JP2742431B2 - エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

エンジンの空燃比制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、学習制御機能を有するエンジンの空燃比制
御装置に関する。
[従来の技術と発明が解決しようとする課題] 一般に、電子制御式燃料噴射装置(EGI)の燃料噴射
量は、基本燃料噴射量Tpを各種補正量によって補正して
決定される。
この基本燃料噴射量Tpは、吸入空気量Qとエンジン回
転数Nに応じた理論空燃比を得るための燃料噴射量であ
り、 Tp=K×Q/N(K:定数) によって算出される。そして、この基本燃料噴射量Tp
に、エンジンの各種運転条件に応じて各種補正係数を乗
算することにより、実際の燃料噴射量Tiが設定される。
上記各種補正係数は、その時点での運転条件に適合す
る空燃比となるように各種増量補正する各種増量分補正
係数COEF、加減速補正KACC、理論空燃比への空燃比フ
ィードバック補正係数α、電圧補正係数TSなどであ
り、これらの各種補正係数によって設定された燃料噴射
量Tiで空燃比が制御される。すなわち、上記燃料噴射量
Tiは、 Ti=Tp×α×(COEF+KACC)+TS によって設定される。
ここで、空燃比を理論空燃比に保つには、排気管に臨
まされたO2センサなどの排気センサにより排出ガス中に
含まれている酸素濃度を測定し、吸入混合気の空燃比を
算出すると共に、この算出された空燃比の理論空燃比か
らのずれ量に応じた補正量により空燃比フィードバック
制御を行なう。
しかしながら、空燃比フィードバック制御による目標
空燃比への制御においては、目標値と外乱との偏差があ
る範囲内にないと、目標値への収束に時間がかかる。さ
らに、運転領域が急激に変化した場合や、空燃比制御系
の構成部品の経時変化による制御出力のずれなど、条件
によっては空燃比のオーバーシュートやハンチングを生
じ、空燃比フィードバック系が不安定となって制御不能
となる恐れがある。従って、この空燃比フィードバック
制御の収束性を高めるため、また、各部品の劣化あるい
は個々の部品毎の特性のバラツキを補償するため、さら
には、空燃比フィードバック制御の出来ない領域での空
燃比を良好に補正するため、空燃比のずれ量を学習値と
する学習制御によってさらに精密な空燃比制御が実現さ
れている。すなわち、学習による補正係数をKBLRCとす
ると、上記燃料噴射量Tiは、 Ti=Tp×α(COEF×KBLRC+KACC)+TS となり、この学習補正された燃料噴射量Tiによって空燃
比が制御される。
このような、学習による空燃比制御は、例えば、特開
昭60−93150号公報に開示されており、この先行技術に
おいては、エンジン回転数及び負荷等のエンジン運転条
件からこれに対応させてRAM上のマップに記憶させた学
習補正係数が、学習により所定割合以上更新され、且つ
初期値に対して同一方向にずれている場合にのみ、その
ずれ量に応じて上記基本燃料噴射量Tpを算出する際の定
数Kを補正して空燃比フィードバック制御中のみなら
ず、空燃比フィードバック制御の行われない領域での空
燃比をも補正しようとするものである。
しかしながら、上記学習補正係数を記憶するマップに
は大きなメモリを必要とし、しかもマップの領域によっ
ては学習頻度が少ないため、推定によって補正をせねば
ならず、制御の精密さに欠けるという問題があり、ま
た、上記マップの更新すなわちメモリの書換えはメモリ
が大きくなるほど時間を要し、制御手順も複雑化するた
め、制御の収束性悪化の要因ともなっていた。
さらに、空燃比を左右する要因は主として、吸入空気
量センサなどの吸入空気量計測系とインジェクタあるい
はプレッシャーレギュレータなどの燃料噴射系との2つ
の要因があり、この2つの要因に劣化が生じる場合、例
えば、第8図(c)に示すように、吸入空気量センサな
どの吸入空気量計測系に生じる経時変化とインジェクタ
あるいはプレッシャーレギュレータなどの燃料噴射系に
生じる経時変化とはその劣化特性が異なる。従って、そ
の劣化特性の相違によって、吸入空気量センサなどの吸
入空気量計測系の経時変化に起因する吸入空気量の算出
誤差と、インジェクタあるいはプレッシャーレギュレー
タなどの燃料噴射系の経時変化に起因する実際の燃料噴
射量の誤差とは、運転領域により大きさが異なる。この
ため、複数のパラメータによって学習制御を行なう場
合、例えば、上記吸入空気量センサの劣化に起因する空
燃比のずれと上記インジェクタあるいはプレッシャーレ
ギュレータの経時変化に起因する空燃比のずれを補正す
る学習は、同一の学習領域において互いに相反する学習
値となる可能性があり、学習精度の悪化、ひいては制御
性の悪化を招くという問題があった。
[発明の目的] 本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、複数の
学習における学習領域のオーバーラップをなくすことに
より、同一学習領域での相反する学習値をなくして学習
精度を高めると共に、学習値の記憶領域を小さくして制
御性を向上し、排気エミッションの改善、燃費向上を図
ることができるエンジンの空燃比制御装置を提供するこ
とを目的としている。
[課題を解決するための手段] 本発明によるエンジンの空燃比制御装置は、燃料噴射
系の特性変化による空燃比のずれ量と吸入空気量計測系
の特性変化による空燃比のずれ量とを、運転領域に応じ
て学習を指示する学習領域指定手段と、上記学習領域指
定手段の指示により、排気センサによって算出される空
燃比と目標空燃比とのずれ量から、上記燃料噴射系の補
正量を運転領域の特定の一点で代表して学習する一方、
他の領域では上記吸入空気量計測系の補正量を学習する
学習手段と、エンジン回転数と上記吸入空気量計測系で
算出される吸入空気量と運転領域に応じた上記吸入空気
量計測系の学習値とから、基本燃料噴射量を設定する基
本燃料噴射量設定手段と、上記基本燃料噴射量に基づ
き、運転領域に応じて上記燃料噴射系の学習値によって
補正された実際の燃料噴射量を設定する燃料噴射量設定
手段とを備えたものである。
[作用] 上記構成により、上記学習手段で学習される領域が上
記学習領域指定手段によって燃料噴射系の特性を学習す
る領域と吸入空気量計測系の特性を学習する領域とに分
けられ、上記学習手段では、排気センサによって算出さ
れる空燃比と目標空燃比とのずれ量から、燃料噴射系の
特性を運転領域の特定の一点で代表して学習する一方、
それ以外の運転領域では吸入空気量計測系の特性を学習
する。従って、吸入空気量の学習補正あるいは燃料噴射
量の学習補正が運転領域に応じてなされ、実際の燃料噴
射量が設定されて空燃比が制御される。
[発明の実施例] 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図面は本発明の一実施例を示し、第1図は制御装置の
機能ブロック図、第2図はエンジン制御系の概略図、第
3図は制御装置の回路ブロック図、第4図はO2センサの
測定値と、空燃比フィードバック補正係数との関係特性
図、第5図は空燃比制御手順を示すフローチャート、第
6図は学習値更新手順を示すフローチャート、第7図は
フィードバック判定マップを示す説明図、第8図(a)
は定常状態判定のマトリックスの説明図、第8図(b)
は学習値テーブルの説明図、第8図(c)は吸入空気量
計測系及び燃料噴射系の劣化特性を示す説明図である。
(エンジン制御系の構成) 図中の符号1はエンジン本体で、このエンジン本体1
の燃焼室1aに連通する吸気ポート2と排気ポート3に吸
入管4、排気管5が連通されている。また、上記吸入管
4の上流側にエアクリーナ6が連通されており、この吸
入管4の中途にはスロットルバルブ7が介装されてい
る。さらに、上記吸入管4の上記吸気ポート2の直上流
にはインジェクタ8が臨まされている。このインジェク
タ8はエンジンの各気筒に配設され、燃料タンク8eから
燃料ポンプ8dによって圧送される燃料が、燃料フィルタ
8cを経てプレッシャーレギュレータ8aに至り、上記吸入
管4内の圧力と燃料圧力との差圧が一定に保たれて、デ
リバリパイプ8bから上記インジェクタ8に供給される。
また、上記排気管5の中途には触媒コンバータ9が介装
されている。
一方、上記エンジン本体1のクランクシャフト1bにク
ランクロータ10が固設され、このクランクロータ10の外
周にクランク角センサ11が対設され、さらに、上記スロ
ットルバルブ7にスロットルポジションセンサ12及びス
ロットルバルブ7の全閉状態を検出するアイドルスイッ
チ12aが連設され、また、上記吸入管4の上記エアクリ
ーナ6が直下流側に吸入空気量センサ13が連通されてお
り、この吸入空気量センサ13など吸入空気量計測系によ
って算出される吸入空気量に見合った燃料が、上記イン
ジェクタ8、燃料ポンプ8d、プレッシャーレギュレータ
8aなどの燃料噴射系によって上記吸気ポート2に供給さ
れ、上記エンジン本体1の燃焼室1aに混合気が吸入され
る。
さらに、上記エンジン本体1に形成された冷却水通路
1cに水温センサ14が臨まされ、また、上記排気管5の上
記触媒コンバータ9の直上流に排気センサの一例である
O2センサ15が臨まされている。
このエンジン制御系の電源はバッテリ16により供給さ
れ、上記各センサ11〜15及び制御装置20が、上記バッテ
リ16の電圧を図示しない定電圧回路により降圧、安定化
した電圧で動作する。
(制御装置の回路構成) 上記制御手段20は、CPU(中央演算処理装置)21とROM
22とRAM23と不揮発性RAM23aと入力インターフェイス24
および出力インターフェイス25とがバスライン26を介し
て互いに接続されており、上記入力インターフェイス24
には、上記各センサ11〜15が接続されていると共に、バ
ッテリ16の電圧をモニターする電圧検出回路16aが接続
されている。さらに、上記出力インターフェイス25に上
記インジェクタ8が駆動回路26を介して接続されてい
る。
上記ROM22には制御プログラムなどの固定データが記
憶されており、また、RAM23にはデータ処理した後の上
記各センサからの出力値が格納されている。また、上記
不揮発性RAM23aには、後述する学習値テーブルTB LRが
格納されており、例えばバッテリバックアップなどによ
り、エンジンキーOFFの状態においても記憶されたデー
タが保持されるようになっている。
上記CPU21では上記ROM22に記憶されている制御プログ
ラムに従い、上記吸入空気量センサ13の出力信号から吸
入空気量を算出し、上記RAM23及び上記不揮発性RAM23a
に記憶されている各種データに基づき吸入空気量に見合
った燃料噴射量を演算すると共に点火時期を算出し、駆
動回路26を介して上記インジェクタ8へ出力する。
その結果、図示しない点火手段により所定の空燃比の
混合気が爆発燃焼し、上記排気管5に臨まされたO2セン
サ15により排出ガス中に含まれている酸素濃度が検出さ
れる。この検出信号が波形整形された後、CPU21で基準
電圧信号と比較され、エンジンの空燃比状態が目標空燃
比すなわち理論空燃比に対し、リッチ側にあるか、リー
ン側にあるかが解読される。空燃比がリッチなら“1"、
リーンなら“0"をRAM23にバスライン26を介して格納す
る。そして、上記CPU21は、上記RAM23に格納された混合
気の空燃比データを一定時間毎に監視し、空燃比フィー
ドバック補正を行う。
(制御装置の機能構成) 第1図に示すように上記空燃比制御装置20は、フィー
ドバック判定手段30、吸入空気量算出手段31、エンジン
回転数算出手段32、加減速判定手段33、電圧補正係数設
定手段34、定常状態判定手段35、空燃比フィードバック
補正係数設定手段36、各種増量分補正係数設定手段37、
加減速補正係数設定手段38、学習領域指定手段39、学習
手段40、学習値テーブルTB LR、基本燃料噴射量設定手
段41、燃料噴射量設定手段42、駆動手段43で構成されて
おり、上記学習手段40は、学習値書換手段40a及び学習
値検索手段40bで構成されている。
上記フィードバック判定手段30は、O2センサ15が不活
性領域にあるとき、フィードバック補正係数設定手段36
に対して空燃比フィードバック制御中止信号を出力する
と共に、O2センサ15が活性領域にあっても、空燃比フィ
ードバック制御条件が成立するか判定し、上記空燃比フ
ィードバック補正係数設定手段36に空燃比フィードバッ
ク制御を行なうか否かを指示する。上記O2センサ15が活
性領域にあるか否かは、例えば、O2センサ15の出力信号
が設定値以下のとき、上記O2センサ15が不活性状態と判
定する。また、上記O2センサ15が活性状態であっても空
燃比フィードバック制御条件が成立するかの判定は、エ
ンジン回転数Nと、例えば基本燃料噴射量Tpに基づくエ
ンジン負荷データLとをパラメータとして第7図に示す
フィードバック判定マップから、エンジン回転数Nが設
定回転数N0(例えば、4500rpm)以上、あるいは上記負
荷データLが設定負荷L0以上のとき(スロットル略全開
領域)、空燃比フィードバック制御中止信号を上記空燃
比フィードバック補正係数設定手段36に出力し、これ以
外のとき、且つ、上記O2センサ15が活性状態にあるとき
のみ、空燃比フィーバック制御条件成立として上記空燃
比フィードバック補正係数設定手段36に空燃比フィード
バック制御開始の指示をする。
上記吸入空気量算出手段31、エンジン回転数算出手段
32では吸入空気量センサ13、クランク角センサ11の出力
信号から吸入空気量Q、エンジン回転数Nを算出する。
上記加減速判定手段33では、スロットルポジションセ
ンサ12からのスロットル開度信号θから、所定時間にお
けるスロットル開度の変化量dθ/dtに基づいて、加減
速判定を行ない、加減速補正係数設定手段38へ加減速判
定信号を出力する。
上記電圧補正係数設定手段34では、バッテリ16の端子
電圧に応じて、インジェクタ8の無効噴射時間(パルス
幅)を図示しないテーブルから読み取り、この無効噴射
時間を補間する電圧補正係数TSを設定する。
上記定常状態判定手段35ではエンジン回転数Nおよび
吸入空気量Qをパラメータとして構成したマトリックス
(第8図(a)参照)において、上記吸入空気量算出手
段31で算出された吸入空気量Qと、上記エンジン回転数
算出手段32で算出されたエンジン回転数Nとからマトリ
ックス中の区画を決定し、この区画が前回選択された区
画と同じで、且つこの区画において上記O2センサ15の出
力電圧がn回(例えば、4回)反転したとき、定常状態
と判定する。
上記空燃比フィードバック補正係数設定手段36では、
上記フィードバック判定手段30で空燃比フィードバック
制御開始と判定されたとき、上記O2センサ15の出力信号
から空燃比フィードバック制御信号を作成し、それに応
じた空燃比フィードバック補正係数αを設定する。すな
わち、上記O2センサ15の出力電圧とスライスレベル電圧
とを比較して、比例積分制御(空燃比が濃い(薄い)場
合には始めにP分だけ下げ(上げ)、それからI分ずつ
徐々に下げ(上げ)て、空燃比が薄く(濃く)するよう
に制御)により空燃比フィードバック補正係数αを設定
する。尚、上記フィードバック判定手段30にて、上記O2
センサ15が不活性状態、あるいはスロットル略全開領域
と判定されて空燃比フィードバック制御中止を指示され
た時、上記空燃比フィードバック補正係数αは、α=1
に固定される。
上記各種増量分補正係数設定手段37では、水温センサ
14からの冷却水温信号Tw、アイドルスイッチ12aからの
アイドル信号Id、スロットルポジションセンサ12からの
スロットル開度信号θを読み込み、水温補正、アイドル
後増量補正、スロットル全開増量補正などの各種増量分
補正係数COEFを設定する。
上記加減速補正係数設定手段38では、上記加減速判定
手段33で加速あるいは減速と判定されたとき、上記エン
ジン回転数算出手段32で算出したエンジン回転数N及び
上記水温センサ14からの冷却水温Tw信号に基づき、例え
ば、エンジン回転数Nと冷却水温Twをパラメータとして
マップ検索などにより加速あるいは減速の際の加減速補
正係数KACCを直接あるいは補間計算にて設定する。
上記学習領域指定手段39では、第8図(c)に示すよ
うに劣化による空燃比のずれが燃料噴射系の劣化による
影響よりも吸入空気量計測系の劣化による影響の方が大
きくなる吸入空気量を、実験により求めてあらかじめRO
M22に格納されている設定値QFと、上記吸入空気量算出
手段31にて算出された吸入空気量Qとを比較し、Q≦Q
Fの場合、学習値テーブルTB LRにおける学習領域をイン
ジェクタ8,プレッシャレギュレータ8aなどの燃料噴射系
の特性を学習する領域として学習手段40へ指示し、Q>
QFの場合、学習値テーブルTB LRにおける学習領域を吸
入空気量センサ13などの吸入空気量計測系の特性を学習
する領域として学習手段40へ指示する。
上記学習値テーブルTB LRは、不揮発性RAM23a上に構
成され、第8図(b)に示すように吸入空気量レンジQ0
QF,QF Q2,Q2 Q3,……,Qn−1 Qnに対応するアドレスa1,
a2,a3,…,anを有しており、各アドレスに後述する学習
値KLRが格納される。なお、各アドレス中の学習値KLR
は、イニシャル値としてKLR=1.0がストアされる。
さらに上記学習値テーブルTB LRの各アドレスのう
ち、吸入空気量レンジQ0 QFに対応するアドレスa1だけ
が燃料噴射系の特性による学習に用いられ、その他のア
ドレスa2,a3,a4,…anが吸入空気量計測系の特性による
学習に用いられる。
上記学習手段40では、上記学習領域指定手段39によっ
て指定された学習領域において、燃料噴射系の特性を学
習する領域では、上記学習値テーブルTB LRの一つの吸
入空気量レンジQ0 QFに対応して一点で代表して学習
し、他の領域では上記吸入空気量計測系の特性を学習す
る。
この学習は、上記学習値書換手段40aで、上記定常状
態判定手段35にて定常状態と判定されたときのみ上記空
燃比フィードバック補正係数設定手段36で設定された空
燃比フィードバック補正係数αと基準値との偏差量を求
め、この偏差量を基準値との偏差の符号+−により学習
値テーブルTB LRの該当アドレス(定常状態判定手段35
において定常状態判定の際に特定されたマトリックス中
の区画に対応する吸入空気量レンジを有するアドレス)
に格納されている学習値KLRに所定割合加算あるいは減
算して、上記学習値KLRを更新する。
上記学習値テーブルTB LRに格納された学習値KLR
は、そのときの吸入空気量Qをパラメータとして上記学
習値検索手段40bによって検索され、補間計算されて学
習補正係数KBLRCとして、上記学習領域指定手段39によ
って指定された学習領域が吸入空気量計測系の場合には
基本燃料噴射量設定手段41に出力され、学習領域指定手
段39によって指定された学習領域が燃料噴射系の場合に
は燃料噴射量設定手段42に出力され、吸入空気量計測系
の劣化による算出誤差、燃料噴射系の劣化による算出誤
差がそれぞれ補正される。その結果、上記吸入空気量計
測系あるいは燃料噴射系の劣化によるベース空燃比の理
論空燃比λ=1からのずれがなくなり、上記空燃比フィ
ードバック補正係数αのP、I定数を小さくすることを
可能にして制御性を向上させることができる。
すなわち、吸入空気量センサ13などの吸入空気量計測
系と、インジェクタ8あるいはプレッシャーレギュレー
タ8aなどの燃料噴射系のいずれが劣化しても結果的に空
燃比のずれが生じるが、これら2つの系のパラメータを
同一運転領域において別々に学習し、燃料噴射量Tiを設
定すると、その劣化特性の相違からそれぞれが別々の方
向に学習し、一方はリッチ方向の補正、もう一方はリー
ン方向の補正というように互いに相反する補正となっ
て、かえって制御性が悪化する可能性がある。さらに、
結果的に空燃比が理論空燃比に保たれても、燃料噴射量
Tiのみを補正すると、基本燃料噴射量Tpは上記吸入空気
量計測系の劣化によってずれたままであり、他の制御、
例えば、点火時期制御などに狂いが生じてしまう。従っ
て、学習領域を吸入空気量計測系の学習領域と燃料噴射
系の学習領域とに分け、吸入空気量計測系の劣化による
吸入空気量Qの算出誤差を補正する学習補正、及び、燃
料噴射系の劣化による燃料噴射量Tiの噴射量誤差を補正
する学習補正を行うようにすれば、基本燃料噴射量Tp及
び燃料噴射量Tiの精度が向上でき、しかも、学習のため
のメモリ領域を比較的小さくすることができる。
上記吸入空気量センサ13の劣化、例えば、ホットワイ
ヤ式エアフローメータのホットワイヤのカーボン付着な
どによる空気量検出精度の低下などは、例えば第8図
(c)に示すように、その劣化特性は、一般に吸入空気
量Qの大きい領域程、ずれが大きい。一方、燃料噴射系
の劣化、例えば、インジェクタ8の機械的摩耗による応
答時間の変化あるいは粗悪燃料による噴射ノズル部のカ
ーボン滞積に伴う開口面積の縮小、また、プレッシャー
レギュレータ8aのダイアフラムの劣化による受圧面積の
変化に伴う燃料圧力の変化あるいは燃料ポンプ8dの劣化
による燃料圧力の低下など、その劣化特性は、吸入空気
量Qにかかわらず略一定であり、従って、運転領域の特
定の一点のみの学習で代表することができる。これによ
り、学習値を記憶するメモリの容量を小さくすることが
でき、しかも、学習領域のオーバーラップによる相反す
る学習補正が生じることなく、学習精度を高めることが
できる。
上記基本燃料噴射量設定手段41では、上記吸入空気量
算出手段31で算出した吸入空気量Qと上記エンジン回転
数算出手段32で算出したエンジン回転数Nに基づき基本
燃料噴射量Tpを算出する(Tp=K・Q/N K…定数)と
共に、上記学習値検索手段40bから学習補正係数KBLRC
が入力された場合には、上記学習補正係数KBLRCによっ
て補正を行い基本燃料噴射量Tpを算出する(Tp=K×K
BLRC×Q/N)。
上記燃料噴射量設定手段42では、上記基本燃料噴射量
設定手段41で設定した基本燃料噴射量Tpを、上記電圧補
正係数設定手段34、上記空燃比フィードバック補正係数
設定手段36、上記各種増量分補正係数設定手段37、上記
加減速補正係数設定手段38でそれぞれ設定した電圧補正
係数TS,空燃比フィードバック補正係数α,空燃比補
正係数COEF、加減速補正係数KACC、及び、上記学習手
段40における学習値検索手段40bから学習補正係数KBLR
Cが入力された場合には該学習補正係数KBLRCで補正し
て燃料噴射量Tiを設定し(Ti=Tp×α×(COEF×KBLRC
+KACC)+TS)、この燃料噴射量Tiに相応する駆動パ
ルス信号を駆動手段43を介して所定タイミングでインジ
ェクタ8へ出力する。
(動作) 次に、上記制御装置20の制御手順を第5図及び第6図
に示すフローチャートに従って説明する。
(空燃比制御手順) 第5図は空燃比制御手順を示すフローチャートであ
り、まず、ステップS100で、クランク角センサ11、吸入
空気量センサ13からの出力信号を読み込み、エンジン回
転数N、吸入空気量Qを算出する。
次いで、ステップS101へ進み、上記ステップS100で算
出されたエンジン回転数Nと吸入空気量Qとから基本燃
料噴射量Tpを、 Tp=K×Q/N(K:定数) により算出してステップS102へ進む。
ステップS102では、スロットルポジションセンサ12、
アイドルスイッチ12a、水温センサ14からの出力信号に
よるアイドル信号Id、スロットル開度θ、冷却水温度Tw
を読込み、ステップS103で、水温補正、アイドル後増量
補正、スロットル全開増量補正などの各種増量分補正係
数COEFを設定する。
次いで、ステップS104において、電圧補正係数設定手
段34で、インジェクタ8の無効噴射時間を補間する電圧
補正係数TSを設定し、ステップS105へ進む。
ステップS105へ進むと、加減速判定手段33でスロット
ル開度θの単位時間当たりの変化量dθ/dtを算出し
て、ステップS106へ進み、スロットル開度変化量の絶対
値|dθ/dt|と設定値θsとを比較して加減速判定を行
う。
上記スロットル開度変化量の絶対値|dθ/dt|が、|dθ
/dt|≧θsの場合、ステップS107へ進み、例えば、エン
ジン回転数Nと冷却水温Twとをパラメータとしてマップ
検索などにより加速あるいは減速による加減速補正係数
KACCを直接あるいは補間計算にて設定してステップS10
9へ進む。
一方、上記スロットル開度変化量の絶対値|dθ/dt|
が、|dθ/dt|<θsの場合には、ステップS108で上記加
減速補正係数KACCをKACC=0にセットしてステップS1
09へ進む。
尚、加速あるいは減速の判定は、上記ステップS105で
算出したスロットル開度変化量dθ/dtの符号の正負に
よって行う。
次に、ステップS109では、O2センサ15の出力(電圧)
信号を読込んで設定値と比較し、その出力電圧が設定値
以上の場合、上記O2センサ15は活性であると判定してス
テップS110へ進む。一方、上記O2センサ15の出力電圧が
上記設定値よりも低い場合、上記O2センサ15の温度が低
く、上記O2センサ15は不活性であると判定して、ステッ
プS112へ進み、空燃比フィードバック補正係数αをα=
1に固定し、空燃比フィードバック制御を中心してステ
ップS113へ進む。
ステップS110では、例えば、上記ステップS100で算出
したエンジン回転数Nと、上記ステップS101で設定した
基本燃料噴射量Tpに基づくエンジン負荷データLとをパ
ラメータとして、空燃比フィードバック制御条件が成立
するか否かを判定する。エンジン回転数Nが設定回転数
N0(例えば、4500rpm)よりも低く(N<N0)、且つ上
記負荷データLが設定負荷L0よりも低い(L<L0)運転
状態のとき、空燃比フィードバック制御条件成立として
ステップS111へ進む。一方、エンジン回転数Nが設定回
転数N0以上(N≧N0)、あるいは上記負荷データLが設
定負荷L0以上(L≧L0)のとき、すなわちスロットル略
全開領域においては、運転領域が空燃比フィードバック
制御中止領域にあると判定され、ステップS112へ進み、
空燃比フィードバック補正係数αをα=1に固定し、空
燃比フィードバック制御を中止してステップS113へ進
む。
尚、上記ステップS109におけるO2センサ15の活性、不
活性の判定は、水温センサ14からの冷却水温Tw信号を読
込み、この冷却水温Twが設定値以下のとき(エンジン冷
態状態のとき)上記O2センサ15が不活性状態と判定して
も良く、さらに、上記ステップS110における空燃比フィ
ーバック制御条件成立の判定は、スロットル全開領域判
定としてスロットル開度θに基づく判定を行うようにし
ても良い。
ステップS111では、上記O2センサ15の出力電圧とスラ
イスレベルとを比較して比例積分制御により空燃比フィ
ードバック補正係数αを設定してステップS113へ進む。
ステップS113では、上記ステップS100にて算出した吸
入空気量Qに対応して学習値テーブルTBLRの該当アドレ
スから学習値KLRを検索し、補間計算によって学習補正
係数KBLRCを求め、ステップS114へ進む。
次いで、ステップS114で、上記吸入空気量Qをパラメ
ータとする運転領域が吸入空気量計測系の学習領域であ
るか、燃料噴射系の学習領域かを判定する。すなわち、
前記設定値QFと吸入空気量Qとを比較し、QF≧Qの場
合には燃料噴射系の学習領域と判定してステップS117へ
進み、QF<Qの場合には吸入空気量計測系の学習領域
と判定してステップS115へ進む。
上記ステップS114にて判定された運転領域が、吸入空
気量計測系の学習領域である場合、ステップS115では、
上記ステップS101で設定された基本燃料噴射量Tpを、上
記ステップS113で求めた学習補正係数KBLRCにて補正す
る。すなわち、 Tp=K×KBLRC×Q/N により吸入空気量センサ13などの劣化に起因する吸入空
気量の算出誤差を補正して、ステップS116へ進む。
ステップS116では、この補正された基本燃料噴射量Tp
に基づき、上記ステップS103で設定された各種増量補正
係数COEF、上記ステップS104で設定された電圧補正係数
Ts、上記ステップS107あるいは上記ステップS108で設定
された加減速補正係数KACC、及び上記ステップS111あ
るいは上記ステップS112で設定された空燃比フィードバ
ック補正係数αなどの各種補正係数により、燃料噴射量
Tiを次式に従って設定する。すなわち、燃料噴射量Ti
は、 Ti=Tp×α×(COEF+KACC)+TS により設定され、ステップS118へ進む。
一方、上記ステップS114にて判定された運転領域が、
燃料噴射系の学習領域である場合、ステップS117におい
て、インジェクタ8などの燃料噴射系の劣化に起因する
実際の燃料噴射量誤差を補正すべく、燃料噴射量Tiを次
式に従って設定する。すなわち、この場合、燃料噴射量
Tiは、上記ステップS101で設定された基本燃料噴射量Tp
に基づいて、上記各種補正係数により、 Ti=Tp×α×(COEF×KBLRC+KACC)+TS により設定され、ステップS118へ進む。
そして、ステップS118で、上記燃料噴射量Tiに相応す
る駆動パルス信号が駆動手段43を介して、所定タイミン
グでインジェクタ8に出力される。
尚、上記吸入空気量センサ13の劣化に起因する吸入空
気量の算出誤差の補正は、基本燃料噴射量Tpの算出定数
Kそのものを学習補正しても良く、また、吸入空気量算
出手段31での吸入空気量Qの算出において吸入空気量Q
そのものを補正しても良い。
(学習値更新手順) 次に学習値更新について説明する。第6図は学習値更
新手順を示すフローチャートであり、所定時間毎に繰り
返されるプログラムである。
ステップS200で、吸入空気量センサ13の出力信号を読
込み、吸入空気量Qを算出して、ステップS201へ進み、
クランク角センサ11の出力信号を読込みエンジン回転数
Nを算出する。
次いで、ステップS202へ進み、上記ステップS200で算
出した吸入空気量QおよびステップS201で算出したエン
ジン回転数Nが、それぞれ定常状態判定領域にあるか否
か、すなわち、第8図(a)に示すマトリックス範囲内
(Q0≦Q≦Qn,N0≦N≦Nn)にあるか否かが判定され
る。上記吸入空気量Qおよびエンジン回転数Nが定常状
態判定領域にあり、学習値更新制御対象範囲にあると判
定されると、上記吸入空気量Qとエンジン回転数Nによ
ってマトリックス中の区画位置が、例えば、第8図
(a)の区画D1のようにマトリックス中で特定され、ス
テップ203へ進み、制御対象範囲外のときは、ルーチン
を終了する。
ステップS203では、上記吸入空気量Qをパラメータと
して、学習領域が吸入空気量センサ13などの吸入空気量
計測系の特性の学習領域がインジェクタ8などの燃料噴
射系の特性の学習領域かを設定値QFと比較して判定す
る。上記吸入空気量Qが設定値QF以上の時、すなわち
吸入空気量計測系の特性の学習領域では、上記ステップ
S202で特定されたマトリックス中の区画位置に対応する
上記学習値テーブルTB LRのアドレス位置を特定して
(例えば、マトリックス中の区画D1がステップS202で特
定されている場合、これに対応して学習値テーブルTB L
Rのアドレス位置がa3と特定される)ステップS204へ進
み、一方、上記吸入空気量Qが設定値QFよりも小さい
時、すなわち燃料噴射系の特性の学習領域では、上記学
習値テーブルTB LRのアドレスは一点であるため、予めR
AM23に格納されているアドレス位置データを読み出し、
ステップS208でフラグを1にセットしてステップS205へ
進む。
すなわち、上述したようにインジェクタ8などの燃料
噴射系の特性変化は略一定であるため、この燃料噴射系
の特性の学習領域においては、異なる吸入空気量Qの領
域も一点で代表して学習することができ、その分、上記
学習値テーブルTB LRの容量を小さくすることができ
る。
ステップS204では、フラグをクリアしてステップS205
へ進み、定常状態判定手段35で前回のルーチンで特定し
たマトリックス中の区画の位置と今回特定した区画の位
置とを比較して、定常状態か否かを判定する。すなわ
ち、前回のルーチンで特定した区画の位置と今回特定し
た区画の位置とが同一でない場合、非定常状態と判定し
て学習値の更新を行なわずステップS206へ進んで、今回
のルーチンにおいて特定したマトリックス中の区画の位
置を前回の区画位置データとしてRAM23にストアしてス
テップS207へ進み、カウンタをクリア(COUNT=0)し
てルーチンを終了する。
尚、最初のルーチンにおいては、前回の区画位置デー
タがないので、ステップS203からステップS206へジャン
プし、ステップS207を経てルーチンを終了する。
一方、上記ステップS205において、今回のルーチンで
特定したマトリックス中の区画の位置と前回の区画位置
とが同一と判定されると、ステップS209へ進み、O2セン
サ15の出力電圧が読込まれ、この出力電圧がリッチ側と
リーン側に交互に反転しているか否かが判定される。
上記O2センサ15の出力電圧の反転がない場合には、ル
ーチンを終了し、出力電圧の反転がある場合は、ステッ
プS210へ進んでカウンタのカウント値がカウントアップ
される。
次いで、ステップS211では、上記カウンタのカウント
値がn(例えば、3)より小さい場合ルーチンを終了
し、一方、カウント値がn(例えば、3)以上の場合に
は定常状態と判定されてステップS212へ進む。
すなわち、ステップS205、S209、S211にて定常判定が
なされ、吸入空気量Q及びエンジン回転数Nによる運転
状態が略同一であり、且つ、この時O2センサ15の出力電
圧の反転がn回以上あったとき、定常状態と判定され
て、学習値の更新が行われる。従って、上記O2センサ15
が不活性であるときは、上記O2センサ15の出力電圧が無
い(あるいは微少)ので、上記ステップS209において、
上記O2センサ15の出力電圧の反転がないと判定されてル
ーチンが終了され、学習値の更新は行われない。
上述のステップで定常状態と判定されてステップS212
へ進むと、カウンタがクリアされ、次いでステップS213
へ進んで、上述したフィードバック補正係数αの平均値
が算出され、この平均値と基準値α0との偏差量Δ
αが算出される。すなわち、上記空燃比フィードバック
補正係数設定手段36で作成される空燃比フィードバック
補正係数αの一定時間内において、例えば4回スキップ
する間の最大値α1、α5と最小値α3、α7の平均値
を、=(a1+a5+a3+α7)/4より求め、この平均
値の基準値α0に対する偏差量Δαを算出してステッ
プS214へ進む。
ステップS214では、上記ステップS203で特定された学
習値テーブルTB LRの該当アドレスから学習値KLRを検
索し、ステップS215へ進む。
ステップS215では、フラグが1であるか否かを判定
し、フラグが1である場合、すなわち、燃料噴射系の学
習である場合、ステップS216へ進み、フラグが0の場
合、すなわち、吸入空気量計測系の学習である場合、ス
テップS217へ進む。
ステップS216では、上記ステップS214で検索した学習
値LLRと上記ステップS213で算出した偏差量Δαとか
ら、次式に従って新たな学習値を設定する。
KLR←KLR+Δα/M1 ここで、上式における係数M1は、学習値更新時、燃料
噴射系の劣化特性に基づいて偏差量Δαを加える割合を
決定する定数であり、予め設定された値がROM22に格納
されている。
一方、吸入空気量計測系の学習である場合、ステップ
S217で、上記ステップS214で検索した学習値KLRと上記
ステップS213で算出した偏差量Δαとから、次式に従っ
て新たな学習値を設定する。
KLR←KLR+Δα/M2 ここで、上式における係数M2は、学習値更新時、吸入
空気量計測系の劣化特性に基づいて偏差量Δαを加える
割合を決定する定数であり、同様に、予め設定された値
がROM22に格納されている。
上記ステップS216あるいはステップS217で算出された
新たな学習値KLRにより、上記学習値テーブルTB LRの
該当アドレスの値が更新されてルーチンが終了される。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、燃料噴射系の特
性を学習する領域を、運転領域の特定の一点で代表し、
他の領域では吸入空気量計測系の特性を学習するように
したため、学習領域のオーバーラップがなくなり、同一
学習領域において個々に相反する学習値を持つことがな
くなって学習精度が高められると共に、学習値の記憶領
域が小さくでき、制御性が向上し、排気エミッションの
改善、燃費向上を図ることができるなど優れた効果が奏
される。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図は制御装置の機
能ブロック図、第2図はエンジン制御系の概略図、第3
図は制御装置の回路ブロック図、第4図はO2センサの測
定値と、空燃比フィードバック補正係数との関係特性
図、第5図は空燃比制御手順を示すフローチャート、第
6図は学習値更新手順を示すフローチャート、第7図は
フィードバック判定マップを示す説明図、第8図は定常
状態判定のマトリックスと、学習値テーブルと、吸入空
気量計測系及び燃料噴射系の劣化特性とを示す説明図で
ある。 8,8a,8d……燃料噴射系、 13……吸入空気量計測系、 15……排気センサ、 39……学習領域指定手段、 40……学習手段、 41……基本燃料噴射量設定手段、 42……燃料噴射量設定手段、 N……エンジン回転数、Q……吸入空気量、 Tp……基本燃料噴射量、Ti……燃料噴射量。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−267336(JP,A) 特開 昭61−185639(JP,A) 特開 昭58−59329(JP,A) 特開 昭56−165744(JP,A) 特開 昭62−87645(JP,A) 特開 昭64−19143(JP,A) 特開 昭61−229961(JP,A) 特開 昭58−48739(JP,A) 特公 平5−71789(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料噴射系の特性変化による空燃比のずれ
    量と吸入空気量計測系の特性変化による空燃比のずれ量
    とを、運転領域に応じて学習を指示する学習領域指定手
    段と、 上記学習領域指定手段の指示により、排気センサによっ
    て算出される空燃比と目標空燃比とのずれ量から、上記
    燃料噴射系の補正量を運転領域の特定の一点で代表して
    学習する一方、他の領域では上記吸入空気量計測系の補
    正量を学習する学習手段と、 エンジン回転数と上記吸入空気量計測系で算出される吸
    入空気量と運転領域に応じた上記吸入空気量計測系の学
    習値とから、基本燃料噴射量を設定する基本燃料噴射量
    設定手段と、 上記基本燃料噴射量に基づき、運転領域に応じて上記燃
    料噴射系の学習値によって補正された実際の燃料噴射量
    を設定する燃料噴射量設定手段とを備えたことを特徴と
    するエンジンの空燃比制御装置。
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