JP2525480B2 - 帯電防止性ポリエステルフイルム - Google Patents

帯電防止性ポリエステルフイルム

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JP2525480B2 JP1160817A JP16081789A JP2525480B2 JP 2525480 B2 JP2525480 B2 JP 2525480B2 JP 1160817 A JP1160817 A JP 1160817A JP 16081789 A JP16081789 A JP 16081789A JP 2525480 B2 JP2525480 B2 JP 2525480B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は帯電防止性ポリエステルフイルムに関し、更
に詳しくは安定した低い表面固有抵抗値を有し、透明
性、平坦性、易滑性、薄層密着性等にすぐれた帯電防止
性ポリエステルフイルムに関する。
〈従来技術〉 二軸延伸熱固定したポリエステルフイルム等の樹脂フ
イルムは機械特性、耐熱性、ガス遮断性、耐薬品性等に
優れているが、表面固有抵抗値が1014〜1017Ω/□と高
く、帯電しやすく、そのままでは磁気記録媒体や電子材
料において異物吸着トラブルを起こしがちである。
従来、フイルムの帯電を防止する方法として、ベース
ポリマーにドデシルベンゼンスルホン酸リチウムのよう
な帯電防止剤を練り込む方法やフイルム表面に低分子の
帯電防止剤を塗布する方法が知られている。しかし、練
り込み方法では帯電防止剤とポリエステルの相溶性が悪
く、帯電防止性を発揮させる量を練り込むとフイルムが
不透明となり、透明性を要求する分野への使用、例えば
OHP用フイルム等に不利である。一方、塗布する方法
は、フイルムの透明性の点で優れているが、帯電防止剤
が低分子であるため粘着性があり、フイルム同士ブロッ
キングする傾向がある。また帯電防止剤のみを塗布する
と、ベースフイルムとの接着性が悪く、例えばセロテー
プ等が貼り付かない欠点がある。
〈発明の目的〉 本発明の目的は、安定した帯電防止性を有するフイル
ムであって、透明性、平坦性、易滑性にすぐれ、かつ密
着性の高い帯電防止性フイルムを提供することにある。
〈発明の構成・効果〉 本発明の目的は、本発明によれば、ポリエステルフイ
ルムの少なくとも片面に、(A)アクリル系樹脂、
(B)共重合ポリエステル樹脂、(C)平均粒径0.5μ
m以下の微粒子及び(D)帯電防止剤からなる薄層を設
けた帯電防止性ポリエステルフイルムであって、成分
(A)の量が、成分(B)の量に対し0.25〜1.0倍であ
り、成分(A)及び成分(B)の総量と、成分(C)の
量と、成分(D)の量が20〜80重量%、5〜40重量%、
5〜75重量%の割合にあることを特徴とする帯電防止性
ポリエステルフイルムによって達成される。
本発明においてポリエステルフイルムを形成するポリ
エステルとは、芳香族二塩基酸またはそのエステル形成
性誘導体とジオールまたはそのエステル形成性誘導体と
から合成される線状飽和ポリエステルである。かかるポ
リエステルの具体例として、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテ
レフタレート)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカ
ルボキシレート等が例示でき、これらの共重合体または
これらと小割合の他樹脂とのブレンド物なども含まれ
る。
かかる線状飽和ポリエステル樹脂を熔融押出し、常法
でフイルム状となし、配向結晶化及び熱処理結晶化せし
めたものが本発明におけるポリエステルフイルムであ
る。このポリエステルフイルムとしては、結晶融解熱と
して走査型熱量計によって窒素気流中[10℃/分の昇温
速度において]で測定した値が通常4cal/g以上を呈する
程度に結晶配向したものが好ましい。
本発明において、ポリエステルフイルムの少なくとも
片面に形成している薄層は、(A)アクリル系樹脂、
(B)共重合ポリエステル樹脂、(C)平均粒径0.5μ
m以下の微粒子及び(D)帯電防止剤からなる。
前記(A)アクリル系樹脂は、例えばアクリル酸エス
テル(アルコール残基としてはメチル基、エチル基、n
−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブ
チル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロ
ヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル
基等を例示できる);メタクリル酸エステル(アルコー
ル残基は上記と同じ。);2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピル
メタクリレート等の如きヒドロキシ含有モノマー;アク
リルアミド、メタクリルアミド、N−メチルメタクリル
アミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチロールア
クリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,N
−ジメチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルア
クリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、
N−フェニルアクリルアミド等の如きアミド基含有モノ
マー;N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−
ジエチルアミノエチルメタクリレート等の如きアミノ基
含有モノマー;グリシジルアクリレート、グリシジルメ
タクリレート、アリルグリシジルエーテル等の如きエポ
キシ基含有モノマー;スチレンスルホン酸、ビニルスル
ホン酸、およびそれらの塩(例えばナトリウム塩、カリ
ウム塩、アンモニウム塩等)等の如きスルホン酸基また
はその塩を含有するモノマー;クロトン酸、イタコン
酸、アクリル酸、マレイン酸、フマール酸、及びそれら
の塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム
塩等)等の如きカルボキシル基またはその塩を含有する
モノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水
物を含有するモノマー;その他、ビニルイソシアネー
ト、アリルイソシアネート、スチレン、ビニルメチルエ
ーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルトリスアルコキ
シシラン、アルキルマレイン酸モノエステル、アルキル
フマール酸モノエステル、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、アルキルイタコン酸モノエステル、塩化ビ
ニリデン、酢酸ビニル、塩化ビニル等の単量体の組合せ
からつくられたものであるが、アクリル酸誘導体、メタ
クリル酸誘導体等の如き(メタ)アクリル酸単量体の成
分が50モル%以上含まれているものが好ましく、特にメ
タクリル酸メチルの成分を含有しているものが好まし
い。またアクリル系樹脂は二次転移温度が20〜90℃、更
には30〜80℃のものが好ましい。
かかるアクリル系樹脂は分子内の官能基で自己架橋す
ることができるし、メラミン樹脂やエポキシ化合物等の
架橋剤を用いて架橋することもできる。
前記(B)共重合ポリエステル樹脂を構成する酸成分
としてはテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、アジピン
酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、コハク酸、5
−Naスルホイソフタル酸、2−Kスルホテレフタル酸、
トリメリット酸、トリメシン酸、無水トリメリット酸、
無水フタル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、トリメリット
酸モノカリウム塩等の多価カルボン酸を例示しうる。ま
た、ヒドロキシ化合物成分としてはエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、p−キシリレングリコール、ビスフェノールA−エ
チレンオキシド付加物、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、ポリエチレンオキシドグリコール、
ポリテトラメチレンオキシドグリコール、ジメチロール
プロピオン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ジメチロールエチルスルホン酸ナトリウム、ジメチロー
ルプロピオン酸カリウム、等の多価ヒドロキシ化合物を
例示しうる。これらの化合物から、常法によってポリエ
ステル系樹脂をつくることができる。水性塗布液をつく
る場合には、5−Naスルホイソフタル酸成分またはカル
ボン酸塩基を含有するポリエステル系樹脂を用いるのが
好ましい。
かかる共重合ポリエステル樹脂は分子内に官能基を有
する自己架橋型とすることができるし、メラミン樹脂、
エポキシ樹脂のような硬化剤を用いて架橋することもで
きる。
前記(C)微粒子としては、例えばポリスチレン、ポ
リメチルメタクリレート、メチルメタクリレート共重合
体、メチルメタクリレート共重合体架橋体、ポリテトラ
フルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリ
アクリロニトリル、ベンゾグアナミン樹脂等の如き有機
質微粉末;シリカ、アルミナ、二酸化チタン、カオリ
ン、タルク、グラファイト、炭酸カルシウム、長石、二
硫化モリブデン、カーボンブラック、硫酸バリウム等の
如き無機質微粉末等が挙げられる。これらは乳化剤等を
用いて水性分散液としたものであってもよく、また、微
粉末状で水性液に添加できるものであってもよい。これ
らのうち有機質微粉末、更にはポリメチルメタクリレー
ト粉末が好ましい。また、微粒子は水分散液中で沈降す
るのを避けるため、比重が3を超えないことが好まし
い。
かかる微粒子の平均粒径は0.5μm以下である。好ま
しくは0.01〜0.15μmである。平均粒径が0.5μmより
大きいと、透明性、耐削れ性(耐久性)が低下し好まし
くない。
前記微粒子は、塗膜自体の微小突起の均一形成を促進
する作用と微粉末自体による塗膜の補強作用とを奏し、
更には樹脂(A)及び(B)の塗膜への耐ブロッキング
性、摩擦力の低減性等への作用及び両者の相乗作用によ
る塗膜への耐スクラッチ性向上とあいまってポリエステ
ルフイルムに優れた滑り性を賦与する。
さらに、前記(D)帯電防止剤としては、分子量5000
以上の高分子型帯電防止剤が好ましい。例えば、メタク
リルスルホン酸ナトリウム、2−ナトリウムスルホエチ
ルメタクリレート等を用いたアニオン性の高分子型帯電
防止剤が好ましく用いられる。この帯電防止性の効果を
あげるために少量の低分子型帯電防止剤を併用すること
もできる。
本発明において、薄層を形成する各成分の割合は、成
分(A)及び成分(B)の総量と、成分(C)の量と、
成分(D)の量が20〜80重量%、5〜40重量%、5〜75
重量%の割合であることが必要であり、特に、30〜70重
量%、5〜40重量%、5〜75重量%の割合にあることが
好ましい。成分(A)及び成分(B)の総量が20重量%
未満であると薄層の耐削れ性が不良となりその結果平坦
性が不足し、80重量%を超えると滑り性やブロッキング
性が不良となる。成分(C)の量が5重量%未満である
と滑り性やブロッキング性が不良となり、40重量%を超
えると耐削れ性や透明性が不良となる。また、成分
(D)の量が5重量%未満であると帯電防止性が不足
し、75重量%を超えると透明性が不良となる。また成分
(A)と成分(B)の割合は前者が後者の0.25〜1.0重
量倍である。成分(A)と成分(B)の割合が0.25重量
倍より小さいと、成分(D)の相溶性が低下し、フイル
ム表面が不透明になり、好ましくない。また成分(A)
と成分(B)の割合が1.0重量倍よりも大きいと、帯電
防止層(塗膜)の表面粗さが悪く、また耐削れ性が悪い
ためフイルム走行系のガイドロールに削れ粉が付着し、
その転写によってフイルム表面に凹凸が生じ、粗れので
好ましくない。
本発明における薄層は、ポリエステルフイルムの製造
過程で塗布液を塗布することで形成するのが好ましい。
例えば、配向結晶化の過程が完了する前のポリエステル
フイルムの表面に水性塗布液を塗布するのが好ましい。
ここで、結晶配向が完了する前のポリエステルフイル
ムとは、該ポリマーを熱熔融してそのままフイルム状と
なした未延伸状フイルム:未延伸フイルムを縦方向また
は横方向の何れか一方に配向せしめた一軸延伸フイル
ム:さらには縦方向及び横方向の二方向に低倍率延伸配
向せしめたもの(最終的に縦方向または横方向に再延伸
せしめて配向結晶化を完了せしめる前の二軸延伸フイル
ム)等を含むものである。
本発明のフイルムは、好ましくは結晶配向が完了する
前の末延伸或いは少なくとも一軸方向に延伸された状態
のフイルムに上記組成物の塗布液を適用し、そのまま縦
延伸及び/又は横延伸と熱固定とを施す所謂インライン
コーティング方式で製造する。その際、配向結晶化の過
程が完了する前のポリエステルフイルムの表面に塗膜を
円滑に塗設できるようにするために、予備処理としてフ
イルム表面にコロナ放電処理を施すか、または被覆組成
物とともにこれと化学的に不活性な界面活性剤を併用す
ることが好ましい。かかる界面活性剤は組成物水性液の
表面張力を40dyne/cm以下に降下できるようなポリエス
テルフイルムへの濡れを促進するものであり、例えば、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオ
キシエチレン−脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス
テル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石鹸、ア
ルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホ
コハク酸塩等のアニオン型、ノニオン型界面活性剤等を
挙げることができる。更に、本発明の効果を消失させな
い範囲において、例えば紫外線吸収剤、潤滑剤等の他の
添加剤を混合することができる。
上記塗布液、殊に水性塗布液の固形分濃度は、通常30
重量%以下であり、15重量%以下が好ましい。粘度は10
0cps以下、好ましくは20cps以下が適当である。塗布量
は走行しているフイルム1m2当り約0.5〜20g、更には1
〜10gが好ましい。換言すれば、最終的に得られる二軸
延伸フイルムにおいて、フイルムの一表面に1m2当り約
0.001〜1g、更には約0.01〜0.3gの固形分が好ましい。
塗布方法としては、公知の任意の塗工法が適用でき
る。例えばロールコート法、グラビアコート法、ロール
ブラッシュ法、スプレーコート、エアーナイフコート、
含浸法およびカーテンコート法などを単独または組合せ
て適用するとよい。
本発明における好ましい製造法によれば、上記水性液
は、好ましくは縦一軸延伸が施された直後のポリエステ
ルフイルムに塗布され、次いで、横延伸および熱固定の
ためのテンターに導かれる。その際、塗布物は未固化の
塗膜の状態でフイルムの延伸に伴ってその面積が拡大さ
れかつ加熱された水を揮散し、二軸延伸されたポリエス
テルフイルム表面に多数の微小突起を有する薄層が強固
に固着される。この加熱処理は、好ましくは約100〜約2
40℃の温度で約1〜約20秒間行われる。
ポリエステルフイルムの配向結晶化条件、例えば延
伸、熱固定等の条件は、従来から当業界に蓄積された条
件で行うことができる。
本発明のポリエステルフイルムは、バインダーにアク
リル系樹脂及び共重合ポリエステル樹脂を用い、これに
特定粒径の微粒子特に有機系微粒子と主として高分子型
帯電防止剤とを混合したものをベースフイルムに塗布す
ることで、優れた接着性、透明性、易滑性及び帯電防止
性を兼備させたものであり、特にOHP用フイルム、ソー
ター用フイルム等として有用である。このフイルムは、
例えば108〜1013Ω/□の表面固有抵抗を有し、かつこ
の表面固有抵抗が雰囲気の影響を受け難い特徴を有す
る。更に塗膜のベースフイルムへの密着性に優れてい
る。
〈実施例〉 以下、実施例をあげて本発明を更に説明する。なお、
「部」は重量部を意味し、またフイルム特性は次の方法
で測定した。
1.表面固有抵抗値 8cm角のフイルムサンプルにアルミを蒸着し、23℃、6
0%RHの条件下で高圧電源抵抗器と振動容量型微小電流
電位計を用いて表面固有抵抗値(Ω/□)を測定した。
2.表面滑り性 塗膜面同士を温度23℃、湿度60%RHにおいて1Kg荷重
での静摩擦係数を東洋テスター社製のスリッパリー測定
試験器を用いて測定する。
3.ブロッキング性 塗膜面同士を合わせてから10cm×5cm角に切り、これ
に60℃、80%RHの雰囲気中で17時間、6Kg/cm2の荷重を
かけ、次いでこの5cm巾の剥離強度を測定する。このと
きの剥離スピードは100mm/分である。
4.表面粗さ(Ra) JIS S0601に準じて測定する。すなわち、東京精密社
(株)製の触針式表面粗さ計(SURFCOM 3B)を用いて、
針の半径2μ、荷重0.07gの条件下にチャートにフイル
ム表面粗さ曲線をかかせ、得られるフイルム表面粗さ曲
線からその中心線の方向に測定長さLの部分を抜き取
り、この抜き取り部分の中心線をX軸とし、縦倍率の方
向をY軸として、粗さ曲線Y=f(x)で表わしたと
き、次の式で与えられる値(Ra:μm)をフイルム表面
粗さとして定義する。
本発明では、基準長を0.25mmとして8個測定し、値の
大きい方から3個除いた5個の平均値としてRaを表わ
す。
5.フイルムの透明性(ヘーズ) 日本精密光学(株)製のPoic Hazemeter SEP-HS-D1で
測定した。
比較例1 25℃のオルソクロロフェノール中で測定した固有粘度
0.65の、無機質フィラーを全く含まないポリエチレンテ
レフタレートをエクストルーダーで口金から押出し、こ
れを40℃に冷却したドラム上で静電印加を行いながら厚
さ1050μmの押し出しフイルムとし、続いてこれを93℃
に加熱した金属ロール上で長手方向に3.6倍に延伸し
た。次いで、テンター内に導き98℃の予熱ゾーンを通過
せしめ、105℃で横方向に3.9倍に延伸し、更に225℃で
6.3秒間熱固定を行い、結晶配向を完結させたあとエッ
ジをスリットしながら捲取テンション9.8Kgの条件にお
いて500mm幅で捲取りを行った。最終的にフイルムは平
均75μmの厚さを有していた。
フイルム間相互の滑りが悪いためフイルムロールに皺
が発生した。一度この皺が発生すると、それが次々と表
層部へ伝播集中して、ロール端部の一方側は固く、中央
部が柔らかくなるといった到底商品形態をなさない捲姿
となった。
別に捲取テンションを極度におとし4.66Kgで捲取った
が、端部が不揃いとなる以外に捲皺もみられ、完全なも
のが得られなかった。このフイルムの諸特性を第1表に
示す。
実施例1 (A)アクリル系水分散体「アクリゾールA08」(日
本カーバイド(株)製:メチルメタクリレート成分41モ
ル%、エチルアクリレート成分46モル%、アクリロニト
リル成分7モル%、N−メチロールメタクリルアミド成
分5モル%およびメタクリル酸成分1モル%のアクリル
系共重合体)30重量部(非揮発成分として)、(B)共
重合ポリエステル樹脂水分散体「ペスレジン2000」(高
松油脂(株)製:酸成分がテレフタル酸82モル%、アジ
ピン酸10モル%および5−スルホイソフタル酸Na塩8モ
ル%、グリコール成分がエチレングリコール90モル%お
よびジエチレングリコール10モル%の共重合ポリエステ
ル)28重量部、(C)平均粒径0.03μmの酸化珪素水分
散体10重量部、(D)Newcol271A(日本乳化剤(株)
製: )28重量部、並びにポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル「NS208.5(日本油脂(株))4重量部をイオ
ン交換水で希釈溶解し、固形分濃度2重量%の塗布液を
調製した。
比較例1と同じ二軸延伸フイルムの製法において、縦
延伸が終了した一軸延伸フイルムがテンターに入る直前
の位置で、このフイルムの片面上に、上記の塗布液をキ
スコート法にて均一に塗布した。このときの平均塗布量
は上記一軸延伸フイルム1m2当り、約4gウェット量であ
った(この量は、下記の二軸延伸フイルムでは1m2
り、約0.02gに相当する)。片面塗布を施した一軸延伸
フイルムをテンター内に導き98℃の予熱ゾーンを通過せ
しめ、105℃で横方向に3.9倍に延伸し、更に225℃で熱
固定を行った。このフイルムの諸特性を第1表に示す。
実施例2〜6および比較例2〜5 第2表および第3表の組成の塗布液を調整した以外は
実施例1と全く同様な方法で帯電防止性ポリエステルフ
イルムを得た。その特性を第1表に示す。尚、第2表お
よび第3表の数値は、塗布液中の各成分の非揮発成分と
しての重量部を示す。
ここで アクリルエマルジョン(1); メチルメタアクリレート/エチルアクリレート/N−メ
チロールアクリルアミド=50/45/5(モル%) アクリルエマルジョン(2); メチルメタアクリレート/エチルアクリレート/メタ
アクリルアミド=45/47/8(モル%) AS剤(1); メチルメタアクリレート/アクリロニトリル/メタク
リルスルホン酸Na=49/8/43(モル%) AS剤(2); メチルメタアクリレート/エチルアクリレート/2−Na
スルホエチルメタアクリレート=51/24/25(モル%) を表わす。
第1表から明らかの如く、本発明のポリエステルフイ
ルムは透明で帯電防止性がよく、更に滑り性も兼備して
いる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステルフイルムの少なくとも片面
    に、(A)アクリル系樹脂、(B)共重合ポリエステル
    樹脂、(C)平均粒径0.5μm以下の微粒子及び(D)
    帯電防止剤からなる薄層を設けた帯電防止性ポリエステ
    ルフイルムであって、成分(A)の量が、成分(B)の
    量に対し0.25〜1.0倍であり、成分(A)及び成分
    (B)の総量と、成分(C)の量と、成分(D)の量が
    20〜80重量%、5〜40重量%、5〜75重量%の割合にあ
    ることを特徴とする帯電防止性ポリエステルフイルム。
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JPS6061259A (ja) * 1983-09-14 1985-04-09 ダイアホイルヘキスト株式会社 ポリエステルフイルム
JPS6063161A (ja) * 1983-09-16 1985-04-11 ダイアホイルヘキスト株式会社 ポリエステルフイルム
JPH01156337A (ja) * 1987-12-14 1989-06-19 Diafoil Co Ltd 塗布層を有するポリエステルフイルム

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JPH0326543A (ja) 1991-02-05

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