JP2688522B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2688522B2
JP2688522B2 JP1131208A JP13120889A JP2688522B2 JP 2688522 B2 JP2688522 B2 JP 2688522B2 JP 1131208 A JP1131208 A JP 1131208A JP 13120889 A JP13120889 A JP 13120889A JP 2688522 B2 JP2688522 B2 JP 2688522B2
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C9/005Reinforcements made of different materials, e.g. hybrid or composite cords

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐カット性を他の性能を損なうことなく改
善しうる空気入りタイヤに関する。
〔従来の技術〕
空気入りラジアルタイヤ、特に高速かつ重荷重が作用
する航空機用タイヤは、近年の航空機の大型化、飛行速
度の増大に伴い、使用速度、作用荷重が増大し、従って 航空機が滑走路に離着陸する際の衝撃を効果的に緩和
させるため、タイヤの負荷時の撓み量が、例えば28〜38
%と極めて大であり、従って大きな繰返し変形に耐えう
ること、 飛行機の高速化に伴い、離着陸に伴う速度が増大し、
従って大荷重、大きな変形下における高速回転に耐える
こと、 滑走路とゲートとの間を移動するときの低速ではある
が、比較的長時間に亘り大きな荷重が作用するタクシー
条件に耐えること、 が望まれる。
他方、このようなま航空機用タイヤとして、カーカス
コードをプライ間で互いに交差するように配したクロス
プライ構造のものが多用されている。
しかしながら、この構造のタイヤは、カーカスコード
が大きな角度で交差するため、横剛性が大であるという
優れた利点を有する反面、トレッド部の剛性が、強固な
ベルトを有するラジアルタイヤに比して小であるため、
トレッド部の摩耗がやや大という欠点もある。
さらに飛行機は、離着陸時、さらには滑走路と、ゲー
トとの間の走行時において、路面に散在しがちな異物に
よってトレッド部が損傷を受けやすく、又受傷したとき
には、その傷が比較的容易に内部層の表面に達し、又侵
入した異物自体によっても内部層を傷つけるなど、トレ
ッド部を損ない、耐久性を低下させる。従って、このよ
うなトレッド部の損傷に対する抵抗性、即ち耐カット性
を向上することも必要となる。
なおこのような内部層などの損傷は、トレッドゴムの
取換えによるタイヤの更生を困難にする場合もある。
他方、航空機用タイヤとして、クロスプライ構造のも
の他、カーカスコードをタイヤ赤道に略直角に配列した
いわゆるラジアル、セミラジアル構造のラジアルタイヤ
が使用されつつあるが、ラジアルタイヤに比して、前記
のように、摩耗性に劣りかつベルト層を有しないクロス
プライ構造のタイヤにおいては、カーカスの保護のた
め、この耐カット性を高めることが肝要となる。
なおラジアルタイヤにおいて、例えば特開昭61-19680
4号公報は、ベルト層の外側にバント層を設ける航空機
用タイヤを提案している。
さらに特開昭57-201704号公報は、波付けしたスチー
ルコードを用いたバンド層を採用したタイヤを提案して
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前者の提案に係る航空機用タイヤは、
前記バンド層によって、幾分耐カット性を高めかつ面内
曲げ剛さを改善しうるとはいえ、このタイヤにおいて
は、バンド層のコードとして、有機繊維コードを採用し
ているため、耐カット性を充分には向上しえない。
さらに後者のものでは、コードを波付けしているとは
いえ、スチールコードを用いているため、伸び性に劣
り、大きなタガ効果によって、タイヤの内圧充填による
インフレート形状をいびつとし、ときに、トレッド部に
形成したリブが蛇行するという場合も生じる。又クロス
プライタイヤにおいて、このようにスチールのみからな
るコードを用いるときには、タイヤ重量が大となり、耐
久性を低下させる。
本発明は、複合コードを用いたカットプロテクタを採
用することを基本として、耐カット性を向上しうる空気
入りタイヤの提供を目的としている。
なお本発明の空気入りタイヤは、高速重荷重用タイ
ヤ、特に、航空機用タイヤとして好適に用いうる他、乗
用車用タイヤ、トラック用タイヤなどとしても採用しう
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、ビード部に複数のビードコアが並置される
とともに、外面が接地するトレッド部からサイドウオー
ル部をへて前記ビード部のビードコアで夫々折返しかつ
タイヤ赤道に対して傾く有機繊維のカーカスコードを用
いた複数のカーカスプライからなるカーカスと、該カー
カスの外側に位置するとともにタイヤ赤道に対して0度
以上かつ90度以下の角度で配置した保護コードを用いる
カットプロテクタとを具えるとともに、前記保護コード
は、有機繊維を用いた親コードに、螺旋で巻付く内のス
チール素線と、この内の素線の外側でかつ内の素線と逆
向きの螺旋で巻付く外のスチール素線とを含む金属製の
子線を巻付けた複合コードからなる空気入りタイヤであ
る。
〔作用〕
カーカスの外側に配したカットプロテクタは、路面上
の異物などにより外層ゴムが損傷したとき、その傷がカ
ーカスに達するのを防ぐ。さらにカットプロテクタの保
護コードとして、有機繊維を用いた親コードに、金属製
の子線を巻付けた複合コードを用いている。これによ
り、金属製の子線は、異物に対する防護体として機能
し、カーカスの損傷を防ぐ。又重量増加を最小限に抑制
する。又保護コードは、有機繊維からなる親コードが用
いられることにより、適度の伸び性を付与でき、カーカ
スとトレッドゴムとの間に剛性段差が生じるのを防ぎ、
損傷およびその拡大を防止できる。しかもこのカットプ
ロテクタを、トレッド部の内方かつカーカスの外側に配
したときには、トレッド部の面内曲げ剛さを幾分でも高
めることができ、コーナーリング力の向上にも寄与させ
うる。
〔実施例〕
以下本発明の一実施例を、タイヤサイズ49×17 20/32
PRの航空機用バイアスタイヤを例にとり、説明する。
第1、2図において、航空機用バイアスタイヤ1は、
左右一対かつビードコア2が通るビード部3と、該ビー
ド部3に連なりタイヤ半径方向外向きにのびるサイドウ
ォール部4と、該サイドウォール部4の外端間を継ぐト
レッド部5とからなるトロイド状のタイヤ基体6を具え
るとともに、前記ビードコア2は、タイヤ軸方向内側か
ら外向きに並置される第1のビードコア2A、第2のビー
ドコア2B、第3のビートコア2Cを含んでいる。
又タイヤ基体6には、トレッド部5からサイドウオー
ル部4をへてビード部3の前記ビードコア2A、2B、2Cで
折り返すカーカス群G…からなるカーカス7と、カット
プロテクタ9とが配され、又カットプロテクタ9は、カ
ーカス7の外側を、トレッド部5からサイドウオール部
4をへてビード部3に至る範囲で覆うカーカス保護プラ
イ9Aと、トレッド部5の内方かつカーカス保護プライ9A
の半径方向外面にリトレッドゴム10を介して配したトレ
ッド保護プライ9Bとを具える。
又カーカスプライ群Gは、第2図に詳示するように、
前記第1のビードコア2Aにタイヤ内側から外側に巻付く
タイヤ内方に位置する6枚のカーカスプライ11a、11a、
11b…からなる第1のカーカスプライ群GA(第1図に点
線で示す)、第2のビードコア2Bの底面に内側から外側
に巻付く4枚のカーカスプライ11c…からなる第2のカ
ーカスプライ群GB(第1図に実線で示す)、第3のビー
ドコア2Cの底面に内側から外側に巻付く4枚のカーカス
プライ11d…からなる第3のカーカスプライ群GC(第1
図に破線で示す)を包含し、これによって前記第1のカ
ーカスプライ群GAの6枚のカーカスプライ11a…、11b…
の内、外側の4枚の前記カーカスプライ11b…、第2の
カーカスプライ群GBのカーカスプライ11c…、第3のカ
ーカスプライ群GCのカーカスプライ11d…は、ともに第
1、第2、第3のビードコア2A、2B、2Cで半径方向外方
に折返す折返し部GA1、GB2、GC3を形成している。
又第1のカーカスプライ群GAの、内側の2枚のカーカ
スプライ11a、11aは、第1〜第3のビードコア2A〜2Cの
底面をとおる底部GA2を介して、前記折返し部GC1の外面
に沿い半径方向外方に折返す折返し部GA3を形成してい
る。
さらに、第1〜第3のビードコア2A〜2Cを折返す第1
〜第3のカーカスプライ群GA〜GCの本体部と、折返し部
GA1〜GC1とには、各第1〜第3のビードコア2A〜2Cを囲
むフィラー12を設け、かつその内部には、硬質ゴムから
なりかつ半径方向外向きにのびる先細三角形状のビード
エーペックス13…を設けることにより、ビード部3の剛
性を高めている。
なお前記ビードエーペックス13として、硬質ゴム、例
えば動的弾性率(E*)が岩本制作所製粘弾性スペクトロ
メータを用いて77℃、初期歪10%、振幅2.0%、周波数5
0Hz条件で、4mm巾×30mm長さ×2mm厚さの試料を用いて
測定した値で200kg/cm2〜1500kg/cm2、好ましくは900kg
/cm2以上のゴムを用いるのがよい。
又前記ビード部3に沿って、リムとの擦過損傷を防ぐ
チエーフア15を配置する。
前記カーカス保護プライ9Aは、カーカス7の外側、従
って第3のカーカスプライ群GCの外面に沿ってトレッド
部5、サイドウオール部4をのびかつビード部3では、
前記第1のカーカスプライ群GAのカーカスプライ11a、1
1aの折返し部GA3外面を覆う主体部9A1に、本例では、前
記底部GA2の下方をタイヤ内側までのびる延在部9A2を設
けており、又保護コード20を用いて形成した2枚のプラ
イ13a、13bを含んでいる。
前記トレッド保護プライ9Bは、前記のごとくトレッド
部5の内方かつカーカス保護プライ9Aの半径方向外側に
リトレッドゴム10を介して配され、かつ保護コード20を
用いる一枚以上、本例では広狭2枚のプライ13c、13dか
らなり、巾広のプライ13cを内方に配している。このト
レッド保護プライ9Bはトレッド部5の耐カット性を向上
するとともに、トレッド部5のゴムとの間の剛性段差の
発生を緩和し、その間における剪断応力を低減すること
により、トレッド部5の損傷、及びその拡大成長を抑制
する機能も具える。
そのためにトレッド保護プライ9Bは、好ましくはトレ
ッド部5の全巾に配されるのが好ましい。又巾狭のプラ
イ13cは、タイヤ1が正規リムにリム組されかつ正規内
圧、正規荷重を付加したときにおいて、トレッド部5の
外面が接地するタイヤ軸方向の接地巾Sの少なくとも70
%以上とする。なお好ましくは、離着陸時の最大変形を
考慮して、前記のごとく、トレッド部5の全巾とするの
がよい。
さらにカットプロテクタ9は、2層のプライを用いる
場合の他、一枚又は三枚以上の複数層とすることもでき
る。
次に前記保護コード20は、第3図に示すように、有機
繊維を用いた親コード21に、金属製の子線22を巻付けた
複合コードを用いている。この子線22には、強度に優れ
るスチールが好適に用いられる。
親コード21は、レーヨン、ポリエステル、ビニロン、
ナイロン66等の脂紡族ポリアミド、芳香族ポリアミド、
ポリビニルアールコール系繊維等の有機繊維を用いたモ
ノフィラメント21A、21Aを撚合わせた撚合わせコードを
用いることにより、可撓性、伸び性を高めている。又親
コード21は、約300d/2〜1350d/3程度の比較的小径のも
のが用いられる。
なお親コード21として、大径のモノフイラメントの
他、モノフイラメントの複数本が撚合わされたロープ又
はストランドからなる撚合せコードを用いてもよい。
子線22は、第3図に示すように、親コード21に螺旋に
巻付く一本の内のスチール素線22bと、この内のスチー
ル素線22bの外側でかつ内のスチール素線22bと逆向きの
螺旋で巻付の外のスチール素線22cとから形成すること
ができる。
内のスチール素線22bは、親コード21が撚合せコード
である場合において、その撚りの螺旋の向きとは逆向き
の螺旋とすることにより、親コード21の撚り戻しを防い
でいる。
さらにスチール素線22b、22cは、直径が約0.05〜0.3m
m程度であって、かつ紡錆、ゴムとのなじみを良好とす
るため、必要により厚さ2μm程度以上の真鍮メッキを
施すのがよい。
さらに子線22は、2本のスチール素線22b、22cを用い
るときには、内のスチール素線22bの螺旋ピッチPbを約
0.3〜1.2mm程度、かつ外のスチール素線22cの螺旋ピッ
チPcを1.0〜2.0mm程度と、外のスチール素線22cの螺旋
ピッチPcを、内のスチール素線22bの螺旋ピッチPbより
も大とする。
内のスチール素線22bの螺旋ピッチPbを前記範囲とす
ることにより、有機繊維からなる親コード21を保護しつ
つ保護コード20の可撓性を維持する。なおこのために
は、螺旋に巻付くスチール素線22b、22b間の最小間隙を
前記範囲において、素線直径の50%よりも大きい距離と
する。なお螺旋ピッチPbが1.2mmより大であるとき、内
のスチール素線22b、22b間の間隙が過大となり、カット
プロテクタ9A、9Bとしての機能を低下させる。
なお外のスチール素線22cも、保護コード20の可撓性
を維持しつつ保護機能を高めるものであって、内のスチ
ール素線22bよりも疎に巻付けるのがよく、従って前記
範囲としている。
第4図にナイロン66からなる1260d/2のS撚りの撚合
せコードからなる親コード21に、直径0.15mmの内のスチ
ール素線22bを螺旋ピッチPbが0.88mmでZ撚りに、かつ
その外側に同直径の外のスチール素線22cを螺旋ピッチP
cが1.39mmでS撚りに夫々巻付けた保護コード20の伸び
曲線を実線により例示している。
又1260d/2のナイロン66コードのみからなる撚合せコ
ードAの伸び曲線を同図に破線を用いて示している。
同図から明らかなように、スチール素線22b、22cを有
する保護コード20は、スチール素線を有しない撚合わせ
コードAに比して同一荷重において大きな伸びを示して
いる。又保護コード20の破断荷重(kg f)は、撚合せコ
ードAに比して20%程度低下することが見出された。
これはスチール素線22b、22cの巻付けによって予め親
コード21の径が縮小していること、スチール素線22b、2
2cの巻付け後のスプリングバックによって長さが減じて
いることなどに起因すると考えられる。
又破断強度が減じるのはスチール素線22b、22cの巻付
によるノッチ効果によるものと考えられるが、耐カット
性を特に重視する保護コード20として、この程度の低下
は問題とはならない。
この保護コード20は、タイヤ赤道COに対して、0〜90
度の自在の傾きで配置されることにより、前記トレッド
保護プライ9Bのプライ13c、13dを形成する。このトレッ
ド保護プライ9Bが、耐カット性に加えて、トレッド部5
の面内曲げ剛さを高め、コーナーリング力を増す補強層
としても機能させるときには、プライ13c、13dが交差配
列となるように、好ましくは10〜70度、さらに好ましく
は30〜60度の範囲で傾ける。
又保護コード20は、5cm当たり20〜60本のエンズ(20
〜60E/5cm)を配する。本数が20本よりも小のとき、耐
カット性に劣り、60本をこえるときにはタイヤ重量を増
大しかつ高価となる。
従って、好ましくは5cm当たり30〜50本程度である。
又保護コード20は、一本又は複数本を小角度で螺旋状に
巻回するコードワインデイング法によりプライ13c、13d
を形成することもできる。
前記カーカス保護プライ9Aのプライ13a、13bの保護コ
ード20の傾きは、カーカス7のカーカスコードに応じて
定められる。
前記第1、第2、第3のカーカスプライ群GA〜GCのカ
ーカスコードは、タイヤ赤道に対して20〜50度、好まし
くは30〜45度の範囲で傾ける。しかもタイヤの内側から
外側に順に配した第1〜第3のカーカスプライ群GA〜GC
のカーカスコードの前記コード角度を、順次減少させ
る。
例えば、第1のカーカスプライ群GAのコード角度は、
25〜50度、好ましくは30〜45度、本例では40度とし、第
2、第3のカーカスプライ群GB、GCとなるに従い、第1
のカーカスプライ群GAのコード角度に比して、1〜5
度、好ましくは2度程度の角度段階で順次コード角度を
減じる。即ち、第1のカーカスプライ群GAのコード角度
が前記のように40度であるとき、第2のカーカスプライ
群GCのコード各部を38度、第3のカーカスプライ群GCの
コード角度を36度程度に設定する。
しかも、各カーカスプライ群GA〜GCにおける各カーカ
スプライ11a〜11dにおいては、各カーカスコードが互い
に交差させて配列する。このようにコード角度を内側か
ら外側にかけて減少させることによって、内から外に向
かってプライの剛さを高め、好ましい所定のインフレー
ト形状を得ることができる。
前記カーカス保護プライ9Aの保護コード20は、タイヤ
赤道COに対して0〜90度、好ましくは10〜70度とするこ
とができるが、カーカス7についての前記した観点か
ら、カーカス保護プライ9Aのプライ13a、13bの保護コー
ド20の傾きは、さらに小、例えば34度程度に設定するの
がよい。
なお第1〜第3のカーカスプライ群GA〜GCの前記折返
し部GA1〜GC1は、外向きに順次その高さを大とし、特に
第3のカーカスプライ群GCの折返し部GC1は、タイヤの
最大巾となる位置の近傍で終端させている。
さらに本実施例では、トレッド部5の内方かつ第2の
内カーカスプライ群GBと第3の内カーカスプライ群GCと
の間および前記外カーカスプライ群GDと第3の内カーカ
スプライ群GCとの間には2つの第1、第2のキャッププ
ライ層C1、C2が配される。
キャッププライ層C1、C2は、ともに各2枚のキャップ
プライ層16a、16a、16b、16bからなり、又第1のキャッ
プフライ層C1のキャップコードは、タイヤ赤道に対して
36度の角度で、又第2のキャッププライ層のキャップコ
ードは34度で互いに交わりかつ隣り合うカーカスコード
と夫々交差する向きに配される。
又第1、第2のキャッププライ層C1、C2において、そ
の少なくとも1つのキャッププライ層16a、16bは、タイ
ヤの接地面のタイヤ軸方向の巾Sの110〜130%程度に設
定する。これよりキャッププライ層16a、16bの外端は、
ビード部の半径方向外方で途切れており、これによっ
て、ビードコア2に巻付くカーカスプライ11a〜11dに比
して小巾としつつ、使用において大きな負荷が作用する
トレッド部5を効果的に補強し、さらに、キャッププラ
イ層Cを、カーカスプライ群G間に配することによっ
て、キャッププライ層Cの加硫時における熱作用による
収縮に基づく応力を、その内側に位置するカーカスプラ
イ群Gによって担持させうる。
前記カーカスプライ11a〜11d、キャッププライ層C1、
C2の各カーカスコード、キャップコードには、ポリエチ
レン系繊維、ポリウレタン系繊維、セルローズ系繊維、
セルローズエステル系繊維、さらには芳香族ポリアミド
系繊維などの有機繊維が使用でき、特にナイロン66等の
脂肪族ポリアミド系繊維を好適に用いうる。
さらに、カーカスコード、キャップコードは、比較的
柔らかいゴム、例えば300%モジュラスが80〜160kg/c
m2、好ましくは90〜110kg/cm2の範囲のトッピングゴム
に埋設することにより、前記プライ11a〜11e、16a、16b
を形成する。
なお前記リトレッドゴム10は、ブレーカ10の半径方向
内側のその全巾にわたって延在し、その厚さを2.0mm以
上としている。
これによってタイヤの更生に際してトレッドゴムを除
去するときのカーカス7の損傷を防止しており、このリ
トレッドゴム10として、トレッドゴムより低い硬さのゴ
ムを用いることによって、除去を容易とし前記カーカス
7の損傷を防止する。なおトレッドゴムと同等、又はよ
り硬いゴムを用いてカーカス7を保護するのもよい。
さらにタイヤ1には、カットプロテクタ9として、カ
ーカス保護プライ9A、トレッド保護プライ9Bの双方を用
いるときの他、いずれか一方を用いるのもよい。
〔具体例〕
タイヤサイズ49×17 32PR、の航空機用バイアスタイ
ヤを、第1図および第1表に示す仕様により試作した
(なお第1表において、第2表の各記号で示すコードを
用いている。) 夫々正規内圧を充填するとともに、米国航空局規格TS
O-C62cに基づくタクシーシュミレ ーションテストに基づき耐久性をテストした。なおテス
ト後、200%負荷での離陸に耐えたものを○印で示す
(なお回数は、テストにおける破壊する迄の回数を示
す)。
又コーナリング力は、フラットベルト式の室内試験機
を用いて測定し、比較例1を100とする指数表示で示し
ている。数値が大なる程よい結果であることを示す。重
量も比較例1を100とする指数により示している。
耐カット性は、第5図に示すようにドラムに高さ5mm
先端半径0.5Rの楔片aを散在させて150%の負荷にて回
転させ、タイヤ破壊に至る時間を、比較例1を100とす
る指数表示で示している。指数が大なる程よい結果であ
ることを示している。なお指数120以上が合格基準であ
る。
〔発明の効果〕
このように本発明のタイヤは、他の性能を損なうこと
なく、耐カット性を向上しうる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す断面図、第2図はプラ
イ構成を例示する断面図、第3図は保護コードを例示す
る線図、第4図は保護コードの特性を例示する線図、第
5図は耐カット性テストのドラムを例示する斜視図であ
る。 2、2A、2B、2C……ビードコア、3……ビード部、4…
…サイドウォール部、5……トレッド部、7……カーカ
ス、10……リトレッドゴム、11a、11b、11c、11d……カ
ーカスプライ、20……保護コード、21……親コード、22
……子線、22b……内のスチール素線、22c……外のスチ
ール素線。 C、C1、C2……キャッププライ層、G……カーカスプラ
イ群、GA……第1の内カーカスプライ群、GB……第2の
カーカスプライ群、GC……第3の内カーカスプライ群、
GD……外カーカスプライ群。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−106906(JP,A) 特開 昭61−196804(JP,A) 特開 昭59−15587(JP,A) 特開 昭57−143535(JP,A) 実開 昭58−180705(JP,U) 実開 昭56−53798(JP,U)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビード部に複数のビードコアが並置される
    とともに、外面が接地するトレッド部からサイドウオー
    ル部をへて前記ビード部のビードコアで夫々折返しかつ
    タイヤ赤道に対して傾く有機繊維のカーカスコードを用
    いた複数のカーカスプライからなるカーカスと、該カー
    カスの外側に位置するとともにタイヤ赤道に対して0度
    以上かつ90度以下の角度で配置した保護コードを用いる
    カットプロテクタとを具えるとともに、前記保護コード
    は、有機繊維を用いた親コードに螺旋で巻付く内のスチ
    ール素線と、この内の素線の外側でかつ内の素線と逆向
    きの螺旋で巻付く外のスチール素線とを含む金属製の子
    線を巻付けた複合コードからなる空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】前記カットプロテクタは、前記保護コード
    からなりかつトレッド部の内方しかもタイヤがリム組さ
    れかつ正規内圧、正規荷重を付加したときの前記トレッ
    ド部外面のタイヤ軸方向の接地巾の70%をこえる巾のト
    レッド保護プライを含むことを特徴とする請求項1記載
    の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】前記カットプロテクタは、保護コードから
    なりかつ前記カーカスの外側をトレッド部からサイドウ
    オール部をへてビード部に至る範囲で覆うカーカス保護
    プライを有することを特徴とする請求項1記載の空気入
    りタイヤ。
  4. 【請求項4】前記カットプロテクタは、保護コードから
    なりかつ前記カーカスの外側をトレッド部からサイドウ
    オール部をへてビード部に至る範囲で覆うカーカス保護
    プライと、該カーカス保護プライの半径方向外側かつト
    レッド部の内方しかもタイヤがリム組されかつ正規内
    圧、正規荷重を付加したときの前記トレッド部外面のタ
    イヤ軸方向の接地巾の70%をこえる巾のトレッド保護プ
    ライとを有することを特徴とする請求項1記載の空気入
    りタイヤ。
  5. 【請求項5】前記外のスチール素線は、その螺旋ピッチ
    が、内のスチール素線の螺旋ピッチよりも大であること
    を特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
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