JP2520255B2 - 印刷物を把持、搬送、解放するための方法と器具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は印刷物の把持、搬送および解放のための方
法と器具に関するもので、特に回転する態様で駆動され
るエンドレスのリンクチェーンまたはローラチェーンお
よび作動的にその上に結合している把持および締め部材
によってうろこ状に重なり合った印刷物の流れを形成し
ている場合に生じるものに関する。

スイス特許第592562号はうろこ状に重なり合った印刷
物の流れ中で生じる印刷物または類似物用のコンベアを
開示している。その中で、上、下部に締め舌片を有する
間隔を隔てた把持装置が回転するテンション部材（リン
クチェーン）上に設けられている。この器具内で個々の
把持装置は、上記締め舌片がコピーを把持するようその
端部に係合し、その後回転運動の結果、下部舌片がコピ
ーの端縁下部にぶら下がるような方法でストリーム形成
を行なうようにもたらされる。２つの締め舌片はその後
把持装置をサブストレートに対して押圧するか、または
ばねの張力によって閉成位置へ持って行かれる。

先行技術はまた三次元のモダンなリンクチェーンを含
んでおり、このリンクチェーンは比較的高速で移動かつ
駆動が可能であり（スイス特許第538065号）地勢上困難
な搬送通路を克服するためにも適しており、またこれは
複数の作動的に相互に結合されたチェーンリンクを含
み、チェーンリンクは球状のセグメント上の関節に装置
されている。

この発明を実行するために、この発明の方法および器
具が基づいている問題は、エンドレスのリンクチェーン
を用いて、特に前記のモダンな３次元に可動なエンドレ
スのリンクチェーンを用いた場合の印刷物の搬送に関し
ている。したがって、この発明の目的は、簡単な構成
で、移送点で対応する印刷物を比較的短い間隔で機能的
に拾い上げ、それらを所望の通路形状にわたって搬送
し、予め定められた引渡点で自動的に解放することであ
る。

この発明の方法は、移送および引き渡し点の付近で単
一の把持および締め部材が、個々の印刷物の把持および
解放のためには、少なくとも１個の弾性ある締めアーム
が運搬アームに関して持ち上げられ、搬送のためには、
制御部材を離れるとスナップ状の態様で弾性の復元力に
より閉成位置へ戻るよう動作させることを特徴とする。
この方法を実行するためのこの発明の器具は、エンドレ
スのリンクチェーンに配置され、かつそこに作動的に結
合される把持および締め部材を含み、個々の把持および
締め部材は一片として構成され、かつ中央の固定アー
ム、それに関して一方の側に位置する運搬アーム、反対
側に位置するばねアーム、および閉成位置において予め
与えられたテンションで運搬アームに係合する締めアー
ムを有し、締めアームとばねアームはともに適切な制御
手段を用いて閉成位置から開成位置へ移送可能であり、
またばねアームの弾性の復元力によって再び閉成位置へ
戻り得ることを特徴とする。

この発明は以下に非制限的な実施例および添付図に関
して非常に詳細に記載される。

第１図は、たとえば印刷物を図示されていない通常の
うろこ状に重なり合った印刷物の流れから、対応的に構
成され、配置された把持および締め部材10を有するエン
ドレスのリンクチェーン90によって把持および搬送する
ような、偏平な物品を把持し搬送するための搬送手段10
0の一部の図解的な側面図である。

それ自体が公知のリンクチェーン90は、引張りおよび
圧縮力をかけることができ、かつ三次元リンクチェーン
として構成され、球状のセグメント状の関節92ととも
に、印刷物の搬送を許容する、複数の作動的に相互に結
合したチェーンリンク91を含む。

第１および第２のコンベアベルト間の図示されていな
い移送点で、印刷物は把持および締め部材10によって把
持され、また図示されていない引き渡し点で解放され
る。

ガイド部材および第１図において図示されていない単
一または２個のチェーン溝によってガイドされたリンク
チェーン90のコースは、長さに依存した寸法同様、その
地勢上および空間的な配向に関して大部分は独立してい
る。ガイド部材はたとえば第１図に図解的に示されてい
るように、スプロケット状のガイドまたは戻りプーリ80
によって構成されている。

対応的に構成されかつ配置された図示されていないチ
ェーン駆動によって、リンクチェーン90は矢印Ｚの方向
に実質的に回転する態様で駆動される。適切な制御手段
によって、リンクチェーン90はその長さ方向の軸のまわ
りに矢印Ｘ′の方向に回転でき、そのためリンクチェー
ン91に作動的に結合している把持および締め部材はその
位置に関して回転し得る。

第２図はコンベア手段100の平面図であり、ガイドプ
ーリ80、間隔を隔てたチェーンリンク91の付いたリンク
チェーン90、およびそれに対して作動的に結合した把持
および締め部材10の一部を見ることができる。移送点付
近で、好ましくはリンクチェーン90の両側に穴を付けた
リンク状の態様で作用するスキッド状の制御部材70、7
1′があり、それらはコンベア手段100に固定され得、ま
たは固定される必要なく、またたとえばガイドプーリ80
とともに回転し、その結果、リンクチェーン90の回転中
に個々の把持および締め部材が連続的に作動される。

制御部材70、70′の動作は第３図に関して以下に述べ
る。

リンクチェーン90が矢印Ｚの方向に動くとき、リンク
チェーン90の関節92に固定されている把持および締め部
材10は２つの制御部材70、70′と係合する。ばねアーム
20は傾斜した当接する表面71、71′に衝突し、その後滑
り表面72上を搬送される。

この過程中に、弾性ある部品20、24はばねアームとし
て作用する部分20が制御部材70の滑り表面72を圧迫する
まで、矢印Ｈの方向に強制的に基本的な位置（第３図に
おいて破線で示した20、24部）から移動させられる。こ
の位置では把持および締め部材10は開成位置になり、か
つ矢印Ｚの方向に動かされ、そのため印刷物たとえば折
り畳まれた新聞、雑誌または類似物のような、参照符号
Ｄで示したものが第３図に示す態様でパートＢまたは図
示のないカラーまたはホールドが締めアームとして作動
する部品24と滑りおよび締め面として作動する支持アー
ム16の間に形成される隙間Ｓに入ろうとする状態で通過
する。把持および締め部材10の矢印Ｚの方向への搬送の
動きを通じて、印刷シートＤは矢印Ｙの方向に隙間Ｓの
中へ印刷物の明らかに規定された停止点であるウェブ22
の内側端縁22′まで挿入される。ばねアーム20が制御部
材70の後縁74に到達し、滑り表面72との係合が離れるや
否や、ばねアーム20の復元力の結果、新聞Ｄを囲んだま
まで締めアーム24はスナップ状の態様で運搬アーム16に
対して押し付けられる。

リンクチェーン90が矢印Ｚの方向に動くと、各把持お
よび締め部材10は制御部材70、70′上を走行することに
よって開いており、その後印刷物Ｄまたは類似物を固定
したままでスナップ状の態様で再び閉じる。

このような制御部材70、70′が、それぞれ、印刷物の
把持部と解放部にそれぞれ第１および第２の制御部材と
して配置され、それによって印刷物の把持と解放が行な
われる。

個々の把持および締め部材10は第３図に示すように関
節92に図示されていない態様で作動的に結合している支
持部材35上にその固定アーム11とともに配置されてお
り、ピン36によって中心に置かれ、かつ同時にそれにつ
いての回転が妨げられるとともにたとえばねじ37のよう
な固定手段によって取り外し自在にされている。

第４図は大縮尺で好ましい一辺上の把持、締め部材10
の輪郭、断面を示す。把持、締め部材はヘアピン状の態
様で湾曲部材15、18、21および23によって４回曲げら
れ、また開口12および13を有する水平方向を向いた固定
アーム11、運搬アーム16の上で間隔を隔てた態様で把持
された開口17を有し、傾斜し、また滑り部分として構成
されている運搬アーム16、固定アーム11の下部に配置さ
れそれに関して傾斜している長孔の形状をした凹部を有
するばねアーム20および実質上それに対して直角に配置
されたウェブ22および締めアーム24を含む。

ヘアピン状の態様で４回部分的に曲げられた把持およ
び締め部材10は適当なばね鋼で一片に製造される。固定
アーム11は本質的に、湾曲部15を有する印刷物運搬アー
ム16、湾曲部18を有するばねアーム20、湾曲部21を有す
る印刷物停止ウェブ22および湾曲部23を有する締めアー
ム24が連続的に結合しているベースを形成している。滑
り表面として構成された運搬アーム16は固定アーム11に
関して片側に傾いている。固定アーム11に関してばねア
ーム20は鋭角ｂをなして反対側へ傾斜し、一方十分な持
ち上げ自由と回復力を形成し、それに対してウェブ22は
実質上直角をなして接続されている。

湾曲部分23に接続された締めアーム24はばねアーム20
に関して実質上平行で間隔を隔てて位置しており、湾曲
部15または運搬アーム16に対して、対応する初期強制力
によって圧迫される。把持および締め部材10の好ましい
実施例によれば、ばねアーム20の長さは固定アーム11の
長さの約２倍であり、締めアーム24は前縁25とともに概
略把持および締め部材10の中央まで延びている。

１つの実施例において、締めアーム24の締め長さは把
持および締め部材10の全幅に対応し、移動方向に対して
直角に配向された幅Ｋは、移動方向に配向された長さ
Ｋ′の約３倍である。以下に記述される別の実施例は追
加の固定部材を有する。

第５図は把持および締め部材10を平面図および一部切
取り図で示しており、開口17を有する運搬アーム16、開
口12を有する固定アーム11の一部および締めアーム24を
見ることができる。全幅Ｋにわたって丸くなっており、
最初に折り畳まれた印刷物たとえば新聞Ｄ（第３図）の
Ｂ部と係合する締めアーム24の前縁25は決断点Ｐ（決断
ピーク）が締めアーム24の中央部正面に形成され、鈍角
をなすよう形成され、新聞Ｄの部分Ｄと係合するように
鋭角ａで面取りされている。

この決断点は開かれた把持部材10の中へその全幅にわ
たって印刷物等の問題のない明確に規定された挿入を行
なうために使用される。それゆえ、全シート、すなわち
シートの完全な積み重ねをともに把持する必要なしに折
り畳まれた印刷物の部分Ｂの束になったページまたはシ
ート間を掴むことができる。掴んだ部分と残りの掴んで
いない部分との分割のための、個々のシート間への傾斜
部分の浸透は、折り畳まれた印刷物の開き側とクランプ
の最初の接触によって、この決断ピークによって決定さ
れる。第５図の実施例においては、締めアーム24は外側
領域で十分丸くなった端縁26を有する。固定アーム11と
ウェブ22の一部分同様湾曲部分18、15の部分も見ること
ができる。

第６図は把持および締め部材10′の別の実施例を示
し、運搬アーム16′、開口12′、17′、締めアーム24′
および前縁25′を見ることができる。第５図による実施
例と異なり、この場合は締めアーム24′の外側領域は第
３図に示すように印刷物Ｄをしっかり止める爪状の締め
点26′が両側に形成されるよう下方に傾斜している。締
めアームの締め作用のためにこれら付加的な固定点の結
果として、滑らないように把持された印刷物平面内での
信頼のおける固定が得られ、そのため、印刷物を横にか
つ、または螺旋状にかなり意義深い程度まで加速可能で
ある。その結果、高速搬送速度の採用が可能である。こ
れは、この追加の侵入障害物を中和する前記の決断点と
ともに、いかなる隠された不利な点もなしに締め器具を
改良する効果的な実施例が得られる。

第７図は単一のチェーンチャンネルとして構成された
ガイドレール50内に配置され、ガイドされたリンクチェ
ーン90の側面図を示し、長さ方向のスロット51にガイド
されたウェブ31を有する関節92上に配置された支持部材
35を見ることができる。支持部材35には対応するように
構成され、把持および締め部材10を受けかつ固定するた
めの固定アーム11に作動的に結合された運搬プレート30
が設けられている。ウェブ31の両側で、ガイドレール50
上にランナー状の制御部材75、75′が設けられており、
そのためそれに接触すると、第３図に関連して述べたよ
うに、把持および締め部材10の弾性ある部分20、22およ
び24は閉成位置から開成位置へ持ち上げられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は偏平な物品を把持し、搬送し、引き渡すための
リンクチェーンを有するコンベア手段の図解的に示され
た部分である。第２図は第１図に従った平面図のコンベ
ア手段である。第３図は第１図の円Ａで囲まれた部分の
詳細で、作動的に開成位置状態のリンクチェーンに接続
された把持および締め部材を大縮尺で示したものであ
る。第４図は把持および締め部材の輪郭断面の詳細を大
縮尺で示したものである。第５図は把持および締め部材
の平面図である。第６図は把持および締め部材のさらな
る実施例の平面図である。第７図は単一通路のガイドレ
ール内に配置されたリンクチェーンとその上に固定され
た把持および締め部材の断面図である。 図において10は把持および締め部材、11は固定アーム、
16は運搬アーム、20はばねアーム、24は締めアーム、7
0、70′は制御部材、90はリンクチェーンである。

Claims (8)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】回転する態様で駆動されるエンドレスのリ
   ンクチェーンおよび作動的にその上に結合される把持お
   よび締め部材によってストリーム状に発生する印刷物の
   把持、搬送および解放するための方法であって、移送お
   よび引渡点付近から、または移送および引渡点付近へ移
   動する個々の把持および締め部材（10）が対応して配置
   された制御部材（70,70′）により少なくとも１個の弾
   性ある締めアーム（24）が個々の印刷物を把持および解
   放するためには運搬アームに関して持上げられ、かつ搬
   送するためには、制御部材を離れたとき、弾性の復元力
   によってスナップ状の態様で閉位置に戻るように作動さ
   れることを特徴とする方法を実施するための器具であっ
   て、 ここの把持および締め部材（10）はばね材料で一体とし
   て構成され、かつ中央固定アーム（11）と、中央固定ア
   ームに関し一方の側に配置された運搬アーム（16）と固
   定アーム（11）に関して他方の側に配置されたばねアー
   ム（20）と閉成位置で予めのテンションを有して運搬ア
   ームに係合する締めアーム（24）を有し、締めアーム
   （24）を有するばねアーム（20）は制御部材（70,7
   0′）によって閉成位置から開成位置へ移動可能であ
   り、ばねアーム（20）の弾性復元力によって閉成位置へ
   戻ることを特徴とする、器具。
2. 【請求項２】固定アーム（11）、運搬アーム（16）、ば
   ねアーム（20）、締めアーム（24）および対応する形状
   の湾曲部分（15,18,21,23）とを含む把持および締め部
   材は実質的にヘアピン状に４回曲げられた形状を有する
   ことを特徴とする、特許請求の範囲第１項に記載の器
   具。
3. 【請求項３】ばねアーム（20）は固定アーム（11）に関
   してウェブ（22）方向に鋭角（ｂ）で傾いており、また
   運搬アーム（16）上に係合している締めアーム（24）は
   ばねアーム（20）に関して間隔を保って並行に配置され
   ていることを特徴とする、特許請求の範囲第１項または
   第２項に記載の器具。
4. 【請求項４】移動方向（Ｚ）に直角に配向された幅
   （Ｋ）は締めアーム（24）の締め長さに対応し、かつ移
   動方向（Ｚ）に配向された把持および締めアームの長さ
   の約３倍であることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   ないし第３項のいずれかに記載の器具。
5. 【請求項５】個々の把持および締め部材（10）は固定ア
   ーム（11）によってリンクチェーン（90）の関節（92）
   に作動的に結合された支持部材に対して取外し自在に固
   定されていることを特徴とする特許請求の範囲第１項に
   記載の器具。
6. 【請求項６】制御手段は傾斜のついた当接表面（71,7
   1′）と平面の滑り面（72,72′）が設けられる２つのラ
   ンナー状の制御部材（70,70′）（75,75′）から構成さ
   れ、前記ランナー状の制御部材において当該表面（71）
   の端縁（73,73′）から滑り面（72）までの高さ間隔は
   対応する把持および締め部分（20,22,24）が運搬アーム
   （16）と締めアーム（24）との間で隙間を形成するのに
   必要な距離と同じであることを特徴とする、特許請求の
   範囲第１項に記載の器具。
7. 【請求項７】印刷物（Ｄ）に向かっている締めアーム
   （24）の前縁は締めアーム（24）の全面に鋭角をなすよ
   う形成された決断点が存在するよう鋭角（ａ）に面取り
   されていることを特徴とする特許請求の範囲第１項また
   は第２項に記載の器具。
8. 【請求項８】外縁が直角に曲がっているため、締めアー
   ム（24）には印刷物に面している２つの歯状の締め点
   （26）が設けられていることを特徴とする、特許請求の
   範囲第１項または第２項に記載の器具。