JP2540100Y2 - 立体駐車場におけるパレット昇降装置 - Google Patents

立体駐車場におけるパレット昇降装置

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JP2540100Y2
JP2540100Y2 JP2090292U JP2090292U JP2540100Y2 JP 2540100 Y2 JP2540100 Y2 JP 2540100Y2 JP 2090292 U JP2090292 U JP 2090292U JP 2090292 U JP2090292 U JP 2090292U JP 2540100 Y2 JP2540100 Y2 JP 2540100Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は立体駐車場におけるパレ
ット昇降装置に係り、詳しくは、複数列の駐車空間が各
段に形成されている多段式の立体駐車場におけるパレッ
ト昇降装置において、特に、パレットを上昇させた後の
昇降チェーンの垂れ下がりをなくすことができるように
したパレット昇降機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、上下を複数段にして各段に左右に
並ぶ複数の駐車空間を確保した構造の立体駐車場が建造
されるようになってきている。このような多段式複列駐
車場においては、それが二段式である場合を例にして述
べると、下段の駐車空間に車両を載せた状態で左右へ横
行させることができる下段パレットが設けられる一方、
上段の駐車空間には下段まで下降可能な上段パレットが
採用される。そして、一般的には、下段の駐車空間の側
方に余分なスペースを確保しておき、上段に保管された
車両を出庫させる場合に、その直下に駐車している車両
の下段パレットを側方へ退避させることができるように
している。このような駐車設備においては、上段駐車空
間の上方から4本の昇降チェーンを吊下させ、それでも
って上段パレットの四隅を支持するようにしている。こ
のような構造の駐車設備が、例えば実開昭57−127
753号公報に記載されている。この種の設備では、各
昇降チェーンを梁などに設置したスプロケットで支持さ
せるとともに180度方向変換させ、スプロケットの回
転で昇降チェーンを引き上げてパレットを上昇させた
り、繰り出して下降させることができるようになってい
る。例えば、下段パレットを上昇させるときにはスプロ
ケットが正転されるが、それにつれて引き上げられた昇
降チェーンは、スプロケットで反転され、上段パレット
の側部で垂れ下げられる。この場合に、昇降チェーンの
過大な垂れ下がりを回避するために、昇降チェーンの端
部を梁などに固定しておき、スプロケットで反転した昇
降チェーンをU字形に保って垂れ下るようにしたり、ま
た、昇降チェーンの絡みつきを防止して移動を円滑とな
るようにするため、垂下する昇降チェーンの下端に重錘
を取り付けたりしている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上述したように昇降チ
ェーンがU字形に垂れ下っていたり、重錘を吊り下げて
いると、上段パレットが上昇して上段駐車空間に車両を
保管している間は、スプロケットで反転して垂れ下がっ
た昇降チェーンや重錘などが下段パレットの側方まで延
びてくるので目障りとなり、駐車場の見栄えを著しく悪
くする。それのみならず、昇降チェーンや重錘が下段駐
車空間で車両に乗り降りする顧客などの衣服や身体に触
れたり、さらには、地震や台風のときなどには大きく揺
れて車両に当たるなどして損傷させる問題がある。駐車
設備が三段式や四段式のような多段の場合には、上記し
た事態の生じる機会がますます多くなり、したがって、
そのような構造を適用するには種々の改善を加える必要
に迫られる。本考案は上述の問題に鑑みなされたもの
で、その目的は、上段のパレットを上昇させたとき、そ
の上段パレットを吊っている昇降チェーンがスプロケッ
トで反転された後も垂れ下がらないようにして見栄えを
よくし、かつ、下段駐車空間における乗降の邪魔になら
ず、身体に触れたり車両に損傷の与えることのない高級
化の図られた立体駐車場におけるパレット昇降装置を提
供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案は、出庫しようと
する車両が載せられたパレットを最下段まで昇降チェー
ンの繰り出しでもって下降させることができるようにな
っている立体駐車場のパレット昇降装置に適用される。
その特徴とするところは、図1および図2を参照して、
パレット2の左側2Lと右側2Rとにおいて、それぞれ
前後に離隔した全部で4か所の吊持位置h1 ,h2 ,h
3 ,h4 に、昇降チェーン8A〜8Dが取り付けられ
る。その吊持位置h1 ,h2 ,h3 ,h4 の上方で各昇
降チェーン8A〜8Dを前後方向における水平な同じ向
きへ変向させるための支持スプロケット10〜13が、
パレット2を吊り下げる吊持体4に取り付けられてい
る。水平方向に変向された同じ側に位置する二つずつの
昇降チェーン8A,8Cおよび8B,8Dを反転させる
ための反転スプロケット16〜19が、吊持体4の左側
4Lおよび右側4Rのそれぞれに取り付けられる。その
左側4Lの反転スプロケット16,18と右側4Rの反
転スプロケット17,19とは、同時に回転駆動させる
ためのトルクシャフト15で連結される。左側4Lおよ
び右側4Rのそれぞれで反転された二つの昇降チェーン
16,18や17,19は、その先端で一本のワイヤー
ロープ23に接続される。そして、その各ワイヤーロー
プ23,23を巻き取り繰り出すロープリール22A,
22Bが、吊持体4の左側4Lおよび右側4Rにおける
反転スプロケット16,18や17,19から前後方向
に離隔した位置に設置されている。
【0005】
【作用】パレット2を上昇させるとき、トルクシャフト
15でもって吊持体4の左側4Lにおける反転スプロケ
ット16,18と右側4Rの反転スプロケット17,1
9とが同時に回転される。パレット2を吊り下げる吊持
体4に取り付けられた支持スプロケット10〜13およ
び反転スプロケット16〜19に張架された昇降チェー
ン8A〜8Dは引き上げられる。パレット2の左側2L
と右側2Rとでそれぞれ前後に離隔した全部で4か所の
吊持位置h1 ,h2 ,h3 ,h4 に取り付けられている
昇降チェーン8A,8Cや8B,8Dは、パレット2を
水平に維持して上昇させる。昇降チェーン8A,8Cの
先端には、一本のワイヤーロープ23が接続され、昇降
チェーン8B,8Dの先端にも、別の一本のワイヤーロ
ープ23が接続されており、水平に変向された昇降チェ
ーン8A,8Cは、吊持体4の左側4Lに沿うようにし
て、昇降チェーン8B,8Dも、吊持体4の右側4Rに
沿って移行される。各ワイヤーロープ23,23を巻き
取り繰り出すロープリール22A,22Bが、吊持体4
の左側4Lおよび右側4Rにおける反転スプロケット1
6〜19から前後方向に離隔した位置に設置されるの
で、パレット2が上昇を続ける間は、ロープリール22
A,22Bに巻き取られるワイヤーロープ23を介して
昇降チェーン8A〜8Dの弛みの発生が防止される。パ
レット2を下降させるときはロープリール22からの引
張力に抗して昇降チェーン8A〜8Dが逆に移行するの
で、過剰な繰り出しが回避され、無用の垂れ下がりもな
くなる。
【0006】
【実施例】以下に、本考案を図面を参照しながら詳細に
説明する。図4は本考案のパレット昇降装置が適用され
る立体駐車場40の正面図、図5はその側面図である。
これには、上下に形成された三段の駐車空間41,4
2,43が設けられ、それぞれの空間には、車両を載せ
たまま昇降することができるパレットが左右に並ぶよう
にして複数基設けられている。そのパレットは、最下段
と二段目の駐車空間41,42において車両を載せたま
ま横行可能とされ、二段目もしくは最上段の駐車空間4
2,43から出庫するとき、その直下の駐車空間41も
しくは42に位置しているパレット1,2をいずれかの
方向へ横行させると、各段に昇降用の一つの空間41
a,42aが確保されるようになっている。そして、出
庫しようとする車両が載せられたパレットを最下段まで
昇降チェーン8の繰り出しでもって下降させることがで
きる昇降装置が、二段目と最上段に設置されている。こ
の立体駐車場40は、4本の柱53,53と、上部の左
右梁54,54および前後梁55,55と、後述するレ
ールの敷設された駐車空間42における左右梁56,5
6とにより、骨組が形成されている。そして、地上の入
出庫口44に臨む最下段の駐車空間41においてのみ車
両の出し入れが可能となっている。
【0007】これらの各駐車空間41〜43のうち二段
目と最上段の空間42,43には、パレット2,3を昇
降させるための装置を搭載した吊持体4,5が採用され
ている。この吊持体4,5は剛性の高い枠体であればよ
く、二段目の駐車空間42においては横行可能な枠組構
造の吊持枠体4が採用され、最上段の駐車空間43にお
いては、左右梁54,54に固定された吊持枠体5とな
っている。なお、左右梁54,54の上にアッパーフレ
ーム57が取り付けられる場合には、最上段の吊持枠体
5をそのアッパーフレーム57自体に形成させるように
しておいてもよい。最上段の駐車空間43おいては、吊
持枠体5から吊り下げられた左右に並ぶ4基の昇降する
パレット3A〜3Dがあり、それぞれに車両67〜70
を駐車できるようにしている。二段目の駐車空間42に
は、左右梁56,56上を横行する吊持枠体4に吊り下
げられて昇降する3基のパレット2A〜2Cがあり、そ
れぞれに車両64〜66を駐車させることができる。そ
して、最下段の駐車空間41の床面41Aには横行可能
な3基のパレット1A〜1Cが設けられ、それぞれに車
両61〜63が載せられ、合計10台が駐車できるよう
になっている。
【0008】ところで、二段目の駐車空間42に設置さ
れる各パレット2は、図1ないし図3に示すように、そ
の左側2Lと右側2Rに配置した角形断面の縦桁2a,
2bと、入出庫口44の位置する前面部や背後部52寄
りに配置した横桁2c〜2eとで形成された枠体、およ
び、その枠体に張られた左右の板材2m,2mと中央の
板材2nとから構成されている。そして、その板材2
m,2mには、後輪の位置を規制するタイヤストッパー
6,6が設けられる。なお、図1は立体駐車場40の二
段目の駐車空間42に設置されたパレット2が上昇した
ときの側面図であり、図2はその平面図を、図3はその
後面図を示している。このようなパレット2の縦桁2
a,2bの外側面にはチェーン端装着部材7,7が取り
付けられ、前後に離隔した吊持位置h1 ,h2 ,h3
4 には、ボルトおよびナットよりなる取付部材9,9
を介して、昇降チェーン8A〜8Dの先端がそれぞれ独
立して取り付けられている。一方、吊持枠体4は、左側
4Lと右側4Rに配置した角形断面の縦桁4a,4b
と、入出庫口44の位置する前面部や背後部52に配置
した横桁4c,4dとで構成した枠体となっている。そ
して、上述したパレット2の吊持位置h1 ,h2
3 ,h4 から真っ直ぐに立ち上がってくる昇降チェー
ン8A〜8Dを水平に後方へ変向させるための支持スプ
ロケット10〜13が、縦桁4a,4bの下面の内側の
各2か所に取り付けられている。本例では、左側4Lに
おいて、パレット2の前部の吊持位置h1 から延びる昇
降チェーン8Aを張架する支持スプロケット10が、後
部側の吊持位置h3 から延びる昇降チェーン8Cを張架
する支持スプロケット12よりも外方に配置されてい
る。右側4Rにおいても、長い昇降チェーン8Bを張架
する支持スプロケット11が、短い昇降チェーン8Dを
張架する支持スプロケット13よりも外方となるように
配置される。
【0009】また、左側4Lの後部において縦桁4aと
横桁4dとが交差する箇所には、横桁4dの上面および
内面に固定された架台14a(図1参照)が設けられ、
4本の昇降チェーン8,8を駆動するための減速機内蔵
型で出力軸に駆動用スプロケット20Aを備えたギヤー
ドモータ14が取り付けられる。そのギヤードモータ1
4の略下方の縦桁4a,4bの各内側には軸受15a,
15aが設置され、トルクシャフト15が支承される。
そのトルクシャフト15の左側部位には、径の大きい減
速用スプロケット20Bと、水平に変向された後の左側
4Lに位置する二つの昇降チェーン8A,8Cを180
度反転させるための反転スプロケット16,18とが装
着されている。その右側4Rにも、水平に変向された二
つの昇降チェーン8B,8Dを180度反転させる反転
スプロケット17,19が取り付けられている。一方、
ギヤードモータ14の駆動用スプロケット20Aと、ト
ルクシャフト15の減速用スプロケット20Bには、駆
動チェーン21(図1参照)が張架されており、ギヤー
ドモータ14が駆動されると、トルクシャフト15を介
して全部の反転スプロケット16〜19が同時に同じ方
向へ回転され、吊持位置h1 ,h2 ,h3 ,h4 が水平
に保たれた状態で、パレット2を上昇または下降させる
ことができる。
【0010】上記したようにしてパレット2を上昇させ
た場合、図1に示すように、反転スプロケット16,1
8によって上方側へ反転された左側4Lの二つの昇降チ
ェーン8A,8Cは、その先端が横桁4cに向かう水平
状態とされ、反転スプロケット17,19によって反転
された右側4Rの昇降チェーン8B,8Dも横桁4cに
向けて延びる状態とされる。例えば左側4Lにおいて、
横桁4cと縦桁4aとが交差する位置の近傍には、縦桁
4aの内側に架台22a(図1参照)が固定され、後述
するごとく二つの昇降チェーン8A,8Cを接続した一
本のワイヤーロープ23を巻き取り繰り出すロープリー
ル22Aが取り付けられている。右側4Rにおいても、
縦桁材4bの同様な位置に架台22aが取り付けられ、
一本のワイヤーロープ23を巻き取ることができるロー
プリール22Bが設置されている。これらのロープリー
ル22は、昇降チェーン8の移行距離を確保するため
に、反転スプロケット16〜19から前後方向に可及的
に離隔した位置に配置される必要がある。それゆえに、
本例では上述したように、吊持枠体4の前部に設置して
いる。ただ、二段目の駐車空間42に設置される吊持枠
体4では、パレット2の昇降距離が短いので、その距離
に等しい長さが確保できさえすれば、ロープリール22
を吊持枠体4の前後方向の中央部位に設置しておいても
よい。しかし、最上段の駐車空間43の吊持枠体5の場
合は、一般的に言って前部に設置されることが必要とな
る。このことから分かるように、パレット2の昇降距離
は吊持枠体4,5の前後長さに制約されることになる。
したがって、立体駐車場に四段目や五段目を設ける場合
には、吊持枠体の前後寸法を長くすればよいことにな
る。このような場合には、パレット自体も長くしておけ
ばよいわけであり、一つのパレットに前後二台の車両を
載せるなどの改変を施せばよい。
【0011】図6および図7に示すように、ロープリー
ル22は、ゼンマイばね24を内蔵した自己巻取式のド
ラム22bと、ドラム22bを支軸22cを介して架台
22a(図1参照)に取り付けるための軸受コラム22
dとより構成されている。このようなロープリール22
によれば、常時ワイヤーロープ23を矢印F方向へ引き
込もうとする状態にあるで、パレット2を上昇させるべ
くギヤーモータ14を駆動しても、反転スプロケット1
6〜19との間で昇降チェーン8が弛むことはない。一
方、ギヤードモータ14を正転駆動したときは、反転ス
プロケット16〜19によって引っ張られる昇降チェー
ン8によって、ゼンマイばね24の弾発力に抗して、ワ
イヤーロープ23をロープリール22から簡単に繰り出
させることができる。図8および図9は、二つの昇降チ
ェーン8,8を一本のワイヤーロープ23に接続する状
態を示している。その接続のために矩形の一部の角を切
り落とした連結部材25が使用される。これには前端部
中央に一つと後端部左右に各一つの孔が設けられてお
り、ワイヤーロープ23の先端に一体化させた接続部材
26と、昇降チェーン8の端部に取り付けた接続部材2
7とを、ボルトやナットを用いて固定することができる
ようになっている。このような連結によって、左側4L
を移動する二つの昇降チェーン8A,8Cを、同時に同
じ長さだけ移行させることができる。しかも、ロープリ
ール22から巻き取り繰り出すことが極めて容易なワイ
ヤーロープ23によって、絡みつきやすい昇降チェーン
8の巻き取りなどを回避することができる。
【0012】一方、図1において、吊持枠体4は左右梁
56,56に沿って横方向へ移動可能としているので、
その下面の左後部には、ギヤードモータ28と、これに
よって回転される駆動車輪29Aとが設けられている。
そして、他の三か所にも横行車輪29B,29C,29
Dが従動回転可能に取り付けられる。なお、前部に位置
する横行車輪29C,29Dは円板状とされ、平らなレ
ール31B上を走行させるようにしているが、後部に位
置する駆動車輪29Aと横行車輪29BとはV形溝を有
して、三角状となるように配置した山形鋼のレール31
A上を走行し、吊持枠体4の蛇行を防止するように配慮
されている。ちなみに、パレット2を上昇させた状態で
吊持枠体4が横行するとき、パレット2が吊持枠体4に
対して揺動しないようにするための揺動防止部材32が
設けられる。これは、支持スプロケット10,13の近
傍に取り付けられ下端が朝顔状に開いたガイド筒32a
と、それに対応する直下のパレット2上に固定された先
端を細くして丸められたガイド棒32bとからなる。こ
のようにしておけば、パレット2が上昇するときガイド
棒32bがガイド筒32aに容易に案内され、かつ、パ
レット2が所定高さまで上昇したとき、ガイド棒32b
がガイド筒32aに嵌入し、吊持枠体4とパレット2と
の一体化が図られ、パレット2の無用な揺動が防止され
る。なお、最上段の駐車空間43に設置されるパレット
3は、二段目の駐車空間42におけるパレット2と同一
構造とされるが、そのパレット3を横行させる必要がな
いので、左右梁54,54に載せられている吊持枠体5
は、図4および図5に示すように、横行のための車輪や
その駆動装置を有していない。したがって、アッパーフ
レーム57自体が吊持枠体5の機能を持った構成となっ
ていれば、吊持枠体5をあえて載せておく必要はない。
【0013】ところで、最下段の駐車空間41に設置さ
れる横行自在なパレット1は、その左側面を表す図10
にあるように、床面41Aに形成したピット41Bに配
置される。これは、上記した昇降自在なパレット2,3
と同じく板材2m,2nが張りつけられたものとなって
いるが、昇降させる必要がないので、昇降チェーンは取
り付けられていない。しかし、パレット1自体を横行さ
せる必要があるために、後述する横行手段33が備えら
れる。なお、ピット41Bの底面の前部には平らなレー
ル34Bが、また、後部には山形鋼で形成した三角状の
二本のレール34A,34Aが敷設され、それぞれの上
面や頂部はピット41Bの底面と同一レベルとなるよう
に設置されている。したがって、上段のパレット2,3
が下降してピット41Bに入ると、それらの板材2m,
2nの上面が床面41Aとほとんど同じ高さとなって、
車両の入出庫に差し支えが出ないように配慮されてい
る。パレット1の横行手段33は、背後に装着されたギ
ヤードモータ35と、その駆動軸35aに取り付けたV
字状の溝を有する二つの駆動車輪36A,36Aとから
構成される。なお、図には表れていない右後部の車輪も
同じ形状とされ、パレット1の蛇行が生じないようにさ
れている。
【0014】このように構成された立体駐車場における
パレット昇降装置は、立体駐車場40へ車両64〜70
を一台ずつ入出庫させるためにパレット2,3が昇降す
るとき、昇降チェーン8が吊持枠体4,5から垂れ下が
ることがなく、見栄えがよくかつそれらが顧客や車両に
触れることなく、次のようにして円滑に昇降させること
ができる。図4に示す二段目の駐車空間42のパレット
2Aに車両64を駐車させる場合を述べる。まず、パレ
ット1A上に車両61があるなしにかかわらず、パレッ
ト1Aを図示の位置から空間41aへ横行させ、パレッ
ト2Aの直下に新しい昇降空間を確保する。そこで、ギ
ヤードモータ35(図10参照)を駆動し、レール34
A,34Bに沿ってパレット1Aを移動させる。図示し
ないリミットスイッチが動作するとギヤードモータ35
が止められ、パレット1Aは停止する。
【0015】その状態で、吊持枠体4に設けたギヤード
モータ14を逆転させ、駆動用スプロケット20A,駆
動チェーン21,減速用スプロケット20Bを介してト
ルクシャフト15を逆回転させる。左右の反転スプロケ
ット10〜13も逆転され、昇降チェーン8A,8Cや
8B,8Dはロープリール22のゼンマイばね24の巻
取力に抗してワイヤーロープ23とともに逆行し、反転
スプロケット16〜19,支持スプロケット10〜13
を経て降ろされる。いずれの昇降チェーン8A〜8Dも
同じ長さだけ繰り出され、4か所の吊持位置h1
2 ,h3 ,h4 で支えられたパレット2Aが、水平姿
勢を維持しながら下降する。パレット2Aがピット41
Bに降ろされると、図示しないリミットスイッチなどの
動作によって、ギヤードモータ14の回転が停止され、
パレット2Aの上面が床面41Aと同一レベルとされ
る。この状態で、前面の入出庫口44からパレット2A
に車両64をタイヤストッパー6,6に当たるまで進入
させておき、ハンドブレーキを引いておく。そこで、ギ
ヤードモータ14を正転させると、トルクシャフト15
が回転し、左右の反転スプロケット16〜19を正転さ
せる。昇降チェーン8A,8Cや8B,8Dは支持スプ
ロケット10〜13を介して同等量上昇される。反転ス
プロケット16〜19で反転された昇降チェーン8A,
8Cや8B,8Dは、ワイヤーロープ23を介してロー
プリール22のゼンマイばね24の巻取力によって前方
へ移行する。ロープリール22はワイヤーロープ23を
巻き取るだけであり、絡みやすい昇降チェーン8A,8
C,8B,8Dは、吊持枠体4の上下面に沿うようにし
た格納状態となり、それらが弛むようなことはない。
【0016】ある位置までパレット2Aが上昇すると、
パレット2Aに取り付けたガイド棒32bが吊持枠体4
に固定されたガイド筒32aに嵌合し、その後の上昇の
安定が図られる。所定の位置までパレット2Aが上昇す
ると、リミットスイッチなどの動作によって、ギヤード
モータ14の駆動が停止される。このようにして、車両
64は二段目の駐車空間42へ円滑に駐車される。駐車
中に強風を受けたとしても、揺動防止部材32によって
吊持枠体4との一体化が図られており、パレット2Aの
揺れを防止しておくことができる。なお、図4のような
状態にある場合に車両64を降ろすときは、最下段のパ
レット1Aを横行させることなく、パレット2Aを空間
42aへ横行させてから下降するようにしてもよいこと
は述べるまでもない。パレット2Aを横行させるときに
はギヤードモータ28が駆動され、駆動車輪29Aと従
動車輪29B〜29Dでもって、レール31A,31B
(図2参照)を走行させることができる。ちなみに、最
上段以外のいずれのパレット2,3もパレット一基分を
横行するだけであり、その移動ための制御は複雑なもの
が要求されることはない。
【0017】
【考案の効果】本考案によれば、パレットを吊り下げて
いる昇降チェーンは、各吊持位置の上方で水平な同じ方
向へ変向させるための支持スプロケットに張架され、変
向された同じ側に位置する各二つの昇降チェーンを18
0度反転させるための反転スプロケットが、トルクシャ
フトを介して左右同等に回転され、しかも、反転された
各側における二つの昇降チェーンの先端には一本のワイ
ヤーロープに接続され、それを巻き取り繰り出すロープ
リールを反転スプロケットから離れた吊持体に設置して
いるので、パレットを上昇させたときでも昇降チェーン
がパレットの側方に垂れ下がるようなことはない。そし
て、昇降チェーンの格納状態を安定して維持させるワイ
ヤーロープのみがロープリールに巻き取られるようにし
ており、昇降チェーンを巻き取るような場合に生じる過
大な巻き太りや絡みの発生が防止される。引き上げられ
た昇降チェーンは人目のつかない状態であって見栄えが
よくなり、駐車場の高級化を図ることができる。加え
て、それらが垂れ下がっているような場合に起こる昇降
チェーンの揺れで、顧客や車両に損傷を与えるといった
ことも回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係るパレット昇降装置を構成する吊
持体とパレットとの一例であって、パレットが最も上昇
したときの側面図。
【図2】 図1のA−A線矢視平面図。
【図3】 図2のB−B線矢視拡大後面図。
【図4】 本考案が適用される立体駐車場の一例の前面
図。
【図5】 図4のC−C線矢視側面図。
【図6】 パレット昇降装置に採用されるロープリール
の一例の正面図。
【図7】 図6のD−D線矢視図。
【図8】 昇降チェーンとワイヤーロープとの接続状態
を示す平面図。
【図9】 図8のE−E線矢視図。
【図10】 最下段の駐車空間に設置されたパレットの
側面図。
【符号の説明】
1,1A〜1C…パレット、2,2A〜2C…パレッ
ト、2L…左側、2R…右側、3,3A〜3D…パレッ
ト、4…吊持体(吊持枠体)、4L…左側、4R…右
側、5…吊持体(吊持枠体)、8,8A〜8D…昇降チ
ェーン、10〜13…支持スプロケット、15…トルク
シャフト、16〜19…反転スプロケット、22,22
A,22B…ロープリール、23…ワイヤーロープ、4
1〜43…駐車空間、61〜70…車両、h1 ,h2
3 ,h4 …吊持位置。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出庫しようとする車両が載せられたパレ
    ットを最下段まで昇降チェーンの繰り出しでもって下降
    させることができるようになっている立体駐車場のパレ
    ット昇降装置において、 上記パレットの左側と右側においてそれぞれ前後に離隔
    した全部で4か所の吊持位置に、昇降チェーンが取り付
    けられ、 上記各吊持位置の上方で各昇降チェーンを前後方向にお
    ける水平な同じ向きへ変向させるための支持スプロケッ
    トが、上記パレットを吊り下げる吊持体に取り付けら
    れ、 上記水平方向に変向された同じ側に位置する二つの昇降
    チェーンを反転させるための反転スプロケットが、前記
    吊持体の左側および右側のそれぞれに取り付けられ、 前記左側の反転スプロケットと前記右側の反転スプロケ
    ットとが、同時に回転させるためのトルクシャフトで連
    結され、 前記左側および右側のそれぞれで反転された二つの昇降
    チェーンは、その先端で一本のワイヤーロープに接続さ
    れ、 その各ワイヤーロープを巻き取り繰り出すロープリール
    が、前記吊持枠体の左側および右側における前記反転ス
    プロケットから前後方向に離隔した位置に設置されてい
    ることを特徴とする立体駐車場におけるパレット昇降装
    置。
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