JP2023020409A - 液体吐出装置、液体吐出システム、及び、液体吐出装置の制御方法 - Google Patents

液体吐出装置、液体吐出システム、及び、液体吐出装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】抜けドットを補完するための専用のドットサイズデータを有する場合においても、データを早く生成することが可能となり、液体吐出を開始するまでに要する時間を短くする。【解決手段】プリンタの制御部は、異常ノズルが存在すると判定された場合、少なくとも一部のドットのサイズを選択するための第1データを含む第1吐出データを生成し、当該第1吐出データに基づいて複数のノズルからインクを吐出して記録用紙にドットを形成するようにインクジェットヘッドを制御し、異常ノズルが存在しないと判定された場合、複数のノズルにより形成されるドットのサイズを選択するための第2データを含む第2吐出データを生成し、当該第2吐出データに基づいて複数のノズルからインクを吐出して記録用紙にドットを形成するようにインクジェットヘッドを制御する。【選択図】図9

Description

本発明は、ノズルから液体を吐出する液体吐出装置、その液体吐出装置と外部装置とを含む液体吐出システム、及び、液体吐出装置の制御方法に関する。
ノズルから液体を吐出する液体吐出装置の一例として、特許文献1には、ノズルからインクを吐出して記録を行う液体吐出装置が記載されている。特許文献1の液体吐出装置では、ノズルの吐出状態を検出する検出部により、吐出不良ノズル(異常ノズル)が検出された場合には、吐出不良ノズルに隣接するノズルから吐出されるインク滴のサイズを大きくし、吐出不良ノズルによる抜けドットの画像を補完する。
特開2017-193140号公報
上記特許文献1に記載の液体吐出装置においては、抜けドットの画像を補完するための専用の大きなサイズのインク滴をノズルから選択的に吐出可能な状態とされている。つまり、吐出不良ノズルが検出されていない状態においても、補完用サイズのインク滴、及び、この補完用サイズよりも小さく通常の吐出に用いられる複数種類の通常サイズのインク滴をノズルから選択的に吐出可能な構成とされている。このような補完用サイズを含む複数種類のサイズのインク滴を選択的にノズルから吐出可能とする吐出用データを作成する場合、当該データ量が大きくなる場合がある。例えば、複数種類の通常サイズのインク滴をノズルから吐出可能とする吐出用データが、1ドット当たり2ビットのデータである場合、複数種類の通常サイズに補完用サイズを加えることで、1ドット当たり3ビット以上のデータとなることがある。この場合、抜けドットの画像を補完するための専用サイズのインク滴を使うか否かに関わらず常に吐出用データのデータ量が大きなものとなる。データ量が大きくなると、吐出用データを生成する時間などが増加し、液体吐出を開始するまでに時間を要する問題がある。
そこで、本発明の目的は、抜けドットを補完するための専用のドットサイズデータを有する液体吐出装置において、データを早く生成することが可能となり、液体吐出を開始するまでに要する時間を短くすることが可能な液体吐出装置、液体吐出システム、及び、液体吐出装置の制御方法を提供することである。
本発明の液体吐出装置は、液体を吐出して複数種類のサイズのドットを被吐出媒体に形成する複数のノズルを有する液体吐出ヘッドと、前記ノズルが液体の吐出に異常のある異常ノズルであるか否かを確認するための検査用駆動を前記液体吐出ヘッドに行わせたときに、前記ノズルが前記異常ノズルであるか否かに応じた判定用信号を出力する信号出力部と、制御部と、を備えている。そして、前記制御部は、前記判定用信号に基づいて前記複数のノズルの少なくとも1つにおいて前記異常ノズルであるか否かを判定する判定処理を実行し、前記判定処理において前記複数のノズルのうちに少なくとも1つの前記異常ノズルが存在すると判定された場合、前記複数のノズルにより形成される少なくとも一部の前記ドットのサイズを複数種類の中から選択するためのデータとして、第1種類の中から選択するための第1データを生成し、当該第1データに基づいて前記複数のノズルから液体を吐出して被吐出媒体に前記ドットを形成するように前記液体吐出ヘッドを制御し、前記判定処理において前記複数のノズルのうちに前記異常ノズルが存在しないと判定された場合、前記複数のノズルにより形成される前記ドットのサイズを前記第1種類よりも少ない第2種類の中から選択するためのデータとして、前記第1データよりもデータ量の小さい第2データを生成し、当該第2データに基づいて前記複数のノズルから液体を吐出して被吐出媒体に前記画像ドットを形成するように前記液体吐出ヘッドを制御する。
また、本発明の液体吐出システムは、液体を吐出して複数種類のサイズのドットを被吐出媒体に形成する複数のノズルを有する液体吐出ヘッドと、前記ノズルが液体の吐出に異常のある異常ノズルであるか否かを確認するための検査用駆動を前記液体吐出ヘッドに行わせたときに、前記ノズルが前記異常ノズルであるか否かに応じた判定用信号を出力する信号出力部と、制御部と、前記制御部に前記信号出力部から得た信号に基づく情報を送受信可能に接続された外部装置と、を備えている。そして、前記制御部は、前記判定用信号に基づいて前記複数のノズルの少なくとも1つにおいて前記異常ノズルであるか否かを判定する判定処理を実行し、前記判定処理での判定結果に関するデータを前記外部装置に送信し、前記外部装置は、前記制御部から送信された前記判定結果に関するデータが前記複数のノズルのうちに少なくとも1つの前記異常ノズルの存在を示す場合、前記複数のノズルにより形成される少なくとも一部の前記ドットのサイズを複数種類の中から選択するためのデータとして、第1種類の中から選択するための第1データを生成し、当該第1データを前記制御部に送信し、前記制御部から送信された前記判定結果に関するデータが前記複数のノズルのうちに前記異常ノズルの存在を示さない場合、前記複数のノズルにより形成される前記ドットのサイズを前記第1種類よりも少ない第2種類の中から選択するためのデータとして、前記第1データよりもデータ量の小さい第2データを生成し、当該第2データを前記制御部に送信し、前記制御部は、前記外部装置から送信された前記第1データ及び前記第2データのいずれかに基づいて前記複数のノズルから液体を吐出して被吐出媒体に前記ドットを形成するように前記液体吐出ヘッドを制御する。
また、本発明の液体吐出装置の制御方法は、液体を吐出して複数種類のサイズのドットを被吐出媒体に形成する複数のノズルを有する液体吐出ヘッドと、前記ノズルが液体の吐出に異常のある異常ノズルであるか否かを確認するための検査用駆動を前記液体吐出ヘッドに行わせたときに、前記ノズルが前記異常ノズルであるか否かに応じた判定用信号を出力する信号出力部と、外部装置に前記信号出力部から得た信号に基づく情報を送受信可能に接続された制御部と、を備えた液体吐出装置の制御方法であって、前記判定用信号に基づく情報にて前記複数のノズルの少なくとも1つにおいて前記異常ノズルであるか否かを判定する判定処理を実行し、前記判定処理に関するデータが前記複数のノズルのうちに少なくとも1つの前記異常ノズルの存在を示す場合、前記複数のノズルにより形成される少なくとも一部の前記ドットのサイズを複数種類の中から選択するためのデータとして、第1種類の中から選択するための第1データを生成し、前記判定処理に関するデータが前記複数のノズルのうちに前記異常ノズルの存在を示さない場合、前記複数のノズルにより形成される前記ドットのサイズを前記第1種類よりも少ない第2種類の中から選択するためのデータとして、前記第1データよりもデータ量の小さい第2データを生成し、前記第1データ及び前記第2データのいずれかに基づいて前記複数のノズルから液体を吐出して被吐出媒体に前記ドットを形成するように前記液体吐出ヘッドを制御する。
本発明の液体吐出装置、液体吐出システム及び液体吐出装置の制御方法によると、データ量が第1データよりも小さい第2データを生成することが可能となる。このため、抜けドットを補完するための専用のドットサイズデータを有する場合においてもデータを早く生成することが可能となり、液体吐出を開始するまでに要する時間を短くすることが可能となる。
本発明の一実施形態に係るプリンタシステムの概略構成図である。 キャップ内に配置された検出用電極、及び、検出用電極と高電圧電源回路及び信号処理回路との接続関係を説明するための図である。 (a)はノズルからインクが吐出された場合の判定用信号を示す図であり、(b)はノズルからインクが吐出されなかった場合の判定用信号を示す図である。 インクジェットヘッドの平面図である。 (a)は図4のVA部拡大図であり、(b)は(a)のVB-VB線断面図である。 プリンタシステムの電気的構成を示すブロック図である。 (a)は第1テーブルの5種類の吐出波形及びその吐出波形を選択するための吐出データを示す図であり、(b)は第2テーブルの4種類の吐出波形及びその吐出波形を選択するための吐出データを示す図である。 検査指示信号を受信したときの処理の流れを示すフローチャートである。 プリンタの記録時の動作を示すフローチャートである。 (a)は異常ノズルがないノズル列によるベタ塗りラインの一部及びドットを形成するための吐出データの一部を示す図であり、(b)は異常ノズルがあるノズル列によるベタ塗りラインの一部及びドットを形成するための吐出データの一部を示す図であり、(c)は異常ノズルのないときのドットサイズよりも大きな隣接ドットが形成された状態を示すベタ塗りラインの一部及びドットを形成するための吐出データの一部を示す図である。 別の変形例に係るプリンタシステムの記録時の動作を示すフローチャートである。 図10(c)に示す吐出データを3ビットに換えたときの図である。 図10(c)に示す吐出データを2ビットと4ビットが混在したときの図である。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
<プリンタの全体構成>
図1に示すように、本実施形態に係るプリンタシステム100(本発明の「液体吐出システム」)は、プリンタ1(本発明の「液体吐出装置」)と、プリンタ1の制御部80(後述する)と情報を送受信可能に接続されたPC90(パーソナルコンピュータ:本発明の「外部装置」)とを含む。プリンタ1は、キャリッジ2、サブタンク3、インクジェットヘッド4(本発明の「液体吐出ヘッド」)、プラテン5、搬送ローラ6,7、メンテナンスユニット8などを含む。
キャリッジ2(本発明の「移動機構の一部」)は、走査方向に延びた2本のガイドレール11,12(本発明の「移動機構の一部」)に支持されている。キャリッジ2は、図示しないベルトなどを介してキャリッジモータ86(図6参照)に接続されており、キャリッジモータ86(本発明の「移動機構の一部」)を駆動させると、キャリッジ2がガイドレール11,12に沿って走査方向に移動する。なお、以下では、図1に示すように、走査方向の右側及び左側を定義して説明を行う。
サブタンク3は、キャリッジ2に搭載されている。ここで、プリンタ1は、カートリッジホルダ13を有しており、カートリッジホルダ13に4つのインクカートリッジ14が取り外し可能に装着されている。4つのインクカートリッジ14は、走査方向に並んでおり、走査方向の右側に配置されたものから順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインク(本発明の「液体」)を貯留している。サブタンク3は、4本のチューブ15を介してカートリッジホルダ13に装着された4つのインクカートリッジ14と接続されている。これにより、4つのインクカートリッジ14からサブタンク3に上記4色のインクが供給される。
インクジェットヘッド4は、キャリッジ2に搭載され、サブタンク3の下端部に接続されている。インクジェットヘッド4には、サブタンク3から上記4色のインクが供給される。また、インクジェットヘッド4は、その下面であるノズル面4aに形成された複数のノズル10からインクを吐出する。より詳細に説明すると、複数のノズル10は、走査方向と直交する搬送方向に配列されることによってノズル列9を形成しており、ノズル面4aにおいて、4列のノズル列9が走査方向に並んでいる。複数のノズル10からは、走査方向の右側のノズル列9を構成するものから順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。
プラテン5は、インクジェットヘッド4の下方に配置され、複数のノズル10と対向している。プラテン5は、走査方向に記録用紙P(本発明の「被吐出媒体」)の全長にわたって延び、記録用紙Pを下方から支持する。搬送ローラ6は、インクジェットヘッド4及びプラテン5よりも搬送方向の上流側に配置されている。搬送ローラ7は、インクジェットヘッド4及びプラテン5よりも搬送方向の下流側に配置されている。搬送ローラ6,7は、図示しないギヤなどを介して搬送モータ87(図6参照)に接続されている。搬送モータ87を駆動させると、搬送ローラ6,7が回転し、記録用紙Pが搬送方向に搬送される。
メンテナンスユニット8は、キャップ71と、吸引ポンプ72と、廃液タンク73とを備えている。キャップ71は、プラテン5よりも走査方向の右側に配置されている。そして、キャリッジ2を、プラテン5よりも走査方向の右側のメンテナンス位置に位置させると、複数のノズル10がキャップ71と対向する。
また、キャップ71は、キャップ昇降機構88(図6参照)によって昇降可能となっている。そして、キャリッジ2を上記メンテナンス位置に位置させることによって複数のノズル10とキャップ71とを対向させた状態で、キャップ昇降機構88によりキャップ71を上昇させると、キャップ71の上端部がノズル面4aに密着し、複数のノズル10がキャップ71に覆われる。なお、キャップ71はノズル面4aに密着することで複数のノズル10を覆うものであることには限られない。キャップ71は、例えば、インクジェットヘッド4のノズル面4aの周囲に配置される図示しないフレーム等に密着することで、複数のノズル10を覆うものであってもよい。
吸引ポンプ72はチューブポンプなどであり、キャップ71及び廃液タンク73と接続されている。そして、メンテナンスユニット8では、上述したように複数のノズル10がキャップ71によって覆われた状態で吸引ポンプ72を駆動させると、複数のノズル10からインクジェットヘッド4内のインクを排出させる、いわゆる吸引パージを行うことができる。吸引パージによって排出されたインクは廃液タンク73に貯留される。
なお、ここでは、便宜上、キャップ71が全てのノズル10をまとめて覆い、吸引パージにおいて、全てのノズル10からインクジェットヘッド4内のインクを排出させるものとして説明を行ったが、これには限られない。例えば、キャップ71が、ブラックインクを吐出する最も右側のノズル列9を構成する複数のノズル10を覆う部分と、カラーインク(イエロー、シアン、マゼンタのインク)を吐出する左側3列のノズル列9を構成する複数のノズル10を覆う部分とを別々に備えており、吸引パージにおいて、インクジェットヘッド4内のブラックインク及びカラーインクのいずれかを選択的に排出させることができるようになっていてもよい。あるいは、例えば、キャップ71が、ノズル列9毎に個別に設けられ、吸引パージにおいて、ノズル列9毎に個別に、ノズル10からインクを排出させることができるようになっていてもよい。
また、図2に示すように、キャップ71内には、矩形の平面形状を有する検出用電極76が配置されている。検出用電極76は、抵抗79を介して高電圧電源回路77に接続されている。そして、検出用電極76には、後述する検査用駆動の際に、高電圧電源回路77により所定の電位(例えば600V程度)が付与される。一方で、インクジェットヘッド4は、グランド電位に保持されている。これにより、インクジェットヘッド4と検出用電極76との間に所定の電位差が生じる。検出用電極76には、信号処理回路78が接続されている。信号処理回路78は、微分回路などを含み、検出用電極76から出力される電位の信号に対して、微分処理を含む処理を行った信号を出力する。すなわち、信号処理回路78から出力される信号は、検出用電極76の電圧に応じた電圧信号である。ただし、信号処理回路78から出力される信号は、電流の信号であってもよい。なお、本実施形態では、検出用電極76と高電圧電源回路77と信号処理回路78と抵抗79とを合わせたものが、本発明の「信号出力部」に相当する。
キャリッジ2を上記メンテンナンス位置に位置させたうえで、高電圧電源回路77により検出用電極76に電圧を印加させる。このとき、後述する検査用駆動を行わせていない状態では、信号処理回路78から出力される信号の電圧は、図3(a)、(b)に示す電圧V0となる。
本実施形態では、キャリッジ2を上記メンテンナンス位置に位置させたうえで、高電圧電源回路77により検出用電極76に電圧を印加させた状態で、ノズル10から検出用電極76に向けてインクを吐出させるようにインクジェットヘッド4を駆動させる検査用駆動を行わせる。検査用駆動においては、後述の小、中、大のインク滴サイズのうちのいずれかのインク滴を吐出するための吐出波形データに基づいて駆動される。
ノズル10が、インクの吐出に異常のある異常ノズルでなければ、検査用駆動を行ったときに、ノズル10から帯電したインクが吐出される。これにより、帯電したインクが検出用電極76に近づき、検出用電極76にインクが着弾するまで、検出用電極76の電位が変化する。そして、帯電したインクが検出用電極76に着弾した後、検出用電極76の電位が減衰しながらインクの吐出前の電位に戻る。
このとき、信号処理回路78から出力される信号(本発明の「判定用信号」)は、図3(a)に示すように、電圧V0から、電圧V0よりも大きい電圧V1まで上昇し、その後、電圧V0よりも小さい電圧V2まで低下し、その後、減衰しながら上昇と低下とを繰り返して電圧V0に戻る。これにより、信号処理回路78から出力される信号は、最大値が電圧V1、最小値が電圧V2の信号となる。
一方、ノズル10が異常ノズルである場合には、検査用駆動を行っても、ノズル10からインクが吐出されない。そのため、信号処理回路78から出力される信号は、図3(b)に示すように、電圧V0から変化しない。
このように、本実施形態では、ノズル10が異常ノズルであるか否かによって、検査用駆動を行ったときに信号処理回路78から出力される信号が異なる。そして、本実施形態では、このことを利用して、後述するようにノズル10が異常ノズルであるか否かを判定する。
<インクジェットヘッド>
次に、インクジェットヘッド4の構造について詳細に説明する。インクジェットヘッド4は、図4及び図5に示すように、流路ユニット21と、圧電アクチュエータ22とを有する。
流路ユニット21は、プレート31~35が下方からこの順に鉛直方向に積層されることによって形成されている。流路ユニット21は、ノズル10をそれぞれ含む複数の個別流路41と、4つの共通流路42とを備えている。
上記のように複数のノズル10が4列のノズル列9を形成しているのに対応して、複数の個別流路41は、搬送方向に配列されることによって個別流路列29を形成しており、流路ユニット21は、走査方向に並んだ4列の個別流路列29を有する。
各個別流路41は、ノズル10と、圧力室51と、ディセンダ52と、絞り流路53とを有する。ノズル10と、圧力室51の走査方向における左側の端部とが、ディセンダ52を介して接続され、圧力室51の走査方向における右側の端部に絞り流路53が接続されている。
4つの共通流路42は、4列の個別流路列29に対応しており、搬送方向に延びて、対応する個別流路列29を構成する複数の個別流路41の走査方向における右側の部分と鉛直方向に重なっている。そして、共通流路42は、これらの個別流路41を構成する絞り流路53の走査方向の右側の端部と接続されている。また、各共通流路42は、搬送方向の上流側の端部に設けられた供給口42aからインクが供給される。
圧電アクチュエータ22は、振動板61と、圧電層62と、共通電極63と、複数の個別電極64とを有する。振動板61は、チタン酸鉛とジルコン酸鉛の混晶であるチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする圧電材料からなり、流路ユニット21の上面(プレート35の上面)に配置され、複数の圧力室51を覆っている。圧電層62は、上述の圧電材料からなり、振動板61の上面に配置され、複数の圧力室51にわたって連続的に延びている。なお、本実施形態では、振動板61及び圧電層62が圧電材料からなるが、振動板61については、例えば合成樹脂材料など、圧電材料以外の絶縁性材料からなるものであってもよい。
共通電極63は、振動板61と圧電層62との間に配置され、その全域にわたって延びている。共通電極63は、図示しない配線を介して図示しない電源に接続され、グランド電位に保持されている。複数の個別電極64は、圧電層62の上面に配置されている。複数の個別電極64は、複数の圧力室51に個別のものであり、対応する圧力室51の中央部と鉛直方向に重なっている。複数の個別電極64は、それぞれ、図示しない配線を介してドライバIC89(図6参照)に接続されている。
ドライバIC89は、制御部80と接続されており、制御部80から送信される後述の各吐出データに基づいて生成した、パルス状の駆動波形を有する駆動信号を各個別電極64にそれぞれ供給する。つまり、駆動波形に応じて、個別電極84の電位を、パルスの高さに相当する所定の駆動電位(例えば20~30V程度)とグランド電位との間で切り換えて付与する。このようにドライバIC89も制御部80と同様に、本発明の制御部の一部を構成する。また、圧電層62の共通電極63と各個別電極64とに挟まれた部分が、ぞれぞれ、厚み方向に分極されている。
圧電アクチュエータ22では、各圧力室51と鉛直方向に重なる部分が、圧力室51内のインクに圧力を付与するための駆動素子22aとなっている。そして、ドライバIC89により個別電極64の電位をグランド電位と駆動電位とで切り換えることによって駆動素子22aを駆動させることができる。駆動素子22aを駆動させると、個別電極64と共通電極63との電位差が変化することで、圧電層62及び振動板61の圧力室51と鉛直方向に重なる部分が変形する。この変形により、圧力室51内のインクの圧力が変動し、圧力室51に連通するノズル10からインク滴を吐出させることができる。
なお、本実施形態では、ノズル10からインク滴を吐出させる駆動素子は、圧電素子を挙げているが、駆動素子は圧電素子には限られない。例えば、発熱体によってインクを加熱して膜沸騰を生じさせ、そのときのエネルギーによってノズル10からインク滴を吐出させる方式の、上記発熱体を駆動素子としてもよい。
また、本実施形態のプリンタ1は、多階調表現を可能にして高画質の印刷を実現するために、各ノズル10から吐出させるインク量がそれぞれ異なるインク滴のサイズを、5種類の中から選択できるようになっている。つまり、1つのノズル10に対して、インク滴を吐出しない吐出なし態様と、小量、中量、大量、特大量の4種類の吐出量に対応したインク滴体積が異なる4種類の吐出態様との、合計5種類の動作態様から1つの動作態様を選択的に取り得るように構成されている。
<プリンタの電気的構成>
次に、プリンタ1の電気的構成について説明する。図6に示すように、プリンタ1は、制御部80を備えている。制御部80は、CPU(Central Processing Unit)81、ROM(Read Only Memory)82、RAM(Random Access Memory)83、フラッシュメモリ(本発明の「記憶部」)84、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)85などからなる。制御部80は、キャリッジモータ86、インクジェットヘッド4(ドライバIC89)、搬送モータ87、キャップ昇降機構88、吸引ポンプ72、高電圧電源回路77等の動作を制御する。また、制御部80は、信号処理回路78から信号を受信する。
フラッシュメモリ84は、第1テーブル84aと、第2テーブル84bとを含む。第1テーブル84aは、図7(a)に示す、上記の5種類(本発明の「第1種類」)のインク滴サイズにそれぞれ対応する5つの吐出波形データ(吐出量が互いに異なる吐出波形データ)を有している。吐出なしの吐出波形データは、パルスがなく一定の電位に保持可能とされている。小サイズのインク滴に対応する吐出波形データは、電位を駆動電位とグランド電位との間に切り換え可能なパルスを1つ有し、小量のインク滴を吐出可能とする。中サイズのインク滴に対応する吐出波形データは、上記のパルスを2つ有し、中量のインク滴を吐出可能とする。大サイズのインク滴に対応する吐出波形データは、上記のパルスを3つ有し、大量のインク滴を吐出可能とする。特大サイズのインク滴に対応する吐出波形データは、上記パルスを4つ有し、特大量のインク滴を吐出可能とする。特大サイズのインク滴を吐出する場合において、インクジェットヘッド4から記録用紙Pにインク滴が吐出される周期である第1周期TS1は、特大サイズのインク滴を吐出するための4つのパルスよりも長い時間に設定される。つまり、特大サイズのインク滴を吐出する場合におけるキャリッジ2の走査方向の移動速度は、第1周期TS1と印字解像度とに基づき決定される。ここで吐出データと吐出波形データとの対応関係を示す。吐出データが2ビットであった場合には、吐出なし:00、インク滴(小):01、インク滴(中)10、インク滴(大)11、となりインク滴(特大)は2ビットでは割り当てができない。吐出データが3ビットであった場合には、吐出なし:000、インク滴(小):001、インク滴(中)010、インク滴(大)011、インク滴(特大):100となる。吐出データが4ビットであった場合には、吐出なし:0000、インク滴(小):0001、インク滴(中)0010、インク滴(大)0011、インク滴(特大):0100となる。このように、3ビットや4ビットでは特大サイズのインク滴を割り当てることができる。
第2テーブル84bは、図7(b)に示す、上記の5種類のインク滴サイズのうちの特大サイズを除く4種類(本発明の「第2種類」)のインク滴サイズ(吐出なし、小、中、大)にそれぞれ対応する4つの吐出波形データを有している。これら4つの吐出波形データは、対応する周期が第1周期TS1から第2周期TS2となるだけで、インク吐出量に寄与するパルス数は第1テーブル84aの4つの吐出波形データと同様である。インクジェットヘッド4から記録用紙Pにインク滴が吐出される周期である第2周期TS2は、大サイズのインク滴を吐出するための3つのパルスよりも長い時間に設定される。このとき、キャリッジ2の移走査方向の移動速度は、第2周期TS2と印字解像度とに基づき決定される。以上の説明により、特定の印字解像度にて記録用紙Pに画像を形成する場合においては、第1周期TS1にて印字する場合に比べて第2周期TS2にて印字する場合の方がキャリッジ2の走査方向の移動速度を早くすることができる。ここで吐出データと吐出波形データとの対応関係を示す。吐出データが2ビットであった場合、吐出なし:00、インク滴(小):01、インク滴(中)10、インク滴(大)11、となる。
なお、制御部80は、CPU81のみが各種処理を行うものであってもよいし、ASIC85のみが各種処理を行うものであってもよいし、CPU81とASIC85とが協働して各種処理を行うものであってもよい。また、制御部80は、1つのCPU81が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のCPU81が処理を分担して行うものであってもよい。また、制御部80は、1つのASIC85が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のASIC85が処理を分担して行うものであってもよい。
<検査指示信号の受信時の処理>
次に、ノズル10が異常ノズルであるか否かを検査することを指示する検査指示信号を受信したときの制御部80の処理の流れについて説明する。例えば、ユーザが、プリンタ1の図示しない操作部、プリンタ1に接続されたPC90等を操作して、ノズル10が異常ノズルであるか否かを検査することを指示したときに、操作部、PC90等から検査指示信号が送信され、制御部80がこの検査指示信号を受信する。あるいは、例えば、プリンタ1が時刻を示す信号を出力する図示しない時計部を有し、所定時刻になる毎に異常ノズルであるか否かの検査を行うように設定されている場合に、時計部から所定時刻となったことを示す信号が送信されたときに、制御部80がこの信号を検査指示信号として受信する。
検査指示信号を受信したときに、制御部80は、図8のフローに沿って処理を行う。より詳細に説明すると、制御部80は、まず、インクジェットヘッド4の複数のノズル10のうちいずれかのノズル10を、異常ノズルであるか否かの検査の対象となる対象ノズルに設定する(S101)。
続いて、制御部80は、検査用駆動処理を実行する(S102)。検査用駆動処理では、制御部80は、高電圧電源回路77により検出用電極76に電圧を印加させた状態で、インクジェットヘッド4に、対象ノズルについての検査用駆動を行わせ、このときに信号処理回路78から出力される判定用信号を取得する。
次に、制御部80は、S102によって検査用駆動が行われたときに、信号処理回路78から出力された判定用信号に基づいて、判定用信号の第1期間T1における最大値Vaと最小値Vbとの差[Va-Vb]が閾値Vt以上であるか否かを判定する(S103:判定処理)。
ここで、第1期間T1とは、図3(a)に示すように、判定期間Tの一部であり、検査用駆動が行われてノズル10からインクが吐出されたときに、判定用信号の値が最大値V1になると想定される第1タイミングU1と、判定用信号の値が最小値V2になると想定される第2タイミングU2とを含み得る期間である。なお、判定期間Tとは、図3(a)に示すような、検査用駆動の開始の時点を起点とし、検査用駆動によってノズル10からインクが吐出された場合に、信号処理回路78から出力される信号が十分に減衰するまでの期間のことである。また、本実施形態では、プリンタ1の製造段階などにおいて、実験などによって第1タイミングU1及び第2タイミングU2を取得し、これに基づいて、第1期間T1の情報をフラッシュメモリ84に記憶させている。
判定用信号の上記最大値Vaと上記最小値Vbとの差[Va-Vb]が閾値Vt以上の場合(S103:YES)、制御部80は、対象ノズルが異常ノズルでないことをフラッシュメモリ84に記憶させる(S104)。
判定用信号の上記最大値Vaと上記最小値Vbとの差[Va-Vb]が閾値Vt未満の場合(S103:NO)、制御部80は、対象ノズルが異常ノズルであることをフラッシュメモリ84に記憶させる(S105)。
S104又はS105の後、制御部80は、インクジェットヘッド4の全てのノズル10について、異常ノズルであるか否かの検査が完了したか否かを判定する(S106)。異常ノズルであるか否かの検査が完了していないノズル10が存在する場合には(S106:NO)、制御部80は、対象ノズルを、異常ノズルであるか否かの検査が完了していないいずれかのノズル10に変更し(S107)、S102に戻る。
インクジェットヘッド4の全てのノズル10について、異常ノズルであるか否かの検査が完了している場合には(S106:YES)、制御部80は、高電圧電源回路77を制御して、検出用電極76への電圧の印加を解除する(S108)。
次に、制御部80は、インクジェットヘッド4の複数のノズル10についてのS103の判定処理の結果に基づいて、異常ノズルの数が1以上であるか否かを判定する(S109)。異常ノズルの数が1以上の場合(S109:YES)、制御部80は異常ノズルフラグ情報をフラッシュメモリ84に記憶させる(S110)。ここでいう異常ノズルフラグ情報は異常ノズルが生じていることを示すフラグ情報である。異常ノズルがない場合(S109:NO)、S111に進む。制御部80は、S111において、フラッシュメモリ84に異常ノズルフラグ情報が記憶されている場合、当該フラグ情報を消去する。こうして処理を終了する。
<記録時の制御>
続いて、プリンタ1において記録用紙Pに記録を行うときの制御について説明する。プリンタ1では、例えば、ユーザがPC90(外部機器)を操作し、PC90から送信されてきた記録用紙Pに画像を記録するため画像データを含む記録指令信号を受信したときに、制御部80が、図9のフローに沿って処理を行う。
図9のフローについてより詳細に説明すると、制御部80は、まず、記録指令信号を受信したか否かを判定する(S201)。記録指令信号を受信していない場合(S201:NO)、S201を繰り返す。記録指令信号を受信した場合(S201:YES)、制御部80は、フラッシュメモリ84に異常ノズルフラグ情報が記憶されているか否かを判定する(S202)。
フラッシュメモリ84に異常ノズルフラグ情報が記憶されている場合(S202:YES)、S203に進み、フラッシュメモリ84に異常ノズルフラグ情報が記憶されていない場合(S202:NO)、S204に進む。
制御部80は、S203において、第1吐出データ生成処理を実行する。第1吐出データは、記録指令信号に基づいて実行されるすべての画像形成パスにおける吐出データである。本実施形態における一画像形成パスは、記録用紙Pの搬送方向への搬送が停止されている間に、キャリッジ2が走査方向の一方又は他方に移動するパスをいう。なお、変形例として、一画像形成パスが、記録用紙Pの搬送方向への搬送が停止されている間に、キャリッジ2が走査方向に往復移動するパスであってもよい。
制御部80は、異常ノズルからインク滴を吐出して記録用紙Pにドットを形成することを示す情報が記録指令信号に含まれている場合、当該ドット(すなわち、異常ノズルにより形成される予定であったドット)に隣接して形成される隣接ドットに対応するインク滴サイズに特大サイズを選択するための第1データを含む第1吐出データを生成する。本実施形態における第1データには、4ビットが割り当てられている。このため、最大で16種類のドットのサイズを選択できるデータとすることが可能となる。本実施形態においては、第1テーブル84aの5種類の吐出波形データの中から特定の吐出波形データを選択するためのデータとして第1データが用いられる。第1データを用いる場合には、上述の通り、5種類の吐出波形データのうち、吐出なしを選択する場合は「0000」が用いられ、インク滴サイズが小を選択する場合は「0001」が用いられ、インク滴サイズが中を選択する場合は「0010」が用いられ、インク滴サイズが大を選択する場合は「0011」が用いられ、インク滴サイズが特大を選択する場合は「0100」が用いられる。
また、制御部80は、1以上の画像形成パスを実行する際に、異常ノズルにより形成される予定であったドットが存在する一画像形成パスにおいて形成されるすべてのドットのサイズを選択するためのデータが第1データである第1吐出データを生成する。
また、制御部80は、一画像形成パスにおいて形成される複数のドットの中に異常ノズルにより形成される予定であったドットが存在しない場合、複数のドットのインク滴サイズを選択するための第2データを含む第1吐出データを生成する。また、このとき、制御部80は、一画像形成パスにおいて形成される複数のドットの中に異常ノズルにより形成される予定であったドットが存在せず、異常ノズルからインク滴を吐出せず空白のドットとすることを示す情報が記録指令信号に含まれている場合、当該空白のドットに隣接して形成される隣接ドットに対応するインク滴サイズに、異常ノズルが存在しない場合に選択されるインク滴サイズを選択するための第2データを含む第1吐出データを生成する。こうして生成された第1吐出データをドライバIC89に送信し、S205に進む。
一方、制御部80は、S204において、第2吐出データ生成処理を実行する。第2吐出データは、記録指令信号に基づいて実行されるすべての画像形成パスにおける吐出データである。制御部80は、記録指令信号に基づいて複数のドットのインク滴サイズを選択するための第2データを含む第2吐出データを生成する。本実施形態における第2データには、2ビットが割り当てられている。このため、最大で4種類のドットのサイズを選択できるデータとすることが可能となる。本実施形態においては、第2テーブル84bの4種類の吐出波形データの中から特定の吐出波形データを選択するためのデータとして、第2データを用いるが、第1テーブル84aの5種類の吐出波形データの中から特定の吐出波形データを選択するためのデータとして第2データを用いてもよい。第2データを用いる場合には、上述の通り、4種類の吐出波形データのうち、吐出なしを選択する場合は「00」が用いられ、インク滴サイズが小を選択する場合は「01」が用いられ、インク滴サイズが中を選択する場合は「10」が用いられ、インク滴サイズが大を選択する場合は「11」が用いられる。このような第2データは第1データよりもデータ量が小さいため、第2吐出データは、同じ記録指令信号に基づいて生成される第1データを含む第1吐出データよりも小さくなる。こうして生成された第2吐出データをドライバIC89に送信し、S205に進む。
ここで、受信した記録指令信号に基づく画像記録が、一画像形成パス毎に、異なる色のベタ塗りラインを記録用紙Pに形成する場合について、説明する。図10の左側には、複数のノズル10が搬送方向に沿って並んだ状態を示し、図10の中央には、これらノズル10からインク滴が吐出されて形成される複数のドットからなるベタ塗りラインの一部を示し、図10の右側には、ノズル10からインク滴を吐出するための吐出データを示す。例えば、最初の画像形成パスにおいては、ブラックインクを吐出するすべてのノズルからインクを吐出し、ブラックラインを形成し、記録用紙Pを所定搬送量だけ搬送させた後の次の画像形成パスにおいては、マゼンタインクを吐出するすべてのノズルからインクを吐出し、マゼンタラインを形成する。以降、イエロー、シアンによるラインを順に形成する。
図10(a)に示すように、色毎のノズル10に異常ノズルがない場合、各ノズル10からのインク滴の吐出により、記録用紙PにはドットDが走査方向に並んでなるドット列DTが搬送方向に複数形成され、ベタ塗りラインが形成される。このとき、制御部80は、図10(a)のノズル10の並び順に対応した、図10(a)の右側に示すような第2吐出データを、S204で生成する。このときの第2吐出データは、各ノズル10に対応する第2データが順に並ぶデータである。より詳細には、第2データには2ビットが割り当てられる。本実施形態における第2データが示すインク滴サイズは、大サイズであるが、適宜変更してもよい。
一方、図10(b)に示すように、例えば、ブラックインク(本発明の「第1液体」)を吐出する複数のノズル10のうち、上から3番目のノズル10だけが異常ノズル(図中黒丸で示す)であるにもかかわらず、通常通りの画像形成をする場合、制御部80は図10(b)のノズル10の並び順に対応した、図10(b)の右側に示すような第2吐出データが生成される。この場合、異常ノズルによって形成される予定であったドット(破線で示すドットD1)によって空白のドット列DT1が形成され、これ以外は、上述のドット列DTが形成される。この空白のドット列DT1が形成された状態であると、白スジとなって画像品質が低下する。
本実施形態においては、このような白スジを抑制するため、上述の制御を行い、図10(c)に示すように、ドットD1に隣接する隣接ドットD2をドットDよりも大きな特大のドットサイズとする。つまり、制御部80が、S203において、異常ノズル(本発明の「第1液体用ノズル」)により形成される予定であったドットD1に隣接して形成される隣接ドットD2に対応するインク滴サイズに特大サイズを選択するための第1データ、及び、隣接ドットD2以外のドットDに対応するインク滴サイズを選択するための第1データを含む第1吐出データを生成する。換言すると、制御部80が、S203において、異常ノズルに該当するノズル10(本発明の「第1ノズル」)に搬送方向に隣接するノズル10(本発明の「第2ノズル」)によって形成される隣接ドットD2に対応するインク滴サイズに特大サイズを選択するための第1データ、及び、異常ノズルに隣接するノズル10以外のノズル10によって形成されるドットDに対応するインク滴サイズを選択するための第1データを含む第1吐出データを生成する。
これにより、ドット列DT1を搬送方向に挟む位置に隣接ドットD2により形成されたドット列DT2が形成され、これ以外は上述のドット列DTが形成される。このように異常ノズルが存在しない場合に形成されるドットDのサイズよりも大きな隣接ドットD2が形成されることで、ドット列DT1の空白部分がドット列DT2によって埋められ、白スジが目立ちにくくなる。
このとき、制御部80は、図10(c)のノズル10の並び順に対応した、図10(c)の右側に示すような第1吐出データを、S203で生成する。ブラックラインを形成する際の画像形成パスにおいては、第2データを含まない複数の第1データが並ぶ第1吐出データとなる。より詳細には、第1データには4ビットが割り当てられる。本実施形態における複数の第1データのうち、異常ノズルを搬送方向に挟む2つのノズル10に対応する第1データは、インク滴サイズに特大サイズを選択するデータ「0100」であり、これ以外のノズル10に対応する第1データは、インク滴サイズに大サイズを選択するデータ「0011」である。なお、隣接ドットD2を形成するためのインク滴サイズは、異常ノズルがない場合に形成されるドットよりもサイズが大きくなれば、どのようなサイズであってもよい。また、本実施形態においては、異常ノズルにおいては、吐出なしを選択する「00」または「0000」を用いてインクを吐出させていないが、変形例として異常ノズルからインクを吐出させるデータを選択してもよい。例えば、異常ノズルの状態である、しぶき、や曲がりなどにより吐出の有無を変更させてもよい。
一方、制御部80は、S203において、ブラックライン以外のカラーラインを形成する際(すなわち、カラーインク(本発明の「第2液体」)を吐出するノズル10(本発明の「第2液体用ノズル」)によりカラーラインを形成する際)、第1データを含まない複数の第2データが並ぶ第1吐出データを生成する。これにより、異常ノズルが存在しないカラーインクを吐出するノズル10からカラーインクを吐出させるためのデータを第2データとすることが可能となる。このため、制御部80は、ブラックインクを吐出するノズル10に異常ノズルが存在していても、カラーインクを吐出するノズル10に対するデータを早く生成することが可能となり、画像記録を開始するまでに要する時間を効果的に短くすることが可能となる。なお、本実施形態における第2データが示すインク滴サイズは、大サイズであるが、適宜変更してもよい。
なお、色が混在したラインを形成する際の一画像形成パスにおいて形成される複数のドットに、異常ノズルによって形成される予定であったドットが含まれる場合、当該一画像形成パスにおけるブラック、イエロー、シアン、マゼンタのすべての吐出データを第1データにて形成してもよいし、異常ノズルがあるブラックの吐出データのみを第1データにて形成し、異常ノズルがないイエロー、シアン、マゼンタを第2データにて形成してもよい。
次に、制御部80は、S205において、画像記録処理を実行する。つまり、制御部80は、受信した記録指令信号に基づいて、図示しない給紙機構、及び、搬送モータ87を制御して、給紙機構に記録用紙Pを供給させるとともに、搬送ローラ6,7に、記録用紙Pを、記録用紙Pの最初の記録パスで画像が記録される領域がインクジェットヘッド4の複数のノズル10と対向する位置まで搬送させる。そして、制御部80は、キャリッジモータ86を制御してキャリッジ2を走査方向に移動させつつ、複数のノズル10から記録用紙Pに向けてインクを吐出させる画像形成パス、を行わせる。このとき、制御部80は、第1データを含む第1吐出データに基づいてノズル10からインク滴を吐出する一画像形成パスを実行する際には、キャリッジ2が走査方向に第1周期TS1と印字解像度に基づく第1移動速度で移動するように、キャリッジモータ86を制御する。また、制御部80は、第2データのみを含む第1吐出データ又は第2吐出データに基づいてノズル10からインク滴を吐出する他の画像形成パスを実行する際には、キャリッジ2が走査方向に第2周期TS2と印字解像度に基づく第2移動速度で移動するように、キャリッジモータ86を制御する。このように第1データを含まず第2データのみを含む第1吐出データ又は第2吐出データにおいては、印字解像度が同じ場合には、キャリッジ2が第1移動速度よりも速い第2移動速度で移動する。これにより、一画像形成パスにおいて、異常ノズルが存在しない場合においては、記録用紙Pへの画像記録を開始してから終了するまでに要する時間が短くなる。
また、S203からS205へ進んできた場合(すなわち、第1吐出データがドライバIC89に送信される場合)、ドライバIC89は、第1吐出データに基づいて第1テーブル84a及び第2テーブル84bから吐出波形データを選択し、パルス状の駆動波形を有する駆動信号を生成し、所望サイズのインク滴を各ノズル10から吐出させるように各個別電極64にそれぞれ供給する。一方、S204からS205へ進んできた場合(すなわち、第2吐出データがドライバIC89に送信される場合)、ドライバIC89は、第2吐出データに基づいて第2テーブル84bから吐出波形を選択し、パルス状の駆動波形を有する駆動信号を生成し、所望サイズのインク滴を各ノズル10から吐出させるように各個別電極64にそれぞれ供給する。こうして、記録用紙Pに複数のドットが形成され画像が記録される。
この後、制御部80は、1枚の記録用紙Pへの記録が完了していない場合には、搬送モータ87を制御して、搬送ローラ6,7に記録用紙Pを所定距離搬送させ、再度、画像形成パスを行わせる動作を1枚の記録用紙Pへの記録が完了するまで繰り返し行う。1枚の記録用紙Pへの画像の記録が完了した場合には、制御部80は、搬送モータ87を制御して、搬送ローラ6,7に記録が完了した記録用紙Pを排出させる。こうして、記録時の制御が終了する。
以上に述べたように、本実施形態のプリンタ1によると、制御部80は、異常ノズルが存在しない場合に、データ量が第1データよりも小さい第2データを有する第2吐出データを生成することが可能となる。このため、抜けドットを補完するための専用のドットサイズデータを有していても、制御部80はドライバIC89に送信するデータを早く生成することが可能となり、画像記録を開始するまでに要する時間を短くすることが可能となる。
第1データには、ドット1つに対し4ビットが割り当てられ、第2データには、ドット1つに対し2ビットが割り当てられている。吐出データ(ドットそれぞれのサイズを選択するためのデータ)は0、または1で構成される2値化されたデータを扱うことが一般的である。ドット1つに対し4ビット(第1データ)が割り当てられた場合、16種類のドットのサイズを選択できるデータとすることができるが、その分だけデータ量が大きくなる。しかしながら、ドット1つに対し2ビット(第2データ)が割り当てられた場合、4種類のドットのサイズを選択でき、4ビットに対し、データ量をおよそ半分と小さくすることができる。このため、第2吐出データが第1吐出データよりも一層小さくなる。また、2ビット及び4ビットなどの2のX乗となるデータは、8ビットの中に納まり余りが出ないため、演算処理をよりシンプルなプログラムで行うことができる。このため、制御部80はデータを早く生成または処理することが可能となり、画像記録を開始するまでに要する時間を短くすることが可能となる。
変形例として、図7および図12に示すように、第1データを4ビットに換えて3ビットを割り当ててもよい。この場合、例えば、5種類の吐出波形データのうち、吐出なしを選択する場合は「000」が用いられ、インク滴サイズが小を選択する場合は「001」が用いられ、インク滴サイズが中を選択する場合は「010」が用いられ、インク滴サイズが大を選択する場合は「011」が用いられ、インク滴サイズが特大を選択する場合は「100」が用いられる。これ以外は上述の4ビットが割り当てられた第1データを同様にすればよい。ドット1つに対し4ビットが割り当てられた場合、16種類のドットのサイズを選択できるデータとすることができるが、その分だけデータ量が大きくなってしまう。しかしながら、ドット1つに対し3ビットを割り当てることで、8種類のドットのサイズを選択でき、しかも4ビットに対してデータ量を小さくすることができる。
第2テーブル84bの中で最大サイズのドット(インク滴サイズが大)が、第1テーブル84aの中で最大サイズのドット(インク滴サイズが特大)よりも小さい。これにより、第1データに基づいて形成されるドットを、第2データに基づいて形成されるドットよりも大きくすることが可能となる。
第1テーブル84aの中から選択することが可能なドットのサイズには、第2テーブル84bの中から選択することが可能なドットのサイズのすべてが含まれている。これにより、共通の画像ドットのサイズを含むため、画像処理がしやすくなる。より詳細には、インクジェットヘッド4から吐出されるインクには、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4種類があり、それ以外の色を表現する場合にはそれぞれの色を混ぜ(または隣接する近い位置に2つ以上の色を配置し)、緑、紫、橙などの色を表現する。例えば、第1データにより選択されるドットと第2データにより選択されるドットで橙を表現する場合、異常ノズルがあるイエローは第1データで、異常ノズルがないマゼンタは第2データという場合が生じることがある。このとき、選択するドットサイズの大きさに共通のものがない場合、画処理(色表現)が難しくなるが、本実施形態においては特大以外のドットサイズが第1データと第2データとで共通であるため、同じドットサイズを選択することが可能となり、画処理がし易くなる。
第2テーブル84bは、吐出なしと、小量、中量、大量の3種類の吐出量に対応した4種類のインク滴サイズにそれぞれ対応する5つの吐出波形データを有し、第1テーブル84aは、上記4種類に、特大の吐出量を加えた5種類のインク滴サイズにそれぞれ対応する4つの吐出波形データを有する。これにより、第1データに基づいて形成されるドットの最大サイズを、第2データに基づいて形成するドットよりも大きくすることが可能となる。
異常ノズルが存在すると判定された場合に、制御部80は、S203において、異常ノズルにより形成される予定あったドットに隣接する隣接ドットのサイズを選択するためのデータとして第1データを生成する。これにより、異常ノズルにより形成される予定であったドットに隣接する隣接ドットのサイズを第1テーブル84aの5種類の中から選択して形成することが可能となる。
制御部80は、S203において、異常ノズルがインク滴を吐出せず空白のドットを形成するノズルである場合、当該空白のドットに隣接して形成される隣接ドットに対応するインク滴サイズに、異常ノズルが存在しない場合に選択されるインク滴サイズを選択するための第2データを含む第1吐出データを生成する。これにより、異常ノズルが存在していても、異常ノズルが空白ドットを形成するノズルであるときには、第2データを生成することが可能となる。このため、データを効果的に早く生成することが可能となり、画像記録を開始するまでに要する時間を短くすることが可能となる。
ドライバIC(制御部)89は、第1データ及び第1テーブル84aに基づいて駆動信号を生成し、ノズル10から記録用紙Pにインク滴を吐出させてドットを形成し、第2データ及び第2テーブル84bに基づいて駆動信号を生成し、ノズル10から記録用紙Pにインク滴を吐出させてドットを形成する。これにより、制御部80が、第1データを生成した場合、第1テーブル84aの吐出波形データを用いてドットを形成し、第2データを生成した場合、第2テーブル84bの吐出波形データを用いてドットを形成することができる。
また、異常ノズル(本発明の「第1ノズル」)により形成される予定であったドットに隣接する隣接ドットが、異常ノズルと搬送方向に沿って隣接するノズル(本発明の「第2ノズル」)によって形成される場合、当該異常ノズルが異常ノズルではなかった場合に当該隣接するノズルによって形成されるドットのサイズよりも大きい。これにより、第1データに基づいて異常ノズル(第1ノズル)により形成される予定であったドットに隣接する隣接ドットを大きなサイズにするとともに、異常ノズルに隣接するノズルにより当該隣接ドットを形成することが可能となる。
また、制御部80は、一画像形成パスにおいて、複数のドットを形成する複数のノズルのうちに異常ノズルが存在しない場合であって、搬送方向に隣接する2つのノズル10(第1ノズルと第2ノズル)の両方が異常ノズルではない場合、これら2つのノズル10によって形成される、走査方向に沿った第1ドット列及び第2ドット列の両方のドットのサイズを選択するためのデータとして、第2データを含む第2吐出データが生成される。そして、一画像形成パスにおいて、複数のドットを形成する複数のノズルのうちに異常ノズルが存在する場合、異常ノズルに隣接するノズルによるドットのサイズを選択するためのデータとして第1データを含む第1吐出データが生成される。これにより、2つのノズル10の両方がドットに係るデータ量を小さくすることが可能となる。
また、制御部80は、異常ノズルにより形成される予定であったドットが存在する一画像形成パスを形成するデータとして、第1データを含む第1吐出データを生成し、異常ノズルにより形成される予定であったドットが存在しない他の画像形成パスを形成するデータとして、第2データを含む第1吐出データ又は第2吐出データを生成する。これにより、画像形成パス毎に、第1データ及び第2データのいずれかを生成することが可能となる。
上述の実施形態においては、一画像形成パスにおいて、第1吐出データ中に第1データと第2データとが混在していなかったが、第1吐出データ中に第1データと第2データとが混在していてもよい。例えば、図13に示すように、隣接ドットD2以外のドットDを形成するためのデータとして、第2データを用いてもよい。この場合、制御部80は、図13に示すような第1吐出データを生成すればよい。このとき、第2データにて示すインク滴のサイズに応じて第1テーブル84aから同サイズのインク滴に該当する吐出波形データを選択させる付加データを第1吐出データに含ませる。これにより、隣接ドットD2以外ドットDを形成するためのデータが、第1データから第2データへとデータ量が小さくなるため、一画像形成パスにおいて、第1吐出データのデータ量が第1データだけを含むものよりも小さくなる。したがって、上述と同様に、制御部80はドライバIC89に送信するデータを早く生成することが可能となり、画像記録を開始するまでに要する時間を短くすることが可能となる。また、一画像形成パスにおいて、色が混在した画像を形成する際にも、上述のように第1吐出データ中に第1データと第2データとを混在させていてもよい。つまり、異常ノズルが存在しないカラーインクを吐出するノズル10からカラーインクを吐出させるためのデータを第2データとすることが可能となる。このため、制御部80は、ブラックインクを吐出するノズル10に異常ノズルが存在していても、カラーインクを吐出するノズル10に対するデータを早く生成することが可能となり、画像記録を開始するまでに要する時間を効果的に短くすることが可能となる。
上述の実施形態においては、制御部80が各吐出データを生成していたが、PC90で各吐出データを生成し、PC90から制御部80に送信された吐出データに基づいてドライバIC89が駆動信号を生成してノズル10から記録用紙Pにインク滴を吐出し、画像記録を行ってもよい。この変形例におけるプリンタシステム100における記録時の制御について、図11を参照しつつ以下に説明する。なお、検査指示信号の受信時の処理については、上述の実施形態と同様である。
図11に示すように、制御部80は、まず、上述のS201と同様なS301を実行する。S301において、記録指令信号を受信すると(S301:YES)、制御部80は、S103の判定処理における判定結果を示すデータ(フラッシュメモリ84に記憶された異常ノズル情報)をPC90に送信する(S302)。
次に、PC90は、S303において、送信されてきたデータより異常ノズルが存在するか否かを判定する。異常ノズルが存在する場合(S303:YES)、PC90は、上述のS203と同様な、第1吐出データ生成処理を実行する(S304)。S304で生成された第1吐出データは、PC90から制御部80に送信され、制御部80からドライバIC89に送信される。
一方、異常ノズルが存在する場合(S303:NO)、PC90は、上述のS204と同様な、第2吐出データ生成処理を実行する(S305)。S305で生成された第2吐出データは、PC90から制御部80に送信され、制御部80からドライバIC89に送信される。
次に、制御部80は、上述のS205と同様な、画像記録処理を実行する(S306)。こうして、1枚の記録用紙Pへの画像の記録が完了した場合には、制御部80は、搬送モータ87を制御して、搬送ローラ6,7に記録が完了した記録用紙Pを排出させる。こうして、記録時の制御が終了する。
このような変形例によるプリンタシステム100及びプリンタ1の制御方法によると、異常ノズルが存在しない場合に、データ量が第1データよりも小さい第2データを有する第2吐出データを生成することが可能となる。このため、抜けドットを補完するための専用のドットサイズデータを有していても、ドライバIC89に送信するデータを早く生成することが可能となり、画像記録を開始するまでに要する時間を短くすることが可能となる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。
上述の実施形態及び各変形例においては、異常ノズルが存在しない場合、記録指令信号に基づいて生成される第2吐出データには第1データが含まれていないが、異常ノズルが存在する場合に当該記録指令信号に基づいて生成される第1吐出データよりもデータ量が小さくなれば、第2吐出データに第1データが含まれていてもよい。
上述の実施形態及び各変形例においては、異常ノズルによりドットが形成される予定であった場合、異常ノズルに隣接するノズル10から吐出されて形成されるドットのサイズを、異常ノズルが存在しないときに形成されるドットサイズよりも大きくしているが、異常ノズルにより形成される予定であったドットに隣接するドットを形成するノズルであれば、異常ノズルに隣接しないノズル10から吐出されて形成されるドットのサイズを、異常ノズルが存在しないときに形成されるドットサイズよりも大きくしてもよい。こうすることで、上述と同様の効果を得ることができる。
また、上述の実施形態及び各変形例においては、異常ノズルによりドットが形成される予定であった場合、異常ノズルにより形成される予定であったドットに隣接するドットのサイズだけを、異常ノズルが存在しないときに形成されるドットサイズよりも大きくしていたが、当該異常ノズルにより形成される予定であったドットに隣接するドットの周囲のドットのサイズを、異常ノズルが存在しないときに形成されるドットサイズよりも大きくしてもよい。このように異常ノズルによるドット抜けを当該ドット抜けの付近のドット群に振り分け、誤差拡散による補間を行ってもよい。これにおいて、上述と同様の効果を得ることができる。
上述の実施形態及び各変形例においては、異常ノズルにより形成される予定であったドットの隣接ドットのサイズが、特大のインク滴サイズであったが、異常ノズルが存在しないときに形成されるドットサイズよりも大きければ、特大のインク滴サイズ以外のサイズであってもよい。
上述の実施形態及び各変形例においては、異常ノズルにより形成される予定であったドットの隣接ドットのサイズが、特大のインク滴サイズであったが、隣接ドットでなくてもよい。また、第1データにて追加されるインク滴のサイズは、大のインク滴サイズよりも小さいサイズのドットであってもよい。これによっても、異常ノズルを補完する時に使用されるドットの種類が増えることにより、異常ノズルによって形成されるはずだったノズルを補完しやすくなる。
第1テーブル84aの特大のインク滴サイズに対応する吐出波形データを除く4種類の吐出波形データそれぞれに対応するインク滴サイズの吐出量と、第2テーブル84bの4種類の吐出波形データそれぞれに対応するインク滴サイズの吐出量との少なくとも一部が異なっていてもよい。また、第1テーブル84aと第2テーブル84bとが一つのテーブルから構成されていてもよい。また、第1データにより主に選択されるインク滴のサイズの種類数は、第2データにより主に選択されるインク滴のサイズの種類数よりも多ければ、適宜その種類数を決めてもよい。
上述の実施形態及び各変形例において、制御部80は、異常ノズルからインク滴を吐出して記録用紙Pにドットを形成することを示す情報が記録指令信号に含まれている場合、当該ドット(すなわち、異常ノズルにより形成される予定であったドット)に隣接して形成される隣接ドットに対応するインク滴サイズに特大サイズを選択するための第1データを含む第1吐出データを生成する、としたがこれに限らない。例えば異常ノズルがある場合はインク滴を吐出して記録用紙Pにドットを形成することを示す情報が記録指令信号に含まれているか否かに関わらず、第1データを用いた第1吐出データを生成してもよい。この場合においては、異常ノズルからインク滴を吐出するか否かの判断をしないため、異常ノズルがある色はすべてのパスにおいて第1データを用いた第1吐出データを生成すればよい。これにより制御処理がシンプルになり、画像記録を開始するまでに要する時間を短くすることができる。
また、以上の例では、吸引パージを行うタイミングなどについては省略していたが、例えば、上述のS109のタイミングで、異常ノズルの数が所定数以上である場合、制御部80がパージ処理を実行してもよい。このとき、異常ノズルの数が多いほど吸引パージにおけるインクの排出量を多くするなどしてもよい。
また、パージは、吸引パージであることにも限られない。例えば、サブタンク3とインクカートリッジ14とを接続するチューブ15の途中部分に加圧ポンプが設けられていてもよい。あるいは、プリンタにインクカートリッジと接続された加圧ポンプが設けられていてもよい。そして、複数のノズル10がキャップ71で覆われた状態で、上記加圧ポンプを駆動させることで、インクジェットヘッド4内のインクを加圧してノズル10からインクジェットヘッド4内のインクを排出させる、いわゆる加圧パージを行ってもよい。
さらには、パージにおいて、吸引ポンプ72による吸引と加圧ポンプによる加圧の両方を行わせてもよい。また、パージの代わりに、インクジェットヘッド4に少なくとも異常ノズルからインクを排出させるフラッシングを行わせてもよい。また、パージとフラッシングの両方を行わせてもよい。
また、異常ノズルが存在する場合に、制御部80が自動的に吸引パージなどを行わせることにも限られない。例えば、異常ノズルが存在する場合に、ユーザへの報知を行って、ユーザに吸引パージを行うか否かを選択させ、吸引パージを行うことが選択されたときに吸引パージを行わせてもよい。
また、上述の実施形態では、インクジェットヘッド4の全てのノズル10について、検査用駆動を行わせたが、これには限られない。例えば、各ノズル列9における1つおきのノズル10等、インクジェットヘッド4の一部のノズル10についてのみ、検査用駆動を行わせ、それ以外のノズル10については、上記一部のノズル10についての判定結果に基づいて異常ノズルであるか否かを推定してもよい。
また、上述の実施形態では、ノズル10から検出用電極76に向けてインクを吐出させたときの検出用電極76の電圧の変化に応じて、信号処理回路78が異常ノズルであるか否かに応じた信号を出力したが、これには限られない。
例えば、鉛直方向に延びた検出用電極を配置し、ノズル10から検出用電極と対向する領域を通過するようにインクを吐出させたときの検出用電極の電圧の変化に応じて、判定回路から、異常ノズルであるか否かに応じた信号を出力してもよい。あるいは、ノズル10から吐出されたインクを検出する光センサ(本発明の「信号出力部」)を設け、光センサから、異常ノズルであるか否かに応じた信号を出力してもよい。
あるいは、例えば、特許第4929699号公報に記載されているのと同様に、インクジェットヘッドのノズルが形成されたプレートに、ノズルからインクが吐出されたときの電圧の変化を検出する電圧検出回路(本発明の「信号出力部」)を接続して、電圧検出回路から制御部80に、異常ノズルであるか否かに応じた信号を出力するようにしてもよい。
あるいは、例えば、特許第6231759号公報に記載されているのと同様に、インクジェットヘッドの基板を、温度検知素子(本発明の「信号出力部」)を備えたものとしてもよい。そして、インクの吐出のために第1印加電圧を印加してヒータを駆動した後に、インクが吐出されないように第2印加電圧を印加してヒータを駆動し、第2印加電圧を印加してから、その後、所定時間が経過するまでの間の、温度検知素子で検知された温度の変化に基づいて、ノズル10が異常ノズルであるか否かに応じた信号を出力するようにしてもよい。
また、以上の例では、信号出力部が、ノズル10からインクが吐出されたか否かに応じた信号を出力するものであったが、これには限られない。信号出力部は、インクが吐出されないこと以外の異常がある異常ノズルであるか否かに応じた信号を出力するものであってもよい。インクが吐出されないこと以外の異常とは、例えば、インクの吐出方向に異常があることである。
また、以上では、キャリッジとともに走査方向に移動しつつ複数のノズルからインクを吐出する、いわゆるシリアルヘッドを備えたプリンタに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。例えば、走査方向に記録用紙の全長にわたって延びたいわゆるラインヘッドを備えたプリンタに本発明を適用することも可能である。また、インクジェットヘッド4と記録用紙Pとを相対的に移動させるために、キャリッジ2を走査方向に移動させているが、記録用紙P又は記録用紙及びキャリッジ2の両方を移動させてもよい。
また、以上では、ノズルからインクを吐出して記録用紙Pに記録を行うプリンタに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。Tシャツ、屋外広告用のシート、スマートフォン等の携帯端末のケース、段ボール、樹脂部材など、記録用紙以外の被記録媒体に画像を記録するプリンタにも適用され得る。また、インク以外の液体、例えば、液体状にした樹脂や金属を吐出する液体吐出装置にも適用され得る。
1 プリンタ(液体吐出装置)
2 キャリッジ(移動機構の一部)
4 インクジェットヘッド(液体吐出ヘッド)
10 ノズル
11,12 ガイドレール(移動機構の一部)
76 検出用電極(信号出力部の一部)
77 高電圧電源回路(信号出力部の一部)
78 信号処理回路(信号出力部の一部)
79 抵抗(信号出力部の一部)
80 制御部
84 フラッシュメモリ(記憶部)
86 キャリッジモータ(移動機構の一部)
90 PC(外部装置)

Claims (16)

  1. 液体を吐出して複数種類のサイズのドットを被吐出媒体に形成する複数のノズルを有する液体吐出ヘッドと、
    前記ノズルが液体の吐出に異常のある異常ノズルであるか否かを確認するための検査用駆動を前記液体吐出ヘッドに行わせたときに、前記ノズルが前記異常ノズルであるか否かに応じた判定用信号を出力する信号出力部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記判定用信号に基づいて前記複数のノズルの少なくとも1つにおいて前記異常ノズルであるか否かを判定する判定処理を実行し、
    前記判定処理において前記複数のノズルのうちに少なくとも1つの前記異常ノズルが存在すると判定された場合、前記複数のノズルにより形成される少なくとも一部の前記ドットのサイズを複数種類の中から選択するためのデータとして、第1種類の中から選択するための第1データを生成し、当該第1データに基づいて前記複数のノズルから液体を吐出して被吐出媒体に前記ドットを形成するように前記液体吐出ヘッドを制御し、
    前記判定処理において前記複数のノズルのうちに前記異常ノズルが存在しないと判定された場合、前記複数のノズルにより形成される前記ドットのサイズを前記第1種類よりも少ない第2種類の中から選択するためのデータとして、前記第1データよりもデータ量の小さい第2データを生成し、当該第2データに基づいて前記複数のノズルから液体を吐出して被吐出媒体に前記画像ドットを形成するように前記液体吐出ヘッドを制御することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記第1データには、前記ドット1つに対し4ビットが割り当てられ、
    前記第2データには、前記ドット1つに対し2ビットが割り当てられることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記第1データには、前記ドット1つに対し3ビットが割り当てられ、
    前記第2データには、前記ドット1つに対し2ビットが割り当てられることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  4. 前記第2種類の中で最大サイズのドットは、前記第1種類の中で最大サイズのドットよりも小さいことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記第1種類の中から選択することが可能なドットのサイズには、前記第2種類の中から選択することが可能なドットのサイズのすべてが含まれていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記第2種類は、吐出なしと、小量、中量、大量の3種類の吐出量に対応した4種類であり、
    前記第1種類は、前記4種類に、前記大量よりも多い特大の吐出量を加えた5種類であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  7. 前記少なくとも一部の前記ドットは、前記異常ノズルにより形成される予定であったドットに隣接する隣接ドットを含むことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  8. 前記制御部は、
    前記判定処理において前記複数のノズルのうちに少なくとも1つの前記異常ノズルが存在すると判定された場合において、前記異常ノズルが液体吐出せずに空白ドットを形成するノズルであるときには、前記第2データを生成することを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  9. 記憶部をさらに備え、
    前記記憶部は、
    前記第1種類に対応した吐出量が互いに異なる複数の吐出波形データを有する第1テーブルと、
    前記第2種類に対応した吐出量が互いに異なる複数の吐出波形データを有する第2テーブルと、を記憶し、
    前記制御部は、
    前記第1データを生成した場合、当該第1データ及び前記第1テーブルに基づいて被吐出媒体に前記ドットを形成し、
    前記第2データを生成した場合、当該第2データ及び前記第2テーブルに基づいて被吐出媒体に前記ドットを形成することを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  10. 前記複数のノズルは、第1液体を吐出する複数の第1液体用ノズルと、前記第1液体とは異なる第2液体を吐出する複数の第2液体用ノズルと、を含み、
    前記制御部は、
    前記第1液体用ノズルに前記異常ノズルが存在し、前記第2液体用ノズルに前記異常ノズルが存在しない場合、前記第1液体用ノズルにより形成される少なくとも一部の前記ドットのサイズを選択するためのデータを前記第1データにて生成し、前記第2液体用ノズルにより形成される前記ドットのサイズを選択するためのデータを前記第2データにて生成することを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  11. 前記液体吐出ヘッドが液体を吐出する際に被吐出媒体に対し一方向に相対的に移動するように、前記液体吐出ヘッド及び被吐出媒体の少なくともいずれか一方を移動させる移動機構をさらに備え、
    前記複数のノズルは、第1ノズルと、前記一方向と交差する交差方向に前記第1ノズルに隣接して並ぶ第2ノズルとを含み、
    前記第1ノズルが前記異常ノズルであり且つ前記隣接ドットが前記第2ノズルによって形成される場合、前記第1データに基づいて前記第2ノズルによって形成される前記隣接ドットのサイズが、前記第1ノズルが前記異常ノズルではなかった場合に前記第2データに基づいて前記第2ノズルによって形成されるドットのサイズよりも大きいことを特徴とする請求項7に記載の液体吐出装置。
  12. 前記液体吐出ヘッドが液体を吐出する際に被吐出媒体に対し一方向に相対的に移動するように、前記液体吐出ヘッド及び被吐出媒体の少なくともいずれか一方を移動させる移動機構をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記第2データが生成される場合における被吐出媒体に対する前記液体吐出ヘッドの相対移動速度が、前記第1データが生成される場合における前記液体吐出ヘッドの相対移動速度よりも速くなるように、前記移動機構を制御することを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  13. 前記液体吐出ヘッドが液体を吐出する際に被吐出媒体に対し一方向に相対的に移動するように、前記液体吐出ヘッド及び被吐出媒体の少なくともいずれか一方を移動させる移動機構をさらに備え、
    前記複数のノズルは、第1ノズルと、前記一方向と交差する交差方向に前記第1ノズルに隣接して並ぶ第2ノズルとを含み、
    前記制御部は、
    前記液体吐出ヘッドを被吐出媒体に対し前記一方向に相対的に移動させ、前記複数のノズルの内の少なくとも1つにて被吐出媒体に前記ドットを形成する際に、
    前記第1ノズルおよび前記第2ノズルの両方が異常ノズルではない場合には、
    前記液体吐出ヘッドが前記一方向に相対移動する際に前記第1ノズルにより形成された前記ドットが前記一方向に並ぶ第1ドット列と、前記液体吐出ヘッドが前記一方向に相対移動する際に前記第2ノズルにより形成された前記ドットが前記一方向に並び且つ前記第1ドット列に隣接する第2ドット列と、の両方の前記ドットのサイズを選択するためのデータとして前記第2データを生成し、
    前記第1ノズルが異常ノズルであり、前記第2ノズル列が異常ノズルではない場合には、
    前記液体吐出ヘッドが前記一方向に相対移動する際に前記第2ドット列の前記ドットのサイズを選択するためのデータとして前記第1データを生成する請求項1~10のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  14. 前記液体吐出ヘッドが液体を吐出する際に被吐出媒体に対し一方向に相対的に移動するように、前記液体吐出ヘッド及び被吐出媒体の少なくともいずれか一方を移動させる移動機構をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記判定処理において前記複数のノズルのうちに少なくとも1つの前記異常ノズルが存在すると判定された場合、前記液体吐出ヘッドを被吐出媒体に対し前記一方向に相対移動させつつ前記ノズルから液体を吐出させて被吐出媒体に画像を形成する複数の画像形成パスを実行する際に、
    前記異常ノズルにより形成される予定であったドットが存在する一画像形成パスを形成するデータとして、前記第1データを生成し、
    前記異常ノズルにより形成される予定であったドットが存在しない他の画像形成パスを形成するデータとして、前記第2データを生成することを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  15. 液体を吐出して複数種類のサイズのドットを被吐出媒体に形成する複数のノズルを有する液体吐出ヘッドと、
    前記ノズルが液体の吐出に異常のある異常ノズルであるか否かを確認するための検査用駆動を前記液体吐出ヘッドに行わせたときに、前記ノズルが前記異常ノズルであるか否かに応じた判定用信号を出力する信号出力部と、
    制御部と、
    前記制御部に前記信号出力部から得た信号に基づく情報を送受信可能に接続された外部装置と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記判定用信号に基づいて前記複数のノズルの少なくとも1つにおいて前記異常ノズルであるか否かを判定する判定処理を実行し、
    前記判定処理での判定結果に関するデータを前記外部装置に送信し、
    前記外部装置は、
    前記制御部から送信された前記判定結果に関するデータが前記複数のノズルのうちに少なくとも1つの前記異常ノズルの存在を示す場合、前記複数のノズルにより形成される少なくとも一部の前記ドットのサイズを複数種類の中から選択するためのデータとして、第1種類の中から選択するための第1データを生成し、当該第1データを前記制御部に送信し、
    前記制御部から送信された前記判定結果に関するデータが前記複数のノズルのうちに前記異常ノズルの存在を示さない場合、前記複数のノズルにより形成される前記ドットのサイズを前記第1種類よりも少ない第2種類の中から選択するためのデータとして、前記第1データよりもデータ量の小さい第2データを生成し、当該第2データを前記制御部に送信し、
    前記制御部は、
    前記外部装置から送信された前記第1データ及び前記第2データのいずれかに基づいて前記複数のノズルから液体を吐出して被吐出媒体に前記ドットを形成するように前記液体吐出ヘッドを制御することを特徴とする液体吐出システム。
  16. 液体を吐出して複数種類のサイズのドットを被吐出媒体に形成する複数のノズルを有する液体吐出ヘッドと、前記ノズルが液体の吐出に異常のある異常ノズルであるか否かを確認するための検査用駆動を前記液体吐出ヘッドに行わせたときに、前記ノズルが前記異常ノズルであるか否かに応じた判定用信号を出力する信号出力部と、外部装置に前記信号出力部から得た信号に基づく情報を送受信可能に接続された制御部と、を備えた液体吐出装置の制御方法であって、
    前記判定用信号に基づく情報にて前記複数のノズルの少なくとも1つにおいて前記異常ノズルであるか否かを判定する判定処理を実行し、
    前記判定処理に関するデータが前記複数のノズルのうちに少なくとも1つの前記異常ノズルの存在を示す場合、前記複数のノズルにより形成される少なくとも一部の前記ドットのサイズを複数種類の中から選択するためのデータとして、第1種類の中から選択するための第1データを生成し、
    前記判定処理に関するデータが前記複数のノズルのうちに前記異常ノズルの存在を示さない場合、前記複数のノズルにより形成される前記ドットのサイズを前記第1種類よりも少ない第2種類の中から選択するためのデータとして、前記第1データよりもデータ量の小さい第2データを生成し、
    前記第1データ及び前記第2データのいずれかに基づいて前記複数のノズルから液体を吐出して被吐出媒体に前記ドットを形成するように前記液体吐出ヘッドを制御することを特徴とする制御方法。
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