転写しようとする渦巻
状または同心円状の信号パターンの反転パターン13が形
成された薄板状の金型であつて、スタンパ内周押え6お
よびスタンパ外周押えリング2によつて可動金型3に取
り付けられる。
スタンパ内周押え6は、スタンパ4の内周部を前記可
動金型3に強固に固定する。これに対し、スタンパ外周
押えリング2は、スタンパ4の径方向への自由な熱膨張
を許容し、かつ樹脂充填時にキヤビテイ12内のガスを排
出して高真円度の信号パターンが転写できるようにする
ため、スタンパ当接面2aとスタンパ4の表面との間に最
大15μm程度のクリアランス14ができるように配置さ
れ、スタンパ4の外周部を緩やかに支える。
このスタンパ外周押えリング2のキヤビテイ面、すな
わち透明基板の外径規制面11は、成形品である当該基板
の美観を良好にするため、スタンパ4の反転パターン13
形成面に対して垂直に形成されている。
この基板成形用金型は、第25図(a)に示すように、
スプール5aよりキヤビテイ12内に溶融樹脂15を充填して
鏡面状の光入射面と信号面とを有する板状体16を形成し
た後、第25図(b)に示すように、可動カツター9を突
出してその先端部を固定カツター8内に内挿し、スプー
ル5aを切断すると共にセンタ孔17を開設して製品である
透明基板18を作製する。
この基板成形用金型によると、第26図に示すように、
センタ孔17が鏡面状に形成される。
また、この成形金型には第27図に示すように基板取り
出しロボツト20が付設されており、射出成形された透明
基板18がキヤビテイ12内から自動的に取り出せるように
なつている。この基板取り出しロボツト20は、射出成形
及び孔あけが完了し、可動金型3が開かれた段階でスタ
ンパ外周押えリング2内に挿入され、透明基板18のセン
タ孔17の周囲を吸着してこれをスタンパ外周押えリング
2の開放端側(矢印Aの方向)に引き出す。
なお、これに関する公知技術としては、特公昭60−18
527号公報を挙げることができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記の装置およびセンタ孔開設方法によると、可動カ
ツター9の先端部を固定カツター8内に内挿したとき、
両カツター8,9のクリアランス内に樹脂が残留して膜状
あるいは粉粒状の切断かすを生じ、固定金型1と可動金
型3とを型開きしたとき、その切断かすが飛散して透明
基板18の表面に付着しやすい。このため、良品の歩留り
が悪く、光記録媒体がコスト高になるといつた問題を生
じる。
特に、光入射面にハードコートを施すタイプの透明基
板においては、微細な切断かすであつても光入射面に付
着すると、ハードコート剤がその切断かすの周囲に盛り
上がり、広い範囲にわたつて光学特性を劣化するため、
良品の歩留りが一層悪化する。
なお、固定カツター8と可動カツター9との間のクリ
アランスを狭くすれば切断かすの発生を減少することが
できるが、切断かすの発生を完全に防止できないばかり
でなく、固定カツター8および可動カツター9の摩耗あ
るいはかじりが発生してカツター寿命が短くなるといつ
た新たな問題を生じるので、実用上採用し得ない。
従って、本発明の目的は、カッターの寿命を短縮する
ことなく、基板の表面に切断かすが付着しにくい透明基
板を作製する方法を提供すること、およびこのような透
明基板を作製するに好適な基板成形用金型を提供するこ
とにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、前記の目的を達成するため、光記録媒体用
透明基板の製造方法については、円板状のキャビティと
当該キャビティの中央部に連通するスプールと当該スプ
ールを切断する固定カッターおよび可動カッターを備え
た成形金型を用いて光入射面と信号面とセンタ孔とを有
する樹脂製の透明基板を製造する方法において、前記ス
プールを通して前記キャビティ内に溶融樹脂を充填し、
光入射面と信号面とを有する板状体を成形した後、前記
スプールと対向に配設された前記可動カッターを前記ス
プールの周囲に配置された前記固定カッター内に挿入さ
れない所要の位置まで突出して前記板状体の中心部に薄
肉部を形成し、しかる後に、当該薄肉部より内周部分を
折り取ることによって所要のセンタ孔を開設するという
構成にした。
また、成形金型については、円板状のキャビティと、
当該キャビティの中央部に連通するスプールと、当該ス
プールの外周部に配置されたリング状の固定カッター
と、前記キャビティを介して前記固定カッターと対向に
配置された固定カッターの内径よりも小径の外径を有す
る可動カッターとを備えた光記録媒体用透明基板の成形
金型において、前記可動カッターを突出したとき、その
先端部が前記固定カッター内に内挿されないようにこの
可動カッターの動作範囲を調整し、前記キャビティ内に
溶融樹脂を充填することによって形成された板状体の中
心部に薄肉部を形成する手段を備えるという構成にし
た。
〔作用〕
前記の成形金型を用いて前記の方法で透明基板を製造
すると、センタ孔を開設する際、可動カツターを固定カ
ツターに内挿せず、スプールの周囲に薄肉部を残すよう
にしたので、両カツターによつて切断かすが生成される
ことがなく、射出成形された透明基板に当該切断かすが
付着するということがない。よつて、良品の歩留りを改
善することができ、製品である光記録媒体を低コスト化
することができる。
また、可動カツターを固定カツターに内挿しないの
で、これら両カツターが互いに摺動することによる摩耗
あるいはかじりをなくすことができ、カツターの耐用命
数を延長することができる。
なお、この製造装置および製造方法によると、透明基
板に開設されたセンタ孔の光入射面側のエツジ部すなわ
ち薄肉部を折り取つた部分がセンタ孔の他の部分すなわ
ち可動カツターによつて開設された部分に比べて粗面と
なつたり、該部にばり状の膜状体ができたりする。しか
し、透明基板の中心部に心出し用のハブを設ける光デイ
スクにおいては、当該エツジ部が情報の記録/再生等に
何ら影響を及ぼさないので、樹脂上何らの不都合を生じ
ることもない。
〔実 施 例〕
第1図に本発明に係る成形金型の第1実施例を示す。
この図に示すように、本発明の成形金型も基本的には先
に説明した従来品と同様であり、固定金型1と、スタン
パ外周押えリング2と、可動金型3と、スタンパ4と、
スプールブツシユ5と、スタンパ内周押え6と、エジエ
クトリング7と、固定カツター8と、可動カツター9
と、エジエクトピン10とを備えている。その他、本図に
おいて、第24図と対応する部分には、第24図に表示した
のと同一の符号が表示されている。
本発明の特徴は、第2図に拡大して示すように、前記
スタンパ外周押えリング2の外周規制面11を、前記スタ
ンパ4側が狭く前記固定金型1側に至るに従つて順次広
くなる斜面状に形成し、スタンパ外周押えリング2のス
タンパ4と対向する角部の内幅D1を、固定金型1とスタ
ンパ外周押えリング2とによつて画定される部分の内幅
D2よりも小さくした点にある。
前記固定金型1の寸法D2とスタンパ4側の寸法D1との
寸法差(D2−D1)は、少なくともスタンパ4とスタンパ
外周押えリング2との間で生成されるばり21の突出量S
よりも大きく設定される。
外径規制面11の角度θは、必要に応じて任意の角度に
形成することができるが、一般に2度〜30度程度とする
ことが好しく、3度〜10度とすれば最適である。従つ
て、この金型から製造される透明基板18の外周面には、
第5図に示すように、外径規制面の角度θに略等しい角
度θのテーパが形成される。
なお、本実施例にいう斜面状の概念には、第2図に示
すような完全な斜面のほか、第3図に示すような湾曲面
をも含む。
このスタンパ外周押えリング2の外径規制面11の形状
以外については、前記した従来の成形金型と同様に構成
される。
前記実施例に係る成形金型を用いた場合にも、スタン
パ4とスタンパ外周押えリング2との間に設定されるク
リアランス14の部分に従来技術に係る成形金型を用いた
場合と同様のばりが生成される。従つて、成形された透
明基板18をロボツト20にて取り出す際、ばち21がスタン
パ外周押えリング2のスタンパ当接面2aと外径規制面11
との角部を乗り越えるまでは、第4図に破線で示すよう
に、従来と同程度まで透明基板18を湾曲させなくてはな
らない。
然るに、ばり21が前記角部を乗り越えた後は、外径規
制面11の内幅が順次広くなるので、第4図に実線で示す
ように、透明基板18の湾曲が低減または解消され、透明
基板18に作用する曲げ応力を緩和することができる。従
つて、透明基板18の変形や複屈折が低減され、光学特性
に優れた透明基板を作製することができる。
なお、前記クリアランス14の値は樹脂材料の種類、射
出注入樹脂の溶融温度、ばりの大きさの設定値、スタン
パの温度などに応じて適宜調整設定される。
例えば、ポリカーポネート樹脂を280〜360℃の間に溶
して90〜130℃のスタンパ押え金型に射出し、ばりの長
さが20〜30μm以下になるように設定して射出成形する
場合、上記クリアランス14の値は約10μm±4μmに設
定されなければならない。
また、成形された透明基板を金型から取り出す際の基
板温度は、残留変形が残らず、かつ、複屈折など光学的
異方性をできるだけ小さくすることを考慮して設定され
る。例えばポリカーボネート基板の場合、115〜128℃程
度の基板温度、特に120〜128℃の基板温度で取り出すの
が好ましい。
下表に、従来の成形金型によつて成形された透明基板
と前記第1実施例に係る成形金型によつて成形された透
明基板の、光入射面の平面度を示す。試験に当つては、
樹脂の射出条件および金型からの取り出し条件が異なる
3つの試料〜を作製し、各試料の光入射面の傾きを
測定した。表中の数値は、各試料上の複数の定点の傾き
のばらつきを示す。“0"は傾きがないことを示し、+、
−の符号は傾きの方向を示す。単位はミリラジアンであ
る。
上表から明らかなように、本発明品は従来品に比べて
傾きの大きさおよびそのばらつきとも著しく小さくなつ
ており、本発明に係る成形金型が透明基板の変形防止に
有効であることが判る。
前記第1実施例の成形金型によると、第5図に示すよ
うに、片面に所望の信号パターン31が転写され、外周端
面が斜面状に形成され、信号パターン形成面32の外周端
よりばり21が突出し、そのばり21の先端部が光入射面33
の外周端より内方に配置された光記録媒体用透明基板18
が作製される。そして、前記信号パターン31上に、少な
くとも記録層または反射層を含む所望の薄膜層34を形成
することによつて、光記録媒体35が作製される。
第5図の光記録媒体は、信号パターン32の外周端より
突出するばり21の先端部を光入射面33の外周端より内方
に配置したので、光記録媒体35の平面方向からばり21が
ほとんど観察されず、ばり21が光記録媒体35の美観を劣
化させることがない。特に、薄膜層34を内側にして2枚
の光記録媒体35を貼り合せた両面記録形の光記録媒体に
おいては、かかる効果が高い。
また、ばり21が光入射面33の外部に突出しないことか
ら、光記録媒体35の外形寸法精度が著しく改善される。
次に、本発明に係る成形金型の第2実施例を第6図に
基づいて説明する。
本実施例の成形金型は、スタンパ外周押えリング2の
外径規制面11を固定金型1のキヤビテイ面およびスタン
パ4の反転パターン形成面に対してほぼ垂直状に形成
し、この外径規制面11のスタンパ当接面2aと接する部分
に、キヤビテイ12内に突出する突部41を形成してある。
前記突部41の突出量Hは任意に設計可能であるが、ス
タンパ4とスタンパ外周押えリング2との間で生成され
るばり21の突出量Sよりも大きくすることがより好まし
い。また、前記突部41の幅Tはなるべく小さくすること
が好ましく、強度等を勘案して可能な限り薄形に形成さ
れる。
本実施例の成形金型は、スタンパ外周押えリング2の
外径規制面11をほぼ垂直状に形成したので、より美観に
優れた透明基板を作製することができる。また、突部41
を幅狭に形成したので、ばり21が突部41を乗り越えた段
階で直ちに透明基板18の湾曲を低減または解消すること
ができ、より一層の光学特性に優れた樹脂基板を作製す
ることができる。
勿論、第7図に示すように、スタンパ外周押えリング
2の外径規制面11を斜面状に形成し、そのスタンパ当接
面2aと接する部分に、キヤビテイ12内に突出する突部41
を形成することも可能である。
次に本発明の第3実施例を図面とともに説明する。第
8図は実施例に係る透明基板成形金型の断面図、第9図
はその成形金型に用いられるスタンパ外周押えリングの
拡大断面図、第10図は光記録媒体の要部断面図、第11図
は光記録媒体の貼合わせ部の要部拡大断面図である。
図中の1は固定金型、2はスタンパ外周押えリング、
3は可動金型、4はスタンパ、5はスプールブツシユ、
6はスタンパ内周押え、7はエジエクトリング、9は可
動カツター、10はエジエクトピン、11は外径規制面、12
は前記固定金型1とスタンパ4とスタンパ外周押えリン
グ2によつて形成された空間(キヤビティ)である。
前記スタンパ4の表面にはプリグループあるいは(な
らびに)プリピツトの反転形状の凹凸が形成されている
から、前記キヤビテイ12に透明材料からなる溶融樹脂を
充填して冷却することにより、プリフオーマツトされた
透明基板18を成形することができる。同図に示すよう
に、前記固定金型1とスタンパ4は所定の間隔をおいて
対向して平行に配置されており、この両者によつて透明
基板18の厚さが規制される。一方、固定金型18とスタン
パ4との間に配置されたスタンパ外周押えリング2の外
径規制面11によつて、透明基板18の外径が規制される。
透明基板18の材料としては、例えばポリカーボネート
(PC)、ポリメテルメタクリレート(PMMA)、ポリメチ
ルペンテン、エポキシなどが使用される。
第8図ならびに第9図に示すように、前記スタンパ外
周押えリング2における外径規制面11のスタンパ4と接
する内周端部には、径方向内側に向けて突出した突出部
42が設けられている。したがつてこの成形金型で成形さ
れる透明基板18の外周エツジ部には第10図に示すよう
に、突出部42の形状に応じたリング状の切欠部43が形成
される。
前述のようにプリフオーマツトされた透明基板18の上
には第10図に示すように、第1エンハンス膜44、記録膜
45、第2エンハンス膜46、金属反射膜47ならびに保護膜
48が順次所定の成膜技術を用いて成膜、積層される。
前記第1ならびに第2エンハンス膜44,46としては、
例えば窒化シリコンや窒化アルミニウムなどの誘電体が
用いられる。
光−磁気記録材料からなる記録膜45としては、例えば
Tb−Fe合金、Tb−Fe−Co合金、Tb−Fe−Co−Nb合金、Tb
−Fe−Nb合金、Gd−Tb−Fe−Nb合金、Gd−Tb−Fe−Co−
Nb合金、Gd−Tb−Fe合金、Dy−Fe合金、Mn−Cu−Bi合金
(結晶質)、Gd−Tb−Fe−Ge合金、Ge−Co合金、Gd−Tb
−Co合金、Gd−Tb−Co−Nb合金、Tb−Fe合金とGd−Fe合
金との混合物、Tb−Fe合金とGd−Fe−Co合金との混合
物、Tb−Dy−Fe−Co合金、Tb−Ni−Fe合金、Dy−Fe−Gd
−Co合金など、主としてアモルフアス合金が使用され
る。
追記型光情報記録媒体の記録材料としては、例えばT
e、Te−Se−Pb合金、Te−C合金、Te−TeO−TeO2合金あ
るいは記録能力を有する有機色素などが使用される。
前記金属反射膜47としては、例えばAl、Al−Ni合金、
Al−Ti合金、Al−Cr合金、Al−Mn合金、Al−Ni−Ti合金
などが使用される。
前記保護膜48としては、例えば紫外線硬化性樹脂やエ
ポキシ樹脂などの有機材料、あるいは酸化アルミニウム
や酸化ケイ素などの無機材料が用いられる。
このようにして構成された光記録媒体35を2枚、互い
に記録膜45側が内側になるようにして、例えば紫外線硬
化樹脂やエポキシ樹脂などの接着剤23を介して一体に貼
り合わせる。このとき第11図に示すように、透明基板18
に形成されている切欠部43が接着剤溜めとして役立ち、
余剰の接着剤23が透明基板18の外周にはみ出すことがな
い。
第12図ならびに第13図は、本発明の他の実施例を説明
するための図である。
これらの図において、51はセンターハブ、52はそのセ
ンターハブ51に固着された磁性板、53は内周スペーサ、
54は外周スペーサ、55は前記スペーサ53,54によつて形
成された空隙である。
この実施例の場合、プリフオーマツトされた2枚の光
記録媒体35は、互いに記録膜側が内側になるようにして
内周スペーサ53ならびに外周スペーサ54を介して一体に
接着される。このとき第13図に示すように、透明基板18
に形成されている切欠部43が接着剤溜めとして役立ち、
余剰の接着剤23が透明基板18の外周にはみ出すことがな
い。
第14図ないし第16図は、スタンパ外周押えリング2に
おける突出部42の変形例を示す図である。同図に示すよ
うに、突出部42の形状は適宜選択することができる。
次に、本発明の第4実施例を、第17図〜第22図に基づ
いて説明する。
第17図〜第19図は、本例に係る透明基板の製造過程を
示す金型の要部断面図であつて、第1図と対応する部分
にそれと同一の符号が表示されている。
本実施例の基板成形用金型は、可動カツター9の動作
範囲を制限した点に特徴を有する。すなわち、最も後退
した位置(第17図)から可動カツター9を最大限突出し
た時、第18図に示すように、その先端部が固定カツター
8の内部に内挿されず、スプール5a内に充填された樹脂
15aとキヤビテイ12内に充填された樹脂15bとの間に薄肉
部61ができるように可動カツター9の動作範囲が調整さ
れている。
前記薄肉部61の厚さTは、後記するエジエクトピン10
によつて容易に折り取ることができ、かつ固定金型1と
可動金型3とを型開きしたとき、スプール5aに充填され
た樹脂15aの自重によつて薄肉部61が変形しない程度の
厚さに調整される。具体的には、樹脂材料や取り出し時
の基板温度によつて異なるが、概略90〜120μm程度と
することが好ましい。
エジエクトピン10は、円筒形に形成された可動カツタ
ー9内に配設されており、型開き後、後述する取り出し
ロボツト20が射出成形された板状体16を保持した段階で
固定金型1側に突出して薄肉部61を折り取るようになつ
ている。
取り出しロボツト20は、射出成形された透明基板18を
真空吸着する基板保持部62と、スプール5aに残留した余
剰樹脂15aを保持するための余剰樹脂保持部63とから構
成されている。この取り出しロボツト20は、固定金型1
と可動金型3が接合されている状態においては金型外に
配設されており、型開き後、固定金型1と可動金型3の
間に進入して透明基板18の保持と余剰樹脂15aの保持と
を行う。
その他の部材については、従来技術の欄で説明したと
同じであるか、あるいはこの種の金型に慣用的に設けら
れたものであり、しかも本発明の要旨と直接関係がない
ため、無用の複雑化を避けるため説明を省略する。
次に、前記の基板成形用金型を用いた透明基板の製造
方法について説明する。
まず、第17図に示すように、可動カツター9が後退し
た状態で、スプール5aよりキヤビテイ12内に溶融樹脂15
を充填し、光入射面と信号面とを有する板状体16を成形
する。
次いで、第18図に示すように、可動カツター9を突出
し、スプール5aの周囲に薄肉部61を形成する。
型開き後、取り出しロボツト20を駆動して成形された
板状体16の保持と余剰樹脂15aの保持とを行い、しかる
後、第19図に示すように、エジエクトピン10を突出し
て、センタ孔17を有する透明基板18を作製する。
最後に、エジエクトリング7を突出して可動金型3か
ら透明基板18を剥離し、取り出しロボツト20を駆動して
透明基板18を取り出す。
この基板成形用金型および透明基板の製造方法による
と、第20図に示すように、透明基板18に開設されたセン
タ孔17の光入射面側のエツジ部17aすなわち薄肉部61を
折り取つた部分が、可動カツター9によつて開設された
センタ孔17の他の部分17bに比べて粗面になる。しかし
ながら、第21図(a)に示すように、透明基板18の中心
部に心出し用および/またはマグネツトチヤツク用のセ
ンターハブ51を設ける光記録媒体においては、当該エツ
ジ部17aが情報の記録/再生に何ら影響を及ぼさないの
で、機能上何らの不都合を生じることもない。
また、前記の装置および方法で透明基板を作製した場
合、第21図(b)に示すように、透明基板18に開設され
たセンタ孔17の光入射面側のエツジ部17aに、ばり状の
膜状体64が形成され、その内周にセンタ孔17よりも小径
の透孔65が形成されることがある。この場合にも、第21
図(b)に示すように、透明基板18の光入射面側の中心
部に心出し用および/またはマグネツトチヤツク用のセ
ンターハブ51を設けることによつて、実用上の不都合を
回避することができる。
センターハブ51としては、第21図(a)に示すよう
に、例えば磁性金属材料等から成る板状体66の中心部に
前記センタ孔17よりも小径のスピンドル孔67が開設され
たもの、あるいは第21図(b)に示すように、それと同
様のセンターハブ51を樹脂製のホルダ68に内装し、透明
基板18とセンターハブ51との間に作用する熱応力等を緩
和するようにしたものなど、任意のものを用いることが
できる。また、透明基板18とセンターハブ51(ホルダ6
8)の接合手段としては、接着や熱融着等を用いること
ができる。
前記実施例の基板成形用金型および透明基板の製造方
法は、センタ孔17を開設する際、可動カツター9を固定
カツター8内に内挿しないので、両カツター8,9の周面
に切断かすが生じることがない。従つて、形成された透
明基板18に切断かすが付着するということがなく、歩留
りの改善、ひいては製品である光記録媒体の低コスト化
を図ることができる。
また、可動カツター9を固定カツター8内に内挿しな
いので、両カツターの摺動による摩耗あるいはかじりを
なくすことができ、カツター寿命を延長することができ
る。
なお、前記第1実施例の透明基板製造方法と、第4実
施例の透明基板製造方法とを組合せることにより、第22
図に示すように、外周面がテーパ状に形成されてその信
号面側にばり21が突設され、かつセンタ孔17の光入射面
側に粗面17aが形成された透明基板を製造することもで
きる。
また、第23図に示すように、外周面がテーパ状に形成
されてその信号面側にばり21が突設され、かつセンタ孔
17の光入射面側に膜状体64が形成された透明基板を製造
することもできる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、請求項1または2に記載の発明
によると、成形された板状体の中心部に固定カッターお
よび可動カッターを用いてセンタ孔を切断形成するので
はなく、可動カッターを固定カッターに内挿されない所
定位置まで突出して板状体の中心部に薄肉部を形成し、
かなり後に当該薄肉部を折り取ってセンタ孔を形成する
ようにしたので、センタ孔を開設する際に切断かすが発
生せず、切断かすの付着がない清浄な光記録媒体用基板
を得ることができ、良品の歩留を改善することができ
る。よって、製品である光記録媒体を低コスト化するこ
とができる。
また、請求項3に記載の発明によると、可動カッター
の内部に配設されたエジェクトピンを駆動することによ
って、成形金型から成形品を取り出す工程でセンタ孔を
開設できるので、光記録媒体用透明基板の製造を効率化
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図は本発明の第1実施例図であつて、
第1図は本例に係る成形金型の断面図、第2図は本例に
係る成形金型の要部断面図、第3図は本例に係る成形金
型の変形例を示す要部断面図、第4図は本例に係る成形
金型の硬化を説明する要部断面図、第5図は本例の成形
金型によつて作製される光記録媒体の断面図である。 第6図及び第7図は本発明の第2実施例図であつて、第
6図は本例に係る成形金型の要部断面図、第7図はその
変形例を示す要部断面図である。 第8図ないし第16図は本発明の第3実施例図であつて、
第8図は、実施例に係る透明基板成形金型の要部断面
図、第9図は、その成形金型に用いられるスタンパ外周
押えリングの拡大断面図、第10図は、光デイスクの断面
図、第11図は、光デイスクの貼り合わせ部の拡大断面
図、第12図は、本発明の他の実施例に係る光デイスクの
断面図、第13図は、その光デイスクの拡大断面図第14図
ないし第16図は、スタンパ外周押えリングにおける突出
部の変形例を示す拡大断面図である。 第17図ないし第23図は本発明の第4実施例図であつて、
第17図は樹脂充填時の可動カツターの位置を示す要部断
面図、第18図はセンタ孔開設時の可動カツターの位置を
示す要部断面図、第19図は透明基板の取り出しと薄肉部
の折り取り動作を示す要部断面図、第20図は本例に係る
透明基板の要部断面図、第21図(a),(b)は本例に
係る光記録媒体を示す要部断面図、第22図及び第23図は
本例に係る透明基板の断面図である。 第24図ないし第27図は従来技術の説明図であつて、第24
図は基板成形金型の要部断面図、第25図(a),(b)
はセンタ孔の開設手順を示す金型の要部断面図、第26図
はセンタ孔の形状を示す透明基板の要部断面図、第27図
は透明基板の取り出し方法を示す断面図である。 1……固定金型、2……スタンパ外周押えリング、3…
…可動金型、4……スタンパ、11……外径規制面、12…
…キヤビテイ、13……反転パターン、14……クリアラン
ス、20……基板取出しロボツト、18……透明基板、21…
…ばり、31……信号パターン、34……薄膜層、35……光
記録媒体、41……突部。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円板状のキャビティと当該キャビティの中
    央部に連通するスプールと当該スプールを切断する固定
    カッターおよび可動カッターを備えた成形金型を用いて
    光入射面と信号面とセンタ孔とを有する樹脂製の透明基
    板を製造する方法において、前記スプールを通して前記
    キャビティ内に溶融樹脂を充填し、光入射面と信号面と
    を有する板状体を成形した後、前記スプールと対向に配
    設された前記可動カッターを前記スプールの周囲に配置
    された前記固定カッター内に挿入されない所要の位置ま
    で突出して前記板状体の中心部に溝肉部を形成し、しか
    る後に、当該薄肉部より内周部分を折り取ることによっ
    て所要のセンタ孔を開設することを特徴とする光記録媒
    体用透明基板の製造方法。
  2. 【請求項2】円板状のキャビティと、当該キャビティの
    中央部に連通するスプールと、当該スプールの外周部に
    配置されたリング状の固定カッターと、前記キャビティ
    を介して前記固定カッターと対向に配置された固定カッ
    ターの内径よりも小径の外径を有する可動カッターとを
    備えた光記録媒体用透明基板の成形金型において、前記
    可動カッターを突出したとき、その先端部が前記固定カ
    ッター内に内挿されないようにこの可動カッターの動作
    範囲を調整し、前記キャビティ内に溶融樹脂を充填する
    ことによって形成された板状体の中心部に薄肉部を形成
    する手段を備えたことを特徴とする光記録媒体用透明基
    板の成形金型。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の成形金型において、型開
    き後、取り出し機が前記板状体を保持する動作に連動し
    て突出し、前記薄肉部に外力を負荷して折ることにより
    センタ孔を開設するエジェクトピンを前記可動カッター
    の内部に配設したことを特徴とする光記録媒体用透明基
    板の成形金型。
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