JP2510411B2

JP2510411B2 - フオ−カスサ−ボ装置

Info

Publication number: JP2510411B2
Application number: JP59237572A
Authority: JP
Inventors: 淳一由雄
Original assignee: Pioneer Electronic Corp
Current assignee: Pioneer Corp
Priority date: 1984-11-13
Filing date: 1984-11-13
Publication date: 1996-06-26
Anticipated expiration: 2011-06-26
Also published as: JPS61117738A

Description

【発明の詳細な説明】技術分野本発明は、フォーカスサーボ装置に関し、特に記録デ
ィスクの記録情報を光学的に読み取る光学式情報読取装
置におけるフォーカスサーボ装置に関する。

背景技術ディジタルオーディオディスクやビデオディスク等の
記録情報を読み取る光学式情報読取装置においては、ス
ピンドルサーボ装置によって記録ディスク（以下単にデ
ィスクと称する）の回転駆動制御がなされ、ディスクの
半径方向において移動自在に設けられたピックアップに
よって記録情報の読み取りが行なわれる。また、このピ
ックアップによる情報検出用スポット光がディスクの記
録面上に正しく収束するように、更には該スポット光が
ディスクの記録面上に例えば渦巻状に形成されている記
録トラックを正確に追跡するように制御するフォーカス
サーボ装置及びトラッキングサーボ装置が設けられてい
る。なお、トラッキングサーボ装置においては、ループ
ゲインが高いほど情報検出用スポット光のトラッカビリ
ティ（トラック追従能力）が高く、外部振動やディスク
の偏心が存在してもいわゆるトラック飛び等の誤動作が
発生せず、安定したトラッキング制御をなすことができ
るのである。

かかる各種のサーボ装置を備えた情報読取装置におい
ては、再生するディスクの記録面にディフェクト、傷等
による異常部分がある場合、ピックアップによる情報読
取用スポット光がその異常部分における記録トラックを
追跡したときにサーボ系のエラー信号に乱れが生じてト
ラック飛び等の誤動作が発生する可能性がある。

このため、従来は、記録面の異常部分を検出したと
き、トラッキングサーボ装置において、ループゲインを
下げるか或いは直前のエラー値ホールドを行なうことで
サーボを行なうか、又は他の方法で得た異常部分と関係
のないトラッキングエラー信号によるサーボに切り換え
る等の対策を採ることで、記録面のディフェクトや傷等
に対してトラック飛び等の誤動作を起こさず、安定した
トラッキング動作が得られるようにしていた。

一方、記録面のディフェクト、傷等による異常部分に
おける記録情報の読取りに関しては、ディフェクトや傷
等によるいわゆるドロップアウトを検出し、ドロップア
ウト補償回路（図示せず）によりその検出時点での読取
情報を出力しないように制御されているので、記録面の
異常部分でのフォーカスサーボ装置に対する制御は特に
必要とされていなかった。

しかし、発明者による実験の結果、ピックアップの構
造にメカニカルなクロストークが存在するために、フォ
ーカス方向にレンズが移動した場合にトラッキング方向
にもレンズが移動されるので、ディフェクトや傷などに
よりフォーカスサーボ系が大きく乱れるとトラッキング
方向にもレンズが振られてトラッキングサーボ系にも影
響することが判明した。すなわち、ディスク記録面のデ
ィフェクト、傷等による異常状態に対して、トラッキン
グサーボ系のみならずフォーカスサーボ系をも制御しな
いと、十分に安定したトラッキング動作が得られないの
である。

発明の概要本発明は、上述した点に鑑みなされたもので、ディス
ク記録面にディフェクト、傷等の異常部分があった場合
における情報検出用スポット光のトラッカビリティの向
上を可能としたフォーカスサーボ装置を提供することを
目的とする。

本発明によるフォーカスサーボ装置は、記録情報検出
用スポット光の記録ディスクに対する相対的移動に際し
て先行及び後続する一対の先行及び後続トラッキング情
報検出用スポット光がそれぞれ記録面上に照射され、先
行トラッキング情報検出用スポット光の記録面を経たス
ポット光が第１受光手段にて受光され、この第１受光手
段からの出力信号のレベルを異常検出手段にて基準レベ
ルと比較することにより記録面の異常を示す制御信号を
発生し、この制御信号の存在下においてホールド回路に
ホールドされていたフォーカスエラー信号のホールド値
をフォーカスエラー信号として出力することを特徴とし
ている。

実施例以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に説明す
る。

第１図において、レーザビームを収束させて得られる
３つのスポット光、すなわち記録情報検出用スポット光
１とこのスポット光１のディスクに対する相対的移動に
際してそれぞれ先行及び後続する一対の先行及び後続ト
ラッキング情報検出用スポット光2,3とが図示の位置関
係をもって記録トラック４に対して照射される。すなわ
ち、記録情報検出用スポット光１がトラック４の中心線
上にあるときには一対のトラッキング情報検出用スポッ
ト光2,3は当該トラック４の両側縁上に位置している。
従って、記録情報検出用スポット光１がトラック直交方
向（ディスク半径方向）に偏倚したとき、一対のトラッ
キング情報検出用スポット光２及び３による反射光の光
量差がその偏倚方向及び偏倚量に対応することになる。
スポット光１及び2,3による反射光はピックアップ（図
示せず）に内蔵された光電変換素子５及び第１及び第２
受光手段としての光電変換素子6,7に入射する。

第２図において、光電変換素子6,7に入射したトラッ
キング情報検出用スポット光2,3による反射光は、当該
素子6,7によって電気信号に変換され、演算増幅器８、
コンデンサ９及び抵抗10からなる波形整形回路11、演算
増幅器12、コンデンサ13及び抵抗14からなる波形整形回
路15を介して演算増幅器16及び抵抗17〜20からなる減算
器21に供給される。この減算器21によって光電変換素子
6,7の各出力間のレベル差に応じた信号が形成されてト
ラッキングエラー信号として導出される。

一対のトラッキング情報検出用スポット光2,3のう
ち、先行するスポット光２による反射光を受光する光電
変換素子６の出力信号は、波形整形回路15を経た後、異
常検出回路22にも供給される。この異常検出回路22は、
ディスク再生時にディスク記録面にディフェクト、傷等
による異常部分があった場合に、波形整形回路15を経た
光電変換素子６の出力信号の信号レベルを基準レベルと
比較することによりディスク面の異常状態を検出してそ
の異常状態を示す制御信号を発生するものである。

異常検出回路22は、コンデンサ23及び抵抗24からなる
AC結合回路25と、演算増幅器26、抵抗27,28からなる増
幅器29と、コンデンサ30、ダイオード31、充電抵抗32及
び放電抵抗33からなる時定数回路34と、演算増幅器35及
び分圧抵抗36,37からなるコンパレータ38とから構成さ
れている。

記録情報検出用スポット光１（第１図参照）による反
射光は、円筒レンズ（図示せず）を経て光電変換素子５
に入射する。上記円筒レンズにおいては、その母線を含
む面内とそれに直交する面内とで、透過する光線束が収
束する光軸上の位置が異なるので、光電変換素子５の受
光面上に投影される光線束の形状がディスクの記録面と
レーザビームの収束点との位置関係により変化する。こ
の光電変換素子５の受光面上に投影された光線束の形状
の変化を検出できるように光電変換素子５は、受光面を
互いに直交する２本の直線により４分割する如く配置さ
れかつ互いに独立した４個の受光エレメントによって構
成されている。

光電変換素子５の互いに対角線上に位置するように配
置されたエレメント同士の加算出力は、演算増幅器39及
び抵抗40からなる増幅器41、演算増幅器42及び抵抗43か
らなる増幅器44を介して演算増幅器45、コンデンサ46,4
7及び抵抗48〜51からなる減算器52に供給される。この
減算器52の出力信号は、レーザービームの収束点のずれ
の方向及びずれ量に対応しており、フォーカスエラー信
号として出力される。なお、増幅器41及び42の各出力信
号を加算することによって記録情報読取信号であるRF信
号が得られる。

フォーカスエラー信号は、可変抵抗VRを介してその信
号レベルを常時ホールドするためのホールド回路53に供
給される。ホールド回路53は、例えば、コンデンサ54、
抵抗55〜58及び先述した異常検出回路22から供給される
高レベルの制御信号に応答して接点ａから接点ｂに切り
換わる切換スイッチ59からなり、切換スイッチ59の作動
によってその作動期間に亘って、コンデンサ54にてホー
ルドされていた直前のフォーカスエラー信号の信号レベ
ルをフォーカスエラー信号として出力するように構成さ
れている。

ホールド回路53を経たフォーカスエラー信号は当該信
号の位相補償をなす位相補償回路60に供給される。この
位相補償回路60は、演算増幅器61、コンデンサ62及び抵
抗63〜65により構成されている。

次に、本発明によるフォーカスサーボ装置の回路動作
について説明する。

まず、本実施例では、いわゆる３ビーム方式のトラッ
キングエラー信号生成方式を用いた情報読取装置におい
て、一対のトラッキング情報検出用スポット光2,3のう
ち、先行するスポット光２による反射光を受光する光電
変換素子６の出力のみに基づいて、ディスク記録面のデ
ィフェクト、傷等による異常部分を検出する構成となっ
ている。

すなわち、光電変換素子６の出力信号の信号レベル
は、第３図（Ａ）に示すように、ディスク記録面の異常
状態の度合に応じて低下するので、第３図（Ｂ）に示す
ように、波形整形回路15で波形整形された後異常検出回
路22に供給されることにより、当該回路22でその信号レ
ベルの変化に基づいて異常検出がなされるのである。

異常検出回路22においては、コンデンサ23及び抵抗24
でAC結合された光電変換素子６の出力信号を、増幅器29
で増幅した後時定数回路34で時間伸長を行なう。時間伸
長を行なう理由は、先行するトラッキング情報検出用ス
ポット光２に基づいて異常検出を行なうと、後続するト
ラッキング情報検出用スポット光３がその異常部分を通
過するまで異常検出状態が継続していないといけないの
で、先行するスポット光２のみに基づいて異常検出を行
なう場合は、時間伸長が行なわれるのである。具体的に
は、充電抵抗32の抵抗値R₃₂が放電抵抗33の抵抗値R₃₃に
比して極めて小（R₃₃》R₃₂）となるように設定されてお
り、コンデンサ30の充電時はダイオード31を介して迅速
に充電することで、異常検出動作に遅れが生じないよう
にし、放電時にはコンデンサ30及び放電抵抗33で定まる
時定数で放電を行なうことにより時間伸長が行なわれる
のである。この時定数回路34の出力信号の信号レベル
は、コンパレータ38において分圧抵抗36,37で与えられ
る基準レベルと比較され、その比較出力が異常検出出力
となる。

異常検出回路22でディスク記録面の異常が検出される
と、ホールド回路53において、切換スイッチ59が異常検
出回路22からの異常検出出力に応答して接点ａから接点
ｂに切り換わることにより、コンデンサ54にホールドさ
れていた異常検出直前のフォーカスエラー信号の信号レ
ベルをフォーカスエラー信号として出力する。そして、
図示せぬフォーカスアクチュエータでは、このエラー信
号に応じてスポット光1,2及び３をディスク記録面上に
正しく収束せしめるべく制御が行なわれる。

このように、ディスク再生時、フォーカスサーボ系に
おいても常時フォーカスエラー信号をホールドしディス
ク記録面にディフェクト、傷等の異常部分がある場合
に、これらの異常を検出する直前にホールド回路にホー
ルドされた一定値をフォーカスエラー信号として出力し
てフォーカスサーボ系においても制御を行なうことによ
り、ディスク記録面の異常によるフォーカスサーボ系の
乱れによって記録情報検出用スポット光１がトラッキン
グ方向に振られてトラッキングサーボ系の乱れを生ぜし
むることを防止できる。従って、従来のようにトラッキ
ングサーボ系においてのみ制御を行なっていた場合に比
して、ディスク記録面の異常部分に対するピックアップ
の情報検出点（記録情報検出用スポット光１）のトラッ
カビリティを向上できるのである。

なお、上記実施例においては、先行するトラッキング
情報検出用スポット光２に基づいてディスク記録面の異
常を検出するようにしたが、減算器21（第２図示）で生
成されたトラッキングエラー信号に基づいて行なうよう
にしても良い。

更には、増幅器41及び42の各出力信号を加算すること
によって得られるRF信号に基づいてディスク記録面の異
常を検出することも可能である。すなわち、RF信号の信
号レベルは、第４図（Ａ）に示すように、ディスク記録
面の異常状態の度合に応じて低下するので、第５図に示
す回路において、RFアンプ71を経たRF信号（Ａ）のエン
ベロープをエンベロープ検出回路72で検出することでRF
信号レベルの変化分（AC成分）を取り出し、更にこのエ
ンベロープ検出回路72の出力信号（Ｂ）を波形整形回路
73で波形整形し、その出力（Ｃ）を異常検出回路22に供
給することにより、ディスク記録面の異常を検出するこ
とができるのである。

また、上記実施例では、第２図に示すホールド回路53
の回路構成によって異常検出直前のフォーカスエラー信
号のホールド値を異常検出期間フォーカスエラー信号と
して出力するようにしたが、第６図に示す回路構成にす
ることによっても、上記実施例と同様の効果が得られ
る。

発明の効果以上説明したように、本発明によるフィーカスサーボ
装置によれば、記録情報検出用スポットに先行してディ
スク記録面に照射された先行トラッキング情報検出用ス
ポット光の記録面を経た第１受光素子の出力に基づいて
記録面の異常状態を検出すると共にホールド回路にフォ
ーカスエラー信号を常時ホールドしてホールド値を生成
し、記録面に異常状態が検出された場合はその直前のホ
ールド値をフォーカスエラー信号として出力してフォー
カスサーボ系に関しても制御を行なうことにより、ディ
スク記録面の異常によるフィーカスサーボ系の乱れによ
り記録情報検出用スポット光がトラッキング方向に振ら
れてトラッキングサーボ系の乱れを生じさせることを防
止したので、従来のようにトラッキングサーボ系におい
てのみ制御を行なっていた場合に比して、ディスク記録
面の異常に対するピックアップの情報検出点のトラッカ
ビリディを向上できるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は記録トラックに対する３個のスポット光の位置
関係を示す図、第２図は本発明の一実施例を示す回路
図、第３図はディスク記録面の異常部分近傍におけるフ
ォーカスエラー信号（Ａ）及びその波形整形後の出力信
号（Ｂ）を示す波形図、第４図は再生RF信号（Ａ）、そ
のエンベロープ検出出力（Ｂ）及びその波形整形出力
（Ｃ）を示す波形図、第５図は第４図に示した波形処置
を行なうための回路図、第６図は第２図におけるホール
ド回路の変形例を示す回路図である。主要部分の符号の説明１……記録情報検出用スポット光 2,3……トラッキング情報検出用スポット光４……記録トラック 5,6,7……光電変換素子 22……異常検出回路 53……ホールド回路 60……位相補償回路

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】記録情報検出用スポット光をフォーカスエ
ラー信号に応じて記録ディスクの記録面上に正しく収束
せしめるべく制御するフォーカスサーボ装置であって、
前記記録情報検出用スポット光の記録ディスクに対する
相対的移動に際してそれぞれ先行及び後続する一対の先
行及び後続トラッキング情報検出用スポット光を前記記
録面上に照射する照射手段と、前記先行及び後続トラッ
キング情報検出用スポット光の前記記録面を経たスポッ
ト光をそれぞれ受光する第１及び第２受光手段と、前記
第１受光手段からの出力信号のレベルを基準レベルと比
較することにより前記記録面の異常状態を示す制御信号
を発生する異常検出手段と、前記フォーカスエラー信号
の信号レベルを常時ホールドしてホールド値を生成し前
記制御信号の存在下においては前記ホールド値をフォー
カスエラー信号として出力するホールド回路とを備えた
ことを特徴とするフォーカスサーボ装置。
【請求項２】前記異常検出手段は、前記記録面の異常状
態終了後漸時前記制御信号を一定時間保持することを特
徴とする特許請求の範囲第１項記載のフォーカスサーボ
装置。