JP2558986Y2 - 積層型コイル - Google Patents

積層型コイル

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JP2558986Y2
JP2558986Y2 JP1991060444U JP6044491U JP2558986Y2 JP 2558986 Y2 JP2558986 Y2 JP 2558986Y2 JP 1991060444 U JP1991060444 U JP 1991060444U JP 6044491 U JP6044491 U JP 6044491U JP 2558986 Y2 JP2558986 Y2 JP 2558986Y2
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coil
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magnetic
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勝 槇野
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Kyocera Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば、電気絶縁性の
金属酸化物磁性材料や絶縁性セラミック材料より形成さ
れる絶縁性セラミック体にコイル形成用パターンを形成
したコイル層を複数積層して形成される積層型コイルに
関する。
【0002】
【従来技術】従来、コイル部品の多くはフェライトなど
の磁性材料に銅線を巻いた構造であったが、部品の小型
化及び回路への装着の容易性から、近年においては、印
刷,積層等の技術を用いた積層型チップ部品が使用され
るようになっている。
【0003】このような積層型コイルとしては、特公昭
62−22244号公報等が知られている。
【0004】図4および図5は、この公報に開示される
積層型コイルを示すもので、符号11は磁性体層を示
し、符号13は磁性体層11と交互に印刷して1本のコ
イルとなるように形成された導体を示している。この導
体13の両端T1 ,T2 は積層体の外周側面へ引き出さ
れ、導体13の周囲は、図6に示すように、全て磁性体
で埋められている。
【0005】このような積層型コイルでは、導体13の
周囲が全て磁性体で埋められているため、磁束の流れ
が、図6に示したように、全てφ1 ,φ2 といった理想
的な分布とならないで、導体13の回りに小ループを形
成するφA ,φB のような漏れを生じる。従って積層型
コイルのインダクタンス値は期待する程上がらないとい
う問題があった。このような問題を防止するためには、
積層型コイルにおけるコイル巻数を増加することが必要
となるが、このようにコイル巻数を増加すると工程の増
大となるという問題があった。
【0006】そこで、図7に示すように、磁束が小ルー
プを形成する可能性のある箇所の導体13の間に低透磁
率の磁性体層15を形成することにより、導体13回り
における磁束の小ループをなくした積層型コイルが提案
されている。
【0007】図8乃至図10は、この積層型コイルの製
造工程を示すもので、先ず、図8に示すように、印刷さ
れた磁性を有する第1層17の上に導体21を印刷し、
次に、図9および図10に示すように導体21の部分は
除いて高透磁率の磁性体のペースト23を印刷し、さら
に、図11に示すように、導体21の上に低透磁率の磁
性体のペースト25を印刷し、以下導体21に接続する
導体を印刷して順次同様な積層を反復することにより形
成される。
【0008】
【考案が解決しようとする問題点】しかしながら、この
ような積層型コイルでは、導体21回りにおける磁束の
小ループ化を防止することはできるが、低透磁率の磁性
体のペースト25は焼結中に磁心となる高透磁率の磁性
体のペースト23と反応を起こすため、組成の変動が生
じ、これにより、磁心が低透磁率となり、期待する程の
インダクタンスが得られないという問題があった。ま
た、上記のような積層型コイルでは、導体21の間に低
透磁率の磁性体層15を形成することは困難であり、製
造工程が複雑化し、実用的でないという問題があった。
【0009】本考案の積層型コイルは、上記のような問
題点を解決するためになされたもので、導体回りにおけ
る磁束の小ループ化を防止して、高いインダクタンスを
確実に得ることができるとともに、容易に製造すること
ができる積層型コイルを提供することを目的とする。
【0010】
【問題点を解決するための手段】本考案者等は、上記問
題について鋭意考察,研究した結果、単に導体間に磁気
抵抗となる薄い層を形成するという簡便な構造によっ
て、磁性体に何ら弊害を及ぼすことなく磁束の小ループ
化を防止することができることを突き止めた。
【0011】即ち、本考案の積層型コイルは、コイル形
成用パターンを有する絶縁性セラミック体と、漏れ磁束
遮断パターンを有する絶縁性セラミック体とを交互に複
数積層してなるとともに、前記コイル形成用パターン同
士を、前記絶縁性セラミック体にそれぞれ設けたスルー
ホールを介して相互に接続せしめて一つのコイルを形成
してなり、主磁束が前記コイル内を積層方向に通過する
積層型コイルであって、前記漏れ磁束遮断パターンが、
前記主磁束の通過領域外で、少なくとも前記コイル形成
用パターンの間に形成されているものである。
【0012】
【作用】本考案の積層型コイルでは、漏れ磁束はコイル
形成用パターンの回りに小ループを形成しようとする
が、主磁束の通過領域外で、かつコイル形成用パターン
の間に漏れ磁束遮断パターンを介在させたので、漏れ磁
束遮断パターンにより漏れ磁束が遮断され、低透磁率の
磁性体を積層することなく、コイル形成用パターン回り
における漏れ磁束の小ループ化が阻止される。また、本
考案の積層型コイルは、コイル形成用パターンを有する
絶縁性セラミック体と、漏れ磁束遮断パターンを有する
絶縁性セラミック体を交互に積層することにより得られ
る。
【0013】
【実施例】以下、本考案の積層型コイルの一実施例を図
面に基づいて詳細に説明する。図1および図2は、本考
案の積層型コイルを示すもので、図において、符号31
は、多数積層されたコイル層を示している。これらのコ
イル層31は、例えば、電気絶縁性の金属酸化物磁性材
料(いわゆるフェライト)や絶縁性セラミック材料より
形成される絶縁性セラミック体33に、例えば、Ag、
Pt、Pdからなるコイル形成用パターン35を形成し
て構成されている。
【0014】そして、各コイル層31間にはそれぞれ漏
れ磁束遮断層37が形成されている。これらの漏れ磁束
遮断層37は、絶縁性セラミック体33に、例えば、A
g、Pt、Pdからなる漏れ磁束遮断パターン39を形
成して構成されている。この漏れ磁束遮断パターン39
は、コイル形成用パターン35とほぼ同様の形状、即
ち、コ字状に形成されている。
【0015】また、コイル形成用パターン35は、その
端部が絶縁性セラミック体33に形成されたスルーホー
ル41を介して相互に接続され、一つのコイルを形成し
ている。漏れ磁束遮断層37の絶縁性セラミック体33
には、漏れ磁束遮断パターン39がスルーホール41が
形成された側に開口して形成され、漏れ磁束遮断パター
ン39はコイル形成用パターン35とは導通していな
い。このような積層型コイルでは、図6に示したよう
に、コイル内をインダクタンスを発生せしめる主磁束φ
1 、φ2 が絶縁性セラミック体33の積層方向に発生
し、漏れ磁束遮断パターン39は、コイル形成用パター
ン35の間で、かつ、コイル内における主磁束φ1 、φ
2 の通過領域外に形成されることになる。このような積
層型コイルは、図3(a)に示すように、第1シート5
1に、第1コイル形成用パターンのペースト53を印刷
し、乾燥後、第1シート51にスルーホール55が形成
された第2シート57を圧着する。次に、図3(b)に
示すように、第2シート57にスルーホール55を通過
しないコ字状の第1磁束遮断パターン用のペースト59
を印刷し、乾燥後、さらに、第2シート57と同じ位置
にスルーホール61が形成された第3シート63を圧着
する。この後、第3シート63に第2コイル形成用パタ
ーンのペースト65を印刷する。このような工程を繰り
返すことにより積層型コイルを形成する。
【0016】以上のように構成された積層型コイルで
は、漏れ磁束がコイル形成用パターン35の回りに小ル
ープを形成しようとするが、コイル形成用パターン35
の間に漏れ磁束遮断パターン39を形成したので、漏れ
磁束遮断パターン39により漏れ磁束が遮断され、コイ
ル形成用パターン35回りにおける漏れ磁束の小ループ
化を防止して、インダクタンス値を確実に大きくするこ
とができる。
【0017】また、コイル形成用パターン35の間に、
漏れ磁束遮断パターン39を介在させたので、低透磁率
の磁性体を積層することなく、コイル形成用パターン3
5回りにおける漏れ磁束の小ループ化を防止することが
できる。従って、低透磁率の磁性体と磁心となる高透磁
率の磁性体が焼成中に反応を起こすことがなく、磁心の
組成変動を生じることがない。
【0018】さらに、コイル層31と、このコイル層3
1と同様にして形成された磁束遮断層37とを交互に積
層するだけで製造でき、積層型コイルを容易に製造する
ことができる。
【0019】尚、上記実施例では、漏れ磁束遮断パター
ン39をコ字状に形成した例について説明したが、本考
案は上記実施例に限定されるものではなく、漏れ磁束遮
断パターンの形状は問わず、コイル形成用パターンと導
通しなければ良い。
【0020】また、上記実施例では、5層の積層型コイ
ルについて説明したが、本考案は上記実施例に限定され
るものではなく、本考案の積層型コイルは4層以下でも
良く、6層以上でも良い。
【0021】
【考案の効果】本考案の積層型コイルでは、漏れ磁束遮
断パターンを、コイル形成用パターンの間であって、コ
イル内の主磁束の通過領域外に形成したので、低透磁率
の磁性体を積層することなく、コイル形成用パターン回
りにおける漏れ磁束の小ループ化を防止できる。これに
より、低透磁率の磁性体と高透磁率の磁性体が焼結中に
反応を起こすことがなく、磁性体の組成変動を生じるこ
とがない。
【0022】また、本考案の積層型コイルは、例えば、
絶縁性セラミック体を構成する第1シートに、第1コイ
ル形成用パターンを形成するペーストを印刷し、乾燥
後、第1シートにスルーホールが形成された第2シート
を圧着し、この第2シートにスルーホールを通過しない
コ字状の漏れ磁束遮断パターンを形成するペーストを印
刷し、このような工程を繰り返すことにより形成するの
で、コイル層と、このコイル層と同様にして形成された
漏れ磁束遮断層とを交互に積層するだけで製造でき、積
層型コイルを容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の積層型コイルの一部を示す正面図であ
る。
【図2】図1の分解斜視図である。
【図3】本考案の積層型コイルの製造方法を説明するた
めの説明図である。
【図4】従来の積層型コイルの平面図である。
【図5】図4のA−A線に沿う縦断面図である。
【図6】図4のB−B線に沿う横断面図である。
【図7】コイル形成用パターン間における絶縁性セラミ
ック体を低透磁率体とした従来の積層型コイルを示す横
断面図である。
【図8】図7の製造方法を示す平面図であり、パターン
部分を第1層に形成した状態を示す図である。
【図9】図7の製造方法を示す平面図であり、パターン
を除いて磁性体のペーストを印刷した状態を示す図であ
る。
【図10】図9のC−C線に沿う横断面図である。
【図11】図9におけるパターン部分に低透磁率体のペ
ーストを印刷した状態を示す横断面図である。
【符号の説明】
31 コイル層 33 絶縁性セラミック体 35 コイル形成用パターン 37 漏れ磁束遮断層 39 漏れ磁束遮断パターン 41 スルーホール

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】コイル形成用パターンを有する絶縁性セラ
    ミック体と、漏れ磁束遮断パターンを有する絶縁性セラ
    ミック体とを交互に複数積層してなるとともに、前記コ
    イル形成用パターン同士を、前記絶縁性セラミック体に
    それぞれ設けたスルーホールを介して相互に接続せしめ
    て一つのコイルを形成してなり、主磁束が前記コイル内
    を積層方向に通過する積層型コイルであって、前記漏れ
    磁束遮断パターンが、前記主磁束の通過領域外で、少な
    くとも前記コイル形成用パターンの間に形成されている
    ことを特徴とする積層型コイル。
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