JP2590346Y2 - 永久電流スイッチ - Google Patents

永久電流スイッチ

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JP2590346Y2
JP2590346Y2 JP1992000238U JP23892U JP2590346Y2 JP 2590346 Y2 JP2590346 Y2 JP 2590346Y2 JP 1992000238 U JP1992000238 U JP 1992000238U JP 23892 U JP23892 U JP 23892U JP 2590346 Y2 JP2590346 Y2 JP 2590346Y2
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JP
Japan
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coil
current switch
permanent current
outer cylinder
pcs
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JP1992000238U
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JPH0557862U (ja
Inventor
政光 市原
剛 内山
清市 三宅
慶一郎 前田
勇一郎 小田
Original Assignee
昭和電線電纜株式会社
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  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、超電導マグネットの運
転に用いられる永久電流スイッチの構造の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】超電導マグネットを、外部電源からの電
流供給を必要とせずに一定磁界を長時間保持する永久電
流モードで運転するために永久電流スイッチ(以下PC
Sと称す)が使用される。このPCS1は、例えば図2
に示すように、FRP(繊維強化プラスチックス)製の
巻枠2上に、Cu−Ni合金等の高抵抗マトリックスの
外周にエナメル被覆層を設けた超電導線を巻回し、この
コイル3中にコンスタンタン線等からなるヒータ線4を
巻き込んだ後、コイル3の外側にFRP製の補強用の外
筒5を配置して必要箇所をシールした後、内部にエポキ
シ樹脂を含浸してコイル3およびヒータ線4を巻枠2お
よび外筒5と一体に固化した構造を有しており、超電導
線は通電によりそれ自身による磁界発生を防ぐために無
誘導巻きされている。
【0003】上記のPCS1は、超電導マグネットと並
列に接続され、超電導マグネットととともに液体ヘリウ
ム中に保持される。以上のような構造のPCS1は、そ
のon−off動作のoff動作時にヒータ線4を加熱
し、コイル3を常電導状態にするが、その時に発生する
熱により液体ヘリウムを蒸発させるため、off動作時
にPCSの外側に放出される熱量はできるだけ小さいほ
うが望ましい。図2のPCS1の場合、FRP製の巻枠
2と外筒5が断熱材の働きをするため、off動作時の
放出熱量を低減することに寄与してはいるが十分な効果
を奏することはできず、特にコイル3がNb3 Sn等の
化合物系の超電導線からなる場合には、その放出熱量も
大きくなるため、全く不十分であるという難点を有す
る。
【0004】一方、PCS1の断熱を十分に行ったとし
ても、ヒータ線4の加熱を停止して冷却されるのに時間
を要し、従ってoff状態からon動作への切り換え時
間が長くなるという問題がある。このように相反する要
求を満足させるために、コイルの外側に離間して円筒状
部材を配置し、コイルとこの円筒状部材との間に形成さ
れる筒状空隙部の一側を解放するとともに、他側を閉塞
し、この閉塞部に複数の貫通孔を設けた構造のPCSが
知られている(特開昭63−81874号)。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上記の構造のPCSに
おいては、off動作時に筒状空隙部にヘリウムガスが
充填されて断熱部として、一方on動作時には液体ヘリ
ウムが侵入して冷却部として作用することにより、of
f動作時の液体ヘリウムの蒸発量を少なくするととも
に、off状態からon動作への切り換えも従来と同程
度の時間で行うことができる利点を有するが、さらにこ
の切り換え時間を短縮することが望まれている。
【0006】本考案は上記の点を改善するためになされ
たもので、PCSのoff動作時には十分な断熱効果を
有し、かつon動作への切り換え時間を短縮するととも
に、on状態における冷却効率を高めて安定性を向上さ
せた構造のPCSを提供することをその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案は、巻枠と、この巻枠上に巻回された超電導
線およびヒータ線とからなるコイルと、このコイルの外
側に配置された外筒とを備え、コイルに硬化性樹脂を含
浸せしめて巻枠および外筒と一体に固化した永久電流ス
イッチにおいて、外筒の一部または全部を熱伝導性の良
好な材料で形成するとともに、コイルの外側に離間して
円筒状部材を配置し、コイルと円筒状部材との間に形成
される筒状空隙部の一側を開放するとともに、他側を閉
塞し、この閉塞部に複数の貫通孔を設けたものである。
【0008】本考案における超電導線としては、常電導
状態で数Ω〜数百Ωの大きな抵抗値を有するものが有利
であるため、例えば、Cu−(10〜30)wt%Ni
合金中に多数本のNb−Ti合金やNb3 Snフィラメ
ントを配置した高抵抗マトリックスを有する多芯構造の
複合線の外周にホルマール樹脂等の合成樹脂を被覆した
絶縁導体が用いられる。
【0009】一方、ヒータ線としては、コンスタンタン
線やタングステン線等の高抵抗線が用いられる。また、
外筒はCuまたはAlで形成するか、CuまたはAlと
FRPとで円筒状に形成し、コイルの外側に離間して配
置される。
【0010】
【作用】以上の構成により本考案の永久電流スイッチに
おいては、コイルと円筒状部材との間に筒状空隙部を形
成し、外筒の一部または全部を熱伝導性の良好な材料で
形成したことにより、PCSのoff動作時にはコイル
の放出熱量により筒状空隙部にヘリウムガスが充填され
て断熱部として働き、またon動作時には液体ヘリウム
が直ちに筒状空隙部に侵入して外筒の熱伝導性の良好な
材料を介してコイルを冷却するため、off動作時の液
体ヘリウムの蒸発量を低減するとともに、off状態か
らon動作への切り換え時間が短縮される。
【0011】
【実施例】以下本考案の一実施例を図面を用いて説明す
る。図1は本考案の永久電流スイッチの断面を示したも
ので、PCS10はFRP製の巻枠11上に超電導線を
巻回してコイル12を形成し、このコイル中にコンスタ
ンタン線等からなるヒータ線13を巻き込んだ後、コイ
ルの外側に外筒14を配置し、内部にエポキシ樹脂を含
浸して一体に固化されており、超電導線は通電によりそ
れ自身による磁界発生を防ぐために無誘導巻きされてい
る。
【0012】上記の外筒14はCuにより形成されてお
り、外筒14の外側にはFRP製の円筒状部材15が配
置され、この円筒状部材15はその内径が外筒14の外
径より大きく、この間に筒状空隙部16が形成される。
この筒状空隙部16の一端側16aは開放されており、
他端側は内側フランジ15aを有し、このフランジ15
aはボルト17により巻枠11の鍔板11aに固設され
ている。また内側フランジ15aには筒状空隙部16に
連通する複数の貫通孔16bがPCS10の軸線を中心
とする同一半径上に設けられている。
【0013】使用状態においては、PCS10はその軸
線が鉛直方向に一致するように液体ヘリウム中に浸漬さ
れ、開放端16aが下側に位置せしめられる。この状態
において、筒状空隙部16は,PCS10のoff動作
時(ヒータ線13の加熱時)に断熱部として働き、一方
on動作時(ヒータ線13の加熱停止時)には冷却部と
して働く。
【0014】即ち、ヒータ線13に通電してPCS10
をoff動作させると、筒状空隙部16内の液体ヘリウ
ムが蒸発してヘリウムガスで充填され、この状態はof
f動作中維持される。このガスは液体ヘリウムに比較し
て熱伝導率が小さいため、筒状空隙部16は断熱部とし
て働く。一方、ヒータ線13の通電を停止すると、筒状
空隙部16内のヘリウムガスは貫通孔16bから上方に
逃散して筒状空隙部16内は直ちに液体ヘリウムで充填
され、外筒14を介してコイル12を冷却することによ
り速やかにon状態に復帰する。
【0015】
【考案の効果】以上述べたように本考案の永久電流スイ
ッチによれば、off動作時の液体ヘリウムの蒸発量を
低減し得るとともに、off状態からon動作への切り
換え時間を短縮することができ、その構造も簡単である
利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案によるPCSの一実施例を示す断面図。
【図2】従来のPCSの断面図。
【符号の説明】
10…PCS(永久電流スイッチ) 11…巻枠 12…コイル 13…ヒータ線 14…外筒 15…円筒状部材 16…筒状空隙部 16b…貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 前田 慶一郎 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番 1号 昭和電線電纜株式会社内 (72)考案者 小田 勇一郎 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番 1号 昭和電線電纜株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−239876(JP,A) 特開 昭63−81874(JP,A) 特開 昭61−289680(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 39/20 H01L 39/14 - 39/16

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】巻枠と、この巻枠上に巻回された超電導線
    およびヒータ線とからなるコイルと、このコイルの外側
    に配置された外筒とを備え、前記コイルに硬化性樹脂を
    含浸せしめて前記巻枠および前記外筒と一体に固化した
    永久電流スイッチにおいて、前記外筒の一部または全部
    を熱伝導性の良好な材料で形成するとともに、前記コイ
    ルの外側に離間して円筒状部材を配置し、前記コイルと
    前記円筒状部材との間に形成される筒状空隙部の一側を
    開放するとともに、他側を閉塞し、この閉塞部に複数の
    貫通孔を設けたことを特徴とする永久電流スイッチ。
  2. 【請求項2】超電導線は、化合物系超電導線よりなる請
    求項1記載の永久電流スイッチ。
JP1992000238U 1992-01-08 1992-01-08 永久電流スイッチ Expired - Lifetime JP2590346Y2 (ja)

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JP1992000238U JP2590346Y2 (ja) 1992-01-08 1992-01-08 永久電流スイッチ

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JPH0557862U JPH0557862U (ja) 1993-07-30
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