JP2598314B2 - 硬脆材料の切断装置 - Google Patents

硬脆材料の切断装置

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JP2598314B2 JP63288521A JP28852188A JP2598314B2 JP 2598314 B2 JP2598314 B2 JP 2598314B2 JP 63288521 A JP63288521 A JP 63288521A JP 28852188 A JP28852188 A JP 28852188A JP 2598314 B2 JP2598314 B2 JP 2598314B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は硬脆材料の切断装置に関し、更に詳述すれ
ば、例えばシリコンのインゴットの如く硬くて脆い材料
を、円環状に形成され、その内周縁に刃を備えている内
周刃を高速回転させることにより切断する硬脆材料の切
断装置に関する。
〔従来技術〕
硬くて脆いシリコンのインゴットを、環状に形成さ
れ、その内周縁に切断刃を設けている内周刃で切断し
て、厚さの薄いシリコンウエハを切出す場合には内周刃
が変形し、そのために切出したシリコンウエハに反りが
生じ、またシリコンウエハが部分的に欠落し、あるいは
クラックが生じることがある。
このような内周刃の反りを防止すべく、特開昭48−10
1082号には、内周刃に一定圧力の液体を供給する方法が
提案されている。また特開昭60−2310号には、内周刃の
両面側の内周縁側に内周刃とノズルとの間に正圧(即ち
離反させる力)が働く空気ノズルを設けて、内周刃と被
切断材及び内周刃と切断中の薄板の各間に同時に空気を
吹込み、内周刃を押し離す両側のノズルの空気圧力を調
整して内周刃のそりを防ぐ方法が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述した前者の切断方法によれば、被切断材と内周刃
及び切断されていく薄板と内周刃との間隙に不要の液体
が供給されて、内周刃の反りが逆に大きくなり、これに
より薄板が割れて飛散する問題がある。
また後者の切断方法によれば、内周刃が切断されてい
る薄板側に反った場合には、反りを防ぐべく内周刃と薄
板との間に供給する空気圧力を高めると、切出し中の薄
板に大きい曲げ力が作用することがあり薄板が破損し易
いという問題がある。更に、反りを防止すべく供給する
空気圧力を高めると、内周刃と空気ノズルとが容易に接
触して、内周の被切断材に傷を生じる故、内周刃が破損
するという問題がある。
そこで、本出願人は先に特願昭62−269106号の硬脆材
料の切断方法を出願した。
この硬脆材料の切断方法は、被切断材に対する内周刃
の回転方向の入側に1つの変位センサを設けて、この変
位センサで内周刃の反りを検出結果に基づき内周刃の一
側面又は両側面に噴出させる気体の噴出圧力を変更し
て、内周刃の反りを防止すべく内周刃を、気体を噴出し
ているノズル側に吸引するようにしたものである。
そして、この脆硬材料の切断方法によって、被切断材
に対する内周刃の回転方向の入側の反りはほとんど防止
されるようになったが、ところが、被切断材を切断して
いく上で、内周刃の疲労などから、被切断材に対する内
周刃の回転方向の入側と出側との反り変形方向が逆にな
ったり、大きさが違ったりする場合が生じて、被切断材
から切り出される薄板の反り(変形量)が大きくなると
きがあるといった問題があった。
本発明は前述した問題に鑑み、被切断材に対する内周
刃の回転方向の入側と出側との両方に、反り検出手段と
流体噴出ノズルを設けることにより、切断中における内
周刃の反りを防止して、被切断材から切り出される薄板
の両面の平行度を向上でき、被切断材から薄板を切出す
場合の生産性及び切断精度を高め得る硬脆材料の切断装
置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達成するために、円環状に形成
され、その内周縁に刃を備えている内周刃を回転させる
とともにその反りを防止すべく内周刃の両面側に夫々対
向配置したノズルから流体を噴出させつつ、前記内周刃
を被切断材に当接して被切断材を切断する硬脆材料の切
断装置において、前記ノズルは、そのノズル孔から噴出
した流体が、被切断材に対する内周刃の入側及び出側の
両方の両側面とこれらそれぞれに平行に対向させたノズ
ル孔周囲の面との間を通流するよう設置して内周刃の側
面に負圧を作用させるようにし、また前記被切断材に対
する前記内周刃の回転方向の入側と出側との両方に設け
てあり、回転する内周刃の反りを検出する検出手段と、
該検出手段による検出結果に基づき、前記ノズルからの
噴出流体の圧力を調節する圧力制御手段とを設けている
ことを特徴とする。
また、前記内周刃の被切断材切断中に生じる内周刃の
反りを検出する検出手段の検出結果に基づき、内周刃に
対して径方向に相対移動される被切断材の移動速度を制
御する制御手段を備えている。
また、前記検出手段による内周刃1回転ごとの内周刃
の検出結果を取込み、これを平均化する演算手段と、こ
の演算手段による演算結果に基づいて内周刃の反り方向
と変形量を予測する予測手段とを備えている。
〔作用〕
内周刃が、被切断材を切込む直前に、内周刃の被切断
材に対する回転方向の入側と出側との両方の両面側に設
けられた各ノズルのノズル孔から噴出した流体が被切断
材に対する内周刃の入側及び出側の両方の両側面とこれ
らそれぞれと平行に対向するノズル孔周囲の面との間を
流通し、内周刃の両側に負圧を生じさせて吸引力を作用
させることにより、内周刃の剛性を上げる。内周刃が被
切断材に切込むと、切断中における内周刃に発生した反
りを、内周刃の被切断材に対する回転方向の入側と出側
との両方に設けられた検出手段が検出し、その検出信号
を圧力制御手段に与える。圧力制御手段は、与えられた
検出信号の反りの変位量及び反りの方向に応じて、内周
刃の被切断材に対する回転方向の入側と出側との両方の
両側面のいづれか一方のノズルに対してノズルより噴出
させる流体の圧力を高くなる様に制御し、かつ他方のノ
ズルに対して、ノズルより噴出させる流体の圧力を低く
なる様に制御する。内周刃は、被切断材に対する回転方
向の入側と出側との両方各々の位置で、ノズルに供給さ
れる流体圧力の高い側に且つ流体の圧力差に応じた負圧
で吸引される。
また、内周刃には、内周刃の被切断材に対する回転方
向の入側と出側との両方の各両面側より吸引力が働いて
剛性が高められている。
これらのことにより、切断中の内周刃全体の反りが解
消し、被切断材を切断した薄板の両面の平行度が向上す
る。又切断した薄板の飛散及び欠け、クラックが生じな
い。
また、前記制御手段によって、被切断材の内周刃に対
する移動速度を制御することにより、被切断材が良好に
切断され、なお一層、切断した薄板の飛散及び欠け、ク
ラックが生じない。
また、前記演算手段により、検出手段による内周刃1
回転ごとの内周刃の検出結果を取込み、これを平均化し
てこの演算結果に基づいて前記予測手段により、内周刃
の反り方向と変形量を予測して、この予測された内周刃
の反り方向及び変位量に応じて圧力制御部で各ノズルよ
り噴出される流体の圧力が制御される。
このことにより、何かの原因で、内周刃の反り方向と
変形量が急変化した場合にも各ノズルより噴出される流
体の圧力がこれに過敏に追従することがなくて、安定し
た制御が行なわれる。
〔実施例〕
以下本発明をその実施例を示す図面によって詳述す
る。第1図は本発明に係る硬脆材料の切断装置の正面
図、第2図はその要部の斜視図である。
第1図に示すように、この切断装置の切断装置本体1
には円環状の内周刃ホルダ2を鉛直姿勢で回転自在に取
付けている。この内周刃ホルダ2の内周側には、外周側
を内周刃ホルダ2で挟持した円環状の内周刃3が張上げ
て配設されている。この内周刃3は円環状のステンレス
スチールの薄板からなる内周刃本体3aとその内周縁に沿
って設けているダイヤモンド刃からなる刃部材3bとから
なつている。内周刃3の内周側には被切断材ホルダ4が
配設されており、これに被切断材5である硬脆材料たる
例えば円柱状のシリコンのインゴットをその軸線を水平
状態にして取付けるようになっている。つまり、内周刃
3により被切断材5がその長さ方向に対して直角に切断
されるように、内周刃3と被切断材5とが位置決めでき
る。この被切断材ホルダ4は内周刃3の径方向及び軸方
向に各別に移動可能になっている。これらの移動により
被切断材5は破線で示した如く内周刃に対して径方向の
外周側へ移動して切断され、また内周刃3の軸方向に移
動することにより切断する薄板の厚さを選定できる。被
切断材ホルダ4の内周刃3の周方向における両側方には
内周刃3と被切断材5とが当接する位置に切削液を噴出
する切削液ノズル6、6を配設している。
内周刃3の被切断材5に対する回転方向の入側と出側
の両方の一方の面側には、内周刃3に向けて空気を噴出
させるノズル7A、7Bを被切断材5に当接しない位置とし
て、内周刃3に接近させて配設しており、内周刃3の反
対の面側にもノズル7A、7Bに対向させてノズル7A、7B
(第2図参照)を配設している。これらのノズル7A、7
A、7B、7Bは内周刃3の幅寸法に略等しい長さであり、
内部は後述する空気室7eを設けた長方体状の函体となっ
ている。また各ノズル7A、7Bはその長さ方向を内周刃3
の半径方向に沿わせて配設している。
内周刃3の被切断材5に対する回転方向の入側と出側
の両方には、両方のノズル7A、7Bと内周刃3の径方向へ
の被切断材移動域との間であり、内周刃3の内周縁寄り
に、例えば渦流センサ等の変位センサからなる検出手段
8、8を配設していて内周刃3の被切断材5に対する回
転方向の入側と出側の反り、即ち変位位置を検出するよ
うにしている。
各ノズル7A、7Bは第3図(a)(b)に示す如く構成
されており、第3図(a)は第1図におけるII−II線断
面図、第3図(b)は第3図(a)のIII−III線から矢
視した側面図である。各ノズル7A、7Bは空気室7eとこの
空気室7eと連通するノズル孔7d,7dとを備えたベルヌー
イ型ノズルであり、第3図(a)に示す如くノズル7A又
は7Bと7A又は7Bとは内周刃3の厚さ寸法より広い間隙7a
隔てて互いに対向させている。このノズル7A又は7Bと7A
又は7Bとが対向している間の間隙7aには、内周刃3を位
置させており、内周刃3に非接触の状態として図示しな
いフレーム等に固定して取付けてある。また対向してい
るノズル7A又は7Bと7A又は7Bの各ノズル孔7d、7d同士は
互いに対向している。また、前記空気室7eは図示しない
空気送給口に連通している。ノズル7の前記空気送給口
に空気を送給すると、送給空気は空気室7aに入りノズル
孔7dから内周刃3の面に向って噴出する。空気が内周刃
3に噴出されると内周刃3と各ノズル7A、7Bとの間に
は、噴出された空気の圧力に比例する負圧が作用して、
内周刃3をノズル7A、7B側へ吸引する力が働く。
第4図は内周刃3の反りを解消すべく制御する制御回
路のブロック図をそれぞれノズル7A、7Bとともに示した
ものであって、ノズル7A、7Bから噴出される流体の噴出
圧力の演算制御を行う各圧力制御部10、10には変位セン
サからなる各検出手段8、8及び後述するように切断開
始信号を与えるための各切断動作制御部11、11の信号が
夫々入力されている。各圧力制御部10、10は各検出手段
8、8が検出した内周刃3の被切断材5に対する回転方
向の入側と出側との両側の各検出手段8、8と内周刃3
の一側面との距離、即ち内周刃3の変位量の信号を得、
変位量の信号に基づき、内周刃3の変位を解消させる空
気圧を算出する演算をそれぞれ行い、算出した空気圧に
基づく信号を、電気信号により空気圧を制御する各比例
弁12M及び12Nに与えるようになっており、この信号は内
周刃3と各検出手段8、8とが多く離反している側の一
方の各ノズル7A、7Bに連なる各比例弁12M又は12Nにのみ
流体圧力を高める様な信号が与えられる。また、内周刃
3と各検出手段8、8とがより接近している側の一方の
ノズル7A、7Bに連なる比例弁12N又は12Mにのみ、流体圧
力を低める様な信号が与えられる。また、各圧力制御部
10、10は、各切削液ノズル6、6より噴出する切削液の
流れを乱さない様に比例弁12M及び12Nに与える制御信号
のタイミングを制御している。
各比例弁12M,12Nには図示しない圧力タンクより一定
の圧力の液体が供給されており、各比例弁12M及び12Nを
制御した場合にはその制御量に相応した流体圧力が内周
刃3の被切断材5に対する回転方向の入側と出側の両方
の両面側に設けられた各ノズル7A、7Bに与えられるよう
になっている。したがって、各圧力制御部10、10は各検
出手段8、8から内周刃3が離反する方向の矢符で示し
た反りを検出した場合には、一方の各比例弁12M、12M
を、それに連なるノズル7A、7Bより噴出させる流体の圧
力を高める様に制御し、他方の各比例弁12N、12Nを、そ
れに連なるノズル7A、7Bより噴出させる流体の圧力を低
める様に制御し、又各検出手段8、8に内周刃3が接近
する矢符と反対方向の反りを検出した場合には、他方の
各比例弁12N、12Nをそれに連なるノズル7A、7Bより噴出
させる流体の圧力を低める様に制御すべく信号を出力す
る。
なお、各圧力制御部10、10に各切断動作制御部11、11
から切断開始信号を与えた場合は、それより所定時限を
経過して内周刃3とインゴット5が接触するまでは各ノ
ズル7A、7Bの流体圧を予め設定した初期値とし、また対
向している各ノズル7A、7A又は7B、7Bが噴出する流体圧
を等しくすべく各圧力制御部10、10は各比例弁12M、12N
の制御量を等しく制御する。
次にこのように構成した切断装置により非切断材5を
切断する動作を第1図乃至第3図(a)によって説明す
る。
先ず、被切断材ホルダ4に被切断材5を取付ける。そ
して内周刃3を回転させるための駆動部に駆動信号を与
える。これにより内周刃3は回転を始める。続いて被切
断材5を所要厚さで切出すべく、被切断材ホルダ4を駆
動して被切断材5を位置決めする。その後、図示しない
切断用スイッチを操作すると、各切断動作制御部11、11
から各圧力制御部10、10に、切断指令信号及び切断動作
に関連して被切断材ホルダ4を内周刃3の径方向へ移動
させるべき駆動信号が与えられる。各圧力制御部10、10
は所定時限経過して内周刃3とインゴット5とが接触す
るまでは空気圧を予め設定している初期値に基づく信号
を比例弁12M、12Nに夫々与えて対向している各ノズル7
A、7A及び7B、7Bは等しい流体圧で空気を噴出する。内
周刃3が空転している場合は、内周刃3に反りが発生し
ないから各検出手段8、8からの信号に変化がなく対向
している各ノズル7A、7A及び7B、7Bが噴出する空気の圧
力に変化は生じない。
ここで、被切断材5を破線で示す如く内周刃3の外周
側へ移動させられると、被切断材5が内周刃3の内周縁
に当接して切断が開始され、その切断位置には切削液が
供給されており被切断材5の切断が進行していく。とこ
ろで切断動作により内周刃3が、例えば検出手段8、8
から離反する矢符方向(第4図参照)に反った場合に
は、検出手段8、8はその反りを検出してその変位量に
相応する信号を圧力制御部10、10に入力する。圧力制御
部10、10は入力された変位量に基づき、その反りを解消
させるべき空気圧を算出する演算を行う。そして算出し
た流体圧に基づく信号を比例弁12M、12Nに与える。これ
により比例弁12M、12Mの開度が大きくなって、検出手段
8、8を配設している一面側のノズル7A、7Bが噴出する
流体の圧力が上昇し、噴出された流体は、内周刃3の一
側面に当たって内周刃3に沿って拡散する故、このよう
な流体の流れでノズル7A、7Bと内周刃3との間には負圧
が作用して、内周刃3を検出手段8、8側に吸引する力
が大きくなる一方、比例弁12N、12Nの開度は小さくなっ
て、内周刃3の離反する矢符方向のノズル7A、7Bが噴出
する流体の圧力は低下し、ノズル7A、7Bの内周刃3との
間に働く負圧吸引力は、小さくなっていく。その結果内
周刃3の反りは解消する。そうして検出手段8、8が反
りを検出しなくなると、圧力制御部10が比例弁12M、12N
に与えている信号をその状態に保持するので、そのノズ
ル7A、7Bが噴出している流体圧力は保持される。したが
って、内周刃3は反りがない状態で被切断材5を切断し
ていく。そのような切断状態で内周刃3の反り検出手段
8、8に接近する方向(矢符と反対方向)に生じた場合
には、検出手段8、8がその反りを検出することにな
り、圧力制御部10、10は比例弁12M、12Mの開度が小さく
なるように制御し、かつ比例弁12N、12Nの開度が大きく
なるように制御する。
この結果、内周刃3が検出手段8、8に配設していな
い他面側のノズル7側に吸引させられて反りが解消す
る。
第5図は内周刃3を用いて被切断材5を2枚切断する
間の内周刃3の疲労による内周刃3の被切断材5に対す
る回転方向の入側と出側での反り方向逆転例を示す波形
図である。この図において、縦軸は内周刃3の変位量を
示し、横軸は被切断材5を切り始めてから切り終るまで
の時間をしめしており、1回目の切断のときの内周刃3
の変位量を左側に、2回目の切断のときの内周刃3の変
位量を右側に示している。また、上段の波形図が内周刃
3の被切断材5に対する回転方向の入側の変位量を示
し、下段の波形図が内周刃3の被切断材5に対する回転
方向の出側の変位量を示している。この図に示すよう
に、内周刃3が2回の使用によって疲労してくると、そ
の内周刃3の被切断材5に対する回転方向の入側の反り
方向に対して回転方向の出側において反り方向の逆転が
生じる。
また、第6図は本出願人が先に出願した特願昭62−26
9106号の硬脆材料の切断方法を適用するための切断装置
によって、被切断材5を切断したときの内周刃の反り
(変位量)を示す波形図である。この図において、縦軸
は内周刃3の変位量を示し、横軸は被切断材5を切り始
めてから切り終わるまでの時間を示しており、1回目の
切断のときの内周刃3の変位量を左側に、2回目の切断
のときの内周刃3の変位量を右側に示している。また、
上段の波形図が内周刃3の被切断材5に対する回転方向
の入側の変位量を示し、下段の波形図が内周刃3の被切
断材5に対する回転方向の出側の変位量を示している。
この図で明らかなように、本出願人が先に出願したもの
においては、内周刃3の被切断材5に対する回転方向の
出側における反りを検出する検出手段8と、この検出手
段8の検出結果に基づいて流体を内周刃の一側面又は両
側面に噴出するノズル7Bとを備えていないので、出側に
おいて内周刃3の反り(変位量)が増大してしまうこと
となる。即ち、内周刃3の板厚が0.15mmである場合に、
内周刃3の被切断材5に対する回転方向の入側におい
て、内周刃3の反り(変位量)が数μmであるのに対し
て、出側においては内周刃3の反り(変位量)が数μm
に増大している。
上記第5図、第6図の波形図に対して第7図は、本発
明に係る硬脆材料の切断装置によって、被切断材5を切
断したときの内周刃3の被切断材5に対する回転方向の
入側と出側との反り(変位量)を示した波形図である。
この図においても、上記第6図と同様に、縦軸に変位量
を、横軸に時間を示しており、1回目の変位量を左側
に、2回目の変位量を右側に示していて、上段の波形図
が入側の変位量を、下段の波形図がの出側の変位量を示
している。この図から明らかなように、内周刃3の被切
断材5に対する回転方向の入側と出側との両方に、検出
手段8、8と、ノズル7A、7Bとをそれぞれ設けた本発明
装置では、入側、出側とも内周刃3の反り(変位量)は
数μmであり、内周刃3全体が均一な平行度を保つこと
ができる。
即ち、本発明装置では、内周刃3の被切断材5に対す
る回転方向の入側と出側の両方に、この内周刃3の被切
断材5に対する回転方向の入側と出側との各々の反りを
検出する検出手段8、8を設け、内周刃3の被切断材5
に対する回転方向の入側と出側との両方の両側面に流体
を噴出させるノズル7A、7A、7B、7Bとをそれぞれ設け
て、このノズルから噴出される流体の噴出圧力を、内周
刃3との間に負圧を作用させて内周刃3の反りを防止す
べく各別に変更する圧力制御手段10を設けたことによ
り、内周刃3の被切断材5に対する回転方向の入側と出
側のそれぞれの反りを防止できるので、内周刃3全体が
均一な平行度を保つことができる。
第8図は、本出願人が先に出願した特願昭62−269106
号の脆硬材料の切断方法を適用するための切断装置によ
って、被切断材5を切断したときにおける内周刃3の被
切断材5に対する回転方向の入側の反りと出側の反りを
上段に示し、また、被切断材5から切断された薄板の反
りを下段に示してその相関を比較したグラフである。こ
れらのグラフにおいて、上段のグラフでは、縦軸は被切
断材5を多数枚切断したときにおける内周刃3の切断回
数の分布率を示し、横軸は内周刃3の被切断材5に対す
る回転方向の入側(実線で示す)と出側(破線で示す)
の変位量を示している。また、下段のグラフでは、縦軸
は内周刃3で切断された被切断材5の薄板の枚数の分布
率を示し、横軸は内周刃3によって切断された被切断材
5の薄板の変位量を示している。これらのグラフで明ら
かなように、内周刃3の被切断材5に対する回転方向の
入側と出側とでの反り(変位量)が、出側の方が大きく
なり、薄板の反りもこの出側の反りに支配されて大きく
なっている。
これに対して、第9図は本発明装置によって、被切断
材5を切断したときにおける内周刃3の被切断材5に対
する回転方向の入側と出側の反りと、被切断材5から切
断された薄板の反りとを上記第8図と同様に上段と下段
とにそれぞれ示してその相関を比較したグラフである。
これらのグラフにおいても、上記第8図と同様に、上段
のグラフでは、縦軸に分布率を示し、横軸に内周刃3の
変位量を示している。また、下段のグラフでは、縦軸は
分布率を示し、横軸は薄板の変位量を示している。これ
らのグラフで明らかなように、本発明装置によれば、内
周刃3の被切断材5に対する回転方向の入側と出側とで
の反りはほぼ等しくて数μmであり、また、薄板の反り
も小さくなり、切断精度が著しく向上する。つまり、本
発明装置は、内周刃3の被切断材5に対する回転方向の
入側と出側において、各検出手段8、8で内周刃3の反
りを検出し、この検出結果に基づいてノズル7A、7Bから
流体を噴出させて内周刃3に負圧吸引力を働かせて、内
周刃3の反りを解消させて、内周刃3全体の平行度を均
一にできるので、切断途中の薄板には曲げ力を与えず、
切断精度及び切断した薄板の歩留を向上させることにな
る。
また、前記切断動作制御部11、11によって、内周刃3
の反りを検出する検出手段8、8による検出結果に基づ
き、内周刃3に対して径方向に移動される被切断材5の
移動速度を制御することによって、被切断材5が良好に
切断され、なお一層、切断した薄板の飛散及び欠け、ク
ラックを防止することができる。
また、切断装置に、検出手段8、8による内周刃3一
回転ごとのタイミング信号を回転検出手段(図示せず)
から送られ、そのときの内周刃3の検出結果を取込み、
これを平均化する演算手段(図示せず)と、この演算手
段による演算結果に基づいて内周刃3の反り方向と変形
量を予測する予測手段(図示せず)を設ける。そして、
演算手段により、検出手段8、8による内周刃3一回転
ごとの内周刃3の検出結果を取込み、これを平均化し
て、この演算手段による演算結果に基づいて前記予測手
段により、内周刃3の反り方向と変形量を予測して、こ
の予測された内周刃3の反り方向及び変位量に応じて、
圧力制御部10、10で各ノズル7A、7Bより噴出される流体
の圧力が制御される。このことにより、何かの原因で内
周刃3の反り方向と変位量が急変化した場合にも、各ノ
ズルより噴出される流体の圧力がこれに過敏に追述する
ことがなくて、安定した制御が行われる。
なお、本実施例ではノズルから空気を噴出させたが、
ガス等の流体を噴出させても同様の効果を得る。
また、上記実施例では、内周刃3を鉛直状態に取付け
たが、水平状態に取付けている場合も同様の効果を得る
のは勿論である。
〔発明の効果〕
以上詳述したように、本発明の切断装置は、内周刃の
被切断材に対する回転方向の入側と出側との両方に設け
た検出手段で、この内周刃の被切断材に対する回転方向
の入側と出側との両方の反りを検出して、この検出結果
に基づいて、圧力制御手段で噴出圧力を制御して、内周
刃の被切断材に対する回転方向の入側と出側の両方の両
側面に対向設置したノズルから、流体が被切断材に対す
る内周刃の入側及び出側の両方の両側面とこれらそれぞ
れと平行に対向するノズル孔周囲の面との間を通流する
よう流体を噴出させて内周刃の両側面に負圧吸引力を作
用させて、内周刃の反りを解消するようにしたことによ
り、切断中における内周刃全体の反りを防止できて、被
切断材から切り出される薄板の両面の平行度を向上で
き、また、切断した薄板の飛散及び欠け、クラック、反
りを防止できて、被切断材から薄板を切出す場合の生産
性及び切断精度を高めることができる。それ故、切断し
た薄板の歩留りが向上して切断コストを低減できる。
また、前記切断動作制御部によって、内周刃の反りを
検出する検出手段による検出結果に基づき、内周刃に対
して切断方向に移動される被切断材の移動速度を制御す
ることによって、被切断材が良好に切断され、なお一
層、切断した薄板の飛散及び欠け、クラックを防止する
ことができる。
また、演算手段と予測手段により、各ノズルより噴出
される流体の圧力が制御されるので、何らかの原因で内
周方の反り方向と変位量が急変化した場合にも、各ノズ
ルより噴出される流体の圧力がこれに過敏に追従するこ
となくて、安定した制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る硬脆材料の切断装置の一実施例の
正面図、第2図はその要部の斜視図、第3図(a)は第
1図のII−II線断面図、第3図(b)は第3図(a)の
III−III線矢視側面図、第4図は内周刃の反りを解消す
べく制御する各制御回路のブロック図、第5図は切断枚
数を重ねて疲労した内周刃の切断時の被切断材に対する
回転方向の入側と出側との反りを示す波形図、第6図は
本出願人が先に出願した切断方法を適用するための切断
装置で被切断材を切断したときの内周刃の被切断材に対
する回転方向の入側と出側とでの反りを示す波形図、第
7図は本発明装置で被切断材を切断したときの内周刃の
被切断材に対する回転方向の入側と出側とでの反りを示
す波形図、第8図は本出願人が先に出願した切断方法を
適用するための切断装置で被切断材を切断したときにお
ける内周刃の被切断材に対する回転方向の入側と出側の
反り、及び、切断材から切断された薄板の反りの相関を
比較したグラフ、第9図は本発明装置で切断材を切断し
たときにおける内周刃の被切断材に対する回転方向の入
側と出側の反り、及び、切断材から切断された薄板の反
りの相関を比較したグラフである。 3……内周刃、5……被切断材、7A、7B……ノズル、8
……検出手段、10……圧力制御手段、11……切断動作制
御部
フロントページの続き (72)発明者 二宮 正晴 佐賀県杵島郡江北町大字上小田2201番地 九州電子金属株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−110105(JP,A) 特開 平1−301054(JP,A) 特開 昭63−33484(JP,A) 特開 昭60−2310(JP,A) 特開 昭59−155006(JP,A) 特開 昭61−98513(JP,A) 実開 昭57−62009(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円環状に形成され、その内周縁に刃を備え
    ている内周刃を回転させるとともにその反りを防止すべ
    く内周刃の両面側に夫々対向配置したノズルから流体を
    噴出させつつ、前記内周刃を被切断材に当接して被切断
    材を切断する硬脆材料の切断装置において、 前記ノズルは、そのノズル孔から噴出した流体が、被切
    断材に対する内周刃の入側及び出側の両方の両側面とこ
    れらそれぞれに平行に対向させたノズル孔周囲の面との
    間を通流するよう設置して内周刃の側面に負圧を作用さ
    せるようにし、 また前記被切断材に対する前記内周刃の回転方向の入側
    と出側との両方に設けてあり、回転する内周刃の反りを
    検出する検出手段と、 該検出手段による検出結果に基づき、前記ノズルからの
    噴出流体の圧力を調節する圧力制御手段と を設けていることを特徴とする硬脆材料の切断装置。
  2. 【請求項2】前記内周刃の被切断材切断中に生じる内周
    刃の反りを検出する検出手段による検出結果に基づき、
    内周刃に対して径方向に相対移動される被切断材の移動
    速度を制御する制御手段を備えていることを特徴とする
    請求項1記載の硬脆材料の切断装置。
  3. 【請求項3】前記検出手段による内周刃1回転ごとの内
    周刃の検出結果を取込み、これを平均化する演算手段
    と、この演算手段による演算結果に基づいて内周刃の反
    り方向と変形量を予測する予測手段とを備えていること
    を特徴とする請求項1又は2記載の硬脆材料の切断装
    置。
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