JPH0590917U - 永久電流スイッチ - Google Patents

永久電流スイッチ

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Publication number
JPH0590917U
JPH0590917U JP3258792U JP3258792U JPH0590917U JP H0590917 U JPH0590917 U JP H0590917U JP 3258792 U JP3258792 U JP 3258792U JP 3258792 U JP3258792 U JP 3258792U JP H0590917 U JPH0590917 U JP H0590917U
Authority
JP
Japan
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wire
superconducting wire
coil
current switch
heater wire
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Pending
Application number
JP3258792U
Other languages
English (en)
Inventor
政光 市原
剛 内山
清市 三宅
慶一郎 前田
勇一郎 小田
智幸 熊野
青木  伸夫
Original Assignee
昭和電線電纜株式会社
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Publication date
Application filed by 昭和電線電纜株式会社 filed Critical 昭和電線電纜株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 永久電流スイッチのトレーニング特性を安定
化させる。 【構成】 永久電流スイッチ10は巻枠11上に断面平
角形状の超電導線12aを無誘導巻きしたコイル12
と、このコイル中に配置された平角形状のヒータ線13
とを備え、内部にエポキシ樹脂を含浸して一体に固化さ
れており、超電導線およびヒータ線はその外側に絶縁層
およびガラス繊維を編組した繊維被覆層が設けられてい
る。Cu−Ni合金マトリックス中に931本のNb−
Ti合金フィラメントを埋めこんだ臨界電流値Ic=1
200A(0.5T)の超電導線を用いてコイルを形成
した場合、断面円形の場合の400Aから600A
(0.5T)へクウェンチ電流値が向上する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、超電導マグネットの運転に用いられる永久電流スイッチの構造の改 良に関する。
【0002】
【従来の技術】
超電導マグネットを、外部電源からの電流供給を必要とせずに一定磁界を長時 間保持する永久電流モードで運転するために永久電流スイッチ(以下PCSと称 す)が使用される。このPCS1は、例えば図3に示すように、FRP(繊維強 化プラスチックス)製の巻枠2上に、Cu−Ni合金等の高抵抗マトリックス中 に多数本のNb−Ti合金フィラメントを配置した多芯構造の超電導線3aを巻 回し、このコイル3中にコンスタンタン線等からなるヒータ線4を巻き込んだ後 、コイル3の外側にFRP製の補強用の外筒5を配置し、内部にエポキシ樹脂を 含浸してコイル3およびヒータ線4を巻枠2および外筒5と一体に固化した構造 を有しており、超電導線は通電によりそれ自身による磁界発生を防ぐために無誘 導巻きされている。
【0003】 以上のような構造のPCS1は、超電導マグネットと並列に接続され、超電導 マグネットととともに液体ヘリウム中に保持されて、ヒータ線4を加熱すること によりon状態からoff状態に動作する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記の構造のPCS1においては、超電導線3aの動きを止めるためにエポキ シ樹脂を含浸して一体に固化されているが、励時する際の超電導線の動きが原因 で、超電導線自身の臨界電流値(Ic)より著しく低い、例えばIc/3以下の 電流値でクェンチすることが多く認められている。
【0005】 即ち、PCS1は4.2Kまで冷却して使用されるが、室温で硬化したエポキ シ樹脂を極低温に冷却した時にエポキシ樹脂にクラックが生じ易く、その結果超 電導線の微小な動きが原因でクウェンチし、十分な特性が発揮できない。特に、 超電導線に断面円形の多芯線が用いられているため、エポキシ樹脂の占積率が大 きくなり、かつ完全な整列巻きによりコイルを形成することが困難なため、エポ キシリッチな部分でクラックを生じ超電導線が動き易いという問題がある。
【0006】 上記のようなエポキシ樹脂で含浸されたPCSのクウェンチを防止するために 、超電導線間にガラス繊維を充填したもの(実開昭63−89208号公報)や 、超電導線間および層間にガラス繊維シートを配置したもの(実開平2−564 09号公報)が知られているが、これらのPCSにおいても超電導線の微小な動 きを防止することは困難である。
【0007】 本考案は上記の点を改善するためになされたもので、超電導線の微小な動きを できるだけ防止してクウェンチ電流値を向上させ、トレーニング特性の安定した PCSを提供することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案は、巻枠と、この巻枠上に無誘導巻きされ た超電導線からなるコイルと、このコイル内に配置されたヒータ線とを備え、巻 枠内に硬化性樹脂を含浸せしめて巻枠とコイルとヒータ線とを一体に固化した永 久電流スイッチにおいて、超電導線およびヒータ線の断面を矩形状とし、かつそ の外側に繊維被覆層を設けたものである。
【0009】 本考案における超電導線としては、常電導状態で数Ω〜数百Ωの大きな抵抗値 を有するものが有利であるため、例えば、Cu−Ni合金中に多数本のNb−T i合金やNb3 Snフィラメントを配置した断面平角形状の高抵抗マトリックス を有する多芯構造の複合線が用いられる。 一方、ヒータ線としては、コンスタンタン線やタングステン線等の高抵抗線か らなる断面平角形状の線材が用いられる。
【0010】 上記の超電導線およびヒータ線は、その外周にホルマール樹脂、エステルイミ ド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂等の合成樹脂からなる絶縁層を形成 することが好ましく、その外側にガラス繊維やケブラー繊維(米国デュポン社製 芳香族ポリアミド繊維商品名)を編組した繊維被覆層が、順次設けられる。 あるいは、上記の複合線の外周にガラス繊維等を一重または多重巻きした後、 このガラス巻層にホルマール樹脂等の合成樹脂を含浸してもよい。
【0011】 前者の場合には外側の繊維被覆層中に硬化性樹脂が、また後者の場合には合成 樹脂を含浸した繊維巻回層の表面が平滑とならず、即ち、表面のスパイラル方向 に多数の細溝が形成されるため、硬化性樹脂を超電導線およびヒータ線間に容易 に、かつ十分に含浸することができる。
【0012】
【作用】
以上の構成により本考案の永久電流スイッチにおいては、超電導線およびヒー タ線が矩形断面を有するため、円形断面の場合に比べて繊維被覆層を破断するこ となく高い張力で巻枠内に整列巻きすることができ、かつその外側の繊維被覆層 中あるいはこの外側の線間に硬化性樹脂が含浸されることによりエポキシリッチ な部分を生じないため、クラックの発生による超電導線の微小な動きを著しく減 少させることができる。
【0013】
【実施例】
以下本考案の一実施例を図面を用いて説明する。 図1は本考案の永久電流スイッチの断面を示したもので、PCS10はFRP 製の巻枠11上に超電導線を巻回したコイル12と、このコイル中に配置された コンスタンタン線等からなるヒータ線13と、コイルの外側に配置された外筒1 4とを備え、巻枠11と外筒14の内部にエポキシ樹脂を含浸して一体に固化さ れており、超電導線は通電によりそれ自身による磁界発生を防ぐために無誘導巻 きされている。
【0014】 図2aに示すように、超電導線12aはCu−(10〜30)wt%Ni合金 マトリックス12b中に多数本のNb−Ti合金フィラメント12cを配置した 断面平角形状の複合線からなり、その外周にホルマール樹脂の絶縁層15を有し 、さらにその外側にガラス繊維を編組した繊維被覆層16が設けられている。 一方、ヒータ線13は、図2bに示すように、コンスタンタン線13aからな る平角形状の線材の外側に、超電導線と同様に絶縁層15およびガラス繊維を編 組した繊維被覆層16が設けられている。
【0015】 具体的な例として、0.6mm×1.1mm(コーナ角 0.2mmR)の断 面を有するCu−Ni合金マトリックス中に931本のNb−Ti合金フィラメ ントを埋めこんだ銅比1.1、臨界電流値Ic=1200A(0.5T)の超電 導線の外周にホルマール樹脂絶縁層およびガラス繊維を編組した繊維被覆層を設 けた線材を用いて、18kgf/mm2 の張力でコイルを形成した場合、600 A(0.5T)まで安定して使用することができた。これに対して、ほぼ同様の 断面積を有し、同一の構成および特性を有する外径φ0.9mmの断面円形の超 電導線の外周にホルマール樹脂絶縁層およびガラス繊維を編組した繊維被覆層を 設けた線材を用いて、10kgf/mm2 の張力でPCSを製作した場合、安定 して使用することができる電流値は400A(0.5T)であった。
【0016】
【考案の効果】
以上述べたように本考案の永久電流スイッチによれば、超電導線およびヒータ 線の断面が矩形状で、かつ外側に繊維被覆層を有するため、整列巻きが可能とな る上、高い張力でコイルを形成することができるとともに、さらにエポキシリッ チな部分が著しく減少することにより、トレーニング特性が安定して低い電流値 でのクウェンチを防止することができ、従来よりも高いレベルの電流値で使用す ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による永久電流スイッチの一実施例を示
す断面図。
【図2】本考案の永久電流スイッチに用いられる超電導
線(a)およびヒータ線(b)の一実施例を示す断面
図。
【図3】従来の永久電流スイッチを示す断面図。
【符号の説明】
10…永久電流スイッチ 12…コイル 12a…超電導線 13…ヒータ線 13a…コンスタンタン線 15…ホルマール樹脂絶縁層 16…ガラス編組からなる繊維被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 三宅 清市 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)考案者 前田 慶一郎 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)考案者 小田 勇一郎 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)考案者 熊野 智幸 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)考案者 青木 伸夫 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】巻枠と、この巻枠上に無誘導巻きされた超
    電導線からなるコイルと、このコイル内に配置されたヒ
    ータ線とを備え、前記巻枠内に硬化性樹脂を含浸せしめ
    て前記巻枠と前記コイルと前記ヒータ線とを一体に固化
    した永久電流スイッチにおいて、前記超電導線および前
    記ヒータ線は矩形断面を有し、かつその外側に繊維被覆
    層を設けたことを特徴とする永久電流スイッチ。
  2. 【請求項2】超電導線およびヒータ線は外周に絶縁層を
    有し、かつその外側にガラス繊維を編組した繊維被覆層
    を設けてなる請求項1記載の永久電流スイッチ。
  3. 【請求項3】繊維被覆層は合成樹脂を含浸したガラス繊
    維の巻回層からなる請求項1記載の永久電流スイッチ。
JP3258792U 1992-05-18 1992-05-18 永久電流スイッチ Pending JPH0590917U (ja)

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JPH0590917U true JPH0590917U (ja) 1993-12-10

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016507159A (ja) * 2013-02-04 2016-03-07 シーメンス パブリック リミテッド カンパニーSiemens plc 超電導マグネットコイル装置

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