JP3181345B2 - 超電導電流リード - Google Patents

超電導電流リード

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JP3181345B2 JP745492A JP745492A JP3181345B2 JP 3181345 B2 JP3181345 B2 JP 3181345B2 JP 745492 A JP745492 A JP 745492A JP 745492 A JP745492 A JP 745492A JP 3181345 B2 JP3181345 B2 JP 3181345B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導電流リードに係
り、さらに詳しくは機械的衝撃などに対する耐久性を付
与したセラミックス系の超電導電流リードに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、超電導マグネットを用いて、MR
I装置や磁気浮上列車など超電導機器が実用化されてい
る。しかし、これら実用されている機器においても、室
温に置かれた電源から極低温に置かれた超電導マグネッ
トに電流を供給する電流リードを介して、前記極低温領
域に熱が進入することが問題となっている。たとえば、
1 Wの発熱量で蒸発した液体ヘリウムを再液化するため
に必要な冷凍機電力は、500〜1000 Wに達することか
ら、前記電流リードを介しての熱進入量が多いと、コス
トアップを招来するばかりでなく、再液化のための冷凍
機構(冷凍機など)が大型化して、低消費電力化・小型
軽量化という超電導のメリットを充分に活かせなくなる
という問題がある。そこで、超電導マグネットを永久電
流モードで用いる医療用MRI装置では、電流リードを
超電導マグネットの励消磁時のみ超電導マグネットに接
続し、定常運転時には電流リードを液体ヘリウム中から
引き抜くことによって熱侵入の低減を図る構成を採って
いる。しかし、超電導化に向けて研究・開発中の変圧
器,発電機,限流器など、定常的に電源からの電流供給
が必要で電流リードとマグネットの分離が不可能な電力
機器の場合は、熱進入量の少ない電流リードの開発が特
に重要な課題となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の金属
製電流リードを介しての熱進入には、電流リード自身の
ジュール発熱によるものと、高温端すなわち極低温領域
(クライオスタット)外からの熱伝導によるものとがあ
る。前者は電流リード材の抵抗率の低減によって、また
後者は電流リード材の熱伝導率の低減によって、それぞ
れ熱進入量の低減を図り得る。しかし、一般の金属では
抵抗率と熱伝導率とは反比例の関係にあるため、両者を
同時に低減することはできず、従来の銅リード(電流リ
ード)では、約 1 W/kA が熱進入量の下限となってい
る。一方、1986年に発見された酸化物超電導体、いわゆ
る高温超電導体の場合は、熱伝導率が銅より一桁以上も
小さいばかりでなく、臨界温度以下に冷却すればジュー
ル熱も発生しないため、従来の銅リードに代わる次世代
の電流リード材として注目されている。つまり、前記熱
伝導率低い特性を利用し、酸化物超電導体製電流リード
で、極低温領域にある超電導線と常温中にある電流リー
ド端子間とを繋ぐことにより、常温中にある電流リード
端子からの極低温にある超電導線に熱が進入するのを防
止しながら所要の電流を供給しようとするものである。
そして、このような酸化物超電導体製電流リードの使用
態様においては、その径が細い程、熱進入が低減される
ので、可及的に細い酸化物超電導体線の使用が望まれ
る。
【0004】しかしながら、酸化物超電導体は一般に脆
く、僅かな機械的衝撃に対しても破損する危険性があ
り、特に細径化した酸化物超電導体線の場合は、前記機
械的衝撃や熱的衝撃によって破損する恐れが顕著であ
り、電流リードとしての利用を阻害しているが、未だ効
果的な手段は開発されていない。
【0005】本発明は上記事情に対処してなされたもの
で、熱的な絶縁性を付与した形で補強することにより、
信頼性の高い電流通電機能を常に呈し得る酸化物超電導
系電流リードの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】 本発明に係る超電導電
流リードは、電流通電用の酸化物超電導体リード本体
と、前記電流通電用の酸化物超電導体リード本体の軸方
向に一部を重複させた形でほぼ全長に亘り、かつ互いに
離隔させて一体的に配設した複数の補強体とからなり、
これらの補強体の熱膨張率を酸化物超電導体リード本体
の熱膨張率とほぼ同じにしたことを特徴とする。
【0007】すなわち、本発明は、電流通電用の酸化物
超電導体リード本体内に、その軸方向のほぼ全長に及ぶ
よう部分的には重複する形で、熱的なユーテリティを採
り得る状態に互いに離隔(実質的には不連続)させて、
超硬質性の補強体(たとえば線もしくはリボンなど)を
埋め込むか、あるいは周面部に一体的に配設して、所要
の熱絶縁を図りながら、電流通電用の酸化物超電導体リ
ードとしての機械的,熱的に強化したことを骨子とす
る。そして、ここで超硬質性補強体としては、たとえば
コバルワイヤ(商品名)など、酸化物超電導体と熱膨張
率がほぼ等しくて、機械的強度の高いものが望ましい。
【0008】
【作用】上記のように本発明によれば、電流通電用の酸
化物超電導体を電流リード本体としたことにより、超電
導マグネットを浸漬している液体ヘリウム(極低温領
域)への熱侵入量を低減する。一方、この電流リード本
体は、その軸方向のほぼ全長に及んで部分的には重複す
る形で、熱的なユーテリティを採り得る状態に、互いに
離隔(実質的には不連続)して、超硬質性補強体が配置
・一体化し、補強した構成を成している。つまり、電流
リードは基本的に低熱伝導率を有する酸化物超電導体で
構成されているため、極低温領域への熱侵入量が大幅に
低減ないし削減されるとともに、一方では熱絶縁性を損
なうことのないよう考慮しながら補強されているので、
細径化された状態でもすぐれた耐機械的衝撃性や耐熱的
衝撃性など保持し、常にすぐれた信頼性の高い超電導電
流リードとして機能することが可能である。
【0009】
【実施例】以下、添付図を参照して本発明の実施例を説
明する。
【0010】図1は本発明に係る超電導電流リードの構
成例を、軸方向に断面的に示したもので、1はたとえば
直径20mm程度,長さ10cm程度の電流通電用の酸化物超電
導体リード本体、2a,2b, 2cは前記リード本体1内に、
軸方向にそれぞれ一体的に埋め込まれた超硬質性の補強
体、たとえばコバルワイヤから成る直径 1.5mm程度,長
さ 5cm程度の線(ワイヤ)である。ただし、電流リード
本体1の径や長さなどは、流す電流の大きさや、その他
の設計条件によりいろいろ変わるものであり、幅広い態
様があるが、超硬質性の補強体の径としては、リード本
体1の径に対し1/10〜1/20程度の径のものが好ましい。
そして、前記超硬質性補強体2a,2b, 2cは、図示のよう
に相互に離隔して、部分的に(一部が)軸方向に重なり
合って、酸化物超電導体リード本体1の全長に亘って一
体的に埋め込まれた構成を成している。つまり、酸化物
超電導体リード本体1内には、両端側に超硬質ワイヤ2
a,2bが配設され、中央部に超硬質ワイヤ2cが前記超硬
質ワイヤ2a,2bと一部で重複する形で配設され、実質的
に全長に亘って機械的に補強するように、一体的に埋め
込まれた構成を成している。ここで、超硬質性補強体2
a,2b, 2cに分割して、しかもこれらが互いに接触しな
い(離隔ないし不連続)状態で、実質的に全長に亘って
一体的に埋め込み機械的に補強するのは、前記相互を離
隔ないし不連続とすることにより、この離隔領域(不連
続領域)3で熱的な絶縁性を持たせ、酸化物超電導体リ
ード4について所要の低熱伝導性(率)を維持ないし保
持させるためである。
【0011】上記のごとく、構成・補強された酸化物超
電導体リード4は、たとえば図2に断面的に示すような
曲成に対しても、十分耐えるので取扱い易くなるばかり
でなく、外部からの機械的な衝撃あるいは熱的な衝撃を
受けても破損したりすることが全面的に解消される。つ
まり、実用過程で機械的な衝撃や熱的な衝撃を受けても
破断など起こさずに、極低温領域にある超電導線と常温
中にある電流リード端子間を繋ぐ酸化物超電導体リード
4として、信頼性の高い機能を常に保持・発揮すること
が可能となる。つまり、超電導体リード4として所要の
電流容量を確保し得る限度に、その線径を細く設定して
外部からの、極低温領域への熱進入を低減させ得るの
で、液体ヘリウムを再液化するための冷凍機構(冷凍機
など)の大型化、低消費電力化・小型軽量化など超電導
のメリットを充分に活かせことが可能となる。
【0012】なお、酸化物超電導体リード4は、必要と
する電流容量に応じた断面積が確保されていればよく、
その断面形状は円形に限られず任意に選択・設定し得
る。しかし、極低温領域への熱進入量を極力小さくする
ために、酸化物超電導体リード本体1内に配置(配設)
する超硬質補強体2a,2b,2cなどの断面積は、所要の機械
的補強効果を得られるかぎり可及的に細径(小径)で、
かつ熱絶縁性を有するとともに熱膨脹率が酸化物超電導
体リード本体1と近似していることが望ましい。また、
この超硬質補強体2a,2b,2cなどは、線状(ワイヤ)以外
の形状、たとえばリボン状など平板であってもよい。
【0013】
【発明の効果】以上記述したごとく、本発明に係る超電
導電流リードによれば、電流通電用の酸化物超電導体リ
ード本体は、その超電導体リード本体内に軸方向に沿わ
せて配設させた補強体によって、機械的強度に脆弱な酸
化物超電導体リード本体が保護されている。つまり、電
流を通電する酸化物超電導体リード本体は、長さ方向に
に対する垂直方向からの機械的な外力を補強されている
ため、機械的な衝撃や熱衝撃によって破損する恐れも解
消される。しかも、外部からの熱進入も低減し得るの
で、極低温維持(保持)に要する冷却機構の低消費電力
化などにも大きく寄与し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超電導電流リードの構成例を示す
軸(長さ)方向の断面図。
【図2】本発明に係る超電導電流リードを曲成した状態
例を示す軸(長さ)方向の断面図。
【符号の説明】
1…酸化物超電導体製リード本体 2a,2b,2c…超硬
質性の補強体 3…超硬質補強体の離隔(不連続)領
域 4…電流通電用の酸化物超電導体製リード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−161810(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 6/00 ZAA

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電流通電用の酸化物超電導体リード本体
    と、前記電流通電用の酸化物超電導体リード本体の軸方
    向に一部を重複させた形でほぼ全長に亘り、かつ互いに
    離隔させて一体的に配設した複数の補強体とからなり、
    これらの補強体の熱膨張率を酸化物超電導体リード本体
    の熱膨張率とほぼ同じにしたことを特徴とする超電導電
    流リード。
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