JPH0557862U - 永久電流スイッチ - Google Patents

永久電流スイッチ

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JPH0557862U
JPH0557862U JP000238U JP23892U JPH0557862U JP H0557862 U JPH0557862 U JP H0557862U JP 000238 U JP000238 U JP 000238U JP 23892 U JP23892 U JP 23892U JP H0557862 U JPH0557862 U JP H0557862U
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coil
outer cylinder
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政光 市原
剛 内山
清市 三宅
慶一郎 前田
勇一郎 小田
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昭和電線電纜株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 永久電流スイッチのoff状態からon動作
への切り換え時間を短縮する。 【構成】 PCS10は、超電導線を巻回したコイル1
2の外側にCuよりなる外筒14を配置し、内部にエポ
キシ樹脂を含浸して一体に固化されており、その外側に
はFRP製の円筒状部材15が配置され、外筒と円筒状
部材との間に筒状空隙部16が形成される。この筒状空
隙部16の一端側16aは開放され、他端側には筒状空
隙部に連通する複数の貫通孔16bが設けられている。
使用状態においては、筒状空隙部はPCSのoff動作
時にヘリウムガスで充填されて断熱部として働き、一方
on動作時には筒状空隙部内のヘリウムガスは貫通孔か
ら上方に逃散して筒状空隙部内は直ちに液体ヘリウムで
充填され、外筒を介してコイルを冷却することにより速
やかにon状態に復帰する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、超電導マグネットの運転に用いられる永久電流スイッチの構造の改 良に関する。
【0002】
【従来の技術】
超電導マグネットを、外部電源からの電流供給を必要とせずに一定磁界を長時 間保持する永久電流モードで運転するために永久電流スイッチ(以下PCSと称 す)が使用される。このPCS1は、例えば図2に示すように、FRP(繊維強 化プラスチックス)製の巻枠2上に、Cu−Ni合金等の高抵抗マトリックスの 外周にエナメル被覆層を設けた超電導線を巻回し、このコイル3中にコンスタン タン線等からなるヒータ線4を巻き込んだ後、コイル3の外側にFRP製の補強 用の外筒5を配置して必要箇所をシールした後、内部にエポキシ樹脂を含浸して コイル3およびヒータ線4を巻枠2および外筒5と一体に固化した構造を有して おり、超電導線は通電によりそれ自身による磁界発生を防ぐために無誘導巻きさ れている。
【0003】 上記のPCS1は、超電導マグネットと並列に接続され、超電導マグネットと とともに液体ヘリウム中に保持される。 以上のような構造のPCS1は、そのon−off動作のoff動作時にヒー タ線4を加熱し、コイル3を常電導状態にするが、その時に発生する熱により液 体ヘリウムを蒸発させるため、off動作時にPCSの外側に放出される熱量は できるだけ小さいほうが望ましい。図2のPCS1の場合、FRP製の巻枠2と 外筒5が断熱材の働きをするため、off動作時の放出熱量を低減することに寄 与してはいるが十分な効果を奏することはできず、特にコイル3がNb3 Sn等 の化合物系の超電導線からなる場合には、その放出熱量も大きくなるため、全く 不十分であるという難点を有する。
【0004】 一方、PCS1の断熱を十分に行ったとしても、ヒータ線4の加熱を停止して 冷却されるのに時間を要し、従ってoff状態からon動作への切り換え時間が 長くなるという問題がある。 このように相反する要求を満足させるために、コイルの外側に離間して円筒状 部材を配置し、コイルとこの円筒状部材との間に形成される筒状空隙部の一側を 解放するとともに、他側を閉塞し、この閉塞部に複数の貫通孔を設けた構造のP CSが知られている(特開昭63−81874号)。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
上記の構造のPCSにおいては、off動作時に筒状空隙部にヘリウムガスが 充填されて断熱部として、一方on動作時には液体ヘリウムが侵入して冷却部と して作用することにより、off動作時の液体ヘリウムの蒸発量を少なくすると ともに、off状態からon動作への切り換えも従来と同程度の時間で行うこと ができる利点を有するが、さらにこの切り換え時間を短縮することが望まれてい る。
【0006】 本考案は上記の点を改善するためになされたもので、PCSのoff動作時に は十分な断熱効果を有し、かつon動作への切り換え時間を短縮するとともに、 on状態における冷却効率を高めて安定性を向上させた構造のPCSを提供する ことをその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案は、巻枠と、この巻枠上に巻回された超電 導線およびヒータ線とからなるコイルと、このコイルの外側に配置された外筒と を備え、コイルに硬化性樹脂を含浸せしめて巻枠および外筒と一体に固化した永 久電流スイッチにおいて、外筒の一部または全部を熱伝導性の良好な材料で形成 するとともに、コイルの外側に離間して円筒状部材を配置し、コイルと円筒状部 材との間に形成される筒状空隙部の一側を開放するとともに、他側を閉塞し、こ の閉塞部に複数の貫通孔を設けたものである。
【0008】 本考案における超電導線としては、常電導状態で数Ω〜数百Ωの大きな抵抗値 を有するものが有利であるため、例えば、Cu−(10〜30)wt%Ni合金 中に多数本のNb−Ti合金やNb3 Snフィラメントを配置した高抵抗マトリ ックスを有する多芯構造の複合線の外周にホルマール樹脂等の合成樹脂を被覆し た絶縁導体が用いられる。
【0009】 一方、ヒータ線としては、コンスタンタン線やタングステン線等の高抵抗線が 用いられる。 また、外筒はCuまたはAlで形成するか、CuまたはAlとFRPとで円筒 状に形成し、コイルの外側に離間して配置される。
【0010】
【作用】
以上の構成により本考案の永久電流スイッチにおいては、コイルと円筒状部材 との間に筒状空隙部を形成し、外筒の一部または全部を熱伝導性の良好な材料で 形成したことにより、PCSのoff動作時にはコイルの放出熱量により筒状空 隙部にヘリウムガスが充填されて断熱部として働き、またon動作時には液体ヘ リウムが直ちに筒状空隙部に侵入して外筒の熱伝導性の良好な材料を介してコイ ルを冷却するため、off動作時の液体ヘリウムの蒸発量を低減するとともに、 off状態からon動作への切り換え時間が短縮される。
【0011】
【実施例】
以下本考案の一実施例を図面を用いて説明する。 図1は本考案の永久電流スイッチの断面を示したもので、PCS10はFRP 製の巻枠11上に超電導線を巻回してコイル12を形成し、このコイル中にコン スタンタン線等からなるヒータ線13を巻き込んだ後、コイルの外側に外筒14 を配置し、内部にエポキシ樹脂を含浸して一体に固化されており、超電導線は通 電によりそれ自身による磁界発生を防ぐために無誘導巻きされている。
【0012】 上記の外筒14はCuにより形成されており、外筒14の外側にはFRP製の 円筒状部材15が配置され、この円筒状部材15はその内径が外筒14の外径よ り大きく、この間に筒状空隙部16が形成される。 この筒状空隙部16の一端側16aは開放されており、他端側は内側フランジ 15aを有し、このフランジ15aはボルト17により巻枠11の鍔板11aに 固設されている。また内側フランジ15aには筒状空隙部16に連通する複数の 貫通孔16bがPCS10の軸線を中心とする同一半径上に設けられている。
【0013】 使用状態においては、PCS10はその軸線が鉛直方向に一致するように液体 ヘリウム中に浸漬され、開放端16aが下側に位置せしめられる。 この状態において、筒状空隙部16は,PCS10のoff動作時(ヒータ線 13の加熱時)に断熱部として働き、一方on動作時(ヒータ線13の加熱停止 時)には冷却部として働く。
【0014】 即ち、ヒータ線13に通電してPCS10をoff動作させると、筒状空隙部 16内の液体ヘリウムが蒸発してヘリウムガスで充填され、この状態はoff動 作中維持される。このガスは液体ヘリウムに比較して熱伝導率が小さいため、筒 状空隙部16は断熱部として働く。一方、ヒータ線13の通電を停止すると、筒 状空隙部16内のヘリウムガスは貫通孔16bから上方に逃散して筒状空隙部1 6内は直ちに液体ヘリウムで充填され、外筒14を介してコイル12を冷却する ことにより速やかにon状態に復帰する。
【0015】
【考案の効果】
以上述べたように本考案の永久電流スイッチによれば、off動作時の液体ヘ リウムの蒸発量を低減し得るとともに、off状態からon動作への切り換え時 間を短縮することができ、その構造も簡単である利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案によるPCSの一実施例を示す断面図。
【図2】従来のPCSの断面図。
【符号の説明】
10…PCS(永久電流スイッチ) 11…巻枠 12…コイル 13…ヒータ線 14…外筒 15…円筒状部材 16…筒状空隙部 16b…貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 三宅 清市 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)考案者 前田 慶一郎 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)考案者 小田 勇一郎 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】巻枠と、この巻枠上に巻回された超電導線
    およびヒータ線とからなるコイルと、このコイルの外側
    に配置された外筒とを備え、前記コイルに硬化性樹脂を
    含浸せしめて前記巻枠および前記外筒と一体に固化した
    永久電流スイッチにおいて、前記外筒の一部または全部
    を熱伝導性の良好な材料で形成するとともに、前記コイ
    ルの外側に離間して円筒状部材を配置し、前記コイルと
    前記円筒状部材との間に形成される筒状空隙部の一側を
    開放するとともに、他側を閉塞し、この閉塞部に複数の
    貫通孔を設けたことを特徴とする永久電流スイッチ。
  2. 【請求項2】超電導線は、化合物系超電導線よりなる請
    求項1記載の永久電流スイッチ。
JP1992000238U 1992-01-08 1992-01-08 永久電流スイッチ Expired - Lifetime JP2590346Y2 (ja)

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JPH0557862U true JPH0557862U (ja) 1993-07-30
JP2590346Y2 JP2590346Y2 (ja) 1999-02-10

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