JP2598021B2 - 鋼板の表面処理方法 - Google Patents

鋼板の表面処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、主として、冷蔵庫,洗濯機,大型熱器具な
どの家庭用電化商品の外装用としての粉体塗装鋼板の表
面処理方法に関するものである。
〔従来の技術および発明が解決しようとする問題点〕
粉体塗装法は、塗装作業条件の管理が容易であるとも
に、塗装時の塗料の廻り込みが良好であるため補正塗装
作業が削減できるなどの利点を有しており、溶剤形塗料
を使用する他の塗料方法に比較して加工面で有利である
他、塗装膜の防食性にも優れた塗装方法である。このた
め粉体塗装鋼板を前記家庭用電化商品などの外装化粧板
として使用することが考えられている。しかし、家庭用
電化商品などの外装化粧板は、高い意匠性を求められる
塗装部品であるのに対して、粉体塗装法による塗装面は
他の塗装方法によって形成された塗装面に比べて粗面で
あるため、これを補って意匠性を向上させる技術が要求
される。
意匠性向上の手段として粉体塗装を行なった鋼板にス
クリーン印刷か転写によって模様や着色を施すことが考
えられるが、この場合は粗面をぼかす効果は期待できる
ものの、塗装面の平滑さを得ることはできない。また塗
装面の平滑さを得るためには、研磨等により塗装面の凹
凸を取除く方法等が考えられるが、この場合には極めて
長い加工時間を必要とするため、量産化が困難である。
また、粉体塗装した鋼板などのゆず肌状塗膜面を平滑
にするため、粉体塗装法による塗膜上に紫外線硬化形樹
脂を塗布すると共にその上にラミネートフイルムを貼着
して塗膜の厚さを調整し、次いで前記ラミネートフイル
ムを介して紫外線硬化形樹脂に紫外線を照射して前記紫
外線硬化形樹脂を硬化させ、しかる後前記ラミネートフ
イルムを剥離する塗膜形成方法が提案されている(特開
昭62−53776号公報参照)。
この提案によれば、粉体塗装された鋼板の表面を平滑
にすることはできるがプレス加工された鋼板に対する表
面処理についての配慮がないため、プレス加工された家
庭用電化製品の外装用鋼板の表面処理方法としては不十
分である。
本発明は、前記の如き従来技術の問題点を改善し、プ
レス加工された鋼板であってもその粉体塗装面の任意所
望の範囲に所望とする模様や着色を施すと共に鏡面仕上
げを行うことができる鋼板の表面処理方法を提供するこ
とを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、前記の如き目的を達成するため、 紫外線透過性を有し剥離性面が鏡面である剥離性フイ
ルムの前記剥離性面に、指触乾燥した紫外線硬化性樹脂
からなる透明樹脂層および/または紫外線硬化性樹脂を
含有する組成物からなる着色絵柄層を設けた転写シート
を形成する工程と、 鋼板をプレス加工するとともに前記鋼板に粉体塗装を
施す工程と、 前記鋼板の粉体塗装面にスクリーン印刷法により流動
性のある紫外線硬化性樹脂を塗布する工程と、 前記転写シートの着色絵柄層又は透明樹脂層と前記鋼
板の紫外線硬化性樹脂塗布面とを対向させて圧着する工
程と、 前記剥離性フイルム側から前記鋼板に紫外線を照射す
る工程と、 前記剥離性フイルムを剥離する工程と、を有すること
を特徴とする。
〔作用〕
本発明は、前記の如く、鋼板の粉体塗装面にスクリー
ン印刷法により流動性のある紫外線硬化性樹脂を塗布
し、その流動性のある紫外線硬化性樹脂を介して転写シ
ートの転写層と粉体塗装鋼板の塗装面とを圧着し、紫外
線硬化性樹脂を硬化せしめると共に鋼板上に転写させる
ので、プレス加工された鋼板であっても、その鋼板の任
意所望の範囲に所望量の紫外線硬化性樹脂を塗布するこ
とができ、これにより、流動性のある紫外線硬化性樹脂
が任意所望の範囲の粉体塗装面の凹凸を埋めた状態で平
滑な転写層が鋼板の表面に転写され、その転写層の硬化
により平滑で任意性に優れた鋼板を得ることができる。
そして、前記の粉体塗装鋼板の粉体塗膜は、主として
ポリエステル系粉体塗料によって形成されていて、その
分子骨格が紫外線硬化性樹脂と類似していると共にSP値
が近似しており、かつ、流動性のある紫外線硬化性樹脂
が粉体塗装層中にくい込んだ状態において硬化させるた
め、転写層は粉体塗装鋼板と強力に接着する。
また、着色絵柄層は紫外線硬化性樹脂層内にくい込む
ため、物理的強度においても優れており、更に紫外線硬
化性樹脂層、着色絵柄層及び透明樹脂層は、その各々の
層の界面において共重合性があり、化学的に強固に密着
するため層間剥離等を生ずることがない。
〔実施例〕
本発明においては、まず、剥離性フィルム上に所望の
転写層を設けて転写シートを形成する。その剥離性フィ
ルムとしては、紫外線透過性であり、剥離性面が艶の高
い鏡面であるものを使用する。また、剥離性フィルム
は、少なくとも片面が剥離性面であるものであればよ
く、適宜なプラスチックフィルムの表面に剥離性塗料を
塗布したものが使用できる。プラスチックフィルムとし
ては、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニー
ル,ポリ塩化ビニリデン,ポリスチレン,ポリエチレン
テレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリア
ミド,アクリル(例えばポリメタクリル酸メチル),塩
酸ゴム,エチレン/酢酸ビニル共重合体もしくはアイオ
ノマーなどのプラスチックのフィルムが用いられる。
剥離性塗料としては、上記のプラスチックフィルムに
接着する適宜なベヒクルにシリコーン樹脂もしくはワッ
クスなどを添加して調整したものが用いられる。
また、プラスチックフィルムに上記のような剥離性塗
料を塗布するかわりに、剥離性樹脂、例えばポリエチレ
ンもしくはポリプロピレンなどをエクストルージョンコ
ーティングして剥離性面を形成したものを使用すること
もできる。さらにまた、上記したプラスチックフィルム
の単独も、模様中のベヒクルとの接着性の兼ね合いで剥
離性フィルムとして使用しうる。
剥離性フィルム上に形成する転写層としては、指触乾
燥した紫外線硬化性樹脂からなる透明樹脂層と、同じく
紫外線硬化性樹脂を含有する組成物からなる着色絵柄層
とがある。被転写体である粉体塗装鋼板に鏡面仕上げ保
護層のみを形成したい場合いは、剥離性フィルム上に指
触乾燥した紫外線硬化性樹脂からなる透明樹脂層のみを
形成する。粉体塗装鋼板に模様つきの鏡面仕上げ保護層
を形成させたい場合には、紫外線硬化性樹脂からなる透
明樹脂層と紫外線硬化性樹脂を含有する組成物からなる
着色絵柄層との2つの層を順次形成する。いずれの場合
も、透明樹脂層に着色して着色鏡面仕上げを行なうこと
ができる。また、透明樹脂層がなくても使用上支障がな
い場合には、剥離性フィルム上に着色絵柄層のみを形成
することがある。
本発明において、透明樹脂層を形成させるために使用
する紫外線硬化性樹脂とは、紫外線の照射により数秒な
いし数分間で容易に硬化して強靭な塗膜を形成しうる塗
装タイプのものをいう。
前記の紫外線硬化性樹脂は、樹脂成分、有機溶剤、お
よび光重合開始剤を必須成分として含有し、その他、反
応性稀釈剤、非反応性の樹脂、ワックス、可塑剤などを
添加することができる。
前記の樹脂成分は、分子中に少なくとも1個の負荷重
合性二重結合を有する重合体またはオリゴマーであり、
常温で固体であっても液体であってもよい。液状の樹脂
成分は反応性稀釈剤を兼ねることができる。かかる重合
体またはオリゴマーとしては、不飽和ポリエステル系樹
脂、アクリロイル基反応型樹脂、アリル基反応型樹脂、
ゾル型樹脂などがあるが、塗膜の形成作業性、耐光性、
耐候性および耐摩耗性などの観点からは、アクリロイル
基反応型樹脂が好ましい。アクリロイル基反応型樹脂の
具体例としては、例えば単体ポリオールのアクリレー
ト、側鎖アクリロイル型アクリル樹脂プレポリマー、テ
ロメル化ポリエステルアクリレート、テロメル化ポリア
ミドアクリレート、ウレタン樹脂のアクリレートおよび
シリコーン樹脂のアクリレートなどが挙げられる。
前記の有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、酢酸アミド、ジメチルホルムアミ
ド、1,4−ジオキサン、n−ヘキサン、ベンゼン、トル
エン、キシレン、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ
などが挙げられる。これらの有機溶剤は、単独もしくは
2種以上混合して使用される。
前記反応性稀釈剤とは、常温で液状の付加重合性化合
物であって、前記樹脂成分を架橋したり、あるいはそれ
自身で重合または架橋したりして強靭な塗膜の形成を助
ける作用を有するものである。かかる反応性稀釈剤も多
数知られているが、とくにアクリル系希釈剤が有効であ
る。アクリル系希釈剤の具体例としては、例えばポリエ
チレングリコールジアクリレート、2−エチルヘキシル
アクリレート、テトラヒドロフリフリルアクリレート、
ヒドロキシプロピルアクリレート、ジエチレングリコー
ルエチルエーテルアクリレート、ジエチレングリコール
ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、ヒドロピバリン酸ネオペンチルエステルジアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジアクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート、アジピン酸ネオペンチルエ
ステルジアクリレート、テトラメチロールメタンテトラ
クリレート、(ビスフエノールA)ビスジエチレングリ
コールエーテルジアクリレートなどが挙げられる。
前記光重合開始剤とは、紫外線照射によって容易にフ
リーラジカルを発生する化合物であって、例えばベンゾ
イルアルキルエーテル類、α−アシロキシムエステル
類、アセトフエノン類、ヘンゾフエノン類、ベンジンケ
タール類、ケトン−アミン類などの化合物が好ましく用
いられる。
樹脂成分に対する有機溶剤の割合は、樹脂成分100重
量部に対する有機溶剤20〜400重量部の割合が好まし
い。有機溶剤の割合が20重量部より少なくなると、塗工
性が低下するので好ましくない。一方、400重量部以上
になると、指触乾燥性が低下して生産性が悪くなるばか
りでなく、耐光性、耐候性、耐摩耗性などの塗膜性能が
低下するので好ましくない。
光重合開始剤は、通常、樹脂成分あるいは樹脂成分と
反応性稀釈剤の合計量100重量部に対して1〜8重量部
程度用いられる。
本発明においては、前記の如き組成の紫外線硬化性樹
脂を用いることにより所期の目的が達成されるが、さら
に、該紫外線硬化性樹脂中につぎの如き非反応性樹脂を
配合すると指触乾燥性が向上するのが見出された。かか
る非反応性樹脂としては、例えば、シクロヘキサノン系
ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロース誘
導体、ポリアミド系樹脂、環化ゴム、フエノール系樹
脂、ポリエステル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、アクリル
系樹脂、シリコーン系樹脂などが挙げられる。また、非
反応性樹脂と同様の機能を有するものとしてワックスを
用いることもできる。
前記の非反応性樹脂は、通常樹脂成分あるいは樹脂成
分と反応性稀釈剤の合計量100重量部に対し20重量部以
下で用いられる。非反応性樹脂が20重量部を超えると硬
化不良を生じ、透明樹脂層の物性が低下するので好まし
くない。
次に、着色絵柄層を形成するために用いる紫外線硬化
性インキとは、前記した透明樹脂層形成のために用いた
紫外線硬化性樹脂に顔料を配合してインキ化したもので
ある。顔料としては、例えばアゾ系顔料、アンスラキノ
ン系顔料、インダンスレン系顔料、キナクリドン系顔
料、銅フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノ
ン系顔料、インジゴ系顔料、二酸化チタン顔料、黄鉛、
コバルトブルー、群青、紺青、酸化鉄、亜鉛華、硫酸バ
リウム、クレータルク、マイカ、二酸化チタン、パール
顔料、カーボンブラックなどが挙げられる。
なお、本発明においては、着色絵柄層形成紫外線硬化
性インキとして、特公昭58−8401号公報で開示された光
硬化性着色組成物を使用することもできる。
紫外線硬化性樹脂からなる透明樹脂層は、前記の如き
樹脂を適度な粘度に調整した後、ロールコート,グラビ
アコートなどの塗布手段により剥離性フィルム上に形成
する。
着色絵柄層は、前記の紫外線硬化性樹脂を含有するイ
ンキ組成物を使用し、グラビア印刷法、シルクスクリー
ン印刷法などの印刷手段により形成する。インキ組成物
としては、紫外線を遮蔽しにくいものを用いた方が転写
シートと粉体塗装鋼板の間に介在させる透明樹脂層を充
分硬化させる点で好ましく、かつ、使用する顔料として
は、なるべく粒径の小さい顔料のほか、パール顔料も好
ましい例である。
本発明において使用する粉体塗装鋼板は、粉体塗料を
静電塗装法等により鋼板に付着させた後に所定の温度な
らびに時間で加熱して硬化させた鋼板である。
また使用する粉体塗料は、熱硬化性の合成樹脂を溶融
させ、これと着色のための顔料及びまたは塗料と界面活
性剤等の添加剤を混練した後に冷却固化し、粉砕して粉
末化した塗料であり、熱硬化性の合成樹脂としては、ポ
リエステル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂など
があげられる。そして、本発明に使用する粉体塗装鋼板
は、平板状のものであっても、所望の形状になるように
切断,成型,あるいは他の部品の取付けがなされている
ものであってもよい。
準備された転写シートの着色絵柄層もしくは透明樹脂
層を粉体塗装鋼板の塗装面に向かい合せ、両者の間に流
動性のある紫外線硬化性樹脂を介在させて両者を圧着す
る。
転写シートと粉体塗装鋼板との間に介在させる流動性
を有する紫外線硬化性樹脂とは、前記した透明樹脂層を
形成させるために使用した紫外線硬化性樹脂と同様の紫
外線硬化性樹脂であり、樹脂成分、有機溶剤および光重
合開始剤を必須成分として含有し、その他、反応性稀釈
剤、非反応性の樹脂、ワックス、可塑剤などを添加した
ものである。このものは、視線の照射により数秒ないし
数分で容易に硬化して強靭な樹脂層を形成し得るもの
で、常温において塗工し易いように液状を呈し、これを
粉体塗装鋼板の側のみ塗布し、あるいは粉体塗装鋼板と
転写シートとの双法に塗布して転写シートを粉体塗装鋼
板に圧着させる。
両者の圧着は、ロール、フラットベルト、プレスなど
の手段により行ない、圧着された状態で剥離性フィルム
の側から紫外線を照射して、透明樹脂層および/または
着色絵柄層ならびに転写シートと粉体塗装鋼板との間に
介在させた紫外線硬化性樹脂を硬化させ、その後剥離性
フィルムを剥離する。
ところで、製品によっては、粉体塗装鋼板の所望の区
域のみに着色絵柄層および/または透明樹脂層を形成さ
せたい場合がある。このような場合には、転写シートを
製造する際に、所望とする転写層を部分的に形成してお
く。あるいは、紫外線照射の際に、紫外線遮蔽マスクを
用いて照射する部分を限定することにより所望とする部
分のみを硬化させることができ、この場合は転写層を部
分的に形成する必要はない。マスクの設け方としては、
転写シートの背面、すなわち透明樹脂層もしくは着色絵
柄層がない側に、カーボンブラックなどの紫外線遮蔽性
のある物質を含有する組成物を用いて転写不要部分に紫
外線遮蔽部を形成する方法、別のフィルムやガラスなど
に紫外線遮蔽部を形成しておいて紫外線光源と転写シー
トとの間に介在させる方法、紫外線光源にかぶせる石英
製などの円筒の周囲に紫外線遮蔽部を設ける方法、など
がある。
上記の如くして処理された粉体塗装鋼板は、流動性の
ある紫外線硬化性樹脂により粉体塗装面の凹凸が埋めら
れてその表面に硬度の優れた鏡面状の表面保護層が形成
されるが、必要に応じ、さらに鏡面ロールでプレスして
鏡面状態をさらに促進させることもできる。
以下、添付図面を参照して本発明の具合例を説明す
る。
第1図(A)は本発明による粉体塗装鋼板の表面処理
方法の一例を示す工程説明図である。この図に示すよう
に、この実施例においては、鋼板1を基板とし、これを
所望の形状にプレス加工2した後、粉体塗装を施こす。
本発明においては、第3図に模型的断面図で示す転写
フィルムFを使用する。すなわち、第3図において、4
は厚さ150μの長尺のポリエチレンテレフタレートより
なる剥離性フィルムで、その片面にポリウレタアクリレ
ート樹脂28重量部、ベンゾフエノン2重量部、酢酸エチ
ル35重量部、およびトルエン35重量部からなる紫外線硬
化性樹脂をグラビアロールコータでコーティングし、60
〜80℃で1分間熱風乾燥して透明樹脂層5を形成させ
る。
次いで、前記透明樹脂層5の上に下記組成の紫外線硬
化性インキを用い、グラビア版で印刷して着色絵柄層6
を形成させる。
ポリウレタンアクリレート樹脂 30 重量部 銅フタロシアニン顔料 0.5重量部 パール顔料 20.0重量部 ベンゾフエノン 2.0重量部 酢酸エチル 27.5重量部 トルエン 20.0重量部 前記の如く構成した転写フィルムFを使用して、その
透明樹脂層5および着色絵柄層6を流動性のある紫外線
硬化性樹脂を介して粉体塗装鋼板の塗装層3上に転写す
る。例えば、第2図(A)に示すように、ローラコンベ
ア7にそってスクリーン印刷機8、転写装置9、紫外線
照射装置10を配設し、その転写装置9には転写フィルム
Fを送り出す送り出しローラ9aと、転写ローラ9bと、転
写ずみフィルムF′を剥がし取って巻取る剥離ローラ9c
とを具備させ、ローラコンベア7上に粉体塗装鋼板1′
を一定間隔おきに送給し、先ずスクリーン印刷機8によ
り流動性のある紫外線硬化性樹脂11を粉体塗装鋼板の塗
装層3上に塗布し、次いで転写フィルムFをその紫外線
硬化性樹脂11を介して粉体塗装鋼板上に転写ローラ9bに
より圧着させ、この状態で紫外線ランプ10aから紫外線
を照射して前記透明樹脂層5、着色絵柄層6ならびに紫
外線硬化性樹脂11を硬化させ、転写ずみフィルムF′を
剥離ローラ9cにより剥離して透明樹脂層5および着色絵
柄層6を粉体塗装鋼板上に転写させる。
前記の実施例は、透明樹脂層5と着色絵柄層6とを粉
体塗装鋼板に転写したものについて説明したが、本発明
はこのような実施例に限定されるものではなく、着色絵
柄を必要としない場合には透明樹脂層のみを転写するこ
ともあり、また、透明樹脂層を省略して着色絵柄層のみ
を転写することもある。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明は、紫外線透過性を有し剥
離性面が鏡面である剥離性フイルムの前記剥離性面に、
指触乾燥した紫外線硬化性樹脂からなる透明樹脂層およ
び/または紫外線硬化性樹脂を含有する組成物からなる
着色絵柄層を設けた転写シートを形成する工程と、鋼板
をプレス加工するとともに前記鋼板に粉体塗装を施す工
程と、前記鋼板の粉体塗装面にスクリーン印刷法により
流動性のある紫外線硬化性樹脂を塗装する工程と、前記
転写シートの着色絵柄層又は透明樹脂層と前記鋼板の紫
外線硬化性樹脂塗布面とを対向させて圧着する工程と、
前記剥離性フイルム側から前記鋼板に紫外線を照射する
工程と、前記剥離性フイルムを剥離する工程とよりなる
ので、プレス加工された鋼板であっても、その鋼板の任
意所望の範囲に所望量の紫外線硬化性樹脂を塗布するこ
とができ、これにより、流動性のある紫外線硬化性樹脂
が任意所望範囲の粉体塗装面の凹凸を埋めた状態で平滑
な転写層が鋼板の表面に転写され、その転写層の硬化に
より平滑で意匠性に優れた家庭用電化製品などの外装板
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は本発明による粉体塗装鋼板の表面処理方
法の一例を示す工程説明図、第2図(A)は第1図
(A)に示す工程を実施こするための装置の一例を示す
側面図、第3図は転写前の状態を示す粉体塗装鋼板およ
び転写フィルムの一例を示す模型的断面図、第4図は同
じく転写後の状態を示す模型的断面図である。 1……鋼板、3……粉体塗装層、F……転写フィルム、
4……剥離性フィルム、5……透明樹脂層、6……着色
絵柄層、11……転写時には流動性のある紫外線硬化性樹
脂。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深津 公男 栃木県下都賀郡大平町富田800番地 株 式会社日立製作所栃木工場内 (72)発明者 樽谷 隆至 東京都新宿区市谷加賀町1丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 石井 泰司 東京都新宿区市谷加賀町1丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 浜田 弘夫 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目7番6 号 大日精化工業株式会社内 (72)発明者 ▲高▼宮 鉄一郎 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目7番6 号 大日精化工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−53776(JP,A) 特開 昭61−161178(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紫外線透過性を有し剥離性面が鏡面である
    剥離性フイルムの前記剥離性面に、指触乾燥した紫外線
    硬化性樹脂からなる透明樹脂層および/または紫外線硬
    化性樹脂を含有する組成物からなる着色絵柄層を設けた
    転写シートを形成する工程と、 鋼板をプレス加工するとともに前記鋼板に粉体塗装を施
    す工程と、 前記鋼板の粉体装装面にスクリーン印刷法により流動性
    のある紫外線硬化性樹脂を塗布する工程と、 前記転写シートの着色絵柄層又は透明樹脂層と前記鋼板
    の紫外線硬化性樹脂塗布面とを対向させて圧着する工程
    と、 前記剥離性フイルム側から前記鋼板に紫外線を照射する
    工程と、 前記剥離性フイルムを剥離する工程とを有することを特
    徴とする鋼板の表面処理方法。
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