JP2625729B2 - 流体封入式防振ブッシュ - Google Patents

流体封入式防振ブッシュ

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JP2625729B2
JP2625729B2 JP62155744A JP15574487A JP2625729B2 JP 2625729 B2 JP2625729 B2 JP 2625729B2 JP 62155744 A JP62155744 A JP 62155744A JP 15574487 A JP15574487 A JP 15574487A JP 2625729 B2 JP2625729 B2 JP 2625729B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F13/00Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs
    • F16F13/04Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper
    • F16F13/06Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper
    • F16F13/08Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper the plastics spring forming at least a part of the wall of the fluid chamber of the damper
    • F16F13/14Units of the bushing type, i.e. loaded predominantly radially

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、内燃機関等のように低周波大振幅領域と高
周波小振幅領域とが発生される振動体、たとえば車両に
搭載されるパワーユニットを、車体に支持する際に用い
る防振ブッシュに関し、とりわけ、内筒,外筒間に支持
弾性体が装填されるタイプのマウントであって、該支持
弾性体内に振動減衰を発生させるための流体室が設けら
れる流体封入式防振ブッシュに関する。
従来の技術 一般に、エンジン,トランスミッション等の結合体で
構成されるパワーユニットは、パワーユニットマウント
(エンジンマウント)で車体側に支持されることによ
り、エンジン振動等が車体に伝達されるのが低減され
る。かかるパワーユニットマウントは、通常パワーユニ
ットと車体に夫々装着される取付部材を備えており、こ
れら取付部材間にゴム等の弾性体が配されることにより
構成されている。
ところで、かかるパワーユニットマウントとしては、
弾性体が何らかの理由で切断された場合に、夫々の取付
部材が互いに離脱されてしまうのを防止し、かつ、小型
化を図ることができるようになった内外筒型の防振ブッ
シュが存在する。即ち、この防振ブッシュは、パワーユ
ニット又は車体の一方に装着される内筒と、パワーユニ
ット又は車体の他方に装着される外筒と、これら内,外
筒間に装填される支持弾性体とを備え、該支持弾性体で
パワーユニットの荷重を支持すると共に、外筒が内筒を
囲繞していることにより、支持弾性体切断時に内,外筒
の離脱が防止される。
一方パワーユニットマウントには、たとえば特願昭60
−34236号に提案されているように、特に特定の周波数
領域の振動減衰を行うために支持弾性体内に液体を封入
したものがある。この特定の振動減衰領域は、通常エン
ジンシェイクとかエンジンアイドリング等の低周波大振
幅領域の入力振動に設定することにより、車体振動の低
減を効果的に行うことができる。
ところで、前述した防振ブッシュに液体封入の機能を
付加したものとしては、従来特願昭61−65935号に開示
されたものが存在する。この流体封入式防振ブッシュ
は、内,外筒間の支持弾性体内に内筒を境に1対の流体
室が形成され、これら流体室を内筒外周に嵌着されるブ
ロックに形成されたオリフィスで連通することにより構
成される。そして、パワーユニットの振動に伴って内,
外筒間が変位されると、前記支持弾性体が変形して一方
の流体室が膨張されると同時に他方の流体室が潰され、
このときに前記オリフィス内を流体室内の液体が移動さ
れる。
ところで、液体封入式のマウントの振動減衰理論とし
ては、前記特願昭60−34236号に開始したように、オリ
フィス内を振動する液体を質量とし、流体室側壁の拡張
弾性をばねとするダイナミックダンパ作用が行われるこ
とが本出願人等によって解析されている。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、前記特開昭61−65935号に開示された
流体封入式防振ブッシュは、内,外筒型にすることによ
り支持弾性体破損時の安全性を、より小型化にして発揮
することができるのであるが、夫々の流体室が支持弾性
体内に形成され、該支持弾性体自体を側壁とし、かつ、
夫々の流体室を連通するオリフィスは内筒に嵌着された
ブロックに形成されている。
ところで、制振対象周波数領域を低周波域に設定する
ためには、流体室の拡張弾性を小さくするか、若しくは
オリフィス内で移動(振動)する液体質量を大きくする
ことによって達成される。後者の液体質量を大きくする
ためには、オリフィスの開口面積を拡大するか、若しく
はオリフィスを長くすることが考えられる。
しかし、前記特開昭61−65935号に示されるオリフィ
スは前述したように内筒に嵌着されたブロックに形成さ
れる関係上、該オリフィスは2つの流体室間で直線状に
形成せざるを得ず、オリフィスの開口面積および長さ共
に小さくなってしまう。従って、前記制振対象周波数領
域を低周波域に設定することが著しく困難になって、エ
ンジンシェイクとかアイドル振動等を効果的に減衰でき
なくなってしまうという問題点があった。
尚、かかる従来の流体封入式防振ブッシュでは、オリ
フィスの開口面積が小さいため、制振対象領域を高周波
域にチューニングしようとしても、開口面積が小さなオ
リフィスで流体がスティック状態を起こし、高周波域で
の振動減衰を行うことができなくなってしまう。
そこで、本発明は低周波大振幅領域の振動を効果的に
減衰すると共に、車室内のこもり音原因となる高周波小
振幅領域の振動をも効果的に減衰できる流体封入式防振
ブッシュを提供することを目的とする。
問題点を解決するための手段 かかる目的を達成するために本発明の流体封入式防振
ブッシュは、内筒と、この内筒を囲繞する外筒と、これ
ら内,外筒間に装填される支持弾性体とを備え、該支持
弾性体の一部を空洞化して密閉された主流体室を形成す
ると共に、該主流体室と周方向に間隔をおいて設けられ
る副流体室を形成し、これら主流体室と副流体室とを、
前記外筒の内周に沿って弧状若しくは環状に形成される
オリフィス通路を介して連通すると共に、前記主流体室
内に内筒側から突出部材を突設し、この突出部材の先端
部に、主流体室内壁との間に適宜間隙を設けて該主流体
室を径方向に隔成するフランジ板を設けることにより構
成してある。そして、前記オリフィス通路は、外筒の軸
方向に複数の環状溝を並設するとともに、これら複数の
環状溝同士が周方向で連続した一本の溝となるように、
各環状溝の一端同士を各環状溝との内角が鋭角をなす連
絡通路を介して相互に連通させることにより形成してあ
る。
作用 以上の構成により本発明の流体封入式防振ブッシュに
あっては、主流体室と副流体室と連通するオリフィス通
路が、外筒の内周に沿って弧状若しくは環状に形成され
るので、該オリフィス通路の長さを長く、かつ開口面積
を大きくすることができる。従って、前記オリフィス通
路内を振動する流体質量を大きくして制振対象周波数領
域を低周波域に設定できる。
更に、前記主流体室内は、該主流体室内壁との間に適
宜の間隙を有するフランジ板によって径方向に隔成され
るため、振動入力により前記主流体室の側壁が変形され
ると、前記フランジ板で隔成された主流体室内の各室間
で、前記間隙を介して流体移動が行われる。このとき、
前記間隙はフランジ板周縁のみに設けられその長さが著
しく短いため、該間隙を移動する流体質量は著しく小さ
く、従って前記フランジ板によって高周波数の制振対象
領域を得ることができる。
従って、本発明では1つの流体封入式防振ブッシュ
で、低周波域と高周波域の振動減衰を同時に行うことが
できる。
実施例 以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に説明す
る。
即ち、第1図から第3図は本発明の一実施例を示す流
体封入式防振ブッシュ10(以下単に防振ブッシュと称
す)で、この防振ブッシュ10は内筒12と、この内筒12を
囲繞する外筒14と、これら内,外筒12,14間に装填され
る支持弾性体16とを備えている。
前記内筒12は、これに挿通される図外のボルトを介し
てパワーユニット又は車体のいずれか一方に装着され、
かつ前記外筒14は前記パワーユニット又は車体の他方に
装着される。
前記支持弾性体16は、その内周面に前記内筒12が加硫
接着により固着されると共に、外周面には中心軸方向
(第1図中左右方向)両端部に環状の1対の中間筒18,1
8aが同様に固着される。そして、該中間筒18,18aの間の
前記支持弾性体16外周には環状の凹部20が形成され、こ
の環状凹部20内に後述するオリフィス部材32が嵌着され
る。
更に、前記支持弾性体の一部(図中上方部)には、前
記凹部20から連続して所定の周方向幅をもって空洞部22
が形成され、この空洞部22は、水,ポリアルキレングリ
コール,シリコーンオイル等の液体(非圧縮性流体)が
封入されて主流体室24とされる。尚、該主流体室24を周
方向および中心軸方向に囲む内壁内24a,24bは、振動の
入力方向つまり本実施例では内筒12中心を通る図中上下
方向と平行な面をもって形成される。
また、前記支持弾性体16の図中下方には空間部26が形
成され、この空間部26内には前記支持弾性体16から連続
してダイヤフラム28が形成される。そして、このダイヤ
フラム28の外筒14方向内側に前記液体が封入されて副流
体室30とされる。
ところで、前記支持弾性体16の環状凹部20内に嵌着さ
れるオリフィス部材32は環状に形成され、中心軸方向両
端および中央部にはそれぞれ外径方向に突設される鍔部
32a,32b,32cによって、2条の環状溝32d,32eが形成され
る。この2条の環状溝32d,32eは第4図に示すように互
いに隣接する一部分が閉塞片34,34aにより閉止され、か
つ、該閉塞片34,34aが設けられた部位の中央部の鍔部32
bを一部切除して連絡通路36とし、この連絡通路36を介
してそれぞれの環状溝32d,32eを連続して接続する。こ
れにより、後述するようにオリフィス通路42となる環状
溝32d,32e同士は、各環状溝32d,32eの一端との内角が鋭
角をなす連絡通路36を介して、周方向で連続した一本の
溝として相互に連通することになる。
また、該環状溝32d,32eの前記閉塞片34,34aで閉止さ
れる端部には、前記鍔部32bの連絡通路36を境に互いに
対向される状態で開口部38、38aが形成される。
そして、前記オリフィス部材32の取付状態で、一方の
開口部38は前記主流体室24に連通され、かつ、他方の開
口部38aは前記副流体室30に連通される。
従って、前記主流体室24と前記副流体室30は、前記環
状溝32d,32eを略2周して開口部38,38aを介して連通さ
れることになる。
一方、前記外筒14はその内周にゴム層40が加硫接着さ
れ、該ゴム層40を介して外筒14内周に、支持弾性体16の
外周に設けられた中間板18,18aおよびオリフィス部材32
が圧入される。
従って、この圧入により前記中間板18,18aと前記ゴム
層40との間でシールされ、主流体室24および副流体室30
が液密に閉止されると共に、前記オリフィス部材32は、
鍔部32a,32b,32c外周が前記ゴム層40に液密に圧接され
る。
すると、前記環状溝32d,32eの外方開放部は前記ゴム
層40で閉塞され、この閉塞された環状溝32d,32eがオリ
フィス通路42として構成される。勿論、このオリフィス
通路42内にも前記液体が充填される。
尚、前記オリフィス部材32は第4図中上下方向に2分
割される上,下方オリフィス分割体44,44aで構成され、
オリフィス部材32を支持弾性体16の環状凹部20に嵌着す
る際、上方オリフィス分割体44を第1,2図中上方から組
付け、下方オリフィス分割体44aは同図中下方から組付
られる。尚、前記オリフィス部材32は2分割に限ること
なく、3分割以上したオリフィス分割体で構成してもよ
い。
ところで、前記内筒12の軸方向略中央部には、ストッ
パ金具46が設けられる。このストッパ金具46は内孔46a
を介して前記内筒12の外周に嵌着,固定され、該ストッ
パ金具46から主流体室24内および空間部26内にそれぞれ
適宜高さをもって第1,第2突出部材48,50が一体に突設
され、この第1,第2突出部材48,50で内,外筒12,14間の
大きな変位が規制される。
主流体室24内に突設される第1突出部材48の上端には
径直角方向に配置されるフランジ板52がボルト54を介し
て固定され、このフランジ板52によって前記主流体室24
は径方向に2つの隔室24c,24dを隔成する。尚、前記フ
ランジ板52の周縁には主流体室24の内壁面24a,24bとの
間に間隙δが設けられ、この間隙δを介し前企隔室24c,
24dは互いに連通される。
尚、前記2つの隔室24c,24dは、外径方向の隔室24cの
容積を大きく、かつ内径方向の隔室24dお容積を小さく
設定し、振動入力時には両隔室24c,24dの容積変化量に
差を生ずる構造となっている。
前記フランジ板52の外筒14方向側面はゴム層56で被覆
され、内筒12が図中上方に大きく変位して、フランジ板
52がオリフィス部材32の内周に衝接するときの衝撃を、
前記ゴム層56で緩衝する。
空間部26内に突設される第2突出部材50の外側は、前
記支持弾性体16から一体に延接されるゴム層58で被覆さ
れ、内筒12が図中下方に大きく変位して前記第2突出部
材50がダイヤフラム28を挟んでオリフィス部材32の内周
に衝接されるときの衝撃を緩衝する。
以上の構成により、本実施例の流体封入式防振ブッシ
ュ10は、その取付状態では第1,第2図中上下方向でパワ
ーユニットの静荷重を支持し、かつ、パワーユニットの
振動およびエンジンシェイクは主に同じ上下方向に作用
する。
そして、かかる振動が内筒12,外筒14間に作用したと
きは、支持弾性体16の上下変形に伴って、先ず主流体室
24内の容積が変化される。
このとき、前記振動がアイドリングとかエンジンシェ
イク等の低周波大振幅領域の振動である場合には、前記
主流体室24の容積変化は大きくなり、該主流体室24内の
液体はオリフィス通路42を介して、副流体室30との間で
移動される。
即ち、主流体室24が潰される方向の変形時には、該主
流体室24内液体はオリフィス部材32の一方の開口部38を
介してオリフィス通路42内に排出され、そして、この排
出された液体量分は他方の開口部38aから副流体室30内
に排出される。一方、前記主流体室24が膨張される方向
の変形時には、一方の開口部38を介してオリフィス通路
42内の液体が該主流体室24内に流入され、そして、この
流入された液体量分は他方の開口部38aを介して主流体
室30内に液体がオリフィス通路42内に補充される。
従って、前記オリフィス通路42内では、主流体室24内
の容積変化、つまり入力振動に伴って液体が振動する。
このときの液柱共振により防振ブッシュ10は、オリフィ
ス通路42の液体を質量とし、主流体室24の壁面および副
流体室30のダイヤフラム28の拡張弾性をばねとした第1
ダイナミックダンパ系が構成される。
従って、このときの制振対象周波数領域、つまり、オ
リフィス通路42での液柱共振点は前記液体質量が大きい
程、低周波域にチューニングしやすくなる。
ところで、本実施例では前記オリフィス通路42は、外
筒14の内周に沿って配設されるオリフィス部材32によっ
て、円弧状若しくは環状として形成されるため、該オリ
フィス通路42を効果的に長く設けることができる。
特に、この実施例では前記オリフィス部材32の互いに
連続される2条の環状溝32d,32eによって、前記オリフ
ィス通路42は外筒14内周を略2周されるため、該オリフ
ィス通路42を大幅に延長することができる。
また、前記オリフィス部材32は外筒14と支持弾性体16
との間に配置される関係上、該オリフィス部材32の専有
スペースを比較的大きく設けることができる。従って、
前記オリフィス通路42の断面積をより大きく設定でき
る。
このように、本実施例ではオリフィス通路42を長く、
かつ通路面積を大きくできるため、該オリフィス通路42
内に液体質量を大幅に増大することができる。
従って、かかる主流体室24,オリフィス通路42および
副流体室30で決定される制振対象周波数領域を低周波域
に設定できるようになり、アイドル振動とかエンジンシ
ェイク等の低周波大振幅領域の振動が車体側に伝達され
るのを著しく低減若しくは防止できる。
一方、防振ブッシュ10に入力される振動が、車室内の
こもり音原因となる高周波小振幅領域の振動である場合
には、主流体室24内の容積は低周波時と同様に入力振動
に応じて変化される。
しかし、このときの主流体室24内の容積変化は高周波
であるため、長く形成された前記オリフィス通路42はス
ティック状態となって、主流体室24と副流体室30との間
での流体移動は行われない。
ところが、前記主流体室24はフランジ板52によってそ
の周縁部に間隙δをもって25つの隔室24c,24dに隔成さ
れており、該間隙δ部分におけるフランジ板52の厚さ方
向の長さは著しく小さい。このため、前記高周波振動の
入力時には、前記間隙δをオリフィスとして前記2つの
隔室24c,24d間で液体移動が行われ、該間隙δ部分で液
柱共振が発生する。即ち、前記隔室24c,24d間で液体移
動は、入力振動に対して、外径側の隔室24cの容積変化
量が大きく、かつ内径側の隔室24dの容積変化量が小さ
いために発生される。
従って、このときに前記2つの隔室24c,24dおよび前
記間隙δによっても第2ダイナミックダンパ系が構成さ
れる。
この第2ダイナミックダンパ系では、前記間隙δの長
さが著しく小さいことから、該間隙δで液柱共振すると
きの液体質量は極めて小さくなる。従って、このとき制
振対象周波数領域は高周波域にチューニングしやすくな
り、本実施例では第5図に示すように車室内にこもり音
原因となる周波数域f1に設定してある。
即ち、同図aは前記第2ダイナミックダンパ系に現れ
る位相を示し、同図bは防振ブッシュ10での動ばね定数
を示す。尚、同図中破線は前記第2ダイナミックダンパ
系が設けられない場合の特性を示し、かつ、実線は本実
施例の特性である。
従って、かかる第5図から明らかなように、前記第2
ダイナミックダンパ系の制振対象周波数領域、つまり間
隙δ部分の液柱共振点を、こもり音域f1にチューニング
することにより、動ばね定数は破線で示す高い値から実
線に示す低い値へと低下され、車室内にこもり音が大幅
に低減される。
尚、前記実線の特性では前記こもり音域f1から高い周
波数域に、前記第2ダイナミックダンパ系の振り返しに
より高い動ばね定数域が現れるが、この振り返し領域は
こもり音の原因となる周波数域から大きく離れるので、
こもり音対策上さ程問題とはならない。
ところで、本実施例の防振ブッシュ10にあっては、主
流体室24の内壁面24a,24bを、振動の入力方向つまり第
1図,第2図中上下方向に平行に形成したので、高周波
振動の入力により主流体室24内容積が変化される際にあ
っても、フランジ板52の周縁の間隙δの開口面積および
長さが常に一定に保持される。
また、オリフィス通路42はオリフィス部材32によって
構成され、該オリフィス部材32が上下に分割されるオリ
フィス分割体44,44aで構成されることにより、該オリフ
ィス部材32の組付けが著しく簡単になる。
尚、以上述べた実施例は本発明の単なる一実施例であ
って、当業者の知識に基づいて前記実施例を適宜変更,
修正,改良等を施したものであっても、本発明の範囲に
含まれることはいうまでもない。
発明の効果 以上説明したように本発明の流体封入式防振ブッシュ
にあっては、主流体室と副流体室とを連通するオリフィ
ス通路を、外筒の内周に沿って弧状若しくは環状に形成
したので、該オリフィス通路を長く設定することができ
る。従って、前記主流体室,前記主流体室,前記オリフ
ィス通路で構成されるダイナミックダンパ系での制振対
象周波数領域を、低周波大振幅の振動域に確実にチュー
ニングでき、アイドリング,エンジンシェイク等の振動
が車体側に伝達されるのを防止若しくは大幅に低減する
ことができる。
また、前記主流体室内を該主流体室内壁との間に適宜
間隙をもって配置されるフランジ板により径方向に隔成
したので、この隔成された2室は長さの著しく短い前記
間隙を介して連通される。従って、振動入力により前記
間隙を介して隔成された2室間で液体移動される際の制
振対象周波数領域を、高周波小振幅の振動域にチューニ
ングすることができ、パワーユニット側から車体側に伝
達される車室内のこもり音原因となる高周波振動を著し
く低減することができる。
このように、本発明では1つの流体封入式防振ブッシ
ュによって、低周波大振幅領域の振動と高周波振幅領域
の振動を同時に減衰することができるため、車体振動お
よび車室内こもり音の著しい低減を行うことができ、こ
のように本発明の流体封入式防振ブッシュをエンジンマ
ウントとして用いた場合は、乗心地性とか車室内の居住
性を大幅に向上することができるという優れた効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の流体封入式防振ブッシュの一実施例を
示す縦断面図、第2図は第1図中のII−II線断面図、第
3図は第2図中のIII−III線断面図、第4図は本発明に
用いられるオリフィス部材の一実施例を示す側面図、第
5図は高周波数振動に対する流体封入式防振ブッシュの
伝達特性を示す動ばね特性図である。 10……流体封入式防振ブッシュ、12……内筒、14……外
筒、16……支持弾性体、24……主流体室、30……副流体
室、32……オリフィス通路、32d,32e……環状溝、36…
…連絡通路、42……オリフィス通路、48……突出部材、
52……フランジ板。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内筒と、この内筒を囲繞する外筒と、これ
    ら内,外筒間に装填される支持弾性体とを備え、該支持
    弾性体の一部を空洞化して密閉された主流体室を形成す
    ると共に、該主流体室と周方向に間隔をおいて設けられ
    る副流体室を形成し、これら主流体室と副流体室とを、
    前記外筒の内周に沿って弧状若しくは環状に形成される
    オリフィス通路を介して連通すると共に、前記主流体室
    内に内筒側から突出部材を突設し、この突出部材の先端
    部に、主流体室内壁との間に適宜間隙を設けて該主流体
    室を径方向に隔成するフランジ板を設けてなり、 前記オリフィス通路は、外筒の軸方向に複数の環状溝を
    並設するとともに、これら複数の環状溝同士が周方向で
    連続した一本の溝となるように、各環状溝の一端同士を
    各環状溝との内角が鋭角をなす連絡通路を介して相互に
    連通させることにより形成されていることを特徴とする
    流体封入式防振ブッシュ。
  2. 【請求項2】前記主流体室と内壁面を、制振しようとす
    る振動の入力方向と平行に形成したことを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の流体封入式防振ブッシュ。
  3. 【請求項3】前記オリフィス通路は、前記外筒と前記支
    持弾性体との間に介装される環状のオリフィス部材に形
    成したことを特徴とする特許請求の範囲第1項又は第2
    項記載の流体封入式防振ブッシュ。
  4. 【請求項4】前記オリフィス部材は、円弧状の複数のオ
    リフィス分割体を結合して構成したことを特徴とする特
    許請求の範囲第3項記載の流体封入式防振ブッシュ。
  5. 【請求項5】前記主流体室と前記副流体室とを連通する
    オリフィス通路を、外筒の周方向に一周以上の長さをも
    って形成したことを特徴とする特許請求の範囲第1項か
    ら第4項のいずれかに記載の流体封入式防振ブッシュ。
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