JP2683571B2 - 立体倉庫用搬送台車におけるガイド装置と給電装置の取付装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、立体倉庫に使用する搬
送台車におけるガイド装置と給電装置の取付装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、ガイドレールにより案内される走
行車両として、特開昭５９−５９５６４号公報により公
表されているものが知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記従来のガイドレー
ルにより案内される走行車両を、立体倉庫の搬送台車と
して利用することが考えられるが、床面に水平なガイド
レールが固定されているので、そのガイドレールと床面
との間に、走行車両に対する給電装置を設置することが
できないという問題がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】前述の問題を有利に解決
するために、本発明の立体倉庫用搬送台車におけるガイ
ド装置と給電装置の取付装置においては、前後方向に延
長する多段積層棚と、その多段積層棚に沿って前後方向
に走行する棚積リフト１４及び多段積層棚の一端部内外
に渡って前後方向に床面４上を走行する搬送台車５を備
えた立体倉庫の搬送台車５が、搬送台車通路の前記棚積
リフト１４側に設置された一本の台車ガイドレール３と
その台車ガイドレール３を把持するよう走行方向に間隔
をおいて搬送台車５の側部に取り付けた複数組のガイド
ローラ６，７によりガイドされる立体倉庫用搬送台車に
おいて、前記台車ガイドレール３は、前記床面４より上
方に離れた位置において、前記多段積層棚における棚積
リフト１４側の支柱２と前記床面４に設置したガイドレ
ール支柱２１とに固定し、前記床面４と前記台車ガイド
レール３の間と、かつ前記台車ガイドレール３と前記ガ
イドローラ６，７の巾寸法とで形成されるスペース内の
前記支柱２およびガイドレール支柱２１又は床面には、
前記搬送台車５用給電装置８の固定側又は固定側端部が
固定され、前記スペース内の搬送台車５には、前記給電
装置８の可動側又は可動側端部が固定されていることを
特徴とする立体倉庫用搬送台車におけるガイド装置と給
電装置の取付装置。

【作用】本発明では、立体倉庫１の多段積層棚１９の内
外にわたって走行する搬送台車５のためのガイドレール
３と給電装置８が極めて狭いスペースに並設され、かつ
付属部材等が設置されないので、付近で作業する作業者
の作業スペースがアップし、かつ安全性の向上につなが
る。

【０００５】

【実施例】図１ないし図８は本発明の第１実施例を示す
ものであって、前後方向に延長する一対の多段積層棚列
９が、左右方向に間隔をおいて床面４に載置され、左右
の多段積層棚列９の上部は連結梁１０を介して連結さ
れ、かつ左右の多段積層棚列９の間に棚積リフト通路１
１が設けられ、さらに左右の多段積層棚列９の間におい
て、床面４に下部走行用レール１２が固定されると共
に、連結梁１０の下面にわたって上部ガイドレール１３
が固定されている。

【０００６】前記下部走行用レール１２および上部ガイ
ドレール１３によりガイドされて走行する棚積リフト１
４は、巻上機により縦フレーム１５に沿って昇降移動さ
れる昇降荷台１６と走行用駆動装置とを備え、前記昇降
荷台１６の上部に、左右方向に伸縮するパレット載置用
伸縮フォーク１７における下段フォークが固定されてい
る。

【０００７】前後方向に延長すると共に下向きに開口す
る台車ガイドレール３は、水平な頂面板１８と、その巾
方向の一端部に下向きに屈折連設された長腕１９と、前
記頂面板１８の巾方向の他端部に下向きに屈折連設され
た短腕２０とにより構成され、前記台車ガイドレール３
は、多段積層棚列９における棚積リフト通路１１側の複
数の支柱２と、床面４に固定されたガイドレール支柱２
１とにわたって配置され、前記台車ガイドレール３にお
ける長腕１９は、前記床面４から上方に離れた位置にお
いて、前記支柱２およびガイドレール支柱２１に対しク
ランプ２２およびボルト２３により固定されている。

【０００８】前記台車ガイドレール３に沿って床面４上
を走行する搬送台車５は、減速機付き電動機からなる走
行用駆動装置２４と、その走行用駆動装置２４により回
転される駆動車輪２５と従動車輪２６とを備え、かつ前
記搬送台車５における棚積リフト通路１１側の側部に、
前記台車ガイドレール３における短腕２０を把持する２
組のガイドローラ６，７が、台車ガイドレール３の長手
方向すなわち搬送台車５の走行方向に間隔をおいて設け
られ、さらにその搬送台車５の上部に、パレット２７の
４隅を支承するパレット受台２８が固定されている。

【０００９】複数の通電ケーブル２９を収容した可撓性
ケーブル収納ボックス３０は、前記台車ガイドレール３
の下方において床面４上に配置され、前記可撓性ケーブ
ル収納ボックス３０の一端部は、床面４に固定された接
続ボックス３１内に配置されてボルトにより固定され、
前記可撓性ケーブル収納ボックス３０の一端部から突出
した通電ケーブル２９は、前記接続ボックス３１内にお
いて送電ケーブル３２に接続されている。

【００１０】前記搬送台車５における棚積リフト通路１
１側の側部に、支持アーム３３の基端部ば固定され、そ
の支持アーム３３の先端部に、前記可撓性ケーブル収納
ボックス３０の他端部がボルトにより固定され、その可
撓性ケーブル収納ボックス３０の他端部から繰り出され
た通電ケーブル２９は、前記走行用駆動装置２４の電動
機に接続され、前記通電ケーブル２９を収納した可撓性
ケーブル収納ボックス３０により給電装置８が構成され
ている。

【００１１】前記搬送台車５を有する立体倉庫に対し、
荷物４１を載置したパレット２７を入出庫する場合は、
搬送台車５を図３に示すように、棚積リフト１４の昇降
荷台１６に対向する位置に停止させ、次に伸縮フォーク
１７を伸縮して、荷物４１を載置したパレット２７を、
搬送台車５のパレット受台２８と昇降荷台１６とで受け
渡たす。

【００１２】荷物４１を載置したパレット２７を出庫す
る場合は、搬送台車５を図３に実線で示す位置から、図
３に鎖線で示す位置に移動し、その位置で荷物４１を運
搬車に移載する。また荷物４１を入庫する場合は、パレ
ット２７を載置した搬送台車５を、図３に鎖線で示す位
置に置き、運搬車により搬送されてきた荷物４１を、搬
送台車５のパレット２７上に移載し、次いでその搬送台
車５を図３に実線で示す位置に移動する。

【００１３】図９は本発明の第２実施例を示すものであ
って、台車ガイドレール３としてＬ字状断面のものが用
いられ、その台車ガイドレール３における水平板の先端
部に、垂直な取付板３４が溶接により固着され、その取
付板３４は、支柱２およびガイドレール支柱（図示を省
略した）に対しボルト２３により固定され、前記台車ガ
イドレール３の下部に、これと平行に延長する複数のト
ロリー線３５が配置され、そのトロリー線３５を絶縁材
を介して固定した側方開口溝形のケース３６は、前記支
柱２およびガイドレール支柱（図示を省略した）に対し
クランプ３７およびボルト３８により固定され、搬送台
車５には、前記トロリー線３５に接触する集電装置３９
がブラケット４０を介して取付けられて、給電装置８が
構成されているが、その他の構成は前記第１実施例の場
合と同様である。

【００１４】

【発明の効果】本発明によれば、立体倉庫１の床面４に
沿って、かつ立体倉庫１の多段積層棚１９の一端部内外
にわたって、前後方向に走行する搬送台車５をガイドす
る水平な台車ガイドレール３を、前記床面４より上方に
離れた位置において、前記多段積層棚１９の棚積リフト
通路１１側の支柱２と前記床面４に設置したガイドレー
ル支柱２１とに固定し、床面４を走行する搬送台車５の
側部に、前記台車ガイドレール３を把持する複数組のガ
イドローラ６，７を、台車走行方向に間隔をおいて取付
け、前記搬送台車５用の給電装置８を、前記台車ガイド
レール３の下方で、かつガイドレール３とガイドローラ
ー６、７の幅寸法の範囲内に配置したので多段積層棚１
９の一端部内外にわたって、ガイドレールと床面との間
に設置した給電装置８によって、搬送台車５をガイド又
は給電しながら走行させ、荷物を搬出入することができ
る。また、搬送台車５には、台車ガイドレール３の下方
であって、ガイドレール３とガイドローラー６、７の幅
寸法の範囲内という極めて狭いスペースに給電装置８を
備えることができるので、ガイド装置、給電装置の設置
面積が少なくて済み、さらに搬送台車５の一側部に、複
数組のガイドローラ６，７と１本の台車ガイドレール３
とを設けるだけでよいので、ガイド装置の構成も簡略化
できる。さらに、給電装置８や給電線が、ガイドレール
３によって保護される。また、搬送台車５の多段積層棚
１９外の走行床面には、ガードレール等は設置されず、
床面４より上方の離れた位置に固定されたガードレール
と、台車５側部の給電装置以外になにも設置されないの
で、付近で作業する者の作業スペースと作業上の安全と
が、十分に確保できる。特に、台車ガイドレール３の多
段積層棚１９から離れた場所においては、ガイドレール
支柱２１を床面４に設置して、台車ガイドレール３を支
持したので、多段積層棚１９から離れた位置まで搬送台
車５を確実にガイド出来る。また、台車ガイドレール３
は、台車通路の棚積リフト１４側で、かつ、床面４から
上方に離れた位置に設けたので、台車ガイドレール３が
棚積リフトと荷捌場との間の境界柵を兼ねることが出
来、荷捌場側からの棚積リフト通路へのみだりに作業者
の進入を防止することが出来る。またさらに、給電装置
の可動部分は、台車ガイドレール３によって保護される
ので、移動中に作業者がぶつからず、作業が安全に行わ
れ、事故防止ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例に係る搬送台車を有する立
体倉庫を示す側面図である。

【図２】図１に示す部分の正面図である。

【図３】図１に示す部分の平面図である。

【図４】搬送台車と台車ガイドレールの付近を示す一部
縦断正面図である。

【図５】搬送台車と給電装置の付近を示す縦断側面図で
ある。

【図６】搬送台車と給電装置の付近を示す一部切欠平面
図である。

【図７】搬送台車と給電装置を示す縦断正面図である。

【図８】台車ガイドレールの固定状態を示す一部切欠横
断平面図である。

【図９】本発明の第２実施例を示す一部縦断正面図であ
る。

【符号の説明】

１ 立体倉庫 ２ 支柱 ３ 台車ガイドレール ４ 床面 ５ 搬送台車 ６ ガイドローラ ７ ガイドローラ ８ 給電装置 ９ 多段積層棚列 １０ 連結梁 １１ 棚積リフト通路 １２ 下部走行用レール １３ 上部ガイドレール １４ 棚積リフト １５ 縦フレーム １６ 昇降荷台 １７ 伸縮フォーク １８ 頂面板 １９ 長腕 ２０ 短腕 ２１ ガイドレール支柱 ２２ クランプ ２３ ボルト ２４ 走行用駆動装置 ２５ 駆動車輪 ２６ 従動車輪 ２７ パレット ２８ パレット受台 ２９ 通電ケーブル ３０ 可撓性ケーブル収納ボックス ３１ 接続ボックス ３２ 送電ケーブル ３３ 支持アーム ３４ 取付板 ３５ トロリー線 ３６ ケース ３７ クランプ ３８ ボルト ３９ 集電装置 ４０ ブラケット ４１ 荷物

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前後方向に延長する多段積層棚と、その
   多段積層棚に沿って前後方向に走行する棚積リフト１４
   及び多段積層棚の一端部内外に渡って前後方向に床面４
   上を走行する搬送台車５を備えた立体倉庫の搬送台車５
   が、搬送台車通路の前記棚積リフト１４側に設置された
   一本の台車ガイドレール３とその台車ガイドレール３を
   把持するよう走行方向に間隔をおいて搬送台車５の側部
   に取り付けた複数組のガイドローラ６，７によりガイド
   される立体倉庫用搬送台車において、 前記台車ガイドレール３は、前記床面４より上方に離れ
   た位置において、前記多段積層棚における棚積リフト１
   ４側の支柱２と前記床面４に設置したガイドレール支柱
   ２１とに固定し、前記床面４と前記台車ガイドレール３
   の間と、かつ前記台車ガイドレール３と前記ガイドロー
   ラ６，７の巾寸法とで形成されるスペース内の前記支柱
   ２およびガイドレール支柱２１又は床面には、前記搬送
   台車５用給電装置８の固定側又は固定側端部が固定さ
   れ、前記スペース内の搬送台車５には、前記給電装置８
   の可動側又は可動側端部が固定されていることを特徴と
   する立体倉庫用搬送台車におけるガイド装置と給電装置
   の取付装置。