JP2501124Y2 - 洗い場付き浴槽の床パン支持架台 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は洗い場付き浴槽を浴室の床下地に設置すると
き支持するための床パン支持架台に関するものである。

［従来の技術］ 従来の床パン支持架台Ａ′にあっては、第３図に示す
ように床下地に設置する下部枠１′と床パン２の周縁を
支持する上部枠３′とを４隅に垂直に立設した柱４′に
て連結して形成されていた。

［考案が解決しようとする課題］ ところでプレファブツーバイフォーで施工される建物
においては、省令簡易耐火のために建物躯体の内側に石
膏ボードを貼ってから浴槽を搬入して浴室の施工を行う
ケースが多い。ところが床パン支持架台Ａ′の外形寸法
が浴室内に殆ど隙間なく収まる寸法に形成されており、
浴室の間口から水平に搬入して垂直に降ろさなければ設
置できないが、床パン支持架台Ａ′は浴室に対して一方
向から片持状態で搬入しなければならなく、床パン支持
架台Ａ′を水平に搬入するのは困難であるという問題が
ある。また床パン支持架台Ａ′を搬入するとき前を上に
上げるように傾斜させて搬入すると比較的楽に搬入でき
るが、傾斜させて搬入すると浴室内で水平にしようとす
るとき柱４′が石膏ボードに当たって床下地上に設置で
きないという問題がある。

本考案は叙述の点に鑑みてなされたものであって、本
考案の目的とするところは傾けた状態で搬入しても浴室
内で水平にして簡単に設置できる洗い場付浴槽の床パン
支持架台を提供するにある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するため本考案洗い場付浴槽の床パン
支持架台Ａは、床下地５に設置する下部枠１と床パン２
の周縁を支持する上部枠３とを４隅に夫々立設した柱４
で連結し、４隅の柱４のうち少なくとも隣合う２つの隅
の柱4aを下に行く程内側に行くように傾斜させた。

［作用］ 傾斜した柱4aのある方を前にして前が上に上がるよう
に床パン支持架台Ａを浴室６内に搬入し、浴室６内で水
平にして浴室６の床下地５に設置することができる。こ
のとき柱4aが傾斜しているので浴室６の内壁面に石膏ボ
ード７が貼ってあっても当たることがなく床パン支持架
台Ａを水平に設置できる。

［実施例］ 床パン支持架台Ａは金属製であり、第１図に示すよう
に下部枠１と上部枠３と、４隅の柱４にて主体が構成さ
れている。上部枠３及び下部枠１は矩形状に形成されて
おり、下部枠１の外形寸法を上部枠３の外形寸法よりや
や小さくしてある。上部枠３と下部枠１とは４隅に位置
する柱４にて連結してある。４隅の柱４のうち１つの隅
に位置する柱4bは垂直の柱で、残りの３つの隅の柱4aは
下に行く程内側に行くように傾斜している。洗い場付き
浴槽の床パン２は一側に洗い場部８を凹設してあり、他
側に浴槽設置用の開口９を有し、開口９の周縁にはフラ
ンジ部10を有している。この床パン２が床パン支持架台
Ａ上に載置され、床パン２の周縁が上部枠３に載置され
ている。床パン２の洗い場部８は下部枠２の上に設けた
洗い場支持部11に載置されて支持されている。上記開口
９の下方で下部枠１の上方には浴槽支持台部12を設けて
ある。洗い場部８には排水口13を設けてある。

このように構成せる床パン支持架台Ａを第１図（ａ）
のＤ方向に搬入した場合は第２図（ａ）のイ状態に示す
ように傾かせて搬入して浴室６内に位置させ、支点Ｅを
中心に床パン支持架台Ａを回転させて第２図（ａ）のロ
状態と移動させてハ状態になるように水平にして床下地
５上に設置する。このとき柱4aが傾斜しているので内壁
面に石膏ボード７を貼ってあっても柱4aが石膏ボード７
に当たらないように水平にして設置できる。また第１図
（ａ）のＦ方向に床パン支持架台Ａを搬入した場合は第
２図（ｂ）のホの状態に傾けて搬入して浴室６内に位置
させ、支点Ｇを中心に床パン支持架台Ａを回転させて第
２図（ｂ）のヘ状態と移動させてト状態になるように水
平にして床下地５上に設置する。このように本実施例の
場合、３つの隅の柱4aを傾斜させてあるので、床パン支
持架台Ａを２方向から搬入して設置できる。床パン支持
架台Ａを設置した後、開口９から浴槽を挿入して浴槽を
設置する。

［考案の効果］ 本考案床パン支持架台は叙述の如く床下地に設置する
下部枠と床パンの周縁を支持する上部枠とを４隅に夫々
立設した柱で連結しているので、床下地に下部枠を載せ
るように床パン支持架台を設置するだけで洗い場付き浴
槽の床パンを上部枠に支持し得るようにして洗い場付き
浴槽の施工が簡単にできるのは勿論、４隅の柱のうち少
なくとも隣合う２つの隅の柱を下に行く程内側に行くよ
うに傾斜させているので、傾斜した柱のある方を前にし
て前が上に上がるように床パン支持架台を浴室内に搬入
して浴室内で水平にして浴室の床下地に設置するように
しても柱が浴室の内壁面の石膏ボードに当たることがな
く床パン支持架台を水平に設置できるものであって、浴
室内に石膏ボードを貼った後でも床パン支持架台の搬入
が可能になって住宅会社、工務店での浴室施工の工程管
理の簡略化が図れるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）は本考案の一実施例の平面図、第１図
（ｂ）は第１図（ａ）のX-X線断面図、第１図（ｃ）は
第１図（ａ）のY-Y線断面図、第２図（ａ）（ｂ）は同
上の施工状態を説明する断面図、第３図は従来例の断面
図であって、Ａは床パン支持架台、１は下部枠、２は床
パン、３は上部枠、４は柱である。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】床下地に設置する下部枠と床パンの周縁を
   支持する上部枠とを４隅に夫々立設した柱で連結し、４
   隅の柱のうち少なくとも隣合う２つの隅の柱を下に行く
   程内側に行くように傾斜させて成る洗い場付き浴槽の床
   パン支持架台。