JP2745227B2 - トナーの製造方法 - Google Patents

トナーの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、電子写真法における静電潜像の現像剤に使
用されるトナーの製造方法に関するものである。
(従来の技術) 現在、電子写真法における静電潜像の現像剤に使用さ
れているトナーは、一般に、結着剤用樹脂とカーボンブ
ラック、染料等の着色剤と帯電制御剤等を溶融混練した
のち粉砕し分級する粉砕法で作られており、該トナーの
平均粒径は12乃至13μmである。良好な解像度と階調性
の有る複写画像を得ようとすると、5μm以下の微粉及
び20μm以上の粗粉を分級により製品から除去しなけれ
ばならず、収率が非常に低いという欠点を有している。
一方比較的小粒径のトナーを粉砕法によらず、収率の
良い製法で得る方法として、重合性単量体中に着色剤等
を含有せしめ懸濁重合により得る方法が提案されてい
る。
単量体の懸濁重合方法においては、その分散媒として
水又は水を主体とする水系分散媒が用いられるが、単量
体を主成分とする液滴の重合前の分散安定、並びに重合
中の粒子の分散安定のために通常分散剤を分散媒中に含
有させる必要がある。
この分散剤としては一般に保護コロイド膜を形成さ
せ、立体障害による反撥力を発現させる水溶性高分子と
静電気的な反撥力を発現させて分散安定化を狙う難水溶
性無機物質の二つに大別される。
前者としてはポリビニルアルコール、メチルセルロー
ス、ゼラチン等の分散剤が知られている。これらの分散
剤を使用した懸濁重合法によるトナーの製造方法に関す
る提案がなされている。しかしながら、この方法では重
合によって得られた粒子は微小粒径のものを多く含み粒
径分布が広いものになってしまい、さらに粒子表面に付
着した分散剤の除去がされにくく、電気的性質(電気抵
抗、帯電性)が極めて悪く、トナーとして実用に耐える
ものは得られていないのが現状である。
一方後者の分散剤としてはリン酸カルシウム、硫酸バ
リウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム等の難水溶性塩類、タルク、珪酸
等の無機高分子物質、酸化アルミニウム、酸化チタン等
の金属酸化物、水酸化アルミニウム、水酸化第2鉄等の
金属水酸化物等の分散剤が知られている。これらの分散
剤を使用した懸濁重合法によるトナーの製造方法に関す
る提案がされている(特公昭58−49863号、特公昭59−1
8697号、特公昭59−33910号、特公昭63−45101号公報、
特開昭61−22354号等)。これらの方法では比較的粒径
分布が狭くなる可能性があるが、トナーとして使用可能
な粒径に制御しようとしたときには分散剤の使用量が多
くなったり、分散助剤として用いる界面活性剤(乳化
剤)のため、微小粒子が発生してしまうといった粒径分
布制御上の問題、並びに重合後の酸洗、水洗処理による
使用した分散剤、界面活性剤の除去が不充分であり、充
分な電気的性質が発現されないといった問題点があり、
いまだトナーとして実用に供し得るような優れた現像性
を有するトナーが得られないのが現状である。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は粉砕法及び従来の重合法により製造さ
れたトナーの欠点を克服した新規な静電荷像用トナーの
製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的はトナーの粒径分布が極めてシャー
プでしかも電気的な性質が良好であるが故に解像度、カ
ブリ等の画質特性の優れた静電荷像用トナーの製造方法
を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明のかかる目的は、水溶性無機酸及び又は水溶性
無機塩、並びにアニオン性界面活性剤が存在する水系分
散媒中に、着色剤とビニル系単量体との均一混合液を撹
はん下に加え、その後高せん断撹はん下に前記無機酸及
び又は無機塩を難水溶性無機塩の形に析出させた後、引
続き重合を進行させることを特徴とする、着色剤が粒子
内に含有された平均粒径が3〜20μm、粒径分布(体積
平均粒径/個数平均粒径の比)が1.6以下であるトナー
の製造方法により達成される。
本発明においては、着色剤とビニル系単量体の均一混
合物が水系分散媒中で高い剪断力を受け小液滴となると
きに、同時に系中に存在する水溶性の無機酸及び又は水
溶性の無機塩を難水溶性の無機塩として析出させること
に特徴がある。すなわち上記工程により難水溶性無機塩
は上記小液滴表面に選択的にかつ密に析出され、比較的
少量の難水溶性無機塩で液滴は充分に分散安定化される
ことになる。
本発明のもう一つの特徴はビニル系単量体を主成分と
する小液滴の形成時に少量のアニオン性界面活性剤を併
用することにある。該界面活性剤の働きは上記の析出し
た難水溶性無機塩による分散安定効果を高め、分散媒系
に析出させる難水溶性無機塩の量を大幅に低減させるこ
とができ、かつその後に引続き行なわれる重合中におけ
る粒子の合一、並びに凝集を極力防ぐことが出来る。さ
らに界面活性剤は水溶性の無機酸及び又は水溶性の無機
塩が難水溶性の無機塩にされる上記工程時に同時に部分
的に塩析されることになり、界面活性剤による乳化微粒
子の発生を防止することが出来る。
かくして本製法により得られるトナーは重合後に通常
行なう酸洗い、水洗いによる上記分散安定剤の除去が容
易であり、電気的性質が極めて良好なものとなる。さら
に得られるトナーは平均粒径が3〜20μmと小粒径で、
かつ粒径分布(体積平均粒径/個数平均粒径)が1.6以
下と極めて狭く、解像度、カブリ等の画像特性が極めて
良好なものとなる。
水溶性の無機酸、無機塩としては、リン酸、ピロリン
酸、硫酸、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸
カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウ
ム、ピロリン酸ナトリウム、リン酸カリウム、硫酸ナト
リウム、硫酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム等が挙げ
られる。
ビニル系単量体を主成分とする液滴の存在下に水系分
散媒中に上記水溶性の無機酸、無機塩を難水溶性の無機
塩とする方法としては種々の方法がとられるが、例えば
二価以上の金属イオンを系中に存在させ系のpHを適当な
領域に調整し、難水溶性の無機塩として析出させる方法
は有効である。
二価以上の金属イオンとしてはCa2+,Ba2+,Mg2+,Mn2+,
Zn2+,Sr2+,Al3+等が挙げられ、水分散媒中に例えば金属
塩化物、金属硫酸化物等の形として添加することができ
る。
水溶性の無機酸、無機塩としてリン酸、リン酸ナトリ
ウム・12水和物、炭酸ナトリウムを使用する場合に、二
価以上の金属イオンとしてCa2+イオン、Ba2+イオンを存
在させ、ビニル系単量体を主成分とする液滴の存在下で
分散媒系のpHをアンモニア水等によりアルカリ性側(特
に好ましくはpH9以上)に調整することにより、リン酸
カルシウム、リン酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸バ
リウム等の難水溶性無機塩として上記液滴表面に有効に
析出させる方法は、液滴の分散安定化、さらに重合中の
生成粒子の分散安定化には好ましい方法であり、小粒径
かつ粒径分布の極めて狭いトナーが得られることにな
る。
一方、粒子の分散安定化を高める目的で使用されるア
ニオ性界面活性剤としてはオレイン酸カリウム、オレイ
ン酸ナトリウム、牛脂脂肪酸ナトリウム、牛脂脂肪酸カ
リウム、ステアリン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコ
ハク酸ナトリウム等の脂肪酸塩型のもの、ラウリル硫酸
ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウ
リル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル塩型の
もの、さらにドデシルベンスルフォン酸ナトリウム、ア
ルキルナフタレンスルフォン酸ナトリウム等のアルキル
スルフォン酸塩型のもの等が挙げられる。中でもオレイ
ン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム等の脂肪酸塩型の
界面活性剤の使用が、分散安定化、乳化微粒子発生防止
の観点で特に好ましい。上記アニオン性界面活性剤は単
独ないし組み合せて使用しても良いし、さらにノニオン
系の界面活性剤を使用に応じ併用させても良い。
前記水溶性の無機酸又は無機塩並びに2価以上の金属
イオンの水分散媒中の濃度は所望の粒径により選択され
るものであるが、好ましくは生成する難水溶性無機塩と
して単量体100重量部に対し、0.1〜20重量部の範囲内で
ある。また前記のアニオン性界面活性剤の使用量は好ま
しくは単量体100重量部当り0.001〜0.1重量部の範囲で
ある。
また着色剤とビニル系単量体の混合物を水分散媒中に
小液滴として分散させるために高剪断の撹拌が必要であ
るが、これは任意のホモミキサー、ホモジナイザー等に
より行なうことが出来、その剪断力は単に所望の液滴径
の範囲に分割させる程度の力をかければ充分である。
本発明で使用されるビニル系単量体としては、例え
ば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−クロロスチレン等の芳香族ビニル単量体類、ア
クリロニトリル等の不飽和ニトリル類、メチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル
(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル
(メタ)アクリレート等の不飽和アクリル酸エステル類
および不飽和メタクリル酸エステル類、ブタジエン、イ
ソプレン等の共役ジオレフィン類等を例示することがで
きる。上記の単量体は単独で、あるいは2種以上混合し
て使用することができる。
又、本発明においては必要に応じ任意の油溶性開始
剤、分子量調整剤、架橋性単量体を使用することが出来
る。
本発明で使用される油溶性重合開始剤としては、使用
される有機溶媒に可溶のものであれば良く、例えば、メ
チルエチルケトンパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオ
キシド、ジクミルパーオキシド、アセチルパーオキシ
ド、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシ
ド、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレート等の過
酸化物類、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメ
チルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニト
リル、1,1′−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニ
トリル)等のアゾ化合物類を例示することができる。
本発明で必要に応じて使用される分子量調節剤として
は、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシル
メルカプタン等のメルカプタン類、四塩化炭素、四臭化
炭素などのハロゲン化炭化水素類を例示することができ
る。これらの分子量調節剤は、重合開始以前、あるい
は、重合の途中で添加することができる。
本発明において必要に応じて使用される架橋性単量体
としては、例えばジビニルベンゼン、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリ
レート等の多官能性単量体類を例示することができる。
これらの架橋性単量体は、重合開始以前、あるいは、重
合の途中で添加することができる。
本発明で使用される着色剤としては、例えば、カーボ
ンブラック、二酸化珪素、酸化亜鉛、酸化チタン等の顔
料類、ニグロシンベース、アニリンブルー、カルコオイ
ルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、オ
リエントオイルレッド、フタロシアニンブルー、マラカ
イトグリーンオクサレート等の染料類、鉄、コバルト、
ニッケル、三二酸化鉄、四三酸化鉄、酸化鉄マンガン、
酸化鉄亜鉛、酸化鉄ニッケル等の磁性粒子を例示するこ
とができる。
上記着色剤と単量体等からなる分散質と水系分散媒の
割合は特に限定はないが、分散媒中での液滴の形成のし
やすさ、並びに重合反応中での粒子の分散安定性を考慮
すると系中の分散質濃度は5〜50重量%程度の範囲が好
ましい。
さらに分散質として、着色剤、ビニル系単量体に加え
て、得られるトナーの定着性を良好にする目的でポリオ
レフィン、ポリエステル系の各種のワックス類及び低温
軟化性の各種のポリマーを存在させても良い。また着色
剤の粒子中への均一分散化を目的としてオレイン酸、ス
テアリン酸等の滑剤、シラン系又はチタン系のカップリ
ング剤等の分散助剤を存在させても良い。
重合反応終了後、所望により通常の後処理、例えば酸
洗い、水洗により粒子表面に残留している難水溶性無機
塩並びに界面活性剤等を除去後、脱水、乾燥によりトナ
ーが得られる。
(発明の効果) かくして本発明によれば、ビニル系単量体を主成分と
する分散質液滴表面に難水溶性無機塩が選択的にかつ密
に析出され、しかもアニオン性界面活性剤の使用で分散
安定効果が高められ、引続き行なわれる重合により、着
色剤を含有した小粒径でしかも粒径分布の極めて狭い、
電気的性質、現像性の優れたトナーを得ることができ
る。
(実施例) 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
る。なお、実施例、比較例中の部及び%はとくに断りの
ないかぎり重量基準である。
実施例1 炭酸ナトリウム2.5部、オレイン酸カリウム0.02部を
純水350部中に溶解した水溶液に、室温で通常の撹拌を
しながら、スチレン70部、ブチルメタアクリレート30
部、カーボンブラック8部、Cr系染料0.2部、2,2′−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトニル)2部をあらか
じめ均一に混合されたものを添加し、水分散液を得た。
次に上記水分散液をローターステーター型のホモミキ
サーにより6000rpmの回転数で高剪断撹拌を行ないなが
ら、水分散液中に塩化カルシウム・2水塩を4.0部溶解
した水溶液10部を加え、さらに水分散液のpHが9以上に
なるよう、アンモニア水を添加し、10分間高剪断の撹拌
を続けた。
上記操作により得られた水中でのモノマー液滴はコー
ルターカウンターにより体積平均粒径12.2μmで粒径分
布(dv/dp比)は1.32であることが確認された。
次にこのモノマーの水分散液を撹拌翼が付いた容積4
の反応器に入れ、65℃で4時間撹拌下に重合反応を行
なった。
重合反応終了後の粒子(トナー)の体積平均粒径は1
2.0μmでその粒径分布(dv/dp)は1.28であり、カーボ
ンブラックを内部に含有したものであった。
次に重合体の分散液を撹拌しながら塩酸により系のpH
を4以下とし酸洗を行ない、水を分離した後、新たに純
水500部を加え、リスラリー化し水洗した。その後再度
脱水、水洗を数回くり返し行ない、固形分をろ過分離
し、乾燥機にて一昼夜乾燥を行ないトナーを得た。
上記トナー100部に疏水性シリカ0.3部を外添し、キャ
リヤーと混合し、トナー濃度5%のデベロッパーを作成
した。
得られたトナーの電気抵抗(30℃、1kHz)は11.1log
Ω・cmであり、帯電量は−15μc/gであった。
上記デベロッパーを市販の複写機にて画像評価したと
ころ、カブリ,ムラのない鮮明な画像が得られた。
実施例2 実施例1で炭酸ナトリウムの代わりにリン酸ナトリウ
ム・12水塩を7部を使用する他は同様の方法でトナーを
得た。
得られたトナーの体積平均粒径は8.1μmでその粒径
分布(dv/dp)は1.23であった。
上記トナー100部に疏水性シリカ0.2部を外添させ、キ
ャリヤーと混合し、トナー濃度7%のデベロッパーを作
成した。
トナーの電気抵抗(30℃、1kHz)は10.9logΩ・cmで
あり、帯電量は−18μc/gであった。
上記デベロッパーを用い市販の複写機にて画像評価し
たところ、カブリ,ムラがなく、解像度が極めて良好な
画像が得られた。
実施例3 リン酸ナトリウム・12水塩7部、塩化マグネシウム3
部、牛脂脂肪酸カリウム0.05部を純水350部中に添加
し、さらに塩酸によりpH3に調整した水溶液を作成し
た。次にこの水溶液中に室温で撹拌下にスチレン85部、
ブチルアクリレート15部、ジビニルベンゼン0.2部、Zn
系染料0.5部、カーボンブラック5部、過酸化ベンゾイ
ル3部をあらかじめ均一に混合させたものを添加した。
次に得られたモノマーの水分散液にローターステータ
ー型のホモミキサーにより7000rpmの回転数で高剪断撹
拌をかけながら水分散液中にカセイソーダー水を加え、
水分散液のpHを9以上にすることにより単量体を主成分
とする液滴の分散液を作成した。
上記操作により体積平均径9μmで粒径分布(dv/d
p)が1.20の液滴が分散していることを確認した。
次にこの水分散液を撹拌翼が付いた反応器に入れ、80
℃で5時間撹拌下に重合反応を行なった。さらに反応終
了後、実施例1と同様な方法で洗浄、乾燥を行ないトナ
ーを得た。
得られたトナーの体積平均粒径は8.8μmで粒径分布
(dv/dp)は1.18であり、カーボンブラックを粒子内部
に均一に含有したもので、その電気抵抗(30℃、1kHz)
は11.2logΩ・cmであり、キャリヤーとの混合後のブロ
ーオフ帯電量は−12μc/gとなった。
上記トナー100部に疏水性シリカ0.2部を外添し、トナ
ー濃度5%のデベロッパーとし、市販の複写機により画
像評価を行なった。
得られた画像はベタ部の濃度が高く、階調性の良い画
質となった。
実施例4 実施例1でカーボンブラックのかわりにマグネタイト
50部、親油化剤としてチタン系のカップリング剤0.5部
を用いた他は同様の方法で磁性トナーを得た。
得られたトナーは体積平均粒径13μmでその粒径分布
(dv/dp)は1.20であった。
上記トナー100部に疏水性シリカ0.2部を外添したもの
の電気抵抗(30℃、1kHz)は10.8logΩ・cm、鉄粉キャ
リヤーを用いた帯電量は−15μc/gであった。
市販の複写機による画質はカブリのない鮮明なもので
あった。
比較例1 炭酸ナトリウム2.5部、オレイン酸カリウム0.02部を
純水350部中に溶解し、室温撹拌下に塩化カルシウム・
2水塩4.0部を加え、さらにアンモニア水により水溶液
のpHを9以上にすることにより水溶液中に難水溶性の炭
酸カルシウムを析出分散させた。
次に上記水分散媒中にスチレン70部、ブチルメタアク
リレート30部、カーボンブラック8部、Cr系染料0.2
部、2,2′アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2
部をあらかじめ均一に混合させたものを加え、ローター
ステーター型ホモミキサーにより6000rpmの回転数で高
剪断撹拌を10分間続けた。
上記操作により得られた水中でのモノマーを主成分と
する液滴の体積平均径は25μmでその分布(dv/dp)は
2.7であった。
次に実施例1と同様の条件で重合を行なった。得られ
たトナーの体積平均粒径は28μmでその分布(dv/dp)
は3.21と分布の広いものとなり、しかもカーボンブラッ
クが一部粒子より離脱していた。
比較例2 実施例3で牛脂脂肪酸カリウムを使用しない他は同様
の方法でトナーを作成した。
得られたトナーの体積平均粒径は26μmであり、その
分布(dv/dg)は1.7であり、粒径の大きなものとなり、
また重合反応中に一部粒子同志の凝集物と思われるもの
が生成した。
比較例3 実施例3で用いた牛脂脂肪酸カリウムを重合反応の直
前に重合系に添加した他は実施例3と同様な方法でトナ
ーを作成した。
得られたトナーの体積平均粒径は27μmであり、その
分布(dv/dp)は2.1となった。しかも重合反応中に生成
したと思われる1μm以下の超微粒子が多数存在するも
のであった。
比較例4 実施例3でリン酸ナトリウム・12水塩20部、塩化マグ
ネシウム9部を用い、牛脂脂肪酸カリウムは使用しない
他は同様な方法でトナーを得た。
得られたトナーの体積平均粒径は14μmでその分布
(dv/dp)は2.1であった。またトナーの電気抵抗(30
℃、1kHz)は10.1logΩ・cmであり、キャリヤーとの混
合後の帯電量は−3μc/gと低いものであった。
実施例3と同様に疏水性シリカを外添後デベロッパー
を作成し、市販の複写機で画像評価を行なった。
得られた画像はカブリが多く、ベタ部の濃度が極めて
低く、全体として不鮮明なものとなった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−198072(JP,A) 特開 昭61−22354(JP,A) 特開 平1−217466(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性無機酸及び又は水溶性無機塩、並び
    にアニオン性界面活性剤が存在する水系分散媒中に、着
    色剤とビニル系単量体との均一混合液を撹はん下に加
    え、その後高せん断撹はん下に前記無機酸及び又は無機
    塩を難水溶性無機塩の形に析出させた後、引続き重合を
    進行させることを特徴とする、着色剤が粒子内に含有さ
    れた平均粒径が3〜20μm、粒径分布(体積平均粒径/
    個数平均粒径の比)が1.6以下であるトナーの製造方
    法。
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