JP2533318B2 - C(29)−カルボニルオキシミルベマイシン誘導体、その製造方法及び該化合物を含有する有害生物防除用組成物 - Google Patents

C(29)−カルボニルオキシミルベマイシン誘導体、その製造方法及び該化合物を含有する有害生物防除用組成物

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JP2533318B2 JP62051864A JP5186487A JP2533318B2 JP 2533318 B2 JP2533318 B2 JP 2533318B2 JP 62051864 A JP62051864 A JP 62051864A JP 5186487 A JP5186487 A JP 5186487A JP 2533318 B2 JP2533318 B2 JP 2533318B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規な式Iで表わされるC(29)−カルボ
ニルオキシミルベマイシン誘導体、その製造方法並びに
有害生物の防除のためのその使用法、並びに有効成分と
して少なくとも1種の該化合物を含有する有害生物防除
用組成物に関する。更に式II及びXで表わされる重要な
中間体も記載されている。
新規な化合物は、次式I: (式中、 Xは−CH(OR1)−,−C(O)−もしくは−C(=
N−OH)−を表わし、 R1は水素原子、シリル基、アシル基もしくは砂残基を
表わし、 R2はメチル基、エチル基、イソプロピル基もしくは第
二ブチル基を表わし、並びに Rは水素原子、未置換もしくは置換された直鎖あるい
は枝分れ鎖炭素原子数1ないし18のアルキル基、未置換
もしくは置換された炭素原子数3ないし10のシクロアル
キル基、未置換もしくは置換された炭素原子数2ないし
6のアルケニル基、未置換もしくは置換された炭素原子
数2ないし6のアルキニル基または未置換もしくは置換
されたフェニル基を表わす。)で表わされる。
式I中、好ましい例は、Xが−CH(OR1)−もしくは
−C(O)−を表わす化合物である。
前記の定義において、Rの好ましい意味は、炭素原子
数1ないし8のアルキル基、炭素原子数3ないし6のシ
クロアルキル基、フェニル基、ハロフェニル基、炭素原
子数2ないし6のアルケニル基及び炭素原子数2ないし
6のアルキニル基である。
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基及びア
ルキニル基の可能な置換基は、例えば1ないし7個のハ
ロゲン原子または1ないし6個の炭素原子数1ないし6
のアルコキシ基であり、並びにフェニル基は、ハロゲン
原子、炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数
1ないし6のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のア
ルキルチオ基及びニトロ基からなる群より選ばれる1な
いし3個の置換基で置換できる。該置換基は互に独立し
て、どのような配置で存在していてもよい。さらに、ア
ルキル基の置換基としては、未置換もしくは置換された
フェノキシ基、例えばハロゲン化フェノキシ基、好まし
くは1ないし3個のハロゲン原子で置換されたフェノキ
シも可能である。シクロアルキル基も前述の炭素原子数
1ないし4のアルキル基で置換されていてもよい。
アルキル基自体または他の置換基の部分としてのアル
キルは、示された炭素原子の数に応じて、例えば以下の
基:メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基等、並びにその異性体、例えばイソプロピ
ル基、イソブチル基、第三ブチル基、イソペンチル基等
を意味するものと理解されたい。ハロアルキル基は、モ
ノもしくはペルハロゲン化アルキル基、例えばCHCl2,CH
F2,CH2Cl,CCl3,CF3,CH2F,CH2CH2Cl,CHBr2等を意味す
る。ハロゲン原子とは本発明細書においてはフッ素原
子、塩素原子、臭素原子もしくはヨウ素原子を意味し、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましい。アルケニ
ル基は、例えばビニル基、1−プロペニル基、アリル
基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基
等のように少なくとも1個のC=Cの二重結合を有する
脂肪族炭化水素基である。
ハロアルケニル基は1個もしくはそれ以上のハロゲン
原子で置換された上記に示したアルケニル基を表わす。
アルキニル基は少なくとも1個のC≡Cの三重結合を有
する直鎖もしくは枝分かれ鎖の炭素鎖を表わす。典型的
な例としては、エチル基、1−プロピオニル基、プロパ
ルギル基、1−ブチニル基等が挙げられる。アルコキシ
アルキル基は直鎖もしくは枝分かれ鎖であり、酸素原子
1個を介在していてもよく、例えば−CH2OCH3,−CH2CH2
OCH3,−CH2CH(CH3)OCH3,−CH2OC2H5,−CH2OC3H7−i,
−CH2CH2CH2−OCH3等でありうる。アルコキシアルコキ
シアルキル基は、各々2箇所が酸素原子により介在され
ている直鎖もしくは枝分かれ鎖のアルキル基である。典
型的な例は:−CH2OCH2OCH3,−CH2CH2OCH2OCH3,−CH2OC
H2CH2OCH3,−CH2OCH2OC2H5,−CH(CH3)OCH2OC3H7−i
である。
生産性家畜の外部寄生体に対する有効性に関しては、
式Iの範囲内で5−オキシム〔X=−C(=N−OH)
−〕体が重要な副群を構成する。
限定するものではないが、Rとしては例えば水素原
子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、ネオ
ペンチル基、クロロメチル基、トリフルオロメチル基、
トリクロロメチル基、トリクロロエチル基、トリクロロ
−第三ブチル基、1,2,2,2−テトラクロロエチル基、1,
3,3,3−テトラクロロプロピル基、3−クロロプロピル
基、エテニル基、プロペニル基、プロピニル基、メトキ
シメチル基、イソプロポキシメチル基、1−メチル−1
−メトキシエチル基、2,2−ジメチルビニル基、1,2,2−
トリクロロビニル基、1,3,3,3−テトラクロロプロピル
基、1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエチル基、1,
3−ペンタジエニル基、エチニル基、1−プロピニル
基、1−ブチニル基、シクロプロピル基、2,2−ジメチ
ルシクロプロピル基、1−メチルシクロプロピル基、2,
2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)−シクロプ
ロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、p−トリル基、
p−クロロフェニル基、2,6−ジクロロフェニル基もし
くは2,4−ジニトロフェニル基、アダマンチル基または
4−フルオロフェノキシメチル基が挙げられる。
本発明の範囲内において、糖残基はそれぞれ水酸基が
エーテル化またはエステル化されていてもよい単糖類、
二糖類及び三糖類を意味するものと理解されたい。典型
的な例を下記に示す。
単糖類:グルコース、フルクトース、アルトース、マン
ノース、ソルボース、グーロース、イドース、アロー
ス、ガラクトース、リボース、アラビノース、キシロー
ス、リキソース、エリスロース、トレオース、タムノー
ス、アルトロース、タロース、並びにそれらの対応する
誘導体、例えばメチルグルコース、トリメチルグルコー
スおよびテトラアセチルグルコース、並びにモノ−又は
ポリアセチル化糖。
二糖類:ラクトース、マルトース、セロビオース、メリ
ビオース、ゲンチオビース、並びにそれらの対応する誘
導体。
式Iで示した炭水化物はまた、更にアミノ基、チオー
ル基、又は二つの隣接するOH基およびアルデヒド又はケ
トンから形成された環式アセタール基を含む糖類をも含
む。
式Iの化合物の5−位にて係合した糖類はα−アノマ
ー又はβ−アノマーの形体であり得る。
本発明は両方の結合型に関する。
糖残基の水酸基をエーテルまたはエステル化するため
の適当な置換基は、主にメチル基、ベンジル基、未置換
もしくはハロゲン化された炭素原子数1ないし6の脂肪
族アシル基、ベンゾイル基または炭素原子数1ないし6
のアルコキシカルボニル基である。
特に好ましい糖残基は次式: (式中、nは0または1を表わし、R4は水素原子、メチ
ル基または−CH2−O−T1表わし、R3,T1,T2及びT3は各
々独立に水素原子、メチル基、ベンジル基、未置換もし
くはハロゲン化された炭素原子数1ないし6の脂肪族ア
シル基、ベンゾイル基または炭素原子数1ないし6のア
ルコキシカルボニル基を表わすか、またはT1とT2は脂肪
族アルデヒド基、芳香属アルデヒド基またはケトン基の
カルボニル基の炭素原子と一緒になって炭素原子数が13
未満である環状アセタールを形成してもよい)で表わさ
れるものである。式Iの範囲内で、該糖はミルベマイシ
ンの興味深い基を形成する。
下記は糖分子に結合した環式アセタールの形成に適し
たものである:アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒ
ド、ブチルアルデヒド又はベンズアルデヒドのような単
純アルデヒド、又はアセトフェノン、シクロペンタノ
ン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、フルオレノ
ン、メチルエチルケトンのようなケトン、および特に対
応するアセトニドを形成するアセトン。
式Iの化合物中、Xが−CH(OR1)−を表わし、R1
水素原子を表わす化合物が好ましい。アシル基及びシリ
ル基としてのR1は、一般に糖残基をもつ場合に化合物の
生物学的有効性に悪影響を及ぼされない保護基として理
解される。
従来の分類によると、R2が第二ブチル基である化合物
はアベルメクチン誘導体から誘導されるが、本願明細書
においては該化合物はミルベマイシンの類に属するもの
と見なされている。しかしながら、アベルメクチンアグ
リコン(13α位にOH基を有する)は合衆国特許第417357
1号に従い、ミルベマイシンの同族体に転化することが
できる。
天然に産出するミルベマイシン(R1=H;R2=CH3,C2H5
又はイソ−C3H7)において、13位の置換基は常に水素で
ある。しかしながら、アベルメクチンにおいてはα−配
位の酸素を介してマクロライド分子に結合したα−L−
オレアンドロシル−α−L−オレオンドロース基が13−
位にある。更に、アベルメンチンは構造上、23−OH基又
はΔ22,23二重結合の存在により、および通常置換基R2
=第2−C4H9の存在により、ミルベマイシンと相違す
る。アベルメクチンの糖残基を加水分解することによ
り、アリル系13α−ヒドロキシル基を含む対応するアベ
ルメンチンアグリコンが容易に得られる。本発明のアベ
ルメクチン誘導体において、Δ22,23二重結合は常に水
素添加された形で存在する。
優れた殺寄生体および殺虫活性の理由から、式Iの下
記の化合物下位群が特に好ましい: 第I a群:式I中、Xが−CH(OR1)−を表わし、R1が水
素原子を表わし、R2がメチル基、エチル基、イソプロピ
ル基または第二ブチル基を表わし、そしてRが: 各々未置換もしくは1個ないし4個のハロゲン原子も
しくは炭素原子数1ないし4のアルコキシ基で置換され
た炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数2な
いし4のアルケニル基、炭素原子数2ないし4のアルキ
ニル基もしくは炭素原子数3ないし6のシクロアルキル
基;または 未置換もしくはハロゲン原子、炭素原子数1ないし4
のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、
炭素原子数1ないし4のアルキルチオ基もしくはニトロ
基からなる群より選ばれる1ないし3個の置換基で置換
されたフェニル基を表す化合物。
第I b群:式I中、Xが−CH(OR1)−を表わし、R1が水
素原子を表わし、R2がメチル基、エチル基、イソプロピ
ル基または第二ブチル基を表わし、そしてRが: 各々未置換もしくは1個ないし4個の塩素原子もしく
はフッ素原子またはメトキシ基で置換された炭素原子数
1ないし5のアルキル基、炭素原子数2ないし3のアル
ケニル基、炭素原子数2ないし3のアルキニル基または
炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基;または 未置換もしくは塩素原子、フッ素原子、炭素原子数1
ないし2のアルキル基、炭素原子数1ないし2のアルコ
キシ基、炭素原子数1ないし2のアルキルチオ基または
ニトロ基で置換されたフェニル基を表わす化合物。
第I c群:式I中、Xが−CH(OR1)−を表わし、R1が水
素原子を表わし、R2がメチル基もしくはエチル基を表わ
し、そしてRが: 各々未置換もしくは1ないし4個の塩素原子もしくは
フッ素原子またはメトキシ基で置換された炭素原子数1
ないし5のアルキル基、炭素原子数2ないし3のアルケ
ニル基、炭素原子数2ないし3のアルキニル基または炭
素原子数3ないし6のシクロアルキル基;または 未置換もしくは塩素原子、フッ素原子、炭素原子数1
ないし2のアルキル基、炭素原子数1ないし2のアルコ
キシ基、炭素原子数1ないし2のアルキルチオ基または
ニトロ基で置換されたフェニル基を表わす化合物。
第I d群:式I中、Xが−CH(OR1)−を表わし、R1が水
素原子を表わし、R2がイソプロピル基もしくは第二ブチ
ル基を表わし、そしてRが: 各々未置換もしくは1ないし4個の塩素原子もしくは
フッ素原子またはメトキシ基で置換された炭素原子数1
ないし5のアルキル基、炭素原子数2ないし3のアルケ
ニル基、炭素原子数2ないし3のアルキニル基または炭
素原子数3ないし6のシクロアルキル基;または 未置換もしくは塩素原子、フッ素原子、炭素原子数1
ないし2のアルキル基、炭素原子数1ないし2のアルコ
キシ基、炭素原子数1ないし2のアルキルチオ基または
ニトロ基で置換されたフェニル基を表わす化合物。
第I e群:式I中、Xが−CH(OR1)−を表わし、R1が水
素原子を表わし、R2がメチル基、エチル基、イソプロピ
ル基または第二ブチル基を表わし、そしてRが: 各々未置換もしくは1ないし3個の塩素原子もしくは
フッ素原子またはメトキシ基で置換された炭素原子数1
ないし5のアルキル基、炭素原子数2ないし3のアルケ
ニル基、炭素原子数2ないし3のアルキニル基または炭
素原子数3ないし6のシクロアルキル基;または 未置換もしくは塩素原子、フッ素原子、炭素原子数1
ないし2のアルキル基、炭素原子数1ないし2のアルコ
キシ基、炭素原子数1ないし2のアルキルチオ基または
ニトロ基で置換されたフェニル基を表わす化合物。
第I f群:式I中、Xが−CH(OR1)−を表わし、R1が水
素原子を表わし、R2がメチル基もしくはエチル基を表わ
し、そしてRが: 各々未置換もしくは1ないし3個の塩素原子もしくは
フッ素原子またはメトキシ基で置換された炭素原子数1
ないし5のアルキル基、炭素原子数2ないし3のアルケ
ニル基、炭素原子数2ないし3のアルキニル基または炭
素原子数3ないし6のシクロアルキル基を表わす化合
物。
第I g群:式I中、Xが−CH(OR1)−を表わし、R1が水
素原子を表わし、R2がイソプロピル基もしくは第二ブチ
ル基を表わし、そしてRが: 各々未置換もしくは1ないし3個の塩素原子もしくは
フッ素原子またはメトキシ基で置換された炭素原子数1
ないし5のアルキル基、炭素原子数2ないし3のアルケ
ニル基、炭素原子数2ないし3のアルキニル基または炭
素原子数3ないし6のシクロアルキル基を表わす化合
物。
第I h群:式I中、Xが−C(=N−OH)−を表わし、R
2がメチル基もしくはエチル基を表わし、そしてRが: 各々未置換もしくは1ないし3個の塩素原子もしくは
フッ素原子またはメトキシ基で置換された炭素原子数1
ないし5のアルキル基、炭素原子数2ないし3のアルケ
ニル基、炭素原子数2ないし3のアルキニル基または炭
素原子数3ないし6のシクロアルキル基;または 未置換もしくは塩素原子、フッ素原子、炭素原子数1
ないし2のアルキル基、炭素原子数1ないし2のアルコ
キシ基、炭素原子数1ないし2のアルキルチオ基または
ニトロ基で置換されたフェニル基を表わす化合物。
式Iの5−ヒドロキシ誘導体の特に好ましい例を下記
に示す: 29−第三ブチルカルボニルオキシミルベマイシン−
D、 29−シクロプロピルカルボニルオキシミルベマイシン
−A4、 29−第三ブチルカルボニルオキシミルベマイシン−
A4、 29−イソブチルカルボニルオキシミルベマイシン−
A4、 29−(2,2−ジメチルプロピル)カルボニルオキシミ
ルベマイシン−A4及び 29−アセトキシミルベマイシン−D。
式I中、5−ヒドロキシ基の位置に保護基を有する好
ましい化合物の例を下記に示す: 5−O−第三ブチルジメチルシリル29−第三ブチルカ
ルボニルオキシミルベマイシン−D、 5−O−第三ブチルジメチルシリル−29−シクロプロ
ピルカルボニルオキシミルベマイシン−A4、 5−O−第三ブチルジメチルシリル−29−アセトキシ
ミルベマイシン−D、 5−O−第三ブチルジメチルシリル−29−第三ブチル
カルボニルオキシミルベマイシン−A4、 5−O−第三ブチルジメチルシリル−29−(2,2−ジ
メチルプロピル)カルボニルオキシミルベマイシン−
A4、 5−O−第三ブチルジメチルシリル−29−イソブチル
カルボニルオキシミルベマイシン−A4、及び 5−O−2′,3′,4′,6′−テトラ−O−アセチルガ
ラクトース−29−第三ブチルカルボニルオキシミルベマ
イシン−D。
本発明によると、式Iの化合物は次式II: (式中、 R2は前記式Iで定義した意味を表わし、 Xは−CH(OR1)−基(式中、R1はOH−保護基を表わ
す。)を表わす。)で表わされる化合物もしくは、 次式III: (式中、 R2は前記式Iで定義した意味を表わし、 Xは−CH(OR1)−(式中、R1はOH−保護基を表わ
す。)を表わし、 Rxは水素原子もしくは容易に除去しうる基を表わ
す。)で表わされる化合物と、次式IV: R−COOH (IV) (式中、 R2は前記式Iで定義した意味を表わす)で表わされる
酸またはエステル基を導入しうるこれらの酸の誘導体と
反応させるか、または、まず式IIIの化合物をRx基をケ
ン化することにより式IIの化合物に転化し、そして得ら
れた式IIの化合物をIVの化合物と反応させ、所望によ
り、得れた式Iの化合物を、OH−保護基を除去すること
により式Iの化合物の5−ヒドロキシ誘導体に変え、所
望によりさらにこれをシリル化してシリル化誘導体とす
るか、または所望により糖残基を導入することにより式
Iの糖誘導体に変え、そして式I中、Xが−C(=N−
OH)−を表わす化合物を得たい場合には、式Iの化合物
の5−ケトン基をヒドロキシルアミンまたはその塩と反
応させることにより製造される。
特定の構造を得るためには、式II及び式IIIの化合物
を式Iの価値ある最終生成物の製造のために予じめ決め
ておく。これは本発明の目的を構成する。
エステル基を導入しうる式IVの酸の誘導体の例を下記
に示す。
a) 次式V: RCON(アルキル) (V) (式中、アルキルは炭素原子数1ないし4のアルキル
基、好ましくはメチル基を表わす)で表わされる酸アミ
ド、 b) 次式VI: RCOhal (VI) (式中、halはハロゲン原子、好ましくは塩素原子また
は臭素原子を表わす)で表わされる酸ハライド、及び c) 次式VII: (RCO)2O (VII) で表わされる酸無水物(上記式VないしVII中、Rは前
記式Iで定義した意味を表す)。
式Iの化合物の製造のための反応は、反応性の5−ヒ
ドロキシ基が保護された式IIまたは式IIIの化合物を用
いて行なうのが有利である。
本発明の明細書を通して、OH保護基R1は、通常は有機
化学の分野において意味するところの保護機能を有する
ものとして理解されたい。その様な保護基は、特にアシ
ル基及びシリル基である。適当なアシル基の例として
は、次式: R5−C(O)− (式中、R5は炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素
原子数1ないし10のハロアルキル基または未置換もしく
はハロゲン原子、炭素原子数1ないし3のアルキル基、
炭素原子数1ないし3のハロアルキル基、炭素原子数1
ないし3のアルコキシ基、炭素原子数1ないし3のハロ
アルコキシ基、シアノ基及びニトロ基からなる群より選
ばれる置換基で置換されたフェニル基もしくはベンジル
基を表わし、好ましくはR5は炭素原子数1ないし6のア
ルキル基、炭素原子数1ないし6のハロアルキル基また
は未置換もしくはハロゲン原子、炭素原子数1ないし3
のアルキル基、CF3基もしくはニトロ基で置換されたフ
ェニル基を表わす)で表わされる基である。適するシリ
ル基R1は、次式:−Si(R6)(R7)(R8)(式中、R6,R
7及びR8は好ましくは各々独立に炭素原子数1ないし4
のアルキル基、ベンジル基またはフェニル基を表わす)
で表わされる基で、そして例えばトリメチルシリル基、
ジフェニル−第三ブチルシリル基、ビス(イソプロピ
ル)メチルシリル基、トリフェニルシリル基等である
か、または好ましくは第三ブチルジメチルシリル基であ
る。5−OH基は、ベンジルエーテルまたはメトキシエト
キシメチルエーテルの形態をとってもよい。
R1が保護基を表わす式Iの化合物は単に、例えば加水
分解により保護機能を除去することにより、高活性の遊
離の5−ヒドロキシ誘導体(R1=H)に転化することが
でき、従って中間体として作用する。しかしながら、該
化合物の生物学的な価値は保護基または糖残基により減
少することがない。
上記の方法は一般に不活性溶媒中で行われる。適した
溶媒は、例えば:エーテルおよびエーテル系化合物、例
えばジアルキルエーテル(ジエチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテル、第3ブチルメチルエーテル、ジメトキ
シエタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソー
ル等);ハロゲン化炭化水素、例えばクロルベンゼン、
塩化メチレン、塩化エチレン等;又はスルホキシド、例
えばジメチルスルホキシドである。ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、石油エーテル、リグロイン、シクロヘキ
サン等のような芳香族又は脂肪族炭化水素も存在してい
てもよい。ある場合には反応又はその部分工程を不活性
ガス雰囲気(例えばアルゴン、ヘリウム、チッ素等)中
および/又は無水溶媒中で実施するのが有利であり得
る、所望により、中間体を反応媒体から単離しそして所
望により次の反応前に慣用の方法、例えば洗浄、温浸、
抽出、再結晶、クロマトグラフィー等により精製し得
る。
式IIの化合物と式VIの酸ハライドまたは式VIIの酸無
水物との反応は、通常は上記不活性溶媒中、0ないし10
0℃の範囲の温度、好ましくは20ないし60℃の範囲の温
度で行なわれる。反応中に副生成物として生ずる酸を中
和するためには、中和剤の存在下で反応を行なうのが便
利である。p−ジメチルアミノピリジンのような触媒を
添加することもできる。
適する中和剤は、有機塩基、例えばトリアルキルアミ
ン(トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロ
ピルメチルアミン、トリプロピルアミン等)ピリジン及
びピリジン塩基(4−ジメチルアミノピリジン、4−ピ
ロリジルアミノピリジン等)のような第三アミンであ
り、好ましくはピリジンである。中和剤は、通常少なく
とも出発物質に対して当量で使用する。有機塩基は溶媒
として使用することもできる。
式IVの酸を反応剤として使用する場合は、反応は脱水
剤の存在下で行なうのが有利である。反応は例えば、ジ
シクロヘキシルカルボジイミド及びピリジンの存在下
で、またはジアルキルアゾジカルボキシレート及びトリ
フェニルホスフィンの存在下で実施される。
式IIの化合物と式Vの酸アミドとの反応は、好ましく
はオルトエステルの存在下で、且つ触媒量の酸の存在下
で行なわれる。反応の触媒として適する酸は、プロトン
酸またはルイス酸である。その様な酸の例としては、無
機酸、例えば酸塩、臭化水素酸またはヨウ化水素酸のよ
うなハロゲン化水素酸、過塩素酸及び硫酸、並びに有機
酸、例えば酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、
プロピオン酸、シュウ酸、ギ酸、ベンゼンスルホン酸、
p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等、並びに
ルイス酸、例えばBF3,AICl3,ZnCl2等が挙げられる。特
に好ましい酸はp−トルエンスルホン酸及び硫酸であ
る。
この反応に要求されるオルトエステルは次式: RyC(ORz (VII) (式中、Ryは水素原子または炭素原子数1ないし4のア
ルキル基、好ましくはメチル基を表わし、そしてRzは炭
素原子数1ないし4のアルキル基、好ましくはメチル基
またはエチル基を表わす)で表わされる。
式Iの化合物の製造のために式Vの酸アミドを使用す
る場合、反応温度は通常0℃ないし150℃、好ましくは2
0℃ないし130℃である。
式IIIの15−誘導体と式IVの酸との反応またはこれら
の反応誘導体との反応は、通常上記の不活性溶媒のうち
一種の存在下で行なわれる。該反応は、上記塩基の存在
下、または酸の存在下で行なうことができる。
適する酸は、特にスルホン酸、例えばp−トルエンス
ルホン酸、メタンスルホン酸または樟脳スルホン酸であ
る。通常、式IIIの化合物への式IVの酸の添加は、0℃
ないし100℃、好ましくは30℃ないし60℃の温度範囲で
行なう。
式IIの29−置換ミルベマイシンは、アリル置換(SN
2′反応)により得られる。29−置換ミルベマイシンは
式IVの酸の不存剤下で、しかし水の存在下で得ることが
できる。このアリル置換は、通常0℃ないし80℃の温度
範囲で、好ましくは20℃ないし50℃の温度範囲で行な
う。
本発明の範囲内で、式III中の容易に除去できる基Rx
の例としては、特にアシル基、例えばホルミル基、アセ
チル基、ベンゾイル基、エトキシカルボニル基もしくは
P(=O)(Oアルキル)基、例えばP(O)(OE
t)基、及びさらにベンゼンスルホニル基、パラトシ
ル基もしくは好ましくは低級アルキルスルホニル基、最
も好ましくはメシル基のようなアルキルスルホニル基が
挙げられ、ある場合にはテトラヒドロピラニル基でもあ
りうる。
5−位の酸素原子に結合した糖残基を有する式Iで表
わされる化合物の製造は、反応性の5−ヒドロキシル基
(R1=H)を、適した糖分子を用いて誘導することによ
り行なわれ、そして糖化学に用いられる結合方法、例え
ばケーニッヒ−クノル(Kornigs−knorr)合成法、銀ト
リフレート法、オルトエステル法、フェニルチオ合成法
又は2−ピリジルチオ合成法に従って実施される。
A) ケーニッヒ−クノル合成法又は銀トリフレート法
によると、式Iで表わされる5−ヒドロキシミルベマイ
シン(R1=H)を、縮合剤としての銀塩又は水銀塩のそ
剤下にて、導入すべき糖残基と(ここで塩基−又は臭素
−置換1−OH基以外の全てのOH基は保護されている)、
−30℃ないし+60℃、好ましくは−5℃ないし+30℃の
温度範囲で、光を除外して結合することができる。
適した銀塩を沈澱したばかりのAg2O又は好ましくはAg
2CO3他はCF3COOAgである。特に好ましい銀塩はトリフル
オルメタンスルホン酸銀(銀トリフート=CF3−SO3Ag)
であり、その存在下においてグルコシド化が0℃より低
い温度においてさえも迅速に行われる。5−ヒドロキシ
ミルベマイシンの5−OHを活性化しそして形成するあら
ゆるCF3−CO3H又はCF3−COOHを中和するために、第三級
アミン(例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチ
ルアミン、ジアザビシクロウンデカン等)を反応溶液に
加えるのが便利である。
所望により、保護基を緩やかなケン化(例えばNH3/CH
3OH)により引続き除去することができる。この部分工
程に適した溶媒は特に無水非プロトン性溶媒、例えばジ
クロルメタン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、
ニトロメタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチ
レングリコールジメチルエーテルであり、ジエチレンエ
ーテルが特に適する。
保護された1−クロル−又は1−ブロム糖は、式Iの
5−ヒドロキシミルベマイシンを基準にして等モル量用
いられる。しかし、過剰量、即ち等モルの1.5ないし3
倍の量で用いるのが好ましい。満足な収率を得るため
に、反応持続時間は5ないし72時間である。
銀塩の代りに、シアン化水銀又は酸化水銀と塩化水銀
もしくは臭化水銀との組合せもまた使用し得る(ヘルフ
ェリッヒ合成法)。
別の変形法によると、グリコシド的に結合されるべき
糖の1′−位の反応性は(その別のOH基は保護しなけれ
ばならない)、初めに該糖を1′−フェニルチオ誘導体
に変換しそして引続きこの誘導体をDAST(=ジエチルア
ミノ−三フッ化イオウ)と完全に乾燥したジクロルメタ
ン中(例えばモレキュラーシープの存在下にて)、+5
℃ないし−30℃の温度範囲で反応させて、1′−フッ素
誘導体を得ることにより増大することができる。ケーニ
ッヒ−クノル合成法で使用される対応する1′−塩素又
は1′−臭素誘導体と比べて、糖反応体の該1′−フッ
素誘導体は、SnCl2およびAgClO4の存在下にて、ジエチ
ルエーテルのような乾燥した非プロトン性溶媒中、不活
性ガス雰囲気(例えばアルゴン)中でそして+5℃ない
し−30℃の温度範囲にて、式Iの5−ヒドロキシミルベ
マイシンと一層反応的に結合することができる(J.Am.S
oc.1984年、106、第4189−4192頁参照)。
B) 1′−位で活性化される同様に保護された炭水化
物が約0℃にてそしてアルゴン雰囲気中で乾燥ジクロル
メタン中の2,2−ジチオピリジンを用いて、1′−S−
(2−ピリジル)炭水化物に変換される場合には、より
良い反応が得られる。該1′−S−(2−ピリジル)炭
水化物は、縮合剤としてのPb(ClO4又はAgClO4の存
在下にて、室温でそして溶媒としてのテトラヒドロフラ
ン中で5−ヒドロキシミルベマイシンの遊離5−OH基と
容易に反応して、グリコシド結合を形成する(J.Org.Ch
em.1983年、48、第3489〜3493頁参照)。
C) グリコシド結合はまた、AlCl3、AlBr3、SnCl4、Z
nCl2、BF3(そして特にそれらのエテレート)のような
ルイス酸の存在下にて形成することができ、アセチル化
糖がこの種の結合に適している(Chimia 21、1967年、
第537〜538頁参照)。
D) オルトエステル法によると、グリコシド結合が、
ミルベマイシンをOH基が保護されている結合すべき糖
と、低級アルコールのオルトエステルの存在下にて反応
させることによっても形成できる。該オルトエステルの
一つのアルコール成分は糖反応体である。
式Iの5−糖−ミルベマイシン誘導体の製造法は、狭
義には式Iの5−ヒドロキシミルベマイシンを、 a) 導入すべき糖残基と(ここで、1−位が塩素原子
又は臭素原子により置換されたアノマー性1−OH基以外
の全てのOH基は保護されている)、縮合剤としての銀塩
又は水銀塩の存在下にて、光を除外しそして−30℃ない
し+60℃、好ましくは−5℃ないし+30℃の温度範囲で
反応させるか、:又は b) 導入すべき糖残基と(ここで、1−位がフッ素原
子にて置換されているアノマー性1−OH基以外の全ての
OH基は保護されている)、縮合剤としてのSnCl2およびA
gClO4の存在下にて、光を除外しそして+5℃ないし−3
0℃の温度範囲にて反応させ;そして所望によりヒドロ
キシル保護基をゆるやかにケン化することを含む。
式I中、Xが−C(=N−OH)−を表わすオキシム
は、式Iの5−ケト化物〔X=−C(O)−〕をヒドロ
キシルアミンまたはその塩、好ましくはその鉱酸塩、最
も好ましくは塩酸塩と反応させることにより製造され
る。反応は適当な溶媒、例えばメタノール、エタノール
もしくはプロパノールのような低級アルカノール、テト
ラヒドロフランもしくはジオキサンのようなエーテル性
化合物、酢酸もしくはプロピオン酸のような脂肪族カル
ボン酸、水、またはこれらの溶媒同志もしくは他の慣用
の溶媒との混合物中で有利に行なわれる。反応温度は広
い範囲内で変化させうる。約+10℃ないし+100℃の範
囲で反応を行うのが有利である。ヒドロキシアミンをそ
の塩の形態で、例えば塩酸塩の形態で使用する場合に
は、酸(例えばHCl)を中和するために、通常そのよう
な目的に使用される塩基を添加し、親水性剤、例えばモ
レキュラーシーブ(molecular sieve)の存在下で反応
を行なうのが有利である。適する塩基は有機塩基でも無
機塩基でもよく、例えばトリアルキルアミン(トリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン
等)、ピリジン、ピリジン塩基(4−ジメチルアミノピ
リジン、4−ピロリジルアミノピリジン等)のような第
三アミン、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化
物、水素化物及び水酸化物、炭酸塩及び重炭酸塩(CaO,
BaO,NaOH,KOH,NaH,Ca(OH)2,KHCO3,NaHCO3,Ca(HCO3
2,K2CO3,Na2CO3)、並びにCH3COONaもしくはCH3COOKの
ようなアルカリ金属アセテートである。C2H5ONa及びn
−C3H7ONaのようなアルカリ金属のアルコラートもまた
適する塩基である。トリエチルアミンが好ましい。
本発明によると、式IIの化合物は次式IX: (式中、X及びR2は前記式Iで定義した意味を表わす)
で表わされる15−ヒドロキシミルベマイシン誘導体の酸
化的アリル転移を行ない、続いて中間体として得られた
29−アルデヒドを選択的に還元することにより得られ
る。
反応を下記に詳細に説明する。
第1工程:式Xの29−オキソ化合物を得るための式IXの
アリルアルコールの酸化的アリル転移 該反応において、式IXのアリルアルコールを、不活性
溶媒中、適当な酸化剤で酸化することにより転移を行な
い、対応する式Xのアルデヒド(29−オキソ化合物)を
得る。通常、対応する式XIの不飽和ケトンが反応の過程
で副生成物として生ずる。この副生成物はその反応性に
よりそれ自体が中間体でもあり、更にミルベマイシン誘
導体の合成に使用することができる。通常は式Xのアル
デヒドのトランス及びシス体の両方が並行して生ずる
が、通常はトランス体の方が多い。
式Xの29−オキソ化合物は次式X: (式中、Zは次式: または で表わされる基のいずれか一方を表わし、X及びR2は式
IIで定義した意味を表わす)で表わされる。その特殊な
構造のために、式Xの化合物は式IIの化合物の製造のた
めの直接的な前駆体として式Iで表わされる価値ある最
終生成物の製造のために予定されている。従って、式X
の化合物は本発明のもう一つの目的を構成する。
(酸化的)転移のために適する試薬は、特にクロム
(VI)化合物、例えばピリジンクロム酸塩、ピリジンク
ロロクロム酸塩等である。不活性溶媒中で反応を行なう
のが有利である。適する溶媒の例は、ジアルキルエーテ
ル(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、第三
ブチルメチルエーテル、ジメトキシエタン)、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、アニソール等のようなエーテ
ル及びエーテル化合物;クロロベンゼン、メチレンクロ
ライド、エチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭
素、テトラクロロエチレン等のようなハロゲン化炭化水
素;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド;N,N−
ジメチルホルムアミドのようなアミド;酢酸エチル、酢
酸プロピル、酢酸ブチル等のようなエステル;並びに上
記溶媒同志または水及び/もしくは他の慣用の不活性溶
媒、例えばベンゼン、キシレン、石油エーテル、リグロ
イン、シクロヘキサン等との混合物である。いくつかの
場合には、反応またはその部分工程を不活性ガス(例え
ば、アルゴン、ヘリウム、窒素等)の雰囲気下、及び/
または無水溶媒中で行なうのが有利であることが証明さ
れうる。所望により、反応媒体から中間体を単離し、必
要な場合には他の反応に使用する前に慣用の方法によ
り、例えば水洗、分散、抽出、再結晶、クロマトグラフ
ィーにより精製することもできる。しかしながら、その
ような中間体の精製工程は、省くことができる。即ち、
対応する最終生成物を精製するだけでよい。酸化的アリ
ル転移のための反応温度は通常は−50℃ないし+50℃、
好ましくは−10℃ないし+30℃である。反応時間は反応
温度に依存し、通常10分ないし約12時間の範囲で変化さ
せることができる。
次式XI: (式中、X及びR2は式Iで定義した意味を表わす)で表
わされるケトンは、本発明の目的を構成する。その構造
のために、上記ケトンは他のミルベマイシンの製造のた
めの中間体として適しており、またそれ自体も寄生虫防
除作用を示す。
第2工程:式Xの29−オキソ化合物の式IIの29−ヒドロ
キシ化合物への還元 第1工程で得られた式Xのアルデヒドを適当な溶媒中で
式IIの29−ヒドロキシ化合物に還元する。
適する還元剤の例としては、水素化リチウム、水素化
アルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ化水素
化ホウ素ナトリウム、トリ第二ブチル水素化ホウ素リチ
ウム、トリエチル水素化ホウ素リチウム、リチウムトリ
−第二ブトキシアルミニウムヒドリドのような水素化
物、及び9−ボロビシクロ〔3.3.1〕ノナンのような化
合物等が挙げられる。還元剤に依存して、適する溶媒は
例えばアルコール、特にメタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノール等のようなアルカノール、及び
水、カルボン酸、特に酢酸、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等のような芳香族炭化水素、またはジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、第三ブチルメチルエーテ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフラン及び同様の化合物
のようなエーテル化合物である。触媒、例えば触媒量の
硫酸、塩酸等のような強酸またはセリウム(III)塩を
添加するのも有利である。この反応は−20℃ないし+40
℃、好ましくは0℃ないし+30℃の温度範囲で行なわれ
る。
式Xの化合物のトランス体を還元すると式IIの化合物
のトランス体が得られ、式Xの化合物のシス体を還元す
ると式IIの化合物のシス体が得られる。
式Xのアルデヒドがトランス体である場合は、5位の
酸素原子は保護基(シリル基)を有さず、トランス−シ
ス異性化は室温のような低い温度で見られる。
単離することができ、次式X: (式中、Zは次式: または で表わされる基を表わし、X及びR2は式Iで定義した意
味を表わす)で表わされる中間体として得られる29−オ
キソ化合物は、その特殊な構造のためだけではなく、そ
れら自体が式Iの最終生成物が示すような外部寄生体防
除作用、内部寄生体防除作用及びある場合には殺虫作用
を示すという点で、式IIの化合物の製造のために予定さ
れている。
従って、式Xの化合物も本発明の目的とを構成する。
式IXの出発化合物は、一重項酸素酸化(singlet oxge
n oxidation)により、次式XII: (式中、X及びR2は式Iで定義した意味を表わす)で表
わされる。適当に置換されたミルベマイシン誘導体を酸
化し、続いて中間体として得られる次式: で表わされる15−ペルオキシドを水素化ホウ素ナトリウ
ム、リチウムアルミニウムハイドライドまたはトリフェ
ニルホスフィンで選択的に還元することにより製造され
る。反応は増感剤の存在下、常圧下及び−90℃ないし+
45℃、好ましくは0℃ないし+20℃の温度範囲で、不活
性溶媒中、可視光中で行なわれる。照明装置中で反応を
行なうのが好ましい。
反応工程を下記に説明する。
(H.H.Wassermann等、“シングレット オキシジェン
(Singulett Oxygen)”、アカデミックプレス(Acadmi
c Press)、ニューヨーク、1979;またはB.Ranby等、“S
ingulett Oxygen Reactions with Organic Componnds a
nd Polymers",Wiley,ニューヨーク、1978参照) 適する溶媒の例は、エーテル及びエーテル化合物、例
えばジエチルエーテル、ジイソプロピルコーラル、ジオ
キサン及びテトラヒドロフラン;芳香族炭化水素、例え
ばベンゼン、トルエン及びキシレン;ケトン、例えばア
セトン、メチルエチルケトン及びシクロヘキサノン;ニ
トリル、例えばアセトニトリル;エステル、例えば酢酸
エチル及び酢酸ブチル;ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド及びハロゲン化炭化水素;またはそれら
の溶媒と水との混合物である。
適する増感剤は、メチレンブルー、ベンガルピンク、
クロロフィル、エリサスロジン、エオシノ、亜鉛テトラ
フェニルポルフィン、ヘマトポルフィリン、リボフラビ
ン、フルオレセインまたはアクリジンオレンジのような
色素である、選択的還元は0℃ないし20℃の温度範囲
で、酸化が終わった後にさらに後処理を行なわずに実施
される。
光源としては、60ないし500ワット、好ましくは100な
いし350ワットの波長を有するランプを使用するのが便
利である。5−ヒドロキシ基の保護が望まれる場合は、
適当な保護基はR1として示したシリル基及びアシル基、
例えばベンジルエーテル、メトキシエトキシメチルエー
テルまたはジヒドロフランもしくはジヒドロピラン基で
ある。これらの保護基は式XIIの化合物に導入され、常
に常法により再び除去される。
式XII中、R1が水素原子を表わす化合物は合衆国特許
第3950360号により公知になっており、もともとは“Ant
ibiotic B−41−A"として指摘され、後に“ミルベマイ
シン(milbemycin A)”化合物と呼ばれているか、また
は合衆国特許第4346171dから公知となり、“B−41"ま
たは“ミルベマイシンD"と呼ばれているか、または合衆
国特許第4173571号により公知になり、13−デオキシ−2
2,23−ジヒドロアベルメクチル(R2=第二ブチル)とし
て指摘されている。これは次式XIII: R2=CH3 ミルベマイシンA3 R2=C2H5 ミルベマイシンA4 R2=isoC3H7 ミルベマイシンD R2=sec−C4H9 13−デオキシ−22,23−ジヒドロ−C−
076−Bla−アグリコンまたは 13−デオキシ−22,23−ジヒドロアベルメクチン−Bla
−アグリコン 式IIIの化合物は次式IX: で表わされる化合物に脱離基Rxを導入することにより、
即ち式IXの化合物を酸基、例えば酸無水物または酸ハラ
イド、好ましくは酸クロライドまたは酸ブロマイドと、
不活性溶媒中で上記の塩基のうちの一つの存在下で反応
させてエステル化することにより製造される。このエス
テル化反応は通常−30℃ないし+80℃、好ましくは0℃
ないし50℃の範囲で実施される。
5−OH基をアシル化もしくはシリル化することによ
り、R1が水素原子以外の意味を有するこれら全てのミル
ベマイシン誘導体(R1=OH保護基)が製造される。シリ
ル化には式:Y−Si(R6)(R7)(R8)(式中、R6,R7
よびR8の各々は上記の基の一つであり、そしてYはシリ
ル脱離基である)で表わされるシランを使用するのが便
利である。シリル脱離基Yの例は臭化物、塩化物、シア
ン化物、アジド、アセトアミド、トルフルオロアセテー
ト又はトリフルオロメタンスルホネートである。この記
述は限定するものではない。他の典型的なシリル脱離基
が当業者に知られている。
5−O−シリル化は無水媒体、好ましくは不活性溶
媒、そして最も好ましくは非プロトン性溶媒中で行われ
る。反応は0℃ないし+80℃、好ましくは+10℃ないし
+40℃、の温終範囲で便利に起きる。有機塩基を加える
のが好ましい。
適した塩基の例は、トリエチルアミン、トリエチレン
ジアミン、トリアゾール、および好ましくはピリジン、
イミダゾール又は1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−ウン
デセ−7−エン(DBU)のような第三級アミンである。
5−位のこれらのシリル基R1の除去は、例えばアリー
ルスルホン酸のアルコール溶液を用いた選択的なゆるい
加水分解(→R1=H)又は熟練者に知られた他の方法に
従って行われる。
式Iの化合物の上記製造法は全ての部分的工程におい
て本発明の目的を構成する。
式Iで表わされる化合物は動物の外部寄生生物を含む
植物及び動物の有害生物を防除する為に最も適してい
る。外部寄生有害生物とは、ダニ目の生物、特にマダニ
科(Ixodidae)、ワクモ科(Dermanyssidae)、ヒゼン
ダニ科(Sarcoptidae)、プソロブチド科(Psoroptida
e)に属する有害生物;マロフアガ(Mallophaga)、シ
フオナブテラ(Siphonaptera)、アノプルラ(Anoplur
a)目(例えばヘマトピニド科(Hamatopinidae)のも
の)及び双翅目(Diptera)、特にイエバエ科(Muscida
e)、クロバエ科(Calliphoridae)、ヒツジバエ科(Oe
sterridae)、アブ科(Tabanidae)、シラミバエ科(Hi
ppoboscidae)及びウマバエ科(Gastrophilidae)に属
する有害生物を包含する。
式Iで表わされる化合物は衛生害虫、特に双翅目(ニ
クバエ科(Sarcophagidae)、イノフイリダエ科(Anoph
ilidae)及びクリシダエ科(Culicidae)に属するも
の)の害虫、直翅目(Orthoptera)、網翅目(Dictyopt
era)(例えばゴキブリ科(Blattidae)のもの)及び膜
翅目(Hymenoptera)(例えばアリ科(Formicidae)の
もの)の害虫に対しても使用することができる。
式Iの化合物はまた植物に寄生するダニ及び昆虫に対
し永続する効力をもっている。ダニ目のハダニ類を防除
する種に使用すると、ハダニ科〔テトラニクス(Tetran
ichus spp)類及びパノニクス(Panonychus spp.)類の
卵、さなぎ及び成虫に対して有効である。これら化合物
は同翅目(Homoptera)の吸液昆虫、特にアブラムシ科
(Aphididae)、ウンカ科(Delphacidae)、ヒメヨコバ
イ科(Cicadellidae)、キジラミ科(Psyllidae)、ロ
シダエ(Loccidac)、マルカイガラムシ科(Diaspidida
e)及びエリオフイダニ(Eriopyidae)(例えばレモン
果実上のサビマイト)の有害生物に対し、また半翅目
(Hemiptera)、異翅亜目(Heteroptera)及びアザミウ
マ目(Thysanoptera)の有害生物に対しても良好な効果
を示し鱗翅目(Lepidptera)、鞘翅目(Coleoptera)、
双翅目(Diptera)及び直翅目(Orthoptera)の植物食
害昆虫に対しても良好な効果を有する。
式Iで表わされる化合物はまた土中の有害生物に対し
て使用する為にも適している。
従って式Iの化合物は、穀物、棉、稲、とうもろこ
し、大豆、じゃがいも、野菜、果物、タバコ、ホップ、
ミカン類、アボガド及びその他のような作物中の吸液害
虫及び食害昆虫のすべての発達段階に対して有効であ
る。
式Iの化合物はまた食物線虫類、メロイドギネ科(Me
loidogyne)、ヘテロデラ科(Heterodera)、プラチレ
ンクス科(Pratylenchus)、ジチレンクス科(Ditylenc
hus)、ラドルファス科(Radolphus)、リゾグリファス
科(Rhizoglyphus)及びその他の科に属する種の線虫に
対しても有効である。
更にまた式Iの化合物は、寄生虫、特に哺乳動物及び
鳥、例えばヒツジ、豚、山羊、ウシ、ウマ、ロバ、犬、
猫、モルモット、飼育小鳥などの病気を起す原因となり
うる内部寄生線虫に対して作用を有する。このような線
虫の代表的なものを上げると、ヘモンクス(Haemonchu
s)、トリコストロンギルス(Trichostrongylus)、オ
ステルタギア(Ostertagia)、ネマトディルス(Nemato
dirus)、コーペリア(Cooperia)、アスカリス(Ascar
is)、ブノストマム(Bunostomum)、エスファゴストマ
ム(Oesphagostmum)、チャベルティア(Chabertia)、
トリクリス(Trichuris)、ストロンギリス(Strongylu
s)、トリコネア(Trichonema)、ジクチオカウルス(D
ictyocaulus)、カピラリア(Cappillaria)、ヘテラキ
ス(Heterakis)、トクソカラ(Toxocara)、アスカリ
ディア(Ascaridia)、オキシウリス(Oxyuris)、アン
シロストマ(Ancylnstoma)、ウンシナリア(Uncinari
a)、トキサスカリス(Toxascaris)及びパラスカリス
(Parascaris)である。
式Iの化合物の特に有利な点は、ベンズイミダゾール
系殺寄生虫剤に対して耐性である寄生虫に対しても有効
であることである。
ネマトジラス(Nematodirus)、コオペリア(Cooperi
a)およびオエソファゴストムム(Oesophagostomum)属
のある種は宿主動物の腸管を攻撃し、一方ハエモンクス
(Haemonchus)およびオステルタギア(Ostertagia)種
のある種は胃にそしてジクチオカウルス(Dictyocaulu
s)種のある種は肺組織に寄生する。フイラリイダエ(F
ilariidal)およびセタリイダエ(Setariidae)族の寄
生体は内部細胞組織および内部器官、例えば心臓、血
管、リンパ管内および皮下組織内、に見られる。これに
関連して、犬の心臓寄生虫(heartworm)、ジロフイラ
リアイミチス(Dirofilbria immitis)を特に述べる。
式Iの化合物はこれらの寄生体に対して非常に有効であ
る。
式Iの化合物はまた人間の病因性寄生体の防除にも適
しており、それらの寄生体の中で消化管に発生する典型
的例として、アンシロストマ(Ancylostoma)、ネカト
ール(Necator)、アスカリス(Ascaris)、ストロンギ
イロイデス(Strongyloides)、トリチネラ(Trichinel
la)、カピラリア(Capillaria)、トリクリス(Trichu
ris)およびエンテロビウス(Enterobius)種の寄生体
を挙げることができる。本発明の化合物は血液、組織お
よび種々の器官に存在するフィラリイダエ(Filariida
e)族のウチエレリア(Wuchereria)、ブルギア(Brugi
a)、オンコセルカ(Onchocerca)およびロア(Loa)種
の寄生体に対しても有効であり、そして更に、ドラクン
クルス(Dracunculus)、および特に胃腸管にはびこる
ストロンギロイデス(Strongyloides)およびトリネチ
ラ(Trichinella)種の寄生体に対して有効である。
式Iの化合物はそのままの形態で、或いは好ましくは
製剤技術で慣用の補助剤と共に組成物として使用され、
公知の方法により乳剤原液、直接噴霧可能なまたは希釈
可能な溶液、希釈乳剤、水和剤、水溶剤、粉剤、粒剤、
および例えばポリマー物質によるカプセル化剤に製剤化
される。組成物の性質と同様、噴霧、散布、散水または
注水のような適用法は、目的とする対象および使用環境
に依存して選ばれる。
式Iの化合物は温血動物に対し体重1Kg当り0.01ない
し10mgの割合で投与し、閉鎖された作付地域、囲い、家
畜小屋または他の建物に対し1ヘクタール当り10gない
し1000gの割合で施用する。
製剤、即ち式Iの化合物(有効成分)を含む組成物、
配合物または混合物は、公知の方法により、例えば有効
成分を溶媒、固体担体および適当な場合には表面活性化
合物(界面活性剤)のような増量剤と均一に混合および
/または摩砕することにより、製造される。
適当な溶媒は次のものである:芳香族炭化水素、好ま
しくは炭素原子数8ないし12の部分、例えばキシレン混
合物または置換ナフタレン;ジブチルフタレートまたは
ジオクチルフタレートのようなフタレート;シクロヘキ
サンまたはパラフィンのような脂肪族炭化水素;エタノ
ール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメ
チルまたはモノエチルエーテルのようなアルコールおよ
びグリコール並びにそれらのエーテルおよびエステル;
シクロヘキサノンのようなケトン;N−メチル−2−ピロ
リドン、ジメチルスルホキシドまたはジメチルホルムア
ミドのような強極性溶媒;並びにエポキシ化ココナッツ
油または大豆油のようなエポキシ化植物油;または水。
例えば粉剤および分散性粉末に使用できる固体担体は
通常、方解石、タルク、カオリン、モンモリロナイトま
たはアタパルジャイトのような天然鉱物充填剤である。
物性を改良するために、高分散ケイ酸または高分散吸収
性ポリマーを加えることも可能である。適当な粒状化吸
収性担体は多孔性型のもので、例えば軽石、破砕レン
ガ、セピオライトまたはベントナイトであり;そして適
当な非吸収性担体は方解石または砂のような物質であ
る。更に非常に多くの予備粒状化した無機質および有機
質の物質、特にドロマイトまたは粉状化植物残骸、が使
用し得る。
製剤化すべき有効成分の性質によるが、適当な表面活
性化合物は良好な乳化性、分散性および湿潤性を有する
非イオン性、カチオン性および/またはアニオン性界面
活性剤である。
“界面活性剤”の用語は界面活性剤の混合物をも含む
ものと理解されたい。
適当なアニオン性界面活性剤は、水溶性石ケンおよび
水溶性合成表面活性化合物の両者であり得る。
適当な石鹸は高級脂肪酸(C10〜C22)のアルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩、または非置換または置換のア
ンモニウム塩、例えばオレイン酸またはステアリン酸、
或いは例えばココナッツ油または獣脂から得られる天然
脂肪酸混合物のナトリウムまたはカリウム塩である。脂
肪酸メチルタウリン塩もまた用い得る。
しかしながら、いわゆる合成界面活性剤、特に脂肪族
スルホネート、脂肪族サルフエート、スルホン化ベンズ
イミダゾール誘導体またはアルキルアリールスルホネー
ト、が更に頻繁に使用される。
脂肪族スルホネートまたはサルフエートは通常アルカ
リ金属塩、アルカリ土類金属塩或いは非置換または置換
のアンモニウム塩の形態にあり、そしてアシル基のアル
キル部分のも含む炭素原子数8ないし22のアルキル基を
含み、例えばリグノスルホン酸、ドデシルサルフエート
または天然脂肪酸から得られる脂肪族アルコールサルフ
エートの混合物のナトリウムまたはカルシウム塩であ
る。これらの化合物には硫酸エステルの塩および脂肪族
アルコール/エチレンオキシド付加物のスルホン酸の塩
も含まれる。スルホン化ベンズイミダゾール誘導体は、
好ましくは二つのスルホン酸基と8ないし22個の炭素原
子を含む一つの脂肪酸基とを含む。アルキルアリールス
ルホネートの例は、ナフタレンスルホン酸/ホルムアル
デヒド縮合生成物のナトリウム、カルシウムまたはトリ
エタノールアミン塩である。対応するホスフエート、例
えば4ないし14モルのエチレン オキシド を含むp−
ノニルフエノール付加物のリン酸エステルの塩、または
リン脂質もまた適当である。
製剤業界で慣用の界面活性剤は例えば下記の刊行物に
記載されている:“マクカツチヤンズ デタージエンツ
アンド エマルジファイアーズ アニユアル(Mc Cut
cheon′s Detergents and Emulsifiers Annual)”、マ
ック出版社、リングウッド、ニュージャージー州、1982
年。
殺虫剤組成物は通常、式Iの化合物0.01ないし95%、
好ましくは0.1ないし80%、固体または液体補助剤5な
いし99.99%、および界面活性剤0ないし25%、好まし
くは0.1ないし25%を含む。
商業製品は濃厚物として製剤化されるのが好ましい
が、最終使用者は通常1ないし10,000ppmの濃度の希釈
剤として使用する。
従って本発明は、有効成分として式Iの化合物の少な
くとも一種を通常の担体および/又は分散剤と共に含む
有害生物防除用組成物にも関する。
該組成物は、特別の効果を得るために安定剤、消泡
剤、粘度調整剤、結合剤、粘着付与剤並びに肥料又は他
の活性成分のような別の成分をも含み得る。
製造例 出発物質および中間体の製造 実施例S1:ミルベマイシンDからのΔ14,29−15−ヒドロ
キシミルベマイシンD(式IX)及び14−ヒドロキシ−Δ
15,16−ミルベマイシンDの製造 ガラス製照射装置中で、アセトニトリル400ml中のミ
ルベマイシンD 5.56g及びメチレンブルー0.03gの溶液
に、酸素流の下、20℃の温度で可視光を10時間照射する
(200ワットのプロジェクターランプ)。その後、反応
混合物をトリフェニルホスフィン3.9gと20℃で還元す
る。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルのカラム
で、メチレンクロライド:酢酸エチル=3:1混合物の展
開溶媒で溶離すると、融点228−229℃のΔ14,29−5−
ヒドロキシミルベマイシンD 4.10gが得られる。
質量スペクトルm/e:572(M+),554 また、融点252−254℃の14−ヒドロキシ−Δ15,16
ミルベマイシンD 0.34gも得られる。
質量スペクトルm/e:572(M+),554 実施例S2:5−ケト−ミルベマイシンDからの5−ケト−
Δ14,29−15−ヒドロキシミルベマイシンD(式IX)及
び5−ケト−14−ヒドロキシ−Δ15,16−ミルベマイシ
ンDの製造方法 a) 5−ケト−ミルベマイシンDの製造方法 ミルベマイシンD 1g、活性化二酸化マンガン2g及び無
水メチレンクロライド50mlを20−25℃で4時間撹拌す
る。反応混合物を過し、液をシリカゲルの短いカラ
ム(約30cm)で精製すると、融点が152−157゜である黄
色がかった無定形の5−ケト−ミルベマイシン1gが得ら
れる。
b) a)で製造された5−ケトミルベマイシンの一重
項酸素酸化(sirgulett oxygen oxidation)及びその後
処理を実施例S1に記載した方法により行なう。シリカゲ
ルのクロマトグラフィーにかけると、融点160−165℃の
5−ケト−Δ14,29−15−ヒドロキシミルベマイシンD
0.6gが得られる: 質量スペクトルm/e:570(M+),552。
また、融点170−174℃の5−ケト−14−ヒドロキシ−
Δ15,16−ミルベマイシンD 30mgも得られる。
実施例S3:ミルベマイシンDからの5−ケト−Δ14,29
15−ヒドロキシミルマイシンD(式IX)及び5−ケト−
14−ヒドロキシ−Δ15,16−ミルベマイシンの製造方法 実施例S1の一重項酸素酸化で得られたΔ14,29−15−
ヒドロキシミルベマイシンD及び14−ヒドロキシ−Δ
15,16−ミルベマイシンDを引き続き二酸化マンガンで
酸化して、各々5−ケト−Δ14,29−15−ヒドロキシミ
ルベマイシンD及び5−ケト14−ヒドロキシΔ15,16
ミルベマイシンDを定量的収率で得た。
実施例S4:ミルベマイシンDからの5−アセチルオキシ
−Δ14,29−15−ヒドロキシミルベマイシンD(式IX)
及び5−アセチルオキシ−14−ヒドロキシ−Δ15,16
ミルベマイシンDの製造方法 a) 5−アセチルオキシミルベマイシンDの製造 ピリジン20ml中のミルベマイシンD 560ml(1.0mMol)
に、無水酢酸160mg(1.6mMol)を添加し、得られた混合
物を室温で一晩撹拌する。ピリジンを留去し、得られた
残渣を酢酸エチル20mlで処理し、有機層を1Nの塩酸溶液
10mlで1回、続いてNaHCO3の飽和溶液10mlで、そして最
後にNaClの飽和溶液10mlと共に振盪する。有機層を分離
し、Na2SO4で乾燥し、過し、濃縮する。融点115−120
℃の5−アセチルオキシミルベマイシンD(無晶形、淡
黄色粉末)580mgが得られる。
上記と同様の方法により、ミルベマイシンA3、ミルベ
マイシンA4及び13−デスオキシアベルメクチン誘導体
(R2=第二ブチル)のアシル誘導体が得られる。
b) アセトニトリル40ml中の5−アセチルオキシミル
ベマイシンD 560mg及びメチレンブルー20mgを照射装置
(200ワットのプロジェクトランプ)中、18−22℃で、
8時間、酸素で処理する。その後、反応混合物をトリフ
ェニルホスフィン40mgで室温で還元する。反応混合物を
濃縮し、得られた残渣をシリカゲルのカラムでメチレク
ロライド:酢酸エチル(3:1)混合物の展開溶媒で溶離
すると、融点153−156℃の5−アセチルオキシΔ14,29
−15−ヒドロキシミルベマイシンD 390mgが得られた。
質量スペクトルm/e:614(M+),596 副生成物として融点151−154℃の5−アセチルオキシ
−14−ヒドロキシΔ15,16−ミルベマイシンD 42mgが得
られた。
実施例S5:ミルベマイシンA4からのΔ14,29−15−ヒドロ
キシミルベマイシンA4(式IX)及び14ヒドロキシ−Δ
15,16−ミルベマイシンA4の製造 アセトニトリル100ml中のミルベマイシンA4 540mg(1
mM)を、実施例S1の方法に従つて一重項酸素で酸化し、
そして続いてトリフェニルホスフィンで還元する。シリ
カゲルのカラムのフラッシュクロマトグラフィーでシク
ロヘキサン:酢酸エチル=1:1の展開溶媒により溶離し
精製すると、Δ14,29−15−ヒドロキシ−ミルベマイシ
ンA4 310mgが得られる。融点:222−225℃;質量スペク
トルm/e:558(M+),540 また、14−ヒドロキシ−Δ15,16−ミルベマイシンA4
も得られる。融点:147−152℃;質量スペクトルm/e:558
(M+),540。
実施例S6:ミルベマイシンA3からの5−ジメチル第三ブ
チルシリルオキシ−Δ14,29−15−ヒドロキシミルベマ
イシンA3(式IX)及び5−ジメチル第三ブチルシリルオ
キシ−14−ヒドロキシ−Δ14,15−ミルベマイシンA3
製造 a) 5−ジメチル第三ブチルシリルオキシミルベマイ
シンA3の製造 メチレンクロライド20ml中のイミダゾール480mg(7mM
ol)及びジメチル第三ブチルクロロシラン460mg(3mMo
l)を室温で反応容器中に入れる。これに、メチレンク
ロライド10ml中のミルベマイシンA3 655mg(1.2mMol)
の溶液を、撹拌しながらゆっくり滴下する。さらに、反
応混合物を還流温度(約40℃)で一晩加温する。これを
濃縮して得られた残渣をシリカゲルのカラムで精製し、
乾燥すると、融点55−60℃の無定形の5−ジメチル−第
三ブチルシリルミルベマイシンA3 730mgが得られる。
同様の方法により、ミルベマイシンA4ミルベマイシン
D及び13−デスオキシアベルメクチン誘導体(R2=第二
ブチル)をシリル化することができる。メチルジフェニ
ルクロロシランまたはビス(イソプロピル)メチルクロ
ロシランもまた、この反応に有利に使用できる。
b) 前記の実施例S4 b)の方法により、5−ジメチル
−第三ブチルシリルミルベマイシンA3720mgから、増感
剤としてベンガルピンク(Bengal pink)を用いて一重
項酸素酸化を行ない、そしてトリフエニルホスフィン55
0mgと過酸化物との反応を行ない、5−ジメチル第三ブ
チルシリルオキシ−Δ14,29−15−ヒドロキシミルベマ
イシンA3 550mgが得られる。
融点238−240℃ 質量スペクトルm/e:658(M+),640 副生成物として、融点45−50℃の無定形の5−ジメチ
ル第三ブチルシリルオキシ−14−ヒドロキシ−Δ15,16
−ミルベマイシンA3 42mgが得られる。
実施例S7:Δ14,29−15−ヒドロキシミルベマイシンA
3(式IX)及び14−ヒドロキシ−Δ15,16−ミルベマイシ
ンA3の製造 5−ジメチル第三ブチルシリルオキシ−Δ14,29−15
−ヒドロキシミルベマイシンA3 120mgをメタノール中の
p−トルエンスルホン酸の1%溶液2mlと室温で9時間
撹拌し、その後5%のNaHCO3溶液で処理する。ジエチル
エーテル2mlで3回抽出した後、有機層を濃縮し、粗生
成分をシリカゲル20gのクロマトグラフィー(展開溶
媒:アセトン/メチレンクロライド=1:12混合物)にか
け、Δ14,29−15−ヒドロキシミルベマイシンA3 67mgを
得る。融点219−222℃。
同様の方法により、5−ジメチル第三ブチルシリルオ
キシ−14−ヒドロキシ−Δ15,16ミルベマイシンA3 60mg
から14−ヒドロキシ−Δ15,16−ミルベマイシンA3 38mg
が得られる。
融点128−132℃。
実施例S8:29−オキソ−5−アセチルオキシ−Δ
14,15−trans−ミルベマイシンD(式X)及び15−オキ
ソ−5−アセチルオキシ−Δ14,29−ミルベマイシンD
(式XI)の製造ピリジニウムジクロメート570mgを、無
水ジメチルホルムアミド35ml中の15−ヒドロキシ−5−
アセチルオキシ−Δ14,29−ミルベマイシンD 600mgに加
え、得られたバッチを室温で2時間激しく撹拌する。溶
媒を高圧下で留去し、残渣をジエチルエーテルに懸濁し
て過する。液相を水及び塩化ナトリウムの飽和溶液で
洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、過する。黄色の粗
生成物をクロマトブラフィー(シリカゲル:メチレンク
ロライド/ジエチルエーテル=15:1混合物)にかける
と、融点155−159℃の29−オキソ−5−アセチルオキシ
−Δ14,15−ミルベマイシンD 330mg及び副生成物として
の融点139−142℃の15−オキソ−5−アセチルオキシ−
Δ14,29−ミルベマイシンD 200mgが得られる。
実施例S9 29−オキソ−Δ14,5シス−ミルベマイシンD(式X)及
び29−オキソ−Δ14,15トランス−ミルベマイシンD
(式X)の製造 29−オキソ−Δ14,15トランス−5−ジメチル−第三
ブチルシリルオキシ−ミルベマイシンD 136mgを室温で
メタノール15mlに溶解する。p−トルエンスルホン酸2m
gを添加した後、1時間撹拌する。溶媒を高圧下で留去
し、粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル:メチ
レンクロライド/ジエチルエーテル3:1混合物)で精製
すると、白色の無定形粉末であるトランス体の生成物12
5mgが得られる。融点:約150℃。このトラン体生成物の
半量をメタノールに溶解し、希硫酸数滴を添加する。約
30℃で3時間撹拌した後、溶媒を高圧下で留去し、粗生
成物をメチレンクロライドに溶解する。得られた溶液を
シリカゲルの短いカラム(5cm)を通して過する。上
記方法により、より安定なシス生成物60mgが得られる。
この生成物は約250℃で分解する。
実施例S10: a) 29−ヒドロキシ−Δ14,15シス−ミルベマイシン
D(式II)の製造 29−オキソ−Δ14,15シス−ミルベマイシンD 95mgを
メタノール5mlに溶解し、得られた溶液に水素化ホウ素
ナトリウム10mgを室温で撹拌しながら添加する。30分後
にメチレンクロライド30mlを加える。この溶液を水30ml
で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させて濃縮す
る。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル:メチ
レンクロライド/ジエチルエーテル2:1混合物)で精製
する。収量85mg 融点:160−165℃ b) 29−ヒドロキシ−Δ14,15トランス−ミルベマイ
シンD(式II)の製造 メタノール10ml中の29−オキソ−5−ジメチル第三ブ
チルシリルオキシミルベマイシンD 136mgに、室温で水
素化ホウ素ナトリウム14mgを添加する。実施例S8と同様
に処理すると、29−ヒドロキシ−Δ14,15トランス−5
−ジメチル−第三ブチルシリルオキシミルベマイシンD
120mg120mgが得られる。融点140−145℃ このシリル誘導体100mgを室温でメタノール5mlに溶解
し、p−トルエンスルホン酸2mgを添加する。30分後、
溶媒を高圧下で留去し、残渣をメチレンクロライド/ジ
エチルエーテル混合物を展開溶媒としてクロマトグラフ
ィー(シリカゲル)で精製すると、29−ヒドロキシ−Δ
14,15トランス−ミルベマイシンD 65mgが得られる。融
点153−158℃。
実施例S11:15−メチルオキシ−Δ14,29−5−ジメチル
−第三ブチルシリルオキシミルベマイシン−A4の製造 無水テトラヒドロフラン40ml中の15−ヒドロキシ−Δ
14,29−5−ジメチル第三ブチルシリルオキシ−ミルベ
マイシン−A4 670mg(1mmol)の溶液及びトリエチルア
ミン405mg(4mmol)の溶液に、アルゴン雰囲気下、約−
10℃で、テトラヒドロフラン2ml中のメタンスルホクロ
ライド230mg(2mmol)の溶液を加える。この溶液を激し
く撹拌しながら、約10℃にゆっくり加熱し、その後さら
に30分間撹拌する。ここで製造された中間体は精製せず
にそのまま次工程に使用できる。
実施例S12:29−ヒドロキシ−5−ジメチル−第三ブチル
シリルオキシミルベマイシンA4の製造 テトラヒドロフラン反応混合物中の、上記の実施例S1
1で製造されたA4−誘導体に、約10℃で水5.4ml(30mmo
l)を添加し、その後バッチを室温で一晩撹拌する。
酢酸メチル200mlを添加した後、塩化ナトリウムの飽
和溶液で抽出する。これを硫酸ナトリウムのような乾燥
剤で乾燥した後、シリカゲルのカラムでメチレンクロラ
イド:ジエチルエーテルの20:1の混合物で溶離して精製
し、凍結乾燥すると、融点142−145℃の標記物質470mg
が得られる。
実施例S13:29−ヒドロキシミルベマイシンA4の製造 前記の実施例S12において、水の添加前または添加後
に、反応混合物をp−トルエンスルホン酸またはメタン
スルホン酸で酸性にすると、凍結乾燥後に、融点143−1
47℃の標記化合物が得られる。
実施例S14:5,15−ビスアセチルオキシ−Δ14,29−ミル
ベマイシンDの製造 メチレンクロライド3ml中の酢酸クロライド100mg(1.
27mM)を約10℃で、激しく撹拌しながらメチレンクロラ
イド30ml中の15−ヒドロキシ−Δ14,29−ミルベマイシ
ンD 290mg(0.5mM)及びピリジン100mg(1.26mM)の溶
液に添加し、続いてこのバッチを約35℃で一晩撹拌す
る。その後バッチを酢酸エチル100mlで希釈し、得られ
た溶液を0.5Nの塩酸溶液で、続いて塩化ナトリウム溶液
で抽出する。シリカゲルのカラムを用いて、メチレンク
ロライド:エーテル=2:1の混合物で溶離することによ
り精製すると、227゜−230℃で分解する白色粉末275mg
が得られる。1 H−NMR(250MHz,CDCl3): 3,03ppm(br.d.;8Hz)(C25−H); 4.96ppm(AB−System); 2,16ppm及び2,20ppm(2アセチル); 質量スペクトル(FD)m/e656(M+,C37H52O10) 最終生成物の製造 実施例F1:29−アセトキシミルベマイシンA4の製造 窒素雰囲気下、メタンスルホン酸無水物76mg(0.44m
M)を約−10℃で、無水テトラヒドロフラン30ml中の15
−ヒドロキシ−Δ14,29−5−ジメチル−第三ブチルシ
リルオキシミルベマイシンA4 150mg(0.22mM)、トリエ
チルアミン89mg(0.88mM)及びp−ジメチルアミノピリ
ジン1mgの溶液に添加する。充分に撹拌しながら、溶液
を室温までゆっくり加熱し、その後、約半時間撹拌す
る。その後氷酢酸2.64g(44mM)を添加し、得られたバ
ッチを60℃で24時間撹拌する。
通常の後処理を行なった後、融点73−76℃の白色無定
形粉末の形態の標記物質35mgが得られる。1 H−NMR(300MHz,CDCl3): 5,22ppm(dd;5及び10Hz)C15−H); 3,05ppm(dt;3及び10Hz)C25−H); 4,51ppm(AB−System)(C29−H2); 質量スペクトル(FD)m/e600(M+,C34H48O9). 実施例F2:29シクロプロパンカルボニルオキシミルベマ
イシンA4の製造 無水テトラヒドロフラン30ml中の、29−ヒドロキシ−
5−ジメチル−第三ブチルシリルオキシミルベマイシン
A4 300mg(0.45mM)、シクロプロパノイルクロライド95
mg(0.9mM)、トリエチルアミン180mg(1.8mM)及びp
−ジメチルアミノピリジン約5mgの溶液を還流下、2時
間撹拌する。溶媒を留去した後、残渣を酢酸エチル100m
l中にとり、得られた溶液を水で抽出する。硫酸ナトリ
ウムで乾燥した後、有機層を蒸発させる。得られた29−
シクロプロパノイル−5−0−(ジメチル−第三ブチル
シリルオキシ)ミルベマイシンA4の粗生成物をp−トル
エンスルホン酸1%を含むメタノール20ml中にとり、得
られた溶液を室温で1時間撹拌する。溶媒を蒸発させた
後、残渣をシリカゲルのカラムでジエチルエーテル:ヘ
キサン=2:1の混合物で溶離することにより精製する。
凍結乾燥後、融点103−107℃白色無定形粉末の形態の29
−シクロプロパノイルミルベマイシンA4 188mgが得られ
る。1 H−NMR(300MHz,CDCl3): 5,12ppm(dd;5及び10Hz)(C15−H); 3,05ppm(dt;2及び10Hz)(C25−H2); 4,52ppm(AB−System)(C29−H2); 質量スペクトル(FD)m/e626(C36H50O9). 実施例F3:29−第三ブチルカルボニルオキシミルベマイ
シンDの製造 ピリジン30ml中の29−ヒドロキシ−5−ジメチル−第
三ブチル−シリルオキシミルベマイシンD 690mg(1m
M)、ピバロイル無水物560mg(3mM)及びp−ジメチル
アミノピリジン約5mgの溶液を90℃で2時間撹拌する。
溶媒を留去した後、残渣を、p−トルエンスルホン酸を
1%含むメタノール20ml中にとり、得られた溶液を室温
で1時間撹拌する。溶媒を留去し、得られた粗生成物を
シリカゲルのカラムを用いて、メチレンクロライド:ジ
エチルエーテル:4:1の混合物で溶離することにより精製
すると、融点75−80℃の無定形の白色粉末の形態の標記
物質605mgが得られる。1 H−NMR(300MHz,CDCl3): 5,10ppm(dd;3及び11Hz)(C15−H); 2,94ppm(dd;1及び8Hz)(C25−H); 4,42ppm(AB−System)(C29−H2); 質量スペクトル(FD)m/e656(C38H56O9) 実施例F4:5−オキシイミノ−29−第三ブチルカルボニル
オキシミルベマイシンA4 モレキュラーシーブ(molecular sieve)2.0gを同時
に添加しながら、5−ケト29−第三ブチルカルボニルオ
キシミルベマイシンA4 220mg(0.34mM)、メタノール30
ml、テトラヒドロフラン10ml及びヒドロキシルアミン塩
酸塩300mg(4.3mM)からなる溶液を室温で一晩十分に撹
拌する。過後、溶媒を真空留去し残渣をシリカゲルの
カラムで、メチレンクロライド:ジエチルエーテル=1
0:1の混合物で溶離することにより精製すると、凍結乾
燥後、145−150℃で融解する無定形の標記生成物192mg
が得られる。
上記と同様の方法により、下記の化合物が得られる。
上記の表は本発明を限定するものではない。
上記の表は本発明を限定するものではない。
上記の表は本発明を限定するものではない。
上記の表は本発明を限定するものではない。
上記の表は本発明を説明するためのものであり、限定
するものではない。
上記の表は本発明を使用するためのものであり、限定
するものではない。
上記の表は本発明を説明するためのものであり、限定
するものではない。
上記の表は本発明を説明するためのものであり、限定
するものではない。
式Iで表わされる化合物に対する製剤例(パーセント
は重量基準である。) 水和剤 有効成分を助剤とともに十分に混合した後、該混合物
を適当なミルで良く磨砕すると、水で希釈して所望の濃
度の懸濁液を得ることのできる水和剤が得られる。
乳剤原液 各表の化合物 10% オクチルフエノールポリエチレングリコールエーテル
(エチレンオキシド4〜5モル) 3% ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 3% ヒマシ油ポリグリコールエーテル(エチレンオキシド36
モル) 4% シクロヘキサノン 30% キシレン混合物 50% この乳剤原液を水で希釈することにより、所望の濃度
のエマルジョンを得ることができる。
粉 剤 a) b) 各表の化合物 5% 8% タルク 95% − カオリン − 92% 有効成分を担体とともに混合し、適当なミル中でこの
混合物を磨砕することにより、そのまま使用することの
できる粉末を得る。
押出し粒剤 各表の化合物 10% リグノスルホン酸ナトリウム 2% カルボキシメチルセルロース 1% カオリン 87% 有効成分を助剤とともに混合・磨砕し、続いてこの混
合物を水で湿らす。混合物を押出し、空気流中で乾燥さ
せる。
錠剤または丸薬 I 各表の化合物 33.00% メチルセルロース 0.80% 高分散ケイ酸 0.80% トウモロコシ澱粉 8.40% メチルセルロースを水中で撹拌しそして膨潤させる。
その後ケイ酸を入れて均質液を与えるように撹拌する。
式Iで表わされる化合物およびトウモロコシ澱粉を混合
しそして水性懸濁液を混合物に添加し、ペースト状にな
るように混練する。このペーストを12Mシーブに通して
造粒しそして該粒状物を乾燥させる。
II 結晶質ラクトース 22.50% トウモロコシ澱粉 17.00% 微結晶質セルロース 16.50% ステアリン酸マグネシウム 1.00% 4補助薬全てを完全に混合する。相I及びIIを混合し
そして圧縮して錠剤または丸薬とする。
式Iの化合物、またはそれを含有する組成物を飼育動
物及び生産性家畜、例えば畜牛、ヒツジ、山羊、猫及び
犬などの内部寄生線虫、条虫類及び吸虫類を防除する為
に使用するならば、これらは動物に対して一回またはく
りかえし投与することができる。動物の種類によつて各
回の投与量は体重1Kgに対し0.1ないし10mgの範囲内の量
が好ましい。長期間の投与によつてより良好な効果が得
られることが多いが、より少い総投与量でも充分であ
る。この化合物またはそれを含有する組成物は飼料また
は飲物に添加することもできる。調製された飼料に0.00
5ないし0.1重量%の濃度で有効成分を含有するのが好ま
しい。組成物は溶液、乳剤、懸濁液、粉剤、錠剤、丸薬
またはカプセル剤の形で動物に経口投与することができ
る。
もし溶液または乳剤の物理的及び薬理学的性質が注射
を許容するならば、式Iの化合物またはそれを含有する
組成物を動物に、例えば皮下注射することもできるし、
反胃内に投薬することもできるしまたは動物の体に注ぐ
方法によつて施用することもできる。なめる塩または糖
蜜ブロツクの方法で投与することも可能である。
生物学的実施例 実施例B1. スポドプテラ リトラリス(Spodoptera littoralis)
に対する胃毒殺虫作用 鉢植えの綿植物が第5葉期の時に試験化合物を3,12.5
または50ppm含有するアセトン/水溶液を噴霧する。塗
膜が乾燥した後、スポドプテラリトラリスの幼虫(L1
階)約30匹をこの植物に移す。各試験化合物及び試験種
について2本の植物を使用する。試験は約24℃、相対湿
度60%で実施する。死にかけの昆虫、幼虫の成長及び食
事阻害などの評価及び中間評価は24時間、48時間及び72
時間後に行う。
各表の式Iの化合物、例えば5.10,5.11,5.22,5.65,5.
103及び7.33で3ppmの濃度によつて24時間後に完全に殺
虫された。
実施例B2. 植物損傷ダニ:OP−感受性ナミハダニ(Tentranychus ur
trcae)に対する作用 試験開始16時間前にマメ植物(Phaseolus vulgaris)
の第1葉にナミハダニを大量に発生させた葉片によつて
感染させる。この葉片をとり除き、あらゆる成長段階の
ナミハダニが蔓延している植物に試験化合物を0.4ppmま
たは1.6ppm含有する溶液を滴が落ちる点まで噴霧する。
温室内の温度は約25℃である。
移動状態(成虫及び蛹)及び卵のパーセンテージを7
日後に立体顕微鏡下で評価する。表中の式Iで表わされ
る化合物、例えば化合物5.10,5.11,5.22,5.65,5.103及
び7.33は0.4ppmの濃度で完全に死亡に到らしめた。
実施例B3. ルシリア セリカータ(Lucillia sericata)のL1段階
幼虫に対する作用 試験化合物の水性懸濁液1mlを特別の幼虫培養液3mlと
約50℃で混合して有効成分250ppmまたは125ppm含有する
均一な組成物を得る。約30匹のルシリア セリカータ幼
虫(L1)を各有効成分含有試験管に入れる。4日後に死
虫率をしらべる。各表の式Iで表わされる化合物、例え
ば化合物5.11,5.10,5.66,5.98,5.102,5.110及び9.10は1
25ppmの濃度で完全に殺虫した。
実施例B4. ボーフイルス ミクロプルス(Boophilus microplus;Bi
arra strain)に対する殺ダニ作用 PVC板に接着剤テープを垂直に張り付け充分に飽食し
たメスのボーフイルス ミクロプルスダニ(Biarra種)
10匹をその背位で板上に一列に次々と固定する。試験化
合物をダニ1匹当り1.0μgの量で溶解したポリエチレ
ングリコールとアセトンの1:1混合物を含有する液体1
μを注射針から各々のダニに注射する。対照ダニには
試験化合物を含有しない液体を注射する。この処置の
後、ダニを支持台から放し正常な条件下約28℃で相対湿
度80%の昆虫飼育箱の中で産卵するまで、そして対照ダ
ニの卵から幼虫が孵化するまで保持する。試験化合物の
活性はIR90、即ち10匹のメスダニの中9匹(90%)が30
日後でも幼虫が孵化し得ない卵を産むのに有効な投与量
について測定する。
各表の式Iで表わされる化合物、例えば化合物5.10,
5.11,5.22,5.65,5.103及び7.33は0.1μgでIR90を達成
した。
実施例B5 線虫に感染した羊についての試験 〔ヘモンクス コンコルトウス(Haemonchus concortu
s)及びトリコストロンギルス コルブリホルミス(Tri
chostrongyls colubriformis)〕 人工的にヘモンクス コンコルトウス及びトリコスト
ロンギルスに感染させた羊に懸濁液の形で胃ゾンデまた
は第1胃内注射によつて試験化合物を投与する。各投与
について1ないし3匹の羊を使用する。各羊は体重1Kg
当り1mgまたは0.5mgの単独投与量で1回だけ処置する。
***物中に***された線虫の卵の数を処置前と処置後に
ついて比較することによつて評価する。
対照として、同時に、同じ方法で感染させた未処置の
羊を使用する。未処置で感染させた羊の群と比較して、
式Iで表わされる化合物、例えば化合物5.22,5.66,5.10
2,5.110,5.98,5.106,5.6または7.33のうちの1種によつ
て1mg/Kgで処置した羊には線虫の蔓延は行らない(即ち
***物中の線虫卵は完全に減少した)。
実施例B6 マメアブラムシ(Aphis craccivora)に対する接触作用 全ての成長段階の当該アブラムシがはびこつた若いえ
んどう植物に、供試化合物の乳化性濃縮物より製造され
そして50ppm、25ppmまたは12.5ppmの有効成分を含有す
る溶液を噴霧する。3日後に、少くとも80%のアブラム
シが死亡または植物より落下したことに達したかで、評
価を行なう。組成物はこの活性水準で有効とみなされ
る。
各表の式Iで表わされる化合物、例えば化合物5.10,
5.11,5.22,5.66,5.102,5.6,5.98,5.110,5.106及び7.33
は12.5ppmの濃度で完全な殺虫(=100%)を示した。
実施例B7. エジプトヤブ蚊(Ades aegypti)に対する作用 試験化合物の0.1重量%アセトン溶液をピペツトでビ
ーカー中の水150mlの表面に、10ppm、3.3ppm及び1.6ppm
の濃度を与えるのに十分な量添加する。アセトンが蒸発
した後、3日齢のエジプトヤブ蚊30ないし40匹を各ビー
カー中に入れる。1,2及び5日後の死虫数を数える。
この試験において各表中の式Iで表わされる化合物、
例えば化合物5.10,5.11,5.22,5.65,5.103,5.98,5.110,
5.6,5.106及び7.33は1.6ppmの濃度で1日後に全ての幼
虫の完全な死亡に到らしめた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07F 7/18 C07F 7/18

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式I: (式中、 Xは−CH(OR1)−、−C(O)−もしくは−C(=N
    −OH)−を表わし、 R1は水素原子、シリル基、アシル基もしくは糖残基を表
    わし、 R2はメチル基、エチル基、イソプロピル基もしくは第二
    ブチル基を表わし、並びに Rは水素原子、未置換もしくは置換された直鎖あるいは
    枝分れ鎖炭素原子数1ないし18のアルキル基、未置換も
    しくは置換された炭素原子数3ないし10のシクロアルキ
    ル基、未置換もしくは置換された炭素原子数2ないし6
    のアルケニル基、未置換もしくは置換された炭素原子数
    2ないし6のアルキニル基または未置換もしくは置換さ
    れたフェニル基を表わす。)で表わされる化合物。
  2. 【請求項2】上記式I中、 Xが−CH(OR1)−もしくは−C(O)−を表わし、 R1が水素原子、シリル基、アシル基もしくは糖残基を表
    わし、 R2がメチル基、エチル基、イソプロピル基もしくは第二
    ブチル基を表わし、並びに Rは水素原子、未置換もしくは置換された直鎖あるいは
    枝分れ鎖炭素原子数1ないし18のアルキル基、未置換も
    しくは置換された炭素原子数3ないし10のシクロアルキ
    ル基、未置換もしくは置換された炭素原子数2ないし6
    のアルケニル基、未置換もしくは置換された炭素原子数
    2ないし6のアルキニル基または未置換もしくは置換さ
    れたフェニル基を表わす特許請求の範囲第1項記載の化
    合物。
  3. 【請求項3】上記式I中、Xが−CH(OR1)−を表わ
    し、; R1が水素原子を表わし、R2がメチル基、エチル基、イソ
    プロピル基もしくは第二ブチル基を表わし、並びにRは
    以下の基: 各々未置換または1ないし4個のハロゲン原子もしくは
    炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換され
    た炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数2な
    いし4のアルケニル基、炭素原子数2ないし4のアルキ
    ニル基もしくは炭素原子数3ないし6のシクロアルキル
    基;または 未置換または1ないし3個の下記の群:ハロゲン原子、
    炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ない
    し4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキル
    チオ基もしくはニトロ基より選ばれる置換基によって置
    換されたフェニル基を表わす特許請求の範囲第2項記載
    の化合物。
  4. 【請求項4】上記式I中、Xが−CH(OR1)−を表わ
    し、; R1が水素原子を表わし、R2がメチル基、エチル基、イソ
    プロピル基もしくは第二ブチル基を表わし、並びにRは
    以下の基; 各々未置換または1ないし4個の塩素原子もしくはフッ
    素原子、あるいはメトキシ基によって置換された炭素原
    子数1ないし5のアルキル基、炭素原子数2ないし3の
    アルケニル基、炭素原子数2ないし3のアルキニル基も
    しくは炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基;また
    は 未置換または塩素原子、フッ素原子、炭素原子数1ない
    し2のアルキル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ
    基、炭素原子数1ないし2のアルキルチオ基もしくはニ
    トロ基によって置換されたフェニル基を表わす特許請求
    の範囲第3項記載の化合物。
  5. 【請求項5】上記式I中、Xが−CH(OR1)−を表わ
    し、; R1が水素原子を表わし、R2がメチル基もしくはエチル基
    を表わし、並びにRは以下の基: 各々未置換または1ないし4個の塩素原子もしくはフッ
    素原子、あるいはメトキシ基によって置換された炭素原
    子数1ないし5のアルキル基、炭素原子数2ないし3の
    アルケニル基、炭素原子数2ないし3のアルキニル基も
    しくは炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基:また
    は 未置換または塩素原子、フッ素原子、炭素原子数1ない
    し2のアルキル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ
    基、炭素原子数1ないし2のアルキルチオ基もしくはニ
    トロ基によって置換されたフェニル基を表わす特許請求
    の範囲第4項記載の化合物。
  6. 【請求項6】上記式I中、Xが−CH(OR1)−を表わ
    し、; R1が水素原子を表わし、R2がイソプロピル基もしくは第
    二ブチル基を表わし、並びにRが以下の基: 各々未置換または1ないし4個の塩素原子もしくはフッ
    素原子、あるいはメトキシ基によって置換された炭素原
    子数1ないし5のアルキル基、炭素原子数2ないし3の
    アルケニル基、炭素原子数2ないし3のアルキニル基も
    しくは炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基;また
    は 未置換または塩素原子、フッ素原子、炭素原子数1ない
    し2のアルキル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ
    基、炭素原子数1ないし2のアルキルチオ基もしくはニ
    トロ基によって置換されたフェニル基を表わす特許請求
    の範囲第4項記載の化合物。
  7. 【請求項7】上記式I中、Xが−CH(OR1)−を表わ
    し、; R1が水素原子を表わし、R2がメチル基、エチル基、イソ
    プロピル基もしくは第二ブチル基を表わし、並びにRは
    以下の基: 各々未置換または1ないし3個の塩素原子もしくはフッ
    素原子、あるいはメトキシ基によって置換された炭素原
    子数1ないし5のアルキル基、炭素原子数2ないし3の
    アルケニル基、炭素原子数2ないし3のアルキニル基も
    しくは炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基;また
    は 未置換または塩素原子、フッ素原子、炭素原子数1ない
    し2のアルキル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ
    基、炭素原子数1ないし2のアルキルチオ基もしくはニ
    トロ基によって置換されたフェニル基を表わす特許請求
    の範囲第4項記載の化合物。
  8. 【請求項8】上記式I中、Xが−CH(OR1)−を表わ
    し、; R1が水素原子を表わし、R2がメチル基もしくはエチル基
    を表わし、並びにRは以下の基: 各々未置換または1ないし3個の塩素原子もしくはフッ
    素原子、あるいはメトキシ基によって置換された炭素原
    子数1ないし5のアルキル基、炭素原子数2ないし3の
    アルケニル基、炭素原子数2ないし3のアルキニル基も
    しくは炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基を表わ
    す特許請求の範囲第7項記載の化合物。
  9. 【請求項9】上記式I中、Xが−CH(OR1)−を表わ
    し、; R1が水素原子を表わし、R2がイソプロピル基もしくは第
    二ブチル基を表わし、並びにRが以下の基: 各々未置換または1ないし3個の塩素原子もしくはフッ
    素原子、あるいはメトキシ基によって置換された炭素原
    子数1ないし5のアルキル基、炭素原子数2ないし3の
    アルケニル基、炭素原子数2ないし3のアルキニル基も
    しくは炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基を表わ
    す特許請求の範囲第7項記載の化合物。
  10. 【請求項10】下記の化合物群: 29−第三ブチルカルボニルオキシミルベマイシンD、 29−シクロプロピルカルボニルオキシミルベマイシン
    A4、 29−第三ブチルカルボニルオキシミルベマイシンA4、 29−イソ−ブチルカルボニルオキシミルベマイシンA4、 29−(2,2−ジメチルプロピル)カルボニルオキシミル
    ベマイシンA4及び 29−アセトキシミルベマイシンDから選ばれる化合物で
    ある特許請求の範囲第2項記載の化合物。
  11. 【請求項11】以下の化合物群: 5−O−第三ブチルジメチルシリル−29−第三ブチルカ
    ルボニルオキシミルベマイシンD、 5−O−第三ブチルジメチルシリル−29−シクロプロピ
    ルカルボニルオキシミルベマイシンA4、 5−O−第三ブチルジメチルシリル−29−アセトキシミ
    ルベマイシンD、 5−O−第三ブチルジメチルシリル−29−第三ブチルカ
    ルボニルオキシミルベマイシンA4、 5−O−第三ブチルジメチルシリル−29−(2,2−ジメ
    チルカルボニルオキシミルベマイシンA4、 5−O−第三ブチルジメチルシリル−29−イソブチルカ
    ルボニルオキシミルベマイシンA4及び 5−O−2′,3′,4′,6′−テトラ−O−アセチル−ガ
    ラクトース−29−第三ブチルカルボニルオキシミルベマ
    イシンDから選ばれる化合物である特許請求の範囲第2
    項記載の化合物。
  12. 【請求項12】次式II: (式中、 R2は下記式Iで定義する意味を表わし、 Xは−CH(OR1)−基(式中、R1はOH−保護基を表わ
    す。)または−C(O)−基を表わす。)で表わされる
    化合物もしくは 次式III: (式中、 R2は下記式Iで定義する意味を表わし、 Xは−CH(OR1)−(式中、R1はOH−保護基を表わ
    す。)または−C(O)−基を表わし、 Rxは水素原子もしくは容易に除去しうる基を表わす。)
    で表わされる化合物と、次式IV: R−COOH (IV) (式中、 Rは下記式Iで定義する意味を表わす)で表わされる酸
    またはエステル基を導入しうるこれらの酸の誘導体と反
    応させるか、または、まず式IIIの化合物をORx基をケン
    化することにより式IIの化合物に転化し、そして得られ
    た式IIの化合物を式IVの化合物と反応させ、得られた式
    Iの化合物を、OH−保護基を除去することにより式Iの
    化合物の5−ヒドロキシ誘導体に変え、所望によりさら
    にこれをシリル化してシリル化誘導体とするか、または
    糖残基を導入することにより式Iの糖誘導体に変え、そ
    して式I中、Xが−C(=N−OH)−を表わす化合物を
    得たい場合は、式Iの化合物の5−ケトン基をヒドロキ
    シルアミンまたはその塩と反応させることを特徴とする
    次式I: (式中、 Xは−CH(OR1)−、−C(O)−もしくは−C(=N
    −OH)−を表わし、 R1は水素原子、シリル基、アシル基もしくは糖残基を表
    わし、 R2はメチル基、エチル基、イソプロピル基もしくは第二
    ブチル基を表わし、並びに Rは水素原子、未置換もしくは置換された直鎖あるいは
    枝分れ鎖炭素原子数1ないし18のアルキル基、未置換も
    しくは置換された炭素原子数3ないし10のシクロアルキ
    ル基、未置換もしくは置換された炭素原子数2ないし6
    のアルケニル基、未置換もしくは置換された炭素原子数
    2ないし6のアルキニル基または未置換もしくは置換さ
    れたフェニル基を表わす。)で表わされる化合物の製造
    方法。
  13. 【請求項13】エステル基を導入しうる式IVの酸の誘導
    体が、 a) 次式V: RCON(アルキル) (V) (式中、アルキルは炭素原子数1ないし4のアルキル基
    を表わす。)で表わされる酸アミド、 b) 次式VI: RCOhal (VI) (式中、halはハロゲン原子を表わす)で表わされる酸
    ハライド、及び c) 次式VII: (RCO)2O (VII) で表わされる酸無水物(上記式VないしVII中、Rは式
    Iで定義した意味を表わす)からなる群より選ばれる化
    合物であることを特徴とする特許請求の範囲第12項記載
    の方法。
  14. 【請求項14】有効成分として、少なくとも一種の次式
    I: (式中、 Xは−CH(OR1)−、−C(O)−もしくは−C(=N
    −OH)−を表わし、 R1は水素原子、シリル基、アシル基もしくは糖残基を表
    わし、 R2はメチル基、エチル基、イソプロピル基もしくは第二
    ブチル基を表わし、並びに Rは水素原子、未置換もしくは置換された直鎖あるいは
    枝分れ鎖炭素原子数1ないし18のアルキル基、未置換も
    しくは置換された炭素原子数3ないし10のシクロアルキ
    ル基、未置換もしくは置換された炭素原子数2ないし6
    のアルケニル基、未置換もしくは置換された炭素原子数
    2ないし6のアルキニル基または未置換もしくは置換さ
    れたフェニル基を表わす。)で表わされる化合物を担
    体、分散剤または担体及び分散剤と共に含有することを
    特徴とする植物中もしくは植物上のもしくは植物の周囲
    における防除用組成物。
  15. 【請求項15】有効成分として、少なくとも一種の次式
    I: (式中、 Xは−CH(OR1)−、−C(O)−もしくは−C(=N
    −OH)−を表わし、 R1は水素原子、シリル基、アシル基もしくは糖残基を表
    わし、 R2はメチル基、エチル基、イソプロピル基もしくは第二
    ブチル基を表わし、並びに Rは水素原子、未置換もしくは置換された直鎖あるいは
    枝分れ鎖炭素原子数1ないし18のアルキル基、未置換も
    しくは置換された炭素原子数3ないし10のシクロアルキ
    ル基、未置換もしくは置換された炭素原子数2ないし6
    のアルケニル基、未置換もしくは置換された炭素原子数
    2ないし6のアルキニル基または未置換もしくは置換さ
    れたフェニル基を表わす。)で表わされる化合物を担
    体、分散剤または担体及び分散剤と共に含有することを
    特徴とする動物中もしくは動物上のもしくは動物の周囲
    における防除用組成物。
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