JP2000112282A - クリーニング紙、その製造方法およびそれを備えたカラー用電子写真装置における画像形成装置 - Google Patents

クリーニング紙、その製造方法およびそれを備えたカラー用電子写真装置における画像形成装置

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JP2000112282A
JP2000112282A JP10300326A JP30032698A JP2000112282A JP 2000112282 A JP2000112282 A JP 2000112282A JP 10300326 A JP10300326 A JP 10300326A JP 30032698 A JP30032698 A JP 30032698A JP 2000112282 A JP2000112282 A JP 2000112282A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カラー用に低粘度のシリコーンオイルを多量
に使用する電子写真装置やレーザービームプリンター等
の画像形成装置の定着ロール、光感光体ロール等のよう
な高温状態にある機器のクリーニングや離型処理等に有
効に使用できるクリーニング紙を提供する。 【構成】 カラー用電子写真装置の被清掃部材の表面を
クリーニング用途に、アラミドファイブリッドとポリエ
ステル繊維及び第3繊維成分としての耐熱性繊維からな
る紙料を湿式抄紙して製造されることを特徴とするクリ
ーニング紙とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、均一性の高い、高
温での耐熱性、機械的特性、柔らかさ、トナーとの親和
性、適度なシリコーンオイル含浸性などの特性に優れ、
芳香族ポリアミドのパルプ状粒子からなる繊維紙から構
成されるクリーニング紙およびその製造方法に関する。
より詳細には、カラー用PPC複写機やレーザービーム
プリンター等の画像形成装置の定着ロール、光感光体ロ
ールなどのような、高温状態にある機器のクリーニング
や離型処理に有用なクリーニング紙に関する。更に、本
発明は、そのような芳香族ポリアミド繊維紙を上記の画
像形成装置のクリーニング紙として備えた電子写真装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のPPC複写機等の画像形成装置で
ある定着ロールに対して、鮮明で汚れのない画像を得る
ために、そのクリーニング方式としてウエップ状のもの
で残留トナーをふき取る方法、パイル状等からなるブラ
シで擦り落とす方法、ゴム材をブレード状にして残留ト
ナーをかきとる方法、パッドを用いる方法等が広く採用
されている。最近の加熱ローラー方式を採用した定着ロ
ールの場合、上記のクリーニング方式のうち、残留トナ
ー除去効率のよいクリーニングウエッブを用いる方法が
より好ましく使用されている。ウエッブクリーニング方
式は、複写機の画像形成装置を構成する加熱定着ロール
の一部に接触する様に設けられたクリーニングウエッブ
が供給軸と巻取軸とに介装され、複写操作に関連して少
量ずつ移動することによって定着ロールの表面をクリー
ニングするものである(特開昭50−57237号公
報)。特開昭58−199371号公報には、シリコー
ンオイルを含浸させたクリーニングウエッブによって、
定着ロールに残留したトナーや紙粉の除去、定着ロール
へのオフセット防止用シリコーンオイル離型剤の塗布を
行うことが記載されている。また、クリーニング効果を
向上させるためにクリーニングウエッブにエンボス加工
を施したもの(実公平−3619号公報)、シリコーン
オイル中に同種または異種のオイルを包含するマイクロ
カプセルを添加しておいて定着ロールでのニップ時にマ
イクロカプセルを潰してオイルを放出させて充分量の離
型剤を定着ロールに付与することでクリーニング効果を
図ること(特開平4−308880号公報、特開平6−
149117号公報)等も知られている。
【0003】嵩高なクリーニングウエッブを得るために
カード方式により製造されたウエッブを更に水流交絡さ
せた後、低融点バインダー繊維で仮固定したものが知ら
れている(特開平6−167903号公報)。ウエッブ
クリーニング方式で重要なウエッブの構成素材として、
m−アラミド繊維とm−アラミドファイブリッドからな
るアラミド100%のシート(特開平3−69692号
公報)、芳香族ポリアミド樹脂にポリエチレンテレフタ
レート樹脂を含有する不織布(特開昭58−19937
1号公報)、アラミド繊維と未延伸及び延伸ポリエチレ
ンテレフタレート繊維を加熱圧着したウエッブ(特開平
5−119688号公報)、アラミド繊維と未延伸ポリ
フェニレンサルファイド繊維からなる不織布を加熱圧着
したウエッブ(特開昭61−289162号公報)、ア
ラミド繊維とポリフェニレンサルファイド短繊維を湿式
抄紙してなるウエッブ(特開平7−287496号公
報)、繊維断面において、繊維表面に凹凸形状を有する
アラミド繊維を含むウエッブ(特開平7−287496
号公報)、溶融異方性ポリアリレート繊維および溶融異
方性ポリアリレートパルプのうち少なくとも一種並びに
ポリ(アルキレンアリレート)繊維からなるウエッブ
(特開平9−319280号公報)等が提案されてい
る。
【0004】また、オフセット防止剤としてシリコーン
オイルが使用されるが、前述の如く、シリコーンオイル
を含浸したウエッブを使用する方法(特開昭58−19
9371号公報)、クリーニングウエッブを二層構造に
して一層を耐熱性不織布、反対側をシリコーンオイル保
持性の良いノボラックあるいはポリアミドイミドを主成
分とする不織布として定着ロールにオイルを塗布する方
法(特開昭61−41164号公報)、或いは一方向性
パラレルウエップと二方向性クロスウエッブとの積層ウ
エッブより構成され、二方向性クロスウエッブを低密度
にしてオイルの含浸保持性能を良くする工夫がされてい
る(特開平3−63683号公報)。更に、短繊維層と
長繊維層とを含む多層不織布からなり、シリコーンオイ
ル含浸させ、短繊維層を定着ロールに接触させる様にし
て、クリーニング性とオイル塗布性を改良する方法が提
案されている(特開平8−248803号公報)。この
様にウエッブクリーニング方式では、アラミド繊維とポ
リエチレンテレフタレートバインダー繊維とからなる乾
式法ウエッブにオフセット防止剤としてシリコーンオイ
ルを含浸させる方法を基本としている。耐熱性を向上す
る目的で使用素材を工夫したり、シリコーンオイルの含
浸性を向上させるために二層構造にしたりする工夫がな
されている。
【0005】近年、電子写真装置におけるデジタル技術
の導入、カラー化の動きが活発になってきた。21世紀
の幕開けはフルカラー化への大変革とともに迎えること
になる動きとなっている。このフルカラー電子写真装置
は、白黒のブラックトナーに加えてイエロー、マゼン
タ、シアンの計四種類のトナーを使用することになる。
四種類のトナーの使用に併せて使用されるオフセット防
止剤は、白黒用のそれとは全く異なり、300センチス
トークス程度の低粘度のシリコーンオイルを多量に使用
する。このため白黒用のブラックトナーとともに使用さ
れていたウエッブは、低密度であるためにオイルの付着
量が大きくなりすぎること、あるいはウエッブの均一性
が不良であることを原因に、鮮明なカラー画像が得られ
ないという問題が生じてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来、均
一性の高い、高温下の耐熱性、機械的特性、柔らかさお
よびトナーとの親和性とシリコーンオイルに対する良好
な含浸性を兼ね備え、電子写真装置等の画像形成装置用
途に十分応えたクリーニング紙は皆無と言える状況であ
った。
【0007】そこで、本発明の目的は上記の問題点を解
決するためになされるものであり、カラー化電子写真の
鮮明な画像を確保するために電子写真装置における画像
形成装置の定着ロール等の用途に有効な、均一性の高
い、高温下の耐熱性、機械的特性、柔らかさおよびトナ
ーとの親和性とシリコーンオイルに対する良好な含浸性
を兼ね備えたクリーニング紙およびその製造方法を提供
することを課題とする。
【0008】本発明は、また、トナーを使用して画像形
成する画像形成装置にそのようなクリーニング紙を備え
ることによって、鮮明なカラー画像の電子写真を提供す
るカラー用電子写真装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく
本発明者らが検討を重ねてきた結果、繊維長が30〜1
10mmと比較的長い繊維を使用した従来の乾式ウエッブ
は均一性が劣り、また密度が0.3g/cm3程度と小さい
ためにシリコーンオイルの含浸性が大きくなることが分
かり、そこで、芳香族ポリアミドのファイブリッドとポ
リエステル繊維を含む混合紙料を湿式抄紙して得られる
繊維紙を熱圧加工処理し、その密度を上げることが可能
となり、よってシリコーンオイルの含浸性を調整できる
ことを見出して、本発明を完成した。すなわち、本発明
は、上記目的を達成するために下記の構成もしくは方法
を特徴とする。
【0010】(1) アラミドファイブリッド、ポリエ
ステル繊維及び耐熱性繊維とからなる紙料を湿式抄紙し
て製造されるクリーニング紙であることを特徴とする。 (2) 前記(1)記載のクリーニング紙において、ア
ラミドファイブリッド20〜80重量%、ポリエステル
繊維及び耐熱性繊維との混合物20〜80重量%とから
なる紙料を湿式抄紙して製造されることを特徴とする。 (3) 前記(1)または(2)に記載のクリーニング
紙において、前記混合繊維成分がポリエステル延伸糸お
よびポリエステル未延伸糸からなることを特徴とする。 (4) 前記(1)乃至(3)のいずれかに記載のクリ
ーニング紙において、前記ポリエステル繊維が未延伸糸
10〜40重量%と延伸糸10〜40重量%から構成さ
れることを特徴とする。 (5) アラミドファイブリッドとポリエステル繊維
と、更にアラミド繊維とから構成される紙料を湿式抄紙
して製造されるクリーニング紙であることを特徴とす
る。
【0011】(6) 前記(5)記載のクリーニング紙
において、アラミドファイブリッド20〜80重量%と
未延伸ポリエステル繊維10〜40重量%と、更にアラ
ミド繊維10〜40重量%とから構成される紙料を湿式
抄紙して製造されることを特徴とする。 (7) 前記(5)または(6)に記載のクリーニング
紙において、アラミドファイブリッド20〜80重量
%、未延伸ポリエステル繊維10〜40重量%およびア
ラミド繊維10〜40重量%から構成される紙料を湿式
抄紙して製造されることを特徴とする。 (8) 前記(1)乃至(7)のいずれかに記載のクリ
ーニング紙を製造する方法であって、アラミドファイブ
リッドとポリエステル繊維またはアラミドファイブリッ
ド、ポリエステル繊維およびアラミド繊維からなる紙料
を湿式抄紙して得られる繊維紙を前記ポリエステル繊維
の融点以下、180℃以上の温度で加熱圧着することを
特徴とする。 (9) カラー用電子写真装置における画像形成装置に
おいて、前記(1)乃至(7)のいずれかに記載のクリ
ーニング紙をクリーニング用として定着ロールに接触す
るように備え且つ100〜5000センチストークスの
粘度のシリコーンオイルを前記クリーニング紙に供給す
ることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明において、紙料に一成分であるアラミドフ
ァイブリッドとは、抄紙性を有するフィルム状のアラミ
ド粒子である。ここでアラミドとはアラミド結合の60
%以上が芳香環に直接結合した線状高分子化合物を意味
する。このようなアラミドとし、ポリ−(メタフェニレ
ンイソフタルアミド)とポリ−(パラフェニレンテレフ
タラアミド)などが例示でき、そのうちポリメタフェニ
レンイソフタルアミドが、良好な成型加工性、熱融着性
を備えていることから好ましく用いられている。一般的
に、アラミドファイブリッドは、離解、叩解処理を施し
抄紙原料として用いることができる。この場合、アラミ
ド紙の特性を良好に維持するためアラミドファイブリッ
ドの濾水度を調節することが好ましく、カナダ標準濾水
度で50〜500mlの範囲から選ばれる。50ml未満で
は濾水性が悪くなり、生産性が劣るので好ましくない。
500mlを越えると水保持性が悪く均一な抄紙が難しく
なり、地合が悪くなり製品の均一性が損なわれる。この
ファイブリッドを使用することにより、湿式抄紙法にお
いて均一な紙を製造するのに重要な構成要素とすること
ができるのである。
【0013】ポリエステル繊維は、公知の脂肪族または
芳香族ジカルボン酸を二塩基酸成分として、脂肪族、脂
環族または芳香族グリコールあるいはポリエチレングリ
コールのようなポリオキシアルキルグリコールをグリコ
ール成分として重縮合によって得られるポリエステルを
紡糸した繊維であり、二塩基酸成分またはグリコール成
分のいずれか一方または双方を2種以上組み合わせた共
重合ポリエステル繊維でもよい。ポリエステル繊維の好
ましい例はポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチ
レンテレフタレート繊維、更に広範にポリエチレンナフ
タレート繊維も含むことができる。本発明で用いるポリ
エステル繊維は、延伸糸、未延伸糸のいずれも使用でき
る。抄紙後の熱圧加工時に実質的にバインダー繊維の役
割を果たす未延伸繊維はその複屈折度(Δn)が0.00
2〜0.02であることが好ましい。この複屈折度が高
すぎると紙として高い強力を得ることができない。低す
ぎると高い引裂強力と耐熱性を得ることができない。該
未延伸繊維の単糸繊度の好ましい範囲は0.3〜6.0デ
ニールである。0.3デニール未満の未延伸ポリエステ
ル繊維は工業生産が困難なため高価になる。6.0デニ
ールを越えると紙の構成繊維の本数が減り接着性を損な
うので好ましくない。なお、本発明ていう複屈折度(Δ
n)とは、ナトリウム光源を用いて偏光顕微鏡の光路に
ベレックのコンペンセーターを挿入し、α−ブロムナフ
タレン中で測定して求めた値をいう。延伸ポリエステル
繊維は複屈折度(Δn)が0.05以上の繊維である。好
ましい単糸繊度は0.3〜4.0デニールである。
【0014】耐熱性繊維であれば、本発明にかかる圧熱
紙を構成する第3の繊維成分として使用でき、一般的に
耐熱性繊維として知られている、例えばポリエステル繊
維(第2の繊維成分もポリエステル繊維である場合、第
2、第3の繊維成分のポリエステル繊維のいずれかが未
延伸糸、他が延伸糸である)、アラミド繊維、ナイロン
繊維、ビニロン繊維、ポリブチレンテレフタレート繊
維、ポリフェニレンサルファイド繊維、セラミック繊
維、ガラス繊維などがある。
【0015】本発明に係るクリーニング紙を構成する繊
維紙は、前記アラミドファイブリッドとポリエステル繊
維および第3繊維成分の耐熱性繊維、あるいはこれらア
ラミドファイブリッドとポリエステル繊維に耐熱性繊維
のアラミド繊維を混合、湿式抄紙して製造されるシート
状の成形体を意味する。
【0016】本発明における、アラミド繊維とは、アラ
ミドを原料とする繊維であり、このような繊維として、
市販のデュポン社製「ノーメックス(登録商標)」、
「ケブラー(登録商標)」、帝人(株)製「コーネック
ス(登録商標)」、「テクノーラ(登録商標)」、ユニ
チカ(株)製「アピェール(登録商標)」、アクゾ社製
「トワロン(登録商標)」等が例示できるがこれらに限
定されるわけではない。好ましくは、ポリ(メタフェニ
レンイソフタルアミド)繊維ではあるが、ポリ(パラフ
ェニレンテレフタルアミド)繊維も本発明において使用
することができる。アラミド繊維の好ましい繊度は0.
5デニール以上20デニール未満、長さは1mm以上50
mm未満の範囲から選ばれる。ファイブリッドとポリエス
テル繊維との組み合わせが好ましく利用される。この組
み合わせのクリーニング紙はポリエステル繊維と複写機
に使用されるトナーとの相性が良いためにクリーニング
性が良いという理由による。
【0017】本発明のクリーニング紙を構成する繊維紙
における紙料成分の配合比は、20〜80重量%のアラ
ミドファイブリッドと10〜40重量%の未延伸ポリエ
ステル繊維と、延伸ポリエステル繊維およびアラミド繊
維のいずれかが10〜40重量%である。アラミドファ
イブリッドが20重量%未満になると、抄紙されたクリ
ーニング紙の耐熱性が損なわれる。80重量%を越える
と、本発明の加熱加圧処理においてクリーニング紙の熱
圧不足が発生し、強力不足となる。未延伸ポリエステル
繊維の混合比率が10重量%未満の場合、熱圧後のクリ
ーニング紙の強力不足、特に剥離強力不足が発生する。
未延伸ポリエステル繊維の混率(配合割合)が40重量
%を越えると熱圧加工時の紙の熱収縮率が大きすぎて好
ましくない。延伸ポリエステル繊維およびまたはアラミ
ド繊維の混率が10重量%未満の場合、抄紙して得られ
る繊維紙の引裂強力が十分でない。40重量%を越える
とバインダー繊維成分の不足を招き紙の強力が不十分と
なる。上記三成分の好ましい混率は、アラミドファイブ
リッド/未延伸ポリエステル繊維/延伸ポリエステル繊
維およびまたはアラミド繊維は重量比で、40〜60/
20〜30/20〜30である。クリーニング紙の基本
的性質を損なわない範囲での他成分、例えば少量のポリ
フェニレンサルファイド繊維、脂肪族ポリアミド繊維、
ガラス繊維、セラミック繊維、離型剤、帯電防止剤等を
含有してもよい。また、本発明のクリーニング紙は厚さ
が30〜100μmであることが好ましく、40〜70
μmであることがより好ましい。30μm未満であると製
造上の困難さが増し、紙の強力も低くなる。一方、10
0μmを越えると巻径が大きくなり画像形成装置内の定
着ロールクリーニングのために所定のスペースに収納し
にくくなる。上記厚さに対応するクリーニング紙の坪量
は25〜80g/m2程度である。本発明のクリーニング
紙の製造は、上記構成割合の範囲の任意の値が選ばれ、
その比率で配合される成分の内、繊維二成分は好ましく
は3〜20mmの繊維長にカットしたものを使用し、三成
分を水中に均一分散混合した後、通常の長網式抄紙機或
いは円網式抄紙機等で抄造、乾燥することで抄紙厚紙を
得ることができる。次に、この抄紙原紙を熱圧カレンダ
ー加工して、所定の熱圧紙を得ることができる。カレン
ダー条件は温度150〜265℃、好ましくは180〜
240℃、線圧は30〜200kg/cmの熱圧加工が好ま
しい。カレンダー設備としては、金属ロール/金属ロー
ル、弾性ロール/金属ロールの組み合わせが考えられる
が、均一な紙を得るためには前者が好ましい。カレンダ
ー加工方法としては、一段方式でも多段方式でもどちら
でも可能である。
【0018】本発明のクリーニング紙は、カラー複写機
(カラー用電子写真装置)やカラーレーザービームプリ
ンター等の画像形成装置の定着ロールのクリーニング用
途に有効に使用できる。上記の通り、カラーの電子写真
装置は四色のトナーを使用することから、オフセット防
止用に比較的低粘度のシリコーンオイルを多量に使用す
るので、したがって、そのようなシリコーンオイルと必
然的に接触する、電子写真装置の画像形成装置に用いら
れるクリーニング紙の密度は、0.5〜1.1g/cm3
範囲が好ましい。クリーニング紙の密度が0.5g/cm3
未満の場合、クリーニング紙へのシリコーンオイルの含
浸量が多くなりすぎ液だれ等の不都合が起こる。なお、
このカラー電子写真装置では低粘度で多量のシリコーン
オイルを使用する関係で定着ロールへのシリコーンオイ
ルの供給はクリーニング紙とは別の供給装置から供給す
ることが好ましい。すなわち、白黒用のクリーニングウ
エッブで使われていたシリコーンオイルを含浸させたウ
エッブとは異なり、トナークリーニングとオイル供給の
機能を分離させたものである。
【0019】
【実施例】以下に実施例により本発明について具体的に
説明するが、本発明はこれに何ら限定されるものではな
い。以下の例において、ファイブリッドの濾水度(CS
F値)、ポリエステル繊維の複屈折度(Δn)および坪
量、厚さ、引張り強さの評価は下記の様に実施した。ま
た、以下の例において%は特に断らない限り重量%を意
味する。
【0020】(測定方法) (1)ファイブリッドの濾水度(CSF値):JIS 8
121に準拠してカナディアン標準フリーネス(単位:
ml)を求めた。 (2)ポリエステル繊維の複屈折度(Δn):ナトリウム
光源を用いて、偏光顕微鏡の光路にベレックのコンペン
セーターを挿入し、20℃、65%RHの条件下にα−
ブロムナフタレン中で測定して求めた。 (3)坪量(g/m3):JIS P8124に準拠して
測定した。 (4)厚さ(μm):JIS P8118に準拠して測定
した。 (5)密度(g/cm3):坪量と厚さから計算で求め
た。 (6)引張り強さ(kg/15mm):JIS P8113
に準拠して測定した。 (7)複写鮮明性、トナー脱落性:また、電子写真装置
における複写した結果は富士ゼロックス社のDocu color
4040の実機を使用して実際に複写した後の肉眼判定
で、複写鮮明性、トナー脱落性を評価した。
【0021】各原料は次のものを準備した。 (1)デュポン社製メタフェニレンイソフタルアミドの
ファイブリッド「ノーメックス(登録商標)」をディス
クリファイナーで叩解し、CSF値が150mlのアラミ
ドファイブリッドを得た。 (2)延伸ポリエステル繊維として、帝人社製の「テト
ロン(登録商標)」短繊維の単繊維繊度3.0デニー
ル、繊維長5mm、Δn=0.160を得た。 (3)未延伸ポリエステル繊維として、帝人社製の「テ
トロン(登録商標)」短繊維の単繊維繊度1.1デニー
ル、繊維長5mm、Δn=0.006を得た。 (4)アラミド繊維として、デュポン社製のメタフェニ
レンイソフタルアミド短繊維「ノーメックス(登録商
標)」の単繊維繊度2.0デニール、繊維長6mmを得
た。
【0022】(5)繊維紙の製造 (実施例1〜4、比較例1〜2)調整したアラミドファ
イブリッドと繊維をおのおの水中で分散しスラリーを作
製し、このスラリーを表1に示す構成割合で混合した
後、均一混合スラリーを長網抄紙機で抄造して抄紙原紙
(アラミド繊維紙)を得た。この抄紙原紙を乾燥後、金
属ロール間で温度200℃、線圧100kg/cmの条件で
カレンダー加工を実施した。得られた熱圧紙の特性を表
1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】実施例1〜4の熱圧紙から作成したクリー
ニング紙はカラー複写機のトナークリーニング紙とし
て、画像鮮明性、トナーの脱落性とも良好であった。一
方、比較例1は抄紙工程の乾燥工程での熱収縮が大きく
て抄紙不能であった。比較例2は抄紙は問題ないが、カ
レンダー工程での熱圧不足のため、引張強さが弱い結果
となった。
【0025】(実施例5)実施例1においてカレンダー
工程の条件を変更した以外は同一の組成、同一の処理を
施した抄紙原紙(アラミド繊維紙)を作製した。抄紙原
紙を乾燥後、二対の金属ロール間で、最初のロールでは
温度は200℃、線圧100kg/cmで、二段目のロール
では温度240℃、線圧100kg/cmで熱圧加工を実施
した。得られた熱圧紙の特性を表2に示す。
【0026】
【表2】 本実施例の熱圧紙から作成したクリーニング紙は、前記
複写鮮明性、トナー脱落性について評価した結果、カラ
ー複写機のクリーニング紙として有効であることが判明
した。
【0027】(比較例3、4)市販のアラミド繊維10
0%のデュポン社製のポリフェニレンイソフタルアミド
繊維「ノーメックス(登録商標)」のタイプT410の
2ミル紙を比較例3、東洋紡社製のアラミド繊維60%
とポリエチレンテレフタレート繊維40%の乾式ウエッ
ブを比較例4とし、それぞれの特性を測定するととも
に、カラー複写機としての複写鮮明性、トナー脱落性等
の性能を評価した。その結果を表3に示す。
【0028】
【表3】
【0029】比較例3は引張強さが強く、密度も本目的
には適切である材料である。この紙をカラー複写機で実
際に使用してみると、クリーニングしたトナーが脱落す
ることがあり、これが複写された画像を汚すことが判明
して本目的には適さないことが分かった。一方、比較例
4は密度が0.39g/cm3と低く、シリコーンオイルの
含浸量が大きすぎて、本目的には適さないことが判明し
た。
【0030】
【発明の効果】本発明のクリーニング紙は湿式抄紙法で
生産されるため、均一性に優れ、更に、適切な構成から
なるため、200℃近辺の高温での耐熱性、機械的特
性、柔らかさ、ポリエステル成分を含むためのトナーと
の親和性、適度なシリコーンオイル含浸性等の特性に優
れている。このためそれらの特性を生かして、カラー用
PPC複写機、レーザービームプリンター等の画像形成
装置の定着ロール、光感光体ロール等のような、高温状
態にある機器のクリーニングや離型処理等に有効であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 21/00 G03G 21/00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アラミドファイブリッド、ポリエステル
    繊維及び耐熱性繊維とからなる紙料を湿式抄紙して製造
    されることを特徴とするクリーニング紙。
  2. 【請求項2】 アラミドファイブリッド20〜80重量
    %、ポリエステル繊維および耐熱性繊維との混合物20
    〜80重量%とからなる紙料を湿式抄紙して製造される
    ことを特徴とする請求項1記載のクリーニング紙。
  3. 【請求項3】 前記混合繊維成分がポリエステル未延伸
    糸およびポリエステル延伸糸からなることを特徴とする
    請求項1または2に記載のクリーニング紙。
  4. 【請求項4】 前記ポリエステル繊維が未延伸糸10〜
    40重量%と延伸糸10〜40重量%から構成されるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のクリー
    ニング紙。
  5. 【請求項5】 アラミドファイブリッドとポリエステル
    繊維と、更にアラミド繊維とから構成される紙料を湿式
    抄紙して製造されることを特徴とするクリーニング紙。
  6. 【請求項6】 アラミドファイブリッド20〜80重量
    %と未延伸ポリエステル繊維10〜40重量%と、更に
    アラミド繊維10〜40重量%とから構成される紙料を
    湿式抄紙して製造されることを特徴とする請求項5記載
    のクリーニング紙。
  7. 【請求項7】 アラミドファイブリッド20〜80重量
    %、未延伸ポリエステル繊維10〜40重量%およびア
    ラミド繊維10〜40重量%から構成される紙料を湿式
    抄紙して製造されることを特徴とする請求項5または6
    に記載のクリーニング紙。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載のクリ
    ーニング紙を製造する方法であって、アラミドファイブ
    リッドとポリエステル繊維またはアラミドファイブリッ
    ド、ポリエステル繊維およびアラミド繊維からなる紙料
    を湿式抄紙して得られる繊維紙を前記ポリエステル繊維
    の融点以下、180℃以上の温度で加熱圧着することを
    特徴とするクリーニング紙の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至7のいずれかに記載のクリ
    ーニング紙をクリーニング用として定着ロールに接触す
    るように備え且つ100〜5000センチストークスの
    粘度のシリコーンオイルを前記クリーニング紙に供給す
    ることを特徴とするカラー用電子写真装置における画像
    形成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006107903A (ja) * 2004-10-05 2006-04-20 Teijin Techno Products Ltd 電池用セパレータ
JP2012211990A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Mitsubishi Paper Mills Ltd 電子写真装置用クリーニングシート基材
JP2015017332A (ja) * 2013-07-09 2015-01-29 帝人株式会社 クリーニング用不織布および複写機
JP2020112661A (ja) * 2019-01-10 2020-07-27 日本バイリーン株式会社 定着部用クリーニングシート、定着部用クリーニング材、及び定着部用クリーニング装置

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