JPS6038574Y2 - 棚積設備における荷扱台車墜落防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、多段積層棚列とこれに架設固定された走行
用レール上を走行する荷扱台車とを有する棚積設備にお
いて、前記荷扱台車が走行用レールの端部から墜落する
のを防止するための荷扱台車墜落防止装置に関するもの
である。

従来、棚積設備としては、平行状態で前後方向に延長す
る複数の荷扱台車走行路を挾んで多段積層棚列を設置し
、かつ各多段積層棚列の荷扱台車走行路側には各側ます
の下部に沿って延長する走行用レールを架設固定し、各
荷扱台車走行路の後端部に近接する位置を通って左右方
向に走行するトラバーサにおける昇降フレームには中継
用レールを固定し、さらにトラバーサ走行路の後方には
搬送用レールを設置した構造のものが知られている。

しかるに、この構造の棚積設備において、荷扱台車が乗
っている走行用レールの後部に中継用レールがない状態
、荷扱台車が乗っている中継用レールの前後に走行用レ
ールおよび搬送用レールがない状態、荷扱台車が乗って
いる搬送用レールの前部に中継用レールがない状態で、
荷扱台車が誤制御により走行すると、荷扱台車がレール
の端部から外れて墜落する恐れがある。

この考案は、前述の問題を有利に解決した棚積設備にお
ける荷扱台車墜落防止装置を提供することを目的とする
ものである。

次にこの考案を図示の例によって詳細に説明する。

第１図ないし第７図はこの考案の実施例を示すものであ
って、平行状態で前後方向に延長する複数の荷扱台車走
行路１を挾んで多段積層棚列２が床７上に設置され、荷
扱台車走行路１の両側の多段積層棚列２の上端部は上部
連結部材８により連結され、かつそれらの多段積層棚列
２の下端部は、下部連結部材により連結されるかまたは
床７に対しアンカーボルト等により固定され、さらに各
多段積層棚列２における荷扱台車走行路側の棚柱９には
、各段の棚ますの下部に沿って前後方向に延長する走行
用レール１０がボルトまたは溶接等により固定されてい
る。

各荷扱台車走行路１の後端に近接する位置においてこれ
と直角な方向すなわち左右方向に延長する下部横行レー
ル１１は床７上に設置されてアンカーボルトまたはその
他の手段により固定され、前記下部横行レール１１を含
む垂直面上において左右方向に延長する上部横行レール
１２は、多段積層棚列２の上端部に連結部材１３を介し
て固定され、かつ下部横行レール１１上を連動する走行
車輪１４、下部横行レール１１の両側面に対向する下部
ガイドローラ１５および上部横行レール１２の両側面に
対向する上部ガイドローラ１６を有する横行フレーム１
７には、走行用駆動装置１８および巻上機１９が固定さ
れ、その巻上機１９から繰り出されたワイヤロープ２０
は滑車２１，２２を経て昇降フレーム２３に連結され、
その昇降フレーム２３には、横行フレーム１７における
左右両側の縦フレーム２４に対向する昇降用ガイドロー
ラ２５と前記走行用レール１０と同一間隔で前後方向に
延長する中継用レール２６とが固定され、前記走行用駆
動装置１８および巻上機１９を有する横行フレーム１７
と中継用レール２６を有する昇降フレーム２３とにより
トラバーサ２７が構成されている。

トラバーサ横行路の後方において適当な位置の走行用レ
ール１０と同一間隔で同一直線上に並ぶ搬送用レール２
８が配置され、その搬送用レール２８は床に固定された
支柱２９にわたって架設固定され、走行用レール１０の
両端部と中継用レール２６の両端部と搬送用レール２８
の両端部とに、それぞれ上下方向に貫通する係止孔４が
設けられている。

前記各レール１０，２６，２８の上面を転動する走行車
輪５とそれらのレールの側面に対向するガイドローラ３
０とレールの下面に対向する側倒防止用ローラ３１とを
備えている台車３２に、走行用駆動装置および昇降用駆
動装置（それぞれ図示を省略した）が固定されると共に
、その昇降用駆動装置により昇降移動される下段フォー
ク３３、中段フォーク３４、上段フォーク３５からなる
伸縮式フォーク３６が設けられ、かつ台車３２の左右両
側の前部および後部には、前後の走行車輪５よりも荷扱
台車走行方向中心側に少し離れた位置すなわち前部の走
行車輪よりも少し後方に離れた位置および後部の走行車
輪よりも少し前方に離れた位置において、前記係止孔４
に嵌入されるべきピン状の墜落防止用ストッパ６が設け
られ、このストッパ６を先端部に固定したレバー３７の
中間部は前後方向に延長する支軸３８により台車３２に
枢着されている。

またレバー３７の基端側部分にはこれを押上げるように
働くばね３９が係合され、かつ台車３２にはレバー３７
の基端部により操作されるリミットスイッチＬＳが固定
されている。

荷扱台車３が乗っている走行用レール１０の後部に中継
用レール２６がない場合、荷扱台車３が乗っている中継
用レール２６の前後に走行用レール１０および搬送用レ
ール２８等がない場合、あるいは荷扱台車３が乗ってい
る搬送用レール２８の前部に中継用レール２６がない場
合等において、荷扱台車３の誤制御に基づく走行により
荷扱台車３における前後方向の一方の走行車輪５がレー
ルから外れると、荷扱台車３における走行車輪が外れた
方の端部が自重により下降してストッパ６がレールの上
面に押付けられ、次いて第６図および第７図に示すよう
に、直ちにそのストッパ６がレールの係止孔４に嵌入し
て荷扱台車の走行が停止するので、荷扱台車３の墜落が
防止される。

なお走行車輪がレールから外れると、レバー３７がばね
に抗して回動され、そのレバー３７によりリミットスイ
ッチ賜が操作され、そのリミットスイッチＬＳの信号に
より制御回路が遮断される。

前記実施例の場合は、台車３２に枢着されたレバー３７
の先端部にストッパ６を取付けているが、このように構
成しないで、第８図に示すように、台車３２に固定され
たブラケット４０の先端部にピン状のストッパ６を固定
してもよい。

しかし、前述のようにストッパ６が係止孔４に嵌入して
荷扱台車３が停止したとき、レバー３７によりリミット
スイッチＬＳが操作されて、その信号により制御回路が
遮断されるように構成しておけば、安全性を一層向上さ
せることができる。

この考案によれば、荷扱台車３を支承するレールの端部
に係止孔４が設けられ、かつ前記荷扱台車３には、走行
車輪５よりも荷扱台車走行方向中心側に偏位した位置に
おいて、前記係止孔４に嵌入されるべき墜落防止用スト
ッパ６が設けられているので、荷扱台車３の前後方向の
一方の走行車輪５がレールの端部から外れた状態でさら
に走行しようとした場合、荷扱台車３における走行車輪
が外れた方の端部のストッパ６がレールの端部の係止孔
４に自動的に嵌入して荷扱台車３の走行が停止されるの
で、荷扱台車が誤走行によりレールから墜落する恐れを
確実に排除することができ、かつレールの端部に係止孔
４を設けると共に荷扱台車３にストッパ６を設けるだけ
でよいので構造が簡単であり、さらにレールには係止孔
４を設けるだけでよいので荷扱台車の正常走行に支障を
来たさない等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第７図はこの考案の一実施例を示すもので
あって、第１図はこの考案の荷扱台車墜落防止装置を有
する棚積設備の概略斜視図、第２図はその一部を示す平
面図、第３図はトラバーサの正面図、第４図はストッパ
付き荷扱台車の斜視図、第５図は荷扱台車におけるスト
ッパ取付部を示す一部縦断正面図、第６図は荷扱台車の
ストッパがレールの係止孔に嵌入した状態を示す一部縦
断側面図、第７図はその拡大縦断正面図である。 第８図はストッパを荷扱台車に固定した状態を示す一部
縦断正面図である。 図において、１は荷扱台車走行路、２は多段積層棚列、
３は荷扱台車、４は係止孔、５は走行車輪、６は墜落防
止用ストッパ、１０は走行用レール、１１は下部横行レ
ール、１２は上部横行レール、１７は横行フレーム、２
３は昇降フレーム、２６は中継用レール、２７はトラバ
ーサ、２８は搬送用レール、３０はガイドローラ、３１
は傾倒防止用ローラ、３２は台車、３６は伸縮式フォー
ク、３７はレバー ３９はばね、４０はブラケット、６
はリミットスイッチである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 荷扱台車走行路１を挾んで配置された多段積層棚列２と
   その多段積層棚列２に対し荷物の搬入および搬出を行な
   う荷扱台車３とを備えている棚積設備において、荷扱台
   車３を支承するレールの端部に係止孔４が設けられ、か
   つ前記荷扱台車３には、走行車輪５よりも荷扱台車走行
   方向中心側に離れた位置において、前記係止孔４に嵌入
   されるべき墜落防止用ストッパ６が設けられていること
   を特徴とする棚積設備における荷扱台車墜落防止装置。