JP2008130808A - 研削加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】1種類の砥石ホイールによって異なる直径を持った複数種類の半導体ウエーハを研削するすることができる研削加工方法を提供する。
【解決手段】ウェーハ1の内周側の部分を所定厚さまで研削したら、砥石45b(46b)を上昇させてウェーハ1の外周側へ移動させる。そして、砥石45b(46b)の刃先部がウェーハ1に形成すべき凹部1Aの内周面5Bに接するように砥石45b(46b)、砥石45b(46b)を下降させてウェーハ1を研削する。
【選択図】図8

Description

本発明は、表面に複数のデバイスが形成されたデバイス領域を備えた半導体ウエーハ等の裏面を研削して所定厚さに薄化させるウェーハ研削加工装置に係り、特に、異なる直径を持った複数種類の半導体ウエーハを研削する技術に関する
シリコンなどの単結晶半導体ウェーハの表面にデバイスを形成した半導体ウェーハを薄化する方法として、デバイス形成領域に対応する裏面のみを必要な厚みに加工し、外周余剰領域をデバイス形成領域よりも厚く残す研削加工方法が知られている(例えば特許文献1、特許文献2)。この研削加工方法では、半導体ウェーハを研削装置の吸着テーブルに裏面を露出する向きに吸着固定し、半導体ウェーハの半径に略等しい直径の円形の刃先部を有する砥石ホイールを、その刃先部が半導体ウェーハの回転中心を通るような位置関係で双方を自転させ、砥石ホイールを半導体ウェーハ裏面に押圧することでデバイス形成領域に対応する裏面を研削し凹部に加工することができる。
特開2004-281551 特開2005-123425
半導体ウェーハには直径が300mmや200mm、150mmなどいくつかの直径のものが併用されており、製造されるデバイスの種類などによって使い分けられている。デバイス形成領域に対応する裏面のみを必要な厚みに加工する場合、加工される半導体ウェーハの半径に略等しい直径を有する環状の砥石ホイールを研削手段に装着する必要があるが、加工される半導体ウェーハの外径が異なる場合にはそれに合った外径の砥石ホイールを装着し直すことになる。
砥石ホイールの交換作業は、ある程度の熟練を要する作業であるとともに、それぞれの直径の砥石ホイール毎に、砥石刃先部の平面出しであるツルーイングや、結合材を除去して砥粒を目立するドレッシングを行う必要があり、時間的ロスや砥石の寿命を短命化する物的ロスが生じる。
本発明は、上記従来技術の事情に鑑みてなされたもので、1種類の砥石ホイールによって異なる直径を持った複数種類の半導体ウエーハを研削するすることができ、よって、砥石ホイールの交換作業を省略するとともに、時間的ロスや砥石の寿命を短命化する物的ロスを低減することができる研削加工方法を提供することを目的としている。
本発明の第1の特徴は、円盤状のウェーハの少なくとも片面を、外周部を残して該外周部の内側を研削する研削加工方法であって、ウェーハを保持するチャックテーブルと、チャックテーブルを自転可能に支持し、チャックテーブルに対してウェーハを着脱させるウェーハ着脱位置と、ウェーハを研削する研削位置との2位置に、該チャックテーブルを位置付けるテーブル移動手段と、チャックテーブルに保持されたウェーハの少なくとも回転中心と外周部の内周縁のいずれかを通過する環状の砥石ホイールと、砥石ホイールを回転させる回転駆動源とを有し、研削位置に位置付けられたウェーハを研削する研削手段と、研削手段を、チャックテーブルのウェーハ保持面に対して垂直な方向に移動させる垂直方向移動手段と、研削手段と前記チャックテーブルとを、該チャックテーブルのウェーハ保持面に対して平行な方向に相対移動させる平行方向移動手段と、を備えるウェーハ研削加工装置を用い、複数の種類の直径の円盤状のウェーハの少なくとも片面を、外周部を残して該外周部の内側を研削し凹部を形成する加工方法において、砥石ホイールの直径は、複数の種類の直径の円盤状のウェーハの内最小の直径を有するウェーハの直径の値の略二分の一に相当する値かまたはそれ以下の値であり、研削手段によって研削ホイールの直径の2倍よりも大きな直径を有するウェーハを加工する際には、平行方向移動手段によって研削手段とチャックテーブルを相対的に砥石ホイールの刃先部が保持手段の回転中心と凹部の内周側壁との二ヶ所に接するよう移動させて所望の寸法の凹部を得ることを特徴としている。
また、本発明の第2の特徴は、円盤状のウェーハの少なくとも片面を、外周部を残して該外周部の内側を研削する研削加工方法であって、ウェーハを保持するチャックテーブルと、チャックテーブルを自転可能に支持し、チャックテーブルに対してウェーハを着脱させるウェーハ着脱位置と、ウェーハを粗研削する第1の研削位置と、粗研削後のウェーハを仕上げ研削する第2の研削位置の3位置に、該チャックテーブルを位置付けるターンテーブルと、チャックテーブルに保持されたウェーハの少なくとも回転中心と外周部の内周縁のいずれかを通過する環状の第1の砥石ホイールと、第1の砥石ホイールを回転させる回転駆動源とを有し、第1の研削位置に位置付けられたウェーハを粗研削する第1の研削手段と、チャックテーブルに保持されたウェーハの少なくとも回転中心と外周部の内周縁のいずれかを通過する環状の第2の砥石ホイールと、該第2の砥石ホイールを回転させる回転駆動源とを有し、第2の研削位置に位置付けられたウェーハを仕上げ研削する第2の研削手段と、第1の研削手段を、チャックテーブルのウェーハ保持面に対して垂直な方向に移動させる第1の垂直方向移動手段と、第1の研削手段と前記チャックテーブルとを、該チャックテーブルのウェーハ保持面に対して平行な方向に相対移動させる第1の平行方向移動手段と、第2の研削手段を、チャックテーブルのウェーハ保持面に対して垂直な方向に移動させる第2の垂直方向移動手段と、第2の研削手段とチャックテーブルとを、該チャックテーブルのウェーハ保持面に対して平行な方向に相対移動させる第2の平行方向移動手段と、を備えるウェーハ研削加工装置を用い、複数の種類の直径の円盤状のウェーハの少なくとも片面を、外周部を残して該外周部の内側を研削し凹部を形成する加工方法において、第1、第2の砥石ホイールの直径は、複数の種類の直径の円盤状のウェーハの内最小の直径を有するウェーハの直径の値の略二分の一に相当する値かまたはそれ以下の値であり、第1、第2の研削手段によって第1、第2の砥石ホイールの直径の2倍よりも大きな直径を有するウェーハを加工する際には、第1、第2の平行方向移動手段によって第1、第2の研削手段と前記チャックテーブルを相対的に第1、第2の砥石ホイールの刃先部が保持手段の回転中心と凹部の内周側壁との二ヶ所に接するよう移動させて所望の寸法の凹部を得ることを特徴としている。
本発明の第1の特徴は、チャックテーブルを自転可能に支持し、チャックテーブルに対してウェーハを着脱させるウェーハ着脱位置と、ウェーハを研削する研削位置との2位置に、該チャックテーブルを位置付けるテーブル移動手段を備えている。一方、本発明の第2の特徴は、チャックテーブルを自転可能に支持し、チャックテーブルに対してウェーハを着脱させるウェーハ着脱位置と、ウェーハを粗研削する第1の研削位置と、粗研削後のウェーハを仕上げ研削する第2の研削位置の3位置に、該チャックテーブルを位置付けるターンテーブルを備えている。第1、第2の特徴においては、研削加工後のウェーハを研磨する研磨位置を設けることもできる。なお、以下の説明においては、第2の特徴における「第1」および「第2」を省略して第1、第2の特徴の総称とすることがある。
本発明の研削加工方法では、砥石ホイールの直径は、複数の種類の直径の円盤状のウェーハの内最小の直径を有するウェーハの直径の値の略二分の一に相当する値かまたはそれ以下の値である。ここで、砥石ホイールの直径が最小の直径を有するウェーハの直径の値の略二分の一に相当する値である場合には、砥石ホイールの刃先部が保持手段の回転中心と凹部の内周側壁との二ヶ所に接するよう研削手段を位置させることにより、凹部を加工することができる。また、研削手段によって研削ホイールの直径の2倍よりも大きな直径を有するウェーハを加工する際には、平行方向移動手段によって研削手段とチャックテーブルを相対的に砥石ホイールの刃先部が保持手段の回転中心と凹部の内周側壁との二ヶ所に接するよう移動させて所望の寸法の凹部を得る。
たとえば、先ず、砥石ホイールの刃先部が保持手段の回転中心と接するか重なり合うように研削手段を位置させてウェーハの裏面を所定の深さまで研削する。次いで、砥石ホイールを上昇させて研削手段とチャックテーブルを相対的に移動させ、砥石ホイールの刃先部が凹部の内周側壁に接するように研削手段を位置させ、その状態でウェーハの裏面を上記所定の深さまで研削する。これにより、砥石ホイールの直径の2倍よりも大きな内径の凹部を加工することができる。また、上記とは逆に、凹部の外周側を先に加工して内周側を後に加工することもできる。あるいは、平行方向移動手段により研削手段とチャックテーブルを相対的に移動させながら、垂直方向移動手段により研削手段をウェーハ側へ移動させて砥石ホイールでウェーハを研削してもよい。
本発明によれば、1種類の砥石ホイールによって異なる直径を持った複数種類の半導体ウエーハを研削するすることができ、よって、砥石ホイールの交換作業を省略するとともに、時間的ロスや砥石の寿命を短命化する物的ロスを低減することができる等の効果を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
[1]半導体ウエーハ
図1の符号1は、一実施形態のウェーハ研削加工装置によって裏面に凹部が形成される円盤状の半導体ウエーハ(以下ウエーハと略称)を示している。このウエーハ1はシリコンウエーハ等であって、加工前の厚さは例えば600〜700μm程度である。ウエーハ1の表面には、格子状の分割予定ライン2によって複数の矩形状の半導体チップ3が区画されており、これら半導体チップ3の表面には、ICやLSI等の図示せぬ電子回路が形成されている。
複数の半導体チップ3は、ウエーハ1と同心の概ね円形状のデバイス形成領域4に形成されている。デバイス形成領域4はウエーハ1の大部分を占めており、このデバイス形成領域4の周囲のウエーハ外周部が、半導体チップ3が形成されない環状の外周余剰領域5とされている。また、ウエーハ1の周面の所定箇所には、半導体の結晶方位を示すV字状のノッチ6が形成されている。このノッチ6は、外周余剰領域5内に形成されている。ウエーハ1は、最終的には分割予定ライン2に沿って切断、分割され、複数の半導体チップ3に個片化される。本実施形態に係るウェーハ研削加工装置は、半導体チップ3に個片化する前の段階でウエーハ1の裏面のデバイス形成領域4に対応する領域を目的厚さまで研削して薄化し、裏面に凹部を形成する装置である。
ウエーハ1を裏面研削する際には、電子回路を保護するなどの目的で、図1に示すように電子回路が形成された側の表面に保護テープ7が貼着される。保護テープ7は、例えば厚さ100〜200μm程度のポリエチレンやポリオレフィンシートの片面に10μm程度の粘着剤を塗布した構成のものが用いられる。
[2]ウェーハ研削加工装置の構成
続いて、本実施形態を実施するためのウェーハ研削加工装置を説明する。
図3は、ウェーハ研削加工装置10の全体を示しており、このウェーハ研削加工装置10は、上面が水平とされた直方体状の基台11を備えている。図3では、基台11の長手方向、長手方向に直交する水平な幅方向および鉛直方向を、それぞれY方向、X方向およびZ方向で示している。基台11のY方向一端部には、X方向(ここでは左右方向とする)に並ぶ一対のコラム12,13が立設されている。基台11上には、Y方向のコラム12,13側にウエーハ1を研削加工する加工エリア11Aが設けられ、コラム12,13とは反対側に、加工エリア11Aに加工前のウエーハ1を供給し、かつ、加工後のウエーハ1を回収する着脱エリア11Bが設けられている。
加工エリア11Aには、回転軸がZ方向と平行で上面が水平とされた円盤状のターンテーブル20が回転自在に設けられている。このターンテーブル20は、図示せぬ回転駆動機構によって矢印R方向に回転させられる。ターンテーブル20上の外周部には、回転軸がZ方向と平行で、上面(ウエーハ保持面)30aが水平とされた複数(この場合は3つ)の円盤状のチャックテーブル30が、周方向に等間隔をおいて回転自在に配置されている。
これらチャックテーブル30は一般周知の真空チャック式であり、上面30aに載置されるウエーハ1を吸着、保持する。各チャックテーブル30は、それぞれがターンテーブル20内に設けられた図示せぬ回転駆動機構によって、一方向、または両方向に独自に回転すなわち自転するようになっており、ターンテーブル20が回転すると公転の状態になる。
図3に示すように2つのチャックテーブル30がコラム12、13側でX方向に並んだ状態において、それらチャックテーブル30のほぼ直上には、ターンテーブル20の回転方向上流側から順に、粗研削ユニット(第1の研削手段)40Aと、仕上げ研削ユニット(第2の研削手段)40Bとが、それぞれ配されている。各チャックテーブル30は、ターンテーブル20の間欠的な回転によって、粗研削ユニット40Aの下方である粗研削位置と、仕上げ研削ユニット40Bの下方である仕上げ研削位置と、着脱エリア11Bに最も近付いた着脱位置との3位置にそれぞれ位置付けられるようになっている。
粗研削ユニット40Aおよび仕上げ研削ユニット40Bは、コラム(粗研削側コラム12、仕上げ研削側コラム13)にそれぞれ取り付けられている。これらコラム12,13に対する粗研削ユニット40Aおよび仕上げ研削ユニット40Bの取付構造は同一であってX方向で左右対称となっている。そこで、図3を参照して仕上げ研削側を代表させてその取付構造を説明する。
仕上げ研削側コラム13の加工エリア11Aに面する前面13aは、基台11の上面に対しては垂直面であるが、X方向の中央から端部に向かうにしたがって奥側(反着脱エリア11B側)に所定角度で斜めに後退したテーパ面に形成されている。このテーパ面13a(粗研削側のコラム12ではテーパ面12a)の水平方向すなわちテーパ方向は、仕上げ研削位置に位置付けられたチャックテーブル30の回転中心とターンテーブル20の回転中心とを結ぶ線に対して平行になるように設定されている。そしてこのテーパ面13aには、X軸送り機構(第2の平行方向移動手段)50を介してX軸スライダ55が取り付けられ、さらにX軸スライダ55にはZ軸送り機構(第2の垂直方向移動手段)60を介してZ軸スライダ65が取り付けられている。
X軸送り機構50は、テーパ面13a(12a)に固定された上下一対のガイドレール51と、これらガイドレール51の間に配されてX軸スライダ55に螺合して貫通する図示せぬねじロッドと、このねじロッドを正逆回転させるモータ53とから構成される。ガイドレール51およびねじロッドはいずれもテーパ面13a(12a)のテーパ方向と平行に延びており、X軸スライダ55はガイドレール51に摺動自在に装着されている。X軸スライダ55は、モータ53で回転するねじロッドの動力が伝わりガイドレール51に沿って往復移動するようになっている。X軸スライダ55の往復方向は、ガイドレール51の延びる方向、すなわちテーパ面13a(12a)のテーパ方向と平行である。
X軸スライダ55の前面はX・Z方向に沿った面であり、その前面に、Z軸送り機構60が設けられている。Z軸送り機構60は、X軸送り機構50の送り方向をZ方向に変更させた構成であって、X軸スライダ55の前面に固定されたZ方向に延びる左右一対(図3では右側の1つしか見えない)のガイドレール61と、これらガイドレール61の間に配されてZ軸スライダ65に螺合して貫通するZ方向に延びるねじロッド62と、このねじロッド62を正逆回転させるモータ63とから構成される。Z軸スライダ65は、ガイドレール61に摺動自在に装着されており、モータ63で回転するねじロッド62の動力によりガイドレール61に沿って昇降するようになっている。
粗研削側コラム12の加工エリア11Aに面する前面12aは、仕上げ研削側コラム13と左右対称的に、X方向の中央から端部に向かうにしたがって所定角度で斜めに後退したテーパ面に形成され、このテーパ面12aに、X軸送り機構(第1の平行方向移動手段)50を介してX軸スライダ55が取り付けられ、さらにX軸スライダ55にはZ軸送り機構(第1の垂直方向移動手段)60を介してZ軸スライダ65が取り付けられている。粗研削側コラム12のテーパ面12aのテーパ方向は、粗研削位置に位置付けられたチャックテーブル30の回転中心とターンテーブル20の回転中心とを結ぶ線と平行になるように設定されている。
粗研削側コラム12および仕上げ研削側コラム13に取り付けられた各Z軸スライダ65には、上記粗研削ユニット40Aおよび仕上げ研削ユニット40Bがそれぞれ固定されている。これらユニット40A,40Bについて以下に説明するが、同一構成であるため共通の符号を付すこととする。
粗研削ユニット40Aは、図5に示すように、軸方向がZ方向に延びる円筒状のスピンドルハウジング41と、このスピンドルハウジング41内に同軸的、かつ回転自在に支持されたスピンドルシャフト42と、スピンドルハウジング41の上端部に固定されてスピンドルシャフト42を回転駆動するモータ43と、スピンドルシャフト42の下端に同軸的に固定された円盤状のフランジ44とを具備している。そしてフランジ44には、粗研削砥石ホイール45がねじ止め等の手段によって着脱自在に取り付けられている。
粗研削砥石ホイール45は、図7に示すように、円環状で下面が円錐状に形成されたフレーム45aの下端面に、該下端面の外周部全周にわたって複数の粗研削用の砥石45bが環状に配列されて固着されたものである。砥石45bは、ビトリファイドと呼ばれるガラス質の焼結材料にダイヤモンド砥粒を混ぜて焼成したものなどが用いられ、例えば♯320〜♯400の砥粒を含むものが好適とされる。
粗研削砥石ホイール45の研削外径、すなわち環状に配列された複数の砥石45bの外周縁の直径は、ウェーハ研削加工装置10で加工する直径の異なるウェーハ1のうち最小の直径を有するウェーハ1の半径と同等以下に設定されている。これは、砥石45bの下端面である刃先部が、回転するチャックテーブル30上に同心状に保持されたウエーハ1の回転中心を通過し、かつ、その刃先部の外周縁がデバイス形成領域4の外周縁(デバイス形成領域4と外周余剰領域5との境界)に一致して通過し、デバイス形成領域4に対応する領域のみを研削して、図2に示す凹部1Aを形成可能とするための寸法設定である。
一方、仕上げ研削ユニット40Bは、粗研削ユニット40Aと同様の構成であって、図6に示すように、スピンドルハウジング41、スピンドルシャフト42、モータ43およびフランジ44を具備しており、フランジ44には、仕上げ研削砥石ホイール46が着脱自在に取り付けられている。仕上げ研削砥石ホイール46は、図7に示すように、粗研削砥石ホイール45のフレーム45aと同様のフレーム46aの下面に、該下面の外周部全周にわたって複数の仕上げ研削用の砥石46bが環状に配列されて固着されたものである。仕上げ研削用の砥石46bは粗研削用の砥石45bよりも粒度が細かい砥粒を含んでおり、例えば♯2000〜♯8000の砥粒を含むものが好適とされる。
仕上げ研削砥石ホイール46の研削外径も、ウェーハ研削加工装置10で加工する直径の異なるウェーハ1のうち最小の直径を有するウェーハ1の半径と同等以下に設定されている。これは、砥石46bの刃先部が、回転するチャックテーブル30上に同心状に保持されたウエーハ1の回転中心を通過し、かつ、砥石46bが、図2に示す環状凸部5Aの内周側面5Bを研削可能とするための寸法設定である。
粗研削ユニット40Aは、粗研削砥石ホイール45の回転中心(スピンドルシャフト42の軸心)が、粗研削位置に位置付けられたチャックテーブル30の回転中心とターンテーブル20の回転中心とを結ぶ線の直上に存在するように位置設定がなされている。粗研削ユニット40Aは、X軸スライダ55の往復移動に伴い、コラム12のテーパ面12aのテーパ方向に沿って往復移動する。したがって、その往復移動の際には、粗研削砥石ホイール45の回転中心が、粗研削位置に位置付けられたチャックテーブル30の回転中心とターンテーブル20の回転中心とを結ぶ線の直上において往復移動するようになっている。以下、この往復移動の方向を、チャックテーブル30とターンテーブル20の軸間の方向であることから「軸間方向」と称する。
上記位置設定は仕上げ研削ユニット40B側も同様であって、仕上げ研削ユニット40Bの仕上げ研削砥石ホイール46の回転中心は、仕上げ研削位置に位置付けられたチャックテーブル30の回転中心とターンテーブル20の回転中心とを結ぶ線の直上に存在しており、仕上げ研削ユニット40BがZ軸スライダ65とX軸スライダ55とともにコラム13のテーパ面13aのテーパ方向に沿って往復移動する際には、仕上げ研削砥石ホイール46の回転中心が、仕上げ研削位置に位置付けられたチャックテーブル30の回転中心とターンテーブル20の回転中心とを結ぶ線の直上において、その線の方向すなわち軸間方向に沿って往復移動するようになっている。
図3に示すように、基台11上には、粗研削位置および仕上げ研削位置に位置付けられたチャックテーブル30上の各ウエーハの厚さを測定する厚さ測定ゲージ25が配設されている。これら厚さ測定ゲージ25は、図5(a)および図6(a)に示すように、基準側ハイトゲージ26とウエーハ側ハイトゲージ27との組み合わせで構成される。基準側ハイトゲージ26は、揺動する基準プローブ26aの先端が、ウエーハ1で覆われないチャックテーブル30の枠体31の上面31aに接触し、チャックテーブル上面30Aの高さ位置を検出するものである。
ウエーハ側ハイトゲージ27は、揺動する変動プローブ27aの先端がチャックテーブル30に保持されたウエーハ1の上面すなわち被研削面に接触することで、ウエーハ1の上面の高さ位置を検出するものである。厚さ測定ゲージ25によれば、ウエーハ側ハイトゲージ27の測定値から基準側ハイトゲージ26の測定値を引いた値に基づいてウエーハ1の厚さが測定される。ウエーハ1が目標厚さ:t1まで研削されるとすると、研削前において元の厚さ:t2がまず測定され、(t2−t1)が研削量とされる。なお、ウエーハ側ハイトゲージ27の変動プローブ27aが接触するウエーハ1の厚さ測定ポイントは、図5(a)および図6(a)の破線で示すようにウエーハ1の外周縁(デバイス形成領域4の外周縁)に近い外周部が好適である。
以上が基台11上の加工エリア11Aに係る構成であり、次に、着脱エリア11Bについて図3を参照して説明する。
着脱エリア11Bの中央には、上下移動する2節リンク式のピックアップロボット70が設置されている。そしてこのピックアップロボット70の周囲には、上から見て反時計回りに、供給カセット71、位置合わせ台72、供給アーム73、回収アーム74、スピンナ式洗浄装置75、回収カセット76が、それぞれ配置されている。
カセット71は、例えば直径150mmのウェーハ1を収容したものと、例えば直径200mmのウェーハ1を収容したものが用意される。あるいは、1つのカセット71に直径の異なるウェーハ1を収容することもできる。カセット71、位置合わせ台72および供給アーム73はウエーハ1をチャックテーブル30に供給する手段であり、回収アーム74、洗浄装置75およびカセット76は、裏面研削が終了したウエーハ1をチャックテーブル30から回収して次工程に移すための手段である。カセット71,76は複数のウエーハ1を水平な姿勢で、かつ上下方向に一定間隔をおいて積層状態で収容するもので、基台11上の所定位置にセットされる。
ピックアップロボット70によって供給カセット71内から1枚のウエーハ1が取り出されると、そのウエーハ1は保護テープ7が貼られていない裏面側を上に向けた状態で位置合わせ台72上に載置され、ここで一定の位置に決められる。次いでウエーハ1は、供給アーム73によって位置合わせ台72から取り上げられ、着脱位置で待機しているチャックテーブル30上に載置される。
一方、各研削ユニット40A,40Bによって裏面が研削され、着脱位置に位置付けられたチャックテーブル30上のウエーハ1は回収アーム74によって取り上げられ、洗浄装置75に移されて水洗、乾燥される。そして、洗浄装置75で洗浄処理されたウエーハ1は、ピックアップロボット70によって回収カセット76内に移送、収容される。
[3]ウェーハ研削加工装置の動作
以上がウェーハ研削加工装置10の構成であり、次に、このウェーハ研削加工装置10によってウエーハ1の裏面を研削して凹部を形成する動作を説明する。
(3−1)小径ウェーハの研削
まず、ピックアップロボット70によって、供給カセット71内に収容された直径が150mmの1枚のウエーハ1が位置合わせ台72に移されて位置決めされ、続いて供給アーム73によって、着脱位置で待機し、かつ真空運転されているチャックテーブル30上に裏面側を上に向けてウエーハ1が載置される。位置合わせ台72で位置決めされたことにより、ウエーハ1はチャックテーブル30とほぼ同心状に載置される。ウエーハ1は表面側の保護テープ7がチャックテーブル30の上面30aに密着し、裏面が露出する状態でその上面30aに吸着、保持される。
次に、ターンテーブル20が図3の矢印R方向に回転し、ウエーハ1を保持したチャックテーブル30が粗研削ユニット40Aの下方の粗研削位置に停止する。この時、着脱位置には、次のチャックテーブル30が位置付けられ、そのチャックテーブル30には上記のようにして次に研削するウエーハ1がセットされる。
粗研削位置に位置付けられたウエーハ1に対しては、厚さ測定ゲージ25と粗研削ユニット40Aとが、次のようにセットされる。厚さ測定ゲージ25は、基準側ハイトゲージ26の基準プローブ26aの先端がチャックテーブル30の枠体31の上面31aに接触させられ、ウエーハ側ハイトゲージ27の変動プローブ27aの先端が、チャックテーブル30上に保持されたウエーハ1の上面であって、粗研削されるデバイス形成領域4に対応する領域に接触させられる。
粗研削ユニット40Aは、X軸送り機構50によって軸間方向に適宜移動させられ、図5に示すように、ウエーハ1の裏面に対し、粗研削砥石ホイール45が、砥石45bの刃先部がウエーハ1の回転中心付近とデバイス形成領域4の外周縁を通過する位置に位置付けられる。
ウエーハ裏面に形成する凹部1A(図2参照)は、デバイス形成領域4に対応する領域であって、図9の円弧線1aで描いた部分のように、ノッチ6を回避した円形の領域に調整される。凹部1Aはウエーハ1に対して偏心しており、凹部1Aの中心はノッチ6とは180°反対側に僅かにずれた位置にある。したがって凹部1Aの形成によって凹部1Aの周囲に形成される元の厚さが残る外周部分(図2の5Aで示す環状凸部)の幅は、ノッチ6付近が最も広く、ノッチ6から最も離れた位置において最も狭いものとなる。
このようにノッチ6を回避して凹部1Aを形成することにより、粗研削中においてノッチ6を起点とした欠けの発生を予防することができる。環状凸部5Aの幅は、例えば2〜3mm程度とされ、図9に示すように凹部1A(円弧線1aに対応する)が偏心している場合には、ノッチ6付近で最大となる幅は3〜4mmとなる。いずれにしろ環状凸部5Aの幅は、ノッチ6を起点として欠けが発生しにくい程度であって、仕上げ研削時の負荷が大きくならない範囲で、なるべく狭い方が好ましい。
粗研削位置に位置付けられたウエーハ1に対して粗研削砥石ホイール45を凹部形成位置に位置付けたら、次いで、チャックテーブル30を回転させることによりウエーハ1を一方向に回転させるとともに、粗研削砥石ホイール45を高速回転させながら粗研削ユニット40AをZ軸送り機構60により下降させ、砥石45bをウエーハ1の裏面に押し付ける。
これによりウエーハ1の裏面は、図9の円弧線1aで描いた円形領域デバイス形成領域5に対応する領域のみが研削されていき、凹部1Aの周囲の外周部には元の厚さが残った環状凸部5Aが形成される。粗研削では、デバイス形成領域4は、最終仕上げ厚さの20〜40μm手前まで研削される。図8(a)に示すように、砥石45bの刃先部は、ウェーハ1の回転中心を通り、砥石45bの直径と等しい範囲が研削される。
研削量は厚さ測定ゲージ25によって測定され、粗研削での目的研削量に至ったら、Z軸送り機構60による粗研削砥石ホイール45の下降を停止し、一定時間そのまま粗研削砥石ホイール45を回転させた後、粗研削ユニット40Aを上昇させて粗研削を終える。粗研削後のウエーハ1は、図5(a)に示すように、凹部1Aの底面4aに、多数の弧が放射状に描かれた模様を呈する研削条痕9aが残留する。この研削条痕9aは砥石45b中の砥粒による破砕加工の軌跡であり、マイクロクラック等を含む機械的ダメージ層である。
粗研削を終えたウエーハ1は、ターンテーブル20をR方向に回転させることによって仕上げ研削ユニット40Bの下方の仕上げ研削位置に移送される。そして、予め着脱位置のチャックテーブル30に保持されていたウエーハ1は粗研削位置に移送され、このウエーハ1は先行する仕上げ研削と並行して上記粗研削が施される。さらに、着脱位置に移送させられたチャックテーブル30上には、次に処理すべきウエーハ1がセットされる。
ウエーハ1が仕上げ研削位置に位置付けられたら、ウエーハ1に対しては、仕上げ研削側に配された厚さ測定ゲージ25と、上方の仕上げ研削ユニット40Bとが、次のようにセットされる。厚さ測定ゲージ25は、基準側ハイトゲージ26の基準プローブ26aの先端がチャックテーブル30の枠体31の上面31aに接触させられ、チャックテーブル30上に接触させられ、ウエーハ側ハイトゲージ27の変動プローブ27aの先端が、形成された凹部1Aの底面4aに接触させられる。
仕上げ研削ユニット40Bは、X軸送り機構50によって軸間方向に適宜移動させられ、仕上げ研削砥石ホイール46の砥石46bの刃先部がウエーハ1の回転中心を通過し、かつ、図6(a)に示すように、砥石46bが凹部1Aの内周側面5Bよりも外周側に位置し、砥石46bの刃先部全面が環状凸部5Aの上面に接触して内周側面5Bを研削可能な位置に位置付けられる。この内周側面研削可能位置も、ウエーハ1の回転中心よりもターンテーブル20の外周側である。次いで、チャックテーブル30を回転させることによりウエーハ1を一方向に回転させるとともに、仕上げ研削ユニット40Bの仕上げ研削砥石ホイール46を高速回転させながら、仕上げ研削ユニット40BをZ軸送り機構60により下降させる。
仕上げ研削ユニット40Bが下降すると、仕上げ研削砥石ホイール46の砥石46bは環状凸部5Aの内周側の上面に押圧され、その部分の環状凸部5Aが潰されるようにして内周側面5Bが研削されていく。仕上げ研削では、まずこのようにして内周側面5Bが研削され、内周側面5Bの全面が研削されたら、引き続き仕上げ研削ユニット40Bを下降させ、凹部1Aの底面4aが研削される。目的とする仕上げ研削量、すなわち凹部1Aの底面4aからの研削量は、上述したように例えば20〜40μmとされる。
凹部1Aの底面4aの研削量は厚さ測定ゲージ25によって測定され、目的の仕上げ研削量まで達したことが確認されたら、Z軸送り機構60による仕上げ研削砥石ホイール46の下降を停止し、一定時間そのまま仕上げ研削砥石ホイール46を回転させた後、仕上げ研削ユニット40Bを上昇させて仕上げ研削を終える。仕上げ研削により、図5(a)に示した粗研削による研削条痕9aは除去されるが、凹部1Aの底面4aには、図6(a)に示すように仕上げ研削によって新たな研削条痕9bが残留する。
ここで、粗研削および仕上げ研削の好適な運転条件例を挙げておく。粗研削ユニット40Aおよび仕上げ研削ユニット40Bとも、砥石ホイール45,46の回転速度は3000〜5000rpm程度、チャックテーブル30の回転速度は100〜300rpm程度である。また、粗研削ユニット40Aの加工送り速度である下降速度は4〜6μm/秒とされる。一方、仕上げ研削ユニット40Bの下降速度は、環状凸部5Aを研削する工程では4〜6μm/秒、凹部1Aの底面4aを研削する最終段階では0.5μm/秒程度とされる。
並行して行っていた仕上げ研削と粗研削をともに終えたら、ターンテーブル20をR方向に回転させ、仕上げ研削が終了したウエーハ1を着脱位置まで移送する。これにより、後続のウエーハ1は粗研削位置と仕上げ研削位置にそれぞれ移送される。着脱位置に位置付けられたチャックテーブル30上のウエーハ1は回収アーム74によって洗浄装置75に移されて水洗、乾燥される。そして、洗浄装置75で洗浄処理されたウエーハ1は、ピックアップロボット70によって回収カセット76内に移送、収容される。
なお、ウエーハ1には、結晶方位を示すマークとしてノッチ6が形成されているが、結晶方位マークとしては、図9に示すオリエンテーションフラット8が採用される場合もある。オリエンテーションフラット8はウエーハ1の外周縁の一部を接線方向に沿って直線的に切り欠いたものである。このようなオリエンテーションフラット8が形成されたウエーハ1には、オリエンテーションフラット8を回避して円弧線1aより後退した円弧線1bで描いた部分に、凹部1Aが形成される。オリエンテーションフラット8が形成されたウエーハにおいては、ノッチ6を形成した場合に比べて、形成される凹部1Aは小さく、環状凸部5Aの幅は、オリエンテーションフラット8付近では例えば2倍程度(例えば4〜8mm程度)と広くなる。
このように環状凸部5Aの幅が比較的広くならざるを得ない場合には、仕上げ研削時に環状凸部5Aの厚さを別個に測定することで、仕上げ研削の研削量をより正確に制御することが可能となる。しかしながら幅が広いので、その分デバイス領域4が狭められて半導体チップ3の取得可能個数が減少し、また、粗研削用の砥石45bの研削外径が小さくなるので消耗管理も繁雑になる可能性があるため、オリエンテーションフラット8を回避する後退量は適切な量とすることが求められる。
(3−2)大径ウェーハの研削
次に、大径のウェーハ1を同じ砥石ホイール45(46)を用いて研削する手順を説明する。まず、図3に示す基台11に、直径200mmのウェーハ1を収容したカセット71をセットする。そして、上記と同様の工程を経てウェーハを粗研削位置に位置付ける。この状態において、粗研削ユニット40Aは、砥石45bの刃先部がウェーハ1の回転中心(つまりチャックテーブル30の回転中心)を通るように配置されている。一方、図8(b)に示すように、ウェーハ1の直径は、砥石45bの2倍の値よりも大きいから、砥石45bでウェーハ1を研削すると、ウェーハ1の外周部に研削されない部分が生じる。たとえば、砥石45の直径が72mmとすると、直径200mmのウェーハ1を研削すると、ウェーハ1の外周部に28mm程度の未研削領域が生じる。
そこで、ウェーハ1の内周側の部分を所定厚さまで研削したら、Z軸送り機構60を駆動して粗研削ユニット40Aを上昇させ、X軸送り気候50を駆動して粗研削ユニット40Aをウェーハ1の外周側へ図8(b)の破線で示す位置まで25mmほど移動させる。そして、砥石45bの刃先部がウェーハ1に形成すべき凹部1Aの内周面5Bに接するように粗研削ユニット40Aを位置付け、粗研削ユニット40Aを下降させてウェーハ1を研削する。なお、この場合において、ウェーハ1の内周側を研削した後に、粗研削ユニット40Aを上昇させずに粗研削ユニット40Aを外周側へ移動させながら、砥石45bの外周面でウェーハ1を研削することもできる。
上記のような研削を行うと、図8(b)に示すように、ウェーハ1の凹部1Aには、内周側の研削による研削条痕9aと、外周側の研削による研削条痕9cが残る。なお、粗研削が修了したら、粗研削ユニット40Aを上昇させ、ターンテーブル20を回転させてウェーハ1を仕上げ研削ユニット46の下方に位置付け、上記と同様にして研削を行う。
上記のような研削加工方法によれば、研削ユニット40A,40Bの砥石45b、46bを交換することなく大径のウェーハ1を研削することができるから、砥石ホイール45,46の交換作業を省略することができるとともに、時間的ロスや砥石の寿命を短命化する物的ロスを低減することができる。
[4]他の実施形態
上記実施形態は、粗研削と仕上げ研削とを行う例であるが、1回の研削加工を行う場合にも本発明を適用することができる。図10は、そのような研削加工方法を実施するためのウェーハ研削加工装置14である。なお、図10で図3と同等の構成要素には同一の符合を付してあり、それらについては簡略的に説明する。
このウエーハ研削加工装置14では、コラム12は1つ設けられ、このコラム12に、研削ユニット80が昇降可能に装着されている。研削ユニット80は、上記研削ユニット30と同様の構成であって、スピンドルハウジング31、モータ33等を備えており、スピンドルシャフトのフランジに、研削砥石ホイール81が取り付けられている。研削砥石ホイール81は、図7に示す研削砥石ホイール45(46)とほぼ同等に構成され、その下端部には環状に配列された複数の砥石(図示略)が取り付けられている。研削砥石ホイール81の研削外径、すなわち複数の砥石の外周縁の直径は、ウェーハ研削加工装置14で加工する直径の異なるウェーハのうち最小の直径を有するウェーハ1の半径と同等以下に設定されている。
基台11の加工エリア11Aには、テーブルベース17がY方向に移動自在に設けられおり、このテーブルベース17上に、回転式のチャックテーブル30が取り付けられている。テーブルベース17の移動方向両端部には蛇腹状のカバー19A,19Bの一端がそれぞれ取り付けられており、これらカバー19A,19Bの他端は、コラム12と、コラム12に対向するピット18の内壁面に、それぞれ取り付けられている。これら、カバー19A,19Bは、テーブルベース17の移動路を覆い、その移動路に研削屑等が落下することを防ぐもので、テーブルベース17の移動に伴って伸縮する。
この研削加工装置14では、チャックテーブル30に吸着、保持されたウエーハ1は、テーブルベース17がY方向に移動することにより、着脱エリア11Bに近接した着脱位置と研削ユニット80の下方の加工位置との間を往復移動させられる。ウエーハ1は、供給アーム73から着脱位置にあるチャックテーブル30に、裏面を上に向けた状態に移載されて吸着、保持され、次いで、加工位置に移動させられ、研削ユニット80によりウェーハ1の裏面が研削される。
本実施形態の研削加工装置においても、前記実施形態と同等の研削加工が行われる。すなわち、カセット71は、例えば直径150mmのウェーハ1を収容したものと、例えば直径200mmのウェーハ1を収容したものが用意される。そして、直径150mmのウェーハ1の研削加工に際しては、砥石の刃先部がウェーハ1の回転中心を通り加工すべき凹部1Aの内周面に接触するように研削砥石ホイール31が位置付けられ、研削ユニット80を下方へ移動させることで凹部1Aの加工を1回で行う。
次に、直径が200mmのウェーハ1を研削加工するに際しては、砥石の刃先部がウェーハ1の回転中心を通るように研削砥石ホイール31が位置付けられ、研削ユニット80を下方へ移動させることでウェーハ1の内周側を研削加工する。次いで、研削ユニット80はZ方向に上昇させられてから外周側へ移動させられ、砥石の刃先部が加工すべき凹部1Aの内周面に接するように位置付けられる。そして、研削ユニット80を下方へ移動させることでウェーハ1の外周側を研削加工する。以上のような実施形態においても、前記実施形態と同等の作用、効果を得ることができる。
本発明の一実施形態において研削加工が施されるウエーハの(a)斜視図、(b)側面図である。 裏面に凹部が形成されたウエーハの(a)斜視図、(b)断面図である。 本発明の一実施形態を実施するためのウェーハ研削加工装置の斜視図である。 小径のウエーハに対応して研削加工位置に位置付けられた砥石ホイールでウエーハの裏面を研削している状態を示す(a)側面図、(b)平面図である。 ウェーハ研削加工装置が具備する粗研削ユニットの(a)斜視図、(b)側面図である。 ウェーハ研削加工装置が具備する仕上げ研削ユニットの(a)斜視図、(b)側面図である。 砥石ホイールを示す斜視図である。 (a)は小径のウェーハを研削している状態を示す側断面図と研削加工されたウェーハの平面図であり、(b)は大径のウェーハを研削している状態を示す側断面図と研削加工されたウェーハの平面図である。 研削加工によりウェーハ裏面に形成する凹部の領域を示す裏面図である。 本発明の他の実施形態を実施するためのウェーハ研削加工装置の斜視図である。
符号の説明
1…半導体ウエーハ
1A…凹部
3…半導体チップ(デバイス)
4…デバイス形成領域
5…外周余剰領域(外周部)
5A…環状凸部(外周部)
10,10B,10C…ウェーハ研削加工装置
20…ターンテーブル
30…チャックテーブル
30a…上面(ウエーハ保持面)
40A…粗研削ユニット(第1の研削手段)
40B…仕上げ研削ユニット(第2の研削手段)
43…モータ(回転駆動源)
46…砥石ホイール
45b、46b…砥石
50…X軸送り機構(第1の平行方向移動手段、第2の平行方向移動手段)
60…Z軸送り機構(第1の垂直方向移動手段、第2の垂直方向移動手段)

Claims (2)

  1. 円盤状のウェーハの少なくとも片面を、外周部を残して該外周部の内側を研削する研削加工方法であって、
    ウェーハを保持するチャックテーブルと、
    前記チャックテーブルを自転可能に支持し、チャックテーブルに対してウェーハを着脱させるウェーハ着脱位置と、ウェーハを研削する研削位置との2位置に、該チャックテーブルを位置付けるテーブル移動手段と、
    前記チャックテーブルに保持されたウェーハの少なくとも回転中心と前記外周部の内周縁のいずれかを通過する環状の砥石ホイールと、前記砥石ホイールを回転させる回転駆動源とを有し、前記研削位置に位置付けられたウェーハを研削する研削手段と、
    前記研削手段を、前記チャックテーブルのウェーハ保持面に対して垂直な方向に移動させる垂直方向移動手段と、
    前記研削手段と前記チャックテーブルとを、該チャックテーブルのウェーハ保持面に対して平行な方向に相対移動させる平行方向移動手段と、
    を備えるウェーハ研削加工装置を用い、複数の種類の直径の円盤状のウェーハの少なくとも片面を、外周部を残して該外周部の内側を研削し凹部を形成する加工方法において、
    前記砥石ホイールの直径は、前記複数の種類の直径の円盤状のウェーハの内最小の直径を有するウェーハの直径の値の略二分の一に相当する値かまたはそれ以下の値であり、
    前記研削手段によって前記研削ホイールの直径の2倍よりも大きな直径を有するウェーハを加工する際には、前記平行方向移動手段によって前記研削手段と前記チャックテーブルを相対的に前記砥石ホイールの刃先部が前記保持手段の回転中心と前記凹部の内周側壁との二ヶ所に接するよう移動させて所望の寸法の凹部を得ることを特徴とする研削加工方法。
  2. 円盤状のウェーハの少なくとも片面を、外周部を残して該外周部の内側を研削する研削加工方法であって、
    ウェーハを保持するチャックテーブルと、
    前記チャックテーブルを自転可能に支持し、チャックテーブルに対してウェーハを着脱させるウェーハ着脱位置と、ウェーハを粗研削する第1の研削位置と、粗研削後のウェーハを仕上げ研削する第2の研削位置の3位置に、該チャックテーブルを位置付けるターンテーブルと、
    前記チャックテーブルに保持されたウェーハの少なくとも回転中心と前記外周部の内周縁のいずれかを通過する環状の第1の砥石ホイールと、前記第1の砥石ホイールを回転させる回転駆動源とを有し、前記第1の研削位置に位置付けられたウェーハを粗研削する第1の研削手段と、
    前記チャックテーブルに保持されたウェーハの少なくとも回転中心と前記外周部の内周縁のいずれかを通過する環状の第2の砥石ホイールと、該第2の砥石ホイールを回転させる回転駆動源とを有し、前記第2の研削位置に位置付けられた前記ウェーハを仕上げ研削する第2の研削手段と、
    前記第1の研削手段を、前記チャックテーブルのウェーハ保持面に対して垂直な方向に移動させる第1の垂直方向移動手段と、
    前記第1の研削手段と前記チャックテーブルとを、該チャックテーブルのウェーハ保持面に対して平行な方向に相対移動させる第1の平行方向移動手段と、
    前記第2の研削手段を、前記チャックテーブルのウェーハ保持面に対して垂直な方向に移動させる第2の垂直方向移動手段と、
    前記第2の研削手段と前記チャックテーブルとを、該チャックテーブルのウェーハ保持面に対して平行な方向に相対移動させる第2の平行方向移動手段と、
    を備えるウェーハ研削加工装置を用い、複数の種類の直径の円盤状のウェーハの少なくとも片面を、外周部を残して該外周部の内側を研削し凹部を形成する加工方法において、
    前記第1、第2の砥石ホイールの直径は、前記複数の種類の直径の円盤状のウェーハの内最小の直径を有するウェーハの直径の値の略二分の一に相当する値かまたはそれ以下の値であり、
    前記第1、第2の研削手段によって前記第1、第2の砥石ホイールの直径の2倍よりも大きな直径を有するウェーハを加工する際には、前記第1、第2の平行方向移動手段によって前記第1、第2の研削手段と前記チャックテーブルを相対的に前記第1、第2の砥石ホイールの刃先部が前記保持手段の回転中心と前記凹部の内周側壁との二ヶ所に接するよう移動させて所望の寸法の凹部を得ることを特徴とする研削加工方法。
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