JP2513782Y2 - フィルタプレス及びその圧搾濾過板 - Google Patents

フィルタプレス及びその圧搾濾過板

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JP2513782Y2
JP2513782Y2 JP271592U JP271592U JP2513782Y2 JP 2513782 Y2 JP2513782 Y2 JP 2513782Y2 JP 271592 U JP271592 U JP 271592U JP 271592 U JP271592 U JP 271592U JP 2513782 Y2 JP2513782 Y2 JP 2513782Y2
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晴夫 浜崎
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株式会社栗田機械製作所
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、複数の圧搾濾過板を配
列して複数の濾室を形成したフィルタプレスにおいて濾
室を少なくとも2つの群に区分けしてそれぞれ圧搾濾過
を行うフィルタプレス及びその圧搾濾過板に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特公昭57−60883号公報
に示されるように、複数の圧搾濾板を配列して複数の濾
室を構成し、この複数の濾室を第1濾室群と第2濾室群
とに区分し、いずれか一方の濾室群に原液を供給して濾
過を行い、一方の濾室群の濾室と他方の濾室群の濾室と
を隔離する圧搾濾板の圧搾膜を上記原液の供給圧力によ
り膨張させて他方の濾室群の濾室内の原液の圧搾を行う
ようにしたものが知られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記構造の
ものでは、圧搾膜上に溜まった濾液を排出するため、濾
板の濾液排出孔に濾液を導くための経路が必要であり、
そのため、例えば実公平2−15529号に開示されて
いるように圧搾膜自体に濾液排出溝を形成するようにし
ている。しかしながら、弾性体である圧搾膜自体に溝を
形成するのは煩雑であるとともに、圧搾膜が液圧を受け
ると圧搾膜の一部が上記溝の部分等で変形して濾板側の
濾液排出孔内に入り込み、圧搾圧が異常に高まったり、
また各濾板毎に圧搾圧が異なりフィルタプレス全体とし
て圧搾圧が不均衡にしたりするといった問題があった。
【0004】従って、本考案の目的は、上記問題を解決
することにあって、圧搾膜自体に濾液排出溝を形成する
必要がなく、液圧を受けても圧搾膜の一部が変形して濾
板の濾液排出孔内に入り込んで圧搾圧を異常に高めた
り、各濾過板毎に圧搾圧が異なりフィルタプレス全体と
して圧搾圧が不均衡になることを効果的に防止できるフ
ィルタプレス及びその圧搾濾過板を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案にかかるフィルタプレスの圧搾濾過板は、圧
搾膜を当て枠を介して外枠に挟み付けて固定し、当て枠
に濾液排出溝を形成するように構成する。また、本考案
にかかるフィルタプレスは上記圧搾濾過板を複数配列
し、かつ、濾室を2つの群に分けてそれぞれ独立的に原
液及び圧搾流体の供給と圧搾流体の排出が行えるととも
に、圧搾流体を濾室内に一時的に保持できるように構成
する。
【0006】すなわち、複数の圧搾濾過板を配列し、該
圧搾濾過板の締付時に隣接する圧搾濾過板間に一対の濾
布を挟み込んで濾室を形成して原液の濾過及び圧搾を行
うフィルタプレスに使用されるフィルタプレスの圧搾濾
過板において、
【0007】外枠と、圧搾膜と、該圧搾膜を上記外枠と
の間で挟み付けて固定するとともに所定箇所に濾液排出
溝を有する当て枠と、上記外枠に貫通形成された2つの
原液通過孔と、上記外枠に上記濾布を介して設けられ、
かつ、上記2つの原液通過孔のうちの一方の原液通過孔
に連通する貫通孔と該貫通孔と上記濾室とを接続可能と
する凹部とを有する原液供給部材と、上記外枠に貫通形
成された2つの濾液排出孔と、上記外枠に形成され、か
つ、上記2つの濾液排出孔と上記当て枠の上記濾液排出
溝とを夫々接続する連通孔とを備えるように構成する。
【0008】また、本考案は、上記構成にかかる圧搾濾
過板を複数備え、該圧搾濾過板を濾過板締め付け位置と
濾過板締め付け解除位置との間で移動可能に配列して、
上記圧搾濾過板の締め付け時に隣接する圧搾濾過板間に
一対の濾布で囲まれた濾室をそれぞれ構成するととも
に、上記濾室を1つおきに配列された第1濾室群と残り
の第2濾室群とに区分けし、各濾室群に対して原液を別
々に供給する原液供給ラインと、各濾室群毎に圧搾流体
を供給する圧搾流体供給源と、圧搾流体と濾液とを回収
するタンクと、各濾室群毎に排出される圧搾流体と濾液
とを上記タンクに導く排出ラインと、該排出ラインにお
いて第1濾室群と第2濾室群とにそれぞれ対応して設け
られた第1,第2圧搾流体排出制御弁とを備えるように
構成する。
【0009】
【考案の効果】本考案の構成によれば、圧搾膜を外枠に
固定する当て枠に濾液排出溝をつけて濾液を排出するよ
うにしたので、圧搾膜自体に濾液排出溝を形成する必要
がなく、圧搾膜が液圧を受けても圧搾膜の一部が濾液排
出溝の部分等で変形して外枠側の濾液排出通孔等の中に
入り込むことがない。このため、圧搾圧が異常に高まっ
たり、また各濾過板毎に圧搾圧が異なり、フィルタプレ
ス全体として圧搾圧が不均衡になったりすることが効果
的に防止できる。しかも、圧搾膜に対して溝を加工する
場合に比較して当て枠に対して上記溝加工を行うほうが
非常に簡単にできる上に、濾過板には濾液排出溝と濾液
排出孔とを接続する連通孔を形成するだけで充分なもの
となり、濾過板の構造が簡単なものとなる。また、当て
枠は額縁状にして外枠にはめ込んで圧搾膜を支持するよ
うにしたので、濾過板の組立及び分解が簡単になりかつ
濾過板の重量が軽くなる。また、圧搾膜に原液供給圧力
又はブロー圧力を作用させることにより、該圧搾膜に隣
接する2つの濾室内のケークの圧搾を上記圧搾膜で行う
ことができ、圧搾濾過板の構造を簡単なものにすること
ができる。
【0010】また、上記フィルタプレスにおいては、原
液を濾室のうち第1濾室群と第2濾室群とに別々に圧入
することにより、原液の圧入時の圧力をフィルタプレス
全体でより均等にすることができる。また、原液を圧入
させる濾室を切換ることにより、一方の濾室内で加圧濾
過を行いつつ当該濾過圧力を利用して圧搾膜を他方の濾
室側に膨張させ、他方の濾室では圧搾濾過を行うことが
できる。よって、濾過圧を利用した圧搾も濾過時に行な
える。また、濾過又は濾過圧搾終了後に圧搾流体を濾室
内に供給するとき、圧搾流体排出制御弁の閉時に圧搾流
体を濾室全体に充填して圧搾流体の圧力が充分にケーク
等に作用するようにする一方、上記排出弁を開いて各濾
室から圧搾流体と濾液とをタンクに回収するようにして
いる。従って、ブロー作業において圧搾流体を効率良く
ケークに作用させることができる。この点、従来では、
圧搾流体排出弁を閉じることなく開いたままブロー作業
を行っていたので、ケーク内を圧搾流体が通過せずに濾
過床面と濾布との間で短絡したり、ケークに割れがある
ときにはこの割れから容易に短絡することがあり、かな
りの量の圧搾流体がたとえば上記制御弁側から上記短絡
により放出され、結果としてブロー作用が効率良く行え
ないようになっていた。これに対して、上記したように
本考案では上記従来の欠点を解消するとともに、さらに
ブロー作業に加えて、ブロー用の圧搾流体の圧力により
圧搾膜を隣側の濾室側に膨らませて該濾室のケークの圧
搾をも行うことができる。すなわち、圧搾膜に原液供給
圧力又はブロー圧力を作用させることにより、該圧搾膜
に隣接する2つの濾室内のケークの圧搾を上記圧搾膜で
行うことができる。また、原液を濾室のうち第1濾室群
と第2濾室群とに別々に圧入することにより、原液の圧
入時の圧力をフィルタプレス全体でより均等にすること
ができる。
【0011】
【実施例】以下に、本考案にかかる実施例を図1〜図7
に基づいて詳細に説明する。本実施例にかかるフィルタ
プレスの濾過方法を実施するためのフィルタプレスの圧
搾濾板を図1に示し、上記フィルタプレスを図2に示
す。
【0012】本実施例にかかる圧搾濾過板10は、図
1,5に示されるように、矩形状の外枠18の内側の空
間内に圧搾膜としてのダイヤフラム17を敷つめ、ダイ
ヤフラム17の周囲を外枠18のダイヤフラム支持部1
8aと当て枠14との間に挟み込んでボルト11,…,
11で固定する。上記ダイヤフラム17の表面には多数
の小円柱状突起17a,…,17aを備えて、圧搾濾過
板締付時に濾布16とダイヤフラム17との間に隙間を
形成できるようにして濾液を下方に円滑に排出できるよ
うにしている。
【0013】図1において、上記外枠18の左下角部に
は、第1原液通過孔26と第2濾液排出孔24とを貫通
して形成する。この第1原液通過孔26の周囲には、給
液金具27が濾布16を介してボルト28,…,28で
固定されているとともに、該給液金具27が当て枠14
の切欠部14aに嵌合している。この給液金具27は、
図1,7に示すように、上半部は円形貫通孔27aを有
する半円形状で下半部は矩形の板体よりなり、下半部の
表面には上記貫通孔27aに連通する凹部27bを形成
する。従って、図3に示すように、上記第1原液通過孔
26は濾布16の貫通孔16aを介して給液金具27の
貫通孔27a及びその凹部27bよりダイヤフラム17
に対向して隣接する一対の濾布16,16間に形成され
た濾室内に原液が導かれるようにしている。なお、上記
第2濾液排出孔24は、この圧搾濾過板10その表面側
では単に貫通孔として形成されているだけであるが、そ
の裏面側では下記する第1濾液排出孔20の連通孔21
と同様にダイヤフラム17の裏側の当て枠14の切り込
み溝15に連通する連通孔25を有し、同様な機能を有
する。一方、図1において、上記外枠18の右下角部に
は、第1濾液排出孔20と第2原液通過孔22とを貫通
して形成する。第2原液通過孔22は隣接する圧搾濾過
板10に対して上記第1原液通過孔26と同様な機能を
有する。第1濾液排出孔20は、図4にも示されるよう
に、2本の連通孔21,21を介して当て枠14の表面
に形成された2つの切り込み溝15,15にそれぞれ連
通している。よって、隣接する圧搾濾過板10,10間
の一対の濾布16,16間より排出された濾液はダイヤ
フラム17を伝って下方に流れ、当て枠14の下辺上に
溜まり、上記切り込み溝15,15より連通孔21,2
1を介して第1濾液排出孔20内に流れ込むようにして
いる。また、上記第2原液通過孔22付近の裏面にはパ
ッキン23を当接して、隣接する圧搾濾過板10の給液
金具27の表面がパッキン23を介して圧搾濾過板10
に当接するようにしている。同様に、上記第1原液通過
孔26の周囲に設けた給液金具27の表面にもパッキン
23を当接して、この給液金具27の表面がパッキン2
3を介して隣接する圧搾濾過板10に当接するようにし
ている。なお、これらのパッキン23,23は省略する
ことができる。その他、濾過板10のハンドルや濾布1
6の下端取付棒あるいは濾過板10の上方にある濾布1
6の吊り装置などは通常のものを付けることができるよ
うにしている。なお、圧搾濾過板10の上部の両角部に
はそれぞれ濾液排出孔12を形成しており、一方の濾液
排出孔12が連通孔を介してダイヤフラム17上に開口
して、濾液を排出できるようにしている。
【0014】上記フィルタプレスは、図2に示すよう
に、上記した圧搾濾過板10を多数例えば図2では7枚
配列し、かつ、親板37に対して上記圧搾濾過板10,
…,10を可動板38で締め付けて隣接する圧搾濾過板
10,10の一対の濾布16,16間においてダイヤフ
ラム17,17に対向して濾室を形成して、該濾室にて
濾過及び圧搾作業等を行う一方、可動板38の後退とと
もに又はそれとは別個に各圧搾濾過板10を後退させて
隣接圧搾濾過板10,10間を開放して、濾室間に保持
されたケークを排出できるようにしている。上記濾室
は、親板37側から奇数番目の濾室1,3,5を第1濾
室群とし、偶数番目の濾室2,4,6を第2濾室群とす
る。
【0015】一方、原液槽33に接続された圧入ポンプ
32から弁V1、圧力計付きの弁V12を介して第1濾
室群1,3,5の各濾室の第1原液通過孔26に原液を
供給できるようにする一方、上記第1濾室群1,3,5
の各濾室の第1濾液排出孔20より弁V2を介して濾液
槽31に濾液を回収できるようにしている。同様に、原
液槽33に接続された圧入ポンプ32から弁V1、圧力
計付きの弁V11を介して第2濾室群2,4,6の各濾
室の第2原液通過孔22に原液を供給できるようにする
一方、上記第2濾室群2,4,6の各濾室の第2濾液排
出孔24より弁V21を介して濾液槽31に濾液を回収
できるようにしている。また、上記原液供給ラインはそ
の圧入ポンプ側において弁V1と並列して弁V4を介し
て原液槽33とも接続して、原液供給ラインに残った原
液を再び原液槽33に戻すことができるようにもしてい
る。通常の原液圧入時にはこの弁V4は閉じたままにし
ておく。一方、コンプレッサー等の圧搾流体供給源40
から弁V51を介して第1原液通過孔26より第1濾室
群1,3,5に、また弁V5を介して第2原液通過孔2
2より第2濾室群2,4,6にそれぞれ圧搾流体を供給
できるようにするとともに、第1濾室群1,3,5の第
1濾液排出孔20より弁V3を介して、また第2濾室群
2,4,6の第2濾液排出孔24より弁V31を介し
て、それぞれタンク35に圧搾流体と濾液とを回収でき
るようにしている。このタンク35は、その上部にリリ
ーフ弁36と弁V7とを設けて、圧搾流体を大気に排出
可能とする一方、その下部に弁V6を設けて、濾液槽3
4にタンク35内に溜まった濾液を排出できるようにし
ている。圧入ポンプ32、圧搾流体供給源40、各弁は
図示しない離れた所にある制御板(図示せず)と電気的
に連結されている。
【0016】以下に、上記構成にかかるフィルタプレス
を使用した濾過方法について説明する。なお、図6に上
記フィルタプレスの弁の操作工程を示す。
【0017】図2に及び図6に示すように、本実施例に
かかる濾過方法は、濾過工程と、第1濾過圧搾工程と、
第2濾過圧搾工程と、第1ブロー圧搾工程と、第2ブロ
ー圧搾工程と、ブロー流体抜き工程とを順に行うように
している。上記濾過工程は第1濾室群1,3,5と第2
濾室群2,4,6の両方に原液を供給して濾過を行う工
程である。上記第1濾過圧搾工程は、第1濾室群1,
3,5にのみ原液をさらに供給して濾過を行う一方、第
2濾室群2,4,6では第1濾室群1,3,5の濾過圧
力を利用して圧搾濾過を行う工程である。上記第2濾過
圧搾工程は、第2濾室群2,4,6にのみ原液をさらに
供給して濾過を行う一方、第1濾室群1,3,5では第
2濾室群2,4,6の濾過圧力を利用して圧搾濾過を行
う工程である。第1ブロー圧搾工程では、第1濾室群
1,3,5に圧搾流体を供給してブロー作業を行うとと
もに、供給された圧搾流体の圧力を利用して第2濾室群
2,4,6ではケークの圧搾作業を行う工程である。第
1ブロー圧搾工程では、第2濾室群2,4,6に圧搾流
体を供給してブロー作業を行うとともに、供給された圧
搾流体の圧力を利用して第1濾室群1,3,5ではケー
クの圧搾作業を行う工程である。最後のブロー流体抜き
工程は各濾室内に残った圧搾流体を排出させる工程であ
る。
【0018】上記各工程は具体的には以下のように行わ
れる。 (濾過工程) a.原液入口側の弁V11及び弁V12を同時に開とし
て圧入ポンプ32を駆動して原液槽33内の原液を第1
濾室群1,3,5と第2濾室群2,4,6の両方に圧入
する。このとき、弁V1,V2,V21も開とする一
方、弁V3,V31,V4,V5,V51,V6,V7
は閉とする。 b.両方の濾室群の各濾室に原液を充填した後、フィル
タプレス内での圧力上昇にともない濾室内の圧力のバラ
ンスをとるため弁V11及び弁V12を交互に開閉して
原液を必要量だけ圧入する。 c.濾液は弁V2及び弁V21を開閉動作することによ
り第1濾室群1,3,5と第2濾室群2,4,6とから
別々に排出させて、目測又は公知の濾液計量器具により
濾液量の測定を行なう。この濾液量の測定に基づき、上
記原液供給圧力を決定する。予め実験的に原液を各濾室
群に圧入して各濾室群に対応する原液供給圧力を決定し
ておけば、以後、圧力ポンプ32や弁を自動制御するこ
とにより同様な原液の供給圧力の調整を簡単に行うこと
ができる。 d.圧入ポンプ32又は各弁V11,V12の圧力計に
より濾過圧力が2〜3kg/cm2程度となったところで濾
過工程を終了させる。
【0019】(第1濾過圧搾工程) a.上記濾過工程に続いて弁V11のみを閉として、圧
入ポンプ32により原液が第1濾室群1,3,5にのみ
圧入されるようにする。 b.第1濾室群1,3,5内の濾過圧により、第1濾室
群1,3,5の濾室と該濾室に隣接する第2濾室群2,
4,6の濾室とを隔離するダイヤフラム17が第2濾室
群2,4,6側に向けてそれぞれ膨れて第2濾室群2,
4,6内のケークを圧搾させる。故に、第1濾室群1,
3,5では加圧濾過、第2濾室群2,4,6では圧搾濾
過がそれぞれ行われる。 c.このとき、各濾室群から排出される濾液量を測定し
て、濾過圧力を3〜5kg/cm2程度として、この第1濾
過圧搾工程を終了する。
【0020】(第2濾過圧搾工程) a.上記第1濾過圧搾工程に続いて弁V11を開、弁V
12を閉とする。よって、原液が第2濾室群2,4,6
にのみ圧入されるようにする。 b.第2濾室群2,4,6内の濾過圧により、第2濾室
群2,4,6の濾室と該濾過に隣接する第1濾室群1,
3,5の濾室とを隔離するダイヤフラム17が第1濾室
群1,3,5側に向けてそれぞれ膨れて第1濾室群1,
3,5内のケークを圧搾させる。故に、第2濾室群2,
4,6では加圧濾過、第1濾室群1,3,6では圧搾濾
過がそれぞれ行われる。 c.このとき、各濾室群から排出される濾液量を測定し
て、濾過圧力を3〜5kg/cm2程度とする。そして、こ
の第2濾過圧搾工程における原液供給量又は濾液排出量
が第1濾過圧搾工程での原液圧入量又は濾液排出量に大
略同量となった時点にて第2濾過圧搾工程を終了させ
る。このとき、弁V11及び弁12は共に閉とするとと
もに圧入ポンプ32の駆動を停止する。なお、上記大略
同量とするのは、1つの目安であって、原液又はケーク
の状態や濾布の材質、構造等に応じて、上記原液圧入量
又は濾液排出量が所定の量となった時点で工程を終了す
るようにしてもよい。
【0021】(第1ブロー圧搾工程) a.濾液出口側の弁V21を閉にして弁V5及び弁V3
1を開とする。また、弁V1,V11,V12,V3,
V4,V51,V6,V7は閉とし、V2は開とする。 b.第2濾室群2,4,6内に圧搾流体供給源40より
弁V5を介して圧搾流体としての圧縮空気(7kg/cm2
度)が送り込まれてフィードブローを行なう。 c.第2濾室群2,4,6に供給された圧縮空気は第2
濾液排出孔24に排出され、弁V31を介して濾液と圧
縮空気がタンク35内に送られる。このタンク35で
は、圧縮空気はリリーフ弁36(設定圧4〜6kg/cm2)
より放出されるが、濾液は一旦タンク35内に溜られ
る。 d.ブロー空気圧の低下を最小限に押さえるため弁V3
1の開閉を断続させながら濾液の回収を行なう。すなわ
ち、弁V31を閉じることにより、第2濾室群2,4,
6に供給された圧縮空気が該濾室内に充分に充填され、
圧縮空気の圧力が濾室を構成する濾布16,16に大略
均等に圧力を及ぼすようにする。 e.弁V31の閉時のみ弁V7と弁V6を開にしてタン
ク35内の圧縮空気及び濾液をタンク外にそれぞれ排出
する。 f.第2濾室群2,4,6内に供給された圧縮空気の圧
力によりダイヤフラム17が第1濾室群1,3,5側に
それぞれ膨張し、第1濾室群1,3,5内のケークが圧
搾される。 g.圧搾されて排出される第1濾室群1,3,5内の濾
液は弁V2が設けられたラインより濾液槽31に排出さ
れる。
【0022】(第2ブロー圧搾工程) a.濾液出口側の弁V2、弁V31をそれぞれ閉とし、
弁V21、弁V3及び弁V51を開とする。その他の弁
V1,V11,V12,V4,V5,V6,V7は全て
閉とする。 b.第1濾室群1,3,5内に圧搾流体供給源40より
弁V51を介して圧縮空気が送り込まれてフィードブロ
ーを行なう。 c.第1濾室群1,3,5に供給された圧縮空気は第1
濾液排出孔20に排出され、弁V3を介して濾液と圧搾
空気がタンク35内に送られる。このタンク35では、
上記したように圧搾空気は上記リリーフ弁36より放出
されるが、濾液は一旦タンク35内に溜られる。 d.ブロー空気圧の低下を最小限に押さえるため弁V3
の開閉を断続させながら濾液の回収を行なう。すなわ
ち、弁V3を閉じることにより、第1濾室群1,3,5
に供給された圧縮空気が該濾室内に充分に充填され、圧
縮空気の圧力が濾室を構成する濾布16,16に大略均
等に圧力を及ぼすようにする。 e.弁V3の閉時のみ弁V7と弁V6を開にしてタンク
35内の圧縮空気及び濾液をタンク外にそれぞれ排出す
る。 f.第1濾室群1,3,5内に供給された圧縮空気の圧
力によりダイヤフラム17が第2濾室群2,4,6側に
それぞれ膨張し、第2濾室群2,4,6内のケークが圧
搾される。 g.圧搾されて排出される第2濾室群2,4,6内の濾
液は弁V21が設けられたラインより濾液槽31に排出
される。
【0023】(ブロー流体抜き工程) a.弁V1,V2,V21を閉とし、弁V11,V1
2,V3,V31,V4,V5,V51,V6,V7を
開とする。よって、各濾室内に残った圧縮空気は濾液排
出ラインより大気中又は濾液槽に放出されるか、又はブ
ロー流体排出ラインよりタンク35内に排出される。こ
の工程終了後、圧搾濾過板10,…,10の締付が解除
され、隣接する圧搾濾過板10,10間を開いてケーク
の排出作業や必要に応じて濾布洗浄等を行う。
【0024】上記実施例にかかる圧搾濾過板10によれ
ば、ダイヤフラム17を外枠18に固定する当て枠14
の表面に切り込み溝15,15をつけて濾液を排出する
ようにしたので、ダイヤフラム17自体に濾液排出用の
溝を形成する必要がなく、ダイヤフラム17が液圧を受
けてもダイヤフラム17の一部が濾液排出溝の部分等で
変形して外枠側の濾液排出用連通孔内に入り込むことが
ない。このため、圧搾圧が異常に高まったり、また各濾
過板毎に圧搾圧が異なりフィルタプレス全体として圧搾
圧が不均衡になったりすることを効果的に防止できる。
しかも、当て枠14に対して上記切り込み溝加工が非常
に簡単にできる上に、濾過板10には連通孔21,21
を形成するだけで充分なものとなり、濾過板10の構造
が簡単なものとなる。また、当て枠14は額縁状にして
外枠18にはめ込んでダイヤフラム17を支持するよう
にしたので、濾過板10の組立及び分解が簡単になりか
つ濾過板10の重量が軽くなる。また、ダイヤフラム1
7に原液供給圧力又はブロー圧力を作用させることによ
り、該ダイヤフラム17に隣接する2つの濾室内のケー
クの圧搾を上記1枚のダイヤフラム17で行うことがで
き、圧搾濾過板10の構造を簡単なものにすることがで
きる。また、原液を濾室のうち第1濾室群と第2濾室群
とに別々に圧入することにより、原液の圧入時の圧力を
フィルタプレス全体でより均等にすることができる。ま
た、原液を圧入させる濾室を切換ることにより、一方の
濾室内で加圧濾過を行いつつ当該濾過圧力を利用してダ
イヤフラム17を他方の濾室側に膨張させ、他方の濾室
では圧搾濾過を行うことができる。よって、濾過圧を利
用した圧搾も濾過時に行なえる。
【0025】また、上記実施例にかかる濾過方法によれ
ば、第1,第2ブロー圧搾工程において、弁V51又は
V5から第1濾室群1,3,5又は第2濾室群2,4,
6にブローするとき圧搾流体排出制御弁である弁V3又
はV31を断続的に開閉することにより、弁V3又はV
31の閉時に圧縮空気を濾室全体に充填して圧縮空気の
圧力が充分にケーク等に作用するようにするとともに、
弁V3又はV31の閉時に弁V7を開いて圧縮空気をタ
ンク35より放出するとともに弁V6を開いて濾液を排
出する一方、弁V3又はV31を開いて各濾室から圧縮
空気と濾液とをタンク35に溜るようにしている。従っ
て、複数の濾室内に供給された原液に対して濾過作業の
みならずブロー作業も効率良く行うことができるととも
に、ブロー工程において圧搾流体を効率良くケークに作
用させることができる。この点、従来では、弁V3又は
V31を閉じることなく開いたままブロー作業を行って
いたので、ケーク内を圧縮空気が通過せずに濾過床面と
濾布との間で短絡したり、ケークに割れがあるときには
この割れから容易に短絡することがあり、かなりの量の
圧縮空気がたとえば弁V3又はV31側から上記短絡に
より放出され、結果としてブロー作用が効率良く行えな
いようになっていた。これに対して、上記したように本
実施例では上記従来の欠点を解消するとともに、さらに
ブロー作業に加えて、ブロー用の圧縮空気の圧力により
ダイヤフラム17を隣側の濾室側に膨らませて該濾室の
ケークの圧搾をも行うことができる。すなわち、ダイヤ
フラム17に原液供給圧力又はブロー圧力を作用させる
ことにより、該ダイヤフラム17に隣接する2つの濾室
内のケークの圧搾を上記1枚のダイヤフラム17で行う
ことができる。また、原液を濾室のうち第1濾室群と第
2濾室群とに別々に圧入することにより、原液の圧入時
の圧力をフィルタプレス全体でより均等にすることがで
きる。また、原液を圧入させる濾室を切換ることによ
り、一方の濾室内で加圧濾過を行いつつ当該濾過圧力を
利用してダイヤフラム17を他方の濾室側に膨張させ、
他方の濾室では圧搾濾過を行うことができる。よって、
濾過圧を利用した圧搾も濾過時に行なえる。また、濾過
工程においては全濾室群より及び第1濾過圧搾工程にお
いては各濾室群より排出される濾液の状態により当該工
程の終了を判断するとともに、第2濾過圧搾工程におい
て原液供給量又は濾液排出量が上記第1濾過圧搾工程に
おける原液供給量又は濾液排出量に大略同一になったと
き上記第2濾過圧搾工程を終了するようにしたので、工
程の終了時の判断をより客観的に行うことができる。す
なわち、ケークが圧搾濾過板間の濾布内に保持されてい
るため、ケークの含水率等については外部から判断する
ことができず、原液の供給が何らかの原因により不可能
となったときなどにその工程を終了するようにしていた
ので、所望の含水率のケークが生成できないといった問
題が生じていたが、濾液の状態により濾過又は濾過圧搾
工程を終了させるようにすれば、より確実に所望の含水
率のケークを得ることができる。
【0026】なお、本考案は上記実施例に限定されるも
のではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、
当て枠14の給液金具27に接触する部分には切欠部1
4aを形成しているが、この部分は単に薄くしてその上
に給液金具27を当接させるようにしてもよい。また、
当て枠14の切り込み溝15に続けて外枠側の方にも少
々溝型の切込みを形成するようにしてもよい。また、濾
過板10の上半部にある濾液孔12,12をなくすこと
もできる。また、図3,5に示すように、外枠18と当
て枠14とで固定するダイヤフラム17の周りを薄く形
成しているが、この部分は特に薄くしなくてもよい。ま
た、ダイヤフラム17は一枚ものでなく二枚重ねにして
固定することもできる。また、濾過板10の形状は丸
型、角型があり、片面凹形にしてもよく、二枚の濾過板
間に濾過枠を挟んで複式フィルタプレスを構成すること
もできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例にかかるフィルタプレスの
圧搾濾板の正面図である。
【図2】 上記圧搾濾板を有するフィルタプレスの概略
図であって、圧搾濾板は図1のII−II線断面図で示
す。
【図3】 図1のIII−III線断面図である。
【図4】 図1のIV−IV線断面図である。
【図5】 図1のV−V線断面図である。
【図6】 上記フィルタプレスの弁の操作工程を示す図
である。
【図7】 上記圧搾濾板の金具の背面図である。
【符号の説明】
1,3,5…第1濾室群、2,4,6…第2濾室群、1
0…圧搾濾過板、11…ボルト、12…濾液排出孔、1
4…当て枠、15…切り込み溝、16…濾布、17…ダ
イヤフラム、18…外枠、20…第1濾過液排出孔、2
1…連通孔、22…第2原液通過孔、23…パッキン、
24…第2濾液排出孔、25…連通孔、26…第1原液
通過孔、27…給液金具、28…ボルト、31…濾液
槽、32…圧入ポンプ、33…原液槽、34…濾液槽、
35…タンク、36…リリーフ弁、37…親板、38…
可動板、40…圧搾流体供給源。

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の圧搾濾過板(10)を配列し、該
    圧搾濾過板(10)の締付時に隣接する圧搾濾過板間に
    一対の濾布(16)を挟み込んで濾室を形成して原液の
    濾過及び圧搾を行うフィルタプレスに使用されるフィル
    タプレスの圧搾濾過板において、 外枠(18)と、圧搾膜(17)と、該圧搾膜(17)
    を上記外枠(18)との間で挟み付けて固定するととも
    に所定箇所に濾液排出溝(15)を有する当て枠(1
    4)と、上記外枠(18)に貫通形成された2つの原液
    通過孔(26,22)と、上記外枠(18)に上記濾布
    (16)を介して設けられ、かつ、上記2つの原液通過
    孔(26,22)のうちの一方の原液通過孔に連通する
    貫通孔(27a)と該貫通孔(27a)と上記濾室とを
    接続可能とする凹部(27b)とを有する原液供給部材
    (27)と、上記外枠(18)に貫通形成された2つの
    濾液排出孔(20,24)と、上記外枠(18)に形成
    され、かつ、上記2つの濾液排出孔(20,24)と上
    記当て枠(14)の上記濾液排出溝(15)とを夫々接
    続する連通孔(21,25)とを備えるようにしたこと
    を特徴とするフィルタプレスの圧搾濾過板。
  2. 【請求項2】 請求項1にかかる圧搾濾過板(10)を
    複数備え、該圧搾濾過板(10)を濾過板締め付け位置
    と濾過板締め付け解除位置との間で移動可能に配列し
    て、上記圧搾濾過板(10)の締め付け時に隣接する圧
    搾濾過板間に一対の濾布(16,16)で囲まれた濾室
    をそれぞれ構成するとともに、上記濾室を1つおきに配
    列された第1濾室群(1,3,5)と残りの第2濾室群
    (2,4,6)とに区分けし、各濾室群に対して原液を
    別々に供給する原液供給ラインと、各濾室群毎に圧搾流
    体を供給する圧搾流体供給源(40)と、圧搾流体と濾
    液とを回収するタンク(35)と、各濾室群毎に排出さ
    れる圧搾流体と濾液とを上記タンク(35)に導く排出
    ラインと、該排出ラインにおいて第1濾室群と第2濾室
    群とにそれぞれ対応して設けられた第1,第2圧搾流体
    排出制御弁(V3,V31)とを備えるようにしたこと
    を特徴とするフィルタプレス。
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