JP2024044085A - クリーニング用不織布 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄膜化が可能であり、汚れ拭き取り性能、汚れ保持性能及び耐熱性が良好なクリーニング用不織布を提供する。【解決手段】フィブリル化されていないセルロース系再生繊維10~50質量%と、ポリエチレンテレフタレート繊維50~90質量%とを含む原料繊維を湿式抄紙した湿式不織布からなり、坪量が10~30g/m2である、クリーニング用不織布。【選択図】なし

Description

本発明は、複写機のトナー熱定着ユニットのクリーニングを行うためのクリーニング用不織布に関する。
業務用高速複写機のトナー熱定着ユニットには、トナーの汚れを拭き取るためのクリーニングロール(クリーニングウェブ)が設けられている。従来、トナーの拭き取りは、ポリアミド樹脂及びポリエチレンテレフタレート(PET)繊維からなる乾式不織布にシリコーンオイルを含浸させたものを用いて行われてきた(例えば、特許文献1参照)。近年、クリーニングロールあたりの不織布の長さを増加させるための薄膜化やコストダウンを図るために、湿式不織布(例えば、特許文献2参照)や、パルプ等のセルロース繊維を用いたシートが使用されている(例えば、特許文献3及び4参照)。また、抄紙段階での強度低下や毛羽立ちを改善する目的で、原料繊維にポリビニルアルコール(PVA)等の熱可溶性バインダーを添加した不織布も知られている(例えば、特許文献5参照)。
特開昭58-199371号公報 特開2015-17332号公報 特許第6417944号公報 特許第6195790号公報 特許第5466628号公報
乾式不織布や、ポリアミドを用いた従来の湿式不織布は、厚みが大きく、薄膜化の点で不十分であった。薄膜化を図るために坪量を小さくした場合、繊維の表面積や隙間が減少することで、汚れの保持性能が低下する。
また、パルプ等のフィブリル化したセルロース繊維を原料に用いたシートでは、緻密になり繊維間の隙間が小さくなりすぎるために、汚れの保持性能が低下したり、平滑性が高すぎるために、汚れ拭き取り性能が低下したりする。これらの問題を改善するためには、坪量を高くしたり、密度を低くしたりする必要があるが、シートの厚みの増加に繋がる。
PVA等の熱可溶性バインダーを用いた場合、繊維表面がバインダーで覆われるために、表面凹凸(すなわち、表面積)が減少し、汚れ保持性能が低下する。また、耐熱性や吸湿の影響も懸念される。
それ故に、本発明は、薄膜化が可能であり、汚れ拭き取り性能、汚れ保持性能及び耐熱性が良好なクリーニング用不織布を提供することを目的とする。
本発明に係るクリーニング不織布は、フィブリル化されていないセルロース系再生繊維10~50質量%と、ポリエチレンテレフタレート繊維50~90質量%とを含む原料繊維を湿式抄紙した湿式不織布からなり、坪量が10~30g/mであるものである。
本発明によれば、薄膜化が可能であり、汚れ拭き取り性能、汚れ保持性能及び耐熱性が良好なクリーニング用不織布を提供できる。
本発明に係るクリーニング用不織布は、高速複写機のトナー熱定着ユニットの汚れを拭き取るために用いられるものであり、フィブリル化されていないセルロース系再生繊維と、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維とを含む原料繊維を湿式抄紙したものである。
フィブリル化されていないセルロース系再生繊維(以下、単に「再生繊維」ともいう)は、油性の樹脂トナーとの接着性が良好な繊維である。また、フィブリル化されていない再生繊維を用いることで、繊維間に適度な隙間を形成し、不織布の表面に凹凸を形成することができる。したがって、フィブリル化されていない再生繊維を用いることにより、トナーの接着性が良好であり、不織布の表面凹凸により、汚れ拭き取り性能と汚れ保持性能とを両立したクリーニング用不織布を得ることができる。再生繊維としては、レーヨン繊維、または、叩解されていないリヨセル繊維を使用することができる。ここで、「フィブリル化されていない」とは、抄紙工程でセルロース系再生繊維がダブルディスクリファイナー・シングルディスクリファイナー等の叩解設備による叩解工程を経ていないことをさす。
再生繊維の繊度は、0.3~3.3dtexであることが好ましい。再生繊維の繊度が0.3dtex未満の場合、繊維が細すぎるために不織布の隙間が小さくなり、汚れ保持性能が低下するため好ましくない。
再生繊維の長さは、3~10mmであることが好ましく、3~7mmであることがより好ましい。再生繊維の長さが3mm未満の場合、不織布の強度が低下するため好ましくない。また、再生繊維の長さが10mmを超えると、結束により不織布の強度や拭き取り性能が低下するため好ましくない。
再生繊維の配合割合は、原料繊維の10~50質量%が好ましく、20~40質量%であることがより好ましい。再生繊維の配合量が10質量%未満の場合、クリーニング用不織布表面の凹凸の低下、トナー樹脂との相性の低下等により、汚れ拭き取り性能及び汚れ保持性能が低下するため好ましくない。また、再生繊維の配合量が50質量%を超える場合、繊維間の接着が弱く、強度が低下するため好ましくない。
PET繊維は、バインダー及び骨格成分となる繊維である。PET繊維としては、少なくとも未延伸PET繊維を使用する。未延伸PET繊維と延伸PET繊維を併用しても良い。
未延伸PET繊維の繊度は、0.2~1.5dtexであることが好ましい。未延伸PET繊維の繊度が0.2dtex未満の場合、繊維が細すぎるために不織布の隙間が小さくなり、汚れ保持性能が低下するため好ましくない。未延伸PET繊維の繊度が1.5dtexを超える場合、不織布の強度が低下するため好ましくない。
未延伸PET繊維の配合割合は、原料繊維の20~50質量%であることが好ましく、30~40質量%であることがより好ましい。未延伸PET繊維の配合割合が原料繊維の20質量%未満の場合、不織布の強度が低下するため好ましくない。また、未延伸PET繊維の配合割合が原料繊維の50質量%を超える場合、不織布の熱収縮が大きくなり、耐熱性が低下したり、不織布の隙間が小さくなり汚れ保持性能が低下したりするため好ましくない。
延伸PET繊維を使用する場合、繊度が0.1~1.7dtexであることが好ましく、0.1~0.7dtexであることがより好ましい。延伸PET繊維は、原料繊維の0~70質量%の範囲で配合することができるが、20~50質量%であることが好ましい。延伸PET繊維をある程度配合した方が熱収縮を抑制し、適度な繊維間の隙間が得られるため好ましいが、延伸PET繊維の配合量が70質量%を超えると、汚れ保持性能及び汚れ拭き取り性能が低下するため好ましくない。
原料繊維は、扁平形状の繊維、PVAやビニロン等の熱可溶性バインダー繊維を含有しない。扁平形状の繊維は、繊維間の隙間を埋め、汚れ拭き取り性能及び汚れ保持性能を低下させる。熱可溶性バインダー繊維は、繊維表面を覆って不織布の表面凹凸を減少させるため、汚れ保持性能を低下させる。また、熱可溶性バインダー繊維を配合すること自体、耐熱性の低下に繋がる。また、原料繊維は、パルプ等のフィブリル化繊維を5質量%未満の割合で含んでも良いが、フィブリル化繊維を含まないことが好ましい。原料繊維が5質量%以上のフィブリル化繊維を含む場合、繊維間の隙間が埋まり、汚れ拭き取り性能及び汚れ保持性能が低下する。本実施形態に係るクリーニング用不織布は、5質量%以上のフィブリル化繊維や熱可溶性バインダー繊維を含まない原料繊維で抄紙したものであるため、汚れ拭き取り性能、汚れ保持性能及び耐熱性が良好である。
クリーニング用不織布の厚みは、20~45μmであることが好ましい。不織布の厚みが20μm未満の場合、汚れ保持性能が低下するため好ましくない。また、不織布の厚みが45μmを超える場合、クリーニングロールあたりの巻回長さが小さくなり、クリーニングロールの取り替え周期が短くなるため好ましくない。尚、厚みは、JIS P 8118(2014)「紙及び板紙-厚さ,密度及び比容積の試験方法」に準拠して測定した値である。
クリーニング用不織布の坪量は、10~30g/mとする。不織布の坪量がこの範囲を外れた場合、不織布の厚みを上記の範囲内とすることができなくなる。尚、坪量は、「紙及び板紙-坪量の測定方法」JIS P8124(2011)に準拠して測定した値である。
クリーニング用不織布の引張強度は、MD方向において0.40kN/m以上であることが好ましい。MD方向の引張強度が0.40kN/m未満の場合、二次加工時やトナー熱定着ユニットの拭き取り時に破断する可能性があり、クリーニングロールとしての使用に適さない。尚、引張強度は、「紙及び板紙-引張特性の試験方法」JIS P 8113(2006)に基づいて測定した値である。
クリーニング用不織布のPPS平滑度は、2.5~9.0μmであることが好ましい。PPS平滑度が2.5μm未満の場合、不織布表面の凹凸が少なく、汚れの汚れ拭き取り性能が低下する。また、PPS平滑度が9.0μmを超える場合、凹凸が大きくなり過ぎて拭き取り性能が低下するため好ましくない。尚、PPS平滑度は、JIS P 8151(2004)の付属書Aに準じて測定されるパーカープリントサーフ平滑度(μm)である。パーカープリントサーフ平滑度は、空気の流通量から平滑性を求める装置であるが、測定ヘッドに圧力をかけて測定することにより、押圧下の平滑度を測定することができる。パーカープリントサーフ平滑度は、ソフトタイプのバッキングを用い、クランプ圧1.0Mpaにて測定される値で、ミクロ的な表面平滑性を評価することができる。
クリーニング用不織布を150℃の乾燥機内で60分間加熱した後の熱収縮率が4.0%以下であることが好ましい。クリーニング用不織布は、150~200℃超の高温度帯で使用されるため、不織布のMD方向の熱収縮率及びCD方向の熱収縮率のいずれかが4.0%を超える場合、使用環境下での収縮が大きく、不織布の寸法が合わなくなり、両端部の汚れの拭き取り能力が低下する。尚、熱収縮率は、不織布を縦200mm×横200mmにカットしたサンプルを、150℃の乾燥機内で60分間加熱し、加熱後のサンプルの中央におけるMD方向(またはCD方向)の長さを0.5mm単位で測定し、4点以上測定した平均値で以下の式により算出した値である。
熱収縮率(%)={加熱前のサンプルの長さ(mm)-加熱後のサンプルの同方向の長さ(mm)}/加熱前のサンプルの長さ(mm)×100
本実施形態に係るクリーニング用不織布は、原料繊維を湿式抄紙し、湿式抄紙した不織布を乾燥させることにより製造することができる。乾燥工程の後に、カレンダー処理を行うことが好ましい。
カレンダー処理は、例えば、ハードニップカレンダー、ソフトカレンダー、スーパーカレンダー等のカレンダー設備を用いて行うことができる。金属ロールと弾性ロールを組み合わせたカレンダー設備で乾燥工程を行っても良い。金属ロールとは、鋳鋼製であり、加熱されるカレンダーロールのことである。弾性ロールとは、コットン、エポキシ樹脂、特殊ポリエステル、アラミド等の材質からなり、非加熱側のカレンダーロールのことである。
カレンダー処理における金属ロールの表面温度(加熱温度)は、180℃以上240℃以下であることが好ましい。金属ロールの表面温度が180℃未満の場合、ポリエステル繊維の熱融着が不十分であり、強度低下、熱収縮が悪化する可能性がある。また、金属ロールの表面温度が240℃を超える場合、ポリエステル繊維の融点に近づくため、熱カレンダー加工できなくなる可能性がある。
カレンダー処理における線圧は、30kg/cm以上350kg/cm以下であることが好ましい。クリーニング用不織布の厚みの均一性を向上させる観点から、カレンダー工程の線圧は80kg/cm以上180kg/cm以下であることがより好ましい。カレンダー処理における線圧が30kg/cm未満である場合、繊維同士の接着が不十分となる可能性がある。また、線圧が350kg/cmを超える場合、繊維間の隙間が小さくなり、拭き取り性能、汚れ保持性能の低下が大きくなる可能性がある。
以上説明したように、本実施形態に係るクリーニング用不織布は、フィブリル化されていないセルロース系再生繊維とPET繊維とを上記の配合割合で含有する原料繊維を湿式抄紙した、坪量が10~30g/mの湿式不織布である。フィブリル化されていないセルロース系再生繊維を用いることで、不織布表面の凹凸が多くなり、汚れ拭き取り性能及び汚れ保持性能を両立できる。また、本実施形態に係るクリーニング用不織布は、PVA等の熱可溶性バインダー繊維を含まないことで、耐熱性も良好である。更に、坪量を上記の範囲内としたことで、薄膜化も可能である。したがって、本実施形態によれば、汚れ拭き取り性能、汚れ保持性能及び耐熱性が良好であり、薄膜化が可能なクリーニング用不織布を実現できる。
また、原料繊維を構成する繊維の種類が多くなるにつれて、強度が低下する傾向があるが、本実施形態に係るクリーニング用不織布は、フィブリル化されていないセルロース系再生繊維とPET繊維とで抄紙するため、強度(引張強度)に優れる。
本実施形態に係るクリーニング用不織布にシリコーンオイルを含浸させることにより、トナー熱定着ユニットをクリーニングするためのクリーニングロール(クリーニングウェブ)として好適に利用できる。
以下、本発明に係るクリーニング用不織布を具体的に実施した実施例を説明する。但し、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
表1に示す配合の原料繊維を含む原料スラリーに各種の内添薬剤を添加し、円網抄紙機に供給して湿式抄紙し、乾燥させた後、190℃以上で熱カレンダー処理を行い、実施例1~12及び比較例1~8に係る不織布を作製した。
得られた不織布の坪量、厚み、密度、引張強度、熱収縮率、PPS平滑度を測定した。測定方法は次の通りである。
坪量は、JIS P8124(2011)「紙及び板紙-坪量の測定方法」に準拠して測定した。
厚み及び密度は、JIS P 8118(2014)「紙及び板紙-厚さ,密度及び比容積の試験方法」に準拠して測定した。
引張強度は、JIS P 8113(2006)「紙及び板紙-引張特性の試験方法」に基づいて測定した。
熱収縮率は、不織布を縦200mm×横200mmにカットしたサンプルを、150℃の乾燥機内で60分間加熱し、加熱後のサンプルの中央におけるMD方向(またはCD方向)の長さを0.5mm単位で測定し、以下の式により算出した。
熱収縮率(%)={加熱前のサンプルの長さ(mm)-加熱後のサンプルの同方向の長さ(mm)}/加熱前のサンプルの長さ(mm)×100
表面PPS平滑度は、JIS-P8151(2004)「紙及び板紙-表面粗さ及び平滑度試験方法(エア・リーク法)-プリント・サーフ試験機法」の付属書Aに基づいて測定した(測定条件:バッキング:ソフトバッキング、クランプ圧:1MPa)。
得られた不織布の汚れ拭き取り性能を以下の方法で評価した。シリコーンオイルを含浸させた不織布を幅300mmの直径約30~36mmの円柱状の棒に1枚巻き付けた。次に、金属板上に塗布したトナー10mgを150℃以上に加熱した状態で10回拭き取った後、金属板上におけるトナーの有無を目視で確認し、以下の基準で評価した。
○:トナーが全く残らない。
△:トナーが一部残るが、実使用可能な程度である。
×:トナーを十分に拭き取れず、実使用できない。
また、得られた不織布の汚れ保持性能を以下の方法で評価した。シリコーンオイルを含浸させた不織布を幅300mmの直径約30~36mmの円柱状の棒に1枚巻き付けた。次に、金属板上に塗布したトナー10mgを拭き取った後、拭き取りに用いた不織布で金属板の表面を擦る操作を複数回繰り返した。金属板を擦る操作を行う度に、不織布に堆積したトナー状態と、金属板上におけるトナーの有無を目視で確認し、以下の基準で評価した。
◎:トナーが不織布の隙間を埋めた状態でも保持可能で、金属板にトナーが戻らない。
○:トナーが繊維の表面を覆うまで保持が可能で、金属板にトナーが戻らない。ただし、更にトナーの拭き取りを行うと、金属板にトナーが戻る。
△:拭き取りは可能であるが、保持可能な量が少ない。拭き取り量が多いと、金属板にトナーが戻る。
×:拭き取りが非常に少なく、金属板にトナーが戻りやすい。
表2に、上記の各測定値と、汚れ拭き取り性能及び汚れ保持性能の評価結果を示す。尚、表2における評価の「-」は、未実施であることを示す。
表2に示すように、実施例1~11に係る不織布は、フィブリル化されていないセルロース系再生繊維とPET繊維とを抄紙したものであり、いずれも汚れ拭き取り性能及び汚れ保持性能が良好であった。また、実施例1~12に係る不織布の熱収縮率は、MD方向及びCD方向のいずれにおいても4.0%以下であり、耐熱性も良好であった。また、実施例1~12に係る不織布のMD方向の引張強度は0.40kN/m以上であり、クリーニングロールとして求められる強度を有していた。実施例12はフィブリル化されたセルロース繊維を含有する原料繊維を抄紙したものであるが、汚れ保持性能、フィブリル化されたセルロース繊維の割合が原料繊維の5質量%未満であるため、拭き取り性能に大きな影響は生じなかった。
これに対して、比較例1に係る不織布は、原料繊維に含まれているPVA繊維が他の繊維表面を覆い、不織布表面の凹凸が少なくなったために、汚れ保持性能が低評価となった。
比較例2に係る不織布は、原料繊維にパルプが多く含まれているため、繊維間の隙間が少なく、かつ、PPS平滑度が低くなり、汚れ拭き取り性能及び汚れ保持性能のいずれも低評価となった。
比較例3に係る不織布は、扁平形状のレーヨン繊維を使用したため、繊維間の隙間が少なく、かつ、PPS平滑度が低くなり、汚れ拭き取り性能及び汚れ保持性能のいずれも低評価となった。
比較例4に係る不織布は、再生繊維の代わりにアラミド繊維を用いた原料繊維で低坪量としたため、繊維間の隙間が大きくなりすぎ、トナーとの相性が悪くなったため汚れ保持性能が低評価となった。
比較例5に係る不織布は、再生繊維を用いず、PET繊維のみで抄紙したため、繊維間の隙間が小さく、トナーとの相性も悪いため、汚れ拭き取り性能及び汚れ保持性能のいずれも低評価となった。また、未延伸PET繊維の配合割合が高いために、MD方向の熱収縮率が高く、トナー熱定着ユニットのクリーニング用途には適さないものであった。
比較例6に係る不織布は、フィブリル化した再生繊維を用いたために、繊維間の隙間が小さく、汚れ保持性能が低評価となった。
比較例7に係る不織布は、フィブリル化されていない再生繊維の配合割合が高いために、繊維間の接着が弱く、引張強度が低くなった。比較例7に係る不織布は、強度が弱すぎるため、トナー熱定着ユニットのクリーニング用途に使用することはできないものであった。
比較例8に係る不織布は、融点が110℃の芯鞘構造PET繊維を用いたため、耐熱性が極めて低く、トナー熱定着ユニットのクリーニング用途に使用することはできないものであった。
本発明は、複写機のトナー定着ユニットのクリーニングに用いる不織布として利用できる。

Claims (5)

  1. フィブリル化されていないセルロース系再生繊維10~50質量%と、ポリエチレンテレフタレート繊維50~90質量%とを含む原料繊維を湿式抄紙した湿式不織布からなり、
    坪量が10~30g/mである、クリーニング用不織布。
  2. 前記セルロース系再生繊維が、レーヨン繊維、または、叩解されていないリヨセル繊維である、請求項1に記載のクリーニング用不織布。
  3. 前記ポリエチレンテレフタレート繊維が少なくとも未延伸ポリエチレンテレフタレート繊維を含み、
    前記原料繊維のうち、前記未延伸ポリエチレンテレフタレート繊維の割合が20~50質量%である、請求項1又は請求項2に記載のクリーニング用不織布。
  4. 厚みが20~45μmであり、
    PPS平滑度が2.5~9.0μmである、請求項3に記載のクリーニング用不織布。
  5. 150℃の乾燥機内で60分間加熱した後のMD方向及びCD方向の熱収縮率が4.0%以下である、請求項3に記載のクリーニング用不織布。
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