JP2504919Y2 - リヤマッドガ―ドの取付け構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） この考案は車体のリヤタイヤハウスに設けられるリヤ
マッドガードの取付け構造に関する。

（従来の技術） 一般に、第４図に示すように自動車の車体Ａに形成さ
れたフロントタイヤハウス１とリヤタイヤハウス２とに
は、走行時にフロントタイヤ３とリヤタイヤ４とによっ
て飛散させられる飛石や泥はねから車体を保護するため
に、フロントマッドガード５とリヤマッドガード６とを
それぞれ設けるようにしたものがある。上記フロントマ
ッドガード５はフロントタヤハウス１を形成するフロン
トフェンダパネル７に取付け固定される。

ところで、上記リヤマッドガード６が設けられるリヤ
タイヤハウス２の前後方向後端側側縁には、リヤバンパ
のリヤバンパフェース８の車幅方向の端部が対向位置し
ている。そこで、リヤマッドガード６を上記リヤバンパ
フェース８の端部に取付け固定するということが行われ
ている。

しかしながら、リヤバンパフェース８は最近では合成
樹脂で形成されていることが多く、しかも単にリヤマッ
ドガード６をリヤバンパフェース８の端部に取付け固定
するだけでは取付け点数（リヤマッドガード６とリヤバ
ンパフェース８との結合箇所）を多くとることができな
いから、これらのことによってリヤマッド６の取付け強
度が不足するということが生じる。

このような欠点を除去するために、第５図に示すよう
にリヤマッドガード６の取付け強度をステー12によって
補強するようにしてる。つまり、上記ステー12は、一端
がクオータパネル11のリヤタイヤハウス２を形成する部
分にねじ９で結合され、他端が上記リヤマッドガード６
にねじ９で結合されている。

このような構造によれば、確かにリヤマッドガード６
をリヤバンパ８だけに取付けた場合に比べて取付け強度
を高めることができる。しかしながら、リヤバンパは衝
突時の衝撃を吸収するためにショックアブソーバによっ
てスライド自在に設けられている場合がある。そのよう
な場合に、リヤマッドガード６が上述したようにリンバ
ンパフェース８だけでなく、ステー12によってクオータ
パネル11にも固定されていると、バンパに衝撃が加わ
り、その衝撃でリヤバンパフェース８がスライドする
と、それによって上記ステー12が変形し、リヤマッドガ
ード６の取付け状態が損なわれるということが生じる。

（考案が解決しようとする課題） このように、従来のリヤマッドガードの取付け構造
は、取付け強度を確保するためリヤパンパーフェースに
取付けるだけでなく、クオータパネルやリヤマッドガー
ドとの間にステーを設けるようにしているから、リヤバ
ンパが衝撃を受けてスライドすると、上記ステーが変形
してリャマッドガードの取付け状態が損なわれるという
ことがあった。

この考案は上記事情にもとずきなされたもので、その
目的とするところは、クオータパネルとリヤマッドガー
ドとの間にステーを設けなくとも、十分な取付け強度を
得ることができるようにしたリヤマッドガードの取付け
構造を提供することにある。

［考案の構成］ 上記課題を解決するためにこの考案は、リヤタイヤが
収容されるリヤタイヤハウスの前後方向後端側に端部を
位置するように設けられたリヤバンパフェースと、該リ
ヤバンパフェースの車幅方向端部に対向する車体に前後
方向に沿って設けられた凹状のガイドと、上記ガイドに
摺動自在に設けられ上記リヤバンパフェースの車幅方向
端部が連結されたスライダと、このスライダに一端が取
付けられ他端にリヤマッドガードが取付けられたブラケ
ットとを具備したことを特徴とする。

このような構造とすれば、リヤバンパフェースに衝撃
が加わり、車両の前後方向にスライドすると、リヤマッ
ドガードを取付けたブラケットが上記リヤバンパフェー
スと一体的にスライドする。そのため、リヤバンパフェ
ースに加わる衝撃によってブラケットが変形してリヤマ
ッドガードの取付け状態が損なわれるということもな
い。

（実施例） 以下、この考案の一実施例を第１図乃至第３図を参照
して説明する。なお、第４図と第５図とに示す構造と同
一部分には同一記号を付して説明を省略する。

すなわち、この実施例においては、リヤバンパフェー
ス８の車幅方向端部内面に鋼板などの剛性を備えた材料
で作られてブラケット21がリヤバンパフェース８の高さ
方向全長にわたって設けられている。このブラケット21
の上部は、リヤバンパフェース８の内面と、この内面に
取付け固定されるスライダ22との間に挟持固定されてい
る。すなわち、ブラケット21の上部はスライダ22をバン
パフェース８の内面に取付けるねじ22aを利用して取付
けられている。

上記スライダ22は車体Ａ側に取付け固定されるガイド
23にスライド自在に係合保持され、それによってリヤバ
ンパフェース８はリヤバンパに加わる衝撃によってリヤ
バンパの図示しないバックアップビームとともにスライ
ドできるようになっている。

上記ブラケット21の下半分は断面Ｌ字状に形成され、
第３図に示すようにリヤバンパフェース８の端縁に形成
されたフランジ24の内面に接合されているとともに、そ
の下端はリヤバンパフェース８の下端から車幅方向内方
へ向かって延出されている。そして、リヤマットガード
６は、リヤバンパフェース８のフランジ24の内面にブラ
ケット21が接合された箇所と、リヤバンパフェース８の
下端から車幅方向内方へ向かって延出された箇所とにね
じ９によって取付け固定されている。

このようなリヤマッドガード６の取付け構造によれ
ば、リヤマッドガード６はリヤバンパフェース８を補強
したブラケット21に取付けられている。そのため、リヤ
マッドガード６をリヤバンパフェース８に単に取付ける
場合には比べて十分な強度を有した状態で取付けること
ができる。

また、ブラケット21の下端部をリヤバンパフェース８
の内面から車幅方向内方へ延出させ、その部分にもリヤ
マッドガード６をねじ９によって結合するようにしたか
ら、リヤマッドガード６のねじ９による取付け点数（結
合箇所）を増やすことができる。したがって、そのこと
によっても、リヤマッドガード６の取付け強度を増大さ
せることができる。

さらに、リヤマッドガード６はリヤバンパフェース８
側だけに取付けられ、クオータパネル11にはなんら結合
されていない。そのため、リヤバンパが衝撃を受けるこ
とにより、リヤバンパフェース８がクオータパネル11に
対してスライドしても、ブラケット21はリヤバンパフェ
ース８と一体的にスライドするため、このブラケット21
が変形するということがない。したがって、上記リヤマ
ッドガード６の取付け状態が損なわれるようなことがな
い。

さらに、ブラッケット21のリヤバンパフェース８に対
する取付けは、上記リヤバンパフェース８の内面にスラ
イダ22を取付けるねじ22aを利用して取付けるようにし
た。したがって、ブラケット21を取付けるための専用の
ねじを必要としないから、経済的である。

［考案の効果］ 以上述べたようにこの考案は、リヤタイヤが収容され
るリヤタイヤハウスの前後方向後端側に端部を位置する
ように設けられたリヤバンパフェースと、該リヤバンパ
フェースの車幅方向端部に対向する車体に前後方向に沿
って設けられた凹状のガイドと、上記ガイドに摺動自在
に設けられ上記リヤバンパフェースの車幅方向端部が連
結されたスライダと、このスライダに一端が取付けられ
他端にリヤマッドガードが取付けられたブラケットとを
具備したことを特徴とする。

したがって、リヤバンパフェースに衝撃が加わると、
ブラケットはリヤバンパフェースと一体的にスライド
し、変形することがないから、このブラケットに取付け
られたリヤマッドガードの取付け状態が損なわれるとい
うこともない。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図はこの考案の一実施例を示し、第１図
はリヤバンパンの車幅方向端部の斜視図、第２図は第１
図のII-II線に沿う部分の断面図、第３図は同じく第１
図のIII-III線に沿う部分の断面図、第４図はフロント
マッドガードとリヤマッドガードを備えた自動車の斜視
図、第５図は従来のリヤマッドガードの取付け構造の斜
視図である。 ２……リヤタイヤハウス、４……リヤタイヤ、６……リ
ヤマッドガード、８……リヤバンパフェース、21……ブ
ラケット。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】リヤタイヤが収容されるリヤタイヤハウス
   の前後方向後端側に端部を位置するように設けられたリ
   ヤバンパフェースと、該リヤバンパフェースの車幅方向
   端部に対向する車体に前後方向に沿って設けられた凹状
   のガイドと、上記ガイドに摺動自在に設けられ上記リヤ
   バンパフェースの車幅方向端部が連結されたスライダ
   と、このスライダに一端が取付けられ他端にリヤマッド
   ガードが取付けられたブラケットとを具備したことを特
   徴とするリヤマッドガードの取付け構造。