JP2636582B2 - トロイダル無段変速機の制御装置 - Google Patents

トロイダル無段変速機の制御装置

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JP2636582B2 JP3214259A JP21425991A JP2636582B2 JP 2636582 B2 JP2636582 B2 JP 2636582B2 JP 3214259 A JP3214259 A JP 3214259A JP 21425991 A JP21425991 A JP 21425991A JP 2636582 B2 JP2636582 B2 JP 2636582B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトロイダル無段変速機の
制御装置に関し、特にトロイダル変速機構での押付力付
勢機構としてロ−ディングカム機構を用いる場合の押付
力制御が可能な制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トロイダル無段変速機は、入出力ディス
クとこれらの間に配置のパワーローラとを有してなる変
速機構を用いて構成することができる。変速比は連続的
に変えることが可能で、パワーローラを入出力ディスク
に対しオフセットさせ、接触位置を変えることにより変
速比を無段階に変えることができる。特開平1-255758号
公報には、この種無段変速機のトロイダルCVT での押付
力付勢機構として適用できるカム装置(ロ−ディングカ
ム装置)についての技術が提案されており、その内容
は、正方向トルクの場合(プラストルク時)と逆方向ト
ルクの場合(マイナストルク時)とでそのカム面のリ−
ド角(傾斜角)を異ならせ、逆方向トルクに対応するカ
ム面のリ−ド角は、これを正方向トルクに対応するそれ
より小さく設定し、かかるカム面形状のカム装置を上記
変速機に用いて逆方向トルク時のすべりを防止するとい
うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ロ−ディングカム装置
において、一般にそのカムリ−ドを小とすると傾斜が緩
くなる分くさび効果が高まるが、逆方向トルクの場合の
カムリ−ドを小さくすることをもって負トルク時の要求
押付力に対応しようとすると、他方では次のような点が
生ずる。
【0004】即ち、カムリ−ドの製造誤差に対する精度
はそれだけ厳しくなり、かつ、カム内での押付力増加に
よる摩擦が増加することから、カムのヒステリシスが大
きくなる。カム内押付力増加での摩擦の増加分の影響が
大きく、カムの発生力に大きなヒステリシスがでてフリ
クション要素が大きくなると、充分な効果を発揮させに
くいものとなる。前掲公報記載の技術は、押しつけ手段
として、ローディングカム機構のみを有するもので、単
一の押しつけ手段しかない。そして、かかる単一の押し
つけ手段であるローディングカム機構のリード角を、エ
ンジントルクが負方向に作用する方は小さく設定する構
成であるために、上述したように、カムリード角の製造
誤差に対する精度管理が難しくなる他、カムのヒステリ
シスが大きくなるという問題が生じるものであり、これ
は、ロ−ディングカム機構で押付力を発生させるトロイ
ダル無段変速機特有の問題である。
【0005】本発明は、以上のような考察のもと、かか
るロ−ディングカム機構で押付力を発生させるトロイダ
ル無段変速機特有のカムリード角の製造誤差に対する精
度管理や、カムのヒステリシスの問題を解決せんとして
なされたものであって、本発明の目的は、トロイダル変
速機構の押付力発生機構にロ−ディングカム機構を用い
るトロイダル無段変速機において、上記の如きカムのヒ
ステリシスの増大等を避けつつ、負々荷時の押付力を高
め得て負々荷時の押付力を確保することのできる制御装
置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、以下の
トロイダル無段変速機の制御装置が提供される。入出力
ディスクと両ディスク間のパワーローラよりなるトロイ
ダル変速機構を有し、該変速機構のディスク及びパワー
ローラ間の押付力の発生機構にロ−ディングカム機構を
用い、該ロ−ディングカム機構は、エンジンのプラス方
向トルク及びマイナス方向のトルクの各々に対して、こ
れらトルクの増加に対応して前記押付力を増加させる構
成とするトロイダル無段変速機において、エンジンマイ
ナストルク時に上昇する油圧を発生する油圧発生手段を
設けると共に、ロ−ディングカムに並列に油圧シリンダ
を設け、前記油圧発生手段よりの油圧を該油圧シリンダ
に導入し、ローディングカム機構による押付力に加えて
該油圧シリンダによる押付力を付与することを特徴とす
るトロイダル無段変速機の制御装置である。
【0007】
【作用】本発明は、入出力ディスク及びパワーローラに
よるトロイダル変速機構のそのディスク及びパワーロー
ラ間の押付力の発生機構にロ−ディングカム機構を用
い、該ロ−ディングカム機構は、エンジンのプラス方向
トルク及びマイナス方向のトルクの各々に対して、これ
らトルクの増加に対応して前記押付力を増加させるトロ
イダル無段変速機を前提として、そのローディングカム
機構と油圧シリンダとを並列に設けること、及びそのロ
ーディングカム機構による押付力に加えて該油圧シリン
ダによる押付力を付与することに特徴付けられる。ここ
に、上記トロイダル無段変速機は、ロ−ディングカム機
構によりトロイダル変速機構の押付力を発生させトルク
伝達を行うが、負々荷時には、エンジンマイナストルク
時上昇する油圧を発生する油圧発生手段からの油圧がロ
−ディングカムに並列に設けた油圧シリンダに作用し、
かく得られる油圧による推力がロ−ディングカム力に加
わる。これにより、負々荷時の押付力を上昇させられ、
押付力を高めるのに専らカムリ−ドを小とする場合のも
のに比し、その場合の不利を避け得てロ−ディングカム
のヒステリシスの増大等を来さずに負々荷時の押付力を
確保可能である。即ち、本発明では、上記の特徴によ
り、トロイダル変速機構の押付力発生機構にロ−ディン
グカム機構を用いるトロイダル無段変速機において、エ
ンジンマイナストルク時に上昇する油圧を発生させると
共に、ロ−ディングカムに並列に設けた油圧シリンダに
該油圧を導入しマイナストルク時に上昇させ、ローディ
ングカム機構による押付力に加えて該油圧シリンダによ
る押付力を付与することができるため、カムのヒステリ
シスの増大等を避けつつ、負々荷時の押付力を高め得て
負々荷時の押付力を確保することができ、従って前述し
た如くカムリード角の製造誤差に対する精度管理が難し
くなる他、カムのヒステリシスが大きくなるという問題
が解消される。
【0008】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細
に説明する。図1は本発明に係る一実施例装置の主とし
て油圧制御系の構成を示し、図2は適用し得るトロイダ
ル変速機構を有するトロイダル無段変速機の一例を示す
骨組図である。また、図3は、ロ−ディングカムに並列
においた油圧ピストンによるカム装置内油圧シリンダ機
構を含めて示すロ−ディングカム装置並びにトロイダル
変速機構部分についての構造例としての縦断面図であ
る。
【0009】先ず、図2の骨組図で伝動列を説明する
に、図中10はトロイダル無段変速機を示し、図示しない
エンジンからの回転力がトルクコンバータ12を介して無
段変速機10に入力される。トルクコンバータ12は、ポン
プインペラ12a 、タービンランナ12b 、ステータ12c 、
ロックアップクラッチ12d 、アプライ側油室12e 及びレ
リース側油室12f等から成り、その中心部をインプット
シャフト14が貫通している。
【0010】インプットシャフト14は、図示例では、前
後進切換機構36と連結され、該機構36は、遊星歯車機構
42、前進用クラッチ44及び後進用ブレーキ46等を備え
る。遊星歯車機構42は、ダブルプラネタリギヤの夫々と
噛合するリングギヤ42b 、サンギヤ42cを有してなる。
前進用クラッチ44によってインプットシャフト14と連結
可能な遊星歯車機構42のキャリアは、これを無段変速機
構への伝動軸と常に連結される。該伝動軸と同軸上にト
ルク伝達軸16を配する。
【0011】トルク伝達軸16上には、本例では、第1無
段変速機構(トロイダル変速機構)18及び第2無段変速
機構(トロイダル変速機構)20が変速機ケース22内の下
流側にタンデム配置される(デュアルキャビィティ
型)。なお、符号64で示すスペースに、コントロールバ
ルブ系(図1)のボディを配する。
【0012】第1無段変速機構18は、対向面がトロイダ
ル曲面に形成される一対の入力ディスク18a 、出力ディ
スク18b と、これら入出力ディスクの対向面間に摩擦接
触されると共にトルク伝達軸16に関し対称配置される一
対のパワーローラ18c, 18dと、これらパワーローラを夫
々傾転可能に支持する支持機構及び油圧アクチュエータ
としてのサーボピストン(図1参照)を備える。第2無
段変速機構20も同様、対向面がトロイダル曲面の入出力
ディスク20a, 20b、一対のパワーローラ20c,20d、及び
その支持機構並びにサーボピストンを備える。
【0013】トルク伝達軸16上において無段変速機構1
8, 20は、出力ディスク18b, 20bが対向するよう互いに
逆向きに配置され、第1無段変速機構18の入力ディスク
18a は、トルクコンバータ12を経た入力トルクに応じた
押圧力(押付力)を発生するローディングカム装置34に
よって図中軸方向右側に向かって押圧される。ローディ
ングカム装置34は、入力ディスク18a 、該ディスク背面
側に配置のカムフランジ、及びこれらの間に設けたロ−
ディングカム( カムロ−ラ)34aを有して構成することが
でき、カムフランジ及び入出力ディスクの互いに対向す
るカム面にカムロ−ラを配し、入力ディスクとカムフラ
ンジとが相対回転したとき入力ディスクを出力ディスク
18b 側に押圧する力(推力)を発生させるものとする
(かかるロ−ディングカム機構の一例は、本発明に従っ
て装置に付加されるカム装置内油圧ピストンシリンダの
構造と併せて更に後記で示される)。ロ−ディングカム
装置34は、スラストベアリング38を介し軸16に支持され
る構成のものとすることができる。第2無段変速機構20
の入力ディスク20a は、皿ばね40により図中軸方向左側
に向かって押圧付勢されている。各入力ディスク18a, 2
0aは、ボールスプライン24, 26を介して伝達軸16に回転
可能かつ軸方向に移動可能に支持される。上記機構にお
いて、各パワーローラは変速制御弁からの制御圧を受け
て作動するサ−ボピストンにより変速比に応じた傾転角
が得られるよう夫々傾転され、入力ディスクの入力回転
(入力トルク)を無段階(連続的)に変速して出力ディ
スクに伝達する。
【0014】出力ディスク18b, 20bは、トルク伝達軸16
上に相対回転可能に嵌合された出力ギヤ28とスプライン
結合され、伝達トルクは該出力ギヤ28を介し、出力軸
(カウンタシャフト)30に結合したギヤ30a に伝達さ
れ、これらギヤ28, 30a はトルク伝達機構32を構成す
る。また、出力軸30上に設けたギヤ52と、出力軸50上に
設けたギヤ56と、これらに夫々噛合するアイドラギヤ54
とよりなる伝達機構48を設け、出力軸50はこれをプロペ
ラシャフト60に連結するものとする。
【0015】上記伝動列において、エンジントルク入力
時、該トルクは、無段変速機構部分につき、ロ−ディン
グカム装置34、入力ディスク18a,20a 、パワーローラ18
c, 18d, 20c, 20d、出力ディスク18b,20b のこの順で伝
達される( プラストルク時)。一方、ブレ−キングのよ
うに無段変速機構に上記とは逆向きに負荷側からトルク
が加わるとき( マイナストルク時) 、かような負々荷時
における入出力ディスクとパワーローラ間での押付力を
上昇させるべく、ロ−ディングカム装置34には、油圧作
動で推力を発生させてこれをロ−ディングカム力に加え
るようロ−ディングカム(トルクカム)と並列に先に触
れた油圧シリンダを設け、かつまた、エンジンマイナス
トルク時に上昇する油圧をロ−ディングカム制御圧とし
てこれに導入する。これがため、本制御装置では、図1
に示す如く、変速制御油圧系に、負々荷時上昇する油圧
を発生させる手段としての油圧バルブ78をも設け、該油
圧をロ−ディングカム制御圧 PCONTとする。ロ−ディン
グカム制御圧 PCONTは、変速用油圧サ−ボ装置を作動さ
せる油圧制御回路での制御圧を利用して、これを得るこ
とができる。本実施例では、かかる手法を採用する。
【0016】油圧制御回路は、トロイダル変速機構のパ
ワーローラアクチュエータとして機能する変速用油圧サ
ーボ装置の油圧シリンダ、及び該シリンダ作動により所
定の変速比で変速を行わせるべくシリンダ供給油圧を調
整、制御する変速制御弁、その他各種バルブ等を構成要
素とする。変速用油圧サーボ装置のシリンダにおけるシ
リンダ室(ハイ(変速比小)側油室及びロー(変速比
大)側油室)の油圧差を変化させて変速を行う。
【0017】無段変速機構の油圧サーボ装置の一部を図
1中に併せて簡略化して示してあり、例えば第1無段変
速機構18のパワーローラ18c, 18d側で説明すれば、次の
ようである。第1無段変速機構18のパワーローラ18d を
回転可能に支持するローラ支持部材105 は、これの軸を
中心として回転可能かつ軸方向に移動可能に支持され
る。ローラ支持部材105 には、シリンダ100 のピストン
107 が連結されており、ピストン107 の上下に、ハイ側
油室101 及びロー側油室102 を画成する。ここに、パワ
ーローラ18c 側も同様であるが、パワーローラ18c 側と
図示のパワーローラ18d 側とでは、互いにハイ側油室及
びロー側油室との関係は逆であって、不図示のパワーロ
ーラ18c 側のシリンダ100 では上側にハイ側油室101 、
下側にロー側油室102 が形成されている。パワーローラ
18c, 18dの入出力ディスクとの接触位置半径を変えて変
速比を変化させる場合に、各シリンダの油室に作用する
油圧により夫々の側のピストンは互いに逆方向に上下動
可能であり、変速比については、ロー側油室102 の油圧
を相対的に上昇させるほど大きくなる。第2無段変速機
構20についても基本的には同様の構成であって、各パワ
ーローラ20c, 20dにつき、ローラ支持部材に夫々連結の
制御ピストンの両側に各シリンダ100 のハイ側油室101
及びロー側油室102 を互いに逆の配置関係で有してい
る。
【0018】各シリンダ100 の油圧は、油路176,177 を
通じ変速制御弁を含む制御バルブ70により制御する。制
御バルブ70には、エンジン駆動されるオイルポンプ95か
らの吐出圧を調圧して得られる油路150 のライン圧が供
給され、これを基に変速制御時、指令変速比に応じ圧力
差をピストンに与え、変速指令に応じた変速比を実現す
る。ここで、シリンダ100 の油室101,102 について、プ
ラストルク時及びマイナストルク時でのその油圧の関係
は、次のように示すことができる。 (1)ハイ側油室101 の場合 プラストルク時 高圧 マイナストルク時 低圧 (2)ロ−側油室102 の場合 プラストルク時 低圧 マイナストルク時 高圧
【0019】本実施例では、各シリンダ100 へ制御圧を
供給する前記油路176,177 に対し、更に夫々分岐油路17
61, 1771を設け、これらをロ−ディングカム制御圧 P
CONT発生用の油圧バルブ78のポ−ト78g , 78h に至らし
める。該バルブ78は、変速制御のための制御圧 PHI, P
LOに応じ図4に示すような調圧特性の油圧を油路181 に
発生させるものとする。そのため、バルブ78はばね78a
により図中左方に付勢されるスプ−ル78b を備えると共
に、上記ポ−ト78g ,78h の他、ライン圧油路150 と接
続のポ−ト78c 、油路181 に接続のポ−ト78d、油路181
内の圧力をオリフィスを経てスプールの図中左端の室7
8i に作用させスプールに図中右方向への力を与えるポ
ート78e 、及びドレンポ−ト78f を図示の如くに設け
る。制御圧 PHI, PLOを用いるのは、トロイダルCVT の
制御圧はエンジントルクによって差圧ΔP(=P HI−P
LO) が発生するようになっており、これが油圧サ−ボ
装置の制御ピストンに導入されていて、そのときの伝達
力に比例する圧力を示すものであることからであって、
これらをバルブ78の前記ポ−ト78g , 78h に導きその差
圧ΔP に応じスプ−ルをストロ−ク制御することとす
る。その弁構造は、基本的には減圧弁であって、制御圧
PHIが高く制御圧 PHIが低いときスプ−ルの右行で、ま
た逆に制御圧 PHIが低く制御圧 PHIが高いときスプ−ル
の左行で、油路181 にはライン圧を図4に示すような調
圧特性で調圧して得た圧力がロ−ディングカム制御圧 P
CONTとして生ずる。
【0020】こうして、上記差圧ΔP はこれをロ−ディ
ングカム制御圧PCONTを発生する油圧バルブ78に導き、
負々荷時に上昇する油圧を発生させることができる。更
に該圧力は、油圧によって推力をマイナストルク時に発
生させ、ロ−ディングカム力に加えるべく油路181 を通
じカム装置内油圧シリンダ41に供給し、カム内の油室に
導入する。上記油圧シリンダ41はロ−ディングカムに並
列に配され、例えば図3に如くに構成することができ
る。同図において、ロ−ディングカム装置34のカムフラ
ンジ34b はストッパ、ナット等により図中左端の位置で
規制されると共に、該カムフランジ34b と入力ディスク
18a との間のカム面にカムロ−ラ34a が配置され、加え
てカムフランジ34b と入力ディスク18a との間に油圧シ
リンダ41の油室41a が設けられている。しかして、該油
室41a は、これを油路181aを介し前記油路181に接続
し、マイナストルク時には図4の特性に従い上昇するロ
−ディングカム制御圧 PCONTに応じ作動する油圧ピスト
ンとして機能させる。なお、図示例では、油路181a、油
路181 は、潤滑圧油路と共に無段変速機構18への伝達軸
を利用して形成されており、その外周にトルク伝達軸が
回転自在に嵌合され、入力ディスク18a はこれに対しボ
−ルスプラインを介し支持される。また、上記ロ−ディ
ングカム装置34のカム面のリ−ド角については、負荷時
と負々荷時のものとで同じであってよい。
【0021】上記構成において、負々荷時にはマイナス
トルクに合わせてロ−ディングカム制御圧 PCONTに応じ
た油圧シリンダ41での油圧がロ−ディングカム力に加算
される。即ち、この場合は、図4の特性によりエンジン
マイナストルク時上昇する油圧を発生する油圧バルブ78
からのロ−ディングカム制御圧 PCONTが上昇し、油圧シ
リンダ34に作用するので、ロ−ディングカム内の油圧ピ
ストン作動でカムフランジ34b と入力ディスク18a 間が
広がる方向に力が発生する。かかるピストンはロ−ディ
ングカムとは並列に入っている関係であるので、押付力
はその分加算させることとなり、こうして負々荷時の押
付力を適切に上昇させることができる。従って、カム面
形状を異ならせ負々荷時のすべりを防止する場合のもの
のようにカムリ−ドの製造誤差に対する精度がたかくな
ったり、かつまた、カム内での押付力増加による摩擦が
増加することでカムのヒステリシスが大きくなるなどし
て充分なメリットが得にくくなるといった事態も回避で
き、負々荷時に不足する押付力分の確保を図ることがで
きる。なお、本発明は、エンジンマイナストルク時に上
昇する油圧を発生する手段としては図 1の構成に限られ
るものではなく、また、トロイダル変速機構も図2、図
3の構成に限定されない。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、請求項1記載の構成に
より、トロイダル変速機構の押付力発生機構にロ−ディ
ングカム機構を用いるトロイダル無段変速機において、
エンジンマイナストルク時に上昇する油圧を発生させる
と共に、ロ−ディングカムに並列に設けた油圧シリンダ
に該油圧を導入しマイナストルク時に上昇させることが
できるので、カムのヒステリシスの増大等を避けつつ、
負々荷時の押付力を高め得て負々荷時の押付力を確保す
ることができる。従って、既述したようなトロイダル無
段変速機特有の問題、即ちカムリード角の製造誤差に対
する精度管理が難しくなる他、カムのヒステリシスが大
きくなるという問題が解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例装置の主として油圧制御
系の構成を示す図である。
【図2】トロイダル無段変速機の基本構成の一例を示す
骨組図である。
【図3】油圧ピストンによるカム装置内油圧シリンダ機
構を含めて示すロ−ディングカム装置並びにトロイダル
変速機構部分についての構造例としての縦断面図であ
る。
【図4】ロ−ディングカム制御圧を得る調圧特性の一例
を示す図である。
【符号の説明】
10 トロイダル無段変速機 18, 20 無段変速機構(トロイダル変速機構) 18a, 20a 入力ディスク 18b, 20b 出力ディスク 18c, 18d, 20c, 20d パワーローラ 34 ロ−ディングカム装置 34a カムローラ 40 油圧シリンダ 41a 油室 78 油圧バルブ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入出力ディスクと両ディスク間のパワー
    ローラよりなるトロイダル変速機構を有し、該変速機構
    のディスク及びパワーローラ間の押付力の発生機構にロ
    −ディングカム機構を用い、該ロ−ディングカム機構
    は、エンジンのプラス方向トルク及びマイナス方向のト
    ルクの各々に対して、これらトルクの増加に対応して前
    記押付力を増加させる構成とするトロイダル無段変速機
    において、 エンジンマイナストルク時に上昇する油圧を発生する油
    圧発生手段を設けると共に、ロ−ディングカムに並列に
    油圧シリンダを設け、前記油圧発生手段よりの油圧を該
    油圧シリンダに導入し、ローディングカム機構による押
    付力に加えて該油圧シリンダによる押付力を付与するこ
    とを特徴とするトロイダル無段変速機の制御装置。
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