JP2004122521A - 画像形成方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インク液滴の不良吐出部近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、不良吐出部の吐出不良による影響を軽減しようとするものである。
【解決手段】インク液滴3を吐出する吐出部4を複数個備えたプリントヘッド1の各吐出部4からインク液滴3を記録媒体7に向けて吐出し、該記録媒体7に画像を形成する画像形成方法であって、上記記録媒体7に対する画像形成領域に対応するプリントヘッド1の全吐出部4からのインク液滴3の吐出状態を表示する基準パターン9′を形成し、この基準パターン9′に表示されたインク液滴3の吐出状態を調べて吐出不良の吐出部4aの情報を取得し、この不良吐出部4aからはインク液滴3を吐出させず、該不良吐出部4aの近傍の吐出部4b,4cからのインク液滴3の吐出を可変制御して、上記記録媒体7への画像形成を補正するものである。
【選択図】 図5
【解決手段】インク液滴3を吐出する吐出部4を複数個備えたプリントヘッド1の各吐出部4からインク液滴3を記録媒体7に向けて吐出し、該記録媒体7に画像を形成する画像形成方法であって、上記記録媒体7に対する画像形成領域に対応するプリントヘッド1の全吐出部4からのインク液滴3の吐出状態を表示する基準パターン9′を形成し、この基準パターン9′に表示されたインク液滴3の吐出状態を調べて吐出不良の吐出部4aの情報を取得し、この不良吐出部4aからはインク液滴3を吐出させず、該不良吐出部4aの近傍の吐出部4b,4cからのインク液滴3の吐出を可変制御して、上記記録媒体7への画像形成を補正するものである。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク液滴を吐出する吐出部を複数個備えたプリントヘッドの各吐出部からインク液滴を吐出し記録媒体に画像を形成する画像形成方法に関し、詳しくは、インク液滴の不良吐出部近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、不良吐出部の吐出不良による影響を軽減しようとする画像形成方法及びその装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のインクジェット方式の画像形成装置、例えばインクジェットプリンタは、インク液滴を吐出する吐出部を複数個備えたプリントヘッドの各吐出部からインク液滴を記録媒体に向けて吐出し、該記録媒体に画像を形成するようになっている。そして、上記プリントヘッドにおいて、何らかの理由によりインク液滴が吐出されない吐出部があると、記録媒体上にはその吐出部に対応する位置にインクが付着せず白いスジが入り、画像形成の画質が低下するものであった。また、吐出部によっては、インク液滴を吐出するものの、吐出方向が許容範囲外に反れている吐出部や、吐出する液滴量が極めて少ない吐出部が存在し、このような不良吐出部の場合も画像形成の画質が低下するものであった。
【0003】
このため、プリントヘッドの各吐出部において、インク液滴の不吐出が発生しないように対策を講じている。特に、インク液滴の乾燥等によるインク吐出孔の詰まりに関しては、クリーニング等のメンテナンス処理によって不吐出を発生させないようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなインクジェットプリンタにおいては、インク室内のインクを加熱して吐出させるヒータの切断や、インク室の機能不良等のように、メンテナンス処理によって対処できずインク液滴の不吐出が発生してしまう吐出部も存在する。そして、このようにインク液滴が不吐出となる吐出部が存在するプリントヘッドは、修復することができないものであり、不良品として扱われてきた。
【0005】
このような不良吐出部の発生確率が例えば4万分の一程度とした場合、一つのプリントヘッドに200個の吐出部を持つとすると、200個のプリントヘッドのうち1個の割合で不良品が発生することとなる。この場合、ラインヘッドのように一つのプリントヘッドに多数の吐出部を有するものでは、例えば記録紙がA4版の幅で、解像度が600dpiとすると、吐出部の数は1色につき約5000個、4色で約2万個を要するので、2個のプリントヘッドのうち1個の割合で不良品が発生することとなる。したがって、製品としてのプリントヘッドの歩留まりが極めて低下してしまうことがあった。
【0006】
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、インク液滴の不良吐出部近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、不良吐出部の吐出不良による影響を軽減し、プリントヘッドの歩留まりを向上することができる画像形成方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による画像形成方法は、インク液滴を吐出する吐出部を複数個備えたプリントヘッドの各吐出部からインク液滴を記録媒体に向けて吐出し、該記録媒体に画像を形成する画像形成方法であって、上記記録媒体に対する画像形成領域に対応するプリントヘッドの全吐出部からのインク液滴の吐出状態を表示する基準パターンを形成し、この基準パターンに表示されたインク液滴の吐出状態を調べて吐出不良の吐出部の情報を取得し、この不良吐出部からはインク液滴を吐出させず、該不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、上記記録媒体への画像形成を補正するものである。
【0008】
このような方法により、記録媒体に対する画像形成領域に対応するプリントヘッドの全吐出部からのインク液滴の吐出状態を表示する基準パターンに表示されたインク液滴の吐出状態を調べて吐出不良の吐出部の情報を取得し、この不良吐出部からはインク液滴を吐出させずに該不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、上記記録媒体への画像形成を補正する。これにより、不良吐出部の吐出不良による画質低下の影響を軽減し、プリントヘッドの歩留まりを向上する。
【0009】
また、本発明による画像形成装置は、インク液滴を吐出する吐出部を複数個備えたプリントヘッドと、このプリントヘッドの駆動を制御するヘッド駆動部と、外部から入力された画像データに対して処理を施し、上記プリントヘッドを駆動するヘッド駆動データに変換してヘッド駆動部へ送出する画像処理部と、を備え、上記吐出部からインク液滴を記録媒体に向けて吐出し、該記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、上記記録媒体に対する画像形成領域に対応するプリントヘッドの全吐出部からのインク液滴の吐出状態を表示する基準パターンに基づいてインク液滴の吐出状態を調べて吐出不良の吐出部の情報を記憶する記憶部を設け、上記記憶部からの不良吐出部の情報を用いて該不良吐出部からはインク液滴を吐出させず、該不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、上記記録媒体への画像形成を補正するようにしたものである。
【0010】
このような構成により、記録媒体に対する画像形成領域に対応するプリントヘッドの全吐出部からのインク液滴の吐出状態を表示する基準パターンに基づいてインク液滴の吐出状態を調べて、記憶部に吐出不良の吐出部の情報を記憶しておき、上記記憶部からの不良吐出部の情報を用いて該不良吐出部からはインク液滴を吐出させず、該不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、上記記録媒体への画像形成を補正する。これにより、不良吐出部の吐出不良による画質低下の影響を軽減し、プリントヘッドの歩留まりを向上する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明による画像形成方法の実施の形態を示す概要図である。この画像形成方法は、インク液滴を吐出する吐出部を複数個備えたプリントヘッドの各吐出部からインク液滴を記録媒体に向けて吐出し、該記録媒体に画像を形成するもので、図1において、プリントヘッド1は、シート状のノズル部材2にインク液滴3を吐出する吐出部4を複数個備えて成る。そして、吐出部4は、ノズル部材2に穿設された吐出孔5と、図示省略のインク室内のインクを加熱して吐出させる駆動素子としての発熱素子6とを備えている。このような状態で、上記プリントヘッド1の各吐出部4からインク液滴3を記録媒体7に向けて吐出し、該記録媒体7に画像を形成する。
【0012】
上記プリントヘッド1は、吐出部4から吐出するインク液滴3の液滴数で印画のドットの径及び濃度の変調を行ういわゆるPNM(Pulse Number Modulation)方式の変調機能を有するラインヘッドと呼ばれるものである。このプリントヘッド1は、例えばイエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックKの4色分のインクのヘッド部を備えており、インク液滴3を吐出する吐出孔5が下方を向くようにされている。
【0013】
ここでは、説明を簡単とするため、イエロー、マゼンタ、ブラックのインクは使用せず、例えばシアンのインクのみを使用する場合について説明する。また、印画の1ドットに対して打ち込む液滴数は、1色あたり最大8滴とし、通常時は5滴までしか使用しないこととする。そして、シアンの1ドットは、上述のようにPNM方式の変調機能により液滴数として0滴から8滴まで可変であり、その吐出液量は例えば3.5plとする。
【0014】
このような状態で、図2(a)に示すように、記録媒体7としてのある印画紙に対して、プリントヘッド1の吐出部4からインク液滴3を吐出して印画したときのドット8の大きさは、図2(b)に示すように、インク液滴3の液滴数に応じて逐次大きくなる。この場合の液滴数とドット径との関係は、図3に示すようになる。すなわち、液滴数が1滴から8滴まで増えるに従ってドット径が約38μm程度から82μm程度まで大きくなっており、図2(a)に示す4滴の場合はドット径が約63μm程度となっている。
【0015】
このように印画されるドット8で、例えば600dpiの密度で記録媒体7にベタ塗り状態に印画した面の反射濃度と液滴数との関係は、図4に示すようになる。この場合、記録媒体7としてのある印画紙の反射濃度を例えば0.07とすると、液滴数が1滴から8滴まで増えるに従って反射濃度が約0.75程度から2.4程度まで濃くなっており、図2(a)に示す4滴の場合は反射濃度が約1.8程度となっている。
【0016】
以上のようなプリントヘッド1の各吐出部4からインク液滴3を記録媒体7に向けて吐出し該記録媒体7に画像を形成する画像形成方法において、まず、上記記録媒体7に対する画像形成領域に対応するプリントヘッド1の全吐出部4からのインク液滴3の吐出状態を表示する基準パターンを形成する。すなわち、前述のPNM方式でインク液滴3を吐出して、1発目のドット8で記録媒体7上に実際に基準パターンを印画する。このとき、全部の吐出部4からインク液滴3が正常に吐出されていれば、図1に示すように、記録媒体7上には例えば第1行目L1から第10行目L10までにわたってインク液滴3によるドット8でベタ塗り状態に印画された基準パターン9が形成される。
【0017】
これに対して、図5に示すように、プリントヘッド1の各吐出部4のうち、いずれかの吐出部4aにインク液滴3の吐出不良があると、記録媒体7上にはその部分だけインクが付着しないか又は薄くなり、第1行目L1から第10行目L10までにわたって白いスジが入るか又は色の薄い部分が入った基準パターン9′が印画される。図5の場合は、上記吐出部4aからのインク液滴3の吐出不良は、インク液滴3が全く吐出しない状態(不吐出)を示している。
【0018】
このようにして得られた基準パターン9,9′に表示されたインク液滴3の吐出状態を調べて吐出不良の吐出部4aの情報を取得する。すなわち、図1の場合に印画される基準パターン9では、吐出不良は無く総て正常吐出の吐出部4であると判断する。一方、図5の場合に印画される基準パターン9′では、1箇所に不良吐出部4aがあると判断し、その吐出部4aの位置、インク液滴3の吐出量、吐出回数等の印画情報を取得する。そして、この取得した不良吐出部4aの印画情報を、プリントヘッド1の内部又は後述の画像処理部11の内部に設けられた記憶部に記憶したり、或いはホストコンピュータ等の外部制御装置の内部に設けられた記憶部に記憶しておく。さらに、プリントヘッド1の内部、又は画像処理部11の内部、或いは外部制御装置の内部に設けられた記憶部のうち複数の記憶部に記憶させてもよい。
【0019】
この状態で、上記印画情報を用いて、不良吐出部4aからはインク液滴3を吐出させず、該不良吐出部4aの近傍の吐出部、例えば両側に隣接する吐出部4b,4cからのインク液滴3の吐出を可変制御する。例えば、図6に示すように、不良吐出部4aの片側に隣接して位置する吐出部4b(又は4c)からのインク液滴3の吐出量又は吐出回数を増大させる。このとき、上記不良吐出部4aの元々の印画情報に応じて、片側に隣接する吐出部4b(又は4c)の印画情報を変更して印画すればよい。すなわち、上記不良吐出部4a及びその両側の吐出部4b,4cの元の画像形成信号に応じて吐出不良状態の影響を軽減させる新たな画像形成信号を生成し、この新たな画像形成信号によりインク液滴3を吐出するようにすればよい。
【0020】
具体的には、上記不良吐出部4aの印画情報は、インク液滴3を吐出させないという内容に変更し、片側に隣接する吐出部4b(又は4c)の印画情報は、上記不良吐出部4aの元々の印画情報によるドット8のドット径に対してそれよりも大きいドット径となるように液滴数を増やしてインク液滴3を吐出させるという内容に変更する。これにより、図6に示すように、不良吐出部4aに隣接する吐出部4bからインク液滴3の液滴数を増やして吐出され、記録媒体7上には不良吐出部4aの位置に対応する白いスジの片側辺部に、第1行目L1から第10行目L10までにわたってドット径が大きいドット8bが連続して印画される。そして、このドット8bの径の張り出しにより、図5に示す白いスジの片側辺部が覆われてその白いスジが目立たなくなる。これにより、上記記録媒体7への画像形成が補正される。したがって、プリントヘッド1の不良吐出部4aの吐出不良による画質低下の影響を軽減し、いずれかの吐出部4に吐出不良があってもそのプリントヘッド1を使用することができ、プリントヘッド1の歩留まりを向上することができる。
【0021】
また、上記インク液滴3の可変制御は、図7に示すように、上記不良吐出部4aの両側に位置する吐出部4b,4cからのインク液滴3の吐出量又は吐出回数を増大させるようにしてもよい。このとき、上記不良吐出部4aの元々の印画情報に応じて、両側に隣接する吐出部4b,4cの印画情報を変更して印画すればよい。
【0022】
具体的には、上記両側に隣接する吐出部4b,4cの印画情報を、不良吐出部4aの元々の印画情報によるドット8のドット径に対してそれよりも大きいドット径となるように液滴数を増やしてインク液滴3を吐出させるという内容に変更する。これにより、図7に示すように、不良吐出部4aに隣接する吐出部4b,4cの両方からインク液滴3の液滴数を増やして吐出され、記録媒体7上には不良吐出部4aの位置に対応する白いスジの両側辺部に、第1行目L1から第10行目L10までにわたってドット径が大きいドット8b,8cが連続して印画される。そして、このドット8b,8cの径の張り出しにより、図5に示す白いスジの両側辺部が覆われてその白いスジが殆ど目立たなくなる。これにより、上記記録媒体7への画像形成が補正され、不良吐出部4aの吐出不良による画質低下の影響を軽減することができる。
【0023】
さらに、上記インク液滴3の可変制御は、図8に示すように、上記不良吐出部4aの両側に位置する吐出部4b,4cからのインク液滴3の吐出量又は吐出回数を画像形成の1行毎に交互に増大させるようにしてもよい。このとき、上記不良吐出部4aの元々の印画情報に応じて、両側に隣接する吐出部4b,4cの印画情報を変更して印画すればよい。
【0024】
具体的には、上記両側に隣接する吐出部4b,4cの印画情報を、不良吐出部4aの元々の印画情報によるドット8のドット径に対して、画像形成の1行毎に交互にそれよりも大きいドット径となるように液滴数を増やしてインク液滴3を吐出させるという内容に変更する。これにより、図8に示すように、第1行目L1では、一方の吐出部4bからは通常のドット径のドット8bが印画され、他方の吐出部4cからは通常のドット径よりも大きいドット8cが印画される。次に、第2行目L2では、一方の吐出部4bからは通常のドット径よりも大きいドット8bが印画され、他方の吐出部4cからは通常のドット径のドット8cが印画される。次に、第3行目L3では、第1行目L1と同様に、一方の吐出部4bからは通常のドット径のドット8bが印画され、他方の吐出部4cからは通常のドット径よりも大きいドット8cが印画される。そして、第10行目L10では、一方の吐出部4bからは通常のドット径よりも大きいドット8bが印画され、他方の吐出部4cからは通常のドット径のドット8cが印画される。
【0025】
このようにして、記録媒体7上には不良吐出部4aの位置に対応する白いスジの両側辺部に、第1行目L1から第10行目L10までにわたって、ドット径が大きいドット8b,8cが1行毎に交互に印画される。そして、このドット8b,8cの径の交互の張り出しにより、図5に示す白いスジの両側辺部が交互に覆われてその白いスジが殆ど目立たなくなる。これにより、上記記録媒体7への画像形成が補正され、不良吐出部4aの吐出不良による画質低下の影響を軽減することができる。
【0026】
上述のような記録媒体7への画像形成の補正について、一般的に表現すると次のようになる。まず、図5において、不良吐出部4aの元の印画情報をAnとし、補正後の印画情報をBnとする。また、左側に隣接する吐出部4bの元の印画情報をAn−1とし、補正後の印画情報をBn−1とする。さらに、右側に隣接する吐出部4cの元の印画情報をAn+1とし、補正後の印画情報をBn+1とする。
【0027】
この状態で、図6に示す不良吐出部4aの左側に隣接して位置する吐出部4bからのインク液滴3の吐出量又は吐出回数を増大させる補正の場合は、補正後の印画情報は次のように表現される。
不良吐出部4a → Bn=0(吐出させず)
左側の吐出部4b → Bn−1=(An−1)+An
右側の吐出部4c → Bn+1=An+1
【0028】
また、図6に示す不良吐出部4aの右側に隣接して位置する吐出部4cからのインク液滴3の吐出量又は吐出回数を増大させる補正の場合は、補正後の印画情報は次のように表現される。
不良吐出部4a → Bn=0(吐出させず)
左側の吐出部4b → Bn−1=An−1
右側の吐出部4c → Bn+1=(An+1)+An
【0029】
次に、図7に示す不良吐出部4aの両側に隣接して位置する吐出部4b,4cからのインク液滴3の吐出量又は吐出回数を増大させる補正の場合は、補正後の印画情報は次のように表現される。
不良吐出部4a → Bn=0(吐出させず)
左側の吐出部4b → Bn−1=(An−1)+An
右側の吐出部4c → Bn+1=(An+1)+An
【0030】
次に、図8に示す不良吐出部4aの両側に隣接して位置する吐出部4b,4cからのインク液滴3の吐出量又は吐出回数を、1行毎に交互に増大させる補正の場合は、補正後の印画情報は次のように表現される。
(1)奇数行について
不良吐出部4a → Bn=0(吐出させず)
左側の吐出部4b → Bn−1=An−1
右側の吐出部4c → Bn+1=(An+1)+An
(2)偶数行について
不良吐出部4a → Bn=0(吐出させず)
左側の吐出部4b → Bn−1=(An−1)+An
右側の吐出部4c → Bn+1=An+1
【0031】
また、図示はしていないが、図5に示す不良吐出部4aの両側に隣接して位置する吐出部4b,4cからのインク液滴3の吐出量又は吐出回数を、ある関数に従って増大させる補正の場合は、補正後の印画情報は次のように表現される。
不良吐出部4a → Bn=0(吐出させず)
左側の吐出部4b → Bn−1=(An−1)+X(An)
右側の吐出部4c → Bn+1=(An+1)+Y(An)
ただし、X(An),Y(An)は、Anの関数。
【0032】
なお、上記のようないずれの補正の場合においても、その生成された補正後の印画情報(画像形成信号)は、例えばインク液滴の特性又は記録媒体の種類又は画像形成モード、或いはインクの色、1滴の吐出液滴の大きさ、解像度等により異なった補正処理を加えてもよい。例えば、ブラックKのインクについては、文字品位を向上させるために他の色のインクよりも表面張力の高いインクを用いた場合には、印画紙上でのインクの拡がり方が小さくなる傾向にあるので、画像形成の補正はそのインクの拡がり方を考慮したものにした方がよい結果を得られるからである。
【0033】
また、前記のように生成された補正後の印画情報(画像形成信号)は、例えば図9及び図10に示すように、予めテーブル化しておいてもよい。この印画補正テーブルは、例えば図9及び図10の二つの表を合わせて一つのテーブルを構成するものであるが、或る一つの行の元の印画情報An−1,An,An+1に対して、奇数行についての補正後の印画情報Bn−1,Bn,Bn+1、及び偶数行についての補正後の印画情報Bn−1,Bn,Bn+1を示している。すなわち、一つの行をそれに対応する二つの行の印画状態で補正するものである。そして、テーブル中の数字は、各吐出部4から吐出するインク液滴3の液滴数を例えば0〜8で表している。
【0034】
なお、以上の説明では、上記吐出部4からのインク液滴3の吐出不良は、プリントヘッド1のいずれかの吐出部4からのインク液滴3の不吐出であるとしたが、本発明はこれに限らず、いずれかの吐出部4から吐出されたインク液滴3の記録媒体7への着弾位置が許容範囲外の場合、或いはいずれかの吐出部4から吐出されたインク液滴3の液滴量が許容範囲外の場合でも同様に適用できる。
【0035】
インク液滴3の記録媒体7への着弾位置が許容範囲外の場合は、その吐出部4から吐出されたインク液滴3が所定方向外にずれて着弾しているものであり、図5に示すのと同様に、不良吐出部4aの位置に対応する記録媒体7上に白いスジが入ることとなる。また、インク液滴3の液滴量が許容範囲外の場合は、その吐出部4から吐出されたインク液滴3が所定量よりも少ない状態のものであり、図5において、不良吐出部4aの位置に対応する記録媒体7上に色の薄い部分が入ることとなる。
【0036】
また、以上の説明では、PNM方式でインク液滴3を吐出して液量をコントロールするものとしたが、吐出液量可変の吐出部を有するプリントヘッドの場合は、PNM数ではなく吐出液量そのものをコントロールしてもよいし、PNM数と吐出液量とを組み合わせて液量をコントロールしてもよい。
【0037】
次に、上述の画像形成方法の関連発明としての画像形成装置の実施形態について、図11を参照して説明する。この画像形成装置は、インク液滴を吐出する吐出部を複数個備えたプリントヘッドの各吐出部からインク液滴を記録媒体に向けて吐出し、該記録媒体に画像を形成するもので、例えばインクジェットプリンタから成り、図11に示すように、プリントヘッド1と、ヘッド駆動部10と、画像処理部11とを備えている。
【0038】
上記プリントヘッド1は、記録媒体7としての印画紙に実際にインク液滴を吐出して文字や画像を印画するもので、図1に示すように、シート状のノズル部材2にインク液滴3を吐出する吐出部4を複数個備えて成る。この吐出部4は、ノズル部材2に穿設された吐出孔5と、図示省略のインク室内のインクを加熱して吐出させる駆動素子としての発熱素子6とを備えている。そして、このプリントヘッド1の内部には、図1及び図5を参照して説明したように、記録媒体7に対する画像形成領域に対応するプリントヘッド1の全吐出部4からのインク液滴3の吐出状態を表示する基準パターン9,9′に基づいてインク液滴3の吐出状態を調べて吐出不良の吐出部4の情報を記憶する記憶部12が設けられている。
【0039】
ヘッド駆動部10は、上記プリントヘッド1の駆動を制御するもので、後述の画像処理部11から送られる駆動信号を取り込んでプリントヘッド1に駆動制御のためのON,OFF信号を供給するようになっている。
【0040】
画像処理部11は、外部から入力された画像データに対して処理を施し、上記プリントヘッド1を駆動するヘッド駆動データに変換してヘッド駆動部10へ送出するもので、信号変換部13と、吐出補正部14と、出力変換部15と、印画補正テーブル16とを備えている。
【0041】
上記信号変換部13は、外部からの画像データを入力し、設定された画像形成モードや記録媒体7(印画紙)の種類などの印画情報に基づいて、必要に応じてデータ解凍、ラスタライズ、拡大縮小、色変換、インクの液滴量制限、ガンマ調整、誤差拡散等の階調処理などの処理を施し、画像形成装置全体の性能に応じた色数とレベル数の多値データに変換するものである。なお、画像形成モードや印画紙の種類などの印画情報は、入力する画像データのヘッダ部に付加される場合もあれば、図示省略の装置入力パネルから直接供給される場合もある。また、これらの印画情報が新たに何も与えられない場合は、前回の印画動作時の設定と同じもの、或いはデフォルトとして設定されているものを用いればよい。
【0042】
吐出補正部14は、上記信号変換部13で変換された色数とレベル数の多値データを入力し、この多値データに対して、上記プリントヘッド1内の記憶部12から読み出した吐出不良の吐出部4の情報(どの吐出部4が吐出不良か、その吐出不良の内容等)と、後述の印画補正テーブル16から読み出した印画情報(画像形成信号)とに基づいて、不良吐出部4a(図5参照)による吐出不良状態の影響が記録媒体7上で目立たないように補正をかけるものである。なお、この吐出補正部14内には、上記プリントヘッド1内の記憶部12から読み出した吐出情報を記憶するメモリ17が設けられている。このようにすると、上記記憶部12から毎回吐出情報を読み出すことなく、プリントヘッド1の装着時や電源投入時等に記憶部12から吐出情報を読み出して上記メモリ17に記憶しておき、通常はこのメモリ17から吐出情報を読み出すことができる。
【0043】
出力変換部15は、上記吐出補正部14で補正された色数とレベル数の多値データを、プリントヘッド1のヘッド駆動回路10の駆動信号に変換する出力変換手段となるもので、実際に上記ヘッド駆動回路10を駆動するON,OFF信号に変換するようになっている。
【0044】
印画補正テーブル16は、前述の図9及び図10を参照して説明したように、不良吐出部4a及びその両側の吐出部4b,4c(図5参照)の元の画像形成信号に応じて吐出不良状態の影響を軽減させるように補正した新たな画像形成信号を生成したものを予めテーブル化して、これを記憶したものである。
【0045】
このように構成された画像形成装置は、前述の図1及び図5〜図8を参照して説明した画像形成方法の手順と同様に動作する。すなわち、まず、図11に示すヘッド駆動部10の制御によりプリントヘッド1を駆動して、図1又は図5に示すように、記録媒体7に対する画像形成領域に対応するプリントヘッド1の全吐出部4からのインク液滴3の吐出状態を表示する基準パターン9,9′を、該記録媒体7上に印画する。
【0046】
このとき、全部の吐出部4からインク液滴3が正常に吐出されていれば、図1に示すように、記録媒体7上には例えば第1行目L1から第10行目L10までにわたってインク液滴3によるドット8でベタ塗り状態に印画された基準パターン9が印画される。これに対して、プリントヘッド1のいずれかの吐出部4aにインク液滴3の吐出不良があると、図5に示すように、記録媒体7上にはその不良吐出部4aの部分だけインクが付着しないか又は薄くなり、第1行目L1から第10行目L10までにわたって白いスジが入るか又は色の薄い部分が入った基準パターン9′が印画される。図5の場合は、上記不良吐出部4aからインク液滴3が全く吐出しない状態(不吐出)を示している。
【0047】
そして、この印画された基準パターン9′に基づいてインク液滴3の吐出状態を調べ、図11に示すプリントヘッド1内の記憶部12に吐出不良の吐出部4aの情報を記憶しておく。その吐出部情報の内容としては、例えば不良吐出部4aの位置、インク液滴3の吐出量、吐出回数等の印画情報があげられる。この吐出部情報の記録は、例えば出荷機能等において実施すればよい。
【0048】
そして、実際に記録媒体7に印画する際には、図11に示す画像処理部11内の吐出補正部14は、上記プリントヘッド1内の記憶部12から不良吐出部4aの情報を読み出し、該不良吐出部4aからはインク液滴3を吐出させないようにし、その不良吐出部4aの吐出部情報と前記印画補正テーブル16から読み出した補正後の印画情報(画像形成信号)とに基づいて、該不良吐出部4aの近傍の吐出部4b,4cからのインク液滴3の吐出を可変制御して不良吐出部4aによる吐出不良状態の影響が記録媒体7上で目立たないように補正をかける。
【0049】
この状態で、上記補正された印画情報を、出力変換部15で駆動信号に変換してヘッド駆動部10へ送り、該ヘッド駆動部10は取り込んだ駆動信号をプリントヘッド1に供給して、実際に記録媒体7に印画する動作を制御する。これにより、例えば図6又は図7或いは図8に示すように、プリントヘッド1の各吐出部4からのインク液滴3の吐出が可変制御され、上記記録媒体7への画像形成が補正される。したがって、プリントヘッド1の不良吐出部4aの吐出不良による画質低下の影響を軽減し、いずれかの吐出部4に吐出不良があってもそのプリントヘッド1を使用することができ、プリントヘッド1の歩留まりを向上することができる。
【0050】
なお、図11においては、記憶部12はプリントヘッド1の内部に設けたものとしたが、本発明はこれに限らず、画像処理部11の内部に設けてもよい。或いは、ホストコンピュータ等の外部制御装置の内部に設けてもよい。さらに、プリントヘッド1又は画像処理部11或いは外部制御装置のうち、いずれか複数のものの内部又は総てのものの内部に設けてもよい。
【0051】
次に、以上説明した画像形成装置、例えばインクジェットプリンタの具体的な実施形態を、図12に示す一部破断斜視図及び図13に示す側面断面図を参照して説明する。このインクジェットプリンタ20は、インク液滴(図1の符号3参照)を吐出する駆動素子として図示しない発熱素子(図1の符号6参照)を有し、用紙21の略幅寸法の記録範囲を有し、インクの液滴数でドット(図2の符号8参照)の径および濃度の変調を行ういわゆるPNM(Pulse Number Modulation)方式の変調機能を有するラインヘッド22を備えている。
【0052】
このインクジェットプリンタ20は、図12及び図13に示すように、筐体23内に、ラインヘッド22と、紙送り部24と、給紙部25と、ペーパトレイ26と、電気回路部27等が配設された構成となっている。上記筐体23は、直方体状に形成されており、一端側面には用紙21の排紙口28が設けられ、他端側面にはペーパトレイ26のトレイ出入口29が設けられている。
【0053】
ラインヘッド22は、イエローY,マゼンタM,シアンC,ブラックKの4色分のヘッド部を備えており、インク液滴を吐出する吐出孔(図1の符号5参照)が下方を向くようにして排紙口28側の端部上方に配設されている。つまり、このラインヘッド22は、前述したように、上記各色Y,M,C,K毎に形成された長い形態のインク吐出手段が、用紙21の送り方向に四つ並べて構成されている。
【0054】
紙送り部24は、紙送りガイド30と、紙送りローラ31,32と、紙送りモータ33と、プーリ34,35と、ベルト36,37とを備えており、排紙口28側の端部下方に配設されている。紙送りガイド30は、平板状に形成されており、ラインヘッド22の下方に所定の間隔をあけて配設されている。各紙送りローラ31,32は、互いに接触した上下一対のローラから成り、上記紙送りガイド30の両側端にて、トレイ出入口29側と排紙口28側に配設されている。紙送りモータ33は、紙送りガイド30の下方に配設されており、プーリ34,35とベルト36,37とを介して各紙送りローラ31,32に連結されている。
【0055】
給紙部25は、給紙ローラ38と、給紙モータ39と、ギヤ40とを備えており、紙送り部24に対しトレイ出入口29側に配設されている。給紙ローラ38は、略半円筒形状に形成されており、トレイ出入口29側の紙送りローラ31に近接して配設されている。給紙モータ39は、給紙ローラ38の上方に配設されており、ギヤ40を介して給紙ローラ38に連結されている。
【0056】
ペーパトレイ26は、例えばA4サイズの用紙21を複数枚重ねて収納可能な箱状に形成され、底面の一端部にはバネ41で支持された紙支え42が設けられており、給紙部25の下方からトレイ出入口29にかけて配設されている。また、電気回路部27は、各部の駆動を制御するものであり、ペーパトレイ26の上方に配設されている。
【0057】
このような構成のインクジェットプリンタ20の使用及び基本的な動作について、簡単に説明する。使用者は、ペーパトレイ26をトレイ出入口29から引き出し、ペーパトレイ26内に所定枚数の用紙21を収納して押し入れる。すると、バネ41の作用により紙支え42が用紙21の一端部を持ち上げ、給紙ローラ38に押し付ける。これにより、印画動作の待機状態となる。
【0058】
印画開始信号が与えられると、給紙モータ39の駆動により給紙ローラ38が回転し、1枚の用紙21をペーパトレイ26から紙送りローラ31へ送り出す。続いて、紙送りモータ33の駆動により各紙送りローラ31,32が回転し、紙送りローラ31が送り出されてきた用紙21を紙送りガイド30へ送り出す。すると、ラインヘッド22が印画するデータに応じて所定のタイミングで動作して、吐出孔からインク液滴を吐出して用紙21上に着弾させ、ドットでなる文字や画像等を記録する。そして、紙送りローラ32が送り出されてきた用紙21を排紙口28から排紙する。
【0059】
そして、このように構成されたインクジェットプリンタ20は、前述の図1及び図5〜図8を参照して説明した画像形成方法の手順と同様にして動作する。
【0060】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されたので、請求項1〜4に係る画像形成方法によれば、記録媒体に対する画像形成領域に対応するプリントヘッドの全吐出部からのインク液滴の吐出状態を表示する基準パターンに表示されたインク液滴の吐出状態を調べて吐出不良の吐出部の情報を取得し、この不良吐出部からはインク液滴を吐出させずに該不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、上記記録媒体への画像形成を補正することができる。これにより、プリントヘッドの不良吐出部の吐出不良による画質低下の影響を軽減することができる。また、いずれかの吐出部に吐出不良があってもそのプリントヘッドを使用することができ、プリントヘッドの歩留まりを向上することができる。
【0061】
また、請求項5に係る発明によれば、上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部の片側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を増大させることにより、不良吐出部の吐出不良による記録媒体上の画像形成の画質低下を目立たないようにすることができる。
【0062】
さらに、請求項6に係る発明によれば、上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部の両側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を増大させることにより、不良吐出部の吐出不良による記録媒体上の画像形成の画質低下をさらに目立たないようにすることができる。
【0063】
さらにまた、請求項7に係る発明によれば、上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部の両側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を画像形成の1行毎に交互に増大させることにより、不良吐出部の吐出不良による記録媒体上の画像形成の画質低下をさらに目立たないようにすることができる。
【0064】
また、請求項8に係る発明によれば、上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部及びその両側の吐出部の元の画像形成信号に応じて吐出不良状態の影響を軽減させる新たな画像形成信号を生成し、この新たな画像形成信号によりインク液滴を吐出することにより、画像形成の補正を要する不良吐出部及びその両側の吐出部で補正状態を異ならせることができ、補正結果による記録媒体上の画像に対する悪影響を最小限として、画質低下をさらに目立たないようにすることができる。
【0065】
さらに、請求項9に係る発明によれば、上記生成された新たな画像形成信号は、インク液滴の特性又は記録媒体の種類又は画像形成モードにより異なった補正処理を加えることにより、インク液滴の特性又は記録媒体の種類又は画像形成モードの相違に応じて最適な画像形成の補正を行うことができる。
【0066】
さらにまた、請求項10に係る発明によれば、上記生成された新たな画像形成信号は、予めテーブル化しておくことにより、不良吐出部の各種の吐出不良状態を想定して予め最適な画像形成の補正を用意することができ、迅速に対処することができる。
【0067】
そして、請求項11〜15に係る画像形成装置によれば、記録媒体に対する画像形成領域に対応するプリントヘッドの全吐出部からのインク液滴の吐出状態を表示する基準パターンに基づいてインク液滴の吐出状態を調べて、記憶部に吐出不良の吐出部の情報を記憶しておき、上記記憶部からの不良吐出部の情報を用いて該不良吐出部からはインク液滴を吐出させず、該不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、上記記録媒体への画像形成を補正することができる。これにより、プリントヘッドの不良吐出部の吐出不良による画質低下の影響を軽減することができる。また、いずれかの吐出部に吐出不良があってもそのプリントヘッドを使用することができ、プリントヘッドの歩留まりを向上することができる。
【0068】
また、請求項16に係る発明によれば、上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部の片側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を増大させることにより、不良吐出部の吐出不良による記録媒体上の画像形成の画質低下を目立たないようにすることができる。
【0069】
さらに、請求項17に係る発明によれば、上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部の両側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を増大させることにより、不良吐出部の吐出不良による記録媒体上の画像形成の画質低下をさらに目立たないようにすることができる。
【0070】
さらにまた、請求項18に係る発明によれば、上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部の両側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を画像形成の1行毎に交互に増大させることにより、不良吐出部の吐出不良による記録媒体上の画像形成の画質低下をさらに目立たないようにすることができる。
【0071】
また、請求項19に係る発明によれば、上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部及びその両側の吐出部の元の画像形成信号に応じて吐出不良状態の影響を軽減させる新たな画像形成信号を生成し、この新たな画像形成信号によりインク液滴を吐出することにより、画像形成の補正を要する不良吐出部及びその両側の吐出部で補正状態を異ならせることができ、補正結果による記録媒体上の画像に対する悪影響を最小限として、画質低下をさらに目立たないようにすることができる。
【0072】
さらに、請求項20に係る発明によれば、上記生成された新たな画像形成信号は、インク液滴の特性又は記録媒体の種類又は画像形成モードにより異なった補正処理を加えることにより、インク液滴の特性又は記録媒体の種類又は画像形成モードの相違に応じて最適な画像形成の補正を行うことができる。
【0073】
さらにまた、請求項21に係る発明によれば、上記生成された新たな画像形成信号は、予めテーブル化しておくことにより、不良吐出部の各種の吐出不良状態を想定して予め最適な画像形成の補正を用意することができ、迅速に対処することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像形成方法の実施の形態を示す概要図である。
【図2】プリントヘッドの吐出部からインク液滴を記録媒体に向けて吐出しその記録媒体に画像を形成する状態を示す説明図である。
【図3】上記吐出部からインク液滴を吐出して印画した場合の液滴数とドット径との関係を示すグラフである。
【図4】上記吐出部からインク液滴を吐出して印画されるドットで、例えば600dpiの密度で記録媒体にベタ塗り状態に印画した面の反射濃度と液滴数との関係を示すグラフである。
【図5】プリントヘッドのいずれかの吐出部からインク液滴が不吐出であるときのインク液滴の吐出状態を表示する基準パターンを示す説明図である。
【図6】図5の場合に、上記不良吐出部の片側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を増大させて画像形成を補正する状態を示す説明図である。
【図7】図5の場合に、上記不良吐出部の両側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を増大させて画像形成を補正する状態を示す説明図である。
【図8】図5の場合に、上記不良吐出部の両側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を画像形成の1行毎に交互に増大させて画像形成を補正する状態を示す説明図である。
【図9】不良吐出部の吐出不良状態の影響を軽減させるように生成された補正後の印画情報(画像形成信号)を予めテーブル化した印画補正テーブルの一部を示す表である。
【図10】同じく、不良吐出部の吐出不良状態の影響を軽減させるように生成された補正後の印画情報(画像形成信号)を予めテーブル化した印画補正テーブルの残部を示す表である。
【図11】本発明による画像形成方法の関連発明としての画像形成装置の実施形態を示すブロック図である。
【図12】上記画像形成装置としてのインクジェットプリンタの具体的な実施形態を示す一部破断斜視図である。
【図13】上記インクジェットプリンタの具体的な実施形態を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1…プリントヘッド
2…ノズル部材
3…インク液滴
4,4b,4c…吐出部
4a…不良吐出部
5…吐出孔
6…発熱素子
7…記録媒体
9,9′…基準パターン
10…ヘッド駆動部
11…画像処理部
12…記憶部
13…信号変換部
14…吐出補正部
15…出力変換部
16…印画補正テーブル
20…インクジェットプリンタ
22…ラインヘッド
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク液滴を吐出する吐出部を複数個備えたプリントヘッドの各吐出部からインク液滴を吐出し記録媒体に画像を形成する画像形成方法に関し、詳しくは、インク液滴の不良吐出部近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、不良吐出部の吐出不良による影響を軽減しようとする画像形成方法及びその装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のインクジェット方式の画像形成装置、例えばインクジェットプリンタは、インク液滴を吐出する吐出部を複数個備えたプリントヘッドの各吐出部からインク液滴を記録媒体に向けて吐出し、該記録媒体に画像を形成するようになっている。そして、上記プリントヘッドにおいて、何らかの理由によりインク液滴が吐出されない吐出部があると、記録媒体上にはその吐出部に対応する位置にインクが付着せず白いスジが入り、画像形成の画質が低下するものであった。また、吐出部によっては、インク液滴を吐出するものの、吐出方向が許容範囲外に反れている吐出部や、吐出する液滴量が極めて少ない吐出部が存在し、このような不良吐出部の場合も画像形成の画質が低下するものであった。
【0003】
このため、プリントヘッドの各吐出部において、インク液滴の不吐出が発生しないように対策を講じている。特に、インク液滴の乾燥等によるインク吐出孔の詰まりに関しては、クリーニング等のメンテナンス処理によって不吐出を発生させないようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなインクジェットプリンタにおいては、インク室内のインクを加熱して吐出させるヒータの切断や、インク室の機能不良等のように、メンテナンス処理によって対処できずインク液滴の不吐出が発生してしまう吐出部も存在する。そして、このようにインク液滴が不吐出となる吐出部が存在するプリントヘッドは、修復することができないものであり、不良品として扱われてきた。
【0005】
このような不良吐出部の発生確率が例えば4万分の一程度とした場合、一つのプリントヘッドに200個の吐出部を持つとすると、200個のプリントヘッドのうち1個の割合で不良品が発生することとなる。この場合、ラインヘッドのように一つのプリントヘッドに多数の吐出部を有するものでは、例えば記録紙がA4版の幅で、解像度が600dpiとすると、吐出部の数は1色につき約5000個、4色で約2万個を要するので、2個のプリントヘッドのうち1個の割合で不良品が発生することとなる。したがって、製品としてのプリントヘッドの歩留まりが極めて低下してしまうことがあった。
【0006】
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、インク液滴の不良吐出部近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、不良吐出部の吐出不良による影響を軽減し、プリントヘッドの歩留まりを向上することができる画像形成方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による画像形成方法は、インク液滴を吐出する吐出部を複数個備えたプリントヘッドの各吐出部からインク液滴を記録媒体に向けて吐出し、該記録媒体に画像を形成する画像形成方法であって、上記記録媒体に対する画像形成領域に対応するプリントヘッドの全吐出部からのインク液滴の吐出状態を表示する基準パターンを形成し、この基準パターンに表示されたインク液滴の吐出状態を調べて吐出不良の吐出部の情報を取得し、この不良吐出部からはインク液滴を吐出させず、該不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、上記記録媒体への画像形成を補正するものである。
【0008】
このような方法により、記録媒体に対する画像形成領域に対応するプリントヘッドの全吐出部からのインク液滴の吐出状態を表示する基準パターンに表示されたインク液滴の吐出状態を調べて吐出不良の吐出部の情報を取得し、この不良吐出部からはインク液滴を吐出させずに該不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、上記記録媒体への画像形成を補正する。これにより、不良吐出部の吐出不良による画質低下の影響を軽減し、プリントヘッドの歩留まりを向上する。
【0009】
また、本発明による画像形成装置は、インク液滴を吐出する吐出部を複数個備えたプリントヘッドと、このプリントヘッドの駆動を制御するヘッド駆動部と、外部から入力された画像データに対して処理を施し、上記プリントヘッドを駆動するヘッド駆動データに変換してヘッド駆動部へ送出する画像処理部と、を備え、上記吐出部からインク液滴を記録媒体に向けて吐出し、該記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、上記記録媒体に対する画像形成領域に対応するプリントヘッドの全吐出部からのインク液滴の吐出状態を表示する基準パターンに基づいてインク液滴の吐出状態を調べて吐出不良の吐出部の情報を記憶する記憶部を設け、上記記憶部からの不良吐出部の情報を用いて該不良吐出部からはインク液滴を吐出させず、該不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、上記記録媒体への画像形成を補正するようにしたものである。
【0010】
このような構成により、記録媒体に対する画像形成領域に対応するプリントヘッドの全吐出部からのインク液滴の吐出状態を表示する基準パターンに基づいてインク液滴の吐出状態を調べて、記憶部に吐出不良の吐出部の情報を記憶しておき、上記記憶部からの不良吐出部の情報を用いて該不良吐出部からはインク液滴を吐出させず、該不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、上記記録媒体への画像形成を補正する。これにより、不良吐出部の吐出不良による画質低下の影響を軽減し、プリントヘッドの歩留まりを向上する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明による画像形成方法の実施の形態を示す概要図である。この画像形成方法は、インク液滴を吐出する吐出部を複数個備えたプリントヘッドの各吐出部からインク液滴を記録媒体に向けて吐出し、該記録媒体に画像を形成するもので、図1において、プリントヘッド1は、シート状のノズル部材2にインク液滴3を吐出する吐出部4を複数個備えて成る。そして、吐出部4は、ノズル部材2に穿設された吐出孔5と、図示省略のインク室内のインクを加熱して吐出させる駆動素子としての発熱素子6とを備えている。このような状態で、上記プリントヘッド1の各吐出部4からインク液滴3を記録媒体7に向けて吐出し、該記録媒体7に画像を形成する。
【0012】
上記プリントヘッド1は、吐出部4から吐出するインク液滴3の液滴数で印画のドットの径及び濃度の変調を行ういわゆるPNM(Pulse Number Modulation)方式の変調機能を有するラインヘッドと呼ばれるものである。このプリントヘッド1は、例えばイエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックKの4色分のインクのヘッド部を備えており、インク液滴3を吐出する吐出孔5が下方を向くようにされている。
【0013】
ここでは、説明を簡単とするため、イエロー、マゼンタ、ブラックのインクは使用せず、例えばシアンのインクのみを使用する場合について説明する。また、印画の1ドットに対して打ち込む液滴数は、1色あたり最大8滴とし、通常時は5滴までしか使用しないこととする。そして、シアンの1ドットは、上述のようにPNM方式の変調機能により液滴数として0滴から8滴まで可変であり、その吐出液量は例えば3.5plとする。
【0014】
このような状態で、図2(a)に示すように、記録媒体7としてのある印画紙に対して、プリントヘッド1の吐出部4からインク液滴3を吐出して印画したときのドット8の大きさは、図2(b)に示すように、インク液滴3の液滴数に応じて逐次大きくなる。この場合の液滴数とドット径との関係は、図3に示すようになる。すなわち、液滴数が1滴から8滴まで増えるに従ってドット径が約38μm程度から82μm程度まで大きくなっており、図2(a)に示す4滴の場合はドット径が約63μm程度となっている。
【0015】
このように印画されるドット8で、例えば600dpiの密度で記録媒体7にベタ塗り状態に印画した面の反射濃度と液滴数との関係は、図4に示すようになる。この場合、記録媒体7としてのある印画紙の反射濃度を例えば0.07とすると、液滴数が1滴から8滴まで増えるに従って反射濃度が約0.75程度から2.4程度まで濃くなっており、図2(a)に示す4滴の場合は反射濃度が約1.8程度となっている。
【0016】
以上のようなプリントヘッド1の各吐出部4からインク液滴3を記録媒体7に向けて吐出し該記録媒体7に画像を形成する画像形成方法において、まず、上記記録媒体7に対する画像形成領域に対応するプリントヘッド1の全吐出部4からのインク液滴3の吐出状態を表示する基準パターンを形成する。すなわち、前述のPNM方式でインク液滴3を吐出して、1発目のドット8で記録媒体7上に実際に基準パターンを印画する。このとき、全部の吐出部4からインク液滴3が正常に吐出されていれば、図1に示すように、記録媒体7上には例えば第1行目L1から第10行目L10までにわたってインク液滴3によるドット8でベタ塗り状態に印画された基準パターン9が形成される。
【0017】
これに対して、図5に示すように、プリントヘッド1の各吐出部4のうち、いずれかの吐出部4aにインク液滴3の吐出不良があると、記録媒体7上にはその部分だけインクが付着しないか又は薄くなり、第1行目L1から第10行目L10までにわたって白いスジが入るか又は色の薄い部分が入った基準パターン9′が印画される。図5の場合は、上記吐出部4aからのインク液滴3の吐出不良は、インク液滴3が全く吐出しない状態(不吐出)を示している。
【0018】
このようにして得られた基準パターン9,9′に表示されたインク液滴3の吐出状態を調べて吐出不良の吐出部4aの情報を取得する。すなわち、図1の場合に印画される基準パターン9では、吐出不良は無く総て正常吐出の吐出部4であると判断する。一方、図5の場合に印画される基準パターン9′では、1箇所に不良吐出部4aがあると判断し、その吐出部4aの位置、インク液滴3の吐出量、吐出回数等の印画情報を取得する。そして、この取得した不良吐出部4aの印画情報を、プリントヘッド1の内部又は後述の画像処理部11の内部に設けられた記憶部に記憶したり、或いはホストコンピュータ等の外部制御装置の内部に設けられた記憶部に記憶しておく。さらに、プリントヘッド1の内部、又は画像処理部11の内部、或いは外部制御装置の内部に設けられた記憶部のうち複数の記憶部に記憶させてもよい。
【0019】
この状態で、上記印画情報を用いて、不良吐出部4aからはインク液滴3を吐出させず、該不良吐出部4aの近傍の吐出部、例えば両側に隣接する吐出部4b,4cからのインク液滴3の吐出を可変制御する。例えば、図6に示すように、不良吐出部4aの片側に隣接して位置する吐出部4b(又は4c)からのインク液滴3の吐出量又は吐出回数を増大させる。このとき、上記不良吐出部4aの元々の印画情報に応じて、片側に隣接する吐出部4b(又は4c)の印画情報を変更して印画すればよい。すなわち、上記不良吐出部4a及びその両側の吐出部4b,4cの元の画像形成信号に応じて吐出不良状態の影響を軽減させる新たな画像形成信号を生成し、この新たな画像形成信号によりインク液滴3を吐出するようにすればよい。
【0020】
具体的には、上記不良吐出部4aの印画情報は、インク液滴3を吐出させないという内容に変更し、片側に隣接する吐出部4b(又は4c)の印画情報は、上記不良吐出部4aの元々の印画情報によるドット8のドット径に対してそれよりも大きいドット径となるように液滴数を増やしてインク液滴3を吐出させるという内容に変更する。これにより、図6に示すように、不良吐出部4aに隣接する吐出部4bからインク液滴3の液滴数を増やして吐出され、記録媒体7上には不良吐出部4aの位置に対応する白いスジの片側辺部に、第1行目L1から第10行目L10までにわたってドット径が大きいドット8bが連続して印画される。そして、このドット8bの径の張り出しにより、図5に示す白いスジの片側辺部が覆われてその白いスジが目立たなくなる。これにより、上記記録媒体7への画像形成が補正される。したがって、プリントヘッド1の不良吐出部4aの吐出不良による画質低下の影響を軽減し、いずれかの吐出部4に吐出不良があってもそのプリントヘッド1を使用することができ、プリントヘッド1の歩留まりを向上することができる。
【0021】
また、上記インク液滴3の可変制御は、図7に示すように、上記不良吐出部4aの両側に位置する吐出部4b,4cからのインク液滴3の吐出量又は吐出回数を増大させるようにしてもよい。このとき、上記不良吐出部4aの元々の印画情報に応じて、両側に隣接する吐出部4b,4cの印画情報を変更して印画すればよい。
【0022】
具体的には、上記両側に隣接する吐出部4b,4cの印画情報を、不良吐出部4aの元々の印画情報によるドット8のドット径に対してそれよりも大きいドット径となるように液滴数を増やしてインク液滴3を吐出させるという内容に変更する。これにより、図7に示すように、不良吐出部4aに隣接する吐出部4b,4cの両方からインク液滴3の液滴数を増やして吐出され、記録媒体7上には不良吐出部4aの位置に対応する白いスジの両側辺部に、第1行目L1から第10行目L10までにわたってドット径が大きいドット8b,8cが連続して印画される。そして、このドット8b,8cの径の張り出しにより、図5に示す白いスジの両側辺部が覆われてその白いスジが殆ど目立たなくなる。これにより、上記記録媒体7への画像形成が補正され、不良吐出部4aの吐出不良による画質低下の影響を軽減することができる。
【0023】
さらに、上記インク液滴3の可変制御は、図8に示すように、上記不良吐出部4aの両側に位置する吐出部4b,4cからのインク液滴3の吐出量又は吐出回数を画像形成の1行毎に交互に増大させるようにしてもよい。このとき、上記不良吐出部4aの元々の印画情報に応じて、両側に隣接する吐出部4b,4cの印画情報を変更して印画すればよい。
【0024】
具体的には、上記両側に隣接する吐出部4b,4cの印画情報を、不良吐出部4aの元々の印画情報によるドット8のドット径に対して、画像形成の1行毎に交互にそれよりも大きいドット径となるように液滴数を増やしてインク液滴3を吐出させるという内容に変更する。これにより、図8に示すように、第1行目L1では、一方の吐出部4bからは通常のドット径のドット8bが印画され、他方の吐出部4cからは通常のドット径よりも大きいドット8cが印画される。次に、第2行目L2では、一方の吐出部4bからは通常のドット径よりも大きいドット8bが印画され、他方の吐出部4cからは通常のドット径のドット8cが印画される。次に、第3行目L3では、第1行目L1と同様に、一方の吐出部4bからは通常のドット径のドット8bが印画され、他方の吐出部4cからは通常のドット径よりも大きいドット8cが印画される。そして、第10行目L10では、一方の吐出部4bからは通常のドット径よりも大きいドット8bが印画され、他方の吐出部4cからは通常のドット径のドット8cが印画される。
【0025】
このようにして、記録媒体7上には不良吐出部4aの位置に対応する白いスジの両側辺部に、第1行目L1から第10行目L10までにわたって、ドット径が大きいドット8b,8cが1行毎に交互に印画される。そして、このドット8b,8cの径の交互の張り出しにより、図5に示す白いスジの両側辺部が交互に覆われてその白いスジが殆ど目立たなくなる。これにより、上記記録媒体7への画像形成が補正され、不良吐出部4aの吐出不良による画質低下の影響を軽減することができる。
【0026】
上述のような記録媒体7への画像形成の補正について、一般的に表現すると次のようになる。まず、図5において、不良吐出部4aの元の印画情報をAnとし、補正後の印画情報をBnとする。また、左側に隣接する吐出部4bの元の印画情報をAn−1とし、補正後の印画情報をBn−1とする。さらに、右側に隣接する吐出部4cの元の印画情報をAn+1とし、補正後の印画情報をBn+1とする。
【0027】
この状態で、図6に示す不良吐出部4aの左側に隣接して位置する吐出部4bからのインク液滴3の吐出量又は吐出回数を増大させる補正の場合は、補正後の印画情報は次のように表現される。
不良吐出部4a → Bn=0(吐出させず)
左側の吐出部4b → Bn−1=(An−1)+An
右側の吐出部4c → Bn+1=An+1
【0028】
また、図6に示す不良吐出部4aの右側に隣接して位置する吐出部4cからのインク液滴3の吐出量又は吐出回数を増大させる補正の場合は、補正後の印画情報は次のように表現される。
不良吐出部4a → Bn=0(吐出させず)
左側の吐出部4b → Bn−1=An−1
右側の吐出部4c → Bn+1=(An+1)+An
【0029】
次に、図7に示す不良吐出部4aの両側に隣接して位置する吐出部4b,4cからのインク液滴3の吐出量又は吐出回数を増大させる補正の場合は、補正後の印画情報は次のように表現される。
不良吐出部4a → Bn=0(吐出させず)
左側の吐出部4b → Bn−1=(An−1)+An
右側の吐出部4c → Bn+1=(An+1)+An
【0030】
次に、図8に示す不良吐出部4aの両側に隣接して位置する吐出部4b,4cからのインク液滴3の吐出量又は吐出回数を、1行毎に交互に増大させる補正の場合は、補正後の印画情報は次のように表現される。
(1)奇数行について
不良吐出部4a → Bn=0(吐出させず)
左側の吐出部4b → Bn−1=An−1
右側の吐出部4c → Bn+1=(An+1)+An
(2)偶数行について
不良吐出部4a → Bn=0(吐出させず)
左側の吐出部4b → Bn−1=(An−1)+An
右側の吐出部4c → Bn+1=An+1
【0031】
また、図示はしていないが、図5に示す不良吐出部4aの両側に隣接して位置する吐出部4b,4cからのインク液滴3の吐出量又は吐出回数を、ある関数に従って増大させる補正の場合は、補正後の印画情報は次のように表現される。
不良吐出部4a → Bn=0(吐出させず)
左側の吐出部4b → Bn−1=(An−1)+X(An)
右側の吐出部4c → Bn+1=(An+1)+Y(An)
ただし、X(An),Y(An)は、Anの関数。
【0032】
なお、上記のようないずれの補正の場合においても、その生成された補正後の印画情報(画像形成信号)は、例えばインク液滴の特性又は記録媒体の種類又は画像形成モード、或いはインクの色、1滴の吐出液滴の大きさ、解像度等により異なった補正処理を加えてもよい。例えば、ブラックKのインクについては、文字品位を向上させるために他の色のインクよりも表面張力の高いインクを用いた場合には、印画紙上でのインクの拡がり方が小さくなる傾向にあるので、画像形成の補正はそのインクの拡がり方を考慮したものにした方がよい結果を得られるからである。
【0033】
また、前記のように生成された補正後の印画情報(画像形成信号)は、例えば図9及び図10に示すように、予めテーブル化しておいてもよい。この印画補正テーブルは、例えば図9及び図10の二つの表を合わせて一つのテーブルを構成するものであるが、或る一つの行の元の印画情報An−1,An,An+1に対して、奇数行についての補正後の印画情報Bn−1,Bn,Bn+1、及び偶数行についての補正後の印画情報Bn−1,Bn,Bn+1を示している。すなわち、一つの行をそれに対応する二つの行の印画状態で補正するものである。そして、テーブル中の数字は、各吐出部4から吐出するインク液滴3の液滴数を例えば0〜8で表している。
【0034】
なお、以上の説明では、上記吐出部4からのインク液滴3の吐出不良は、プリントヘッド1のいずれかの吐出部4からのインク液滴3の不吐出であるとしたが、本発明はこれに限らず、いずれかの吐出部4から吐出されたインク液滴3の記録媒体7への着弾位置が許容範囲外の場合、或いはいずれかの吐出部4から吐出されたインク液滴3の液滴量が許容範囲外の場合でも同様に適用できる。
【0035】
インク液滴3の記録媒体7への着弾位置が許容範囲外の場合は、その吐出部4から吐出されたインク液滴3が所定方向外にずれて着弾しているものであり、図5に示すのと同様に、不良吐出部4aの位置に対応する記録媒体7上に白いスジが入ることとなる。また、インク液滴3の液滴量が許容範囲外の場合は、その吐出部4から吐出されたインク液滴3が所定量よりも少ない状態のものであり、図5において、不良吐出部4aの位置に対応する記録媒体7上に色の薄い部分が入ることとなる。
【0036】
また、以上の説明では、PNM方式でインク液滴3を吐出して液量をコントロールするものとしたが、吐出液量可変の吐出部を有するプリントヘッドの場合は、PNM数ではなく吐出液量そのものをコントロールしてもよいし、PNM数と吐出液量とを組み合わせて液量をコントロールしてもよい。
【0037】
次に、上述の画像形成方法の関連発明としての画像形成装置の実施形態について、図11を参照して説明する。この画像形成装置は、インク液滴を吐出する吐出部を複数個備えたプリントヘッドの各吐出部からインク液滴を記録媒体に向けて吐出し、該記録媒体に画像を形成するもので、例えばインクジェットプリンタから成り、図11に示すように、プリントヘッド1と、ヘッド駆動部10と、画像処理部11とを備えている。
【0038】
上記プリントヘッド1は、記録媒体7としての印画紙に実際にインク液滴を吐出して文字や画像を印画するもので、図1に示すように、シート状のノズル部材2にインク液滴3を吐出する吐出部4を複数個備えて成る。この吐出部4は、ノズル部材2に穿設された吐出孔5と、図示省略のインク室内のインクを加熱して吐出させる駆動素子としての発熱素子6とを備えている。そして、このプリントヘッド1の内部には、図1及び図5を参照して説明したように、記録媒体7に対する画像形成領域に対応するプリントヘッド1の全吐出部4からのインク液滴3の吐出状態を表示する基準パターン9,9′に基づいてインク液滴3の吐出状態を調べて吐出不良の吐出部4の情報を記憶する記憶部12が設けられている。
【0039】
ヘッド駆動部10は、上記プリントヘッド1の駆動を制御するもので、後述の画像処理部11から送られる駆動信号を取り込んでプリントヘッド1に駆動制御のためのON,OFF信号を供給するようになっている。
【0040】
画像処理部11は、外部から入力された画像データに対して処理を施し、上記プリントヘッド1を駆動するヘッド駆動データに変換してヘッド駆動部10へ送出するもので、信号変換部13と、吐出補正部14と、出力変換部15と、印画補正テーブル16とを備えている。
【0041】
上記信号変換部13は、外部からの画像データを入力し、設定された画像形成モードや記録媒体7(印画紙)の種類などの印画情報に基づいて、必要に応じてデータ解凍、ラスタライズ、拡大縮小、色変換、インクの液滴量制限、ガンマ調整、誤差拡散等の階調処理などの処理を施し、画像形成装置全体の性能に応じた色数とレベル数の多値データに変換するものである。なお、画像形成モードや印画紙の種類などの印画情報は、入力する画像データのヘッダ部に付加される場合もあれば、図示省略の装置入力パネルから直接供給される場合もある。また、これらの印画情報が新たに何も与えられない場合は、前回の印画動作時の設定と同じもの、或いはデフォルトとして設定されているものを用いればよい。
【0042】
吐出補正部14は、上記信号変換部13で変換された色数とレベル数の多値データを入力し、この多値データに対して、上記プリントヘッド1内の記憶部12から読み出した吐出不良の吐出部4の情報(どの吐出部4が吐出不良か、その吐出不良の内容等)と、後述の印画補正テーブル16から読み出した印画情報(画像形成信号)とに基づいて、不良吐出部4a(図5参照)による吐出不良状態の影響が記録媒体7上で目立たないように補正をかけるものである。なお、この吐出補正部14内には、上記プリントヘッド1内の記憶部12から読み出した吐出情報を記憶するメモリ17が設けられている。このようにすると、上記記憶部12から毎回吐出情報を読み出すことなく、プリントヘッド1の装着時や電源投入時等に記憶部12から吐出情報を読み出して上記メモリ17に記憶しておき、通常はこのメモリ17から吐出情報を読み出すことができる。
【0043】
出力変換部15は、上記吐出補正部14で補正された色数とレベル数の多値データを、プリントヘッド1のヘッド駆動回路10の駆動信号に変換する出力変換手段となるもので、実際に上記ヘッド駆動回路10を駆動するON,OFF信号に変換するようになっている。
【0044】
印画補正テーブル16は、前述の図9及び図10を参照して説明したように、不良吐出部4a及びその両側の吐出部4b,4c(図5参照)の元の画像形成信号に応じて吐出不良状態の影響を軽減させるように補正した新たな画像形成信号を生成したものを予めテーブル化して、これを記憶したものである。
【0045】
このように構成された画像形成装置は、前述の図1及び図5〜図8を参照して説明した画像形成方法の手順と同様に動作する。すなわち、まず、図11に示すヘッド駆動部10の制御によりプリントヘッド1を駆動して、図1又は図5に示すように、記録媒体7に対する画像形成領域に対応するプリントヘッド1の全吐出部4からのインク液滴3の吐出状態を表示する基準パターン9,9′を、該記録媒体7上に印画する。
【0046】
このとき、全部の吐出部4からインク液滴3が正常に吐出されていれば、図1に示すように、記録媒体7上には例えば第1行目L1から第10行目L10までにわたってインク液滴3によるドット8でベタ塗り状態に印画された基準パターン9が印画される。これに対して、プリントヘッド1のいずれかの吐出部4aにインク液滴3の吐出不良があると、図5に示すように、記録媒体7上にはその不良吐出部4aの部分だけインクが付着しないか又は薄くなり、第1行目L1から第10行目L10までにわたって白いスジが入るか又は色の薄い部分が入った基準パターン9′が印画される。図5の場合は、上記不良吐出部4aからインク液滴3が全く吐出しない状態(不吐出)を示している。
【0047】
そして、この印画された基準パターン9′に基づいてインク液滴3の吐出状態を調べ、図11に示すプリントヘッド1内の記憶部12に吐出不良の吐出部4aの情報を記憶しておく。その吐出部情報の内容としては、例えば不良吐出部4aの位置、インク液滴3の吐出量、吐出回数等の印画情報があげられる。この吐出部情報の記録は、例えば出荷機能等において実施すればよい。
【0048】
そして、実際に記録媒体7に印画する際には、図11に示す画像処理部11内の吐出補正部14は、上記プリントヘッド1内の記憶部12から不良吐出部4aの情報を読み出し、該不良吐出部4aからはインク液滴3を吐出させないようにし、その不良吐出部4aの吐出部情報と前記印画補正テーブル16から読み出した補正後の印画情報(画像形成信号)とに基づいて、該不良吐出部4aの近傍の吐出部4b,4cからのインク液滴3の吐出を可変制御して不良吐出部4aによる吐出不良状態の影響が記録媒体7上で目立たないように補正をかける。
【0049】
この状態で、上記補正された印画情報を、出力変換部15で駆動信号に変換してヘッド駆動部10へ送り、該ヘッド駆動部10は取り込んだ駆動信号をプリントヘッド1に供給して、実際に記録媒体7に印画する動作を制御する。これにより、例えば図6又は図7或いは図8に示すように、プリントヘッド1の各吐出部4からのインク液滴3の吐出が可変制御され、上記記録媒体7への画像形成が補正される。したがって、プリントヘッド1の不良吐出部4aの吐出不良による画質低下の影響を軽減し、いずれかの吐出部4に吐出不良があってもそのプリントヘッド1を使用することができ、プリントヘッド1の歩留まりを向上することができる。
【0050】
なお、図11においては、記憶部12はプリントヘッド1の内部に設けたものとしたが、本発明はこれに限らず、画像処理部11の内部に設けてもよい。或いは、ホストコンピュータ等の外部制御装置の内部に設けてもよい。さらに、プリントヘッド1又は画像処理部11或いは外部制御装置のうち、いずれか複数のものの内部又は総てのものの内部に設けてもよい。
【0051】
次に、以上説明した画像形成装置、例えばインクジェットプリンタの具体的な実施形態を、図12に示す一部破断斜視図及び図13に示す側面断面図を参照して説明する。このインクジェットプリンタ20は、インク液滴(図1の符号3参照)を吐出する駆動素子として図示しない発熱素子(図1の符号6参照)を有し、用紙21の略幅寸法の記録範囲を有し、インクの液滴数でドット(図2の符号8参照)の径および濃度の変調を行ういわゆるPNM(Pulse Number Modulation)方式の変調機能を有するラインヘッド22を備えている。
【0052】
このインクジェットプリンタ20は、図12及び図13に示すように、筐体23内に、ラインヘッド22と、紙送り部24と、給紙部25と、ペーパトレイ26と、電気回路部27等が配設された構成となっている。上記筐体23は、直方体状に形成されており、一端側面には用紙21の排紙口28が設けられ、他端側面にはペーパトレイ26のトレイ出入口29が設けられている。
【0053】
ラインヘッド22は、イエローY,マゼンタM,シアンC,ブラックKの4色分のヘッド部を備えており、インク液滴を吐出する吐出孔(図1の符号5参照)が下方を向くようにして排紙口28側の端部上方に配設されている。つまり、このラインヘッド22は、前述したように、上記各色Y,M,C,K毎に形成された長い形態のインク吐出手段が、用紙21の送り方向に四つ並べて構成されている。
【0054】
紙送り部24は、紙送りガイド30と、紙送りローラ31,32と、紙送りモータ33と、プーリ34,35と、ベルト36,37とを備えており、排紙口28側の端部下方に配設されている。紙送りガイド30は、平板状に形成されており、ラインヘッド22の下方に所定の間隔をあけて配設されている。各紙送りローラ31,32は、互いに接触した上下一対のローラから成り、上記紙送りガイド30の両側端にて、トレイ出入口29側と排紙口28側に配設されている。紙送りモータ33は、紙送りガイド30の下方に配設されており、プーリ34,35とベルト36,37とを介して各紙送りローラ31,32に連結されている。
【0055】
給紙部25は、給紙ローラ38と、給紙モータ39と、ギヤ40とを備えており、紙送り部24に対しトレイ出入口29側に配設されている。給紙ローラ38は、略半円筒形状に形成されており、トレイ出入口29側の紙送りローラ31に近接して配設されている。給紙モータ39は、給紙ローラ38の上方に配設されており、ギヤ40を介して給紙ローラ38に連結されている。
【0056】
ペーパトレイ26は、例えばA4サイズの用紙21を複数枚重ねて収納可能な箱状に形成され、底面の一端部にはバネ41で支持された紙支え42が設けられており、給紙部25の下方からトレイ出入口29にかけて配設されている。また、電気回路部27は、各部の駆動を制御するものであり、ペーパトレイ26の上方に配設されている。
【0057】
このような構成のインクジェットプリンタ20の使用及び基本的な動作について、簡単に説明する。使用者は、ペーパトレイ26をトレイ出入口29から引き出し、ペーパトレイ26内に所定枚数の用紙21を収納して押し入れる。すると、バネ41の作用により紙支え42が用紙21の一端部を持ち上げ、給紙ローラ38に押し付ける。これにより、印画動作の待機状態となる。
【0058】
印画開始信号が与えられると、給紙モータ39の駆動により給紙ローラ38が回転し、1枚の用紙21をペーパトレイ26から紙送りローラ31へ送り出す。続いて、紙送りモータ33の駆動により各紙送りローラ31,32が回転し、紙送りローラ31が送り出されてきた用紙21を紙送りガイド30へ送り出す。すると、ラインヘッド22が印画するデータに応じて所定のタイミングで動作して、吐出孔からインク液滴を吐出して用紙21上に着弾させ、ドットでなる文字や画像等を記録する。そして、紙送りローラ32が送り出されてきた用紙21を排紙口28から排紙する。
【0059】
そして、このように構成されたインクジェットプリンタ20は、前述の図1及び図5〜図8を参照して説明した画像形成方法の手順と同様にして動作する。
【0060】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されたので、請求項1〜4に係る画像形成方法によれば、記録媒体に対する画像形成領域に対応するプリントヘッドの全吐出部からのインク液滴の吐出状態を表示する基準パターンに表示されたインク液滴の吐出状態を調べて吐出不良の吐出部の情報を取得し、この不良吐出部からはインク液滴を吐出させずに該不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、上記記録媒体への画像形成を補正することができる。これにより、プリントヘッドの不良吐出部の吐出不良による画質低下の影響を軽減することができる。また、いずれかの吐出部に吐出不良があってもそのプリントヘッドを使用することができ、プリントヘッドの歩留まりを向上することができる。
【0061】
また、請求項5に係る発明によれば、上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部の片側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を増大させることにより、不良吐出部の吐出不良による記録媒体上の画像形成の画質低下を目立たないようにすることができる。
【0062】
さらに、請求項6に係る発明によれば、上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部の両側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を増大させることにより、不良吐出部の吐出不良による記録媒体上の画像形成の画質低下をさらに目立たないようにすることができる。
【0063】
さらにまた、請求項7に係る発明によれば、上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部の両側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を画像形成の1行毎に交互に増大させることにより、不良吐出部の吐出不良による記録媒体上の画像形成の画質低下をさらに目立たないようにすることができる。
【0064】
また、請求項8に係る発明によれば、上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部及びその両側の吐出部の元の画像形成信号に応じて吐出不良状態の影響を軽減させる新たな画像形成信号を生成し、この新たな画像形成信号によりインク液滴を吐出することにより、画像形成の補正を要する不良吐出部及びその両側の吐出部で補正状態を異ならせることができ、補正結果による記録媒体上の画像に対する悪影響を最小限として、画質低下をさらに目立たないようにすることができる。
【0065】
さらに、請求項9に係る発明によれば、上記生成された新たな画像形成信号は、インク液滴の特性又は記録媒体の種類又は画像形成モードにより異なった補正処理を加えることにより、インク液滴の特性又は記録媒体の種類又は画像形成モードの相違に応じて最適な画像形成の補正を行うことができる。
【0066】
さらにまた、請求項10に係る発明によれば、上記生成された新たな画像形成信号は、予めテーブル化しておくことにより、不良吐出部の各種の吐出不良状態を想定して予め最適な画像形成の補正を用意することができ、迅速に対処することができる。
【0067】
そして、請求項11〜15に係る画像形成装置によれば、記録媒体に対する画像形成領域に対応するプリントヘッドの全吐出部からのインク液滴の吐出状態を表示する基準パターンに基づいてインク液滴の吐出状態を調べて、記憶部に吐出不良の吐出部の情報を記憶しておき、上記記憶部からの不良吐出部の情報を用いて該不良吐出部からはインク液滴を吐出させず、該不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、上記記録媒体への画像形成を補正することができる。これにより、プリントヘッドの不良吐出部の吐出不良による画質低下の影響を軽減することができる。また、いずれかの吐出部に吐出不良があってもそのプリントヘッドを使用することができ、プリントヘッドの歩留まりを向上することができる。
【0068】
また、請求項16に係る発明によれば、上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部の片側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を増大させることにより、不良吐出部の吐出不良による記録媒体上の画像形成の画質低下を目立たないようにすることができる。
【0069】
さらに、請求項17に係る発明によれば、上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部の両側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を増大させることにより、不良吐出部の吐出不良による記録媒体上の画像形成の画質低下をさらに目立たないようにすることができる。
【0070】
さらにまた、請求項18に係る発明によれば、上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部の両側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を画像形成の1行毎に交互に増大させることにより、不良吐出部の吐出不良による記録媒体上の画像形成の画質低下をさらに目立たないようにすることができる。
【0071】
また、請求項19に係る発明によれば、上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部及びその両側の吐出部の元の画像形成信号に応じて吐出不良状態の影響を軽減させる新たな画像形成信号を生成し、この新たな画像形成信号によりインク液滴を吐出することにより、画像形成の補正を要する不良吐出部及びその両側の吐出部で補正状態を異ならせることができ、補正結果による記録媒体上の画像に対する悪影響を最小限として、画質低下をさらに目立たないようにすることができる。
【0072】
さらに、請求項20に係る発明によれば、上記生成された新たな画像形成信号は、インク液滴の特性又は記録媒体の種類又は画像形成モードにより異なった補正処理を加えることにより、インク液滴の特性又は記録媒体の種類又は画像形成モードの相違に応じて最適な画像形成の補正を行うことができる。
【0073】
さらにまた、請求項21に係る発明によれば、上記生成された新たな画像形成信号は、予めテーブル化しておくことにより、不良吐出部の各種の吐出不良状態を想定して予め最適な画像形成の補正を用意することができ、迅速に対処することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像形成方法の実施の形態を示す概要図である。
【図2】プリントヘッドの吐出部からインク液滴を記録媒体に向けて吐出しその記録媒体に画像を形成する状態を示す説明図である。
【図3】上記吐出部からインク液滴を吐出して印画した場合の液滴数とドット径との関係を示すグラフである。
【図4】上記吐出部からインク液滴を吐出して印画されるドットで、例えば600dpiの密度で記録媒体にベタ塗り状態に印画した面の反射濃度と液滴数との関係を示すグラフである。
【図5】プリントヘッドのいずれかの吐出部からインク液滴が不吐出であるときのインク液滴の吐出状態を表示する基準パターンを示す説明図である。
【図6】図5の場合に、上記不良吐出部の片側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を増大させて画像形成を補正する状態を示す説明図である。
【図7】図5の場合に、上記不良吐出部の両側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を増大させて画像形成を補正する状態を示す説明図である。
【図8】図5の場合に、上記不良吐出部の両側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を画像形成の1行毎に交互に増大させて画像形成を補正する状態を示す説明図である。
【図9】不良吐出部の吐出不良状態の影響を軽減させるように生成された補正後の印画情報(画像形成信号)を予めテーブル化した印画補正テーブルの一部を示す表である。
【図10】同じく、不良吐出部の吐出不良状態の影響を軽減させるように生成された補正後の印画情報(画像形成信号)を予めテーブル化した印画補正テーブルの残部を示す表である。
【図11】本発明による画像形成方法の関連発明としての画像形成装置の実施形態を示すブロック図である。
【図12】上記画像形成装置としてのインクジェットプリンタの具体的な実施形態を示す一部破断斜視図である。
【図13】上記インクジェットプリンタの具体的な実施形態を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1…プリントヘッド
2…ノズル部材
3…インク液滴
4,4b,4c…吐出部
4a…不良吐出部
5…吐出孔
6…発熱素子
7…記録媒体
9,9′…基準パターン
10…ヘッド駆動部
11…画像処理部
12…記憶部
13…信号変換部
14…吐出補正部
15…出力変換部
16…印画補正テーブル
20…インクジェットプリンタ
22…ラインヘッド
Claims (21)
- インク液滴を吐出する吐出部を複数個備えたプリントヘッドの各吐出部からインク液滴を記録媒体に向けて吐出し、該記録媒体に画像を形成する画像形成方法であって、
上記記録媒体に対する画像形成領域に対応するプリントヘッドの全吐出部からのインク液滴の吐出状態を表示する基準パターンを形成し、この基準パターンに表示されたインク液滴の吐出状態を調べて吐出不良の吐出部の情報を取得し、この不良吐出部からはインク液滴を吐出させず、該不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、上記記録媒体への画像形成を補正することを特徴とする画像形成方法。 - 上記吐出部からのインク液滴の吐出不良は、プリントヘッドのいずれかの吐出部からのインク液滴の不吐出であることを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
- 上記吐出部からのインク液滴の吐出不良は、プリントヘッドのいずれかの吐出部から吐出されたインク液滴の記録媒体への着弾位置が許容範囲外であることを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
- 上記吐出部からのインク液滴の吐出不良は、プリントヘッドのいずれかの吐出部から吐出されたインク液滴の液滴量が許容範囲外であることを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
- 上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部の片側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を増大させることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部の両側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を増大させることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部の両側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を画像形成の1行毎に交互に増大させることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部及びその両側の吐出部の元の画像形成信号に応じて吐出不良状態の影響を軽減させる新たな画像形成信号を生成し、この新たな画像形成信号によりインク液滴を吐出することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 上記生成された新たな画像形成信号は、インク液滴の特性又は記録媒体の種類又は画像形成モードにより異なった補正処理を加えることを特徴とする請求項8記載の画像形成方法。
- 上記生成された新たな画像形成信号は、予めテーブル化しておくことを特徴とする請求項8又は9記載の画像形成方法。
- インク液滴を吐出する吐出部を複数個備えたプリントヘッドと、
このプリントヘッドの駆動を制御するヘッド駆動部と、
外部から入力された画像データに対して処理を施し、上記プリントヘッドを駆動するヘッド駆動データに変換してヘッド駆動部へ送出する画像処理部と、
を備え、上記吐出部からインク液滴を記録媒体に向けて吐出し、該記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
上記記録媒体に対する画像形成領域に対応するプリントヘッドの全吐出部からのインク液滴の吐出状態を表示する基準パターンに基づいてインク液滴の吐出状態を調べて吐出不良の吐出部の情報を記憶する記憶部を設け、
上記記憶部からの不良吐出部の情報を用いて該不良吐出部からはインク液滴を吐出させず、該不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出を可変制御して、上記記録媒体への画像形成を補正するようにしたことを特徴とする画像形成装置。 - 上記記憶部は、プリントヘッドの内部又は画像処理部の内部に設け、或いは外部制御装置の内部に設けたことを特徴とする請求項11記載の画像形成装置。
- 上記吐出部からのインク液滴の吐出不良は、プリントヘッドのいずれかの吐出部からのインク液滴の不吐出であることを特徴とする請求項11記載の画像形成装置。
- 上記吐出部からのインク液滴の吐出不良は、プリントヘッドのいずれかの吐出部から吐出されたインク液滴の記録媒体への着弾位置が許容範囲外であることを特徴とする請求項11記載の画像形成装置。
- 上記吐出部からのインク液滴の吐出不良は、プリントヘッドのいずれかの吐出部から吐出されたインク液滴の液滴量が許容範囲外であることを特徴とする請求項11記載の画像形成装置。
- 上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部の片側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を増大させることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部の両側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を増大させることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部の両側に位置する吐出部からのインク液滴の吐出量又は吐出回数を画像形成の1行毎に交互に増大させることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 上記不良吐出部の近傍の吐出部からのインク液滴の吐出の可変制御は、該不良吐出部及びその両側の吐出部の元の画像形成信号に応じて吐出不良状態の影響を軽減させる新たな画像形成信号を生成し、この新たな画像形成信号によりインク液滴を吐出することを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 上記生成された新たな画像形成信号は、インク液滴の特性又は記録媒体の種類又は画像形成モードにより異なった補正処理を加えることを特徴とする請求項19記載の画像形成装置。
- 上記生成された新たな画像形成信号は、予めテーブル化しておくことを特徴とする請求項19又は20記載の画像形成装置。
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