JP2516276C - - Google Patents

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JP2516276C
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、優れた感光特性を保持しつつ、基板に対し現像時さらには硬化後の
PCT(プレッシャークッカーテスト)処理後でも高密度な感光性ポリイミド樹
脂組成物に関するものである。 [従来の技術] 従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜などには、耐熱性が優れ、また卓
越した電気絶縁性、機械強度などを有するポリイミドが用いられているが、ポリ
イミドパターンを作成する繁雑な工程を簡略化する為にポリイミド自身に感光性
を付与する技術が最近注目を集めている。 例えば、下式 で示されるような構造のエステル基で感光性基を付与したポリイミド前駆体組成
物(例えば特公昭55−41422号公報)などが知られている。 これらは、いずれも適当な有機溶剤に溶解し、ワニス状態で塗布、乾燥した後
、フォトマスクを介して紫外線照射し、現像、リンス処理して所望のパターンを
得、さらに加熱処理することによりポリイミド被膜としている。 感光性を付与したポリイミドを使用するとパターン作成工程の簡素化効果があ
るだけでなく、毒性の強いエッチング液を使用しなくてすむので安全でかつ公害
上も優れており、ポリイミドの感光性化は、今後一層重要な技術となることが期
待されている。 しかし、かかる従来の感光化技術を適用すると、エステル基で感光性基を付与
したポリイミド前駆体組成物では、感度が低く、基板に対して現像時、硬化後P
CT処理などにより剥がれが生じるなど、半導体工業で使用することは難しかっ
た。 また、感度を高めること、基板との密着性を高める為に、下記式で示されるよ
うな 多官能の感光基を導入し、さらにビニルシランのような密着助剤を添加すること
で、高密度かつ高密着な感光性樹脂組成物が得られることも知られている(K.L.
Mittal,Polyimides-Synthesis,Characterizaion and Applications Vol.2,p91
9(1984)。しかし、かかる技術では、高密度ではあるものの、密着性については
硬化直後は向上するが、現像時や硬化後のPCT処理後は向上が認められないな
ど、多くの問題点を有していた。 [発明が解決しようとする課題] 本発明の目的とするところは、ポリアミド酸中の一部のカルボキシル基へアク
リル(メタクリル)基を導入したポリアミド酸エステル、吸収極大波長が330
〜500nmの増感剤、及びジシロキサン結合を有するシロキサン含有ポリアミ
ド酸、そのエステル化物、又はシロキサン含有ポリイミドを必須成分とすること
により、優れた感光特性を保持しつつ、基板に対して現像時さらには硬化後のP
CT処理によっても密着性が低下しない感光性樹脂組成物を提供するにある。 [課題を解決するための手段] 本発明は、(1)(A)下記式〔I〕で示されるポリアミド酸エステル、 (式中、R1:フッ素原子を含まない3又は4価の有機基、 R2:フッ素原子を含まない2価の有機基、 R34:2〜6価の有機基、 R5:H又はCH3基 それぞれのR1、R2、R3、R4、R5はそれぞれが独立であって、同じであって
も違っていてもよい。 l,m、n:0又は1、p:1〜5の整数、 0<x,y<100、0<z<80かつx+y+z=100、x,y,z:各
種構造単位の百分率) (B)吸収極大波長(λ max)が330〜500nmである増感剤、 (C)下記式〔II〕で示されるシロキサン含有ポリアミド酸及び/又はそのエス
テル化物及び/又は下記式〔III〕で示されるシロキサン含有ポリイミド(式中、R6:フッ素原子を含まない4価の有機基 8:2〜6価の有機基 R9:H又はCH3 r:1〜5の整数) を必須成分とする感光性樹脂組成物、 (2)(A)式〔I〕で示されるポリアミド酸エステル100重量部に対して、 (B)増感剤0.1〜10重量部、 (C)式〔II〕で示されるシロキサン含有ポリアミド酸及び/又はそのエステル
化物及び/又は式(III〕で示されるシロキサン含有ポリアミド1〜30重量部
を必須成分とする感光性樹脂組成物である。 [作用] 本発明において用いる一般式〔I〕で示されるポリアミド酸エステルは、高い
感度を有しながら、残存するカルボキシル成分により、現像時の基板に対する密
着性を向上させる。 一般式〔I〕中、R1はフッ素原子を含まない3又は4価の有機基を有する化
合物から導入されるもので、通常芳香族テトラカルボン酸又はその誘導体及び芳
香族トリカルボン酸又はその誘導体が主に使用される。例えば、トリメリット酸
無水物、ピロメリット酸二無水物、ベンゼン1,2,3,4−テトラカルボン酸
二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2
,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,6,7
−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸
二無水物、ナフタレン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレ
ン1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,6,7−
テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキ
サヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジ
メチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−2,3,6,7−
テトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テ
トラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,5,8−テトラカ
ルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロタフタレン−1,4,5,8
−テトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−テトラクロロナフタレン−2,
3, 6,7−テトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物
、2,3,3’,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物,3,3″,4,
4″−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3″−p−
テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3″,4″−p−テルフェニ
ルテトラカルボン酸無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−
プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−プロパン
無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフ
ェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水
物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキ
シフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
エタ二無水物、ベリレン−2,3,8,9−テトラカルボン酸無水物、ペリレン
−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−4,5,10,1
1−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−5,6,11,12−テトラカルボ
ン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,7,8−テトラカルボン酸二無水物、
フェナンスレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン
−1,2,9,10−テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1,2,3
,4−テトラカルボン酸二無水物、ビラジン−2,3,5,6−テトラカルボン
酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、チオフ
ェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物などがあげられるが、これら
に限定されるものではない。また、使用にあたっては、1種類でも2種類以上の
混合物でもかまわない。 本発明において用いるR2は、フッ素原子を含まない2価の有機基で、その導
入には通常芳香族ジアミン及び/又はその誘導体が使用される。例えばm−フェ
ニレン−ジアミン、1−イソプロピル−2,4−フェニレン−ジアミン、p−フ
ェニレン−ジアミン、4,4’−ジアミノ−ジフェニルプロパン、3,3’−ジ
アミノ−ジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノ−ジフェニルエタン、3,3 ’−ジアミノ−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−ジフェニルメタン、3
,3’−ジアミノ−ジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−ジフェニルスルフ
ィド、3,3’−ジアミノ−ジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノ−ジフ
ェニルスルホン、3,3’−ジアミノ−ジフェニルスルホン、4,4’−ジアミ
ノ−ジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノ−ジフェニルエーテル、ベンジジ
ン、3,3’−ジアミノ−ジフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミ
ノ−ビフェニル、3,3’−ジメトキシ−ベンジジン、4,4”−ジアミノ−p
−テルフェニル、3,3”−ジアミノ−p−テルフェニル、ビス(p−アミノ−
シクロヘキシル)メタン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテ
ル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス(2−メ
チル−4−アミノ−ペンチル)ベンゼン、p−ビス(1,1−ジメチル−5−ア
ミノ−ベンチル)ベンゼン、1,5−ジアミノ−ナフタレン、2,6−ジアミノ
−ナフタレン、2,4−ビス(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、2,4−ジ
アミノ−トルエン、m−キシレン−2,5−ジアミン、p−キシレン−2,5−
ジアミン、m−キシリレン−ジアミン、p−キシリレン−ジアミン、2,6−ジ
アミノ−ピリジン、2,5−ジアミノーピリジン、2,5−ジアミノ−1,3,
4−オキサジアゾ−ル、1,4−ジアミノ−シクロヘキサン、ピペラジン、メチ
レン−ジアミン、エチレン−ジアミン、プロピレン−ジアミン、2,2−ジメチ
ル−プロピレン−ジアミン、テトラメチレン−ジアミン、ペンタメチレン−ジア
ミン、ヘキサメチレン−ジアミン、2,5−ジメチル−ヘキサメチレン−ジアミ
ン、3−メトキシ−ヘキサメチレン−ジアミン、ヘプタメチレン−ジアミン、2
,5−ジメチル−ヘプタメチレン−ジアミン、3−メチル−ヘプタメチレン−ジ
アミン、4,4−ジメチル−ヘプタメチレン−ジアミン、オクタメチレン−ジア
ミン、ノナメチレン−ジアミン、5−メチル−ノナメチレン−ジアミン、2,5
−ジメチル−ノナメチレン−ジアミン、デカメチレン−ジアミン、1,10−ジ
アミノ−1,10−ジメチル−デカン、2,11−ジアミノ−ドデカン、1,1
2−ジアミノ−オクタデカン、2,12−ジアミノ−オクタデカン、2,17−
ジアミノ−アイコサン、ジアミノシロキサン、2,6−ジアミノ−4−カルボキ
シリックベンゼン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシリックベンジ
ンなどが あげられるが、これらに限定されるものではない。また使用にあたっては、1種
類でも2種類以上の混合物でもかまわない。 本発明に使用する一般式〔I〕中、R3は、アクリル(メタクリル)基を1〜
5基有する感光性基である。アクリル(メタクリル)基が0では架橋構造が得ら
れず好ましくない。また6基以上のアクリル(メタクリル)基は工業上製造が困
難であるばかりでなく、分子量が大きくなるため相溶性が低下し好ましくない。
3を導入するための化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールトリアク
リレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールア
クリレートジメタクリレート、ペタエリスリトールジアクリレートメタクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペン
タメタクリレート、グリセロールジアリレート、グリセロールジメタクリレート
、グリセロールアクリレートメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリ
レート、1,3−ジアクリロイルエチル−5−ヒドロキシエチルイソシアヌレー
ト、1,3−ジメタクリレート−5−ヒドロキシエチルイソシアヌレート、エチ
レングリコール変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、プロピレングリコ
ール変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパンジア
クリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジルメタリレート
、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルアクリレート、ポリエチレングリコール変性メタクリレート、ポ
リエチレングリコール変性アクリレート、ポリプロピレングリコール変性アクリ
レート、ポリプロピレングリコール変性メタクリレートなどがあげられるが、こ
れらに限定されない。これらの使用にあたっては1種類でも2種類以上の混合物
でもかまわない。 本発明に使用する一般式〔I〕で示されるポリアミド酸エステルは、カルボキ
シル基に感光基が導入された構造単位の割合がx、一部に感光基が導入された構
造単位の割合がy、カルボキシル基が感光基で置換されていない構造単位の割合
がzであり、3種の構造単位が混在しているものである。それぞれ0<x,y<
100、0<z<80でかつx+y+z=100を満たすもので、x、y、zは 各構造単位の百分率を示すものである。zが80以上であると感光基量が少なく
感度が低く実用性が少ない。xが100の場合、カルボキシル基が無く、現像時
に基板から剥がれやすくなり、実用性が低く好ましくない。 本発明におけるポリアミド酸エステル(A)は、通常以下のようにして合成さ
れる。まず、多官能感光基R3を導入するためのアルコール基を有する化合物を
溶媒に溶解させ、これに過剰の酸無水物又はその誘導体を反応させる。この後、
残存するカルボシル基、酸無水物基に、ジアミンを反応させることにより合成す
ることができる。即ち、R3成分、酸無水物成分、ジアミン成分の反応モル比を
制御することにより、カルボキシル基の感光基置換率を容易に制御することが可
能である。 本発明で用いる増感剤(B)は、330〜500nmに吸収極大波長(λ max)を持つ
化合物である。λ maxが330nm以下であると、ポリアミック酸そのものに光が吸
収されてしまい光反応ができないので好ましくない。また、500nm以上であると
可視光で光反応してしまい作業場所をシールドルームにするなどのことが必要と
なり、その取扱い性が低下するので好ましくない。本発明の増感剤は例えば などが挙げられるが、これに限定されるものではない。また、使用にあたっては
1種類でも2種類以上の混合物でも構わない。 また添加量は、ポリアミド酸エステル(A)100重量部に対して光増感剤は
0.1〜10重量部が好ましい。0.1重量部以下では、添加量が少なすぎ感光
向上の効果が得られ難い。10重量部以上では、系中の増感剤が硬化フィルム強
度を低下させ好ましくない。 本発明による感光性樹脂組成物には、接着助剤、禁止剤、レベリング剤その他
各種充填剤を添加してもよい。 本発明におけるシロキサン含有ポリアミド酸、そのエステル化物、又はシロキ
サン含有ポリイミドは、硬化後の密着性、特にPCT処理後にも高密着性を保た
めに添加する。シロキサン含有ポリアミド酸は、通常1,3−ビス(3−アミノ
プロピル)テトラメチルジシロキサンと、酸二無水物又はその誘導体とから合成
される。即ち、R6は、フッ素原子を含まない酸二無水物成分又はその誘導体に
由来し、一般式〔I〕で示されるポリアミド酸エステルのR1中、4価の有機基
を導入するのに用いられる化合物が主に使用される。シロキサン含有ポリアミド
酸エステル化物は、シロキサン含有ポリアミド酸から誘導されるエステル化物で
あり、R7成分は、CH3、C25の他に一般式〔I〕で示されるポリアミド酸エ
ステルのR3と同様なアクリル(メタリル)誘導体でもよい。シロキサン含有ポ
リイミドは、通常上記シロキサン含有ポリアミド酸又はそのエステル化物をイミ
ド化することで得られる。イミド化反応は、通常は高温での脱水又は脱アルコー
ル反応によるが、無水酢酸などの脱水剤を用いる化学的イミド化反応でもよい。
このシロキサン含有ポリアミド酸及び/又はそのエステル化物及び/又はシロキ
サン含有ポリイミド(C)は、ポリアミド酸エステル(A)100重量部に対し
て、1〜20重量部入れることが好ましい。1重量部以下では、密着性の効果が
少なく好ましくない。又20重量部以上では、シロキサン成分により硬化して得
られる被膜の耐熱性、引張強度等が大幅に低下し好ましくない。 本発明による感光性樹脂組成物の使用方法は、まず、該組成物を適当な支持体
、例えばシリコンウェハーやセラミック、アルミ基板などに塗布する。塗布方法
は、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、
印刷、 ロールコーティングなどで行なう。次に、60〜80℃の低温でプリベークして
塗膜を乾燥後、所望のパターン形状に化学線を照射する。化学線としては、X線
、電子線、紫外線、可視光線などが使用できるが、200〜500nmの波長のものが好
ましい。 次に、未照射部を現像液で溶解除去することによりリレーフパターンを得る。
現像液としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド
、N,N−ジメチルホルムアミドなどや、メタノール、イソプロピルアルコール
、水、アルカリ水溶液などを単独または混合して使用する。現像方法としては、
スプレー、パドル、浸漬、超音波などの方式が可能である。 次に、現像によって形成したリレーフパターンをリンスする。リンス液として
は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸ブチル、水などを
使用する。次に加熱処理を行ない、イミド環を形成し、耐熱性に富む最終パター
ンを得る。 本発明による感光性樹脂組成物は、半導体用途のみならず、多層回路の層間絶
縁膜やフレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜や液晶配向膜な
どとしても有用である。 以下実施例により本発明を具体的に説明する。 (実施例1) ピロメリット酸二無水物65.5g(0.30モル)と3,3’,4,4’−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物225.5g(0.70モル)とを、
2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロキシプロパン228g(1.00モル)
でカルボキシル基の一部をエステル化した後、4,4’−ジアミノジフェニルエ
ーテル170.2g(0.85モル)をジシクロヘキシルカルボジイミドを縮合
剤として、ポリアミド酸エステル共重合体を得た。ジシクロヘキシルウレアを濾
別後、エタノールに再沈し、固形物を濾過し、減圧乾燥した。又、3,3’,4
,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物322.23g(1.00モ
ル)と、1,3−ビス(3−アミノプロピル)エトラメチルジシロキサン248
.52g(1.00モル)を、N,N’−ジメチルアクリルアミド中で30℃で
5時間反応させ、シロキサン含有ポリアミド酸を得た。次に、このポリアミド酸
エス テル100重量部に、ミヒラーケトン(λ max 365nm)5重量部、シロキサン含
有ポリアミド酸(固形分)10重量部及びメチルエーテルハイドロキノン0.1
重量部をN,N’−ジメチルアクリルアミド300重量部に溶解させ、感光性樹
脂組成物を得た。 得られた溶液をシリコンウェハー上にスピンナーで塗布し、乾燥機により60
℃で1時間乾燥した。 このフイルムにコダック社製フォトグラフィックステップタブレットNo2,2
1ステップ(本グレースケールでは、段数が一段増加するごとに透過光量が前段
の1/√2に減少するので現像後の残存段階が大きいものほど感度が良い)を重
ね、500mJ/cm2の紫外線を照射し、次いでN−メチルピロリドン60重量
%、キシレン40重量%の現像液を用いスプレーで現像、さらにイソプロピルア
ルコールでリンスをしたところ14段までパターンが残存し、高感度であること
が判った。また現像時に剥がれ等の現象は全く見られず、高密度であることが判
った。 また、別途シリコンウェハー上に同様に溶液を塗布、乾燥し、さらにマスクを
用いず全面露光し、さらに現像、リンス後、窒素置換乾燥機にて150℃、25
0℃、350℃、400℃各30分硬化した。この基板のポリイミドフイルムの
密着性をセロテープテスト(JIS D−0202)で測定したところ、剥がれ
は認められなかった。さらにこの基板にPCT処理(125℃、2.3気圧)を
500時間行い、再測定したが、全く剥がれは認められなかった。 このように高感度、高密度の非常に優れた効果が同時に得られた。 (実施例2) 実施例1中、シロキサン含有ポリアミド酸を、シロキサン含有ポリアミド酸エ
チルエステル化物に替え、その他は実施例1と同様にして溶液を得、さらに同様
の評価を行った。その結果、感度は13段、密着性も硬化後、PCT500時間
処理後、共に剥がれは認められず、高感度、高密着の効果が同時に得られた。 (比較例1) 実施例1中、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロキシプロパンの反応量を
547.2g(2.4モル)として反応させ、その後同様の操作を行い、樹脂組 成物を得、さらに同一の評価を行った。感度は15段と高感度であるものの、現
像時にコーナー部でパターンが剥がれていることが認められた。また硬化後の密
着性は良いものの、PCT500時間処理後は、一部が剥がれ、密着性が低下し
実用性の低いことが判った。 (比較例2) 実施例1中、ミヒラーケトンを3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノ
ンに替え使用した。同様に評価を行おうとしたが、この増感剤のλ maxが296nm
であるために、効率よく光開始反応ができず、現像時に全てパターンが流れてし
まい、実用性のないことが判明した。 (比較例3) 実施例1中、ミヒラーケトンをテトラフェニルポリフィリン亜鉛錯体に替え使
用した。同様の評価を行おうとしたが、この増感剤のλ maxが650nmであるため
に、作業中に光反応してしまい、現像によりパターンを得ることができなかった
。 (比較例4) 実施例1中、ミヒラーケトンの添加量を20重量部にした。同様の評価を行お
うとしたが、プリベーク後に結晶が析出してしまい、実用性の無いことが判った
。 (比較例5) 実施例1中、ミヒラーケトンの添加量を0.05重量部に替え、同様の評価を
行ったが、感度はステップタブレット段数が2段と低く、実用性の無いことが判
った。 (比較例6) 実施例1中のシロキサン含有ポリアミド酸のシロキサン成分を、1,3−ビス
(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンから、下記式で示される長鎖
シロキサン変性ジアミンに変更した。その他は実施例1と同様にして溶液を得、同様の評価を行った。し
かし溶液を塗布、乾燥したところ、相分離し、正確な評価ができず、実用性のな いことが判った。 (比較例7) 実施例1中、シロキサン含有ポリアミド酸の添加量を50重量部にして、同様
の評価を行った。感度は8段、また硬化後の密着性は良いものの、PCT処理後
にはクラックが全面に発生し、実用性の低いことが判った。 (比較例8) 実施例1中、シロキサン含有ポリアミド酸の添加量を0.5重量部にして、同
様の評価を行った。感度は15段と良好であったが、硬化直後に全て剥がれてし
まい、実用性のないことが判った。 [発明の効果] 従来、ポリアミド酸のカルボキシル基にエステル状に感光性基を導入する技術
が知られていたが、かかる技術では現像時に剥がれが生じることが判った。また
、硬化性の密着性、特にPCT処理後の密着性が低いことが判った。本発明では
、ポリアミド酸の一部に感光基を導入し、かつカルボキシル基を残存させた。ま
た330〜500nmにλ maxを持つ増感剤を配合させ、さらにテトラメチルジシロキサ
ン基を有するポリアミド酸及び/又はそのエステル化物及び/又はポリイミドを
用いることにより、高感度でかつ現像事の密着性もカルボキシル基の水素結合に
より大幅に向上することが判った。さらにシロキサン含有ポリアミド酸及び/又
はそのエステル化物及び/又はポリイミド成分により硬化後の密着性、特にPC
T処理後の密着性も向上するという非常に優れた効果が同時に得られた。なお、
本発明においては、必須成分(A)(B)(C)以外の添加剤を、各種特性の付
与の為に添加してもなんら問題はなかった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1) (A)下記式〔I〕で示されるポリアミド酸エステル(式中、R1:フッ素原子を含まない3又は4価の有機基、 R2:フッ素原子を含まない2価の有機基、 4:2〜6価の有機基、 R5:H又はCH3基 それぞれのR1、R2、R3、R4、R5はそれぞれが独立であって、同じであって
    も違っていてもよい。 l、m、n:0又は1、p:1〜5の整数、0<x、y<100、0<z<80
    、かつx+y+z=100、x,y,z:各構造単位の百分率) (B)吸収極大波長(λ max)が330〜500nmである増感剤、 (C)下記式(II)で示されるシロキサン含有ポリアミド酸及び/又はそのエス
    テル化物及び/又は下記式(III)で示されるシロキサン含有ポリイミド (式中、R6:フッ素原子を含まない4価の有機基 8:2〜6価の有機基 R9:H又はCH3 r:1〜5の整数) を必須成分とする感光性樹脂組成物。 (2) (A)請求項第1項に記載の式〔I〕で示されるポリアミド酸エステル
    100重量部に対して、 (B)増感剤0.1〜10重量部、(C)請求項第1項に記載の式〔II〕で示さ
    れるシロキサン含有ポリアミド酸及び/又はそのエステル化物及び/又は請求項
    第1項に記載の式〔III〕で示されるシロキサン含有ポリイミド1〜30重量部
    を必須成分とする感光性樹脂組成物。

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