JP2006316328A - 2層フレキシブル銅張積層板の製造方法 - Google Patents

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俊宏 西尾
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尚平 松井
Kenji Hamamura
健二 浜村
Junichiro Mitsunami
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Abstract

【課題】 2層フレキシブル銅張積層板を形成する際に、高電流密度めっきを行っても応力がかからない、外観の優れた銅のめっき層を形成する。
【解決手段】 表面に導電性のシード層を有する有機高分子樹脂フィルムに銅を電解めっきすることにより、該フィルム上に銅箔を形成するフレキシブル銅張積層板を製造する方法において、導電性基体に白金族金属またはその酸化物を主成分とする電極活性物質を被覆した陽極を使用し、めっき用電解槽を陽イオン交換膜を用いて陽極室と陰極室に分離し、めっき浴温度が30 ℃以上および銅めっき電流密度が4〜12 A/dmでめっきを行う。
【選択図】 なし

Description

本発明は表面を導電性にした有機高分子フィルム材料上に電解銅めっきを行うことにより2層フレキシブル銅張積層板を製造する技術に関するものである。
従来の酸性硫酸銅めっきにおいて、電気銅や無酸素銅を陽極として溶解すると、溶解過程で多量の一価の銅イオンが形成され、これが不均化反応を起こすなどして、めっき液中に多量の銅の微粒子や亜酸化銅の微粒子を形成する。これがめっき液中に浮遊してめっき皮膜中に取りこまれ、皮膜に重大な損傷をあたえるため不都合があった。
これを改良した含リン銅陽極は銅の溶解性の点では優れていたが、やはり一価の銅イオンの形成は避けられず、めっき時にはめっき液を強く空気撹拌して一価の銅イオンを酸化除去しなければならず、この空気撹拌により、含リン銅陽極の溶解効率は100%を超え、長期の連続めっきを行うとめっき液濃度が増加し、最適品質の銅めっき皮膜を得られなかった。また、含リン銅は溶解時に銅陽極表面にリン化銅を主成分とする黒いヘドロ状の付着膜(ブラックフィルム)を形成し、この中に金属スライムも形成される。これら陽極上の付着物は容易に脱落して溶液内に浮遊分散するため、通常、耐酸性の布袋(アノードバッグ)に銅陽極を装入しているが、この布袋がヘドロ状のスライムにより目詰まりを起こし、手間をかけて定期的に洗浄する必要があった。この場合、陽極上の付着物がめっき液内へ脱落した浮遊分散物は、アノードバッグで完全に除去できず頻繁にめっき皮膜にパーティクルの付着、ピットやザラツキなどの損傷を与えるなどの問題がある。また、含リン銅陽極の表面に形成されるブラックフィルムは高電流密度のめっきを行うと容易に脱落するため、めっき皮膜の不良につながり高電流密度でのめっきが困難であった。
更に、以上の問題点とは別に、一般に可溶性の金属陽極を用いる場合、めっき操業の過程で陽極自体の大きさ、陽極面積、被めっき面に対する配置が変化し、めっき厚さが均一にならないことも大きな問題であった。
このような問題を解決するため、可溶性金属陽極の代替として不溶性陽極を導入し、更に、めっき処理によるめっき液中の銅イオンの消耗を補填するために、めっき槽と金属銅溶解槽を併設する方法が開示されている(特開平04−28895、特開平04−320089)。しかし、これらは銅イオンの補給に金属銅を用いているため、めっき液への金属銅の溶解性が悪く、めっき処理で消耗する銅イオンを十分補給することができなかった。また、不溶性陽極を直接めっき液中に設置しているため、不溶性陽極表面で、めっき液中に含まれる添加剤が分解消耗し、これらの分解物がめっき皮膜にパーティクルの付着、ピットやザラツキなどの損傷を与えるなどめっき不良が発生する事も問題であった。近年の電子機器の小型化、軽量化、高性能化に伴い、電気配線回路の高密度化への要求は高まっており、より高精度、高密度なめっきが要求されている。また、これらの高精度なめっきでは低い電流密度(2〜2.5 A/dm)でのめっきが行われており、生産性の向上が要求されている。しかし、フレキシブルプリント配線板用途の接着剤を用いない2層フレキシブル銅張積層板を電気めっき法により製造する場合にはめっき電流密度を高くすると、電析した銅の応力によりめっき銅張積層板が反るという問題があった。
特開平04-28895号公報 特開平04-320089号公報
本発明の目的は、可溶性金属陽極を用いた場合の上記問題点を解決することである。すなわち本発明は、電気銅めっきを行う際に、めっき液中の陽極側で発生するスラッジ等の発生を抑え、かつ高電流密度での生産性の高い2層フレキシブル銅張積層板を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、電極の材料を変更し、陽極での添加剤の分解やパーティクルの発生を抑えつつ、表面を導電性にした有機高分子フィルム材料を安定して高電流密度で銅めっきするためにはめっき浴温度を30 ℃以上にすれば良いとの知見を得た。即ち本発明は表面に導電性のシード層を有する有機高分子樹脂フィルムに銅を電解めっきすることにより、該フィルム上に銅箔を形成するフレキシブル銅張積層板を製造する方法において、導電性基体に白金族金属またはその酸化物を主成分とする電極活性物質を被覆した陽極を使用し、めっき用電解槽を陽イオン交換膜を用いて陽極室と陰極室に分離し、めっき浴温度が30 ℃以上および銅めっき電流密度が4〜12 A/dmであることを特徴とするフレキシブル銅張積層板の製造方法である。ここで電流密度は表面に導電性のシード層を有する有機高分子樹脂フィルムの単位面積当たりに流れる電流を示す。
銅めっき槽は、めっきを実際行う陰極室とそれに対して陽イオン交換膜で隔てられた陽極室から構成される。陽極室には不溶性陽極が装填されている。上記の構成によって、陽極として可溶性陽極である電気銅、無酸素銅又は含リン銅を使用しないので、一価の銅イオンの不均化反応やブラックフィルムの形成からなるスラッジ等のパーティクルが大量に発生し、被めっき物を汚染してしまうことは一切なくなるという効果がある。また、陽極室は陽イオン交換膜で陰極室と隔離するので、従来不溶性陽極を使用することによって発生していた、めっき液中の添加剤の分解及びこれによるめっき不良が発生することもない。
本発明に使用できる不溶性陽極は、導電性基体に白金族金属またはその酸化物を主成分とする電極活性物質を被覆した陽極が好ましい。ここで、導電性基体とは、チタン、タンタル、ジルコニウム、ニオブ等のバルブ金属やチタン−タンタル、チタン−ニオブ、チタン−パラジウム、チタン−タンタル−ニオブ等のバルブ金属を主体とする合金または導電性ダイヤモンド(例えば、ホウ素をドープしたダイヤモンド)が好適であり、その形状は板状、網状、棒状、多孔板状などの種々の形状を取りえる。また、上記の金属、合金、導電性ダイヤモンドを鉄、ニッケルなどのバルブ金属以外の金属または導電性セラミックス表面に被覆させたものでもよい。また、皮膜の密着性の点からは電極活性物質は酸化イリジウムに酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズなどを混合した混合酸化物の被膜が好適である。特に酸化タンタルと酸化イリジウムを混合した電極活性物質をチタン基体に被覆した陽極が長時間の使用が可能である点で最も望ましい。
ここで、陽極反応は酸素発生反応が主であるため水素イオンが発生し、酸性度が増大して導電性基体の腐食が生じやすい。そのため、導電性基体と電極活性物質被膜の間に酸性電解液に耐食性の強いタンタル金属薄膜の中間層をスパッタリング等の方法で導入し、導電性基体の腐食を防止してもよい。
本発明で使用できる陽イオン交換膜は、炭化水素系の陽イオン交換膜やパーフルオロカーボンの陽イオン交換膜が好ましい。炭化水素系の陽イオン交換膜としては旭硝子株式会社製のセレミオンや株式会社トクヤマ製のネオセプタなどがあり、パーフルオロカーボンの陽イオン交換膜としてはデュポン社製のナフィオンなどが使用できる。
本発明に使用できる陽極室は、陽イオン交換膜により銅めっき液から隔てられ、内部に不溶性陽極が装填されて酸性電解液で満たされた形態をとっている。ここで酸性電解液は陽極上で酸素発生をする電解液であれば硫酸水溶液やリン酸水溶液等、特に限定されないが、めっき液の酸性成分と合致させるのがよく、硫酸水溶液が好ましい。好ましい酸性電解液の濃度範囲は硫酸の場合40〜150g/Lである(L:リットル)。
陰極室で使用する硫酸銅めっき液としては、通常用いられている公知の硫酸銅めっき液から適宜選択して用いることができる。この様な硫酸銅めっき液の基本組成の一例として、硫酸銅五水和物40〜250g/L、好ましくは80〜250g/L、98%硫酸10〜250g/L、好ましくは10〜180g/L、塩素イオン10〜2000mg/Lを含むめっき液が挙げられる。更に、該めっき液に添加剤として有機高分子界面活性剤成分、光沢剤および平滑化剤を添加することができる。
該硫酸銅めっき液に含まれる有機高分子界面活性剤成分は、硫酸銅めっき液における添加剤として公知の有機高分子化合物から適宜選択して用いればよく、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールあるいはそれらのランダムまたはブロック重合ポリマーあるいは、ポリエチレンオキシド、ポリオキシアルキレングリコール等のポリエーテル化合物等を用いることができる。これらの有機高分子化合物は1種類を添加しても、2種類以上を複合して添加しても良い。有機高分子界面活性剤の添加量は通常の硫酸銅めっき液と同様でよく、例えば高分子化合物として0.01〜30g/Lが挙げられる。
光沢剤についても、硫酸銅めっき液における添加剤として公知の成分から適宜選択して用いればよく、例えば、3−メルカプトプロピルスルホン酸、そのナトリウム塩、ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド、その2ナトリウム塩、N,N−ジメチルジチオカルバミン酸(3−スルホプロピル)エステル、そのナトリウム塩等の硫黄化合物を用いることができる。これらの硫黄化合物は1種類を添加しても、2種類以上を複合して添加しても良い。光沢剤の添加量は通常の硫酸銅めっき液と同様でよく、例えば硫黄化合物として0.1〜30mg/Lが挙げられる。
平滑化剤についても硫酸銅めっき液における平滑化剤として公知の成分を適宜選択して用いることができる。この様な平滑化剤の例としては、フェナチジン系化合物、フタロシアニン系化合物、ポリエチレンイミン、ポリベンジルエチレンイミンなどのポリアルキレンイミンおよびその誘導体、N−染料置換体化合物などのチオ尿素誘導体、フェノサフラニン、サフラニンアゾナフトール、ジエチルサフラニンアゾフェノール、ジメチルサフラニンジメチルアニリンなどのサフラニン化合物、ポリエピクロルヒドリンおよびその誘導体、チオフラビン等のフェニルチアゾニウム化合物、アクリルアミド、プロピルアミド、ポリアクリル酸アミドなどのアミド類等の窒素化合物を挙げることができる。これらの窒素化合物は1種類を添加しても、2種類以上を複合して添加しても良い。硫酸銅めっき液に平滑化剤を配合する場合には、その添加量は、通常の硫酸銅めっき液と同様で良く、通常、0.1〜300mg/Lとすればよい。
硫酸銅めっきの条件については、通常の硫酸銅めっきと同様で良いが、高電流密度でめっきを行う際にはめっき液の液温が30℃以上が好ましい。さらに好ましくは40℃以上、特に40〜60℃が好ましい。めっき液温が30℃未満では高電流密度のめっきを行った際にめっき皮膜に応力が発生し、フィルム状の陰極を用いた場合には被めっき物に反りが生じ好ましくない。30℃よりは40℃以上の方が反りが少なくなる。60℃を超えると添加剤の分解が促進される。陰極電流密度は4〜12A/dmの条件で電気めっきを行えばよい。更に好ましくは6〜12A/dmで行うことができる。12A/dmより高い電流密度では銅めっき表面が荒れる(凹凸状態となる)ために銅張積層版としては使えない。
めっき装置はめっき液の温度を30℃以上に保つために加温装置を含む温度調節機能を備えることが好ましい。
また、めっき液の撹拌はエアレーション等による浴の撹拌や噴流撹拌を行うことが出来る。これらの撹拌手法を複数用いても良い。
陰極は被めっき表面に導電層を備えていれば良く、導電層の具体例としては金属層や炭素層が挙げられる。陰極の具体例としては有機高分子化合物からなるフィルム上にシード層と呼ばれる金属層を備えた材料が挙げられる。有機高分子化合物からなるフィルムとしては、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアラミドフィルムなどが挙げられる。フィルムの厚みは柔軟に折れ曲がる厚みであれば良く、具体的には100μm以下であれば良いが、高集積化を行うためにはフィルム厚みは薄いほうが好ましく、25μm以下が好ましい。めっき装置への装着や搬送時の問題を避けるために他に支持体を用いずにフィルムを陰極とする場合には3μm以上の厚みが好ましい。
陰極は硫酸銅めっきに先だって、酸水溶液による活性化処理を行ってもよい。活性化処理を行うことによって、酸化皮膜を除去し、硫酸銅めっき皮膜の密着性を高めることができる。酸水溶液の種類については、特に限定的ではないが、例えば、98%硫酸を10〜100g/L含む水溶液を用いることができる。処理条件についても、特に限定的でないが、例えば、10〜30℃の酸水溶液中に被めっき物を10〜60秒浸漬すればよい。
本発明の硫酸銅めっき装置を用いてめっきを行う際、めっき液中の銅イオン損失量相当の酸化銅を電解槽外部に設けた溶解槽に投入・溶解することで、めっき液の銅イオン濃度を制御することができる。具体的には電流量から計算した酸化銅の必要量を人為的に溶解槽に投入してもよく、あるいは酸化銅の投入をコンピュータ制御により自動化することもできる。酸化銅の形態は特に限定されないが、溶解性を考慮すると粉体を使用するのが好ましい。
酸化銅を溶解するための溶解槽は、めっき処理による銅イオンの消耗量を補填する機能を有するものであればいかなる構造であってよいが、より効率よく酸化銅を溶解し、不純物のない良質の銅イオンをめっき液に補充するためには、溶解槽の内部に隔壁を設けて酸化銅溶解室と濃度調整用の緩衝室に二分するのが好ましい。この場合、両室間には不溶性の粒子その他の不純物を取り除くためにフィルタを設置してよい。
以上説明したように、本発明は、電気銅めっきを行う際に、めっき液温度を30℃以上にすることで高電流密度で電子部品および電子部品用途材料への高精度なめっきができるというという優れた効果を有する。また、めっき処理により失われるめっき液中の銅イオン相当量の酸化銅粉末を溶解室に投入することで、めっき電流密度を高めてもめっき液中の硫酸銅濃度を一定に保つことができ、良好なめっき被膜を安定に得ることができる。さらに、金属銅陽極使用に伴うヘドロ除去等の作業時の危険性を効果的に回避することができる。
次に、本発明の実施例について説明する。なお、本実施例はあくまで一例であり、この例に制限されるものではない。
(電極活性物質と不溶性陽極)
基板用材料としてのチタン板を超音波洗浄により脱脂した後、#30のアランダムを用いて全面に圧力0.4 MPaで約10分間ブラスト処理を施した後、この処理材料板を流水中で一昼夜洗い、乾燥した。こうして得られた前処理チタン板の表面に、下記に示す液組成の電極活性物質被覆液を塗布し、これを100℃で10分間乾燥し、さらに電気炉中で500℃で20分間焼成した(電極活性物質被覆層の重量組成比はIr/Ta=7/3)。この塗布・焼成操作を5回繰り返して作製した酸化イリジウムを電極活性物質とする電極を不溶性陽極として用いた。
電極活性物質用原料液組成
TaCl 0.32g
HIrCl・6HO 1.00g
35% HCl 1.0ml
n-CH(CH)OH 10.0ml
陰極には導電性を有する厚さ0.2μmの銅シード層付き25μm厚みのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを用いた。
めっき槽は隔膜により陽極室と陰極室に分離した。隔膜は陽イオン交換膜(旭硝子株式会社製セレミオン)を使用した。陰極液として、硫酸銅五水和物(150g/L)、硫酸(120g/L)、塩素イオン(60mg/L)、有機高分子界面活性剤としてポリエチレングリコール(分子量3500)(1g/L)、光沢剤としてビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド(3mg/L)、平滑化剤としてヤヌスグリーンB(3mg/L)を純水(導電率1mS/cm)に溶解させて調製した。陽極液として硫酸(100g/L)水溶液を使用した。( )内は濃度を示す。めっき浴温は40℃とした。
陰極電流密度を1A/dmから10A/dmの間で1A/dm間隔で変化させ、各電流密度で10μm厚みの銅めっきを行った。銅イオン濃度はめっき液中の銅消費量に合わせて逐次酸化銅を添加して調整した。また、平滑光沢めっき皮膜を連続して得るために、光沢剤と平滑化剤を適正濃度範囲内で添加し調整した。撹拌はエアー撹拌を使用した。めっき電流密度を変更した際のめっき皮膜の外観(光沢、ザラツキ状態)観察とそり率測定を行った。そり率はJPCA(社団法人日本プリント回路工業会)規格のJPCA−BM01に従って測定した。陰極電流密度が1〜10A/dmのめっきにおいて平滑光沢めっき物が得られ、そり率は1.0%以下であった。
陰極液において硫酸銅五水和物濃度を220g/L、硫酸濃度を90g/Lとした以外は実施例1と同様のめっきを行い(めっき浴温:40℃)、陰極電流密度を1A/dmから10A/dmの間で1A/dm間隔で変化させ、各電流密度で10μm厚みの銅めっきを行った。めっき皮膜の外観(光沢、ザラツキ状態)観察とそり率測定を行った。そり率はJPCA規格のJPCA−BM01に従って測定した。陰極電流密度が1〜10A/dmのめっきにおいて平滑光沢めっき物が得られ、そり率は1.0%以下であった。
有機高分子界面活性剤としてポリプロピレングリコール(分子量6000)1g/L、光沢剤としてビス(3−スルホプロピル)ジスルファイド2ナトリウム3mg/L、平滑化剤としてサフラニンO 3mg/Lを用いた以外は実施例1と同様のめっきを行い(めっき浴温:40℃)、陰極電流密度を1A/dmから10A/dmの間で1A/dm間隔で変化させ、各電流密度で10μm厚みの銅めっきを行った。めっき皮膜の外観(光沢、ザラツキ状態)観察とそり率測定を行った。そり率はJPCA規格のJPCA−BM01に従って測定した。陰極電流密度が1〜10A/dmのめっきにおいて平滑光沢めっき物が得られ、そり率は1.0%以下であった。
陰極として厚さ0.2μmの銅シード層付き12μm厚みのポリアラミドフィルムを用いた以外は実施例1と同様のめっきを行い(めっき浴温:40℃)、陰極電流密度を1A/dmから10A/dmの間で1A/dm間隔で変化させ、各電流密度で10μm厚みの銅めっきを行った。めっき皮膜の外観(光沢、ザラツキ状態)観察とそり率測定を行った。そり率はJPCA規格のJPCA−BM01に従って測定した。陰極電流密度が10A/dmのめっきにおいても平滑光沢めっき物がえられ、そり率は1.8%であった。
(比較例1)
めっき浴温を25℃とした以外は実施例1と同様にPETフィルムに銅めっきを行った。陰極電流密度を1A/dmから10A/dmの間で1A/dm間隔で変化させ、各電流密度で10μm厚みの銅めっきを行った。めっき電流密度を変更した際のめっき皮膜の外観(光沢、ザラツキ状態)観察とそり率測定を行った。そり率はJPCA規格のJPCA−BM01に従って測定した。陰極電流密度が6A/dmのめっきにおいて外観不良が発生した。また、その時の反り率は11.3%であった。
(比較例2)
陰極として厚さ0.2μmの銅シード層付き12μm厚みのポリアラミドフィルムを用い、めっき浴温を25℃とした以外は実施例1と同様のめっきを行った。陰極電流密度を1A/dmから10A/dmの間で1A/dm間隔で変化させ、各電流密度で10μm厚みの銅めっきを行った。めっき電流密度を変更した際のめっき皮膜の外観(光沢、ザラツキ状態)観察とそり率測定を行った。そり率はJPCA規格のJPCA−BM01に従って測定した。
陰極電流密度が1〜3A/dmのめっきにおいて平滑光沢めっき物が得られ、反り率は1.0%以下であった。
陰極電流効率が4A/dmのめっきにおいて平滑光沢めっき物が得られたが、反り率が8.0%であった。
陰極電流効率が5A/dmのめっきにおいて平滑光沢めっき物が得られたが、反り率が14.6%であった。
陰極電流密度が6A/dmのめっきにおいて外観不良が発生した。また、その時の反り率は25.4%であった。
30℃以上でめっきを行うことにより、高電流密度でフレキシブル高分子樹脂フィルムに銅めっきを行っても外観の優れた反りの無い2層フレキシブル銅張積層板を作製することができる。

Claims (4)

  1. 表面に導電性のシード層を有する有機高分子樹脂フィルムに銅を電解めっきすることにより、該フィルム上に銅箔を形成するフレキシブル銅張積層板を製造する方法において、導電性基体に白金族金属またはその酸化物を主成分とする電極活性物質を被覆した陽極を使用し、めっき用電解槽を陽イオン交換膜を用いて陽極室と陰極室に分離し、めっき浴温度が30 ℃以上および銅めっき電流密度が4〜12 A/dmであることを特徴とするフレキシブル銅張積層板の製造方法。
  2. 銅めっき電流密度が6〜12 A/dmであることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル銅張積層板の製造方法。
  3. めっき浴温度が40 ℃以上および銅めっき電流密度が6〜12 A/dmであることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル銅張積層板の製造方法。
  4. 有機高分子樹脂フィルムがポリアラミド樹脂フィルムである請求項1〜3のいずれかに記載のフレキシブル銅張積層板の製造方法。
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