JP2562764B2 - 車椅子 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明はリラックス姿勢をとり
得る車椅子に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、介護者の手押しによる車椅子にお
いて、背もたれを後方へ傾斜させてリラックス姿勢をと
り得るリクライニング式の車椅子がある。このようなリ
クライニング式車椅子は、一般には、シートの座角度を
そのままとして、背もたれの背角度のみを変えるように
構成されていた。

【０００３】

【解決しようとする課題】しかし、このような従来構成
の車椅子は、背もたれのみ傾動してシートの座角度が変
わらないため、脳性麻痺児が使用した場合、障害の程度
によっては、使用者に不随意の緊張を与えて椅座が不安
定になるという問題があった。そのため、シートと背も
たれとの相対角度を固定し、背もたれの背角度とシート
の座角度とを同時に変えるように構成した車椅子が提案
されている（例えば特開昭６４−８５６４９公報参
照）。

【０００４】しかし、この構成の車椅子においては、シ
ートと背もたれとの相対角度が常に一定であるため、使
用者によっては、長時間の椅座に耐えられないという問
題があった。

【０００５】この発明は上記問題にかんがみてなされた
ものであり、座角度，背角度をそれぞれ最適角度に調整
して長時間好適に使用できるとともに、障害された機能
回復訓練に至便な車椅子を提供することを目的とするも
のである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するためになされたものであり、第１の発明のリクラ
イニング車椅子は、左右に相対して上下方向に延びるフ
ロントパイプ部を有し一対の前輪が取付けられたフロン
トフレームと、左右に相対して上下方向に延びるリアパ
イプ部を有し一対の後輪が取付けられるとともに上端部
が前記フロントフレームの上端部に枢着されて下方へ末
広がり状に設けられたリアフレームと、を備えた車椅子
であって、前端部左右に枢着されるとともに前記フロン
トパイプ部に外嵌されて摺動可能に設けられた一対の前
スライダおよび後端部左右に枢着されるとともに前記リ
アパイプ部に外嵌されて摺動可能に設けられた一対の後
スライダを有し、前記前スライダの上下の一方向への摺
動に対応して前記後スライダが上下の他方向へ摺動して
前後方向に揺動可能に設けられたシートフレームと、前
記シートフレームの揺動を固定可能に設けられた座角度
ロック機構と、からなる座角度調整機構を備えてなるこ
とを特徴とする車椅子である。

【０００７】第２の発明のリクライニング車椅子は、後
方向へ傾動可能に設けられた背部フレームを備えた車椅
子であって、前後方向に延びる軸線を有しその軸線方向
に揺動可能に設けられた左右一対のスライドパイプと、
前記スライドパイプに嵌挿されて前後方向に摺動可能に
設けられるとともに後端部が前記背部フレームの中部に
枢着された左右一対のアームレストパイプと、前記アー
ムレストパイプの摺動を固定可能に設けられた背角度ロ
ック機構と、からなる背角度調整機構を備えてなること
を特徴とする車椅子である。

【０００８】第３の発明のリクライニング車椅子は、左
右に相対して上下方向に延びるフロントパイプ部を有し
一対の前輪が取付けられたフロントフレームと、 左右
に相対して上下方向に延びるリアパイプ部を有し一対の
後輪が取付けられるとともに上端部が前記フロントフレ
ームの上端部に枢着されて下方へ末広がり状に設けられ
たリアフレームと、を備えた車椅子であって、前端部左
右に枢着されるとともに前記フロントパイプ部に外嵌さ
れて摺動可能に設けられた一対の前スライダおよび後端
部左右に枢着されるとともに前記リアパイプ部に外嵌さ
れて摺動可能に設けられた一対の後スライダを有し、前
記前スライダの上下の一方向への摺動に対応して前記後
スライダが上下の他方向へ摺動して前後方向に揺動可能
に設けられたシートフレームと、前記シートフレームの
揺動を固定可能に設けられた座角度ロック機構と、から
なる座角度調整機構を備えるとともに、 後方向へ傾動
可能に設けられた背部フレームと、前後方向に延びる軸
線を有しその軸線方向に揺動可能に設けられた左右一対
のスライドパイプと、前記スライドパイプに嵌挿されて
前後方向に摺動可能に設けられるとともに後端部が前記
背部フレームの中部に枢着された左右一対のアームレス
トパイプと、前記アームレストパイプの摺動を固定可能
に設けられた背角度ロック機構と、からなる背角度調整
機構を備え、てなることを特徴とする車椅子である。

【０００９】

【作用】本発明は上記のよう構成されたものであり、座
角度調整機構は、シートフレームの前端部を上昇させる
と、前スライダがフロントパイプ部を摺動して上昇し、
後スライダはリアパイプ部を摺動して下降し、シートフ
レームの後端部が下降する。また、シートフレームの後
端部を上昇させると上記とは対蹠的に、後スライダが摺
動して上昇し、前スライダは摺動して下降する。このシ
ートフレームの揺動は、シートフレームの前後方向長の
略中央を回転中心として行われ、座角度ロック機構によ
りシートフレームの座角度は固定される。

【００１０】背角度調整機構は、背部フレームを後方へ
傾動させると、それにつれてアームレストパイプが後方
へ移動する。このアームレストの移動により側方の身体
支持が維持され、背角度ロック機構により背部フレーム
の背角度は固定される。

【００１１】また、シートフレームの座角度の変化につ
れて、背部フレームの下部を介してアームレストパイプ
が連動し、アームレストパイプは、シートフレームの傾
斜方向に傾斜する。

【００１２】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。

【００１３】図１は本発明の座角度調整機構および背角
度調整機構を装備して構成された一実施例の車椅子の側
面図であり、図２は正面図、図３は平面図である。

【００１４】図において符号１で示す車椅子は、一対の
前輪１９が取付けられたフロントフレーム１０と、一対
の後輪２９がとりつけられるとともに上端部がフロント
フレーム１０に枢着されたリアフレーム２０と、左右一
対の前スライダ３３および左右一対の後スライダ３５を
有するシートフレーム３０と、座角度ロック機構４０
と、後方向へ傾動可能な背部フレーム５０と、軸線方向
に揺動可能な左右一対のスライドパイプ６０と、スライ
ドパイプ６０に嵌挿されて摺動するとともに後端部が背
部フレーム５０に枢着されたアームレストパイプ６５
と、背角度ロック機構７０とを主体として構成され、フ
ロントフレーム１０およびリアフレーム２０ならびにシ
ートフレーム３０，座角度ロック機構４０により座角度
調整機構が構成されており、スライドパイプ６０および
アームレストパイプ６５ならびに背角度ロック機構７０
により背角度調整機構が構成されている。

【００１５】フロントフレーム１０は、左右に相対した
一対のフロントパイプ部１１を有し、フロントパイプ部
１１は、所定位置に複数の係止孔１２が直線的に穿設さ
れるとともに、横棧１３が固着されてフレーム上に形成
されている。また、フロントフレーム１０の下端部に
は、キャスタ車輪からなる一対の前輪１９が取付けられ
ている。

【００１６】リアフレーム２０は、Ｕ字形に屈曲されて
左右に相対したリアパイプ部２１，２１を有し、下端部
に一対の後輪２９が取付けられている。リアフレーム２
０の上端部は、フロントフレーム１０の上端部に軸２３
により枢着されており、車椅子１の使用状態時に、図１
に示すように軸２３を頂点としてフロントフレーム１０
の下端部は前方へ延び、リアフレーム２０の下端部は後
方へ延びて末広がり形状に形成されている。

【００１７】この末広がり形状は、屈折部２５ａで上方
へ屈折可能なストッパ２５により維持できるように形成
されており、ストッパ２５の前端部は軸２６によりフロ
ントパイプ部１１の中部に枢着され、後端部は軸２７に
よりリアパイプ部２１の下端部に枢着されてている。そ
して、ストッパ２５の屈折によりフロントフレーム１０
の下端部とリアフレーム２０の下端部とが近接して、折
り畳み状態になるように形成されている。なお、符号２
２は後スライダ３７の摺動上限を規定するストップリン
グである。

【００１８】シートフレーム３０は、前後方向に相対し
た一対のシートパイプ部３１を有し、シートパイプ部３
１に横棧３２が固着されてフレーム状に形成されてい
る。このシートフレーム３０の上面にはシート３３が張
設されている。

【００１９】前スライダ３５は、フロントパイプ部１１
に外嵌されて摺動可能な筒状部材からなり、その内周面
には摺動を滑らかにする合成樹脂製の筒状部材３５ａが
内装されている。この前スライダ３５には座角度ロック
機構４０が取り付けられており、その係止ピン４１が前
スライダ３５の内周面より、フロントパイプ部１１の係
止孔１２内に進出，後退可能に設けられている。そして
前スライダ３５は、シートフレーム３０の前端部の左右
側面において、左右方向の軸線を有する軸３６により回
動可能に取付けられている。

【００２０】後スライダ３７は、リアパイプ部２１に外
嵌されて摺動可能な筒状部材からなり、その内周面には
摺動を滑らかにする合成樹脂製の筒状部材が内装されて
いる。この後スライダ３７は、シートフレーム３０の後
端部の左右側面において、左右方向の軸線を有する軸３
８により回動可能に取付けられている。これによりシー
トフレーム３０は、略水平位置から前端部が約４０度上
向き位置の間を揺動可能に形成されている。

【００２１】座角度ロック機構４０は、常には係止孔１
２内に進出して係合可能に付勢された係止ピン４１を有
し、解除レバー４３の操作により、解除ワイヤ４４を介
して係止孔１２内より後退して係合を解除できるように
構成されている。そして、複数の係止孔１２の選択によ
り、前スライダ３５の上下位置、すなわちシートフレー
ム３０の座角度を選定し固定することができる。

【００２２】背部フレーム５０は、その下端部がシート
フレーム３０の後端部に軸５４により枢着されており、
この背部フレーム５０の前面には背もたれ５２が張設さ
れている。また、背部フレーム５０の上端部には、介護
者による手押し用のハンドル５５が、固定ねじ５６によ
り上下位置を調節可能に設けられている。

【００２３】スライドパイプ６０は、アームレストパイ
プ６５が嵌挿されて摺動可能な筒状部材からなり、その
内周面には摺動を滑らかにする合成樹脂製の筒状部材６
０ａが内装されている。このスライドパイプ６０には、
背角度ロック機構７０が取付けられており、その係止ピ
ン７１がスライドパイプ６０の内周面より、後述するア
ームレストパイプ６５の係止孔６６内に進出，後退可能
に設けられている。そして、一対のスライドパイプ６０
は、それぞれ軸線を前後方向に向けて、軸２３により揺
動可能に取り付けられている。これにより背部フレーム
５０は、略直立位置から後方の略水平位置の間を傾動可
能に形成されている。

【００２４】アームレストパイプ６５は、スライドパイ
プ６０に嵌挿可能な直管状部材からなり、所定位置に複
数の係止孔６６が直線的に穿設されている。アームレス
トパイプ６５後端部は、軸６９により背部フレーム５０
の中部に枢着されるとともに、その上部にはスペーサ６
８，６８を介してパッド６７が固着されている。

【００２５】背角度ロック機構７０は、常には係止孔６
６内に進出して係合可能に付勢された係止ピン７１を有
し、解除レバー７３の操作により、解除ワイヤ７４を介
して係止孔６６内より後退して係合を解除できるように
構成されている。そして、複数の係止孔６６の選択によ
り、アームレストパイプ６５の前後位置、すなわち背部
フレーム５０の背角度を選定し固定することができる。

【００２６】さらに車椅子１には、図に示すようにブレ
ーキ機構７５，フットレスト８０，ヘッドレスト８５が
設けられている。

【００２７】ブレーキ機構７５は、リアフレーム２０の
下端部に装備されており、ハンドル５５に設けられたブ
レーキレバー７６の操作により、ブレーキワイヤ７７を
介して後輪２９の回転を制動するように構成されてい
る。また、ブレーキ機構７５はブレーキレバー７８の押
下操作によって後輪２９の制動状態を保持可能に構成さ
れており、この制動状態は解除ペダル７９の操作により
解除される。

【００２８】フットレスト８０は、上方へ回動して折畳
み可能な足台８１を有し、膝角度調整板８２によりその
取付け角度が後方側へ調整可能に、シートフレーム３０
の前端部に取り付けられている。

【００２９】ヘッドレスト８５は、頭当て８６を有し上
下位置，前後位置，左右位置調整可能に構成されて、背
部フレーム５０の上部に装備されている。

【００３０】次にこのように構成された車椅子の使用態
様を説明する。

【００３１】図１は車椅子１の使用状態の一態様を示
し、フロントフレーム１０とリアフレーム２０とは下端
部が末広がり形状となり、ストッパ２５によりその形状
が維持されている。またシートフレーム３０は背角度ロ
ック機構４０により、略水平の座角度に固定されてお
り、背部フレーム５０は背角度ロック機構７０により略
直立の背角度に固定されている。そして、アームレスト
パイプ６５はシートフレーム３０に平行した状態を保持
している。またヘッドレスト８５は、頭当て８６の上
下，前後，左右位置を適宣調整して位置固定されてい
る。

【００３２】シートフレーム３０の座角度を調整するに
は、まず座角度ロック機構４０の解除レバー４３を操作
し、係止ピン４１を後退させて現在係合している係止孔
１２から抜脱する。

【００３３】次いで、シートフレーム３０の前端部を持
ち上げて前スライダ３５を上方へ移動させる。このと
き、シートフレーム３０はその前後方向長の略中央を回
転中心として揺動し、シートフレーム３０の後端部、す
なわち後スライダ３７は上記に見合った分だけ下降す
る。そして、所望の座角度において、他の係止孔１２内
に係止ピン４１を進出させて係合し、シートフレーム３
０をその座角度に固定する（図６参照）。

【００３４】そして、アームレストパイプ６５の後端部
は、シートフレーム３０後端部の高さ位置の変化に連動
し、アームレストパイプ６５の軸線はシートフレーム３
０の傾斜につれて傾斜する。なお、シートフレーム３０
を水平状態に戻すには、上記とは対蹠的にシートフレー
ム３０後端部を持ち上げて行う。

【００３５】背部フレーム５０の背角度を調整するに
は、まず背角度ロック機構７０の解除レバー７３を操作
し、係止ピン７１を後退させて現在係合している係止孔
６６から抜脱する。次いで、背部フレーム５０を後方へ
傾動させると、それにつれてアームレストパイプ６５が
後方へ移動する。そして、所望の背角度において、他の
係止孔６６内に係止ピン７１を進出させて係合し、背部
フレーム５０をその背角度に固定する（図７参照）。こ
のとき、アームレストパイプ６５は傾斜した背部フレー
ム５０の側方にあって、使用者の身体支持を行う。

【００３６】シートフレーム３０と背部フレーム５０の
両角度を同時に調整する場合は、座角度ロック機構４０
の解除レバー４３と、背角度ロック機構７０の解除レバ
ー７３とを同時に操作ししてロック解除を行う。次い
で、背部フレーム５０を略垂直方向に押下げることによ
り、シートフレーム３０後端部を下降させながら背部フ
レーム５０を後方へ傾動させる。これにより、シートフ
レーム３０と背部フレーム５０との間の相対角度を変化
させることなく、搭乗者はリラックス姿勢をとることが
できる。

【００３７】車椅子１を折畳み状態にするには、図１の
使用状態から、まず、ストッパ２５の屈折部２５ａを上
方へ持ち上げて屈折させ、背角度ロック機構７０の解除
レバー７３を操作し、係止ピン７１による背部フレーム
５０のロックを解除する。

【００３８】この背角度ロック機構７０のロック解除状
態で背部フレーム５０を略垂直方向に押し下げると、前
スライダ３５は、フラントパイプ部１１に係合した状態
で後スライダー３７が下降する。これにより背部フレー
ム５０とリアフレーム２０とが垂直状態になって近接
し、アームレストパイプ６５は後端部が下降して背部フ
レーム５０に沿って垂直状態となる。また、シートフレ
ーム３０は、後スライダ３７が下降するとともにその上
方に前スライダ３５が移動して略垂直状態となり、前ス
ライダ３５によりフロントフレーム１０が後方へ引寄せ
られて、リアフレーム２０に最も近接した折畳み位置に
移動する。

【００３９】このようにしてフロントフレーム１０，リ
アフレーム２０，シートフレーム３０，背部フレーム５
０，アームレストパイプ６５が略垂直状態になって前後
に重なり、一対の前輪１９は、一対の後輪２９の内側空
間内に格納状態となる。そして、膝角度調整板８１を調
整してフットレスト８０をシートフレーム３０側に折曲
し、足台８１を上方へ回動して車椅子１の折畳み状態を
形成する（図８参照）。

【００４０】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば次に
記載する効果を奏する。

【００４１】座角度調整機構によれば、シートフレーム
の前後方向長の略中央を回転中心として揺動するので軽
操作力で角度調整をすることができ、使用者が搭乗した
ままで座角度の変更を容易に行うことができる。

【００４２】背角度調整機構によれば、背部フレームの
傾動につれてアームレストパイプが前後進するので、使
用者の側方支持を確実に行うことができる。また、座角
度の変化につれてアームレストパイプをその傾斜方向へ
連動して傾斜させることができる。

【００４３】また、座角度調整機構および背角度調整機
構の両者を備えることにより、さらに、股関節の屈曲角
度を変化させることなくリラックス姿勢をとることがで
きる。

【００４４】以上のように本発明によれば、車椅子の座
角度，背角度をそれぞれ使用者の体形に最適角度に調整
できるとともに、椅座のまま姿勢変更を容易に行って長
時間好適に使用することができる。また、使用者個人の
体形に合わせて座角度，背角度を設定することにより、
障害された機能回復訓練が行える等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の車椅子の側面図。

【図２】同じく正面図。

【図３】同じく平面図。

【図４】座角度ロック機構を説明する側断面図。

【図５】背角度ロック機構を説明する側断面図。

【図６】座角度調整を説明する側面図。

【図７】背角度調整を説明する側面図。

【図８】折畳み状態を示す側面図。

【符号の説明】

１ 車椅子 １０ フロントフレーム １１ フロントパイプ部 ２０ リアフレーム ２１ リアパイプ部 ３０ シートフレーム ３５ 前スライダ ３７ 後スライダ ４０ 座角度ロック機構 ５０ 背部フレーム ６０ スライドパイプ ６５ アームレストパイプ ７０ 背角度ロック機構

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 左右に相対して上下方向に延びるフロン
   トパイプ部を有し一対の前輪が取付けられたフロントフ
   レームと、 左右に相対して上下方向に延びるリアパイプ部を有し一
   対の後輪が取付けられるとともに上端部が前記フロント
   フレームの上端部に枢着されて下方へ末広がり状に設け
   られたリアフレームと、を備えた車椅子であって、 前端部左右に枢着されるとともに前記フロントパイプ部
   に外嵌されて摺動可能に設けられた一対の前スライダお
   よび後端部左右に枢着されるとともに前記リアパイプ部
   に外嵌されて摺動可能に設けられた一対の後スライダを
   有し、前記前スライダの上下の一方向への摺動に対応し
   て前記後スライダが上下の他方向へ摺動して前後方向に
   揺動可能に設けられたシートフレームと、 前記シートフレームの揺動を固定可能に設けられた座角
   度ロック機構と、 からなる座角度調整機構を備えてなることを特徴とする
   車椅子。
2. 【請求項２】 後方向へ傾動可能に設けられた背部フレ
   ームを備えた車椅子であって、 前後方向に延びる軸線を有しその軸線方向に揺動可能に
   設けられた左右一対のスライドパイプと、 前記スライドパイプに嵌挿されて前後方向に摺動可能に
   設けられるとともに後端部が前記背部フレームの中部に
   枢着された左右一対のアームレストパイプと、 前記アームレストパイプの摺動を固定可能に設けられた
   背角度ロック機構と、 からなる背角度調整機構を備えてなることを特徴とする
   車椅子。
3. 【請求項３】 左右に相対して上下方向に延びるフロン
   トパイプ部を有し一対の前輪が取付けられたフロントフ
   レームと、 左右に相対して上下方向に延びるリアパイプ部を有し一
   対の後輪が取付けられるとともに上端部が前記フロント
   フレームの上端部に枢着され下方へ末広がり状に設けら
   れたリアフレームと、を備えた車椅子であって、 前端部左右に枢着されるとともに前記フロントパイプ部
   に外嵌されて摺動可能に設けられた一対の前スライダお
   よび後端部左右に枢着されるとともに前記リアパイプ部
   に外嵌されて摺動可能に設けられた一対の後スライダを
   有し、前記前スライダの上下の一方向への摺動に対応し
   て前記後スライダが上下の他方向へ摺動して前後方向に
   揺動可能に設けられたシートフレームと、 前記シートフレームの揺動を固定可能に設けられた座角
   度ロック機構と、 からなる座角度調整機構を備えるとともに、 後方向へ傾動可能に設けられた背部フレームと、 前後方向に延びる軸線を有しその軸線方向に揺動可能に
   設けられた左右一対のスライドパイプと、 前記スライドパイプに嵌挿されて前後方向に摺動可能に
   設けられるとともに後端部が前記背部フレームの中部に
   枢着された左右一対のアームレストパイプと、 前記アームレストパイプの摺動を固定可能に設けられた
   背角度ロック機構と、 からなる背角度調整機構を備え、てなることを特徴とす
   る車椅子。