JP2911405B2 - あん等のケーキ状物質の圧搾装置および圧搾方法 - Google Patents

あん等のケーキ状物質の圧搾装置および圧搾方法

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JP2911405B2
JP2911405B2 JP8129419A JP12941996A JP2911405B2 JP 2911405 B2 JP2911405 B2 JP 2911405B2 JP 8129419 A JP8129419 A JP 8129419A JP 12941996 A JP12941996 A JP 12941996A JP 2911405 B2 JP2911405 B2 JP 2911405B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、あん汁を
自動的に絞って所要状態のあんを得る場合などに適した
あん等のケーキ状物質の圧搾装置および圧搾方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、あんを大量に使用する和菓子工場
などでは、あん汁を自動的に絞って所要状態のあんを得
るようにしている。これに用いられるあん自動絞り装置
は、固定の圧盤台とこの圧盤台に対し接離方向に往復動
する圧搾可動盤との間に、枠状のあん汁収納枠と枠体部
の両面側をゴム板により閉塞された圧搾枠とが交互に配
置して移動自在に保持された構成になっている。
【0003】そして、あんを絞るに際しては、例えば油
圧シリンダなどによって圧搾可動盤が圧盤台に近接する
方向に移動され、この圧搾可動盤があん汁収納枠および
圧搾枠をそれぞれ移動させて圧盤台に押し付けることに
より、あん汁収納枠と圧搾枠が互いに密着状態に重ね合
わされる。次に、あん汁収納枠と圧搾枠の各々の隅部に
それぞれ形成されているあん汁供給通路用開口部が連通
してなる供給路を通じてあん汁を供給することにより、
あん汁は、両面側を圧搾枠のゴム板で閉塞されたあん汁
収納枠の内部に注入される。あん汁収納枠内にあん汁が
充満されると、圧搾枠における両面側をゴム板で閉塞さ
れた内部空間に圧縮空気が供給される。
【0004】それにより、ゴム板が圧縮空気により外方
へ向け膨らんであん汁を圧搾する。圧搾されるあん汁に
含まれている水分は、絞り出されて、あん汁収納枠と圧
搾枠の各々の隅部に形成されている水分排出通路用開口
部が連通してなる排出路を介して外部に排出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な業務用のあん自動絞り装置では、大量のあん汁を絞っ
て所要状態のあんを高能率に製造する必要があるので、
所要量のあん汁を収納できる個数のあん汁収納枠がそれ
らの間に圧搾枠を介在して配列される。そのため、あん
汁収納枠と圧搾枠の各々のあん汁供給通路用開口部を連
通してなるあん汁供給路が相当に長くなり、この狭隘で
長いあん汁供給路を通じて全てのあん汁収納枠内にあん
汁を充満し終えるまでには、相当に長い時間がかかる。
したがって、あん汁の供給開始からあんを取り出すまで
の待ち時間が長くなり、これがあんの生産能率の向上を
妨げている。しかも、供給路における供給方向の最後部
に位置するあん汁収納枠には、あん汁の送給力が弱くな
ることから、あん汁を完全に充満させるのが困難とな
る。あん汁が完全に充満されないと、膨張したゴム板に
よる圧搾力が不充分となるから、得られるあんの品質低
下を招くことになる。さらに、あん汁収納枠や圧搾枠を
洗浄するような場合には、洗浄すべきあん汁収納枠およ
び圧搾枠の個数が多いことから、自動あん絞り装置の駆
動を比較的長時間停止しなければならず、これが稼働率
低下の原因になっている。
【0006】そこで本発明は、上述の問題点を解消し、
あん等のケーキ状物質を短時間で圧搾用空間に確実に充
満させることができる圧搾装置および圧搾方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のあん等のケーキ状物質の圧搾装置は、ケー
キ状物質を圧搾してそれに含まれる水分を絞り出す圧搾
装置において、装置本体の中央部に固定された圧盤台
と、前記圧盤台の両側にそれぞれ配置されて前記圧盤台
に対し接離方向に往復動自在に設けられた一対の圧搾可
動盤と、前記圧搾可動盤を個々に作動させる駆動源と、
物質供給通路用開口部、水分排出通路用開口部、前記各
開口部をそれぞれ枠内部に連通する物質供給孔および水
分排出孔を有する複数個の物質収納枠と、枠体部とこれ
の両側面に固着された弾性シート材により気密に封止さ
れた内部空間、この内部空間に連通する圧縮空気供給
孔、物質供給通路用開口部および水分排出通路用開口部
を有する複数個の圧搾枠とを備え、前記圧盤台と前記圧
搾可動盤との各間に、前記各物質収納枠と前記圧搾枠と
が互いに交互に配置されて移動自在に設けられ、前記物
質収納枠と前記圧搾枠とが、前記圧盤台への近接方向に
移動された前記圧搾可動盤と前記圧盤台とにより両側か
ら挟み付けられて互いに密着状態に重ね合わされたのち
に、ケーキ状物質が、前記物質収納枠と前記圧搾枠との
各々の前記物質供給通路用開口部が連通してなる物質供
給用通路を通じて供給され、且つ前記圧搾枠の前記弾性
シート材により両面側を封止された前記物質収納枠内に
前記物質供給孔を介して注入され、前記圧縮空気供給孔
から前記圧搾枠の内部空間に供給された圧縮空気により
外方へ向け膨張する前記弾性シート材で前記物質収納枠
内のケーキ状物質が圧搾され、圧搾によりケーキ状物質
から絞り出された水分が、前記物質収納枠と前記圧搾枠
との各々の前記水分排出通路用開口部が連通してなる水
分排出通路に、前記水分排出孔を介して排出されるよう
構成されている。
【0008】上記圧搾装置では、圧盤台に対し両側の2
箇所にそれぞれ物質収納枠と圧搾枠とが配置されてお
り、この2箇所における各物質収納枠と圧搾枠とをそれ
ぞれ密着状態に重ね合わせて形成される各圧搾用空間に
は、ケーキ状物質が個別に供給されて、その空間に充満
されたケーキ状物質を個別に圧搾するようになってい
る。したがって、圧盤台の両側には、所定量のケーキ状
物質の約半分を収納できる個数の物質収納枠と圧搾枠を
配置すればよく、この両側の物質収納枠と圧搾枠の各々
の物質供給通路用開口部を連通してなる物質供給通路は
従来装置に比し約半分の長さに短縮される。それによ
り、2箇所の圧搾用空間に対し同時にケーキ状物質の供
給を開始した場合には、通路の長さが1/2で、且つケ
ーキ状物質が最後まで円滑に流動することから、供給が
終了するまでの待ち時間が従来装置に比較して数分の1
となる。しかも、全ての圧搾用空間内にケーキ状物質を
確実に充満させるたことができるので、所要量の水分を
正確に絞り出して高品質のケーキ状物質を得ることがで
きる。
【0009】上記発明の好ましい実施の形態では、両端
部を圧盤台と圧搾可動盤とに係合させて取り付けられた
長板状の開き部材を備え、前記開き部材は、ケーキ状物
質を圧搾したのちに圧盤台から所定距離だけ離間する圧
搾可動盤により移動されて、物質収納枠および圧搾枠を
これらに係合して移動させることによりそれぞれ所定間
隔に離間させる構成を有している。
【0010】それにより、圧搾可動盤は、圧盤台から所
定距離だけ離間するときに開き部材を介して各物質収納
枠および圧搾枠を所定間隔、例えば等間隔に離間させる
ので、圧搾したのちのケーキ状物質を迅速、且つ容易に
取り出すことができる。
【0011】また、本発明のあん等のケーキ状物質の圧
搾方法では、上記の本発明のあん等のケーキ状物質の圧
搾装置を用いて、圧盤台の一方側において、圧搾枠に圧
縮空気を供給してケーキ状物質を圧搾する圧搾工程を実
施しているときに、前記圧盤台の他方側において、圧搾
可動盤を圧盤台から離間させて圧搾済みの物質を取り出
す物質取り出し工程を実施し、前記圧搾工程および前記
物質取り出し工程をそれぞれ前記圧盤台の両方側におい
て互いに交互に実施する。
【0012】上記の圧搾方法では、圧盤台の一方側で圧
搾工程を実施しているときの待ち時間を利用して、他方
側において、圧搾済みのケーキ状物質を取り出したのち
に、物質収納枠や圧搾枠の洗浄などを行うことができ
る。したがって、作業員が作業をせずに待機する遊び時
間が少なくできる。また、圧搾済みのケーキ状物質を、
所要量に対し半分の量ずつ極めて短い時間間隔で得るこ
とができるので、後工程の段取りが良くなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明
の一実施の形態に係るあん等のケーキ状物質の圧搾装置
を示す正面図、図2はその平面図である。これらの図で
は、構成を簡略化して理解を容易にするために、一部を
省略して図示してあり、その省略箇所については後述す
る。また、この実施の形態では、あん自動絞り装置に適
用した場合について説明する。
【0014】図1に示すように、上記圧搾装置の装置本
体1は、左右両側の各複数本の支柱2上にそれぞれ保持
ブロック体3が固定されているとともに、左右の保持ブ
ロック体3間に2本の支持桟部材4が前後に配置されて
架け渡されて固定された構成になっている。なお、図2
には支持桟部材4の図示を省略している。2本の支持桟
部材4には、それらの中央部に圧盤台7が架け渡し固定
されている。圧盤台7に対し左右の両側位置には、それ
ぞれ前後に配置された2本のガイド部材8(図1では2
点鎖線で図示)が平行に位置して支持桟部材4上に固着
されている。この左右両側の前後2本の各ガイド部材8
間には、それぞれ所要個数の物質収納枠9と圧搾枠10
とが架け渡す状態で摺動自在に吊り下げられている。な
お、物質収納枠9と圧搾枠10とは、交互に配置されて
いる。
【0015】上記の物質収納枠9は、図3(a)の斜視
図および同(b)の側面図に示すような構成になってい
る。すなわち、矩形状の枠体部11の対角線上に対向す
る隅部には共に三角形状の物質供給通路用開口部12a
および水分排出通路用開口部12bがそれぞれ形成され
ているとともに、この物質供給通路用開口部12aおよ
び水分排出通路用開口部12bは、複数個の物質供給孔
13aおよび水分排出孔13bを介して枠体部11の内
部と連通している。枠体部11の対向する外側面には、
それぞれ掛止めフック部14が突設されており、この2
個の掛止めフック部14は、(b)に2点鎖線で示すよ
うに、ガイド部材8に摺動自在に掛け止めされている。
物質収納枠9は、2個の掛止めフック部14がガイド部
材8に摺動することによって圧盤台7に対し接離する方
向に移動できるようになっている。
【0016】一方、上記の圧搾枠10は、図4(a)の
一部破断した斜視図および同(b)の一部破断した側面
図に示すような構成になっている。すなわち、物質収納
枠9の枠体部11と同一矩形状の枠体部17の両側周面
に、例えばゴム板のような弾性シート材18がそれぞれ
貼り付けられ、枠体部17の両側面が弾性シート材18
で気密に閉塞されて、枠体部17と二枚の弾性シート材
18とで気密に囲まれた内部空間19が形成されてい
る。なお、枠体部17の相対向する隅部には、物質収納
枠9と同様の三角形状の物質供給通路用開口部20aお
よび水分排出通路用開口部20bがそれぞれ形成されて
いる。(a)に明示するように、物質供給通路用開口部
20aおよび水分排出通路用開口部20bは、弾性シー
ト材18で閉塞されていない。
【0017】また、上記の枠体部17の一方の側面に
は、圧縮空気供給パイプ(圧縮空気供給孔)21が貫通
固定されており、この圧縮空気供給パイプ21はコンプ
レッサのような圧縮空気供給源に接続される。さらに、
枠体部17の対向する外側面には、それぞれ掛止めフッ
ク部22が突設されており、この2個の掛止めフック部
22は、(b)に2点鎖線で示すように、ガイド部材8
に摺動自在に掛け止めされている。それにより、圧搾枠
10は、2個の掛止めフック部22がガイド部材8に摺
動することによって圧盤台7に対し接離する方向に移動
できるようになっている。
【0018】また、圧盤台7の両側において交互に配列
された物質収納枠9と圧搾枠10との枠群の外側には、
圧搾可動盤23が配置されている。これら圧搾可動盤2
3は、両側面から突設された一対の掛止めフック部材2
4が対応するガイド部材8に掛け止めされて、吊り下げ
状態で移動自在に設けられており、それぞれ個別の油圧
シリンダ27の作動により往復動される。さらに、圧搾
可動盤23には、物質収納枠9および圧搾枠10の各々
の物質供給通路用開口部12a,20aに対応する位置
に物質供給通路用開口部28aが形成されているととも
に、各々の水分排出通路用開口部12b,20bに対向
する位置に水分排出通路用開口部28bが形成されてい
る。上記物質供給通路用開口部28aは配管ホース30
を介してあん汁ポンプ31に接続されており、上記水分
排出通路用開口部28bには排出パイプ29が垂下状態
に連結されている。また、図2に明示するように、圧搾
枠10の圧縮空気供給パイプ21はフレキシブルな圧縮
空気供給管32に接続されている。
【0019】また、図1に示すように、二つの開き部材
38がその両端部を圧盤台7と両側の圧搾可動盤23と
にそれぞれ係合させて取り付けられている。なお、図2
には、複雑化により理解が困難になるの防ぐために開き
部材38の図示を省略してある。この開き部材38は、
圧盤台7の両側にそれぞれ設けられているが、互いに干
渉しないように段差を設けて取り付けられている。但
し、両開き部材38は、同一の構成を備えており、圧搾
可動盤23が圧盤台7から離間するときに各枠9,10
を等間隔に離間させるよう機能する点においても同じで
あるから、次に、右方の開き部材38について、これを
詳細に示した図5および図6を参照しながら以下に説明
する。
【0020】開き部材38は、長板状の形状を有して一
端部を圧搾可動盤23に固着され、他端部分が圧盤台7
に取り付けられたガイド金具40により移動自在に支持
されている。この開き部材38には、長さがそれぞれ異
なる複数本の板状の係合押圧部39が所定間隔の配置で
垂下状態に固着されている。また、各枠9,10には、
対応する係合押圧部39の下端部に当接する高さ位置に
受圧ピン41が固着されている。したがって、図6に示
すように、圧搾可動盤23が圧盤台7に近接する方向に
移動する場合には、各係合押圧部39が何れの受圧ピン
41にも係合せず、図5に示すように、圧搾可動盤23
が圧盤台7から所定距離だけ離間する場合には、各係合
押圧部39が対応する受圧ピン41に係合したのちに、
この受圧ピン41を介して各枠9,10を圧盤台7から
離間する方向に押圧して移動させる。
【0021】なお、油圧シリンダ27は油圧制御機器3
3により作動を制御される。圧盤台7の両側の各枠9,
10の下方には、あん受けタンク34が配置されてお
り、排出パイプ29の下方には、汁受け容器37が配置
されている。
【0022】次に、上記圧搾装置の動作について、図7
を参照しながら説明する。あん汁を絞るに際しては、圧
搾可動盤23が、図5に示す圧盤台7から離間した状態
から油圧シリンダ27の作動により圧盤台7に近接する
方向に所定距離だけ移動される。このとき、図6に示す
ように、各枠9,10は、圧搾可動盤23により圧盤台
7に押し付けられて、互いに気密に重なり合い、図1の
左方および図7(a)に示すように、各枠9,10およ
び圧搾可動盤23の各々の物質供給通路用開口部12
a,20a,28aが連通されて物質供給通路42が形
成されるとともに、各枠9,10および圧搾可動盤23
の各々の水分排出通路用開口部12b,20b,28b
が連通されて水分排出通路43が形成される。さらに、
各物質収納枠9は、その両面側を圧搾枠10の弾性シー
ト材18で閉塞されて、内方にあん汁Aを収納して圧搾
する圧搾用空間44が形成される。
【0023】上記の各枠9,10の型組みが終了する
と、あん汁ポンプ31が駆動して物質供給通路42にあ
ん汁Aが送供される。このあん汁Aは、図7(a)に示
すように、物質供給通路42から物質供給孔13aを通
って物質収納枠9の圧搾用空間44に流入する。ここ
で、この圧搾装置は、圧盤台7に対し両側の2箇所にそ
れぞれ物質収納枠9と圧搾枠10とが配置されており、
この2箇所の物質収納枠9と圧搾枠10とをそれぞれ密
着状態に重ね合わせて形成される各圧搾用空間44に
は、図1に概略を示すように、個別のあん汁ポンプ31
によってあん汁Aが供給される。したがって、所定量の
あん汁は2分割されて左右の2箇所の圧搾用空間44に
供給されるので、圧盤台7の両側には、従来装置に設け
ていた所定数の各枠9,10が2分割されて配置される
ことになり、それに伴って物質供給通路42は従来に比
し約半分の長さに短縮される。それにより、両側の物質
供給通路42に対し同時にあん汁の供給を開始した場合
には、あんを得られるまでの待ち時間が数分の1(1/
3〜1/5程度)となる。しかも、物質供給通路42が
半分の長さに短縮されているので、全ての圧搾用空間4
4内にあん汁Aを確実、且つ迅速に充満させることがで
きる。
【0024】圧搾用空間44内に注入されたあん汁Aの
汁分つまり水分の一部は水分排出孔13bを通じて水分
排出通路43に排出される。なお、実用化に際しては、
圧搾枠10の各弾性シート材18が濾布で被覆され、上
述の水分の濾過は、濾布を通じて効率的に行われる。続
いて、あん汁Aが全ての圧搾用空間44に充満されたな
らば、圧縮空気供給パイプ21を通じて圧搾枠10の内
部空間19に圧縮空気が供給される。それにより、図7
(b)に示すように、弾性シート材18が外方に向け膨
れて圧搾用空間44内のあん汁Aを押圧する。あん汁A
は両側からの弾性シート材18の押圧によって圧搾さ
れ、あん汁Aから絞り出された水分は水分排出孔13b
から水分排出通路43および排出パイプ29を介して汁
受け容器37に排出される。ここで、所定量の圧縮空気
の供給により弾性シート材18を所定形状に膨れさせる
と、あん汁Aから所定量の水分が絞り出されて所要状態
のあんが得られる。
【0025】上述のあん汁Aの圧搾工程が終了すると、
圧搾枠10への圧縮空気の供給が停止し、且つ圧搾枠1
0内の圧縮空気が外部に排出される。それと同時に、圧
搾可動盤23は、油圧シリンダ27の作動により図6の
位置から圧盤台7に対し離間方向に向け移動を開始し
て、図5に示す設定位置まで移動する。このとき、開き
部材38が圧搾可動盤23と一体に移動して、開き部材
38の各係合押圧部39は、移動に伴って移動方向の前
段側から順次受圧ピン41に当接して対応する物質収納
枠9または圧搾枠10を押圧する。したがって、圧搾可
動盤23が図5に示す所定位置まで移動したときには、
各物質収納枠9および圧搾枠10が各係合押圧部39の
配置により設定された等間隔に自動的に離間される。そ
れにより、物質収納枠9内のあんを迅速、且つ容易に取
り出してあん受けタンク34内に収容することができ
る。
【0026】ところで、上記圧搾装置では、装置本体1
の中央部の圧盤台7に対し両側の2箇所で個別に圧搾を
行える構成を備えているので、一方側で圧搾工程を実施
しているときに他方側で圧搾済みのケーキ状物質の取り
出しおよびケーキ状物質の供給工程を実施することがで
きる。図1および図2では、左側で圧搾工程を実施し、
且つ右側で物質の取り出しおよびケーキ状物質の供給工
程を実施している状態を例示している。このように、圧
搾装置をその両側で交互に圧搾工程を実施するように作
動させることにより、一方側で圧搾工程を実施中に他方
側において圧搾済みの物質を取り出したのちに物質収納
枠9や圧搾枠10の洗浄などを行えるので、作業員が作
業できない遊び時間が少なくなる。また、圧搾済みのあ
んを所定量の約半分の量であっても極めて短い待ち時間
の間隔で断続的に得られるので、後工程の段取りを能率
的に設定することが可能となる。これに加えて、上述の
ように、一定量のケーキ状物質の合計供給時間が従来装
置に比較して格段に短縮されるから、ケーキ状物質の圧
搾によるケーキ状物質の生産効率が格段に向上する。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明のあん等のケーキ
状物質の圧搾装置によれば、装置本体の圧盤台に対し両
側の2箇所にそれぞれ物質収納枠、圧搾枠および圧搾可
動盤を配置して、この2箇所においてケーキ状物質の供
給および圧搾工程を個別に行える構成としたので、両箇
所には所定量の約半分のケーキ状物質を充満させて圧搾
できるだけの個数の物質収納枠および圧搾枠を配置すれ
ばよく、この各枠の各々の物質供給通路用開口部を連通
してなる物質供給通路は従来装置に比し約半分の長さに
短縮される。そのため、両箇所に同時にケーキ状物質の
供給を開始した場合には、ケーキ状物質が円滑に流動す
ることから、供給し終えるまでの待ち時間が従来装置の
数分の1に短縮される。しかも、物質供給通路が半分の
長さに短縮されることによって全ての圧搾用空間内にケ
ーキ状物質を確実に充満させることができ、このケーキ
状物質を十分に圧縮して高品質のケーキ状物質を得るこ
とができる。
【0028】また、上記の圧搾装置において、圧盤台か
ら所定距離だけ離間する圧搾可動盤により移動されて物
質収納枠および圧搾枠を所定間隔に離間させる開き部材
を備えれば、圧搾したのちのケーキ状物質を迅速、且つ
容易に取り出すことができる。
【0029】本発明のあん等のケーキ状物質の圧搾方法
によれば、圧搾工程を圧盤台の両側において交互に実施
するようにしたので、一方側で実施する圧搾工程中の待
ち時間を利用して、他方側において、圧搾済みのケーキ
状物質の取り出しや物質収納枠および圧搾枠の洗浄など
を行うことができ、作業員が作業できない遊び時間が少
なくなる。また、圧搾済みのケーキ状物質をその所定量
の半分ではあっても極めて短い待ち時間で断続的に得ら
れるので、ケーキ状物質を用いる後工程の段取りがよく
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るあん等のケーキ状
物質の圧搾装置を示す正面図。
【図2】同上装置の正面図。
【図3】(a)は同上装置に用いる物質収納枠の斜視
図、(b)は同物質収納枠の側面図。
【図4】(a)は同上装置に用いる圧搾枠の斜視図、
(b)は同圧搾の一部破断した側面図。
【図5】同上装置の物質供給工程または圧搾工程におけ
る一部の簡略正面図。
【図6】同上装置の物質取り出し工程における一部の簡
略正面図。
【図7】(a)は同上装置における物質供給工程の要部
の縦断面図、(b)は同装置における圧搾工程の要部の
縦断面図。
【符号の説明】
1 装置本体 7 圧盤台 9 物質収納枠 10 圧搾枠 12a 物質収納枠の物質供給通路用開口部 12b 物質収納枠の水分排出通路用開口部 13a 物質供給孔 13b 水分排出孔 17 圧搾枠の枠体部 18 弾性シート材 19 内部空間 20a 圧搾枠の物質供給通路用開口部 20b 圧搾枠の水分排出通路用開口部 21 圧縮空気供給パイプ(圧縮空気供給孔) 23 圧搾可動盤 27 油圧シリンダ(駆動源) 38 開き部材 42 物質供給通路 43 水分排出通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 1/20 A23G 3/00 B30B 9/00 - 9/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーキ状物質を圧搾してそれに含まれる
    水分を絞り出す圧搾装置において、 装置本体の中央部に固定された圧盤台と、 前記圧盤台の両側にそれぞれ配置されて前記圧盤台に対
    し接離方向に往復動自在に設けられた一対の圧搾可動盤
    と、 前記圧搾可動盤を個々に作動させる駆動源と、 物質供給通路用開口部、水分排出通路用開口部、前記各
    開口部をそれぞれ枠内部に連通する物質供給孔および水
    分排出孔を有する複数個の物質収納枠と、 枠体部とこれの両側面に固着された弾性シート材により
    気密に封止された内部空間、この内部空間に連通する圧
    縮空気供給孔、物質供給通路用開口部および水分排出通
    路用開口部を有する複数個の圧搾枠とを備え、 前記圧盤台と前記圧搾可動盤との各間に、前記各物質収
    納枠と前記圧搾枠とが互いに交互に配置されて移動自在
    に設けられ、 前記物質収納枠と前記圧搾枠とが、前記圧盤台への近接
    方向に移動された前記圧搾可動盤と前記圧盤台とにより
    両側から挟み付けられて互いに密着状態に重ね合わされ
    たのちに、 ケーキ状物質が、前記物質収納枠と前記圧搾枠との各々
    の前記物質供給通路用開口部が連通してなる物質供給用
    通路を通じて供給され、且つ前記圧搾枠の前記弾性シー
    ト材により両面側を封止された前記物質収納枠内に前記
    物質供給孔を介して注入され、 前記圧縮空気供給孔から前記圧搾枠の内部空間に供給さ
    れた圧縮空気により外方へ向け膨張する前記弾性シート
    材で前記物質収納枠内のケーキ状物質が圧搾され、 圧搾によりケーキ状物質から絞り出された水分が、前記
    物質収納枠と前記圧搾枠との各々の前記水分排出通路用
    開口部が連通してなる水分排出通路に、前記水分排出孔
    を介して排出されるよう構成されていることを特徴とす
    るあん等のケーキ状物質の圧搾装置。
  2. 【請求項2】両端部を圧盤台と圧搾可動盤とに係合させ
    て取り付けられた長板状の開き部材を備え、 前記開き部材は、ケーキ状物質を圧搾したのちに圧盤台
    から所定距離だけ離間する圧搾可動盤により移動され
    て、物質収納枠および圧搾枠をこれらに係合して移動さ
    せることによりそれぞれ所定間隔に離間させる構成を有
    している請求項1に記載のあん等のケーキ状物質の圧搾
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のあん等のケーキ状物質の
    圧搾装置を用いて、 圧盤台の一方側において、圧搾枠に圧縮空気を供給して
    ケーキ状物質を圧搾する圧搾工程を実施しているとき
    に、前記圧盤台の他方側において、圧搾可動盤を圧盤台
    から離間させて圧搾済みの物質を取り出す物質取り出し
    工程を実施し、 前記圧搾工程および前記物質取り出し工程をそれぞれ前
    記圧盤台の両方側において互いに交互に実施することを
    特徴とするあん等のケーキ状物質の圧搾方法。
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