JP2024031191A - 研削装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェーハの円形凹部と斜面との接点の角がR面にならないウェーハを形成する研削装置を提供する。【解決手段】形成する斜面Wdの距離より薄い厚みの円板状の斜面研削砥石55の外側面で該円形凹部Waの内周面Wcを斜面Wdに研削する斜面研削機構と、を備え、斜面研削機構5は、斜面研削砥石55を先端に装着するスピンドル54と、形成する斜面Wdに平行な方向にスピンドル54を移動させる研削送り機構53と、研削送り機構53の移動方向に交差する方向に研削送り機構53を移動させる切り込み送り機構52と、を備える研削装置。【選択図】図1
Description
本発明は、研削装置に関する。
IC、LSI等のデバイスが形成されたウェーハはダイシング装置等によってデバイス毎に個々のチップに分割され、分割後のチップは各種電子機器に組み込まれて広く利用されている。電子機器の小型化、軽量化等を図るために、ウェーハの厚さが例えば50μm~100μmになるように薄く形成される。
このようなウェーハは剛性が低下する上、反りが発生するため取り扱いが困難になっている。そこで、特許文献1では、ウェーハの外周にリング状補強部を形成してウェーハの剛性を高めている。リング状補強部は、ウェーハの中央部分を環状砥石で研削して内周面が斜面の円形凹部と円形凹部の外側に環状凸部とを形成している。
特許文献1において、外側に環状凸部を形成し、環状凸部の内周面で斜面になった円形凹部を形成している。この斜面は、環状砥石を下降させつつ、環状砥石をウェーハの中心方向に移動させて形成している。そのため、環状砥石の下面と外周面との接点の角は、摩耗してR面になっている。環状砥石のR面でウェーハの斜面を形成すると、環状砥石のR面と同型のR面が、ウェーハの円形凹部の底面と斜面との接点の角に形成される。そのため、円形凹部の底面の外周は、このR面によって、研削されない領域ができる。この研削されない領域がデバイスにかかるため、デバイスが生産できなくなる問題がある。
したがって、円形凹部の内周面を斜面にする研削装置は、円形凹部の底面と斜面との角がR面にならないようにする、という課題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、ウェーハの円形凹部の底面と斜面との接点の角がR面にならないウェーハを研削する研削装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様の研削装置は、ウェーハの中央部分を研削して円形凹部と該円形凹部の外側に環状凸部とを形成し該円形凹部の内周面に斜面を形成する研削装置であって、保持面でウェーハを保持し回転するチャックテーブルと、ウェーハの半径より小さい外径の環状砥石を該保持面に垂直方向に移動させ該保持面に保持されたウェーハの中央部分を研削し円形凹部を形成する凹部研削機構と、形成する斜面の距離より薄い厚みの円板状の斜面研削砥石の外側面で該円形凹部の内周面を斜面に研削する斜面研削機構と、を備え、該斜面研削機構は、該斜面研削砥石を先端に装着するスピンドルと、形成する斜面に平行な方向に該スピンドルを移動させる研削送り機構と、該研削送り機構の移動方向に交差する方向に該研削送り機構を移動させる切り込み送り機構と、を備える。
さらに、形成する斜面の角度に対応して、該チャックテーブルと該斜面研削砥石とを相対的に角度を調整する角度調整機構を備える、ことが好ましい。
本発明の研削装置によれば、ウェーハの円形凹部と斜面との接点の角がR面にならないウェーハを形成することができる。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態の研削装置について説明する。図1から図3は、本実施の形態の第1の実施形態に係る研削装置を示している。図4から図5は、本実施の形態の研削装置において、斜面研削機構の動作を説明する図である。図6から図7は、本実施の形態の第2の実施形態に係る研削装置を示している。
各図に示すX軸方向、Y軸方向、Z軸方向は互いに垂直な関係にある。X軸方向とY軸方向は略水平な方向であり、Z軸方向は上下方向(鉛直方向)である。各図において、X軸方向を示す両矢線のうち、Xの文字が付されている側を左方とし、Xの文字が付されていない側を右方とする。Y軸方向を示す両矢線のうち、Yの文字が付されている側を前方とし、Yの文字が付されていない側を後方とする。Z軸方向を示す両矢線のうち、Zの文字が付されている側を上方とし、Zの文字が付されていない側を下方とする。
TAIKO(登録商標)研削について説明する。TAIKO研削は、ウェーハの外周領域を残して薄化することにより、リング状の凸部を形成する加工をいう。薄化されたウェーハがリング状の凸部によって補強され、ウェーハWの反りや搬送時の不具合が防止される。なお、ウェーハは、半導体ウェーハや光デバイスウェーハに限らず、研削対象になる板状物であればよい。
本実施の形態の研削装置1は、TAIKO研削するように構成され、ウェーハWの中央部分を研削して円形凹部Waと円形凹部Waの外側に環状凸部Wbとを形成し、円形凹部Waの内周面Wcに斜面Wdを形成する(図4参照)。
図1に示す研削装置1は、略直方体形状の基台4を有している。チャックテーブル3を支持するテーブル支持台31が設けられている。テーブル支持台31は、チャックテーブル3を回転可能に支持する。チャックテーブル3は、円盤形状を有し、回転手段によって円盤中心を軸に回転可能に設けられている。
チャックテーブル3の上面には、たとえばポーラスセラミック材で構成されるポーラス部32を有する。ポーラス部32は、図1では図示されない吸引源に接続されている。ポーラス部32の表面は、ウェーハWを吸引保持する保持面33である。
チャックテーブル3のテーブル支持台31は、駆動機構41の可動板42に接続されており、この駆動機構41から供給される駆動力によって、基台4の上面に形成された開口部43内をスライド移動する。これにより、チャックテーブル3は、加工前のウェーハWを受け取る、または、加工後のウェーハWを受け渡す搬入出位置と、凹部研削機構2または斜面研削機構5がウェーハWを研削する研削位置との間をスライド移動する。なお、開口部43は、蛇腹状の防塵カバー44で覆われている。
駆動機構41は、駆動基台45上に配置されたX軸方向に平行な一対のガイドレール46と、一対のガイドレール46にスライド可能に設置されたモータ駆動の可動板42とを有している。ボールネジ47は、ナット部49に螺合されている。ボールネジ47の一端部に連結された駆動モータ48が回転駆動されることで、可動板42が一対のガイドレール46に沿ってX軸方向に移動される。
基台4の上面には、厚み算出部6が設けられている。厚み算出部6において、チャックテーブル3の保持面高さとウェーハWの上面高さを測定する。
コラム21には、凹部研削機構2をX方向に移動させる水平移動機構22が設けられており、駆動モータ221によってボールネジ222が回転駆動され、X軸テーブル223が、ガイドレール224に沿ってX軸方向に移動される。
X軸テーブル223には、上下動する凹部研削送り機構210を備えている。前面に配置されたZ軸方向に平行な一対のガイドレール23と、一対のガイドレール23にスライド可能に設置されたモータ駆動のZ軸テーブル24とを有している。Z軸テーブル24の前面には、ハウジング25を介して凹部研削機構2が支持されている。Z軸テーブル24の背面側にはボールネジ26が螺合されており、ボールネジ26の一端には駆動モータ27が連結されている。駆動モータ27によってボールネジ26が回転駆動され、凹部研削機構2がガイドレール23に沿ってZ軸方向に移動される。凹部研削送り機構210によってウェーハWに接近する方向に移動させ、ウェーハWの中央に形成されている円形凹部Waの底面を研削する。
凹部研削機構2のスピンドル211の下端にはマウント212が設けられ、マウント212の下面に多数の砥石213が環状に配設されたTAIKO研削用の小型の研削ホイール214が装着されている。環状砥石213は、ダイヤモンド砥粒をメタルボンドやレジンボンド等の結合剤で固めて形成されている。環状砥石213によって、チャックテーブル3上のウェーハWに対して、ウェーハWの半径より小さい外径の環状砥石を保持面33に垂直方向に移動させ、保持面33保持されたウェーハWの中央部分を研削し円形凹部Waを形成する。
図2および図3を用いて、斜面研削機構5について説明する。図2は、本実施の形態の研削装置における斜面研削機構5の斜視図である。
図2において、斜面研削機構5は、凹部研削機構2に対して右側に配置されているが、凹部研削機構2に対して左側に配置してもよい。凹部研削機構2に対して左側に配置する場合、図2における、斜面研削機構5の構成は、左右を反転させた構成となる。
斜面研削機構5のコラム51には、上下動する切り込み送り機構52が設けられている。切り込み送り機構52は、コラム51の前面に配置されている。テーブル524が、Z軸方向に平行な一対のガイドレール521に沿って、Z軸方向にスライド可能に設置されている。駆動モータ522によってボールネジ523が回転駆動され、テーブル524はガイドレール521に沿ってZ軸方向に移動される。切り込み送り機構52によって、テーブル524がZ軸方向に移動することで、後述するスピンドル54と斜面研削砥石55はZ軸方向に移動する。
切り込み送り機構52のテーブル524には、研削送り機構53が設けられている。研削送り機構53は、テーブル524上にZ軸方向に対して斜めに傾いて配置されている、テーブル533が、傾く方向に一対のガイドレール531に沿って、スライド可能に設置されている。駆動モータ532によって図示しないボールネジが回転駆動され、テーブル533はガイドレール531に沿って傾く方向に移動される。ガイドレール531に沿って傾く方向は、研削送り方向と定義する。研削送り機構53によって、テーブル533が研削送り方向に移動することで、後述するスピンドル54と斜面研削砥石55は研削送り方向に移動する。
研削送り機構53は、支持部534によって、テーブル533に接続している。支持部534は、スピンドル54と、角度調整機構56と、を有する。
スピンドル54は、支持部534の下端に設けられており、さらにスピンドル54の先端には斜面研削砥石55を備えている。スピンドル54は、研削送り機構53による支持部534の移動方向に延びる軸を中心として、斜面研削砥石55を回転可能に支持している。なお、スピンドル54の軸の角度は、後述する角度調整機構56によって変更が可能である。斜面研削砥石55は、回転によって、斜面研削砥石55の外側面で円形凹部Waの内周面Wcを斜面Wdに研削する。
斜面研削砥石55は、形成する斜面Wdの距離より薄い厚みの円板状の砥石である。また、斜面研削砥石55は、斜面Wdより薄い厚みのため、斜面Wd形成時に、斜面方向に斜面研削砥石55を移動させながら研削することによって、斜面研削砥石55の外周面を平面に維持して斜面形成する事ができる。つまり、斜面研削砥石55に偏摩耗が発生することがない。
また、スピンドル54は、切り込み送り機構52と、研削送り機構53によって、Z軸方向および研削送り方向に移動することで任意の方向に移動ができる。
図3Aは、本実施の形態の研削装置における斜面研削機構の断面図である。図3Bは、本実施の形態の研削装置における斜面研削機構の角度調整機構動作時の断面図である。
図3Aに示すように、斜面研削機構5の研削送り機構53において、支持部534は角度調整機構56を有する。支持部534の内部には貫通穴561を有し、貫通穴561の上開口部にはモータ562が設けられ、下開口部にはスリット563と、雌ネジ564を有する。モータ562にはネジ565が連結し、貫通穴561に挿入されて、雌ネジ564に螺合している。
図3Bに示すように、角度調整機構56は、モータ562が駆動することで、ネジ565を回転駆動させ、スリット563の幅を調整する。スリット563の幅を調整することで、スピンドル54および斜面研削砥石55の角度を調整することができる。これにより斜面研削機構5が形成する斜面Wdの角度に対応して、チャックテーブル3と斜面研削砥石55とを相対的に角度を調整する。
本実施の形態の研削装置では、斜面Wdの研削角度調整について、図1から図3のように角度調整機構56を研削送り機構53に設ける構成としているが、当該構成に限定されない。例えばチャックテーブル3の傾きを調整する傾き調整機構を用いてもよい。傾き調整機構は、チャックテーブル3を支持する3つの支持部のうち、2つの支持部が長さを伸縮させる可動支持部であり、1つが固定支持部であり、可動支持部の、その長さを変えて斜面研削砥石に対するチャックテーブル3の傾きを変更する。
図4から図5を用いて、本実施の形態の研削装置において、斜面研削機構5の斜面形成について説明する。
従来、TAIKO研削を実施する際に、外側に環状凸部を形成し、環状凸部の内周面で斜面になった円形凹部を形成している。この斜面は、環状砥石を下降させつつ、環状砥石をウェーハの中心に移動させて形成している。そのため、環状砥石の下面と外周面との接点の角は、摩耗してR面になっている場合がある。環状砥石のR面でウェーハの斜面を形成すると、環状砥石のR面と同型のR面が、ウェーハWの円形凹部Waと斜面Wdとの接点の角に形成される。そして、円形凹部Waの底面の外周は、このR面によって、研削されない領域ができる。この研削されない領域がデバイスにかかるため、デバイスが生産できなくなる問題がある。
本実施の形態の研削装置1によって、ウェーハWの円形凹部Waと斜面Wdとの接点の角がR面にならないウェーハWを形成することができる。
本実施の形態の研削装置1は、凹部研削機構2を用いて、チャックテーブル3上のウェーハWに対して円形凹部Waを形成する。本実施の形態では、さらに斜面研削機構5を用いて、円形凹部Waの内周面Wcに斜面Wdを形成する。
図4を用いて、斜面研削機構5によって、円形凹部Waの内周面Wcに斜面Wdを形成する過程を説明する。
図4に示すウェーハWは、環状砥石213によって円形凹部Waを形成した状態である。ウェーハWには、中央部分に円形凹部Waが形成され、円形凹部Waの外側に環状凸部Wbが形成され、環状凸部Wbの内側に円形凹部Waの内周面Wc(破線部)が形成される。図4では図示されていないが、ウェーハWの円形凹部Waと内周面Wcとの接点の角にR面が存在している場合もある。
スピンドル54および斜面研削砥石55は、研削送り機構53によって、形成する斜面Wdに平行な方向(前述した研削送り機構53の研削送り方向)に移動する。また同時に、切り込み送り機構52が、研削送り機構53の移動方向に交差する方向(Z軸方向)に研削送り機構53を移動させる。
斜面研削機構5のスピンドル54が駆動し、斜面研削砥石55を回転させる。スピンドル54および斜面研削砥石55は、切り込み送り機構52と、研削送り機構53によって、Z軸方向および研削送り方向に移動することで、任意の方向に移動ができる。例えば、斜面研削砥石55の移動方向を、矢印A、Aa、Ab、Acで示す。矢印A、Aa、Ab、Acの方向において、複数の方向を組み合わせることで、斜面研削砥石55が、内周面Wcに向かって移動して研削を行い、斜面Wdを形成する。この際、チャックテーブル3を回転させ、ウェーハWの内周全体に斜面Wdを形成することができる。
図5を用いて、斜面研削機構5の動作例を説明する。図5Aと5Bに示すように、切り込み送り機構52と、研削送り機構53によって、2種の送り機構を同時に動かすことで、任意の方向に研削動作が可能となる。ウェーハWの種類や研削する斜面Wdの状態など、所望形状に応じた適切な研削動作を行うことができる。
例えば、図5Aは、本実施の形態の研削装置に係る斜面研削機構の第1の動作例を説明する断面図である。図5Aでは、矢印B方向にジグザグ送り動作に斜面研削砥石55を移動させて、斜面Wdを形成してもよい。
例えば、図5Bは、本実施の形態の研削装置に係る斜面研削機構の第2の動作例を説明する断面図である。図5Bでは、矢印C方向に、ステップ送り動作によって、斜面研削砥石55を移動させて、斜面Wdを形成してもよい。
なお、上記のジグザグ送り動作や、ステップ送り動作では、回転する斜面研削砥石55を形成する斜面方向に移動させて研削しているため、つまり、ウェーハに接触させ回転している斜面研削砥石55を回転軸方向に移動させているため、斜面研削砥石55の外側面をフラットな状態に維持しつつ斜面Wdを形成することができる。
図5Bにおいて、矢印C方向のステップ動作は次の通りの動作を行っている。斜面研削砥石55をCa方向に送る、斜面平行にCb方向に送ってウェーハWを研削する、斜面に交差するCc方向に戻す、斜面平行にCdに送る、以後一連動作(Ca’、Cb’・・・)を繰り返す。
本実施の形態の研削装置1によって、斜面研削機構5によって、円形凹部Waの内周面Wcを研削し斜面Wdを形成するため、R面が形成されない。また、ウェーハWの円形凹部Waと斜面Wdとの接点の角にR面が存在していた場合も、斜面研削機構5によって、R面を除去することができる。したがって、ウェーハWの円形凹部Waと斜面Wdとの接点の角がR面にならないウェーハWを形成することができる。
図6および図7を用いて、本実施の形態の研削装置における、第2の実施形態を説明する。本実施の形態の研削装置は、第2の実施形態のように複数の研削機構を備える構成としてもよい。例えば、第2の実施形態の研削装置100は、凹部研削機構と斜面研削機構をそれぞれ2軸備えている。
図6は、本実施の形態の研削装置における第2の実施形態の全体斜視図である。
図6に示す第2の実施形態の研削装置100は、略直方体形状の基台101を有している。チャックテーブル110が、ターンテーブル120上に3つ設置されている。
3つのチャックテーブル110は、ターンテーブル120上において、ターンテーブル120とは独立して水平面内で回転可能に設けられている。ターンテーブル120が回転することにより、チャックテーブル110の位置は、ウェーハWの搬出入位置121と、各研削機構の研削位置122、123の間で入れ替わる。
チャックテーブル110の構成は、第1の実施の形態と同様である。チャックテーブル110の上面にポーラス部111を有する。ポーラス部111の表面は、図示しない吸引源によってウェーハWを吸引保持する保持面112である。
第2の実施形態の研削装置100は、第1の凹部研削機構130と、第2の凹部研削機構140を備えている。さらに、それぞれの凹部研削機構130、130に対応した、第1の斜面研削機構150と、第2の斜面研削機構160を備えている。
第1の凹部研削機構130は、第1の進退機構180と接続している。第2の凹部研削機構140は、第2の進退機構181と接続している。各進退機構は、各研削機構をチャックテーブル110の径方向に進退させる。
第1の凹部研削機構130と、第2の凹部研削機構140の構成について、第1の実施形態の凹部研削機構2と同様の構成を用いてもよいが、目的に応じて構成を適宜変更してもよい。
例えば、第1の凹部研削機構130は粗研削を目的として構成として、第2の凹部研削機構140は仕上げ研削を目的とした構成としてもよい。
第1の斜面研削機構150と、第2の斜面研削機構160の構成について、第1の実施形態の斜面研削機構5と同様の構成を用いてもよいが、目的に応じて構成を適宜変更してもよい。
例えば、第1の斜面研削機構150は粗研削を目的として構成として、第2の斜面研削機構160は仕上げ研削を目的とした構成としてもよい。
基台101の上面には、厚み算出部102が設けられている。厚み算出部102において、チャックテーブル110の保持面高さとウェーハWの上面高さを測定する。
研削装置100は、図6に示すように、さらに、カセット170と、位置合わせ機構171と、搬入機構172と、搬出機構173と、洗浄機構174と、ロボット175と、を備える。カセット170は、図6に示すように、複数のウェーハWを収容するための収容器である。また、位置合わせ機構171は、カセット170から取り出されたウェーハWの位置合わせを行う。
搬入機構172は、吸着パッドを有し、位置合わせ機構171で位置合わせされた研削前のウェーハWを吸着保持して搬入搬出位置のチャックテーブル110上に搬入する。搬出機構173は、搬入搬出位置のチャックテーブル110上に保持された研削後のウェーハWを吸着保持して洗浄機構174に搬出する。洗浄機構174は、保持部176で保持した研削後のウェーハWを洗浄する。
ロボット175は、例えば円形型ロボットハンドを備え、ウェーハWを吸着保持してウェーハWを搬送する。具体的には、ロボット175は、ウェーハWを、カセット170、位置合わせ機構171、洗浄機構174の間で搬送する。
第2の実施形態の研削装置100の動作を説明する。図7は、本実施の形態の研削装置の第2の実施形態の動作の説明図である。
カセット170から取り出されたウェーハWは、ロボット175によって、位置合わせ機構171に搬送され位置合わせが行われる。位置合わせされたウェーハWは、搬入機構172によって、搬出入位置121のチャックテーブル110に配置される。
ターンテーブル120は、軌道Dに沿って回転し、チャックテーブル110を、搬出入位置121、第1の研削位置122、第2の研削位置123に移動させる。
第1の研削位置122にあるウェーハWは、第1の凹部研削機構130と第1の斜面研削機構150によって研削が行われる。第1の凹部研削機構130は、スピンドル131の先端に備えた環状砥石132によって、研削を行う。
第1の斜面研削機構150は、円形凹部Waが形成されたウェーハWに対して、スピンドル151の先端に備えた斜面研削砥石152によって斜面Wdの形成を行う。
この際、第1の進退機構180によって、第1の凹部研削機構130は、軌道Eaに沿って移動する。軌道Eaに沿って移動させた後、環状砥石132を第1の凹部研削送り機構133によってウェーハWに接近する方向に移動させ、ウェーハWの中央を研削して形成した円形凹部Waの底面を所定の面積に形成することができる。
また、円形凹部Waを形成しているときに、同時に、第1の斜面研削機構150は、研削送り機構と切り込み送り機構とを駆動させ、円形凹部Waの内側面を斜面にする。
第2の研削位置123にあるウェーハWは、第2の凹部研削機構140と第2の斜面研削機構160によって研削が行われる。第2の凹部研削機構140は、スピンドル141の先端に備えた環状砥石142によって、研削を行う。
第2の斜面研削機構160は、円形凹部Waが形成されたウェーハWに対して、スピンドル161の先端に備えた斜面研削砥石162によって斜面Wdの形成を行う。
この際、第2の進退機構181によって、第2の凹部研削機構140は、軌道Faに沿って移動する。軌道Faに沿って移動させた後、環状砥石142を第2の凹部研削送り機構143によってウェーハWに接近する方向に移動させ、ウェーハWの中央に形成されている円形凹部Waの底面を研削する。つまり、環状砥石142の外側面が円形凹部Waの内周面に接触しないように、また、円形凹部Waの底面を最大限研削できる位置に環状砥石142を位置付けて、円形凹部Waの底面を研削する。なお、第2の凹部研削機構140は、第1の凹部研削機構130によって研削した円形凹部Waの底面の凹凸を除去する。
また、円形凹部Waの底面を研削しているときに、同時に、第2の斜面研削機構160は、研削送り機構と切り込み送り機構とを駆動させ、円形凹部Waの斜面を研削する。
第1の斜面研削機構150が粗研削を目的とした構成の場合、斜面研削砥石152は、粗研削砥石を用いることが好ましい。第2の斜面研削機構160が仕上げ研削を目的とした構成の場合、斜面研削砥石162は、粗研削砥石の砥粒径よりも細かい砥粒径の仕上げ研削砥石を用いることが好ましい。
第1の斜面研削機構150で粗研削を行い、粗い斜面Wdを形成した後、第2の斜面研削機構160で仕上げ研削を行い、斜面Wdを仕上げる。仕上げ研削砥石で円形凹部Waと斜面Wdとの接点を研削することで、割れにくいウェーハWを形成することができる。
また、第2の斜面研削機構160の仕上げ研削砥石のみで研削を行うと、仕上げ研削砥石の摩耗が大きくなってしまうが、第1の斜面研削機構150の粗研削砥石で研削後に行うことで、研削時間の短縮と第2の斜面研削機構160の仕上げ研削砥石の摩耗を防止することができる。
各研削機構で研削されたウェーハWは、搬出入位置121のチャックテーブル110から、搬出機構173によって、洗浄機構174に搬出されて洗浄される。洗浄されたウェーハWは、ロボット175によって、カセット170に収納される。
以上説明したように、本実施形態に係る研削装置は、ウェーハの円形凹部と斜面との接点の角がR面にならないウェーハを形成することができる。したがって、半導体ウェーハなどの製造工程において、ウェーハの研削工程を含む半導体等の製造分野に特に有用である。
1:研削装置、2:凹部研削機構、3:チャックテーブル、4:基台、5:斜面研削機構、
6:厚み算出部、21:コラム、22:水平移動機構、23:ガイドレール、
24:Z軸テーブル、25:ハウジング、26:ボールネジ、27:駆動モータ、
31:テーブル支持台、32:ポーラス部、33:保持面、41:駆動機構、
42:可動板、43:開口部、44:防塵カバー、45:駆動基台、46:ガイドレール、
47:ボールネジ、48:駆動モータ、49:ナット部、51:コラム、
52:切り込み送り機構、53:研削送り機構、54:スピンドル、55:斜面研削砥石、
56:角度調整機構、100:研削装置、101:基台、102:厚み算出部、
110:チャックテーブル、111:ポーラス部、112:保持面、
120:ターンテーブル、121:搬出入位置、122:第1の研削位置、
123:第2の研削位置、130:第1の凹部研削機構、131:スピンドル、
132:環状砥石、133:第1の凹部研削送り機構、140:第2の凹部研削機構、
141:スピンドル、
142:環状砥石、143:第2の凹部研削送り機構、150:第1の斜面研削機構、
151:スピンドル、
152:斜面研削砥石、160:第2の斜面研削機構、161:スピンドル、
162:斜面研削砥石、170:カセット、171:位置合わせ機構、172:搬入機構、
173:搬出機構、174:洗浄機構、175:ロボット、176:保持部、
180:第1の進退機構、181:第2の進退機構、210:凹部研削送り機構、
211:スピンドル、
212:マウント、213:環状砥石、214:研削ホイール、221:駆動モータ、
222:ボールねじ、223:X軸テーブル、224:ガイドレール、
521:ガイドレール、522:駆動モータ、523:ボールネジ、524:テーブル、
531:ガイドレール、532:駆動モータ、533:テーブル、534:支持部、
561:貫通穴、562:モータ、563:スリット、564:雌ネジ、565:ネジ、
A:矢印、B:矢印、C:矢印、D:軌道、Ea:軌道、Eb:軌道、Fa:軌道、
Fb:軌道、W:ウェーハ、Wa:円形凹部、Wb:環状凸部、Wc:内周面、
Wd:斜面、
6:厚み算出部、21:コラム、22:水平移動機構、23:ガイドレール、
24:Z軸テーブル、25:ハウジング、26:ボールネジ、27:駆動モータ、
31:テーブル支持台、32:ポーラス部、33:保持面、41:駆動機構、
42:可動板、43:開口部、44:防塵カバー、45:駆動基台、46:ガイドレール、
47:ボールネジ、48:駆動モータ、49:ナット部、51:コラム、
52:切り込み送り機構、53:研削送り機構、54:スピンドル、55:斜面研削砥石、
56:角度調整機構、100:研削装置、101:基台、102:厚み算出部、
110:チャックテーブル、111:ポーラス部、112:保持面、
120:ターンテーブル、121:搬出入位置、122:第1の研削位置、
123:第2の研削位置、130:第1の凹部研削機構、131:スピンドル、
132:環状砥石、133:第1の凹部研削送り機構、140:第2の凹部研削機構、
141:スピンドル、
142:環状砥石、143:第2の凹部研削送り機構、150:第1の斜面研削機構、
151:スピンドル、
152:斜面研削砥石、160:第2の斜面研削機構、161:スピンドル、
162:斜面研削砥石、170:カセット、171:位置合わせ機構、172:搬入機構、
173:搬出機構、174:洗浄機構、175:ロボット、176:保持部、
180:第1の進退機構、181:第2の進退機構、210:凹部研削送り機構、
211:スピンドル、
212:マウント、213:環状砥石、214:研削ホイール、221:駆動モータ、
222:ボールねじ、223:X軸テーブル、224:ガイドレール、
521:ガイドレール、522:駆動モータ、523:ボールネジ、524:テーブル、
531:ガイドレール、532:駆動モータ、533:テーブル、534:支持部、
561:貫通穴、562:モータ、563:スリット、564:雌ネジ、565:ネジ、
A:矢印、B:矢印、C:矢印、D:軌道、Ea:軌道、Eb:軌道、Fa:軌道、
Fb:軌道、W:ウェーハ、Wa:円形凹部、Wb:環状凸部、Wc:内周面、
Wd:斜面、
Claims (2)
- ウェーハの中央部分を研削して円形凹部と該円形凹部の外側に環状凸部とを形成し該円形凹部の内周面に斜面を形成する研削装置であって、
保持面でウェーハを保持し回転するチャックテーブルと、
ウェーハの半径より小さい外径の環状砥石を該保持面に垂直方向に移動させ該保持面に保持されたウェーハの中央部分を研削し円形凹部を形成する凹部研削機構と、
形成する斜面の距離より薄い厚みの円板状の斜面研削砥石の外側面で該円形凹部の内周面を斜面に研削する斜面研削機構と、を備え、
該斜面研削機構は、
該斜面研削砥石を先端に装着するスピンドルと、形成する斜面に平行な方向に該スピンドルを移動させる研削送り機構と、該研削送り機構の移動方向に交差する方向に該研削送り機構を移動させる切り込み送り機構と、を備える、研削装置。 - 形成する斜面の角度に対応して、該チャックテーブルと該斜面研削砥石とを相対的に角度を調整する角度調整機構を備える、請求項1記載の研削装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022134595A JP2024031191A (ja) | 2022-08-26 | 2022-08-26 | 研削装置 |
CN202311035265.0A CN117620851A (zh) | 2022-08-26 | 2023-08-16 | 磨削装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022134595A JP2024031191A (ja) | 2022-08-26 | 2022-08-26 | 研削装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024031191A true JP2024031191A (ja) | 2024-03-07 |
Family
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2022134595A Pending JP2024031191A (ja) | 2022-08-26 | 2022-08-26 | 研削装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2024031191A (ja) |
CN (1) | CN117620851A (ja) |
-
2022
- 2022-08-26 JP JP2022134595A patent/JP2024031191A/ja active Pending
-
2023
- 2023-08-16 CN CN202311035265.0A patent/CN117620851A/zh active Pending
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CN117620851A (zh) | 2024-03-01 |
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