JP2510422B2 - プリント基板の銅メッキ方法 - Google Patents

プリント基板の銅メッキ方法

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JP2510422B2 JP63128078A JP12807888A JP2510422B2 JP 2510422 B2 JP2510422 B2 JP 2510422B2 JP 63128078 A JP63128078 A JP 63128078A JP 12807888 A JP12807888 A JP 12807888A JP 2510422 B2 JP2510422 B2 JP 2510422B2
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    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/22Secondary treatment of printed circuits
    • H05K3/24Reinforcing the conductive pattern
    • H05K3/241Reinforcing the conductive pattern characterised by the electroplating method; means therefor, e.g. baths or apparatus

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、不溶性電極を使用してプリント基板へ銅メ
ッキを行うための方法に関する。
(従来技術とその問題点) 両面に銅箔層を形成したプリント基板の表面及び裏面
の回路部分を接続するには、必要な部分に貫通孔つまり
スルーホールを形成し、該スルーホールの内面に銅メッ
キを施して前記両回路部分を接続するようにしている。
該スルーホールメッキを行う場合には、前記プリント基
板に前記スルーホールを形成した後、パラジウム含有浴
を使用して活性化を行い、次いで無電解銅メッキをプリ
ント基板全体に行いメッキ薄層を付着させた後、更に電
解銅メッキを行うようにする。無電解銅メッキのみで全
体のメッキを行わず電解銅メッキを併用する理由は、第
1に無電解メッキは析出速度が遅く無電解メッキのみで
は長時間を要すること第2に無電解銅メッキ液が高価だ
からである。
該電解銅メッキは、エッチングを均一に行うこと及び
直径0.3mm以下のスルーホール内に均一にメッキする必
要があるため極めて厳しい管理が、つまり直径0.3mm以
下のスルーホール内に均一に銅が入り込むようつきまわ
りが良好であること、銅メッキが適度の硬さを有するこ
と、ひび割れ等が生じないこと、光沢がありヤケ等が起
こらないこと等が要求される。これらの多種の要求を満
足させるために通常は多種類の添加剤をメッキ液中に含
有させるようにしている。
該添加剤としては、1,3−ジオキソラン重合体又はポ
リプロピレングリコール、ポリプロピレンプロパノール
等のポリエーテル類及び有機硫黄化合物、有機窒素化合
物等が使用されているが、いずれも陽分極によって酸化
分解され易いという問題点を有し、該添加剤の分解は陽
極の平衡電位が高いほど生じ易い。従って従来の銅メッ
キ方法では陽極として銅又は銅合金の溶性陽極を使用し
て平衡電位を下げ前記添加剤の分解を防止するようにし
ている。即ち銅や銅合金を使用した場合の陽極(Cu→Cu
2++2e)の平衡電位は0.345V(vsNHZ)と極めて低いの
に対し、不溶性金属電極を使用した場合の陽極反応は通
常の酸素発生反応(2OH-+2e→1/2O2+H2O)となりその
平衡電位が1.24VvsNHZ(pH=0)となり、1V近く高くな
ってしまう。
しかしながら陽極が純銅の溶性電極の場合はこのよう
な低い電位においても前記添加剤の分解が生じるため、
常に該添加剤を補給して該添加剤量をほぼ一定に維持す
る必要があるとともに、溶性電極の常としてメッキ量と
該溶性電極の溶出量のアンバランスを回避し電解浴中の
銅イオン濃度の変化を最小限に抑制し更に溶解した溶性
陽極を交換する等の電解液や電極の保守管理が必要とな
るという問題点がある。
通常の硫酸銅浴による銅メッキでは、前記問題点を解
消するために含リン銅を袋状体に収容して電解を行うメ
ッキ法が採用されている。該メッキ法では、溶性陽極で
ある銅の表面にリン酸塩の被膜が形成され該被膜が前記
添加剤の前記銅陽極への接触度を減少させて前記添加剤
分解を抑制するとともに銅の過剰溶出を抑えると考えら
れている。しかし該方法では前記含リン銅が高価である
こと及びスラッジが生成する等の問題点を有するととも
に、前記添加剤分解防止及び銅の過剰溶出防止も完全で
はないため保守作業の軽減化に直接は繋がらないという
大きな問題点を有している。
上記各方法の問題点を克服するためにピロリン酸銅浴
を使用する方法が提案されている。この方法では添加剤
分解が比較的少なく又陽極として純銅を使用した場合で
も比較的安定した電解を行うことができる等の利点を有
しているが、ピロリン酸の価格が極めて高価であり、経
済的ではないという問題点がある。
そのため最近では、電解液の銅イオンを別個の銅溶解
槽を使用して補給し、該電解液を不溶性陽極を設置した
銅メッキ槽に供給する方法が提案されている。該方法に
よると前記した溶性陽極を使用する場合の問題点は解消
されるが依然として前記添加剤の分解の問題が残り、こ
れを解消するために前記添加剤を耐酸化性の化合物に換
えることが試みられているが、前記スルーホールメッキ
のような特殊な条件下で安定な添加剤は未だ見出されて
いないのが現状であり、工業的に使用されるには至って
いない。
(発明の目的) 本発明は、前記した従来技術の問題点つまり添加剤の
分解や高価な試薬の使用等を解決し、スルーホールメッ
キされた品質の高い被メッキ材を得ることのできるメッ
キ方法を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、チタン系基材上に被覆した不溶性金属電極
から成る陽極とプリント基板用被メッキ材から成る陰極
を、隔膜により分離し、銅イオン及び添加材含有液を電
解液として電解し、前記被メッキ材の表面及びスルーホ
ールのメッキを行うプリント基板の銅メッキ方法におい
て、前記不溶性金属電極がチタン系基材上に白金族金属
酸化物を被覆した電極であり、前記電解を陽極室側を加
圧しながら行うことを特徴とする方法である。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明に係わる銅メッキ方法では、白金族金属酸化物
をチタン系基材上に被覆した不溶性金属電極から成る陽
極を隔膜により被メッキ材から成る陰極から分離しかつ
陽極室側を加圧することにより、添加剤を含有する電解
液の大部分が前記陽極に接触することを防止し、これに
より前記添加剤の分解を防止し、該添加剤の補給なしに
継続して被メッキ材であるプリント基板のスルーホール
に銅メッキを施すようにしている。
本発明方法では、陽極としては白金族金属酸化物をチ
タン基材に被覆して成る不溶性陽極所謂DSE電極を使用
する。該DSE電極は、溶性陽極と比較すると陽極電位
(酸素発生電位)が約1000mV高いが、白金族金属を基材
に被覆した電極や鉛電極と比較すると陽極電位が500〜8
00mV低いため添加剤分解を有効に防止することができ
る。該不溶性陽極の形状は、多孔状、板状、棒状、上部
が開口するボックス状等任意とすることができる。該陽
極を電解槽内に設置するには、通常の食塩電解槽のよう
に底部から給電棒を立設し該給電棒に連結するようにし
ても、電解槽の上縁間にビームを架設し、該ビームに前
記陽極に連結した例えば逆J字型の給電体の上端を吊下
げるようにしてもよい。
又陰極は、メッキすべきプリント基板用被メッキ材と
し、該被メッキ材は例えば合成樹脂上に銅箔を薄く被覆
しかつ所定位置に多数の貫通孔つまりスルーホールを穿
設した複合板である。該被メッキ材は、本発明方法によ
り電気メッキする前に該電気メッキを円滑に行うために
その表面に化学メッキにより薄い銅メッキ層を形成して
おくことが望ましい。該被メッキ材は通常30cm×30cm程
度の板であるが、本発明方法では一度の操業で多数の被
メッキ材を処理できるよう多数の被メッキ材を上下及び
左右方向に並べ合わせて1枚の大きな平板状とし所定の
治具で電解槽内に設置することが好ましい。
使用する隔膜は、添加剤の通過をほぼ完全に抑止する
ものでなければならない。該添加剤は液中でイオンでは
なくコロイド状態で存在することが多く、該添加剤を粒
径は互いに凝集しあるいは周囲に水分子を伴って数μ〜
数十μとなっていると考えられるので、前記隔膜の目開
きは10μ以下とすることが望ましい。
本発明方法では、被メッキ材表面に十分銅イオンを送
り込みかつ陰極室内で発生するガスを除去するため空気
を送って液撹拌を行うため液の流通が極めて良好にな
る。前記隔膜は該流通メッキ液の陽極への接触を防止す
るためのもので、陽極室と陰極室を区画し前記メッキ液
の浸透を防止できれば電解槽にどのように設置してもよ
いが、袋状として前記陽極に近接させ該陽極を包み込む
形状でかつ発生ガスの放出のため上部が開口しているこ
とが好ましく、この他に複数の陽極室及び陰極室を平面
状の隔膜が区画して所謂フィルタプレス型の電解槽を構
成するようにしてもよい。
又該隔膜の材質は特に限定されないが、液の不透過性
及び抵抗損の観点からイオン交換膜が最適である。
本発明方法に使用する電解槽は、新規なものを製造し
てもよいが、従来の溶性陽極用として使用されてきた電
解槽を転換して使用することが好ましく、該転換は前記
溶性陽極を不溶性陽極と交換し該陽極及び陰極を隔膜で
区画し、かつ銅イオンを外部から供給するラインを設置
するという比較的簡単な作業で行うことができる。
使用する電解液は、陰極液は銅イオンを含みかつ前述
の添加剤例えば1,3−ジオキソラン重合体又はポリプロ
ピレングリコール、ポリプロピレンプロパノール等のポ
リエーテル類及び有機硫黄化合物、窒素化合物(フェナ
ジン染料等)を含有する電解液とし、陽極液は任意の導
電性物質を含む電解液とする。
電流濃度、印加電圧、電流密度、液温等の電解条件自
体は従来の溶性陽極を使用する銅メッキ方法と同様で良
く、例えば電流濃度は0.5〜10.0A/、印加電圧は2.5〜
3.5V、陽極電流密度は1〜10A/dm2、陰極電流密度は1
〜6A/dm2、液温は15〜35℃程度とする。
銅イオンの供給は電解液に適宜の銅化合物、例えば炭
酸銅を溶解して電解槽の陰極室に加え、該電解液を循環
させて、被メッキ材にメッキされて減少した分の銅を該
電解液に再溶解して陰極室内の銅イオン濃度がほぼ一定
に維持されるようにすることが好ましい。
なお電解に際しては、陽極室側を僅かに加圧すると、
前記隔膜を通しての陰極液の液拡散による前記添加剤の
陽極室への浸透が減少し、該添加剤の分解をより有効に
防止することができる。該加圧は、例えば陽極室側に廃
ガス放散用のバルブを設け、該バルブにより廃ガス放散
量を調節することあるいは陽極室内の水位を常時陰極室
の水位より高く保つこと等により行うことができる。
本発明方法によると、表面及びスルーホール内にほぼ
均一厚の銅メッキ層が形成された複合板が製造され、該
複合板は洗浄等の処理の後、プリント基板製造のための
後続の工程に送られる。
(実施例) 以下本発明方法の実施例を記載するが、該実施例は本
発明を限定するものではない。
実施例1〜2 市販のCuSO4・5H2O70g/、H2SO410容量%、Cl-50ppm
から成る硫酸銅型メッキ浴に添加剤として荏原ユージラ
イト株式会社製商品名キュブライトTHを5ml/となるよ
うに加え連続ハルセル試験を行った。
該試験は、ハルセル容量267ml、電流値2A(平均陰極
電流密度4A/dm2)、温度25℃とし、空気による液撹拌を
行いながら、電解時間を10分/回とし陰極と交換しなが
ら12回繰り返して行った。陰極として純銅板を使用し、
イオン交換膜としては陽イオン交換膜商品名ナフィオン
#117(デュポン社製、実施例1)及び中性隔膜商品名
ユミクロンY9025(湯浅電池株式会社製、実施例2)を
使用し、該隔膜により主成分が酸化イリジウムである複
合酸化物をコーティングしたチタン電極(以下酸化イリ
ジウム電極という)である陽極の周囲を覆った。比較例
として同一電極を隔膜で覆わなかったもの、含リン銅溶
性陽極及び白金メッキチタン電極を使用して同一陰極の
銅メッキを行った。試験中、メッキ浴中の添加剤の追加
は一切行わず、メッキ量に相当する炭酸銅溶液を加える
ことにより銅イオンの補給を行った。結果を第1表に示
す。
第1表から分かるように、隔膜を使用しないと白金メ
ッキチタン電極(比較例1)又は酸化イリジウム電極
(比較例2)のいずれの電極を使用しても2回目以降に
曇りが生じてしまい、これは添加剤の分解が生じている
ことを示している。一方陽極として白金メッキチタン電
極を使用し該陽極をナフィオン(比較例4)又はユミク
ロン(比較例5)で覆った場合には、いずれも含リン銅
溶性陽極(比較例3)を使用した場合と同等又はそれに
近い特性を示した。白金メッキチタン電極を使用した場
合より酸化イリジウム電極を使用した場合の方が添加剤
の分解は少なかった。これは酸素過電圧が白金メッキチ
タン電極よえ酸化イリジウム電極の方が300〜400mV低い
ことによると推測される。又含リン銅溶性陽極に見られ
る後半の銅濃度過剰によるメッキ表面のざらつきは本実
施例では全く見られなかった。
なお、使用した両不溶性陽極のうち、白金メッキチタ
ン電極よりも酸化イリジウム電極の方が添加剤の分解は
少なかった。これは酸素過電圧が白金メッキチタン電極
より酸化イリジウム電極の方が300〜400mV低いことによ
ると推測される。
実施例3〜4 陽極として酸化イリジウムを使用した以外は実施例1
及び2と同様にして前記陽極を隔膜で覆いながら銅メッ
キを行い、繰り返しを20回に増加し、前記隔膜の周りの
状態の比較を行った。実施例3及び4では隔膜を袋状と
し陽極側にガス抜きパイプを取付け該パイプを調節して
メッキ浴中に0.5〜1cm水柱程度の正圧が前記袋状隔膜に
掛かるようにした。比較例6及び7は隔膜の上面を開い
て圧力差が生じないようにした。その結果を第2表に示
す。
第2表から、隔膜を袋状とし陽極側に若干の圧力を掛
けることで添加剤の分解がより抑制されることが分かっ
た。
実施例5 実施例1〜4を基にして、工業的規模にスケールアッ
プした銅メッキを行った。
電解槽の構成は次の通りとした。
陰極:銅箔を張った積層板(ガラスエポキシ基板)
にスルーホール穴明けを行い、この基板(長さ330mm×
高さ250mm×厚さ1.6mm)12枚を上下方向を向く逆J字形
の棒状専用治具(カソードラック)4個に、前記1枚の
基板により1枚の平板状陰極が形成されるようにセット
し、該陰極を前記専用治具により横方向に架設されたカ
ソードビームに吊り下げた。前記基板の外周にエッジカ
レントによるメッキ厚異常が生ずることを避ける ため、該部分に窓枠状に幅5cmの銅板を所謂「おとり」
電極として設置した。全陰極投影面積は約1.2m2であっ
た。
陽極:チタンラスで長さ1420mm×高さ850mm×厚さ7
5mm)の上部が開口するボックスを作製し、該ボックス
内部に上下方向を向く逆J字形の2本のチタン棒を給電
体として接続し、該給電体の先端部を横方向に架設され
たアノードビームに吊り下げた。この構造体の電極部分
に酸化イリジウムコーティングを施し陽極とした。該陽
極は前記陰極の両面から給電するため2個用意した。
隔膜:デュポン社製ナフィオン#117を、前記陽極
を完全に覆うことができるように上部が開口する袋状に
熱圧着法により成形した。該隔膜で前記陽極を覆い電解
槽内に設置した。
電解槽:有効容積が1800mm×1200mm×420mm=0.91m
3である電解槽を使用した。カソードビーム受けはカソ
ードロッカー棒に連結し往復運動できる機構を付加し
た。アノードビーム受けはカソードを挟む位置に2ケ所
固定した。底部にはエアバブリングのための散気管を設
置した。又槽外のフィルタ及び銅イオン供給塔との間で
連続循環できるようノズル設置した。
銅イオン供給塔:上部に塩基性炭酸銅を連続的に投
入できるホッパーを設置した円筒体とし、該円筒体内に
撹拌装置を組み入れた。下部より電解液を導入し、溶解
後の上澄液をオーバーフローさせ、フィルタ通過後前記
電解槽を戻すようにした。
まずスルーホール穴明け工程後の前記基板を端面研磨
後、脱脂洗浄し、化学銅メッキ浴にて露出前面に約0.5
μ厚の銅メッキを施した。次いで前記基板を固定した前
記カソード用治具(ラック)を電解槽の所定位置に垂下
し、エアバブリングを行いながらカソードロックを動作
させ、銅イオンを供給しつつ電気メッキを開始した。電
流600Aで陰極電流密度が2.5A/dm2となるように48分間電
解を行った。炭酸銅の溶解速度は銅析出の電流効率が96
%であると仮定して算出し、21.4g/分(CuCO3・Cu(O
H)・H2Oとして)とした。光沢剤は荏原ユージライト
株式会社製のキュブライトTHとし、これを2.25ml/分で
注入した。浴中の銅イオンを濃度変化は殆ど見られなか
った。電気メッキ後の基板は光沢ある正常な外観を呈
し、メッキ厚(銅箔の厚さ+化学メッキの厚さ+電気メ
ッキの厚さ)は41μでほぼ均一な厚さであった。
破壊検査により、スルーホール部のつきまわり性、コ
ナークラックの発生の有無を調べたが、問題は無かっ
た。又引張強度、伸び、硬度も正常であり、エッチング
性、半田濡れ性、熱サイクル試験、熱干渉試験も異常が
無く、メッキ品質はプリント基板用として十分使用でき
るものであった。
前記操業を繰り返し、化学分析値により電解液中の銅
イオン濃度等を補正しながら500回繰り返しメッキを行
ったが、メッキ外観、物性共に建浴時と同様良好に維持
できた。又陽極及び隔膜共に変色、変形等の異常は見ら
れなかった。
(発明の効果) 本発明による銅メッキ方法は、白金族金属酸化物をチ
タン系基材上に被覆した不溶性金属電極から成る陽極と
プリント基板用被メッキ材から成る陰極を、隔膜により
分離し、銅イオン及び添加剤含有液を電解液として陽極
室側を加圧しながら電解し、前記被メッキ材の表面及び
スルーホールのメッキを行うようにしている。
従って第1に、陰極室内の添加剤が隔膜を通して陽極
室側に透過して陽極に接触し分解されることが殆ど無い
ため、高価な添加剤を殆ど消耗することなく経済的に操
業を行うことができ、更に陽極室を加圧してあるため、
前記添加剤の隔膜を通しての陽極室側への透過がより以
上に防止される。しかも電極として白金族金属電極より
更に過電圧の小さい白金族金属酸化物電極を使用してい
るため、添加剤の消耗はほぼ完全に回避される。これに
より本発明方法における前記添加剤の消耗を、陽極電位
が本発明方法の電位よりも低い従来の溶性陽極又は白金
族金属電極を使用する銅メッキ方法における該添加剤の
消耗より小さく抑えることが可能になり、更に前記隔膜
としてイオン交換膜のように緻密な膜を使用すると前記
添加剤分解は更に完全に防止される。
第2に、陽極が不溶性であるため、従来のように消耗
した溶性陽極の交換のために操業を停止しかつ刺激性の
電解液から該溶性陽極を取りだし交換するといった手間
及び熟練を要する作業が不要となるため、作業能率が大
きく向上する。
第3に、陽極室が隔膜によりメッキすべき被メッキ材
と区画されているため、仮に陽極室内にスラッジ等が発
生しても該スラッジ等が前記被メッキ材上に析出するこ
とがなく、表面状態の良好なメッキされた被メッキ材を
得ることができる。
第4に、隔膜を袋状とすると、従来の溶性陽極を不溶
性陽極に換え、該不溶性陽極を前記袋状隔膜に収容する
こと及び外部に銅供給ラインを設置するのみで、従来の
溶性陽極を使用する電解槽を本発明方法に使用する電解
槽に容易に転換することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−26689(JP,A) 特開 昭59−193295(JP,A) 実開 昭62−166265(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チタン系基材上に被覆した不溶性金属電極
    から成る陽極とプリント基板用被メッキ材から成る陰極
    を、隔膜により分離し、銅イオン及び添加剤含有液を電
    解液として電解し、前記被メッキ材の表面及びスルーホ
    ールのメッキを行うプリント基板の銅メッキ方法におい
    て、前記不溶性金属電極がチタン系基材上に酸化イリジ
    ウムを被覆した電極であり、前記電解を陽極室側から加
    圧しながら行うことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】隔膜を上部が開口する袋状とし、該隔膜に
    より陽極を覆って該陽極と陰極を分離するようにした請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】隔膜がイオン交換膜である請求項1に記載
    の方法。
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