JP2022502496A - チロシンキナーゼ阻害剤組成物、作製方法、および使用方法 - Google Patents

チロシンキナーゼ阻害剤組成物、作製方法、および使用方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、ErbB受容体の特定の細胞外変異体における受容体チロシンキナーゼ(RTK)の阻害剤としての式Iの新規化合物、ならびにその薬学的に許容される塩および立体異性体に関する。本開示は、これらの化合物の調製方法、これらの化合物を含む組成物、および哺乳動物(例えばヒト)における異常細胞成長の治療におけるそれらの使用方法にも関する。

Description

関連出願
本出願は、2019年9月20日に出願された米国出願第62/903,598号および2018年9月25日に出願された同第62/736,291号に対して優先権およびそれらの利益を主張するものであり、その各々の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、ErbB受容体の特定の発癌変異体における受容体チロシンキナーゼ(RTK)の阻害剤としての新規化合物に関する。本開示は、本開示の化合物の調製方法、この化合物を含む組成物、および哺乳動物(例えばヒト)における異常細胞成長の治療におけるそれらの使用方法にも関する。
ErbB受容体の細胞内触媒ドメインまたは細胞外リガンド結合ドメインいずれかに影響を及ぼす突然変異は、発癌活性を生成することができる(ErbBタンパク質ファミリーは、ヒトにおいて上皮成長因子受容体(EGFR)とも称されるErbB−1およびHER2とも称されるErb−2を含む4つのメンバーからなる)。ErbB阻害剤は、いくつかの癌のための既知の治療である。しかしながら、全ての患者がこの治療に十分に応答するわけではない。したがって、既知の療法に対する癌患者の可変応答性に対処することができる新たな療法の長年にわたる必要性が当該技術分野において存在する。本開示は、これらのErbB変異体を有する患者が既存の標準治療を使用して治療される場合に観察される可変応答性なく、これらの発癌突然変異を有する患者の癌を治療するための組成物および方法を提供する。
いくつかの態様では、本開示は、式I
Figure 2022502496
の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を対象とし、式中、Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり、
2は、共有結合、−O−、−NH−、−NCH3−、または−C≡C−であり、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル(hal)、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルであり、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
Xは、式(i)a
Figure 2022502496
の基であり、式中、Arは、6員アリールまたはN−ヘテロアリールであり、これは、非置換であるか、またはハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、−CF3、または−OCF3から選択される基のうちの1つ以上で置換されており、
1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハル(例えば、共有結合または−CH2−)で置換されている。
いくつかの実施形態では、式(i)aの化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体のArは、式(i)b
Figure 2022502496
の基であり、式中、X2、X2‘、X4、およびX4’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であるが、但し、X2、X2‘、X4、およびX4’のうちの少なくとも2つが−CH=であることを条件とする。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、−CH=であるX基に結合される。いくつかの実施形態では、X2、X2‘、X4、およびX4’のうちの2つ、3つ、または全てが−CH=であり、したがって、式(i)bのArは、フェニル、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、およびピラジン(例えば、フェニル、ピリジニル、またはピラジニル、例えば、フェニル)から選択される。
いくつかの実施形態では、基Xは、式(ii)a
Figure 2022502496
の基であり、式中、X2およびX2‘は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されている。
いくつかの実施形態では、Xは、以下の式(ii)b(例えば、(ii)cまたは(ii)c’)
Figure 2022502496
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2‘は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、nは、0または1である。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−CH=であり、X2’は、−N=であるか、またはX2’は、−CH=であり、X2は、−N=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、Xは、以下の式(ii)d、(ii)e、(ii)f
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、nは、1または2である。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。
いくつかの実施形態では、基Xは、以下の式
Figure 2022502496
を有し、式中、R2は、H、C1-6アルキル、またはハル(例えば、H、−CH3、F、またはCl)であり、nは、1または2である。
いくつかの実施形態では、−(NR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはClであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、−(CHR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、Rdは、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-4アルキルである)、または−(NR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)、または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)を形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環または架橋二環であり、非置換であるか、またはC1-4アルキルで置換されている。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはCl(例えば、Hまたは−CH3)であり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、式Iの化合物は、Xが、式(i)a(L1は−CH2−であり、Arは3−フルオロベンジルであり、R1はCH2=CH−であり、Y2はOであり、Lはプロピルであり、Zは4−モルホリノ、つまり、N−{4−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−1H−インダゾール−5−イルアミノ]−7−[3−(4−モルホリノ)プロポキシ]−キナゾリン−6−イル}−アクリルアミドである)である化合物ではない。
いくつかの実施形態では、本開示は、式IIまたはIII
Figure 2022502496
の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を対象とし、式中、Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキル)であり、
2は、共有結合、−O−、−NH−、−NCH3−、または−C≡C−であり、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルであり、
aおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3(例えば、H)であり、Reは、Hまたはメチルであり、Xは、式(ii)a
Figure 2022502496
の基であり、式中、X2およびX2‘は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3(例えば、Hまたはハル)である。
いくつかの実施形態では、式IIの化合物は、Xが、式(i)a(L1は−CH2−であり、Arは3−フルオロベンジルであり、Ra、RbはHであり、Y2はOであり、Lはプロピルであり、Zは4−モルホリノ、つまり、N−{4−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−1H−インダゾール−5−イルアミノ]−7−[3−(4−モルホリノ)プロポキシ]−キナゾリン−6−イル}−アクリルアミドである)である化合物ではない。
いくつかの実施形態では、本開示は、式IV
Figure 2022502496
の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を対象とし、式中、L1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、−OCF3であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、本開示は、式VII
Figure 2022502496
の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を対象とし、式中、L1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1、m2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、式VIIの化合物は、式中、L1が−CH2−であり、X2、X2’が−CH=であり、R2が3−フルオロであり、R2’がHであり、R1がCH2=CH−であり、Lがプロピルであり、Zが4−モルホリノ、つまり、N−{4−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−1H−インダゾール−5−イルアミノ]−7−[3−(4−モルホリノ)プロポキシ]−キナゾリン−6−イル}−アクリルアミドである化合物ではない。
いくつかの態様では、本開示は、式X
Figure 2022502496
の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を対象とし、式中、L1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、本開示は、式XIII
Figure 2022502496
の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を対象とし、式中、L1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、−(NR67)および−(CHR67)は、
Figure 2022502496
から選択され、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはClであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−であり、Rdは、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、本開示は、本開示の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、本組成物は、薬学的に許容される担体をさらに含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、第2の治療活性剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、第2の治療活性剤は、非I型阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、非I型阻害剤は、小分子II型阻害剤を含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、癌の治療に使用するための本開示の組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、本開示は、癌を治療するための本開示の組成物の使用を提供し、これには、対象に治療有効量の組成物を投与することが含まれる。
いくつかの実施形態では、本開示は、対象における癌を治療する方法を提供し、これには、対象に治療有効量の本開示の組成物を投与することが含まれる。
いくつかの実施形態では、本開示は、対象における癌を治療する方法を提供し、これには、対象に治療有効量の本開示の組成物を投与することが含まれ、癌は上皮成長因子受容体(EGFR)の発癌変異型の発現を特徴とする。いくつかの実施形態では、癌、腫瘍、またはそれらの細胞は、EGFRの発癌変異型を発現する。いくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、EGFRのアロステリック変異型である。
癌が発癌変異型の発現を特徴とし、EGFRの発癌変異型がEGFRのアロステリック変異型であるものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、EGFR変異型III(EGFR−Viii)突然変異を含む。
癌が発癌変異型の発現を特徴とし、EGFRの発癌変異型がEGFRのアロステリック変異型であるものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、配列番号1の位置289においてアラニン(A)のバリン(V)での置換を含む。
癌が発癌変異型の発現を特徴とし、EGFRの発癌変異型がEGFRのアロステリック変異型であるものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型はEGFRの構造の修飾を含み、EGFRの発癌変異型は共有結合された二量体を形成することができ、共有結合された二量体は構成的に活性であり、共有結合された二量体は、I型ErbB阻害剤に接触させられた場合、EGFRの活性を強化する。いくつかの実施形態では、EGFRの構造の修飾は、核酸配列、アミノ酸配列、二次構造、三次構造、および四次構造のうちの1つ以上の修飾を含む。いくつかの実施形態では、発癌変異型は、突然変異、スプライシング事象、翻訳後プロセス、立体構造変化、またはそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、EGFRの構造の修飾は、EGFRの第1のシステイン豊富(CR1)および/または第2のシステイン豊富(CR2)領域内で生じる。いくつかの実施形態では、EGFRの第1のシステイン豊富(CR1)および/または第2のシステイン豊富(CR2)領域は、それぞれ、配列番号1のアミノ酸残基T211〜R334および/またはC526〜S645を含む。いくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、CR1および/またはCR2領域内でのジスルフィド結合の形成に対する物的障壁を生成する。いくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、CR1および/またはCR2領域内でのジスルフィド結合の形成に対する物的障壁を除去する。いくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、EGFRの二量体界面に位置する1つ以上の遊離または不対システイン(C)残基を含む。いくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、配列番号1によるC190〜C199、C194〜C207、C215〜C223、C219〜C231、C232〜C240、C236〜C248、C251〜C260、C264〜C291、C295〜C307、C311〜C326、C329〜C333、C506〜C515、C510〜C523、C526〜C535、C539〜C555、C558〜C571、C562〜C579、C582〜C591、C595〜C617、C620〜C628、およびC624〜C636からなる群から選択される部位に1つ以上の遊離または不対システイン(C)残基を含む。いくつかの実施形態では、修飾は、配列番号1によるC190〜C199、C194〜C207、C215〜C223、C219〜C231、C232〜C240、C236〜C248、C251〜C260、C264〜C291、C295〜C307、C311〜C326、C329〜C333、C506〜C515、C510〜C523、C526〜C535、C539〜C555、C558〜C571、C562〜C579、C582〜C591、C595〜C617、C620〜C628、およびC624〜C636からなる群から選択される部位の10オングストローム以内またはそれ以下の分子内ジスルフィド結合で生じる。
癌が発癌変異型の発現を特徴とし、EGFRの発癌変異型がEGFRの突然変異であるものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型をコードするヌクレオチド配列は、エクソン19またはその一部をコードする配列の欠失または置換を含む。いくつかの実施形態では、欠失または置換は、アデノシン三リン酸(ATP)結合部位をコードする1つ以上のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、ATP結合部位は、配列番号1のアミノ酸E746〜A750を含む。いくつかの実施形態では、ATP結合部位またはその欠失もしくは置換は、配列番号1のK858を含む。いくつかの実施形態では、欠失は、配列番号1のK858を含む。いくつかの実施形態では、配列番号1の位置858で、リジン(K)をアルギニン(R)で置換する(K858R)。いくつかの実施形態では、配列番号1の位置858で、ロイシン(L)をアルギニン(R)で置換する(L858R)。
癌が発癌変異型の発現を特徴とし、EGFRの発癌変異型がEGFRのアロステリック変異型であるものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型をコードするヌクレオチド配列は、エクソン20またはその一部をコードする配列内に挿入を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、KEILDEAYVMASVDNPHVCAR(配列番号7)をコードする配列を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、C−ヘリックス、C−ヘリックスの末端、またはC−ヘリックス後のループをコードする配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入は、ASV、SVD、NPH、またはFQEAのアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、(a)配列番号1の位置V769とD770との間にアミノ酸配列ASVの挿入、(b)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸配列SVDの挿入、(c)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列NPHの挿入、(d)配列番号1の位置A763とY764との間にアミノ酸配列FQEAの挿入、(e)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列PHの挿入、(f)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸Gの挿入、(g)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸Hの挿入、(h)配列番号1の位置V774とC775との間にアミノ酸配列HVの挿入、(i)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列AHの挿入、(j)配列番号1の位置A767とS768との間にアミノ酸配列SVAの挿入、(k)配列番号1の位置770と771との間のDNのアミノ酸配列GYNでの置換、(l)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Hの挿入、(m)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸Yの挿入、(n)配列番号1の位置C775とR776との間にアミノ酸配列PHVCの挿入、(o)配列番号1の位置773でHのアミノ酸配列YNPYでの置換、(p)配列番号1の位置P772とH773との間にアミノ酸配列DNPの挿入、(q)配列番号1の位置S768とV769との間にアミノ酸配列VDSの挿入、(r)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸Hの挿入、(s)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Nの挿入、(t)配列番号1の位置P772とH773との間にアミノ酸配列PNPの挿入、(u)配列番号1の位置770と771との間のDNのアミノ酸配列GSVDNでの置換、(v)配列番号1の位置771と772との間のNPのアミノ酸配列GYPでの置換、(w)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Gの挿入、(x)配列番号1の位置P772とH773との間にアミノ酸配列GNPの挿入、(y)配列番号1の位置V769とD770との間にアミノ酸配列GSVの挿入、(z)配列番号1の位置774と775との間のVCのアミノ酸配列GNPHVCでの置換、(aa)配列番号1の位置A763とY764との間にアミノ酸配列LQEAの挿入、(bb)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸配列GLの挿入、(cc)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸Yの挿入、(dd)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列NPYの挿入、(ee)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列THの挿入、(ff)配列番号1の位置771と772との間のNPのアミノ酸配列KGPでの置換、(gg)配列番号1の位置771と772との間のNPのアミノ酸配列SVDNPでの置換、(hh)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸配列NNの挿入、(ii)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Tの挿入、および(jj)配列番号1の位置768と769との間のSVのアミノ酸配列STLASVでの置換、のうちの1つ以上を含む。
癌が発癌変異型の発現を特徴とし、EGFRの発癌変異型がEGFRのアロステリック変異型であるものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、EGFR−Vii、EGFR−Vvi、EGFR−R222C、EGFR−R252C、EGFR−R252P、EGFR−R256Y、EGFR−T263P、EGFR−Y270C、EGFR−A289T、EGFR−A289V、EGFR−A289D、EGFR−H304Y、EGFR−G331R、EGFR−P596S、EGFR−P596L、EGFR−P596R、EGFR−G598V、EGFR−G598A、EGFR−G614D、EGFR−C620Y、EGFR−C614W、EGFR−C628F、EGFR−C628Y、EGFR−C636Y、EGFR−G645C、EGFR−Δ660、EGFR−Δ768、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、対象における癌を治療する方法を提供し、これには、対象に治療有効量の本開示の組成物を投与することが含まれ、癌は、(a)野生型ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)受容体、または(b)HER−2受容体の発癌変異型のうちの1つ以上の発現を特徴とする。いくつかの実施形態では、癌、腫瘍、またはそれらの細胞は、(a)野生型ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)受容体、または(b)HER−2受容体の発癌変異型のうちの1つ以上を発現する。癌が野生型HER2受容体の発現を特徴とするものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、野生型HER2受容体は、配列番号2、3、4、5、または6のアミノ酸破裂を含む。
癌がHER2受容体の発癌変異型の発現を特徴とするものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、HER2受容体のアロステリック変異型である。
癌がHER2受容体の発癌変異型の発現を特徴とし、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置310においてセリン(S)のフェニルアラニン(F)での置換を含む。
癌がHER2受容体の発癌変異型の発現を特徴とし、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置310においてセリン(S)のチロシン(Y)での置換を含む。
癌がHER2受容体の発癌変異型の発現を特徴とし、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置678においてアルギニン(R)のグルタミン(Q)での置換を含む。
癌がHER2受容体の発癌変異型の発現を特徴とし、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置777においてバリン(V)のロイシン(L)での置換を含む。
癌がHER2受容体の発癌変異型の発現を特徴とし、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置777においてバリン(V)のメチオニン(M)での置換を含む。
癌がHER2受容体の発癌変異型の発現を特徴とし、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置842においてバリン(V)のイソロイシン(I)での置換を含む。
癌がHER2受容体の発癌変異型の発現を特徴とし、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置755においてロイシン(L)のアラニン(A)での置換を含む。
癌がHER2受容体の発癌変異型の発現を特徴とし、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置755においてロイシン(L)のプロリン(P)での置換を含む。
癌がHER2受容体の発癌変異型の発現を特徴とし、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置755においてロイシン(L)のセリン(S)での置換を含む。
癌がHER2受容体の発癌変異型の発現を特徴とし、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型をコードするヌクレオチド配列は、エクソン20またはその一部をコードする配列内に挿入を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、KEILDEAYVMAGVGSPYVSR(配列番号8)をコードする配列を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、C−ヘリックス、C−ヘリックスの末端、またはC−ヘリックス後のループをコードする配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入は、GSPまたはYVMAのアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、(a)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸配列YVMAの挿入、(b)配列番号2の位置P780とY781との間にアミノ酸配列GSPの挿入、(c)配列番号2の位置A771とY772との間にアミノ酸配列YVMAの挿入、(d)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸配列YVMAの挿入、(e)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Vの挿入、(f)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Vの挿入、(g)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列AVGCVでの置換、(h)配列番号2の位置776間のGのアミノ酸配列LCでの置換、(i)配列番号2の位置776間のGのアミノ酸配列LCVでの置換、(j)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸配列GSPの挿入、(k)配列番号2の位置755と757との間のLREのアミノ酸配列PSでの置換、(l)配列番号2の位置779と780との間のSPのアミノ酸配列CPGSPでの置換、(m)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Cの挿入、(n)配列番号2の位置775と776との間のAGのアミノ酸配列VVMAでの置換、(o)配列番号2の位置776でGのアミノ酸配列VVでの置換、(p)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列AVCVでの置換、(q)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VCVでの置換、(r)配列番号2の位置G778とS779との間にアミノ酸Gの挿入、(s)配列番号2の位置755と757との間のLREのアミノ酸配列PKでの置換、(t)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸Vの挿入、(u)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸配列YAMAの挿入、(v)配列番号2の位置776でGのアミノ酸配列CVでの置換、(w)配列番号2の位置776と778との間のGVGのアミノ酸配列AVCGGでの置換、(x)配列番号2の位置776と778との間のGVGのアミノ酸配列CVCGでの置換、(y)配列番号2の位置776と778との間のGVGのアミノ酸配列VVVGでの置換、(z)配列番号2の位置776と779との間のGVGSのアミノ酸配列SVGGでの置換、(aa)配列番号2の位置776と779との間のGVGSのアミノ酸配列VVGESでの置換、(bb)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列AVGSGVでの置換、(cc)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列CVCでの置換、(dd)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列HVCでの置換、(ee)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VAAGVでの置換、(ff)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VAGVでの置換、(gg)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VVVでの置換、(hh)配列番号2の位置G778とS779との間にアミノ酸配列FPGの挿入、(ii)配列番号2の位置S779とP780との間にアミノ酸配列GSの挿入、(jj)配列番号2の位置754と757との間のVLREのアミノ酸配列VPSでの置換、(kk)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Eの挿入、(ll)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸配列MAGVの挿入、(mm)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Sの挿入、(nn)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸配列SCVの挿入、および(oo)配列番号2の位置Y772とV773との間にアミノ酸配列LMAYの挿入、のうちの1つ以上を含む。
癌がHER2受容体の発癌変異型の発現を特徴とし、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、HER2−Δ16(すなわち、エクソン16を欠くHER2変異型)、HER2−C311R、HER2−S310F、p95−HER2−M611(すなわち、タンパク質をコードするアミノ酸が、配列番号2を含む野生型HER2配列のM611で始まるHER2変異型)、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、対象における癌を治療する方法を提供し、これには、対象に治療有効量の本開示の組成物を投与することが含まれ、癌はHER−4受容体の発癌変異型の発現を特徴とする。いくつかの実施形態では、HER−4受容体の発癌変異型は、HER4受容体のアロステリック変異型である。いくつかの実施形態では、HER4受容体の発癌変異型は、エクソン16の欠失(HER4−Δ16)を含む。
本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、投与は全身である。いくつかの実施形態では、投与は経口である。いくつかの実施形態では、投与は静脈内である。
本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、投与は局所である。いくつかの実施形態では、投与は、腫瘍内、眼内、骨内、脊髄内、または脳室内である。
本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、対象または癌は、ゲフィニチニブ(gefinitinib)、エルロチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ、ネシツヌマブ(necitunumab)、クリゾチニブ、アレクチニブ、セリチニブ、ダブラフェニブ、トラメチニブ、アファチニブ、サピチニブ(sapitinib)、ダコミチニブ、カネルチニブ、ペリチニブ、WZ4002、WZ8040、WZ3146、CO−1686、およびAZD9291のうちの1つ以上での治療に非感受性であるか、または耐性がある。
本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、対象または癌は、ゲフィニチニブ(gefinitinib)、エルロチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ、ネシツヌマブ(necitunumab)、クリゾチニブ、アレクチニブ、セリチニブ、ダブラフェニブ、トラメチニブ、アファチニブ、サピチニブ、ダコミチニブ、カネルチニブ、ペリチニブ、WZ4002、WZ8040、WZ3146、CO−1686、およびAZD9291のうちの1つ以上での治療に有害反応を有する。いくつかの実施形態では、有害反応はEGFRの発癌変異型の活性化であり、発癌変異型は受容体の細胞外ドメインに突然変異を含む。いくつかの実施形態では、有害反応は、HER−2受容体の発癌変異型の活性化であり、発癌変異型は受容体の細胞外ドメインに突然変異を含む。
本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、癌、腫瘍、またはそれらの細胞は、EGFRの発癌変異型を発現し、EGFRの発癌変異型をコードする配列は、エクソン20またはその一部の欠失を含み、癌、腫瘍、またはそれらの細胞は、EGFRのエクソン20以外の配列に第2の発癌変異を含まない。いくつかの実施形態では、第2の発癌変異は、EGFRキナーゼドメイン(KD)、BRAF、NTRK、およびKRASのうちの1つ以上をコードする配列を含む。
本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、癌、腫瘍、またはそれらの細胞は、EGFRの発癌変異型を発現し、EGFRの発癌変異型をコードする配列は、エクソン20またはその一部の欠失を含み、癌、腫瘍、またはそれらの細胞は、免疫療法に対する応答性を示すマーカーを含まない。
本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、癌は固形腫瘍を含む。いくつかの実施形態では、癌は、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、胃癌、神経膠芽腫(GBM)、頭頚部癌、肺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、またはそれらの任意のサブタイプである。いくつかの実施形態では、癌は、神経膠芽腫(GBM)またはその任意のサブタイプである。いくつかの実施形態では、癌は、乳癌またはその任意のサブタイプである。いくつかの実施形態では、癌は、肺癌またはその任意のサブタイプである。
本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、治療有効量は、癌の兆候または症状の重症度を低減する。いくつかの実施形態では、癌の兆候は、腫瘍悪性度を含み、兆候の重症度の低減は腫瘍悪性度の減少を含む。いくつかの実施形態では、癌の兆候は、腫瘍転移を含み、兆候の重症度の低減は、転移の排除または転移の速度もしくは程度の低減を含む。いくつかの実施形態では、癌の兆候は、腫瘍体積を含み、兆候の重症度の低減は、腫瘍の排除または体積の低減を含む。いくつかの実施形態では、癌の症状は、疼痛を含み、兆候の重症度の低減は、疼痛の排除または低減を含む。
本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、治療有効量は、寛解期を誘導する。
本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、治療有効量は、対象の予後を改善する。
本開示の癌を治療する方法のいくつかの実施形態では、対象は、臨床試験またはそのプロトコルの参加者または参加候補者である。いくつかの実施形態では、対象は、I型阻害剤での治療から除外される。いくつかの実施形態では、I型阻害剤には、ゲフィニチニブ(gefinitinib)、エルロチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ、ネシツヌマブ(necitunumab)、クリゾチニブ、アレクチニブ、セリチニブ、ダブラフェニブ、トラメチニブ、アファチニブ、サピチニブ、ダコミチニブ、カネルチニブ、ペリチニブ、WZ4002、WZ8040、WZ3146、CO−1686、またはAZD9291が含まれる。
本開示の癌を治療する方法のいくつかの態様では、本方法は、対象を非I型阻害剤で治療することをさらに含む。
本開示の癌を治療する方法のいくつかの態様では、本組成物は、非I型阻害剤をさらに含む。
本開示の癌を治療する方法のいくつかの態様では、非I型阻害剤には、II型小分子阻害剤が含まれる。いくつかの実施形態では、II型小分子阻害剤には、ネラチニブ、AST−1306、HKI−357、またはラパチニブが含まれる。
いくつかの実施形態では、本開示は、対象における癌を治療する方法を提供し、これには、対象に非I型阻害剤または強力なI型阻害剤を投与することが含まれ、対象は、EGFRのアロステリック変異型またはHER2受容体のアロステリック変異型を有する。いくつかの実施形態では、非I型ErbB阻害剤には、II型小分子阻害剤が含まれる。いくつかの実施形態では、非I型ErbB阻害剤または強力なI型阻害剤には、AMG−595、リンドペプムト(rindopepimut)、サピチニブ、アファチニブ、ネラチニブ、AST−1306、HKI−357、またはラパチニブが含まれる。いくつかの実施形態では、癌は固形癌を含む。いくつかの実施形態では、癌は、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、胃癌、神経膠芽腫(GBM)、頭頚部癌、肺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、またはそれらの任意のサブタイプを含む。いくつかの実施形態では、癌は、神経膠芽腫(GBM)またはその任意のサブタイプを含む。いくつかの実施形態では、癌は、乳癌またはその任意のサブタイプを含む。いくつかの実施形態では、癌は、肺癌またはその任意のサブタイプを含む。
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EGFRの構造およびEGFRのCR1またはCR2領域に影響を及ぼし、GBM腫瘍において発現される20のゲノム突然変異群を図示する。突然変異は、EGFR(1IVO)の外部ドメインの結晶構造内で強調されている。突然変異は、赤紫色の球として示される。EGFリガンドは緑色で示され、EGFRプロトマーは灰色および橙色で示される。表2も参照されたい。 164のGBM腫瘍群のCR1およびCR2領域におけるEGFRスプライシング事象および突然変異の発現パターンの略図である。4つの変異型(EGFR−Viii、EGR−A289T、EGFR−A289VおよびEGFR−A289Dを発現する1つの腫瘍TCGA.878が示される。65%超のGBM腫瘍が、CR1/2領域に影響を及ぼすEGFR外部ドメイン変異型を発現する。 形質転換しているErbB受容体の例示的な外部ドメイン変異型を示すグラフである。EGFR−Viii、EGFR−Vii、もしくはEGFR−A289Vを発現する、またはIL−3の不在下で培養されたベクターのみ(親)のBaF3細胞の増殖。IL−3の存在下で培養された親BaF3細胞の増殖は対照として示される。 EGFRの構造、ならびに癌におけるゲノム突然変異および選択的スプライシング事象の結果としてEGFRの細胞外二量体界面で形成される例示的な遊離システインの図である。矢印は、事象EGFR−A289V、EGFR−Viii、EGFR−Vii、およびEGFR−Vviの結果として生成されると予測される遊離システインの位置を示す。位置は、EGFRの外部ドメインの結晶構造(1IVO)上にマッピングされる。EGFリガンドは緑色で示され、EGFRプロトマーは灰色および橙色で示される。 非還元条件下でタンパク質を分解することによって検出された、EGFR−Viii、EGFR−Vii、EGFR−Vvi、およびEGFR−A289Vの総およびリン酸化単量体EGFR対共有結合EGFR二量体の発現を示すウエスタンブロットの一連の写真である。データは、EGFR−Viii、EGFR−Vii、EGFR−Vvi、およびEGFR−A289Vが共有結合により活性化された二量体として存在することを示す。 図5Aからの結果の定量化、および総受容体対リン酸化受容体の共有結合二量体として存在する受容体のパーセンテージの定量化を示すグラフである。 EGFR−ViiおよびEGFR−Vviの単量体および二量体リン酸化EGFRのレベルに対するEGF治療の効果を示すウエスタンブロットの一組の写真である。EGFR−Viiiとは対照的に、EGFは、EGFR−ViiおよびEGFR−Vviの活性共有結合二量体の形成をさらに強化する。 EGFR−Viii、EGFR−Vii、EGFR−Vvi、またはEGFR−A289Vを発現する細胞における単量体および二量体EGFRレベルのレベルに対する100nMエルロチニブ治療の効果を示すウエスタンブロットの一連の写真である。単量体および二量体EGFRレベルは、非還元条件下でタンパク質を分解することによって検出された。データは、I型阻害剤が全ての共有結合により活性化されたEGFR変異型の共有結合二量体の形成を強化することを示す。 EGFR−Viiを発現する細胞における単量体および二量体EGFRレベルに対する様々な濃度のエルロチニブの効果を示すウエスタンブロットの一組の写真である。単量体および二量体EGFRレベルは、非還元条件下でタンパク質を分解することによって検出された。 図7Bに提示されるデータを定量化するグラフである。データは、エルロチニブが共有結合により二量体化された受容体において用量依存的増加を誘導することを示す。 EGFR−ViiおよびEGFR−A289Vを発現する細胞の二量体および単量体EGFRレベルに対するI型およびII型阻害剤のパネルの効果を示すウエスタンブロットの一連の写真である。単量体および二量体EGFRレベルは、非還元条件下でタンパク質を分解することによって検出された。データは、II型ErbB阻害剤ではなく、I型ErbB阻害剤が共有結合により活性化されたEGFR変異型の共有結合二量体の形成を強化することを示す。 2つのEGFR変異型の単量体および二量体EGFRレベルに対する100nMエルロチニブ治療の効果を示すウエスタンブロットの一連の写真である。単量体および二量体EGFRレベルは、非還元条件下でタンパク質を分解することによって検出された。データは、EGFR−Δ660およびEGFR−Δ768の両方が共有結合二量体として存在することができ、共有結合二量体がエルロチニブでの治療後に強化されることを示す。 EGFR−Viii、EGFR−Vii、およびEGFR−A289Vを発現する細胞におけるリン酸化EGFRの単量体および二量体レベルに対する様々な濃度のエルロチニブの効果を示すウエスタンブロットの一連の写真である。単量体および二量体EGFRレベルは、非還元条件下でタンパク質を分解することによって検出された。データは、飽和未満(sub−saturating)濃度のエルロチニブが共有結合により二量体化されたスプライス活性化EGFRアイソフォームのリン酸化を刺激することを示す。 EGFR−ViiまたはEGFR−Vviを発現する細胞における総およびリン酸化EGFRレベルに対する様々な濃度のエルロチニブ治療、その後の30分の洗い流しの効果を示すウエスタンブロットの一連の写真である。タンパク質は、非還元下で分解された。データは、エルロチニブが逆説的にEGFR−ViiおよびEGFR−Vviの共有結合二量体のリン酸化を強化することを示す。 EGFR−Viiiを発現するBaF3細胞の増殖に対するDMSO、37nMエルロチニブ、または100nMエルロチニブの効果を示すグラフである。増殖データは、3日間にわたって複数の時点で収集された。データは、飽和未満濃度のエルロチニブがスプライス活性化EGFRを発現する細胞において逆説的な増殖の刺激をもたらすことを示す。 EGFR−Viii、EGFR−Vii、またはEGFR−A289Vを発現するBaF3細胞の増殖に対する様々な濃度のエルロチニブの効果を示すグラフである。増殖は、エルロチニブ投与の72時間後に評価された。データは、飽和未満濃度のエルロチニブがEGFR−Viii、EGFR−Vii、およびEGFR−A289Vにより駆動されたBaF3細胞の成長を逆説的に刺激することを示す。 EGFR−Viiiを発現するBaF3細胞の増殖に対する12.5nMもしくは1uMのWZ8040、WZ3146、またはWZ4002の効果を示す一連のグラフである。増殖データは、3日間にわたって複数の時点で収集された。データは、飽和未満濃度のWZ8040、WZ3146、またはWZ4002がEGFR−Viiiを発現する細胞において逆説的な増殖の刺激をもたらすことを示す。 EGFRの構造の図であり、例示的な遊離システインは、癌におけるゲノム突然変異および選択的スプライシング事象の結果としてHER2受容体の細胞外二量体界面で形成される。矢印は、Δ16スプライス事象またはC311RもしくはS310F突然変異によって生成された遊離システインの位置を指し示す。 HER2およびHER4スプライス変異型が形質転換されていることを示す一組のグラフである。HER4−WT(JMA)、HER4Δ16(JMC)、およびHER2Δ16を発現する、またはIL−3の不在下で培養されたベクターのみ(親)のBaF3細胞の増殖。IL−3の存在下で培養された親BaF3細胞の増殖は対照として示される。 各変異型を発現する細胞におけるリン酸化HER2またはHER4受容体の二量体および単量体の発現レベルを示すウエスタンブロットの一連の写真である。単量体および二量体EGFRレベルは、非還元条件下でタンパク質を分解することによって検出された。データは、CR1およびCR2領域における複数のHER2およびHER4スプライシング事象および突然変異が共有結合による活性二量体をもたらすことを示す。 HER2−Δ16、HER2−C311R、HER2−S310F、またはHER4Δ16を発現する細胞の二量体化受容体のレベルに対するI型HER2阻害剤サピチニブまたはI型HER4阻害剤アファチニブの効果を示すウエスタンブロットの一連の写真である。単量体および二量体のHER2およびHER4レベルは、非還元条件下でタンパク質を分解することによって検出された。データは、I型阻害剤が共有結合により活性化されたHER2およびHER4アイソフォームの共有結合二量体の形成を誘導することを示す。 HER2−Δ16またはHER4−Δ16を発現する細胞における二量体化HER2またはHER2のレベルに対する様々な濃度のサピチニブまたはアファチニブの効果を示すウエスタンブロットの一連の写真および対応するグラフである。単量体および二量体のHER2およびHRE4レベルは、非還元条件下でタンパク質を分解することによって検出された。データは、I型阻害剤がHER2およびHER4変異型の共有結合により二量体化された受容体の用量依存的増加を誘導することを示す。 BaF3−HER2−Δ16細胞の増殖に対する様々な濃度のサピチニブの効果を示すグラフである。データは、飽和未満濃度のI型阻害剤サピチニブがBaF3−HER2Δ16細胞の増殖を逆説的に刺激することを示す。 ErbBスプライス変異型の発現レベルがアイソフォーム選択的PCRによって測定することができることを示す一連のグラフである。それぞれのスプライス変異型を発現しない細胞と比較した、それぞれのスプライス変異型を発現するように操作された細胞におけるEGFR−Viii(A)、EGFR−Vii(B)、およびEGFR−Vvi(C)の発現レベル。各変異型を検出するために使用されたプライマーおよびプローブを列記する。EGFRVIIIを検出するために使用されたプライマーおよびプローブは、配列番号9(フォワード)、配列番号10(プローブ)、および配列番号11(リバース)として特定される。EGFRViiを検出するために使用されたプライマーおよびプローブは、配列番号12(フォワード)、配列番号13(プローブ)、および配列番号14(リバース)として特定される。EGFRVviを検出するために使用されたプライマーおよびプローブは、配列番号15(フォワード)、配列番号16(プローブ)、および配列番号17(リバース)として特定される。 ErbBスプライス変異型の発現レベルがアイソフォーム選択的PCRによって測定することができることを示す一連のグラフである。それぞれのスプライス変異型を発現しない細胞と比較した、それぞれのスプライス変異型を発現するように操作された細胞におけるEGFR−Viii(A)、EGFR−Vii(B)、およびEGFR−Vvi(C)の発現レベル。各変異型を検出するために使用されたプライマーおよびプローブを列記する。EGFRVIIIを検出するために使用されたプライマーおよびプローブは、配列番号9(フォワード)、配列番号10(プローブ)、および配列番号11(リバース)として特定される。EGFRViiを検出するために使用されたプライマーおよびプローブは、配列番号12(フォワード)、配列番号13(プローブ)、および配列番号14(リバース)として特定される。EGFRVviを検出するために使用されたプライマーおよびプローブは、配列番号15(フォワード)、配列番号16(プローブ)、および配列番号17(リバース)として特定される。 ErbBスプライス変異型の発現レベルがアイソフォーム選択的PCRによって測定することができることを示す一連のグラフである。それぞれのスプライス変異型を発現しない細胞と比較した、それぞれのスプライス変異型を発現するように操作された細胞におけるEGFR−Viii(A)、EGFR−Vii(B)、およびEGFR−Vvi(C)の発現レベル。各変異型を検出するために使用されたプライマーおよびプローブを列記する。EGFRVIIIを検出するために使用されたプライマーおよびプローブは、配列番号9(フォワード)、配列番号10(プローブ)、および配列番号11(リバース)として特定される。EGFRViiを検出するために使用されたプライマーおよびプローブは、配列番号12(フォワード)、配列番号13(プローブ)、および配列番号14(リバース)として特定される。EGFRVviを検出するために使用されたプライマーおよびプローブは、配列番号15(フォワード)、配列番号16(プローブ)、および配列番号17(リバース)として特定される。 強力なI型共有結合阻害剤NT−113での、例えばEGFR−Vii突然変異を有する細胞の最大増殖画分を示すグラフである。NT−113は、共有結合により活性化されたErbB受容体の二量体化を誘導する。可逆性I型阻害剤および他の共有結合I型阻害剤とは対照的に、NT−113に応答した細胞増殖の増加の証拠はない。したがって、可逆性I型阻害剤および他の共有結合I型阻害剤とは対照的に、NT−113は、共有結合により活性化されたErbB受容体によって駆動された腫瘍を治療するために使用することができる強力なI型共有結合分子を表す。 EGFRおよびHER2受容体変異型に対して販売されている代表的なErbB阻害剤の効力値を提供する表である。データは、これらの化合物がアロ−HER2突然変異に対して効力および選択性を欠くことを示す。これらの化合物は、ErbBエクソン20挿入変異体およびErbBエクソン20欠失変異体に対しても効力および選択性を欠く。効力値は、細胞抗増殖活性(IC50、nM)を反映する。EGFR−WT=A431(+H292)、HER2−WT=BT474、H4006=EGFR19欠失であり、全ての変異体はBaF3形質転換体である。緑色のボックスは、WT−EGFRに対して10倍を超える発癌変異体の選択的阻害を示し、赤色のボックスは、WT−EGFRに対して10倍未満の発癌変異体の選択的阻害を示す。 EGFRおよびHER2受容体変異型に対して販売されている代表的なErbB阻害剤の効力値を提供する表である。データは、これらの化合物がErbBエクソン20挿入変異体およびErbBエクソン20欠失変異体に対して効力および選択性を欠くことを示す。効力値は、細胞抗増殖活性(IC50、nM)を反映する。EGFR−WT=A431(+H292)、HER2−WT=BT474、H4006=EGFR19欠失であり、全ての変異体はBaF3形質転換体である。緑色のボックスは、WT−EGFRに対して10倍を超える発癌変異体の選択的阻害を示し、赤色のボックスは、WT−EGFRに対して10倍未満の発癌変異体の選択的阻害を示す。 HER変異体シグナル伝達を伴う腫瘍に対する化合物番号3の効果、およびインビボでの対応する化合物番号3の血漿レベルを示すグラフである。
本開示は、ErbB受容体の特定の発癌変異体における受容体チロシンキナーゼ(RTK)の阻害剤として有用な新規化合物に関する。本開示のいくつかの実施形態では、ErbB受容体の発癌変異体は、ErbB受容体のアロステリック変異体でもある。本開示のいくつかの実施形態では、アロステリック変異体は、ATP結合部位の外側の配列に突然変異を有するErbB受容体変異型を含むか、またはそれからなり得る。本開示のいくつかの実施形態では、アロステリック変異体は、エクソン19、エクソン20、またはC1−C2細胞外二量体化界面内のうちの1つ以上の配列に突然変異を有するErbB受容体変異型を含むか、またはそれからなり得る。
ErbB受容体の細胞内触媒ドメインまたは細胞外リガンド結合ドメインいずれかに影響を及ぼす突然変異は、発癌活性を生成することができる(ErbBタンパク質ファミリーは、ヒトにおいて上皮成長因子受容体(EGFR)とも称されるErbB−1およびHER2とも称されるErb−2を含む4つのメンバーからなる)。EGFR−Viii(EGFR−V3も)およびHER2−S310Fを含む癌におけるErbB受容体の細胞外変異体は、リガンドの不在下で構成的に活性化され、下方制御に耐性がある持続的なシグナル伝達を呈し、形質転換および腫瘍原性の両方である(Nishikawa,Ji et al.1994,2013,Francis,Zhang et al.2014)。それらの発現は、転移および長期全生存期間の不良に関連している。
神経膠芽腫(多形神経膠芽腫またはGBMも)において、EGFR−Viiiは、20%の腫瘍によって発現される(Sugawa,Ekstrand et al.1990,Brennan,Verhaak et al.2013)。GBMにおけるEGFR−Viiiの発現は、たった7%のGBM腫瘍においてEGFR変異型と共発現される他のRTK癌遺伝子の発現と相互排他的である傾向がある(Furnari,Cloughesy et al.2015)。これらのデータは、他の発癌ドライバーと比較して、GBMにおけるEGFR−Viiiがどのように主要かつ相互排他的な発現パターンを有するかを示す。EGFR−Viiiは、約30%のSCCHN腫瘍(Sok,Coppelli et al.2006、Keller,Shroyer et al.2010、Wheeler,Suzuki et al.2010、Tinhofer,Klinghammer et al.2011、Wheeler,Egloff et al.2015)および10%の扁平上皮NSCLC(Ji,Zhao et al.2006、Sasaki,Kawano et al.2007)によっても発現され、抗EGFR抗体のセツキシマブを含む現在の治療法に対する耐性に関連している(Sok,Coppelli et al.2006,Tinhofer,Klinghammer et al.2011)。正常な組織は、この発癌受容体変異型を発現しない。
HER2−S310Fは、全腫瘍の約0.5%によって発現される、ヒト腫瘍において発現されるHER2の最も一般的な突然変異である。HER2−S310Fの発現は、HER2増幅の発現と相互排他的である。HER2−S310Fは、高度に発癌性であり、BaF3細胞(マウスインターロイキン−3(IL−3)依存性プロB細胞株)をIL−3非依存性に形質転換し、インビボで腫瘍成長を促進する。
EGFRおよびHER2のエクソン20内の短い挿入は、肺腺癌腫瘍および他の腫瘍群によって発現される。ErbBエクソン20挿入変異体は、4〜5%の肺腺癌腫瘍によって発現される。例としては、HER2−YVMA、EGFR−SVD、およびEGFR−NPHが挙げられる。これらのErbBエクソン20挿入変異体は、高度に発癌性であり、BaF3細胞をIL−3非依存性に形質転換し、インビボで腫瘍成長を促進する。
ErbB阻害剤は、いくつかの癌のための既知の治療である。しかしながら、全ての患者がこの治療に十分に応答するわけではない。したがって、既知の療法に対する癌患者の可変応答性に対処することができる新たな療法の長年にわたる必要性が当該技術分野において存在する。本明細書に開示される組成物および方法の開発の前に存在したため、本開示は、標準治療のこれらの欠点のいくつかを克服することができる。
定義
別段の指定がない限り、以下の一般的な定義は、説明による本開示の化合物に適用される。
本明細書で使用される場合、「本開示の化合物」という用語は、式I〜XVにより表される化合物、および本明細書に開示される例のいずれかを指す。
「互いに独立して」とは、基が任意の化合物において2回以上生じる場合、各発生についてのその定義が任意の他の発生とは無関係であることを意味すると理解される。
破線(または結合に対して直角である波)は、残基の結合部位(すなわち、部分式)を示すとさらに理解される。
「共有結合」であると定義される基は、その2つの隣接基間の直接結合を指すことも理解する。
基Zに関する以下の定義は、以下に引用される実施形態のそれぞれに適用される:−(NR45)と組み合わせて「3〜6員ヘテロシクロアルキル」という用語は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指し、N原子の数は、0、1、2であり、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、2である。3〜6員ヘテロシクロアルキル基の例としては、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキルは、1つまたは2つのO原子を有する5員ヘテロシクロアルキル、例えば、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ジオキサニルを含む。
「部分的芳香族」環系は、全環系にわたって完全にコンジュゲートされていない1つ以上の不飽和を有する環系である。
−(NR67)、−(CHR67)と組み合わせて「3〜6員ヘテロアリール」という用語は、3つ、4つ、5つ、または6つの環原子(例えば、C、N、O、およびSから選択されるか、またはC、N、およびOから選択されるか、またはCおよびNから選択される5つの環原子、N原子の数は、0、1、2、または3であり、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である)を有する(完全な)芳香族環系を指す。「ヘテロアリール」の例としては、フリル、イミダゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル(ピラジル)、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、チアゾリル、チエニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、「ヘテロアリール」の例としては、ピロリルおよびイミダゾリルが挙げられる。
−(NR67)、−(CHR67)と組み合わせて「3〜9員ヘテロシクロアルキル」という用語は、C、N、O、またはS(例えば、C、N、またはO、N原子の数は、0、1、2、または3であり、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である)から選択される3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、または9つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。3〜9員ヘテロシクロアルキルに関連して「単環」という用語は、単一環を形成する3〜9つの環原子を指す。そのような単環の例としては、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル、オキセパニル、チエパニル、アゼパニル、ジアゼパニル、オキサゼパニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、単環は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニルを含む。
3〜9員ヘテロシクロアルキルに関連して「縮合二環」という用語は、2つの隣接する原子を共有している(すなわち、1つの結合)2つまたは3つの環(例えば2つの環)を形成し、縮合環系の少なくとも1つの環が1つ以上のヘテロ原子(例えば、N、O、およびSから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子)を含有する、C、N、O、およびSから選択される3〜9つの環原子を指す。縮合ヘテロビシクリル(heterobicycly)基のいくつかの非限定的な例としては、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、3−アザビシクロ[3.3.0]オクチル、3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、3−アザ−7−オキサビシクロ[3.3.0]オクチル、2,6−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,8−ジアザ−5−オキサビシクロ[4.3.0]ノニル、4,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,7−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−チア−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル等が挙げられる。
3〜9員ヘテロシクロアルキルに関連して「架橋二環」という用語は、カルボシクリル(carbocyclyl)またはヘテロシクリルを有する環系を形成する3〜9つの環原子を指し、環の2つの隣接しない原子がC、N、O、およびS(例えば、C、N、またはO)から選択される少なくとも1つ(例えば1つまたは2つ)の原子によって連結される(架橋される)が、但し、少なくとも1つのヘテロ原子が存在することを条件とする。そのような架橋環系の例としては、ビシクロ[3.3.1]ノナニル、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル)が挙げられる。
3〜9員ヘテロシクロアルキルに関連して「スピロ環」という用語は、そのそれぞれが独立してカルボシクリルまたはヘテロシクリルから選択される2つの環を有する環系を形成する3〜9つの環原子を指し、2つの環は1つの原子を共有する。そのようなスピロ環系の例としては、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する、スピロペンタニル、スピロ[2.3]ヘキサニル、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[3.4]オクタニル、スピロ[4.4]ノナニル、スピロ[3.5]ノナニル、スピロ[4.5]デカニル(例えば、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[4.4]ノナニル)が挙げられる。いくつかの実施形態では、例としては、ジアザスピロ[3.3]ヘプタニル、オキサ−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、ジアザスピロ[4.4]ノナニル、オキサ−アザスピロ[4.4]ノナニルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「ハロゲン」または「ハル」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨード(例えば、フルオロまたはクロロ)であり得る。
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、完全に飽和された分枝状または非分枝状炭化水素部分を指す。「C1-4アルキル」という用語は、1つ、2つ、3つ、または4つの炭素原子を有する完全に飽和された分枝状または非分枝状炭化水素部分を指す。アルキルの代表的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチルが挙げられるが、これらに限定されない。基Lに関連して、「直鎖状または分枝状C1-4アルキル」という用語は、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−を指す。
本開示の方法によると、例示的な対象は哺乳動物である。いくつかの実施形態では、例示的な対象はヒトである。例示的な対象は、男性または女性であり得る。例示的な対象は、任意の年齢のもの(胎児、新生児、小児、青年、または成人)である。いくつかの実施形態では、対象は成人である。例示的な対象は、健康であり得、例えば、本開示の健康な対象は、本開示の方法の1つ以上ステップが行われる臨床試験に参加し得る。ある特定の実施形態では、例示的な対象は、少なくとも1つの良性または悪性腫瘍を有し得る。いくつかの実施形態では、例示的な対象は、少なくとも1つの癌形態または癌型を有する。本開示の方法の対象は、癌と診断された患者、癌の治療を受けている患者、研究および/もしくは臨床研究の参加予定者、ならびに/または研究および/もしくは臨床研究に包含するために選ばれた、またはそれから除外される参加者であり得る。
本開示の方法によると、「哺乳動物」という用語は、ヒト、家畜および農場動物、ならびに動物園、スポーツ、もしくはペット動物、例えば、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ウサギ等を含む任意の哺乳動物(例えばヒト)を指す。
「予防」または「予防すること」という用語は、疾患(例えば癌)の症状または合併症の発症を低減または排除することを指す。いくつかの実施形態では、そのような予防には、治療有効量の本明細書に開示される化合物(例えば、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩)、または本明細書に開示される医薬組成物(例えば、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物)を、それを必要とする対象(例えば哺乳動物(例えばヒト)に投与するステップが含まれる。
「治療」または「治療すること」という用語は、療法および治癒を包含することを意図する。いくつかの実施形態では、そのような治療には、治療有効量の本明細書に開示される化合物(例えば、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩)、または本明細書に開示される医薬組成物(例えば、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物)を、それを必要とする対象(例えば哺乳動物(例えばヒト)に投与するステップが含まれる。いくつかの実施形態では、「治療すること」または「治療」という用語は、治療上の処置手段を指し、目的は、標的の病的状態または障害を緩徐する(軽減する)ことである。治療を必要とするものには、すでに障害をもつもの、および障害を有しやすいものが含まれる。例えば、本開示の方法により癌を治療する場合、対象または哺乳動物は、本開示の方法による治療量のErbB阻害剤を受けた後、患者が以下のうちの1つ以上における観察可能なおよび/もしくは測定可能な低減またはその不在を示す場合、癌が良好に治療される:癌細胞の数の低減もしくは癌細胞の不在、増殖もしくは癌細胞の生存の低減、ならびに/または特定の感染に関連する症状のうちの1つ以上のある程度の緩和、罹患率および死亡率の低減、ならびに生活の質の問題の改善。疾患における良好な治療および改善を評価するための上記のパラメータは、医師に知られている慣例の手順によって容易に測定することができる。
本開示の方法によると、本開示の突然変異を有する対象は、治療有効量の本開示の組成物、II型ErbB阻害剤、EGFR−Viii選択的薬剤/阻害剤、またはNT−113 I型阻害剤を投与することにより癌が治療され得る。「治療有効量」という用語は、対象または哺乳動物における疾患または障害(例えば癌)を「治療する」のに有効な本開示の組成物、II型ErbB阻害剤、EGFR−Viii選択的薬剤/阻害剤、またはNT−113 I型阻害剤の量を指す。前述の「治療すること」の定義を参照されたい。
本開示の方法によると、II型ErbB阻害剤は、小分子を含み得る。「小分子」は、本明細書において、約1500ダルトンを下回る分子量を有すると定義される。
本開示の方法によると、突然変異は、対象からの核酸またはアミノ酸配列のいずれかを分析することにより検出され得る。核酸および/またはアミノ酸配列は、配列分析の前に単離され得る。
「核酸」および「ポリヌクレオチド」という用語は、本明細書において、1本鎖または2本鎖のRNA、DNAまたは混合ポリマーを指すように同義に使用される。ポリヌクレオチドは、ポリペプチドを発現する、または発現するように適応され得るゲノム配列、ゲノム外およびプラスミド配列、およびより小さい操作された遺伝子セグメントを含み得る。
「単離された核酸」は、天然配列に自然に伴う、他のゲノムDNA配列、ならびにリボソームおよびポリメラーゼなどのタンパク質または複合体から実質的に分離される核酸である。本用語は、その天然に生じる環境から取り除かれた核酸配列を包含し、組換えまたはクローニングされたDNA単離体、および化学的に合成された類似体または異種系により生物学的に合成された類似体を含む。実質的に純粋な核酸は、核酸の単離された形態を含む。これは、核酸を最初に単離されたと称し、単離された核酸に後に付加された遺伝子または配列を除外しない。
「ポリペプチド」という用語は、その従来の意味において、すなわち、アミノ酸の配列として使用される。ポリペプチドは、産物の特定の長さに限定されない。ペプチド、オリゴペプチド、およびタンパク質は、ポリペプチドの定義内に含まれ、そのような用語は、本明細書において、別段の指示がない限り、同義に使用され得る。この用語はまた、ポリペプチドの発現後修飾、例えば、天然に生じるおよび非天然に生じる両方の、グリコシル化、アセチル化、リン酸化等、ならびに当該技術分野で既知の他の修飾を指さないか、または除外する。ポリペプチドは、タンパク質全体またはその部分であり得る。
「単離されたポリペプチド」は、特定され、その自然環境の構成成分から分離され、かつ/または回収されたものである。いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、(1)ローリー法により決定されるポリペプチドの95重量%超まで(例えば、99重量%超)、(2)スピニングカップ配列決定装置の使用によりN末端または内部アミノ酸配列の少なくとも15の残基を得るのに十分な程度まで、または(3)クマシーブルーもしくは銀染色を使用して、還元もしくは非還元条件下で、SDS−PAGEにより均質まで精製される。単離されたポリペプチドは、ポリペプチドの自然環境の少なくとも1つの構成成分が存在しないため、組換え細胞内のインサイツでのポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、単離されたポリペプチドは、少なくとも1つの精製ステップにより調製される。
「天然配列」のポリヌクレオチドは、自然に由来するポリヌクレオチドと同じヌクレオチド配列を有するものである。「天然配列」のポリペプチドは、自然(例えば任意の種)に由来するポリペプチドと同じアミノ酸配列を有するもの(例えばEGFR)である。そのような天然配列のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、自然から単離され得るか、または組換えもしくは合成手段によって産生され得る。
ポリヌクレオチド「変異型」は、本用語が本明細書で使用される場合、1つ以上の置換、欠失、付加、および/または挿入において、本明細書の開示されるポリヌクレオチドとは異なるポリヌクレオチドである。
ポリペプチド「変異型」は、本用語が本明細書で使用される場合、1つ以上の置換、欠失、付加、および/もしくは挿入、または反転において、本明細書の開示されるポリペプチドとは異なるポリペプチドドである。そのような変異型は、天然に生じる、非天然に生じてもよいか、または合成により生成されてもよい。
本開示のEGFR突然変異(または変異型)は、得られるタンパク質の機能を改変するアミノ酸配列の1つ以上の置換、欠失、付加、および/もしくは挿入、または反転を含み得る。突然変異は、例えば、核酸またはアミノ酸配列と野生型配列との比較またはアライメントにより検出され得る。
ポリヌクレオチドおよびポリペプチド配列を比較する場合、2つの配列は、以下に記載されるように、最大一致についてアライメントされたとき、2つの配列におけるヌクレオチドまたはアミノ酸の配列が同じである場合、「同一」であると言われる。2つの配列間の比較は、配列類似性の局所領域を特定し、比較するために比較枠にわたって配列を比較することにより行われる。本明細書で使用される場合、「比較枠」は、少なくとも約20(例えば、30〜約75または40〜約50)の隣接位置のセブメントを指し、配列は、2つの配列が最適にアライメントされた後に、同じ数の隣接位置の参照配列と比較され得る。
比較のための配列の最適なアライメントは、デフォルトのパラメータを使用して、Lasergene suite of bioinformaticsソフトウェア(DNASTAR,Inc.,Madison,WI)のMegalignプログラムを使用して実施され得る。このプログラムは、以下の参考文献に記載されるいくつかのアライメントスキームを具体化している:Dayhoff,M.O.(1978)A model of evolutionary change in proteins − Matrices for detecting distant relationships.In Dayhoff,M.O.(ed.)Atlas of Protein Sequence and Structure,National Biomedical Research Foundation,Washington DC Vol.5,Suppl.3,pp.345−358、Hein J.(1990)Unified Approach to Alignment and Phylogenes pp.626−645 Methods in Enzymology vol.183,Academic Press,Inc.,San Diego,CA、Higgins,D.G.and Sharp,P.M.(1989)CABIOS 5:151−153、Myers,E.W.and Muller W.(1988)CABIOS 4:11−17、Robinson,E.D.(1971)Comb.Theor 11:105、Santou,N.Nes,M.(1987)Mol.Biol.Evol.4:406−425、Sneath,P.H.A.and Sokal,R.R.(1973)Numerical Taxonomy − the Principles and Practice of Numerical Taxonomy,Freeman Press,San Francisco,CA、Wilbur,W.J.and Lipman,D.J.(1983)Proc.Natl.Acad.,Sci.USA 80:726−730。
比較のための配列の最適なアライメントは、Smith and Waterman(1981)Add.APL.Math 2:482の局所同一性アルゴリズムにより、Needleman and Wunsch(1970)J.Mol.Biol.48:443の同一性アライメントアルゴリズムにより、Pearson and Lipman(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:2444の類似性検索法により、これらのアルゴリズムのコンピュータ実装により(Wisconsin Genetics Software Package,Genetics Computer Group(GCG),575 Science Dr.,Madison,WIのGAP、BESTFIT、BLAST、FASTA、およびTFASTA)、または調査により実施され得る。
パーセント配列同一性および配列類似性を決定するのに好適なアルゴリズムの一例は、BLASTおよびBLAST 2.0アルゴリズムであり、これらは、それぞれ、Altschul et al.(1977)Nucl.Acids Res.25:3389−3402およびAltschul et al.(1990)J.Mol.Biol.215:403−410に記載されている。BLASTおよびBLAST 2.0は、例えば、本開示のポリヌクレオチドおよびポリペプチドのパーセント配列同一性を決定するために、本明細書に記載のパラメータを用いて使用され得る。BLAST分析を行うためのソフトウェアは、National Center for Biotechnology Informationを通して公的に入手可能である。
いくつかの実施形態では、累積スコアは、ヌクレオチド配列については、パラメータM(一対の一致残基のリワードスコア;常に>0)およびN(一対のミスマッチ残基のペナルティスコア;常に<0)を使用して計算することができる。各方向におけるワードヒットの拡張は、累積アライメントスコアがその最大達成値から量Xだけ低下する場合、累積スコアが1つ以上の負のスコア残基アライメントの蓄積によりゼロ以下になる場合、またはいずれかの配列が終わりに達する場合、停止する。BLASTアルゴリズムのパラメータW、T、およびXは、アライメントの感度および速度を決定する。BLASTNプログラム(ヌクレオチド配列について)は、ワード長(W)11、期待値(E)10、そしてBLOSUM62スコアマトリックス(Henikoff and Henikoff(1989)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:10915を参照されたい)アルゴリズムは、(B)50、期待値(E)10、M=5、N=−4、および両鎖の比較をデフォルトとして使用する。
アミノ酸配列については、スコアマトリックスは、累積スコアを計算するために使用され得る。各方向におけるワードヒットの拡張は、累積アライメントスコアがその最大達成値から量Xだけ低下する場合、累積スコアが1つ以上の負のスコア残基アライメントの蓄積によりゼロ以下になる場合、またはいずれかの配列が終わりに達する場合、停止する。BLASTアルゴリズムのパラメータW、T、およびXは、アライメントの感度および速度を決定する。
1つのアプローチでは、「配列同一性のパーセンテージ」は、少なくとも20の位置の比較枠にわたって2つの最適にアライメントされた配列を比較することによって決定され、比較枠におけるポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列の一部は、2つの配列の最適なアライメントの参照配列(付加または欠失を含まない)と比較して、20パーセント以下(例えば、5〜15パーセントまたは10〜12パーセント)の付加または欠失(すなわち、ギャップ)を含み得る。同一の核酸塩基またはアミノ酸残基が両配列で生じる位置数を決定して、一致位置数を得、一致位置数を参照配列の総位置数(すなわち、枠サイズ)で割り、結果を100で掛けて、配列同一性のパーセンテージを得ることによって計算される。
配列
本開示の野生型EGFR配列は、以下のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり得る:
Figure 2022502496
(配列番号1、上皮成長因子受容体[Homo sapiens]およびGenbank受入番号.CAA25240に相当する)。
本開示の野生型HER2受容体配列は、以下のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり得る:
Figure 2022502496
(配列番号2、受容体チロシン−タンパク質キナーゼerbB−2アイソフォームa前駆体[Homo sapiens]およびGenBank受入番号NP_004439に相当する)。
本開示の野生型HER2受容体配列は、以下のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり得る:
Figure 2022502496
(配列番号3、受容体チロシン−タンパク質キナーゼerbB−2アイソフォームb[Homo sapiens]およびGenBank受入番号NP_001005862に相当する)。
本開示の野生型HER2受容体配列は、以下のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり得る:
Figure 2022502496
(配列番号4、受容体チロシン−タンパク質キナーゼerbB−2アイソフォームc[Homo sapiens]およびGenBank受入番号NP_001276865に相当する)。
本開示の野生型HER2受容体配列は、以下のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり得る:
Figure 2022502496
(配列番号5、受容体チロシン−タンパク質キナーゼerbB−2アイソフォームd前駆体[Homo sapiens]およびGenBank受入番号NP_001276866に相当する)。
本開示の野生型HER2受容体配列は、以下のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり得る:
Figure 2022502496
(配列番号6、受容体チロシン−タンパク質キナーゼerbB−2アイソフォームe[Homo sapiens]およびGenBank受入番号NP_001276867に相当する)。
本出願を通して与えられた定義に基づいて、当業者は、どの組み合わせが合成的に実現可能かつ現実的であるか、例えば、互いに直接連結されるヘテロ原子をもたらす基の組み合わせは企図されないことが分かる。
本開示の化合物
いくつかの態様では、本開示は、式I
Figure 2022502496
の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を対象とし、式中、Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり、
2は、共有結合、−O−、−NH−、−NCH3−、または−C≡C−であり、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルであり、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
Xは、式(i)a
Figure 2022502496
の基であり、式中、Arは、6員アリールまたはN−ヘテロアリールであり、これは、非置換であるか、またはハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、−CF3、および−OCF3から選択される基のうちの1つ以上で置換されており、
1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハル(例えば、共有結合または−CH2−)で置換されている。
いくつかの実施形態では、式Iの化合物は、Xが、式(i)a(L1は−CH2−であり、Arは3−フルオロベンジルであり、R1はCH2=CH−であり、Y2はOであり、Lはプロピルであり、Zは4−モルホリノ、つまり、N−{4−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−1H−インダゾール−5−イルアミノ]−7−[3−(4−モルホリノ)プロポキシ]−キナゾリン−6−イル}−アクリルアミドである)である化合物ではない。
いくつかの実施形態では、式(i)aの化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体のArは、式(i)b
Figure 2022502496
の基であり、式中、X2、X2‘、X4、およびX4’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であるが、但し、X2、X2‘、X4、およびX4’のうちの少なくとも2つが−CH=であることを条件とする。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、−CH=であるX基に結合される。
いくつかの実施形態では、X2、X2‘、X4、およびX4’のうちの2つ、3つ、または全てが−CH=であり、したがって、式(i)bのArは、フェニル、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、およびピラジン(例えば、フェニル、ピリジニル、およびピラジニル、またはフェニル)から選択される。
いくつかの実施形態では、式(i)bのArは、フェニル基a(例えば、a1)である。
Figure 2022502496
いくつかの実施形態では、式Ia’のArは、基bまたはc(例えば、b1またはc1)のうちの1つであり、ピリジンは、環窒素に対してオルトまたはメタ位置で連結される。
Figure 2022502496
いくつかの実施形態では、式(i)bのArは、基dまたはe(例えば、d1またはe1)のうちの1つであり、ピリミジンは、環窒素に対してオルトまたはメタ位置で連結される。
Figure 2022502496
いくつかの実施形態では、式(i)bのArは、基f(例えば、f1)である。いくつかの実施形態では、式(i)bのArは、ピラジン基g(例えば、g1)である。
Figure 2022502496
いくつかの実施形態では、X4およびX4’は、−CH=である。いくつかの実施形態では、Ar基は、a(X2、X2‘、X4、およびX4’は、−CH=である)であるか、またはb(X2’、X4、およびX4’は、−CH=であり、X2は、−N=である)であるか、またはc(X2’は、−N=であり、X2、X4、およびX4’は、−CH=であるか、または環f(式中、X2およびX2’は、−N=であり、X4およびX4’は、−CH=である(例えば、基aもしくはbもしくはc、または基a)。
式Iの化合物のいくつかの実施形態では、L1は、インダゾール二環とArとの間にリンカーを形成する。いくつかの実施形態では、L1は、共有結合である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−、または−CH(CH3)−、または−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−CH2−、−CH2−CH(CH3)−、または−CH2−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−、−CH2−CH2−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−である。
いくつかの実施形態では、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-4アルキル、シクロプロピル、またはテトラヒドロフリル(例えば、HもしくはC1-4アルキルまたはCH3)である。
いくつかの実施形態では、基Zは、上記で定義される通りである。式Iの化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキル(−(NR45)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、または2である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜6員ヘテロシクロアルキル基の例としては、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキルは、1つまたは2つのO原子を有する5員ヘテロシクロアルキル、例えば、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ジオキサニルを含む。
式Iの化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロアリール(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO、またはCおよびN)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子(例えば、3つ、4つ、または5つの環原子)を有する(完全な)芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。「ヘテロアリール」の例としては、フリル、イミダゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル(ピラジル)、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、チアゾリル、チエニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、「ヘテロアリール」の例としては、ピロリル、イミダゾリルが挙げられる。
式Iの化合物のいくつかの実施形態では、3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3〜9つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)の例としては、単環、例えば、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル、オキセパニル、チエパニル、アゼパニル、ジアゼパニル、オキサゼパニル(例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル);縮合環系、例えば、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、3−アザビシクロ[3.3.0]オクチル、3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、3−アザ−7−オキサビシクロ[3.3.0]オクチル、2,6−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,8−ジアザ−5−オキサビシクロ[4.3.0]ノニル、4,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,7−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−チア−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル等;架橋環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する、ビシクロ[3.3.1]ノナニル、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(例えば、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル);スピロ環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する(例えば、ジアザスピロ[3.3]ヘプタニル、オキサ−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、ジアザスピロ[4.4]ノナニル、オキサ−アザスピロ[4.4]ノナニル)、スピロペンタニル、スピロ[2.3]ヘキサニル、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[3.4]オクタニル、スピロ[4.4]ノナニル、スピロ[3.5]ノナニル、スピロ[4.5]デカニル(例えば、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[4.4]ノナニル)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-4アルキルである)、または−(NR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)、または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)を形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環または架橋二環であり、非置換であるか、またはC1-4アルキルで置換されている。
いくつかの実施形態では、−(NR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはClであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、−(CHR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、Rdは、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはCl(例えば、Hまたは−CH3)であり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
式Iの化合物のいくつかの実施形態では、以下の基R1の変形が含まれる。いくつかの実施形態では、R1は、−CRb=CHRaであり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−ハルまたは−C(ハル)=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−C≡CHまたは−C≡C−CH3である。
いくつかの実施形態では、基LおよびY2は、基Zをキナゾリンコアに連結する。いくつかの実施形態では、Y2は、共有結合である。いくつかの実施形態では、Y2は、−O−である。いくつかの実施形態では、Y2は、−NH−または−NCH3−である。いくつかの実施形態では、Y2は、−C≡C−である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0、1、または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22、または−C(CH32−である。
いくつかの態様では、本開示は、式I
Figure 2022502496
の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を対象とし、式中、Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり、
2は、共有結合、−O−、−NH−、−NCH3−、または−C≡C−であり、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-4アルキルである)、または−(NR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)、または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環または架橋二環であり、非置換であるか、またはC1-4アルキルで置換されており、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3(例えば、−CRb=CHRa)であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
Xは、式(ii)a
Figure 2022502496
の基であり、式中、X2およびX2‘は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されている。
式Iの化合物のいくつかの実施形態では、以下の基R1の変形が含まれ、これは、上述の実施形態のそれぞれに適用される。いくつかの実施形態では、R1は、−CRb=CHRaであり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−ハルまたは−C(ハル)=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−C≡CHまたは−C≡C−CH3である。
いくつかの実施形態では、Xは、以下の式(ii)b(例えば、(ii)cまたは(ii)c’)
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、nは、0または1である。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。
いくつかの実施形態では、X2は、−CH=であり、X2’は、−N=であるか、またはX2’は、−CH=であり、X2は、−N=である。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、またはハルであり(例えば、R2は、Hまたはハルである)、R2’は、Hである。
いくつかの実施形態では、Xは、以下の式(ii)d、(ii)e、(ii)f
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、nは、1または2である。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、基Xは、
Figure 2022502496
であり、式中、R2は、H、C1-6アルキル、またはハル(例えば、H、−CH3、F、またはCl)であり、nは、1または2である。
いくつかの実施形態では、R4およびR5は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキル(例えば、メチル)である。
式Iの化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロアリールは、C、N、O、およびS(例えば、C、N、およびOまたはCおよびN)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子(例えば5つの環原子)を有する(完全な)芳香族環系を指し、N原子の数は、0、1、2、または3(例えば、0または1)であり、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。「ヘテロアリール」の例としては、フリル、イミダゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル(ピラジル)、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、チアゾリル、チエニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、「ヘテロアリール」の例としては、ピロリル、イミダゾリルが挙げられる。
式Iの化合物のいくつかの実施形態では、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、またはO)から選択される3〜9つ(例えば、5〜7つの環原子)を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指し、N原子の数は、0、1、2、または3(例えば、0または1)であり、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜8員ヘテロシクロアルキルの例としては、単環および架橋二環が挙げられる。単環は、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル、オキセパニル、チエパニル、アゼパニル、ジアゼパニル、オキサゼパニル(例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル);架橋環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する、ビシクロ[3.3.1]ノナニル、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(例えば、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル)を含む。
いくつかの実施形態では、Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキルである)、または−(NR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に、0、1つ、2つ、もしくは3つのN原子および0、1つ、もしくは2つのO原子を含有する5員ヘテロアリール、または0、1つ、2つ、もしくは3つのN原子および0、1つ、もしくは2つのO原子を含有する5〜7員ヘテロシクロアルキルを形成し、5〜7員ヘテロシクロアルキルは、単環または架橋二環であり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、もしくは−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、−(NR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはCl(例えば、Hまたは−CH3)であり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、Y2は、共有結合である。いくつかの実施形態では、Y2は、−O−である。いくつかの実施形態では、Y2は、−NH−またはNCH3−である。いくつかの実施形態では、Y2は、−C≡C−である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0、1、または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、本開示は、式IIまたはIII
Figure 2022502496
の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を対象とし、式中、Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキル)であり、
2は、共有結合、−O−、−NH−、−NCH3−、または−C≡C−であり、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルであり、
aおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3(例えば、H)であり、Reは、Hまたはメチルであり、Xは、式(ii)a
Figure 2022502496
の基であり、式中、X2およびX2‘は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3(例えば、Hまたはハル)である。
いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−、−CH(CH3)−、または−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−CH2−、−CH2−CH(CH3)−、または−CH2−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−、−CH2−CH2−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−である。
いくつかの実施形態では、式IIの化合物は、Xが、式(i)a(L1は−CH2−であり、Arは3−フルオロベンジルであり、R1はCH2=CH−であり、Y2はOであり、Lはプロピルであり、Zは4−モルホリノ、つまり、N−{4−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−1H−インダゾール−5−イルアミノ]−7−[3−(4−モルホリノ)プロポキシ]−キナゾリン−6−イル}−アクリルアミドである)である化合物ではない。いくつかの実施形態では、Xは、以下の式(ii)b(例えば、(ii)cまたは(ii)c’)
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、nは、1または2である。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−CH=であり、X2’は、−N=であるか、またはX2’は、−CH=であり、X2は、−N=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、またはハル(例えば、H、−CH3、F、またはCl、およびHまたはF)である。
いくつかの実施形態では、Xは、以下の式(ii)d、(ii)e、(ii)f
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、nは、1または2である。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−CH=であり、X2’は、−N=であるか、またはX2’は、−CH=であり、X2は、−N=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、またはハル(例えば、H、−CH3、F、またはCl、およびHまたはF)である。
式IIまたはIIIの化合物のいくつかの実施形態では、基Xは、以下の式(ii)g、(ii)h、(ii)i
Figure 2022502496
を有し、式中、R2は、H、C1-6アルキル、またはハル(例えば、H、−CH3、F、またはCl)であり、nは、1または2である。
式IIまたはIIIの化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキル(−(NR45)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、または2である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜6員ヘテロシクロアルキル基の例としては、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキルは、1つまたは2つのO原子を有する5員ヘテロシクロアルキル、例えば、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ジオキサニルを含む。
式IIまたはIIIの化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロアリール(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO、またはCおよびN)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子(例えば、3つ、4つ、または5つの環原子)を有する(完全な)芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。「ヘテロアリール」の例としては、フリル、イミダゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル(ピラジル)、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、チアゾリル、チエニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、「ヘテロアリール」の例としては、ピロリル、イミダゾリルが挙げられる。
式IIまたはIIIの化合物のいくつかの実施形態では、3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3〜9つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)の例としては、単環、例えば、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル、オキセパニル、チエパニル、アゼパニル、ジアゼパニル、オキサゼパニル(例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル);縮合環系、例えば、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、3−アザビシクロ[3.3.0]オクチル、3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、3−アザ−7−オキサビシクロ[3.3.0]オクチル、2,6−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,8−ジアザ−5−オキサビシクロ[4.3.0]ノニル、4,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,7−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−チア−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル等;架橋環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する、ビシクロ[3.3.1]ノナニル、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(例えば、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル);スピロ環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する(例えば、ジアザスピロ[3.3]ヘプタニル、オキサ−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、ジアザスピロ[4.4]ノナニル、オキサ−アザスピロ[4.4]ノナニル)、スピロペンタニル、スピロ[2.3]ヘキサニル、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[3.4]オクタニル、スピロ[4.4]ノナニル、スピロ[3.5]ノナニル、スピロ[4.5]デカニル(例えば、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[4.4]ノナニル)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、式IIまたはIIIの化合物の基Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-4アルキルである)、または−(NR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)、または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)を形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環または架橋二環であり、非置換であるか、またはC1-4アルキルで置換されている。
いくつかの実施形態では、−(NR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはCl(例えば、Hまたは−CH3)であり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、Y2は、共有結合である。いくつかの実施形態では、Y2は、−O−である。いくつかの実施形態では、Y2は、−NH−またはNCH3−である。いくつかの実施形態では、Y2は、−C≡C−である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。
いくつかの実施形態では、式IIの化合物は、式IIa
Figure 2022502496
のものであり、式中、Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキル)であり、
m3は、1または2(例えば、1)である。
2は、共有結合、−O−、−NH−、−NCH3−、または−C≡C−であり、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルであり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3(例えば、Hまたはハル)である。
式IIaの化合物のいくつかの実施形態では、Lは、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)であり、いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。
式IIaの化合物のいくつかの実施形態では、Y2は、−O−、−NH−、−NMe−、または−C≡C−(例えば、−O−、−NMe−、または−C≡C−)である。
式IIaの化合物のいくつかの実施形態では、Zは、−(NR45)であり、式中、R4およびR5は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキル(例えば、Me)である。いくつかの実施形態では、Zは、−(NR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する窒素と一緒に、3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせ(例えば、単環または二環)である。いくつかの実施形態では、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、二環である。いくつかの実施形態では、−(NR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはClであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。いくつかの実施形態では、−(NR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、X7は、−NH−または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、式IIまたはIIaの化合物は、式IIb
Figure 2022502496
のものであり、式中、Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキル)であり、
2は、共有結合、−O−、−NH−、−NCH3−、または−C≡C−であり、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルであり、
2は、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3(例えば、Hまたはハル)である。
式IIbの化合物のいくつかの実施形態では、Lは、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。
式IIbの化合物のいくつかの実施形態では、Y2は、−O−、−NH−、−NMe−、または−C≡C−である。
式IIbの化合物のいくつかの実施形態では、R2は、Fである。
式IIbの化合物のいくつかの実施形態では、Zは、−(NR45)であり、式中、R4およびR5は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキル(例えば、Me)である。いくつかの実施形態では、Zは、−(NR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する窒素と一緒に、3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせ(例えば、単環または二環)である。いくつかの実施形態では、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、二環である。いくつかの実施形態では、−(NR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはClであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。いくつかの実施形態では、−(NR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、X7は、−NH−または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、式II、IIa、またはIIbの化合物は、式IIc、IId、またはIIe
Figure 2022502496
のものであり、式中、Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキル)であり、
R’’’は、HまたはMeであり、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルであり、
2は、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3(例えば、Hまたはハル)である。
式IIc、IId、またはIIeの化合物のいくつかの実施形態では、Lは、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。
式IIc、IId、またはIIeの化合物のいくつかの実施形態では、R2は、Fである。
式IIc、IId、またはIIeの化合物のいくつかの実施形態では、Zは、−(NR45)であり、式中、R4およびR5は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキル(例えば、Me)である。いくつかの実施形態では、Zは、−(NR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する窒素と一緒に、3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせ(例えば、単環または二環)である。いくつかの実施形態では、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、二環である。いくつかの実施形態では、−(NR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはClであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。いくつかの実施形態では、−(NR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、X7は、−NH−または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、本開示は、Y2が共有結合である上記の式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を対象とし、これは、以下の式IV
Figure 2022502496
を有し、式中、L1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−ハルまたは−C(ハル)=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−C≡CHまたは−C≡C−CH3である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、L1は、共有結合である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−、−CH(CH3)−、または−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−CH2−、−CH2−CH(CH3)−、または−CH2−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−、−CH2−CH2−である。いくつかの実施形態では、−CH2−。
いくつかの実施形態では、化合物IVは、以下の式IV−1
Figure 2022502496
(例えば、以下の式IV−1aまたはIV−1bのうちの1つ)
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−ハルまたは−C(ハル)=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−C≡CHまたは−C≡C−CH3である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、化合物IVは、以下の式
Figure 2022502496
のうちの1つを有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−ハルまたは−C(ハル)=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−C≡CHまたは−C≡C−CH3である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、化合物IVは、以下の式
Figure 2022502496
のうちの1つを有し、式中、R1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−ハルまたは−C(ハル)=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−C≡CHまたは−C≡C−CH3である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0、1、または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
式IV、IV−1、およびIV−1a〜IV−1lの化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキル(−(NR45)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、または2である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜6員ヘテロシクロアルキル基の例としては、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキルは、1つまたは2つのO原子を有する5員ヘテロシクロアルキル、例えば、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ジオキサニルを含む。
式IV、IV−1およびIV−1a〜IV−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロアリール(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO、またはCおよびNから選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子(例えば、3つ、4つ、または5つの環原子)を有する(完全な)芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。「ヘテロアリール」の例としては、フリル、イミダゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル(ピラジル)、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、チアゾリル、チエニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、「ヘテロアリール」の例としては、ピロリル、イミダゾリルが挙げられる。
式IV、IV−1およびIV−1a〜IV−1lの化合物のいくつかの実施形態では、3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3〜9つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)の例としては、単環、例えば、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル、オキセパニル、チエパニル、アゼパニル、ジアゼパニル、オキサゼパニル(例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル);縮合環系、例えば、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、3−アザビシクロ[3.3.0]オクチル、3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、3−アザ−7−オキサビシクロ[3.3.0]オクチル、2,6−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,8−ジアザ−5−オキサビシクロ[4.3.0]ノニル、4,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,7−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−チア−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル等;架橋環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する、ビシクロ[3.3.1]ノナニル、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(例えば、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル);スピロ環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する(例えば、ジアザスピロ[3.3]ヘプタニル、オキサ−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、ジアザスピロ[4.4]ノナニル、オキサ−アザスピロ[4.4]ノナニル)、スピロペンタニル、スピロ[2.3]ヘキサニル、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[3.4]オクタニル、スピロ[4.4]ノナニル、スピロ[3.5]ノナニル、スピロ[4.5]デカニル(例えば、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[4.4]ノナニル)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、−(NR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはClであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、−(CHR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、Rdは、HまたはC1-4アルキルである。
式IV、IV−1およびIV−1a〜IV−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-4アルキルである)、または−(NR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)、または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)を形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環または架橋二環であり、非置換であるか、またはC1-4アルキルで置換されており、3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはCl(例えば、Hまたは−CH3)であり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、式IVの化合物は、式VまたはVI
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
aおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、または−(NR67)、−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−、−CH(CH3)−、または−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−CH2−、−CH2−CH(CH3)−、または−CH2−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−または−CH2−CH2−(例えば、−CH2−)である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、式VまたはVIの化合物は、式V−1またはVI−1(例えば、V−1a、V−1bまたはVI−1a、VI−1b)
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
aおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、式V−1およびVI−1の化合物は、式V−1c、V−1d、V−1eおよびVI−1c、VI−1d、VI−1e
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
aおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、式V−1およびVI−1の化合物は、式V−1f、V−1g、V−1hおよびVI−1f、VI−1g、VI−1h
Figure 2022502496
を有し、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、式V−1およびVI−1の化合物は、式V−1i、V−1k、V−1lおよびVI−1i、VI−1k、VI−1l
Figure 2022502496
を有し、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
式V、V−1、V−1a〜V−1lおよびVI、VI−1、VI−1a〜VI−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキル(−(NR45)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、または2である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜6員ヘテロシクロアルキル基の例としては、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキルは、1つまたは2つのO原子を有する5員ヘテロシクロアルキル、例えば、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ジオキサニルを含む。
式V、V−1、V−1a〜V−1lおよびVI、VI−1、VI−1a〜VI−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロアリール(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO、またはCおよびN)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子(例えば、3つ、4つ、または5つの環原子)を有する(完全な)芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。「ヘテロアリール」の例としては、フリル、イミダゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル(ピラジル)、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、チアゾリル、チエニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、「ヘテロアリール」の例としては、ピロリル、イミダゾリルが挙げられる。
式V、V−1、V−1a〜V−1lおよびVI、VI−1、VI−1a〜VI−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3〜9つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)の例としては、単環、例えば、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル、オキセパニル、チエパニル、アゼパニル、ジアゼパニル、オキサゼパニル(例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル);縮合環系、例えば、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、3−アザビシクロ[3.3.0]オクチル、3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、3−アザ−7−オキサビシクロ[3.3.0]オクチル、2,6−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,8−ジアザ−5−オキサビシクロ[4.3.0]ノニル、4,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,7−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−チア−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル等;架橋環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する、ビシクロ[3.3.1]ノナニル、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(例えば、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル);スピロ環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する(例えば、ジアザスピロ[3.3]ヘプタニル、オキサ−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、ジアザスピロ[4.4]ノナニル、オキサ−アザスピロ[4.4]ノナニル)、スピロペンタニル、スピロ[2.3]ヘキサニル、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[3.4]オクタニル、スピロ[4.4]ノナニル、スピロ[3.5]ノナニル、スピロ[4.5]デカニル(例えば、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[4.4]ノナニル)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、−(NR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはClであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、−(CHR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、Rdは、HまたはC1-4アルキルである。
式V、V−1、V−1a〜V−1lおよびVI、VI−1、VI−1a〜VI−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-4アルキルである)、または−(NR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)、または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)を形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環または架橋二環であり、非置換であるか、またはC1-4アルキルで置換されており、3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)は、上記に定義される環系を含む。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはCl(例えば、Hまたは−CH3)であり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、本開示は、Y2が−O−である上記の式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を対象とし、これは、以下の式VII
Figure 2022502496
を有し、式中、L1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルであるが、
但し、R1が−CH=CH2である場合、式VII(VII−1、VII−1a〜VII−1lおよびVIII、VIII−1、VIII−1a〜VIII−1lを含む)の化合物において、X2、X2’、R2、およびR2’は、m−フルオロフェニルを形成し、L1は、メチレンであり、Lは、プロピレンであり、Zは、N連結モルホリンであってはならないことを条件とする。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−ハルまたは−C(ハル)=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−C≡CHまたは−C≡C−CH3である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、L1は、共有結合である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−、−CH(CH3)−、または−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−CH2−、−CH2−CH(CH3)−、または−CH2−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−、−CH2−CH2−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−である。
いくつかの実施形態では、式VIIの化合物は、Xが、式(i)a(L1は−CH2−であり、Arは3−フルオロベンジルであり、R1はCH2=CH−であり、Y2はOであり、Lはプロピルであり、Zは4−モルホリノ、つまり、N−{4−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−1H−インダゾール−5−イルアミノ]−7−[3−(4−モルホリノ)プロポキシ]−キナゾリン−6−イル}−アクリルアミドである)である化合物ではない。
いくつかの実施形態では、化合物VIIは、以下の式VII−1
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、化合物は、式VII−1またはVII−1aの化合物であるが、但し、R1が−CH=CH2である場合、式VII−1(VII−1aを含む)の化合物において、X2、X2’、R2、R2’は、m−フルオロフェニルを形成し、nは、1であり、Lは、プロピレンであり、Zは、N連結モルホリンであってはならないことを条件とする。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−ハルまたは−C(ハル)=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−C≡CHまたは−C≡C−CH3である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、化合物VIIは、以下の式
Figure 2022502496
のうちの1つを有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−ハルまたは−C(ハル)=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−C≡CHまたは−C≡C−CH3である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、化合物VIIは、以下の式
Figure 2022502496
(例えば、
Figure 2022502496
のうちの1つを有し、式中、R1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、化合物は、式VII−1fまたはVII−1iの化合物であるが、但し、R1が−CH=CH2である場合、式VII−1(VII−1aを含む)の化合物において、X2、X2’、R2、R2’は、m−フルオロフェニルを形成し、nは、1であり、Lは、プロピレンであり、Zは、N連結モルホリンであってはならないことを条件とする。
いくつかの実施形態では、X2、X2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−ハルまたは−C(ハル)=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−C≡CHまたは−C≡C−CH3である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
式VII、VII−1およびVII−1a〜VII−1lの化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキル(−(NR45)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、または2である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜6員ヘテロシクロアルキル基の例としては、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキルは、1つまたは2つのO原子を有する5員ヘテロシクロアルキル、例えば、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ジオキサニルを含む。
式VII、VII−1およびVII−1a〜VII−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロアリール(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO、またはCおよびN)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子(例えば、3つ、4つ、または5つの環原子)を有する(完全な)芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。「ヘテロアリール」の例としては、フリル、イミダゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル(ピラジル)、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、チアゾリル、チエニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、「ヘテロアリール」の例としては、ピロリル、イミダゾリルが挙げられる。
式VII、VII−1およびVII−1a〜VII−1lの化合物のいくつかの実施形態では、3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3〜9つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)の例としては、単環、例えば、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル、オキセパニル、チエパニル、アゼパニル、ジアゼパニル、オキサゼパニル(例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル);縮合環系、例えば、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、3−アザビシクロ[3.3.0]オクチル、3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、3−アザ−7−オキサビシクロ[3.3.0]オクチル、2,6−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,8−ジアザ−5−オキサビシクロ[4.3.0]ノニル、4,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,7−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−チア−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル等;架橋環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する、ビシクロ[3.3.1]ノナニル、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(例えば、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル);スピロ環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する(例えば、ジアザスピロ[3.3]ヘプタニル、オキサ−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、ジアザスピロ[4.4]ノナニル、オキサ−アザスピロ[4.4]ノナニル)、スピロペンタニル、スピロ[2.3]ヘキサニル、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[3.4]オクタニル、スピロ[4.4]ノナニル、スピロ[3.5]ノナニル、スピロ[4.5]デカニル(例えば、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[4.4]ノナニル)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、−(NR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはClであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、−(CHR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、Rdは、HまたはC1-4アルキルである。
式VII、VII−1、およびVII−1a〜VII−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-4アルキルである)、または−(NR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)、または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)を形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環または架橋二環であり、非置換であるか、またはC1-4アルキルで置換されており、3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)は、上記に定義される環系を含む。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはCl(例えば、Hまたは−CH3)であり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、式VIIの化合物は、式VIIIまたはIX
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
aおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−、−CH(CH3)−、または−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−CH2−、−CH2−CH(CH3)−、または−CH2−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−、−CH2−CH2−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、式VIIIまたはIXの化合物は、式VIII−1またはIX−1(例えば、VIII−1a、VIII−1bまたはIX−1a、IX−1b)
Figure 2022502496
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
aおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、化合物は、式VIII−1またはVIII−1aの化合物であるが、但し、R1が−CH=CH2である場合、式VIII−1またはVIII−1aの化合物において、X2、X2’、R2、R2’は、m−フルオロフェニルを形成し、nは、1であり、Lは、プロピレンであり、Zは、N連結モルホリンであってはならないことを条件とする。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、式VIII−1およびIX−1の化合物は、式VIII−1c、VIII−1d、VIII−1eおよびIX−1c、IX−1d、IX−1e
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
aおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、化合物は、式VIII−1c、VIII−1d、またはVIII−1eの化合物であるが、但し、RaおよびRb、R2’がHである場合、式VIII−1c、VIII−1d、またはVIII−1eの化合物において、R2は、Fであり、X2、X2’は、−CH=であり、nは、1であり、Lは、プロピレンであり、Zは、N連結モルホリンであってはならないことを条件とする。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、式VIII−1およびIX−1の化合物は、式VIII−1f、VIII−1g、VIII−1hおよびIX−1f、IX−1g、IX−1h
Figure 2022502496
を有し、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、化合物は、式VIII−1fの化合物であるが、但し、RaおよびRb、R2’がHである場合、式VIII−1fの化合物において、R2は、3−Fであり、nは、1であり、Lは、プロピレンであり、Zは、N連結モルホリンであってはならないことを条件とする。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、式VIII−1およびIX−1の化合物は、式VIII−1i、VIII−1k、VIII−1lおよびIX−1i、IX−1k、IX−1l
Figure 2022502496
を有し、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、化合物は、式VIII−1iの化合物であるが、但し、RaおよびRb、R2’がHである場合、式VIII−1iの化合物において、R2は、Fであり、であり、Lは、プロピレンであり、Zは、N連結モルホリンであってはならないことを条件とする。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
式VIII、VIII−1、VIII−1a〜VIII−1lおよびIX、IX−1、IX−1a〜IX−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキル(−(NR45)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、または2である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。いくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキルは、少なくとも1つの窒素原子(例えば、1つまたは2つの窒素原子)を含む。3〜6員ヘテロシクロアルキル基の例としては、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル等(例えば、モルホリニル、ピペラジニル、およびピペリジニル)が挙げられる。いくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキルは、1つまたは2つのO原子を有する5員ヘテロシクロアルキル、例えば、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ジオキサニルを含む。
式VIII、VIII−1、VIII−1a〜VIII−1lおよびIX、IX−1、IX−1a〜IX−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロアリール(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO、またはCおよびN)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子(例えば、3つ、4つ、または5つの環原子)を有する(完全な)芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。「ヘテロアリール」の例としては、フリル、イミダゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル(ピラジル)、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、チアゾリル、チエニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、「ヘテロアリール」の例としては、ピロリル、イミダゾリルが挙げられる。
式VIII、VIII−1、VIII−1a〜VIII−1lおよびIX、IX−1、IX−1a〜IX−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3〜9つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3(例えば、1または2)である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)の例としては、単環、例えば、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル、オキセパニル、チエパニル、アゼパニル、ジアゼパニル、オキサゼパニル(例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル);縮合環系、例えば、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、3−アザビシクロ[3.3.0]オクチル、3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、3−アザ−7−オキサビシクロ[3.3.0]オクチル、2,6−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,8−ジアザ−5−オキサビシクロ[4.3.0]ノニル、4,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,7−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−チア−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル等;架橋環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する、ビシクロ[3.3.1]ノナニル、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(例えば、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル);スピロ環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する(例えば、ジアザスピロ[3.3]ヘプタニル、オキサ−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、ジアザスピロ[4.4]ノナニル、オキサ−アザスピロ[4.4]ノナニル)、スピロペンタニル、スピロ[2.3]ヘキサニル、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[3.4]オクタニル、スピロ[4.4]ノナニル、スピロ[3.5]ノナニル、スピロ[4.5]デカニル(例えば、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[4.4]ノナニル)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、−(NR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはClであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、−(CHR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、Rdは、HまたはC1-4アルキルである。
式VIII、VIII−1、VIII−1a〜VIII−1lおよびIX、IX−1、IX−1a〜IX−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-4アルキルである)、または−(NR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)、または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)を形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環または架橋二環であり、非置換であるか、またはC1-4アルキルで置換されており、3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)は、上記に定義される環系を含む。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはCl(例えば、Hまたは−CH3)であり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、本開示は、Y2が−NR’’’−である上記の式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を対象とし、これは、以下の式X
Figure 2022502496
を有し、式中、L1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
R’’’は、Hまたは−CH3であり、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−ハルまたは−C(ハル)=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−C≡CHまたは−C≡C−CH3である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、L1は、共有結合である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−、−CH(CH3)−、または−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−CH2−、−CH2−CH(CH3)−、または−CH2−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−または−CH2−CH2−(例えば、−CH2−)である。
いくつかの実施形態では、化合物Xは、以下の式X−1
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
R’’’は、Hまたは−CH3であり、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−ハルまたは−C(ハル)=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−C≡CHまたは−C≡C−CH3である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22、または−C(CH32−である。
いくつかの実施形態では、化合物Xは、以下の式
Figure 2022502496
のうちの1つを有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
R’’’は、Hまたは−CH3であり、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−ハルまたは−C(ハル)=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−C≡CHまたは−C≡C−CH3である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22、または−C(CH32−である。
いくつかの実施形態では、化合物Xは、以下の式
Figure 2022502496
(例えば、
Figure 2022502496
のうちの1つを有し、式中、R1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
R’’’は、Hまたは−CH3であり、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−ハルまたは−C(ハル)=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−C≡CHまたは−C≡C−CH3である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22、または−C(CH32−である。
式X、X−1、およびX−1a〜X−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキル(−(NR45)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、2である。3〜6員ヘテロシクロアルキル基の例としては、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキルは、1つまたは2つのO原子を有する5員ヘテロシクロアルキル、例えば、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ジオキサニルを含む。
式X、X−1、およびX−1a〜X−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロアリール(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO、またはCおよびN)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子(例えば、3つ、4つ、または5つの環原子)を有する(完全な)芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。「ヘテロアリール」の例としては、フリル、イミダゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル(ピラジル)、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、チアゾリル、チエニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、「ヘテロアリール」の例としては、ピロリル、イミダゾリルが挙げられる。
式X、X−1、およびX−1a〜X−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3〜9つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)の例としては、単環、例えば、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル、オキセパニル、チエパニル、アゼパニル、ジアゼパニル、オキサゼパニル(例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル);縮合環系、例えば、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、3−アザビシクロ[3.3.0]オクチル、3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、3−アザ−7−オキサビシクロ[3.3.0]オクチル、2,6−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,8−ジアザ−5−オキサビシクロ[4.3.0]ノニル、4,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,7−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−チア−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル等;架橋環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する、ビシクロ[3.3.1]ノナニル、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(例えば、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル);スピロ環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する(例えば、ジアザスピロ[3.3]ヘプタニル、オキサ−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、ジアザスピロ[4.4]ノナニル、オキサ−アザスピロ[4.4]ノナニル)、スピロペンタニル、スピロ[2.3]ヘキサニル、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[3.4]オクタニル、スピロ[4.4]ノナニル、スピロ[3.5]ノナニル、スピロ[4.5]デカニル(例えば、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[4.4]ノナニル)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、−(NR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはClであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、−(CHR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、Rdは、HまたはC1-4アルキルである。
式X、X−1、およびX−1a〜X−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-4アルキルである)、または−(NR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)、または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)を形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環または架橋二環であり、非置換であるか、またはC1-4アルキルで置換されており、3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)は、上記に定義される環系を含む。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはCl(例えば、Hまたは−CH3)であり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、式Xの化合物は、式XIまたはXII
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
aおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
R’’’は、Hまたは−CH3であり、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−、−CH(CH3)−、または−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−CH2−、−CH2−CH(CH3)−、または−CH2−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−または−CH2−CH2−(例えば、−CH2−)である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22、または−C(CH32−である。
いくつかの実施形態では、式XIまたはXIIの化合物は、式XI−1またはXII−1(例えば、XI−1a、XI−1bまたはXII−1a、XII−1b)
Figure 2022502496
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
aおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
R’’’は、Hまたは−CH3であり、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、式XI−1およびXII−1の化合物は、式XI−1c、XI−1d、XI−1eおよびXII−1c、XII−1d、XII−1e
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
aおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
R’’’は、Hまたは−CH3であり、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、式XI−1およびXII−1の化合物は、式XI−1f、XI−1g、XI−1hおよびXII−1f、XII−1g、XII−1h
Figure 2022502496
を有し、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、R2、R2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3である。
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
R’’’は、Hまたは−CH3であり、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、式XI−1およびXII−1の化合物は、式XI−1i、XI−1k、XI−1lおよびXII−1i、XII−1k、XII−1l
Figure 2022502496
を有し、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
R’’’は、Hまたは−CH3であり、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
式XI、XI−1、XI−1a〜XI−1lおよびXII、XII−1、XII−1a〜XII−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキル(−(NR45)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、または2である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜6員ヘテロシクロアルキル基の例としては、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキルは、1つまたは2つのO原子を有する5員ヘテロシクロアルキル、例えば、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ジオキサニルを含む。
式XI、XI−1、XI−1a〜XI−1lおよびXII、XII−1、XII−1a〜XII−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロアリール(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO、またはCおよびN)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子(例えば、3つ、4つ、または5つの環原子)を有する(完全な)芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。「ヘテロアリール」の例としては、フリル、イミダゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル(ピラジル)、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、チアゾリル、チエニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、「ヘテロアリール」の例としては、ピロリル、イミダゾリルが挙げられる。
式XI、XI−1、XI−1a〜XI−1lおよびXII、XII−1、XII−1a〜XII−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3〜9つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)の例としては、単環、例えば、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル、オキセパニル、チエパニル、アゼパニル、ジアゼパニル、オキサゼパニル(例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル);縮合環系、例えば、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、3−アザビシクロ[3.3.0]オクチル、3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、3−アザ−7−オキサビシクロ[3.3.0]オクチル、2,6−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,8−ジアザ−5−オキサビシクロ[4.3.0]ノニル、4,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,7−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−チア−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル等;架橋環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する、ビシクロ[3.3.1]ノナニル、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(例えば、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル);スピロ環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する(例えば、ジアザスピロ[3.3]ヘプタニル、オキサ−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、ジアザスピロ[4.4]ノナニル、オキサ−アザスピロ[4.4]ノナニル)、スピロペンタニル、スピロ[2.3]ヘキサニル、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[3.4]オクタニル、スピロ[4.4]ノナニル、スピロ[3.5]ノナニル、スピロ[4.5]デカニル(例えば、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[4.4]ノナニル)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、−(NR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはClであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、−(CHR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、Rdは、HまたはC1-4アルキルである。
式XI、XI−1、XI−1a〜XI−1lおよびXII、XII−1、XII−1a〜XII−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-4アルキルである)、または−(NR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)、または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)を形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環または架橋二環であり、非置換であるか、またはC1-4アルキルで置換されており、3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)は、上記に定義される環系を含む。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはCl(例えば、Hまたは−CH3)であり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、本開示は、Y2が−C≡C−である上記の式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を対象とし、これは、以下の式XIII
Figure 2022502496
を有し、式中、L1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−ハルまたは−C(ハル)=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−C≡CHまたは−C≡C−CH3である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、L1は、共有結合である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−、−CH(CH3)−、または−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−CH2−、−CH2−CH(CH3)−、または−CH2−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−または−CH2−CH2−(例えば、−CH2−)である。
いくつかの実施形態では、化合物XIIIは、以下の式XIII−1
Figure 2022502496
(例えば、以下の式XIII−1aまたはXIII−1b
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−ハルまたは−C(ハル)=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−C≡CHまたは−C≡C−CH3である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、化合物XIIIは、以下の式
Figure 2022502496
のうちの1つを有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−ハルまたは−C(ハル)=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−C≡CHまたは−C≡C−CH3である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、化合物XIIIは、以下の式
Figure 2022502496
のうちの1つを有し、式中、R1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−ハルまたは−C(ハル)=CH2である。いくつかの実施形態では、R1は、−CH=CH−CH2−O−CH3である。いくつかの実施形態では、R1は、−C≡CHまたは−C≡C−CH3である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
式XIII、XIII−1およびXIII−1a〜XIII−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキル(−(NR45)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、または2である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜6員ヘテロシクロアルキル基の例としては、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキルは、1つまたは2つのO原子を有する5員ヘテロシクロアルキル、例えば、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ジオキサニルを含む。
式XIII、XIII−1およびXIII−1a〜XIII−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロアリール(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO、またはCおよびN)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子(例えば、3つ、4つ、または5つの環原子)を有する(完全な)芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。「ヘテロアリール」の例としては、フリル、イミダゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル(ピラジル)、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、チアゾリル、チエニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、「ヘテロアリール」の例としては、ピロリル、イミダゾリルが挙げられる。
式XIII、XIII−1およびXIII−1a〜XIII−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3〜9つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)の例としては、単環、例えば、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル、オキセパニル、チエパニル、アゼパニル、ジアゼパニル、オキサゼパニル(例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル);縮合環系、例えば、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、3−アザビシクロ[3.3.0]オクチル、3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、3−アザ−7−オキサビシクロ[3.3.0]オクチル、2,6−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,8−ジアザ−5−オキサビシクロ[4.3.0]ノニル、4,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,7−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−チア−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル等;架橋環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する、ビシクロ[3.3.1]ノナニル、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(例えば、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル);スピロ環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する(例えば、ジアザスピロ[3.3]ヘプタニル、オキサ−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、ジアザスピロ[4.4]ノナニル、オキサ−アザスピロ[4.4]ノナニル)、スピロペンタニル、スピロ[2.3]ヘキサニル、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[3.4]オクタニル、スピロ[4.4]ノナニル、スピロ[3.5]ノナニル、スピロ[4.5]デカニル(例えば、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[4.4]ノナニル)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、−(NR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはClであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、−(CHR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、Rdは、HまたはC1-4アルキルである。
式XIII、XIII−1およびXIII−1a〜XIII−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-4アルキルである)、または−(NR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)、または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)を形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環または架橋二環であり、非置換であるか、またはC1-4アルキルで置換されており、3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)は、上記に定義される環系を含む。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはCl(例えば、Hまたは−CH3)であり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、式XIIIの化合物は、式XIVまたはXV
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
aおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、HまたはC1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−、−CH(CH3)−、または−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−CH2−、−CH2−CH(CH3)−、または−CH2−CH(ハル)−である。いくつかの実施形態では、L1は、−CH2−または−CH2−CH2−(例えば、−CH2−)である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。
いくつかの実施形態では、式XIVまたはXVの化合物は、式XIV−1またはXV−1(例えば、XIV−1a、XIV−1bまたはXV−1a、XV−1b)
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
aおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、式XIV−1およびXV−1の化合物は、式XIV−1c、XIV−1d、XIV−1eおよびXV−1c、XV−1d、XV−1e
Figure 2022502496
を有し、式中、X2およびX2’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
aおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2は、−N=であり、X2’は、−CH=であるか、またはX2’は、−N=であり、X2は、−CH=である。いくつかの実施形態では、X2およびX2’の両方が、−N=である。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、式XIV−1およびXV−1の化合物は、式XIV−1f、XIV−1g、XIV−1hおよびXV−1f、XV−1g、XV−1h
Figure 2022502496
を有し、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
いくつかの実施形態では、式XIV−1およびXV−1の化合物は、式XIV−1i、XIV−1k、XIV−1lおよびXV−1i、XV−1k、XV−1l
Figure 2022502496
を有し、式中、RaおよびRbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3であり、Reは、Hまたはメチルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
nは、0、1、2、または3(例えば、1または2)であり、
Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり(例えば、Lは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルである)、
Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、−(NR67)、または−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、または−NR’R’’で置換されており、R’およびR’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである。
いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、互いに独立して、H、ハル、またはC1-6アルキル(例えば、H、ハル、または−CH3)である。いくつかの実施形態では、R2は、Hまたはハルである。いくつかの実施形態では、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2およびR2’は、ハルである。いくつかの実施形態では、R2は、ハルであり、R2’は、Hである。いくつかの実施形態では、R2は、Hであり、R2’は、ハルである。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、−CH2−、−(CH22−、または−C(CH32−である。いくつかの実施形態では、Lは、共有結合である。いくつかの実施形態では、Lは、直鎖状または分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−C(CH32−、または−CH2−C(CH32−)である。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022502496
であり、式中、m1およびm2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4(例えば、0、1、または2)である。いくつかの実施形態では、m2は、0であり、m1は、0または1または2である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、1である。いくつかの実施形態では、m1およびm2は、2である。
いくつかの実施形態では、Lは、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル(例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、または−C(CH32−)である。
式XIV、XIV−1、XIV−1a〜XIV−1lおよびXV、XV−1、XV−1a〜XV−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキル(−(NR45)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、または2である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜6員ヘテロシクロアルキル基の例としては、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロシクロアルキルは、1つまたは2つのO原子を有する5員ヘテロシクロアルキル、例えば、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ジオキサニルを含む。
式XIV、XIV−1、XIV−1a〜XIV−1lおよびXV、XV−1、XV−1a〜XV−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜6員ヘテロアリール(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO、またはCおよびN)から選択される3つ、4つ、5つ、または6つの環原子(例えば、3つ、4つ、または5つの環原子)を有する(完全な)芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。「ヘテロアリール」の例としては、フリル、イミダゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル(ピラジル)、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、チアゾリル、チエニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、「ヘテロアリール」の例としては、ピロリル、イミダゾリルが挙げられる。
式XIV、XIV−1、XIV−1a〜XIV−1lおよびXV、XV−1、XV−1a〜XV−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)は、独立してC、N、O、およびS(例えば、C、N、およびO)から選択される3〜9つの環原子を有する非芳香族または部分的芳香族環系を指す。いくつかの実施形態では、N原子の数は、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態では、OおよびS原子の数はそれぞれ、0、1、または2である。3〜9員ヘテロシクロアルキル(−(NR67)または−(CHR67)と組み合わせて)の例としては、単環、例えば、オキシラニル、チアラニル、アジラジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、モルホリニル、オキセパニル、チエパニル、アゼパニル、ジアゼパニル、オキサゼパニル(例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル);縮合環系、例えば、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、3−アザビシクロ[3.3.0]オクチル、3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、3−アザ−7−オキサビシクロ[3.3.0]オクチル、2,6−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクチル、2,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,8−ジアザ−5−オキサビシクロ[4.3.0]ノニル、4,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、2,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,7−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル、3−チア−8−アザビシクロ[4.3.0]ノニル等;架橋環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する、ビシクロ[3.3.1]ノナニル、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(例えば、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル);スピロ環系、例えば、NおよびOから選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する(例えば、ジアザスピロ[3.3]ヘプタニル、オキサ−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、ジアザスピロ[4.4]ノナニル、オキサ−アザスピロ[4.4]ノナニル)、スピロペンタニル、スピロ[2.3]ヘキサニル、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[3.4]オクタニル、スピロ[4.4]ノナニル、スピロ[3.5]ノナニル、スピロ[4.5]デカニル(例えば、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[4.4]ノナニル)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、−(NR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはClであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、−(CHR67)環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、Rdは、HまたはC1-4アルキルである。
式XIV、XIV−1、XIV−1a〜XIV−1lおよびXV、XV−1、XV−1a〜XV−1lの各化合物のいくつかの実施形態では、Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-4アルキルである)、または−(NR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)、または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)を形成し、3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環または架橋二環であり、非置換であるか、またはC1-4アルキルで置換されており、3〜6員(例えば、5員ヘテロアリール)または3〜9員(例えば、6〜8員ヘテロシクロアルキル)は、上記に定義される環系を含む。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、またはCl(例えば、Hまたは−CH3)であり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、基Zの環系は、
Figure 2022502496
を含み、式中、Rcは、H、C1-4アルキル、またはオキセタンであり、X7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である。
いくつかの実施形態では、化合物は、表Iに記載の化合物、その薬学的に許容される塩、およびその立体変異体から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、表Iに記載の化合物、およびその薬学的に許容される塩から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、表Iに記載の化合物から選択される。
Figure 2022502496
本開示の化合物は、分子に1つ以上の不斉中心を含有し得る。立体化学と指定されない化合物は、純粋なまたは実質的に純粋な形態の全ての光学異性体(例えば、ジアステレオマー、鏡像異性体等)、ならびにその混合物(例えば、ラセミ混合物または鏡像異性的に濃縮された混合物)を含むことを理解するべきである。そのような光学的に活性な形態を調製する方法(例えば、再結晶技法によるラセミ形態の分割により、光学的に活性な出発材料からの合成により、キラル合成により、キラル固定相を使用するクロマトグラフ分離により、および他の方法)は、当該技術分野において周知である。
本化合物は、同位体的に標識された化合物、例えば、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、ヨウ素、または塩素の様々な同位体を含む化合物であり得る。本開示の化合物は、互変異性形態で存在し得、混合物および別個の個々の互変異性体が企図される。加えて、一部の化合物は多型を呈し得る。
本開示の化合物は、遊離形態ならびにその薬学的に許容される塩および立体異性体を含む。薬学的に許容される塩は、全ての典型的な薬学的に許容される塩を含む。本化合物の薬学的に許容される塩は、従来の化学方法により、塩基性または酸性部分を含有する本開示の化合物から合成され得、例えば、Berge et al,“Pharmaceutical Salts,”J.Pharm.Sci,1977:66:1−19を参照されたい。
例えば、塩基性化合物の従来の薬学的に許容される塩は、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸等に由来するもの、ならびに有機酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ−安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸、トリフルオロ酢酸等から調製された塩を含む。酸性化合物の従来の薬学的に許容される塩は、無機塩基に由来するものを含む、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン塩、マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛等を含む。薬学的に許容される有機塩基に由来する塩は、一級、二級、および三級アミン、天然に生じる置換アミンを含む置換アミン、環状アミンおよび塩基性イオン交換樹脂、例えば、アルギニン、ベタインカフェイン、コリン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン等の塩を含む。
本開示の化合物は、固体、すなわち、結晶もしくは非晶質形態(任意選択的に溶媒和物として)、または液体形態で存在し得る。固体状態において、それは、その混合物中に、またはその混合物として存在し得る。結晶溶媒和物において、溶媒分子は、結晶化中に結晶格子に組み込まれる。溶媒和物の形成には、限定されないが、エタノール、イソプロパノール、DMSO、酢酸、エタノールアミン、もしくは酢酸エチルなどの非水性溶媒、または水などの水性溶媒(「水和物」とも呼ばれる)が含まれ得る。結晶形態(およびその溶媒和物)が多型を呈し得る、すなわち、「多形」として知られる異なる結晶構造で存在し、同じ化学組成を有するが、パッキング、幾何学的配置、および結晶の固体状態の他の記述的特性が異なることは、一般的な知識である。したがって、多形は、形状、密度、硬度、変形態、安定性、および溶解特性などの異なる物理的特性を有し得、特定のために使用され得る、異なる融点、IRスペクトル、およびX線粉末回折パターンを示し得る。そのような異なる多形は、本開示の化合物の調製中に、例えば、反応条件または試薬を変更または調整することにより生成することができる。
化合物の合成
いくつかの実施形態では、本開示は、本開示の化合物の調製方法を提供する。いくつかの実施形態では、本化合物は、以下のスキームA〜Dに示される合成により調製される。
いくつかの実施形態では、本開示は、本開示の化合物を調製する方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に記載される1つ以上のステップを含む、化合物の方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に記載される化合物を調製するための方法によって得ることができる、それによって得られる、またはそれによって直接得られる化合物を提供する。
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に記載される化合物を調製するための方法に使用するのに好適な、本明細書に記載される中間体を提供する。
本開示の化合物は、当該技術分野で既知の任意の好適な技法により調製され得る。これらの化合物の調製のためのプロセスは、付随する実施例に記載される。
本明細書に記載の合成方法の説明において、および出発材料を調製するために使用される任意の参照合成方法において、溶媒、反応雰囲気、反応温度、実験期間、およびワークアップ手順を含む全ての提案される反応条件は、当業者によって選択され得ることを理解するべきである。
分子の様々な部分に存在する機能性は、利用される試薬および反応条件と適合性がなければならないことは、有機合成の当業者によって理解される。
本明細書に定義されるプロセスにおける本開示の化合物の合成中、またはある特定の出発材料の合成中、ある特定の置換基を保護して、それらの望ましくない反応を防止することが望ましい場合があることを理解する。熟練の化学者であれば、そのような保護が必要である場合、およびそのような保護基を配備し、後で除去する方法を理解するだろう。保護基の例については、主題についての多くの一般的なテキストのうちの1つ、例えば、Theodora Greenによる「Protective Groups in Organic Synthesis」(出版社:John Wiley & Sons)を参照されたい。保護基は、問題の保護基の除去に応じて、文献に記載のまたは熟練の化学者に既知の任意の従来の方法によって除去することができ、そのような方法は、分子中の別の箇所の基の妨害を最小限に抑えながら保護基の除去をもたらすように選択される。したがって、反応物が、例えば、アミノ、カルボキシ、またはヒドロキシなどの基を含む場合、本明細書に記述される反応の一部において基を保護することが望ましい場合がある。
有機合成の当業者によって理解されるように、本開示の化合物は、様々な合成経路によって容易に到達でき、そのうちの一部が付随する実施例において例示される。当業者は、本開示の化合物を得るために、どの種類の試薬および反応条件を使用するか、ならびに任意の特定の場合において、随時または有用に、それらを適用および適応する方法を容易に認識するだろう。いくつかの実施形態では、本開示の化合物のいくつかは、好適な条件下で本開示の他の化合物を反応させることにより、例えば、本開示の化合物中に存在する1つの特定の官能基、またはその好適な前駆体分子を、還元、酸化、付加、または置換反応のような標準的な合成方法を適用することによって別のものに変換することにより、容易に合成することができ、これらの方法は当業者には周知である。同様に、当業者は、随時または有用に、合成保護(または保護性)基を適用する。好適な保護基ならびにそれらを導入し除去するための方法は、化学合成の当業者には周知であり、より詳細に、例えば、P.G.M.Wuts,T.W.Greene,“Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis”,4th edition(2006)(John Wiley & Sons)に記載されている。
本出願の化合物の調製のための一般経路は、一般手順A〜Dに記載される。
一般手順A:
Figure 2022502496
ステップA.1:
塩化チオニル(20.0mL)中の7−フルオロ−6−ニトロ−キナゾリン−4−オール(5.00g、23.9mmol、1.00当量)の溶液を、ジメチルホルムアミド(174mg、2.39mmol、183uL、0.10当量)を添加した。反応物を80℃で10時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、4−クロロ−7−フルオロ−6−ニトロキナゾリン(6.00g、粗製)をオフホワイト色の固体として得た。生成物を精製することなく次のステップに進めた。
ステップA.2:
イソプロピルアルコール中の4−クロロ−7−フルオロ−6−ニトロキナゾリン(2.4g、10.55mmol、1当量)および遊離アミンH2N−X(1当量)の混合物を、80℃で1時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を酢酸エチルで粉砕して、アミンIIIを得た。
ステップA.3:
アセトニトリル中のアミンIII(1当量)およびNHまたはOH求核剤Z−(CH2m−YH(1.1当量)の溶液に、炭酸セシウム(2当量)またはDBU(2当量)および任意選択的にヨウ化カリウム(1当量)を添加した。次いで、混合物を80〜110℃で12時間攪拌した。水を添加して反応混合物をクエンチし、次いで、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、IVを得た。
ステップA.4:
変異型i):ジクロロメタンおよびメタノール(1:1)中のIV(1当量)ならびに塩化ニッケル(ii)六水和物(2当量)の混合物を、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(4当量)を添加し、次いで、混合物を0℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、残留物を得た。残留物を逆相カラムクロマトグラフィーにより精製して、アミンVを得た。
変異型ii):メタノールおよび水(4:1)中のIV(1当量)、鉄(3当量)、および塩化アンモニウム(5当量)の混合物を、70℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を逆MPLCにより精製して、アミンVを得た。
ステップA.5:
変異型i):ジメチルホルムアミド中のV(1当量)、4−ジメチルアミノピリジン(1.5当量)、およびアクリル酸(1.2当量)の溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(2当量)を添加し、次いで、溶液を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドVIを得た。
変異型ii):ジメチルホルムアミド中のV(1当量)およびトリエチルアミン(4当量)の溶液に、アクリル酸無水物(1.2当量)を添加し、次いで、溶液を25℃で0.5時間攪拌した。反応混合物を濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドVIを得た。
変異型iii):ジメチルホルムアミド中のV(1.0当量)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(3.00当量)および塩化アクリロイル(1.20当量)を添加した。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、その後濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドVIを得た。
ステップA.6:
N,N−ジメチルホルムアミド中のV(1.0当量)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(5.00当量)、およびピリジン(5.00当量)の溶液に、ブト−2−イン酸(10.0当量)を添加した。混合物を50℃で2時間攪拌し、その後真空中で濃縮した。混合物を分取HPLCにより精製して、インアミドVIIを得た。
一般手順B:
Figure 2022502496
ステップB.1:
ジメチルスルホキシド(10.0mL)中のステップA.2で得たIII(1.00当量)およびカリウムtert−ブトキシド(4.00当量)の溶液に、20℃でアミノアルコールの対応するジオール(6.00当量)を滴下して添加した。混合物を20℃で12時間攪拌した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製生成物を得た。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、アルコールVIIIを得た。
ステップB.2:
変異型i):ジクロロメタンおよびジメチルスルホキシド(6:1)中のVIII(1当量)およびトリエチルアミン(4.00当量)の溶液に、0℃でMsCl(4.00当量)を滴下して添加した。混合物を20℃で2時間攪拌した。混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、メシレートIXを得た。
変異型ii):塩化チオニル中のVIII(1.0当量)の溶液に、N,N−ジメチルホルムアミド(0.1当量)を添加した。混合物を90℃で3時間攪拌した。混合物を25℃に冷却し、次いで、真空中で濃縮した。混合物を、と酢酸エチルとの間で分配した。有機相をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、塩化物IXを得た。
ステップB.3:
ジメチルスルホキシド中のIX(1.0当量)および炭酸カリウム(4.00当量)の溶液に、20℃で一度に対応するN−H求核剤(2.0当量)であった。混合物を50℃で12時間攪拌した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製生成物を得た。粗製生成物を分取HPLCにより精製して、Xを得た。
ステップB.4:
変異型i):ジクロロメタンおよびメタノール(1:1)中のX(1当量)および塩化ニッケル(ii)六水和物(2当量)の混合物を、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(4当量)を添加し、次いで、混合物を0℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、残留物を得た。残留物を逆相カラムクロマトグラフィーにより精製して、アミンXIを得た。
変異型ii):メタノールおよび水(4:1)中のX(1当量)、鉄(3当量)、および塩化アンモニウム(5当量)の混合物を、70℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を逆MPLCにより精製して、アミンXIを得た。
ステップB.5:
変異型i):ジメチルホルムアミド中のXI(1当量)、4−ジメチルアミノピリジン(1.5当量)、およびアクリル酸(1.2当量)の溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(2当量)を添加し、次いで、溶液を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドXIIを得た。
変異型ii):ジメチルホルムアミド中のXI(1当量)およびトリエチルアミン(4当量)の溶液に、アクリル酸無水物(1.2当量)を添加し、次いで、溶液を25℃で0.5時間攪拌した。反応混合物を濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドXIIを得た。
変異型iii):ジメチルホルムアミド中のXI(1.0当量)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(3.00当量)および塩化アクリロイル(1.20当量)を添加した。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、その後濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドXIIを得た。
一般手順C:
Figure 2022502496
ステップC.1:
ナトリウム(3.0当量)を、25℃で対応するジオール(18.7当量)に添加した。懸濁液を25℃で0.5時間攪拌した。アルコールI(1.0当量)を上記の懸濁液に添加した。混合物を70℃に加熱し、70℃で1.5時間攪拌した。混合物を25℃に冷却し、次いで、塩酸(3M)でpH=7に調整した。濾過後、濾過ケーキを減圧下で乾燥させて、ジオールXIIIを得た。
ステップC.2:
塩化チオニル(10.0mL)中のジオールXIII(1.00当量)の溶液に、N,N−ジメチルホルムアミド(0.1当量)を添加した。混合物を90℃で3時間攪拌した。混合物を25℃に冷却し、次いで、真空中で濃縮した。混合物を、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機相をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、二塩化物XIVを得た。
ステップC.3:
プロパン−2−オール中の二塩化物XIV(1.0当量)およびH2N−X(1.50当量)の溶液を、90℃で12時間攪拌した。混合物を25℃に冷却し、次いで、真空中で濃縮した。残留物をメタノールで粉砕し、次いで、濾過し、減圧下で乾燥させて、XVを得た。
ステップC.4:
トルエン中のXV(1.0当量)、ヨウ化カリウム(0.1当量)、およびヨウ化テトラブチルアンモニウム(0.1当量)の溶液に、HNR’R’’(3.00当量)を添加した。混合物を110°Cで12時間攪拌した。混合物を25℃に冷却し、次いで、真空中で濃縮した。残留物を水で粉砕し、濾過し、濾過ケーキを真空中で乾燥させて、XVIを得た。
ステップC.5:
変異型i):ジクロロメタンおよびメタノール(1:1)中のXVI(1当量)ならびに塩化ニッケル(ii)六水和物(2当量)の混合物を、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(4当量)を添加し、次いで、混合物を0℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、残留物を得た。残留物を逆相カラムクロマトグラフィーにより精製して、アミンXVIIを得た。
変異型ii):メタノールおよび水(4:1)中のXVI(1当量)、鉄(3当量)、および塩化アンモニウム(5当量)の混合物を、70℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を逆MPLCにより精製して、アミンXVIIを得た。
ステップC.6:
変異型i):ジメチルホルムアミド中のXVII(1当量)、4−ジメチルアミノピリジン(1.5当量)、およびアクリル酸(1.2当量)の溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(2当量)を添加し、次いで、溶液を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドXVIIIを得た。
変異型ii):ジメチルホルムアミド中のXVII(1当量)およびトリエチルアミン(4当量)の溶液に、アクリル酸無水物(1.2当量)を添加し、次いで、溶液を25℃で0.5時間攪拌した。反応混合物を濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドXVIIIを得た。
変異型iii):ジメチルホルムアミド中のXVII(1.0当量)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(3.00当量)および塩化アクリロイル(1.20当量)を添加した。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、その後濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドXVIIIを得た。
ステップC.7:
N,N−ジメチルホルムアミド中のXVII(1.0当量)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(5.00当量)、およびピリジン(5.00当量)の溶液に、ブト−2−イン酸(10.0当量)を添加した。混合物を50℃で2時間攪拌し、その後真空中で濃縮した。混合物を分取HPLCにより精製して、インアミドXIXを得た。
一般手順D:
Figure 2022502496
ステップD.1:
ジメチルスルホキシド中の臭化物またはトリフレートXX(1.00当量)の溶液に、20℃で対応するアルキン(1.50当量)、トリエチルアミン(3.00当量)、ヨウ化銅(I)(0.5当量)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.05当量)を添加した。混合物を窒素で脱気し、窒素下で、20℃で12時間攪拌した。混合物をメタノールを添加し、濾過し、濾過ケーキを濃縮して、アルキンXXIを得た。
ステップD.2:
塩化チオニル中のアルキンXXI(1.00当量)の懸濁液に、20℃でN,N−ジメチルホルムアミド(2.0当量)を添加した。懸濁液が均質な溶液に変わるまで、混合物を90℃で0.5時間攪拌した。溶液を濃縮して、塩化物XXIIを得た。
ステップD.3:
プロパン−2−オール中の塩化物XXII(1.0当量)およびH2N−Xの懸濁液を、80℃で12時間攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を得た。そして、残留物を逆相クロマトグラフィーにより精製して、XXIIIを得た。
ステップD.4:
変異型i):ジクロロメタンおよびメタノール(1:1)中のXXIII(1当量)ならびに塩化ニッケル(ii)六水和物(2当量)の混合物を、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(4当量)を添加し、次いで、混合物を0℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、残留物を得た。残留物を逆相カラムクロマトグラフィーにより精製して、アミンXXIVを得た。
変異型ii):メタノールおよび水(4:1)中のXXIII(1当量)、鉄(3当量)、および塩化アンモニウム(5当量)の混合物を、70℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を逆MPLCにより精製して、アミンXXIVを得た。
ステップD.5:
変異型i):ジメチルホルムアミド中のXXIV(1当量)、4−ジメチルアミノピリジン(1.5当量)、およびアクリル酸(1.2当量)の溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(2当量)を添加し、次いで、溶液を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドXXVを得た。
変異型ii):ジメチルホルムアミド中のXXIV(1当量)およびトリエチルアミン(4当量)の溶液に、アクリル酸無水物(1.2当量)を添加し、次いで、溶液を25℃で0.5時間攪拌した。反応混合物を濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドXXVを得た。
変異型iii):ジメチルホルムアミド中のXXIV(1.0当量)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(3.00当量)および塩化アクリロイル(1.20当量)を添加した。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、その後濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドXXVを得た。
医薬組成物
いくつかの実施形態では、本開示は、治療有効量の本開示の化合物のうちの1つ以上またはその薬学的に許容される塩と、1つ以上の薬学的に許容される担体および/もしくは賦形剤(希釈剤とも称される)とを含む医薬組成物をさらに提供する。賦形剤は、製剤の他の成分と適合性があり、そのレシピエント(すなわち、患者)に有害ではないという意味で許容可能である。本明細書で使用される場合、「治療有効量」という用語は、ある所望の治療効果をもたらすのに有効である本開示の化合物(それ自体または医薬組成物の形態で)の量を指す。
医薬組成物は、単位用量あたり所定量の本開示の化合物を含有する単位用量形態であり得る。そのような単位は、治療有効量の本開示の化合物もしくはその塩、または複数の単位剤形が所望の治療有効量を達成するために所与の時間で投与され得るような治療有効量の画分を含有し得る。いくつかの実施形態では、単位投薬量製剤は、本開示の化合物またはその塩の1日量もしくは副用量(sub−dose)、またはその適切な画分を含有するものである。
本開示の化合物は、(1)経口投与、例えば、ドレンチ(水溶液もしくは非水溶液、または懸濁液)、錠剤、例えば、口腔、舌下、および全身性吸収、ボーラスを標的としたもの、舌に適用するための粉末、顆粒、ペースト、(2)例えば、減菌溶液もしくは懸濁液のような、例えば、皮下、筋肉内、静脈内、もしくは硬膜外注射による非経口投与、または徐放性製剤、(3)例えば、クリーム、軟膏のような局所適用、または皮膚に適用される制御放出パッチもしくはスプレー、(4)例えば、ペッサリー、クリーム、もしくはフォームのような膣内または直腸内、(5)舌下、(6)眼、(7)経皮的、(8)経鼻的、(9)肺、あるいは(10)髄腔内を含む、固体または液体形態の任意の許容される手段により投与され得る。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」という句は、薬学的に許容される材料、組成物、またはビヒクル、例えば、液体もしくは固体充填剤、希釈剤、賦形剤、製造助剤(例えば、滑沢剤、タルクマグネシウム、ステアリン酸カルシウムもしくは亜鉛、またはステアリン酸)、または対象化合物を1つの臓器もしくは身体の一部から別の臓器もしくは身体の一部に運ぶもしくは輸送することに関与する溶媒封入材料を意味する。各担体は、製剤の他の成分と適合性があり、患者に傷害性ではないという意味で「許容可能」でなければならない。薬学的に許容される担体として機能し得る材料のいくつかの例としては、(1)糖類、例えば、ラクトース、グルコース、およびスクロース、(2)デンプン、例えば、コーンスターチおよびジャガイモデンプン、(3)セルロースおよびその誘導体、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、および酢酸セルロース、(4)粉末トラガカント、(5)麦芽、(6)ゼラチン、(7)タルク、(8)賦形剤、例えば、ココアバターおよび坐剤ワックス、(9)油、例えば、落花生油、綿実油、紅花油、胡麻油、オリーブ油、コーン油、および大豆油、(10)グリコール、例えばプロピレングリコール、(11)ポリオール、例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、およびポリエチレングリコール、(12)エステル、例えば、オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル、(13)寒天、(14)緩衝剤、例えば、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム、(15)アルギン酸、(16)パイロジェンフリー水、(17)等張食塩水、(18)リンゲル液、(19)エチルアルコール、(20)pH緩衝液、(21)ポリエステル、ポリカーボネート、および/またポリ無水物、ならびに(22)医薬組成物に用いられる他の非毒性の適合性がある物質が挙げられる。
そのような組成物は、薬学的調製物で常用の構成成分、例えば、湿潤剤、乳化剤、および滑沢剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウム、ならびに着色剤、剥離剤、コーティング剤、甘味剤、風味剤および香味剤、保存剤および酸化防止剤、pH調整剤、増量剤、ならびにさらなる活性剤をさらに含有し得る。薬学的に許容される酸化防止剤の例としては、(1)水溶性酸化防止剤、例えば、アスコルビン酸、システイン塩酸塩、重硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等、(2)油溶性酸化防止剤、例えば、パルミチン酸アスコルビル、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、アルファ−トコフェロール等、および(3)金属キレート剤、例えば、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸等が挙げられる。
そのような組成物は、当該技術分野で既知の任意の方法、例えば、活性成分を1つ以上の担体および/または賦形剤と組み合わせる(bring into association)ことにより調製され得る。異なる組成物ならびに担体および/または賦形剤の例は、当業者に周知であり、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy.Pharmaceutical Press,2013、Rowe,Sheskey,Quinn:Handbook of Pharmaceutical Excipients.Pharmaceutical Press,2009に詳細に記載されている。医薬組成物の調製に使用され得る賦形剤は、選択の投与に好適な組成物を提供するために、緩衝剤、安定剤、界面活性剤、湿潤剤、滑沢剤、乳化剤、懸濁剤、保存剤、酸化防止剤、不透明化剤(opaquing agent)、流動促進剤、加工助剤、着色剤、甘味剤、香味剤、風味剤、希釈剤、および他の既知の添加物うちの1つ以上を含み得る。
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、固体または液体形態であってよく、任意の従来の投与形態、例えば、錠剤、粉末、カプセル、溶液、分散液、懸濁液、シロップ、スプレー、坐剤、ゲル、エマルジョン、パッチ等の様々な経路により投与され得る。
経口投与用の本開示の固形剤(カプセル、錠剤、丸剤、糖衣剤、粉末、顆粒、トローチ等)において、化合物は、1つ以上の薬学的に許容される担体、例えば、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシム、および/または以下のうちのいずれかと混合される:(1)充填剤もしくは増量剤(extender)、例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、および/またはケイ酸、(2)結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、および/またはアカシアなど、(3)保湿剤、例えばグリセロール、(4)崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、アルギン酸、ある特定のシリケート、および炭酸ナトリウム、(5)溶液遅延剤(solution retarding agent)、例えばパラフィン、(6)吸収促進剤、例えば、4級アンモニウム化合物、ならびに界面活性剤、例えば、ポロキサマーおよびラウリル硫酸ナトリウム、(7)湿潤剤、例えば、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセロール、および非イオン性界面活性剤など、(8)吸収剤、例えば、カオリンおよびベントナイトクレイ、(9)滑沢剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸、およびそれらの混合物、(10)着色剤、ならびに(11)制御放出剤、例えば、クロスポビドン(crospovidone)またはエチルセルロース。カプセル、錠剤、および丸剤の場合、医薬組成物は、緩衝剤も含み得る。類似する種類の固体組成物は、ラクトースまたは乳糖などの賦形剤、ならびに高分子量ポリエチレングリコール等を使用するソフトシェルおよびハードシェルゼラチンカプセルにおける充填剤としても用いることができる。錠剤は、任意選択的に、1つ以上の補助成分と圧縮もしくは成形によって作製され得る。圧縮錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、滑沢剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、グリコール酸ナトリウムデンプンまたは架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤、または分散剤を使用して調製され得る。成形錠剤は、好適な機械において、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化化合物の混合物を成形することによって作製され得る。本開示の医薬組成物の錠剤および他の固形剤、例えば、糖衣錠、カプセル、丸剤、および顆粒は、任意選択的に、刻み目が入れられるか、または腸溶性コーティングおよび医薬製剤分野で周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて調製され得る。それらはまた、例えば、様々な割合で、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用して、その中の活性成分の緩徐もしくは制御放出を提供して、所望の放出プロファイル、他のポリマーマトリックス、リポソーム、および/またはミクロスフェアを提供するように製剤化され得る。それらは、速放性用に製剤化され、例えば、凍結乾燥され得る。それらは、例えば、細菌保持フィルタを介する濾過によって、または使用直前に、滅菌水、もしくはいくつかの他の滅菌注射用媒体に溶解され得る滅菌固体組成物の形態で、滅菌剤を組み込むことによって、滅菌され得る。これらの組成物はまた、任意選択的に、不透明化剤(opacifying agent)を含有し得、それらが活性成分(複数可)のみを、または胃腸管の特定の部分において、任意選択的に遅延様式で放出する組成物のものであり得る。使用することができる埋め込み組成物の例としては、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。活性成分はまた、適切な場合、上述の賦形剤のうちの1つ以上とともに、マイクロカプセル化形態であり得る。
本開示の化合物の経口投与用の液剤には、薬学的に許容されるエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシル剤が含まれる。活性成分に加えて、液剤は、当該技術分野で一般的に使用される不活性希釈剤、例えば、水もしくは他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油(特に、綿実油、落花生油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、および胡麻油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物を含有し得る。経口用組成物は、補助剤、例えば、湿潤剤、乳化剤、および懸濁剤、甘味剤、風味剤、着色剤、香味剤、および保存剤も含み得る。
懸濁液の形態において、化合物は、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリエチレンソルビトール、およびソルビタンエステル、微結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド(aluminum metahydroxide)、ベントナイト、寒天、およびトラガカント、ならびにそれらの混合物のような懸濁剤を含有し得る。
本開示の化合物の直腸または膣投与用の剤形には、本開示の1つ以上の化合物を、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコール、坐剤ワックス、またはサリチレートを含み、室温で固体であるが、体温で液体であり、したがって、直腸または膣腔で融解し、活性化合物を放出する、1つ以上の好適な非刺激性賦形剤または担体と混合することにより調製され得る坐剤が含まれる。他の好適な形態には、適切であることことが当該技術分野で既知の担体などを含有する、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム、またはスプレー製剤が含まれる。
本開示の化合物の局所または経皮投与用の剤形には、粉末、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶液、パッチ、および吸入剤が含まれる。活性化合物は、減菌条件下で、薬学的に許容される担体、および必要とされ得る任意の保存剤、緩衝剤、または推進剤と混合され得る。そのような軟膏、ペースト、クリーム、およびゲルは、本開示の化合物に加えて、賦形剤、例えば、動物性および植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルク、および酸化亜鉛、またはそれらの混合物を含有し得る。
本開示の化合物の投与用の粉末およびスプレーなどの剤形は、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびポリアミド粉末、またはそれらの物質の混合物などの賦形剤を含有し得る。スプレーは、追加で、クロロフルオロ炭化水素(chlorofluorohydrocarbon)などの通例の推進剤、ならびにブタンおよびプロパンなどの揮発性非置換炭化水素を含有し得る。
本開示の化合物の投与用の経皮パッチなどの剤形には、皮膚にわたって化合物の流動を増加または減少させるために、吸収増強剤または遅延剤が含まれ得る。そのような流動速度は、速度制御膜を提供するか、またはポリマーマトリックスもしくはゲルに化合物を分散するかのいずれかによって制御することができる。企図される他の剤形は、点眼用製剤、眼軟膏、粉末、溶液等を含む。全ての企図される組成物は、製造および貯蔵の条件下で安定しており、細菌および真菌などの微生物の汚染作用に対して保存されなければならないことが理解される。
本開示の医薬組成物における本開示の化合物の投薬量レベルは、患者に有害であることなく、特定の患者、化合物、および投与モードに対して所望の治療応答を達成するのに有効な本開示の化合物の量を得るために調整され得る。選択の投薬量は、使用される本開示の特定の化合物の性質、投与経路、投与時間、使用される特定の化合物の排出または代謝速度、吸収速度およびその程度、治療期間、特定の化合物と組み合わせて使用される他の薬物、化合物、および/または材料、治療される患者の年齢、性別、体重、状態、全体的な健康、および以前の病歴を含む様々な要因、ならびに医療分野で周知の同様の要因に依存する。当該技術分野の医師は、必要な医薬組成物の有効量を容易に決定し、処方することができる。
いくつかの実施形態では、本開示の化合物の好適な1日量は、治療効果をもたらすのに有効な最低用量である化合物のその量である。そのような有効量は一般的に、上述の要因に依存する。いくつかの実施形態では、患者の本開示の化合物の経口、静脈内、脳室内、および皮下用量は、示される鎮痛効果に使用される場合、1日あたりレシピエント(患者、哺乳動物)の体重のキログラムあたり約0.0001〜約100mg、より通常には0.1〜100mg/kgの範囲である。許容可能な1日の投薬量は、約1〜約1000mg/日、例えば、約1〜約100mg/日であり得る。
本開示の化合物の有効量は、任意選択的に、単位剤形で、指定期間を通して適切な間隔で(1日あたり、または1週間あたり、または1ヶ月あたり)別個に投与される2回、3回、4回、5回、6回以上の副用量として投与され得る。いくつかの実施形態では、投与量は、上記に示される要因、例えば、投与にも依存し、医薬また薬学技術分野の当業者によって容易に達成され得る。
本開示の化合物は、受容体チロシンキナーゼ、特に、ErbB−受容体、例えば、限定されないがEGFR−Viii(EGFR−V3も)およびHER2−S310Fの細胞外変異体の活性を阻害または調節する。したがって、本開示の化合物および組成物は、薬剤として、すなわち、療法における(例えば、癌の治療のための)薬剤として有用であり得る。したがって、さらなる態様では、本開示は、癌を患っている哺乳動物、例えばヒトの治療方法を提供する。「治療」という用語は、予防、療法、および治癒を包含することを意図する。そのような治療は、治療有効量の式Iの化合物もしくはその塩(または式Iの化合物もしくはその塩を含有する医薬組成物)を該哺乳動物、例えばヒトに投与するステップを含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、哺乳動物、例えばヒトにおいて、癌の治療のための、本開示の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体、またはその医薬組成物の使用を対象とする。
主題のそのような使用(または治療方法)は、EGFRおよびHER−2受容体のアロステリックおよび/または発癌変異型を標的とすることにより、そのような治療を必要とする対象に、治療有効量の本開示の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくはその医薬組成物を投与することを含む。
本開示は、本開示の化合物単独での投与、または1つ以上の追加の治療薬、例えば、他のチロシンキナーゼ阻害剤:エルロチニブ塩酸塩(例えば、Genentech/RocheによるTarceva(登録商標))、リニファニブ(またはGenentechによるABT 869)、リンゴ酸スニチニブ(例えば、PfizerのSutent(登録商標))、ボスチニブ(またはSKI−606、US 6,780,996に記載される)、ダサチニブ(例えば、Bristol−Myers SquibbによるSprycel(登録商標))、armala(例えば、パゾパニブ、例えば、GlaxoSmithKlineによるVotrient(登録商標))、イマチニブおよびメシル酸イマチニブ(例えば、NovartisによるGilvec(登録商標)およびGleevec(登録商標));血管内皮成長因子(VEG)受容体阻害剤(ベバシズマブ、またはGenentech/RocheによるAvastin(登録商標)、アキシチニブ(またはAG013736、WO01/002369に記載される)、ブリバニブアラニナート(またはBMS−582664)、モテサニブ(またはAMG−706、PCT WO02/066470に記載される)、パシレオチド(例えば、SOM230、WO02/010192に記載される)、ソラフェニブ(例えば、Nexavar(登録商標);HER2受容体阻害剤:トラスツズマブ(例えば、Genentech/RocheによるHerceptin(登録商標))、ネラチニブ(またはHKI−272、WO05/028443に記載される)、ラパチニブまたは二トシル酸ラパチニブ(例えば、GlaxoSmithKlineによるTykerb(登録商標));CD20抗体::リツキシマブ(例えば、Genentech/Rocheによる.Riuxan(登録商標)およびMabThera(登録商標))、トシツモマブ(例えば、GlaxoSmithKlineによるBexxar(登録商標))、GlaxoSmithKlineによるオファツムマブ(例えば、Arzerra(登録商標));Bcr/Ablキナーゼ阻害剤:ニロチニブ塩酸塩(例えば、NovartisによるTasigna(登録商標));DNA合成阻害剤:カペシタビン(例えば、RocheによるXeloda(登録商標))、ゲムシタビン塩酸塩(例えば、Eli Lilly and CompanyによるGemzar(登録商標))、ネララビン(またはGlaxoSmithKlineによるArranon(登録商標)およびAtriance(登録商標));抗腫瘍剤:オキサリプラチン(例えば、US4,169,846に記載されるSanofi−AventisによるEloxatin(登録商標);上皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤:ゲフィチニブ(またはIressa(登録商標))、アファチニブ(またはBoehringer IngelheimによるTovok(登録商標))、セツキシマブ(例えば、Bristol−Myers SquibbによるErbitux(登録商標))、パニツムマブ(例えば、AmgenによるVectibix(登録商標));HER二量体化阻害剤:ペルツズマブ(例えば、GenentechによるOmnitarg(登録商標));ヒト顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)修飾薬:フィルグラスチム(例えば、AmgenによるNeupogen(登録商標));免疫調節薬:アフツズマブ(Rocheによる(登録商標))、ペグフィルグラスチム(例えば、AmgenによるNeulasta(登録商標))、レナリドマイド(例えば、CC−5013、例えば、Revlimid(登録商標))、サリドマイド(例えば、Thalomid(登録商標));(m)CD40阻害剤:ダセツズマブ(例えば、Seattle Genetics,IncによるSGN−40またはhuS2C6);アポトーシス促進受容体作動薬(PARA):ドゥラネルミン(例えば、Amgen/GenentechによるAMG−951);ヘッジホッグ拮抗薬:ビスモデギブ(またはGDC−0449、WO06/028958に記載される);PI3K阻害剤:ピクチリシブ(またはWO09/036082およびWO09/055730に記載されるGDC−0941)、ダクトリシブ(またはBEZ 235もしくはNVP−BEZ 235、WO06/122806に記載される);ホスホリパーゼA2阻害剤:アナグレリド(例えば、Agrylin(登録商標));BCL−2阻害剤:ナビトクラックス(またはABT−263、WO09/155386に記載される);***促進因子活性化タンパク質キナーゼキナーゼ(MEK)阻害剤:XL−518(ACC Corp.によるCas番号1029872−29−4);アロマターゼ阻害剤:エキセメスタン(例えば、PfizerによるAromasin(登録商標))、レトロゾール(例えば、NovartisによるFemara(登録商標))、アナストロゾール(例えば、Arimidex(登録商標))、トポイソメラーゼI阻害剤:イリノテカン(例えば、PfizerによるCamptosar(登録商標))、トポテカン塩酸塩(例えば、GlaxoSmithKlineによるHycamtin(登録商標));トポイソメラーゼII阻害剤:エトポシド(例えば、VP−16およびリン酸エトポシド、例えば、Toposar(登録商標)、VePesid(登録商標)、およびEtopophos(登録商標))、テニポシド(例えば、VM−26、例えば、Vumon(登録商標))、mTOR阻害剤:テムシロリムス(例えば、PfizerによるTorisel(登録商標))、リダホロリムス(公式にはデフェロリムスとして知られる(またはAP23573およびMK8669、WO03/064383に記載される)、エベロリムス(例えば、NovartisによるAfinitor(登録商標));破骨細胞性骨吸収阻害剤:ゾレドロン酸(またはNovartisによるZometa(登録商標));CD33抗体薬物コンジュゲート:ゲムツズマブオゾガマイシン(例えば、Pfizer/WyethによるMylotarg(登録商標));CD22抗体薬物コンジュゲート:イノツズマブオゾガマイシン(CMC−544およびWAY−207294とも称される、Hangzhou Sage Chemical Co.,Ltd.による);CD20抗体薬物コンジュゲート:イブリツモマブチウキセタン(例えば、Zevalin(登録商標));ソマトスタイン(Somatostain)類似体(例えば、酢酸オクトレオチド、例えば、Sandostatin(登録商標)およびSandostatin LAR(登録商標));合成インターロイキン−11(IL−11):オプレルベキン(例えば、Pfizer/WyethによるNeumega(登録商標));合成エリスロポエチン:ダルベポエチンアルファ(例えば、AmgenによるAranesp(登録商標));核内因子カッパBの受容体活性化因子(RANK)阻害剤:デノスマブ(例えば、AmgenによるProlia(登録商標));トロンボポエチン模倣ペプチド:ロミプロスチム(例えば、AmgenによるNplate(登録商標);細胞成長刺激因子:パリフェルミン(例えば、AmgenによるKepivance(登録商標));抗インスリン様成長因子−1受容体(IGF−1R)抗体:フィギツムマブ(例えば、ACC CorpによるCP−751,871)、ロバツヌマ(CAS No.934235−44−6);抗CS1抗体:エロツズマブ(HuLuc63、CAS番号915296−00−3);CD52抗体:アレムツズマブ(例えば、Campath(登録商標));CTLA−4阻害剤:トレメリムマブ(PfizerによるIgG2モノクローナル抗体、以前はチシリムマブとして知られていた、CP−675,206)、イピリムマブ(CTLA−4抗体、例えば、MDX−010、CAS番号477202−00−9);ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(HDI):ボニノスタット(Voninostat)(例えば、MerckによるZolinza(登録商標));アルキル化剤:テモゾロミド(例えば、Schering−Plough/MerckによるTemodar(登録商標)およびTemodal(登録商標))、ダクチノマイシン(例えば、アクチノマイシン−D、および例えば、Cosmegen(登録商標))、メルファラン(例えば、L−PAM、L−サルコリシン、およびフェニルアラニンマスタード、例えば、Alkeran(登録商標))、アルトレタミン(例えば、ヘキサメチルメラミン(HMM)、例えば、Hexalen(登録商標))、カルムスチン(例えば、BiCNU(登録商標))、ベンダムスチン(例えば、Treanda(登録商標))、ブスルファン(例えば、Busulfex(登録商標)およびMyleran(登録商標))、カルボプラチン(例えば、Paraplatin(登録商標))、ロムスチン(例えば、CCNU、例えば、CeeNU(登録商標))、シスプラチン(例えば、CDDP、例えば、Platinol(登録商標)およびPlatinol(登録商標)−AQ)、クロラムブシル(例えば、Leukeran(登録商標))、シクロホスファミド(例えば、Cytoxan(登録商標)およびNeosar(登録商標))、ダカルバシン(例えば、DTIC、DIC、およびイミダゾールカルボキサミド、例えば、DTIC−Dome(登録商標))、アルトレタミン(例えば、ヘキサメチルメラミン(HMM)、例えば、Hexalen(登録商標))、イホスファミド(例えば.Ifex(登録商標))、プロカルバジン(例えば、Matulane(登録商標))、メクロレタミン(例えば、ナイトロジェンマスタード、ムスチン、およびメクロロエタミン(mechlorethamine)塩酸塩、例えば、Mustargen(登録商標))、ストレプトゾシン(例えば、Zanosar(登録商標))、チオテパ(例えば、チオホスホアミド、TESPA、およびTSPA、例えば、Thioplex(登録商標);生物学的応答修飾物質:bacillus calmette−guerin(例えば、theraCys(登録商標)およびTICE(登録商標)BCG)、デニロイキンジフチトックス(例えば、Ontak(登録商標));抗腫瘍抗体:ドキソルビシン(例えば、Adriamycin(登録商標およびRubex(登録商標))、ブレオマイシン(例えば、lenoxane(登録商標))、ダウノルビシン(例えば、ダウオルビシン(dauorubicin)塩酸塩、ダウノマイシン、およびルビドマイシン塩酸塩、例えば、Cerubidine(登録商標))、ダウノルビシンリポソーム(クエン酸ダウノルビシンリポソーム、例えば、DaunoXome(登録商標))、ミトキサントロン(例えば、DHAD、例えば、Novantrone(登録商標))、エピルビシン(例えば、Ellence(商標))、イダルビシン(例えば、Idamycin(登録商標)、Idamycin PFS(登録商標))、マイトマイシンC(例えば、Mutamycin(登録商標));微小管阻害薬:エストラムスチン(例えば、Emcyl(登録商標));カテプシンK阻害剤:オダナカチブ(またはLanzhou Chon Chemicals、ACC Corp.、およびChemieTekによるMK−0822、WO03/075836に記載される);エポチロンB類似体:イクサベピロン(例えば、Bristol−Myers SquibbによるLxempra(登録商標));熱ショックタンパク質(HSP)阻害剤:タネスピマイシン(17−アリルアミノ−17−デメトキシゲルダナマイシン、例えば、SIGMAによるKOS−953および17−AAG、US4,261,989に記載される);TpoR作動薬:エルトロンボパグ(例えば、GlaxoSmithKlineによるPromacta(登録商標)およびRevolade(登録商標));抗有糸***
剤:ドセタキセル(例えば、Sanofi−AventisによるTaxotere(登録商標));副腎ステロイド阻害剤:アミノグルテチミド(例えば、Cytadren(登録商標));抗アンドロゲン薬:ニルタミド(例えば、Nilandron(登録商標)およびAnandron(登録商標))、ビカルタミド(商品名Casodex(登録商標)で販売されている)、フルタミド(例えば、Fulexin(商標));アンドロゲン:フルオキシメステロン(例えば、halotestin(登録商標));プロテアソーム阻害剤:ボルテゾミブ(例えば、Velcade(登録商標));CDK1阻害剤:アルボシジブ(例えば、フラボピルドール(flovopirdol)またはHMR−1275、US5,621,002に記載される);生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)受容体作動薬:リュープロリドまたは酢酸リュープロリド(例えば、Bayer AGによるViadure(登録商標)、Sanofi−AventisによるEligard(登録商標)、およびAbbott LabによるLupron(登録商標));タキサン系抗腫瘍剤:カバジタキセル、ラロタキセル;5HT1a受容体作動薬:キサリプロデン(またはSR57746、US5,266,573に記載される);HPCワクチン:GlaxoSmithKlineにより販売されているCervarix(登録商標)、Merckにより販売されているGardasil(登録商標);鉄キレート剤:デフェラシロクス(Deferasinox)(例えば、NovartisによるExjade(登録商標));抗代謝剤::クラリビン(2−クロロデオキシアデノシン、例えば、leustatin(登録商標))、5−フルオロウラシル(例えば、Adrucil(登録商標))、6−チオグアニン(例えば、Purinethol(登録商標))、ペメトレキセド(例えば、Alimta(登録商標))、シタラビン(例えば、アラビノシルシトシン(Ara−C)、例えば、Cytosar−U(登録商標))、シタラビンリポソーム(例えば、Liposomal Ara−C、例えば、DepoCyt(商標))、デシタビン(例えば、Dacogen(登録商標))、ヒドロキシ尿素(例えば、Hydrea(登録商標)、Droxia(商標)、およびMylocel(商標))、フルダラビン(例えば、Fludara(登録商標))、フロクスウリジン(例えば、FUDR(登録商標))、クラドリビン(例えば、2−クロロデオキシアデノシン(2−CdA)、例えば、Leustatin(商標))、メトトレキサート(例えば、アメトプテリン、メトトレキサートソジム(sodim)(MTX)、例えば、Rheumatrex(登録商標)およびTrexall(商標))、ペントスタチン(例えば、Nipent(登録商標));ビスホスホネート:パミドロネート(例えば、Aredia(登録商標))、ゾレドロン酸(例えば、Zometa(登録商標));脱メチル化剤:5−アザシチジン(例えば、Vidaza(登録商標))、デシタビン(例えば、Dacogen(登録商標));植物性アルカロイド:パクリタキセルタンパク質結合(例えば、Abraxane(登録商標))、ビンブラスチン(例えば、硫酸ビンブラスチン、ビンカロイコブラスチン(vincaleukoblastine)、およびVLB、例えば、Alkaban−AQ(登録商標)およびVelban(登録商標))、ビンクリスチン(例えば、硫酸ビンクリスチン、LCR、およびVCR、例えば、Oncovin(登録商標)およびVincasar Pfs(登録商標))、ビノレルビン(例えば、Navelbine(登録商標))、パクリタキセル(例えば、Taxol and Onxal(商標));レチノイド:アリトレチノイン(例えば、Panretin(登録商標))、トレチノイン(全トランス型レチノイン酸、例えば、ATRA、例えば、Vesanoid(登録商標))、イソトレチノイン(13−シス−レチノイン酸、例えば、Accutane(登録商標)、Amnesteem(登録商標)、Claravis(登録商標)、Clarus(登録商標)、Decutan(登録商標)、Isotane(登録商標)、Izotech(登録商標)、Oratane(登録商標)、Isotret(登録商標)、およびSotret(登録商標))、ベキサロテン(例えば、Targretin(登録商標));糖質コルチコステロイド:ヒドロコルチゾン(例えば、コルチゾン、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、リン酸ヒドロコルチゾンナトリウム、ならびに例えば、Ala−Cort(登録商標)、リン酸ヒドロコルチゾン、Solu−Cortef(登録商標)、Hydrocort Acetate(登録商標)、およびLanacort(登録商標))、デキサメタゾン、プレドニゾロン(例えば、Delta−Cortel(登録商標)、Orapred(登録商標)、Pediapred(登録商標)、およびPrelone(登録商標))、プレドニゾン(例えば、Deltasone(登録商標)、Liquid Red(登録商標)、Meticorten(登録商標)、およびOrasone(登録商標))、メチルプレドニゾロン(例えば、6−メチルプレドニゾロン、酢酸メチルプレドニゾロン、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、例えば、Duralone(登録商標)、Medralone(登録商標)、Medrol(登録商標)、M−Prednisol(登録商標)、およびSolu−Medrol(登録商標));サイトカイン:インターロイキン−2(例えば、アルデスロイキンおよびIL−2、例えば、Proleukin(登録商標))、インターロイキン−11(例えば、オプレベルキン(oprevelkin)、例えば、Neumega(登録商標))、アルファインターロイキンアルファ(例えば、IFN−アルファ、例えば、Intron(登録商標)AおよびRoferon−A(登録商標));黄体化ホルモン放出ホルモン(LHRH)作動薬:ゴセレリン(例えば、Zoladex(登録商標));;プロゲステロン:メゲストロール(例えば、酢酸メゲストロール、例えば、Megace(登録商標));種々の細胞傷害性薬(cytotoxic agent):三酸化ヒ素(例えば、Trisenox(登録商標))、アスパラギナーゼ(例えば、L−アスパラギナーゼ、Erwinia L−アスパラギナーゼ、例えば、Elspar(登録商標)およびKidrolase(登録商標));制吐薬:NK−1受容体拮抗薬:カソピタント(例えば、GlaxoSmithKlineによるRezonic(登録商標)およびZunrisa(登録商標));ならびに細胞保護剤:アミホスチン(例えば、Ethyol(登録商標))、ロイコボリン(例えば、ロイコボリンカルシウム、シトロボラム因子、およびフォリン酸)と組み合わせた投与を企図する。
生物学的アッセイ
上述の方法により設計、選択、および/または最適化された化合物は、生成されると、化合物が生物学的活性を有するかを決定するために、当業者に既知の様々なアッセイを使用して特徴付けされ得る。例えば、分子は、それらが予測された活性、結合活性、および/または結合特異性を有するかを決定するために、限定されないが、以下に記載のそれらのアッセイを含む従来のアッセイにより特徴付けされ得る。
いくつかの実施形態では、高処理スクリーニングを使用して、そのようなアッセイを使用する分析をスピードアップすることができる。結果として、当該技術分野で既知の技法を使用して、活性について本明細書に記載の分子を迅速にスクリーニングすることが可能であり得る。高処理スクリーニングを行うための一般的な方法論は、例えば、Devlin(1998)High Throughput Screening,Marcel Dekker;and U.S.Patent No.5,763,263に記載されている。高処理アッセイは、限定されないが、以下に記載のものを含む1つ以上の異なるアッセイ技法を使用することができる。
様々なインビトロまたはインビボ生物学的アッセイが本開示の化合物の効果を検出するのに好適であり得る。これらのインビトロまたはインビボ生物学的アッセイには、酵素活性アッセイ、電気泳動移動度シフトアッセイ、レポーター遺伝子アッセイ、インビトロ細胞生存アッセイ、および本明細書に記載のアッセイが含まれ得るが、これらに限定されない。
強力な阻害
本開示の化合物および組成物は、EGFRの1つ以上の発癌変異型の強力な阻害剤である。あるいは、または加えて、本開示の化合物および組成物は、野生型HER−2受容体またはHER−2受容体の発癌変異型のうちの1つ以上の強力な阻害剤である。いくつかの実施形態では、HER−2受容体の発癌変異型は、HER−2受容体のアロステリック変異型である。
表AおよびBは、各化合物に効力コード:A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、またはKを割り当てる。コードに従い、Aは、IC50値≦5nMを表す。Bは、IC50値>5nMかつ≦10nMを表す。Cは、IC50値>10nMかつ≦20nMを表す。Dは、IC50値>20nMかつ≦30nMを表す。Eは、IC50値>30nMかつ≦50nMを表す。Fは、IC50値>50nMかつ≦100nMを表す。Gは、IC50値>100nMかつ≦200nMを表す。Hは、IC50値>200nMかつ≦300nMを表す。Iは、IC50値>300nMかつ≦500nMを表す。Jは、IC50値>500nMかつ≦1000nMを表す。Kは、IC50値>1000nMを表す。
Figure 2022502496
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いくつかの実施形態では、本化合物は、変異体EGFR(例えば、EGFR−Viii、EGFR−NPH、またはEGFR−SVD)を阻害することができる。
いくつかの実施形態では、本化合物は、変異体EGFR(例えば、EGFR−Viii、EGFR−NPH、またはEGFR−SVD)の阻害に対して約100nM以下、約80μM以下、約60nM以下、約50nM以下、約40nM以下、約30nM以下、約20nM以下、約10nM以下、または約5nM以下のIC50値を呈する。
いくつかの実施形態では、本化合物は、EGFR−Viiiの阻害に対して約100nM以下のIC50値を呈する。いくつかの実施形態では、本化合物は、1、2、3、4、6、8、9、および10からなる群、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは立体異性体から選択される。
いくつかの実施形態では、本化合物は、EGFR−Viiiの阻害に対して約50nM以下のIC50値を呈する。いくつかの実施形態では、本化合物は、2、3、4、6、8、9、および10からなる群、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは立体異性体から選択される。
いくつかの実施形態では、本化合物は、EGFR−Viiiの阻害に対して約30nM以下のIC50値を呈する。いくつかの実施形態では、本化合物は、3、8、および10からなる群、ならびにそれらの薬学的に許容される塩および立体異性体から選択される。
いくつかの実施形態では、本化合物は、野生型EGFRに対してより大きい変異体EGFR(例えば、EGFR−Viii、EGFR−NPH、またはEGFR−SVD)の阻害を呈する。
いくつかの実施形態では、本化合物は、野生型EGFRに対して少なくとも約2倍、約3倍、約5倍、約10倍、約20倍、約30倍、約50倍、または約100倍大きい変異体EGFR(例えば、EGFR−Viii、EGFR−NPH、またはEGFR−SVD)の阻害を呈する。
いくつかの実施形態では、本化合物は、野生型EGFRに対して少なくとも約5倍大きいEGFR−Viiiの阻害を呈する。いくつかの実施形態では、本化合物は、1、2、3、4、8、9、および10からなる群、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは立体異性体から選択される。
いくつかの実施形態では、本化合物は、野生型EGFRに対して少なくとも約10倍大きいEGFR−Viiiの阻害を呈する。いくつかの実施形態では、本化合物は、1、2、3、4、および9からなる群、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは立体異性体から選択される。
いくつかの実施形態では、本化合物は、野生型EGFRに対して少なくとも約20倍大きいEGFR−Viiiの阻害を呈する。いくつかの実施形態では、本化合物は、2および4からなる群、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは立体異性体から選択される。
いくつかの実施形態では、本化合物は、野生型HER2または変異体HER2(例えば、HER2−S310FまたはHER2−YVMA)を阻害することができる。
いくつかの実施形態では、本化合物は、野生型HER2または変異体HER2(例えば、HER2−S310FまたはHER2−YVMA)の阻害に対して約100nM以下、約80nM以下、約60nM以下、約50nM以下、約40nM以下、約30nM以下、約20nM以下、約10nM以下、または約5nM以下のIC50値を呈する。
いくつかの実施形態では、本化合物は、野生型HER2の阻害に対して約100nM以下、約80nM以下、約60nM以下、約50nM以下、約40nM以下、約30nM以下、約20nM以下、約10nM以下、または約5nM以下のIC50値を呈する。
いくつかの実施形態では、本化合物は、野生型HER2の阻害に対して約20nM以下のIC50値を呈する。いくつかの実施形態では、本化合物は、3、4、5、6、7、8、9、および10からなる群、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは立体異性体から選択される。
いくつかの実施形態では、本化合物は、野生型HER2の阻害に対して約10nM以下のIC50値を呈する。いくつかの実施形態では、本化合物は、3、5、6、8、9、および10からなる群、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは立体異性体から選択される。
いくつかの実施形態では、本化合物は、野生型HER2の阻害に対して約6nM以下のIC50値を呈する。いくつかの実施形態では、本化合物は、3、6、および10からなる群、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは立体異性体から選択される。
いくつかの実施形態では、本化合物は、変異体HER2(例えば、HER2−S310FまたはHER2−YVMA)の阻害に対して約100nM以下、約80μM以下、約60μM以下、約50μM以下、約40μM以下、約30μM以下、約20μM以下、約10μM以下、または約5μM以下のIC50値を呈する。
いくつかの実施形態では、本化合物は、HER2−S310Fの阻害に対して約50nM以下のIC50値を呈する。いくつかの実施形態では、本化合物は、3、6、8、9、および10からなる群、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは立体異性体から選択される。
いくつかの実施形態では、本化合物は、HER2−S310Fの阻害に対して約20nM以下のIC50値を呈する。いくつかの実施形態では、本化合物は、3、6、8、および9からなる群、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは立体異性体から選択される。
逆説的なErbB受容体活性化
本明細書に記載の機構は、本開示のこれらのEGFR変異型が発現される癌のいずれの形態にも適用されるが、神経膠芽腫(GBM)におけるこれらの変異型の広がりが、例として提供される。本開示のEGFR変異型を発現する他の癌には、固形癌、上皮癌、および/または上皮由来の癌、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、胃癌、神経膠芽腫(GBM)、頭頚部癌、肺癌、ならびに非小細胞肺癌(NSCLC)が含まれるが、これらに限定されない。
GBM腫瘍において、EGFRは、細胞外二量体界面の変化をもたらすゲノム突然変異および代替えのスプライシング事象の標的であることが多い。多くの腫瘍が2つ以上の異常なアイソフォームを発現する。本開示は、最も一般的に生じる変異型EGFR−Viii、EGFR−Vii、EGFR−Vvi、およびEGFR−A289Vの活性化の機構を提供する。各アイソフォームは、独特な外部ドメイン変化の結果であるが、全てが共有結合リガンド依存二量体化を伴う一般的な機構によって活性化される。
AMG−595(Amgen)は、野生型EGFRまたは他のスプライス活性化変異型に対して活性を有さないEGFR−Viiiアイソフォーム選択的抗体である。リンドペピムト(Rindopepimut)(Celldex)は、EGFR−Viiiを発現するが、野生型EGFRまたは他のスプライス活性化アイソフォームを発現しない腫瘍細胞に対して選択的に免疫学的応答をもたらすワクチンである。GBM腫瘍(EGFR−ViiおよびEGFR−Vvi)において発現される他のEGFRアイソフォームは、構成的に活性な共有結合受容体であり、それらの発現は、EGFR−Viiiにのみ選択的であるErbB阻害剤の治療利益の幅および持続期間を制限し得る。したがって、腫瘍がEGFR−Vii、EGFR−Vvi、またはEGFR外部ドメイン点突然変異体を発現する患者を、EGFR−Viii選択的療法での治療から除外することが有用であり得る。
腫瘍におけるErbB受容体の複数の外部ドメイン変異型の異種遺伝子型発現パターンは、全ての変異型を阻害する小分子阻害剤が好ましい場合があることを示す。共有結合により活性化されたEGFRアイソフォームのファミリーは、NSCLCにおいて観察されるEGFR触媒ドメイン突然変異と比較して、小分子ErbB阻害剤に対して非常に異なって応答をする。重要なことには、エルロチニブを含むI型阻害剤は全て、共有結合EGFR二量体の形成を誘導し、ErbB阻害剤が洗い流されたときにさらに強化される活性である、飽和未満濃度でのEGFRリン酸化を増加させる。これは、飽和未満濃度で増殖の逆説的活性化として現れる。
I型ErbB阻害剤の飽和未満濃度での増殖の逆説的活性化の発見は、***および膀胱を含むいくつかの癌に広まっているHER2の一連の細胞外変異型に対してさらに示される。共有結合により活性化された受容体として存在する全ての変異型および共有結合二量体のレベルは、サピチニブ(sapitinib)およびアファチニブを含むI型阻害剤での治療後に増加した。共有結合により活性化されたEGFR変異型と同様に、飽和未満用量のI型阻害剤は、逆説的にHER2変異型のリン酸化を増加させ、それらを発現する細胞の増殖を増加させた。
I型阻害剤とは対照的に、本開示は、ネラチニブを含む非I型(例えば、II型)阻害剤がErbB外部ドメイン変異型を発現する細胞に対する逆説的活性化がないことを示す。ネラチニブは、共有結合により活性化されたEGFRファミリー対野生型EGFRの各メンバーに対して強力かつ選択的の両方である分子を例示することが分かった。
いくつかの実施形態では、本開示は、活性部位に遠位の受容体領域に影響を及ぼす構造変動がどのように小分子活性部位阻害剤に対して劇的に異なる応答を付与し得るかを予測するための構造/機能関係を提供する。I型阻害剤による共有結合により活性化されたErbB受容体変異型の逆説的活性化の本明細書に記載の本開示は、重要な臨床的意義を有する。本開示のデータは、共有結合により活性化されたErbB受容体の発現が広まっている腫瘍型におけるI型阻害剤の失敗した臨床研究の機械論的説明を提供する。これには、GBM腫瘍におけるエルロチニブおよびゲフィチニブ、SCCHN腫瘍におけるエルロチニブ、ならびに***腫瘍におけるサピチニブが含まれる。いくつかの実施形態では、本開示は、I型ErbB受容体阻害剤治療で患者を治療するための除外基準として共有結合により活性化されたErbB受容体の腫瘍発現レベルを使用する方法を提供する。
神経膠芽腫
神経膠芽腫(GBM)、グレードIV星細胞腫は、最も一般的な形態の脳癌である。この疾患の転帰は不良である。手術に続く放射線およびテモゾロミドの治療レジメンは、標準治療であるが、これによる全生存期間(OS)中央値はたった14.6ヶ月であり、ほとんどの患者は5年間生存しない。過去10年間にわたって、GBM患者の生存延長における進歩はほとんどない。再発設定において、ベバシズマブは無増悪生存利益の改善を示したが、最先端設定における標準治療の療法へのベバシズマブの追加は、OS利益をもたらさなかった。
EGFRは、GBMにおいて最も頻繁に変化した癌遺伝子である。EGFR遺伝子増幅に加えて、多くの腫瘍が異常なスプライシングまたはゲノム突然変異によって生成された変異型を発現する。最初に認識された変異型は、EGFR−Viiiであり、エクソン2〜7の切り詰めに起因し、約30%のGBM腫瘍によって発現される。EGFR−Viiiは、発癌性である。EGFR−Viiiは、EGFリガンドの不在下で構成的に活性化され、下方制御に耐性がある持続的なシグナル伝達を呈する。したがって、EGFR−Viiiは、形質転換および腫瘍原性の両方である。EGFR−Viiiの発現は、GBMにおいて、長期全生存の不良に関連する。
RNA配列決定データは、EGFR−Viiiが、GBM腫瘍において発現されたEGFRのいくつかの異常にスプライシングされた変異型のうちのたった1つであることを明らかにした。他の2つは、エクソン12〜13および14〜15の切り詰め(EGFR−Vii)をもたらした。EGFR−Viiiと同様、EGFR−Viiは、形質転換および腫瘍原性の両方である。スプライス変異型に加えて、GBM腫瘍は、形質転換および腫瘍原性である、C620YおよびA289Vを含む一群のEGFR点突然変異も発現する。GBMにおけるEGFR変化の複雑な状況は、多くの腫瘍が2つ以上の受容体変異型を発現するという知見によってさらに複雑になる。
GBMにおける複数のEGFR変異型の発現が形質転換および腫瘍原性活性を生じさせるため、およびEGFRがGBM腫瘍に存在する最も頻繁に変化した癌遺伝子であるため、EGFRは、小分子ErbB阻害剤の特に魅力的な標的である。EGFRにおいて活性化突然変異を保有するNSCLC腫瘍に対する小分子EGFR治療薬(エルロチニブ、ゲフィチニブ、およびアファチニブ)の成功後、これらの薬物はGBMにおいて試験された。>30の臨床試験および>1500人の患者を伴う、GBMにおけるこの群のErbB阻害剤の集中的な臨床調査にもかからわず、EGFR−Viiiを発現したそれらの腫瘍に対してさえも、全て何の利益ももたらすことができなかった。ある証拠は、エルロチニブが疾患の進行を促進したことを示唆する。放射線およびテモゾロミドと組み合わせたエルロチニブを評価する第2相試験は、放射線およびテモゾロミドのみを受けた患者の6.9ヶ月および14.6ヶ月と比較して、2.8ヶ月および8.6ヶ月のPFS中央値(mPFS)およびOS中央値(mOS)を示した。エルロチニブを用いた別の無作為化第II相試験は、腫瘍がEGFR−Viiiを発現したものを含む、エルロチニブを受けた患者が、標準治療の療法を受けたそれらの患者よりもいくつかのパラメータで悪化したことを示した。GBM腫瘍におけるエルロチニブなどのErbB阻害剤の臨床失敗は、GBMにおける腫瘍成長のドライバーとしてのEGFRの役割に対して疑問を投げかけ、肺癌におけるEGFR突然変異の治療に非常に有効であったErbB阻害剤がGBMにおけるEGFR変異型の治療になぜ非常に効果がなかったのかに関する追及につながった。
GBMにおいて発現されたEGFR変異型の独特な特徴は、細胞外ドメイン内でのそれらの位置である。これは、細胞内触媒ドメインに存在することが多い、肺癌で見られるEGFRの活性化突然変異とは対照的である。EGFRは、4つの細胞外ドメイン(2つのリガンド結合ドメインおよび2つのシステイン豊富領域)、膜貫通ドメイン、および細胞内触媒ドメインから構成される。リガンド結合は、細胞内ドメインの二量体化および受容体触媒活性の活性化を付与する事象である、細胞外システイン豊富ドメイン(CR1およびCR2)の二量体化を促進する。GBMにおけるほぼ全てのEGFRスプライシング事象および突然変異が、細胞外領域(例えば、細胞外二量体界面を形成する2つのシステイン豊富領域(CR1およびCR2))に影響を及ぼす。CR領域は、>40のシステイン残基を含有し、その全てが分子内ジスルフィド結合を形成する。EGFR−Viiiにおいて、エクソン2〜7の切り詰めは、CR1領域をコードする配列の部分的な喪失をもたらす。結果は、Cys295−Cys307対からの1つのシステインの喪失であり、Cys307を遊離の不対システインとして残す。EGFR−Viiiについて、このシステインは、別のEGFR単量体と分子間ジスルフィド結合を形成して、共有結合により二量体化され、構成的に活性化された受容体を導く。システイン307のセリン(C307S)への突然変異は、共有結合により二量体化されるEGFR−Viiiの形成を妨げ、不活性である。
最近のいくつかの前臨床研究は、エルロチニブなどのEGFRキナーゼ阻害剤がEGFR−Viiiの阻害にあまり効果がないことを示唆したが、この効果に対して提案された機構はない。EGFR−ViiおよびEGFR−A289Vを含む、GBMにおける他の外部ドメイン変異型の活性化に関与している機構についての現在の理解も欠けている。本開示は、GBMにおいて最も一般的な外部ドメイン変異型の4つの群、EGFR−Viii、EGFR−Vii、EGFR−デルタ12〜13、およびEGFR−A289Vの受容体活性化の機構およびErbB阻害剤活性に対する影響を提供する。
本開示は、EGFR−Viiiと同様、GBMにおいて一般的に生じるEGFR変異型(EGFR−Vii、EGFR−Vvi、およびEGFR−A289V)のさらなる群は全て、構成的に活性な共有結合二量体として存在し、この一般的な機構によって活性化されるEGFRアイソフォームのファミリーを一緒に形成することを示す。さらに、本開示は、これらの変異型が共有結合により二量体化する傾向は、細胞内触媒部位の立体構造に関連し、この遠位部位に結合する小分子阻害剤のクラスに対して独特な活性を付与することを示す。キナーゼ(I型阻害剤、エルロチニブを含む)の活性立体構造を安定させる阻害剤は、全ての共有結合により活性化されたEGFRアイソフォームに対して共有結合二量体の形成を誘導する。これは、I型阻害剤が飽和未満濃度でEGFRリン酸化を増加させ、共有結合により活性化されたEGFRアイソフォームを発現する細胞の増殖を逆説的に刺激する傾向と関連している。
EGFRの強化された二量体化または逆説的活性化のいずれも不活性キナーゼ立体構造を安定させる小分子阻害剤(II型阻害剤、ラパチニブおよびネラチニブを含む)では見られない。共有結合により活性化されたEGFRアイソフォームの強力な阻害剤であり、WT−EGFRと比較してこのファミリーに選択的であるII型阻害剤の例が特定された。
EGFRに対して特定された突然変異と同様に、本開示は、HER2およびHER4のCRドメインに影響を及ぼす一群のスプライス事象および突然変異を特定する。本開示は、HER2およびHER4のCRドメインに影響を及ぼすこの群のスプライス事象および突然変異が共有結合二量体として存在し、I型結合モードの薬剤によって逆説的に活性化されることを示す。これらのデータは、GBMにおけるI型ErbB阻害剤の>30の臨床試験を含む、I型阻害剤を伴う複数の臨床試験の失敗の機械論的説明を提供する。まとめると、これらのデータは、共有結合により活性化されたEGFRアイソフォームを発現する腫瘍が逆説的活性化により、エルロチニブなどのI型ErbB阻害剤での治療から除外されるべきであることを示す。これらのデータは、共有結合により活性化されたErbBファミリーに対してII型ErbB阻害剤を最適化することに対する有用性をさらに示す。
I型ErbB阻害剤を使用した臨床試験
いくつかの実施形態では、本開示の方法は、対象の1つ以上の癌細胞または癌細胞型において、ErbBファミリー受容体変異型を発現する対象を特定する。本開示の変異型を有するとして対象を特定することは、既存のもしくは新規の癌治療の有効性を評価するための臨床試験、または認可された治療プロトコルのいずれかの包含もしくは除外基準のいずれかとして使用され得る。
いくつかの実施形態では、本開示の方法は、本開示のErbB変異型のうちの1つ以上を発現する患者を、本開示のI型阻害剤の安全性および/または有効性を評価する臨床試験から除外するために使用され得る。本開示のErbB変異型は、癌細胞の増殖の増加をもたらすI型阻害剤との接触により逆説的に活性化される。過去のおよび進行中の臨床試験において、これらの研究に使用される患者集団は、本開示のErbB変異型の発現に関してスクリーニングされていない。その結果として、癌治療のための標準的な治療またはプラセボに対して有効性の増加を示すことができなかったことにより臨床試験が「失敗」した本開示のI型阻害剤は、実際には、効果的であり得るが、結果が、本開示のErbB変異型を発現する患者の包含により混同された可能性がある。本開示のErbB変異型を発現する患者は、I型阻害剤で治療された場合、癌細胞の増殖を増加させることを示し、したがって、改善の欠如、または癌のさらなる進行さえも示す可能性があるため、これらの患者は、本開示のErbB受容体変異型を発現しないそれらの患者にとっては救命であり得る癌治療薬の承認を妨げる場合がある。いくつかの実施形態では、本開示の方法は、本開示のErbB受容体変異型を発現するとして対象を特定することと、この患者をI型阻害剤での治療から除外することとを含む。いくつかの実施形態では、本開示のErbB受容体変異型を発現する患者は、II型阻害剤を含む非I型阻害剤で良好に治療され得る。
いくつかの実施形態では、本開示のErbB受容体変異型を発現する患者がEGFR−Viiiスプライス変異型のみを発現するとして特定される場合、患者は、EGFR−Viii選択的阻害剤で治療され得るか、またはEGFR−Viii選択的阻害剤の臨床試験に含まれ得る。本開示の方法のいくつかの実施形態では、患者は、EGFR−Viii選択的阻害剤で治療されるEGFR−Viiiスプライス変異型のみを発現するべきである。いくつかの実施形態では、患者が、発現した変異型の組み合わせをもたらす、EGFR−Viii変異型を含む複数の変異型を発現する場合、患者は、EGFR−Viii選択的阻害剤での治療から除外されるべきであるが、この患者は、非I型選択的阻害剤(例えば、II型阻害剤)で良好に治療され得る。
いくつかの実施形態では、選択的阻害剤が本開示のErbB受容体変異型のうちの任意の1つ以上を標的とする場合、患者におけるスプライス変異型の発現の特定は、その選択的阻害剤を提供する臨床研究または治療レジメンの包含基準として使用され得る。
表1は、共有結合により活性化されたErbB受容体を発現する腫瘍型において、研究に含まれたときに「失敗した」I型阻害剤の例示的な臨床試験のリストを提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、本開示の1つ以上の共有結合により活性化されたErbB受容体変異型の発現に関する臨床試験の参加者をスクリーニングまたは再スクリーニングする方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示の方法は、本開示の1つ以上の共有結合により活性化されたErbB受容体変異型を発現しない腫瘍型または患者においてI型阻害剤の有効性を決定するためのI型阻害剤での最初のまたはその後の試みのために、本開示の1つ以上の共有結合により活性化されたErbB受容体変異型を発現しないそれらの患者を治療することを含む。いくつかの実施形態では、I型阻害剤での最初のまたはその後の治療から除外されるそれらの患者は、II型阻害剤を含む、本開示の非I型阻害剤で治療され得る。
Figure 2022502496
表2は、本開示の例示的なErbB阻害剤のリストを提供する。いくつかの実施形態では、本開示の方法は、I型阻害剤を投与する治療もしくは臨床試験の除外基準、または非I型(例えば、II型)阻害剤もしくはNT−113 I型阻害剤を投与する治療もしくは臨床試験の包含基準のいずれかとしての、本開示のErbB受容体の発現の特定または決定を含み得る。
Figure 2022502496
*本開示のI型阻害剤は、ATP結合を競合的に阻害するために活性立体構造においてATP結合部位を標的とするそれらの能力により説明されるキナーゼ阻害剤のそれらのモードを特徴とする。特定の疎水性残基のアライメントを含む主要な構造要素が説明されている。
**不活性キナーゼの阻害剤は、特定の疎水性残基を含む活性立体構造の主要な構造要素を破壊するような様式で標的に結合する。これらの非I型阻害剤は、標的が活性ATP結合立体構造をとるのを防ぐような方法で標的と相互作用することによってI型阻害剤とは区別される。本開示の非I型阻害剤は、II型阻害剤を含むが、これに限定されない。この表においてI型阻害剤ではない阻害剤は、II型阻害剤である。
共有結合により活性化されたErbB腫瘍性タンパク質により駆動された細胞におけるI型阻害剤による増殖の逆説的刺激
神経膠芽腫の診断および治療におけるEGFR変異型の例を通して図示されたが、本開示の方法は、これらの変異型が発現されるあらゆる癌におけるErbB受容体変異型(例えば、EGFRおよびHER2変異型)を含み得る。これらの変異型の例示的な群を表3に提供する。
Figure 2022502496
EGFRおよび神経膠芽腫に関して、164のGBM腫瘍のRNA配列決定は、EGFRの複数の外部ドメイン変異型の異種発現を明らかにする。単独での、またはゲノム再編成と同時に起こる異常なスプライシングは、EGFR−Viii(エクソン2〜7の喪失)、EGFR−Vii(エクソン14〜15の喪失)、およびEGFR−Vvi(エクソン12〜13の喪失)をもたらす、表4。
Figure 2022502496
広がりは、TCGAデータセット(Brennan et al.(2013)Cell 155(2):462−477)により報告されるように、>1%の発現レベルに基づく。
3つ全ての外部ドメイン変異型は、CR1またはCR2領域に影響を及ぼし、細胞外二量体界面で配列をコードするエクソンの喪失をもたらす。GBM腫瘍において見られる20を超える一連のゲノム突然変異もあり、これも二量体界面のCR1およびCR2領域にマッピングされる(例えば、図1および表5を参照されたい)。
Figure 2022502496
これらの最も一般的なものはA289に影響を及ぼし、A289Vが最も広がっている。EGFR−Viiiは20%、Viiは3%、そしてVviは32%の腫瘍によって発現される。細胞外領域内の突然変異は、40%の腫瘍で、そして16%の腫瘍によって位置A289で観察される。少なくとも1つの変異型の発現が65%のGBM腫瘍において観察される(図(2)。多くの腫瘍が複数の変異型を発現する。これは、EGFR−Viii、A289T、A289V、およびA289Dを発現するGBM腫瘍であるTCGA.878により例示される(図2)。EGFR−Viiiを発現する腫瘍の69%は、EGFRの少なくとも1つの他の外部ドメイン変異型も共発現し、いくつかの腫瘍は、3つ全ての外部ドメイン変異型を共発現する。わずか6%のGBM腫瘍が単独でEGFR−Viiiを発現する。GBMにおけるEGFRの発現は、たった7%のGBM腫瘍においてEGFR変異型と共発現される他のRTK癌遺伝子の発現と相互排他的である傾向がある。まとめると、これらのデータは、GBMにおけるEGFRの変化が他の発癌トライバーと比較してどのように主要かつ相互排他的な発現パターンを有するかを示す。
細胞外リガンド結合ドメインに影響を及ぼすスプライシング事象および突然変異は、形質転換および腫瘍原性の両方であることが示された。本開示のデータは、EGFR−Viii、EGFR−Vii、およびEGFR−A289Vの形質転換特性を確認した。BaF3細胞において発現される場合、全ての形質転換細胞がIL−3の不在下で増殖する(図3)。
野生型EGFRの外部ドメインのx線構造は、CR1およびCR2領域の二量体界面を覆う21の分子内ジスルフィド結合を明らかにする。CR1およびCR2領域の二量体界面を覆う例示的なジスルフィド結合は、配列番号1によるC190〜C199、C194〜C207、C215〜C223、C219〜C231、C232〜C240、C236〜C248、C251〜C260、C264〜C291、C295〜C307、C311〜C326、C329〜C333、C506〜C515、C510〜C523、C526〜C535、C539〜C555、C558〜C571、C562〜C579、C582〜C591、C595〜C617、C620〜C628、およびC624〜C636のうちの1つ以上の領域で生じ得る。HER−2受容体のCR1およびCR2領域の二量体界面を覆う例示的なジスルフィド結合は、C199〜C212、C220〜C227、C224〜C235、C236〜C244、C240〜C252、C255〜C264、C268〜C295、C299〜C311、C315〜C331、C334〜C338、C342〜C367、C511〜C520、C531〜C540、C544〜C560、C563〜C576、C567〜C584、C587〜C596、C600〜C623、C626〜C634、およびC630〜C642のうちの1つ以上の領域で生じ得る。
これは、全てのErbB受容体において共通の特長である。EGFRのCR1領域における11の分子内ジスルフィド結合のうちの1つは、Cys295−Cys307により形成され、これはEGFR−Viiiにおいて破壊される。CR1領域の一部をコードする配列の喪失は、Cys295を排除してCys307を遊離させ、別のEGFR−Viii単量体と分子間ジスルフィド結合を結合する(図4)。突然変異Cys307−Serは、共有結合EGFR−Viii二量体の形成を妨げ、インビボでの低減した腫瘍原性を呈する。
EGFR−VviおよびEGFR−Vii両方の切り詰めによりもたらされた配列喪失の調査は、CR2外部ドメイン二量体界面での分子内ジスルフィド結合が破壊されることを明らかにする。EGFR−Vviにおけるエクソン14〜15の喪失は、Cys539−Cys555結合を破壊し、Cys555を遊離システインとし、EGFR−Viiにおけるエクソン14〜15の喪失は、Cys539−Cys555、Cys620−Cys628、およびCys624−Cys636結合を破壊し、Cys555、Cys628、およびCys636を遊離システインとする。Cys555、Cys628、およびCys636は全て、二量体化界面のCR2領域に存在する、図4。EGFR−Viiiに関して示されたように、これらの部位で生成された遊離システインは、受容体が共有結合二量体を形成する可能性を付与し得る。
大半の点突然変異は、システイン豊富領域CR1およびCR2に存在し得、外部ドメイン二量体界面のジスルフィド結合にも影響を及ぼす可能性がある(図1)。いくつかの点突然変異は、新たなシステインをCR1領域(例えばR252C)に導入する。他の突然変異は、野生型EGFRのCR2領域(例えばC624F)に分子内ジスルフィド結合を形成するシステインに直接影響を及ぼし、これらのうちのいくつかは、EGFリガンドの存在下で共有結合により二量体化された受容体を促進することが示されている。多くの他の突然変異は、外部ドメイン内のシステイン組成に直接影響を及ぼさないが、二量体界面の天然分子内ジスルフィド結合に近接して位置し、これらの構造を破壊する可能性を提示する。FGFR2の第3Ig様ドメインのジスルフィド結合に隣接する突然変異は、この結合を破壊し、共有結合により二量体化され、活性化された受容体を付与することが示されている。GBMにおける突然変異に最も一般的な部位であるA289は、Cys−295−Cys307結合から10オングストローム未満であり、この部位での変化は、このジスルフィドを破壊し、CR1二量体界面領域に遊離システインを提示する。
EGFR−Vvi、EGFR−Vii、およびEGFR−A289Vの外部ドメイン二量体界面での遊離システインの発生は、EGFR−Viiiに関して示されたように、共有結合および構成的に活性な二量体を生じさせる可能性がある。この仮説を試験するために、各受容体アイソフォームを、非常に低レベルの野生型EGFRのみを内因的に発現するU87−MG腫瘍細胞において発現させ、共有結合により二量体化された受容体対単量体受容体の検出を可能にする非還元下でEGFRのリン酸化について評価した。EGFR−Viii、EGFR−Vii、EGFR−Vvi、およびEGFR−A289Vは全て、共有結合および活性受容体として存在した(図5)。共有結合二量体は、総受容体レベルのほんのわずかな画分を表すが、大半のリン酸化および活性化受容体は、共有結合二量体として存在した。したがって、ゲノム変化および異常なスプライシングによって生成された外部ドメイン内の独特な再編成は全て、リガンド非依存性共有結合二量体化を伴う共通機構によって活性化された受容体をもたらす。
EGFリガンドがスプライス活性化EGFRファミリーの各メンバーの活性を調節する能力を評価した。EGFR−Viiiにおいて、リガンド結合ドメインは、エクソン2〜7によってコードされた配列の喪失ため、大半が切り詰められている。一貫して、EGFの付加は、U87−MG細胞において発現された単量体のまたは共有結合により二量体化されたEGFR−Viiiのリン酸化に対して効果がない(図6)。EGFR−ViiおよびEGFR−Vvi両方の外部ドメイン切り詰めは、下流で生じ、膜貫通ドメインにより近位のCR2領域内の配列に影響を及ぼす。EGF結合部位は、これらの変異型の両方に関して無傷である。EGFR−Viiiとは対照的に、EGFR−ViiおよびEGFR−Vviの両方は、共有結合二量体に対して構成的基礎活性を有し、これは、EGFによってさらに強化され得る(図6)。
GBMにおけるEGFRの複数の異常が構成的な活性化を駆動する能力は、EGFRが重要な治療標的であることを示す。しかしながら、NSCLCにおけるEGFR触媒部位突然変異の治療に認可されたErbB阻害剤のいずれもGBMの治療に効果的であることを証明しなかった。本開示の実験は、NSCLCにおいて発現された発癌触媒突然変異に対して臨床活性を示した小分子ErbB阻害剤が共有結合により活性化されたEGFRアイソフォームのそれぞれに対して異なる活性を有し得るかを確立することを目指した。本明細書において、データは、エルロチニブが3つ全てのスプライス活性化EGFRアイソフォームの共有結合二量体およびEGFR−A289Vの形成を強化することを示す(図7A)。これらの効果は用量依存性である(図7B)。エルロチニブが共有結合により活性化されたEGFR変異型の共有結合二量体を誘導するこの能力は、全てのI型ErbB阻害剤について観察されたが、II型阻害剤については観察されず、可逆的または共有結合モードのいずれかを有する分子を含む(図8および表6)。
Figure 2022502496
この発見は、神経膠芽腫および頭頚部癌において特定された2つの他のスプライス変異型EGFR−Δ768およびEGFR−Δ660に拡大された(図9および表7)。両受容体アイソフォームは、共有結合により活性化された受容体として存在し得、エルロチニブは、両方に対して共有結合二量体化を誘導した。
Figure 2022502496
飽和未満濃度のI型ErbB阻害剤エルロチニブでの治療も、EGFR−Vii、EGFR−Viii、およびEGFR−A289Vについて示された、共有結合により活性化されたEGFR変異型の強化されたリン酸化をもたらした(図10A)。さらに、EGFR−ViiまたはEGFR−Vviのいずれかを発現する細胞をエルロチニブで治療し、その後、溶解物の収集前に洗浄した場合、全てが未治療の対照細胞と比較して劇的に強化されたリン酸化を示し、I型阻害剤に応答して増加した二量体形成と一致した(図10B)。
細胞増殖に対する飽和未満濃度のエルロチニブによって引き起こされた強化されたEGFR活性の影響を評価するために、EGFR−Viii、EGFR−Vii、およびEGFR−A289VをBaF3細胞において発現させて、それらをIL−3非依存に形質転換した。高飽和濃度のエルロチニブ(1uM)はBaF3−EGFR−Viii細胞の増殖を阻害したが、より低い飽和未満濃度(37nM)は増殖を刺激した(図11A)。共有結合により活性化されたEGFRを発現する細胞の増殖に対するエルロチニブの二相効果は、EGFR−ViiまたはEGFR−A2989Vを発現するBaF3細胞において同様に見られたが、発癌性EGFR触媒ドメイン突然変異E746−A750を発現する同質遺伝子BaF3細胞においては見られず(図11B)、したがって、逆説的活性化が共有結合により活性化されたEGFRアイソフォームに特異的であることを示す。EGFR−Viiiを発現する細胞の増殖に対する二相効果は、共有結合阻害剤WZ8040、WZ4002、およびWZ3146でも見られ、この挙動が可逆的および共有結合モード両方を有する小分子に存在することを示す(図12)。I型阻害剤が飽和未満薬物濃度で細胞増殖を逆説的に強化する能力は、共有結合により活性化された二量体の形成を促進するこの種の機構を有する分子の能力と完全に一致する。
HER2およびHER4外部ドメインのCR1およびCR2領域に影響を及ぼす突然変異およびスプライシング事象も癌において観察された(表8)。これらの最も一般的なのは、HER2Δ16であり、約50%の乳癌において発現されるが、任意の正常な組織では検出されない。HER2Δ16は、代替えのスプライシングおよび細胞外膜近傍領域をコードするエクソン16の喪失に起因し、CR2領域の二量体界面に位置する2つの遊離システイン残基Cys626およびCys630をもたらす(表8)。HER2−WTと比較して、HER2Δ16は高度に腫瘍原性である。乳癌患者において、HER2Δ16の発現は、リンパ節関与および転移性疾患の高い発生率と関係がある。
Figure 2022502496
EGFRで観察されたように、点突然変異は、HER2 CR1領域の二量体界面でも生じる(表8および図13)。いくつかの突然変異は、新しいシステインを導入するか、または分子内ジスルフィド結合を調整するシステイン対の1つのメンバーを除去する。HER2−S310F/Yを含む他の突然変異は、ジスルフィド結合に近接して位置し、EGFR−A289Vについて発見されたように、それらをアロステリックに破壊し得る。HER2−S310F/Y突然変異は、癌において最も頻繁に生じるHER2突然変異であり、>15%の膀胱癌により発現される。
HER2−C311RおよびHER2Δ16を含むHER2の選択的細胞外変異型は、共有結合により活性化された二量体として存在する。本開示のデータは、HER2−S310Fを含む他の一般的に生じる細胞外変異型も共有結合により活性化された受容体として存在することを示す(図14)。
共有結合により活性化されたEGFR変異型の知見と同様に、I型阻害剤(サピチニブおよびアファチニブ)は、HER2細胞外変異型の共有結合二量体の発現を誘導する(図15A)。これらの効果は用量依存性である(図15B)。最後に、サピチニブは、HER2−Δ16により駆動されるBaF3細胞の増殖を逆説的に刺激し得る(図16)。これらのデータは、I型阻害剤の除外基準およびこれらの変異型受容体を発現する腫瘍におけるII型ファーマコフォアの治療方法を含む、共有結合により活性化されたErbB受容体を発現する腫瘍の治療のための指導的ガイドラインを提供し得る。
方法
レトロウイルス産生:EGFR変異体をpMXs−IRES−ブラストサイジン(RTV−016,Cell Biolabs,San Diego,CA)にサブクローニングした。HEK 293T細胞を、レトロウイルスEGFR変異体発現ベクターpMXs−IRES−ブラストサイジン(RTV−016,Cell Biolabs)、pCMV−Gag−Polベクター、およびpCMV−VSV−G−エンベロープベクターで一過性にトランスフェクトすることによって、レトロウイルス発現ベクターレトロウイルスを産生した。HEK 293T/17細胞を、100mmコラーゲンコーティングしたプレート(354450,Corning Life Sciences,Tewksbury,MA)(4×105/プレート)に蒔き、一晩インキュベートした。翌日、レトロウイルスプラスミド(3μgのEGFR変異体、1.0μgのpCMV−Gag−Polおよび0.5μgのpCMV−VSV−G)を、500μlのOptimem(31985,Life Technologies)に混合した。混合物を室温で5分間インキュベートし、次いで、トランスフェクション試薬Lipofectamine(11668,Invitrogen)を含有するOptimemに添加し、20分間インキュベートした。次いで、混合物をHEK 293T細胞に滴下して添加した。翌日、培地を新しい培養培地で交換し、レトロウイルスを、24時間および48時間で採取した。
EGFR変異体安定細胞株の生成:BaF3細胞(1.5E5細胞)を、1000rpmで30分間遠心分離することにより、8μg/mlのポリブレンを補充した1mlのウイルス上清に感染させた。細胞を、37℃のインキュベータに一晩設置した。次いで、細胞を5分間回転させて、細胞をペレット化した。上清を除去し、細胞を、1000rpmで30分間遠心分離することにより、8μg/mlのポリブレンを補充した新しい1mlのウイルス上清に再感染させた。細胞を、37℃のインキュベータに一晩設置した。次いで、細胞を、10ng/mlのIL−3を含有する、10%熱不活性化FBS、2% L−グルタミンを含有するRPMI中に維持した。48時間後、細胞を、1週間の10μg/mlのブラストサイジンのレトロウイルス感染について選択した。ブラストサイジ耐性集団をリン酸緩衝食塩水中で2回洗浄した後、IL−3を欠く培地に蒔いて、IL−3非依存性成長について選択した。
細胞増殖のためのアッセイ:BaF3細胞株を、10%熱不活性化FBS、2% L−グルタミン、および1% Pen/Strepを含有するRPMIに、1.3E5c/mlで再懸濁し、3つ組(17.5E4 c/ウェル)で96ウェルプレートに分注した。細胞増殖に対する薬物の効果を決定するために、細胞を、ビヒクル対照、または様々な濃度の試験薬物の存在下で3日間インキュベートした。細胞成長の阻害は、製造業者により提供されたプロトコルに従ってCellTiterGlo(Promega)を使用して、細胞内ATP含量の発光定量化により決定された。0日目対薬物治療の72時間後の細胞数の比較を使用して、用量応答曲線をプロットした。生存細胞数を決定し、ビヒクル治療対照に正規化した。ビヒクル治療対照に対する増殖の阻害を、1の分数で表し、PRISM(登録商標)ソフトウェア(Graphpad Software,San Diego,CA)を使用してグラフ化した。EC50値を同じアプリケーションを用いて決定した。
細胞タンパク質分析:細胞抽出物を、10mMのヨードアセトアミド(786−228,G−Biosciences,St,Louis,MO)、プロテアーゼ阻害剤(P8340,Sigma,St.Louis,MO)、およびホスファターゼ阻害剤(P5726,P0044,Sigma,St.Louis,MO)カクテルを含有する洗剤溶解(RIPA,R0278,Sigma,St Louis,MO)により調製した。可溶性タンパク質濃度は、マイクロBSAアッセイ(Pierce,Rockford IL)により決定した。タンパク質免疫検出を、SDS−PAGE分離タンパク質をニトロセルロースに電気泳動転写し、抗体とともにインキュベートし、化学発光第2ステップ検出を行うことにより行った。ニトロセルロース膜を、TBS中5%脱脂粉乳で遮断し、5%ウシ血清アルブミン中、一次抗体とともに一晩インキュベートした。Cell Signaling Technologyからの以下の一次抗体を1:1000希釈で使用した:ホスホ−EGFR[Y1173]および総EGFR。タンパク質負荷の対照として使用したβ−アクチン抗体はSigma Chemicalsから購入した。西洋ワサビペルオキシダーゼコンジュゲート二次抗体は、Cell Signaling Technologyから得、1:5000希釈で使用した。西洋ワサビペルオキシダーゼコンジュゲート二次抗体を、脱脂粉乳中で1時間インキュベートした。製造業者の指示に従いSuperSignal化学発光試薬(Pierce Biotechnology)を使用し、Alpha Innotech画像分析器およびAlphaEaseFCソフトウェア(Alpha Innotech,San Leandro CA)を使用してブロットを画像化した。
化合物および組成物の使用
いくつかの態様では、本開示は、ErbB受容体の発癌変異型(例えばEGFRの発癌変異型)を阻害する方法を対象とし、これには、それを必要とする対象に治療有効量の本明細書に記載の化合物を投与することが含まれる。
いくつかの態様では、本開示は、ErbB受容体の発癌変異型(例えばEGFRの発癌変異型)を阻害する方法を対象とし、これには、それを必要とする対象に本明細書に記載の組成物を投与することが含まれる。
いくつかの態様では、本開示は、癌を予防または治療する方法を対象とし、これには、それを必要とする対象に治療有効量の本明細書に記載の化合物を投与することが含まれる。
いくつかの態様では、本開示は、癌を予防または治療する方法を対象とし、これには、それを必要とする対象に本明細書に記載の組成物を投与することが含まれる。
いくつかの態様では、本開示は、癌を予防または治療する方法を対象とし、これには、i)対象候補者を、本明細書に記載のErbB受容体のその少なくとも1つの発癌変異型が対象に存在する場合、治療を必要とする対象として特定することと、ii)治療を必要とする対象に治療有効量の本明細書に記載の化合物を投与することと、が含まれる。
いくつかの態様では、本開示は、癌を予防または治療する方法を対象とし、これには、i)対象候補者を、本明細書に記載のErbB受容体のその少なくとも1つの発癌変異型が対象に存在する場合、治療を必要とする対象として特定することと、ii)治療を必要とする対象に本明細書に記載の組成物を投与することと、が含まれる。
いくつかの態様では、本開示は、癌を予防または治療する方法を対象とし、これには、i)対象候補者を、本明細書に記載のErbB受容体のその少なくとも1つの発癌変異型が対象からの生物学的試料中に存在する場合、治療を必要とする対象として特定することと、ii)治療を必要とする対象に治療有効量の本明細書に記載の化合物を投与することと、が含まれる。
いくつかの態様では、本開示は、癌を予防または治療する方法を対象とし、これには、i)対象候補者を、本明細書に記載のErbB受容体のその少なくとも1つの発癌変異型が対象からの生物学的試料中に存在する場合、治療を必要とする対象として特定することと、ii)治療を必要とする対象に本明細書に記載の組成物を投与することと、が含まれる。
いくつかの態様では、本開示は、癌を予防または治療する方法を対象とし、これには、それを必要とする対象に、本明細書に記載のErbB受容体のその少なくとも1つの発癌変異型が対象に存在すると特定される場合、治療有効量の本明細書に記載の化合物を投与することが含まれる。
いくつかの態様では、本開示は、癌を予防または治療する方法を対象とし、これには、それを必要とする対象に、本明細書に記載のErbB受容体のその少なくとも1つの発癌変異型が対象に存在すると特定される場合、本明細書に記載の化合物を投与することが含まれる。
いくつかの態様では、本開示は、癌を予防または治療する方法を対象とし、これには、それを必要とする対象に、本明細書に記載のErbB受容体のその少なくとも1つの発癌変異型が対象からの生物学的試料中に存在すると特定される場合、治療有効量の本明細書に記載の化合物を投与することが含まれる。
いくつかの態様では、本開示は、癌を予防または治療する方法を対象とし、これには、それを必要とする対象に、本明細書に記載のErbB受容体のその少なくとも1つの発癌変異型が対象からの生物学的試料中に存在すると特定される場合、本明細書に記載の組成物を投与することが含まれる。
いくつかの態様では、本開示は、ErbB受容体の発癌変異型(例えばEGFRの発癌変異型)の阻害に使用するための本明細書に記載の化合物を対象とする。
いくつかの態様では、本開示は、癌の予防または治療に使用するための本明細書に記載の化合物を対象とする。
いくつかの態様では、本開示は、ErbB受容体の発癌変異型(例えばEGFRの発癌変異型)の阻害に使用するための本明細書に記載の組成物を対象とする。
いくつかの態様では、本開示は、癌の予防または治療に使用するための本明細書に記載の組成物を対象とする。
いくつかの態様では、本開示は、対象における癌の予防または治療に使用するための本明細書に記載の化合物を対象とし、本明細書に記載のErbB受容体の少なくとも1つの発癌変異型は対象に存在する。
いくつかの態様では、本開示は、対象における癌の予防または治療に使用するための本明細書に記載の組成物を対象とし、本明細書に記載のErbB受容体の少なくとも1つの発癌変異型は対象に存在する。
いくつかの態様では、本開示は、対象における癌の予防または治療に使用するための本明細書に記載の化合物を対象とし、本明細書に記載のErbB受容体の少なくとも1つの発癌変異型は対象からの生物学的試料中に存在する。
いくつかの態様では、本開示は、対象における癌の予防または治療に使用するための本明細書に記載の組成物を対象とし、本明細書に記載のErbB受容体の少なくとも1つの発癌変異型は対象からの生物学的試料中に存在する。
いくつかの態様では、本開示は、ErbB受容体の発癌変異型(例えばEGFRの発癌変異型)を阻害するための薬剤の製造における本明細書に記載の化合物の使用を対象とする。
いくつかの態様では、本開示は、癌を予防または治療するための薬剤の製造における本明細書に記載の化合物の使用を対象とする。
いくつかの実施形態では、化合物は、表1に記載の化合物、その薬学的に許容される塩、およびその立体変異体から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、表1に記載の化合物、およびその薬学的に許容される塩から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は、表1に記載の化合物から選択される。
いくつかの実施形態では、癌は固形腫瘍を含む。
いくつかの実施形態では、癌は、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、胃癌、神経膠芽腫(GBM)、頭頚部癌、肺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、またはそれらの任意のサブタイプである。
いくつかの実施形態では、癌は、神経膠芽腫(GBM)またはその任意のサブタイプである。
いくつかの実施形態では、癌は、神経膠芽腫である。
本開示は、本開示の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、本組成物は、薬学的に許容される担体を含む。いくつかの実施形態では、本組成物組成物は、第2の治療活性剤を含む。いくつかの実施形態では、第2の治療活性剤は、本開示の第2の化合物を含む。いくつかの実施形態では、第2の治療活性剤は、非I型阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、非I型阻害剤は、II型阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、II型阻害剤は、小分子阻害剤を含む。
本開示は、癌の治療に使用するための本開示の組成物を提供し、癌もしくは腫瘍、またはその細胞は、上皮成長因子受容体(EGFR)の発癌変異型を発現する。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞が上皮成長因子受容体(EGFR)の発癌変異型を発現するものを含む、本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、EGFRのアロステリック変異型である。
本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞は、上皮成長因子受容体(EGFR)の発癌変異型を発現し、EGFRの発癌変異型は、EGFRのアロステリック変異型であり、EGFRの発癌変異型は、EGFR変異型III(EGFR−Viii)突然変異を含む。
本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞は、上皮成長因子受容体(EGFR)の発癌変異型を発現し、EGFRの発癌変異型は、EGFRのアロステリック変異型であり、EGFRの発癌変異型は、配列番号1の位置289においてアラニン(A)のバリン(V)での置換を含む。
本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞は、上皮成長因子受容体(EGFR)の発癌変異型を発現し、EGFRの発癌変異型は、EGFRのアロステリック変異型であり、EGFRの発癌変異型は、EGFRの構造の修飾を含み、EGFRの発癌変異型は共有結合された二量体を形成することができ、共有結合された二量体は、構成的に活性であり、共有結合された二量体は、I型ErbB阻害剤に接触させられた場合、EGFRの活性を強化する。いくつかの実施形態では、EGFRの構造の修飾は、核酸配列、アミノ酸配列、二次構造、三次構造、および四次構造のうちの1つ以上の修飾を含む。いくつかの実施形態では、発癌変異型は、突然変異、スプライシング事象、翻訳後プロセス、立体構造変化、またはそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、EGFRの構造の修飾は、EGFRの第1のシステイン豊富(CR1)および/または第2のシステイン豊富(CR2)領域内で生じる。いくつかの実施形態では、EGFRの第1のシステイン豊富(CR1)および/または第2のシステイン豊富(CR2)領域は、それぞれ、配列番号1のアミノ酸残基T211〜R334および/またはC526〜S645を含む。いくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、CR1および/またはCR2領域内でのジスルフィド結合の形成に対する物的障壁を生成する。いくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、CR1および/またはCR2領域内でのジスルフィド結合の形成に対する物的障壁を除去する。いくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、EGFRの二量体界面に位置する1つ以上の遊離または不対システイン(C)残基を含む。いくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、配列番号1によるC190〜C199、C194〜C207、C215〜C223、C219〜C231、C232〜C240、C236〜C248、C251〜C260、C264〜C291、C295〜C307、C311〜C326、C329〜C333、C506〜C515、C510〜C523、C526〜C535、C539〜C555、C558〜C571、C562〜C579、C582〜C591、C595〜C617、C620〜C628、およびC624〜C636からなる群から選択される部位に1つ以上の遊離または不対システイン(C)残基を含む。いくつかの実施形態では、修飾は、配列番号1によるC190〜C199、C194〜C207、C215〜C223、C219〜C231、C232〜C240、C236〜C248、C251〜C260、C264〜C291、C295〜C307、C311〜C326、C329〜C333、C506〜C515、C510〜C523、C526〜C535、C539〜C555、C558〜C571、C562〜C579、C582〜C591、C595〜C617、C620〜C628、およびC624〜C636からなる群から選択される部位の10オングストローム以内またはそれ以下の分子内ジスルフィド結合で生じる。
本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞は、EGFRの発癌変異型を発現し、EGFRの発癌変異型は、EGFRの突然変異であり、EGFRの発癌変異型をコードするヌクレオチド配列は、エクソン19またはその一部をコードする配列の欠失または置換を含む。いくつかの実施形態では、欠失または置換は、アデノシン三リン酸(ATP)結合部位をコードする1つ以上のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、ATP結合部位は、配列番号1のアミノ酸E746〜A750を含む。いくつかの実施形態では、ATP結合部位またはその欠失もしくは置換は、配列番号1のK858を含む。いくつかの実施形態では、欠失は、配列番号1のK858を含む。いくつかの実施形態では、配列番号1の位置858で、リジン(K)をアルギニン(R)で置換する(K858R)。いくつかの実施形態では、配列番号1の位置858で、ロイシン(L)をアルギニン(R)で置換する(L858R)。
本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞は、上皮成長因子受容体(EGFR)の発癌変異型を発現し、EGFRの発癌変異型は、EGFRのアロステリック変異型であり、EGFRの発癌変異型をコードするヌクレオチド配列は、エクソン20またはその一部をコードする配列内に挿入を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、KEILDEAYVMASVDNPHVCAR(配列番号7)をコードする配列を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、C−ヘリックス、C−ヘリックスの末端、またはC−ヘリックス後のループをコードする配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入は、ASV、SVD、NPH、またはFQEAのアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、(a)配列番号1の位置V769とD770との間にアミノ酸配列ASVの挿入、(b)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸配列SVDの挿入、(c)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列NPHの挿入、(d)配列番号1の位置A763とY764との間にアミノ酸配列FQEAの挿入、(e)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列PHの挿入、(f)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸Gの挿入、(g)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸Hの挿入、(h)配列番号1の位置V774とC775との間にアミノ酸配列HVの挿入、(i)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列AHの挿入、(j)配列番号1の位置A767とS768との間にアミノ酸配列SVAの挿入、(k)配列番号1の位置770と771との間のDNのアミノ酸配列GYNでの置換、(l)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Hの挿入、(m)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸Yの挿入、(n)配列番号1の位置C775とR776との間にアミノ酸配列PHVCの挿入、(o)配列番号1の位置773でHのアミノ酸配列YNPYでの置換、(p)配列番号1の位置P772とH773との間にアミノ酸配列DNPの挿入、(q)配列番号1の位置S768とV769との間にアミノ酸配列VDSの挿入、(r)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸Hの挿入、(s)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Nの挿入、(t)配列番号1の位置P772とH773との間にアミノ酸配列PNPの挿入、(u)配列番号1の位置770と771との間のDNのアミノ酸配列GSVDNでの置換、(v)配列番号1の位置771と772との間のNPのアミノ酸配列GYPでの置換、(w)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Gの挿入、(x)配列番号1の位置P772とH773との間にアミノ酸配列GNPの挿入、(y)配列番号1の位置V769とD770との間にアミノ酸配列GSVの挿入、(z)配列番号1の位置774と775との間のVCのアミノ酸配列GNPHVCでの置換、(aa)配列番号1の位置A763とY764との間にアミノ酸配列LQEAの挿入、(bb)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸配列GLの挿入、(cc)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸Yの挿入、(dd)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列NPYの挿入、(ee)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列THの挿入、(ff)配列番号1の位置771と772との間のNPのアミノ酸配列KGPでの置換、(gg)配列番号1の位置771と772との間のNPのアミノ酸配列SVDNPでの置換、(hh)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸配列NNの挿入、(ii)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Tの挿入、および(jj)配列番号1の位置768と769との間のSVのアミノ酸配列STLASVでの置換、のうちの1つ以上を含む。
本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞は、上皮成長因子受容体(EGFR)の発癌変異型を発現し、EGFRの発癌変異型は、EGFRのアロステリック変異型であり、EGFRの発癌変異型は、EGFR−Vii、EGFR−Vvi、EGFR−R222C、EGFR−R252C、EGFR−R252P、EGFR−R256Y、EGFR−T263P、EGFR−Y270C、EGFR−A289T、EGFR−A289V、EGFR−A289D、EGFR−H304Y、EGFR−G331R、EGFR−P596S、EGFR−P596L、EGFR−P596R、EGFR−G598V、EGFR−G598A、EGFR−G614D、EGFR−C620Y、EGFR−C614W、EGFR−C628F、EGFR−C628Y、EGFR−C636Y、EGFR−G645C、EGFR−Δ660、EGFR−Δ768、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、癌の治療に使用するための本開示の組成物を提供し、癌、腫瘍、またはそれらの細胞は、(a)野生型ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)受容体、または(b)HER−2受容体の発癌変異型のうちの1つ以上を発現する。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞が野生型HER−2受容体を発現するものを含む、本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、野生型HER−2受容体は、配列番号2、3、4、5、または6のアミノ酸配列を含む。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現するものを含む、本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、HER2受容体のアロステリック変異型である。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置310においてセリン(S)のフェニルアラニン(F)での置換を含む。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置310においてセリン(S)のチロシン(Y)での置換を含む。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置678においてアルギニン(R)のグルタミン(Q)での置換を含む。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置777においてバリン(V)のロイシン(L)での置換を含む。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置777においてバリン(V)のメチオニン(M)での置換を含む。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置842においてバリン(V)のイソロイシン(I)での置換を含む。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置755においてロイシン(L)のアラニン(A)での置換を含む。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置755においてロイシン(S)のプロリン(P)での置換を含む。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置755においてロイシン(L)のセリン(S)での置換を含む。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER−2受容体の発癌変異型がHER−2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、HER−2受容体の発癌変異型をコードするヌクレオチド配列は、エクソン20またはその一部をコードする配列内に挿入を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、KEILDEAYVMAGVGSPYVSR(配列番号8)をコードする配列を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、C−ヘリックス、C−ヘリックスの末端、またはC−ヘリックス後のループをコードする配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入は、GSPまたはYVMAのアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、(a)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸配列YVMAの挿入、(b)配列番号2の位置P780とY781との間にアミノ酸配列GSPの挿入、(c)配列番号2の位置A771とY772との間にアミノ酸配列YVMAの挿入、(d)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸配列YVMAの挿入、(e)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Vの挿入、(f)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Vの挿入、(g)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列AVGCVでの置換、(h)配列番号2の位置776間のGのアミノ酸配列LCでの置換、(i)配列番号2の位置776間のGのアミノ酸配列LCVでの置換、(j)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸配列GSPの挿入、(k)配列番号2の位置755と757との間のLREのアミノ酸配列PSでの置換、(l)配列番号2の位置779と780との間のSPのアミノ酸配列CPGSPでの置換、(m)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Cの挿入、(n)配列番号2の位置775と776との間のAGのアミノ酸配列VVMAでの置換、(o)配列番号2の位置776でGのアミノ酸配列VVでの置換、(p)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列AVCVでの置換、(q)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VCVでの置換、(r)配列番号2の位置G778とS779との間にアミノ酸Gの挿入、(s)配列番号2の位置755と757との間のLREのアミノ酸配列PKでの置換、(t)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸Vの挿入、(u)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸配列YAMAの挿入、(v)配列番号2の位置776でGのアミノ酸配列CVでの置換、(w)配列番号2の位置776と778との間のGVGのアミノ酸配列AVCGGでの置換、(x)配列番号2の位置776と778との間のGVGのアミノ酸配列CVCGでの置換、(y)配列番号2の位置776と778との間のGVGのアミノ酸配列VVVGでの置換、(z)配列番号2の位置776と779との間のGVGSのアミノ酸配列SVGGでの置換、(aa)配列番号2の位置776と779との間のGVGSのアミノ酸配列VVGESでの置換、(bb)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列AVGSGVでの置換、(cc)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列CVCでの置換、(dd)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列HVCでの置換、(ee)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VAAGVでの置換、(ff)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VAGVでの置換、(gg)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VVVでの置換、(hh)配列番号2の位置G778とS779との間にアミノ酸配列FPGの挿入、(ii)配列番号2の位置S779とP780との間にアミノ酸配列GSの挿入、(jj)配列番号2の位置754と757との間のVLREのアミノ酸配列VPSでの置換、(kk)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Eの挿入、(ll)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸配列MAGVの挿入、(mm)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Sの挿入、(nn)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸配列SCVの挿入、および(oo)配列番号2の位置Y772とV773との間にアミノ酸配列LMAYの挿入、のうちの1つ以上を含む。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER−2受容体の発癌変異型がHER−2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、本開示の癌の治療に使用するための組成物のいくつかの実施形態では、HER−2受容体の発癌変異型は、HER2−Δ16、HER2−C311R、HER2−S310F、p95−HER2−M611、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、癌を治療するための本開示の組成物の使用を提供し、これには、対象に治療有効量の組成物を投与することが含まれ、癌、腫瘍、またはそれらの細胞は、上皮成長因子受容体(EGFR)の発癌変異型を発現する。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がEGFRの発癌変異型を発現するものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、EGFRのアロステリック変異型である。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がEGFRの発癌変異型を発現し、EGFRの発癌変異型がEGFRのアロステリック変異型であるものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、EGFR変異型III(EGFR−Viii)突然変異を含む。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がEGFRの発癌変異型を発現し、EGFRの発癌変異型がEGFRのアロステリック変異型であるものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、配列番号1の位置289においてアラニン(A)のバリン(V)での置換を含む。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がEGFRの発癌変異型を発現し、EGFRの発癌変異型がEGFRのアロステリック変異型であるものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、EGFRの構造の修飾を含み、EGFRの発癌変異型は共有結合された二量体を形成することができ、共有結合された二量体は、構成的に活性であり、共有結合された二量体は、I型ErbB阻害剤に接触させられた場合、EGFRの活性を強化する。いくつかの実施形態では、EGFRの構造の修飾は、核酸配列、アミノ酸配列、二次構造、三次構造、および四次構造のうちの1つ以上の修飾を含む。いくつかの実施形態では、発癌変異型は、突然変異、スプライシング事象、翻訳後プロセス、立体構造変化、またはそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、EGFRの構造の修飾は、EGFRの第1のシステイン豊富(CR1)および/または第2のシステイン豊富(CR2)領域内で生じる。いくつかの実施形態では、EGFRの第1のシステイン豊富(CR1)および/または第2のシステイン豊富(CR2)領域は、それぞれ、配列番号1のアミノ酸残基T211〜R334および/またはC526〜S645を含む。いくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、CR1および/またはCR2領域内でのジスルフィド結合の形成に対する物的障壁を生成する。いくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、CR1および/またはCR2領域内でのジスルフィド結合の形成に対する物的障壁を除去する。いくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、EGFRの二量体界面に位置する1つ以上の遊離または不対システイン(C)残基を含む。いくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、配列番号1によるC190〜C199、C194〜C207、C215〜C223、C219〜C231、C232〜C240、C236〜C248、C251〜C260、C264〜C291、C295〜C307、C311〜C326、C329〜C333、C506〜C515、C510〜C523、C526〜C535、C539〜C555、C558〜C571、C562〜C579、C582〜C591、C595〜C617、C620〜C628、およびC624〜C636からなる群から選択される部位に1つ以上の遊離または不対システイン(C)残基を含む。いくつかの実施形態では、修飾は、配列番号1によるC190〜C199、C194〜C207、C215〜C223、C219〜C231、C232〜C240、C236〜C248、C251〜C260、C264〜C291、C295〜C307、C311〜C326、C329〜C333、C506〜C515、C510〜C523、C526〜C535、C539〜C555、C558〜C571、C562〜C579、C582〜C591、C595〜C617、C620〜C628、およびC624〜C636からなる群から選択される部位の10オングストローム以内またはそれ以下の分子内ジスルフィド結合で生じる。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がEGFRの発癌変異型を発現し、EGFRの発癌変異型がEGFRの突然変異であるものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型をコードするヌクレオチド配列は欠失を含むか、または置換は、アデノシン三リン酸(ATP)結合部位をコードする1つ以上のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、ATP結合部位は、配列番号1のアミノ酸E746〜A750を含む。いくつかの実施形態では、ATP結合部位またはその欠失もしくは置換は、配列番号1のK858を含む。いくつかの実施形態では、欠失は、配列番号1のK858を含む。いくつかの実施形態では、配列番号1の位置858で、リジン(K)をアルギニン(R)で置換する(K858R)。いくつかの実施形態では、配列番号1の位置858で、ロイシン(L)をアルギニン(R)で置換する(L858R)。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がEGFRの発癌変異型を発現し、EGFRの発癌変異型がEGFRのアロステリック変異型であるものを含む癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型をコードするヌクレオチド配列は、エクソン20またはその一部をコードする配列内に挿入を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、KEILDEAYVMASVDNPHVCAR(配列番号7)をコードする配列を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、C−ヘリックス、C−ヘリックスの末端、またはC−ヘリックス後のループをコードする配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入は、ASV、SVD、NPH、またはFQEAのアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、(a)配列番号1の位置V769とD770との間にアミノ酸配列ASVの挿入、(b)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸配列SVDの挿入、(c)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列NPHの挿入、(d)配列番号1の位置A763とY764との間にアミノ酸配列FQEAの挿入、(e)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列PHの挿入、(f)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸Gの挿入、(g)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸Hの挿入、(h)配列番号1の位置V774とC775との間にアミノ酸配列HVの挿入、(i)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列AHの挿入、(j)配列番号1の位置A767とS768との間にアミノ酸配列SVAの挿入、(k)配列番号1の位置770と771との間のDNのアミノ酸配列GYNでの置換、(l)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Hの挿入、(m)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸Yの挿入、(n)配列番号1の位置C775とR776との間にアミノ酸配列PHVCの挿入、(o)配列番号1の位置773でHのアミノ酸配列YNPYでの置換、(p)配列番号1の位置P772とH773との間にアミノ酸配列DNPの挿入、(q)配列番号1の位置S768とV769との間にアミノ酸配列VDSの挿入、(r)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸Hの挿入、(s)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Nの挿入、(t)配列番号1の位置P772とH773との間にアミノ酸配列PNPの挿入、(u)配列番号1の位置770と771との間のDNのアミノ酸配列GSVDNでの置換、(v)配列番号1の位置771と772との間のNPのアミノ酸配列GYPでの置換、(w)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Gの挿入、(x)配列番号1の位置P772とH773との間にアミノ酸配列GNPの挿入、(y)配列番号1の位置V769とD770との間にアミノ酸配列GSVの挿入、(z)配列番号1の位置774と775との間のVCのアミノ酸配列GNPHVCでの置換、(aa)配列番号1の位置A763とY764との間にアミノ酸配列LQEAの挿入、(bb)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸配列GLの挿入、(cc)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸Yの挿入、(dd)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列NPYの挿入、(ee)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列THの挿入、(ff)配列番号1の位置771と772との間のNPのアミノ酸配列KGPでの置換、(gg)配列番号1の位置771と772との間のNPのアミノ酸配列SVDNPでの置換、(hh)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸配列NNの挿入、(ii)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Tの挿入、および(jj)配列番号1の位置768と769との間のSVのアミノ酸配列STLASVでの置換、のうちの1つ以上を含む。
癌もしくは腫瘍、またはそれらの細胞がEGFRの発癌変異型を発現し、EGFRの発癌変異型がEGFRのアロステリック変異型であるものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、EGFRの発癌変異型は、EGFR−Vii、EGFR−Vvi、EGFR−R222C、EGFR−R252C、EGFR−R252P、EGFR−R256Y、EGFR−T263P、EGFR−Y270C、EGFR−A289T、EGFR−A289V、EGFR−A289D、EGFR−H304Y、EGFR−G331R、EGFR−P596S、EGFR−P596L、EGFR−P596R、EGFR−G598V、EGFR−G598A、EGFR−G614D、EGFR−C620Y、EGFR−C614W、EGFR−C628F、EGFR−C628Y、EGFR−C636Y、EGFR−G645C、EGFR−Δ660、EGFR−Δ768、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、癌を治療するための本開示の組成物の使用を提供し、これには、対象に治療有効量の組成物を投与することが含まれ、癌、腫瘍、またはそれらの細胞は、(a)野生型ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)受容体、またはHER−2受容体の発癌変異型のうちの1つ以上を発現する。
癌、腫瘍、またはそれらの細胞が野生型HER−2受容体を発現するものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、野生型HER−2受容体は、配列番号2、3、4、5、または6のアミノ酸配列を含む。
癌、腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現するものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、HER2受容体のアロステリック変異型である。
癌、腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置310においてセリン(S)のフェニルアラニン(F)での置換を含む。
癌、腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置310においてセリン(S)のチロシン(Y)での置換を含む。
癌、腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置678においてアルギニン(R)のグルタミン(Q)での置換を含む。
癌、腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置777においてバリン(V)のロイシン(L)での置換を含む。
癌、腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置777においてバリン(V)のメチオニン(M)での置換を含む。
癌、腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置842においてバリン(V)のイソロイシン(I)での置換を含む。
癌、腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置755においてロイシン(L)のアラニン(A)での置換を含む。
癌、腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置755においてロイシン(L)のプロリン(P)での置換を含む。
癌、腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、配列番号2または5の位置755においてロイシン(L)のセリン(S)での置換を含む。
癌、腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型をコードするヌクレオチド配列は、エクソン20またはその一部をコードする配列内に挿入を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、KEILDEAYVMAGVGSPYVSR(配列番号8)をコードする配列を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、C−ヘリックス、C−ヘリックスの末端、またはC−ヘリックス後のループをコードする配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入は、GSPまたはYVMAのアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、(a)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸配列YVMAの挿入、(b)配列番号2の位置P780とY781との間にアミノ酸配列GSPの挿入、(c)配列番号2の位置A771とY772との間にアミノ酸配列YVMAの挿入、(d)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸配列YVMAの挿入、(e)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Vの挿入、(f)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Vの挿入、(g)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列AVGCVでの置換、(h)配列番号2の位置776間のGのアミノ酸配列LCでの置換、(i)配列番号2の位置776間のGのアミノ酸配列LCVでの置換、(j)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸配列GSPの挿入、(k)配列番号2の位置755と757との間のLREのアミノ酸配列PSでの置換、(l)配列番号2の位置779と780との間のSPのアミノ酸配列CPGSPでの置換、(m)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Cの挿入、(n)配列番号2の位置775と776との間のAGのアミノ酸配列VVMAでの置換、(o)配列番号2の位置776でGのアミノ酸配列VVでの置換、(p)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列AVCVでの置換、(q)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VCVでの置換、(r)配列番号2の位置G778とS779との間にアミノ酸Gの挿入、(s)配列番号2の位置755と757との間のLREのアミノ酸配列PKでの置換、(t)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸Vの挿入、(u)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸配列YAMAの挿入、(v)配列番号2の位置776でGのアミノ酸配列CVでの置換、(w)配列番号2の位置776と778との間のGVGのアミノ酸配列AVCGGでの置換、(x)配列番号2の位置776と778との間のGVGのアミノ酸配列CVCGでの置換、(y)配列番号2の位置776と778との間のGVGのアミノ酸配列VVVGでの置換、(z)配列番号2の位置776と779との間のGVGSのアミノ酸配列SVGGでの置換、(aa)配列番号2の位置776と779との間のGVGSのアミノ酸配列VVGESでの置換、(bb)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列AVGSGVでの置換、(cc)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列CVCでの置換、(dd)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列HVCでの置換、(ee)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VAAGVでの置換、(ff)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VAGVでの置換、(gg)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VVVでの置換、(hh)配列番号2の位置G778とS779との間にアミノ酸配列FPGの挿入、(ii)配列番号2の位置S779とP780との間にアミノ酸配列GSの挿入、(jj)配列番号2の位置754と757との間のVLREのアミノ酸配列VPSでの置換、(kk)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Eの挿入、(ll)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸配列MAGVの挿入、(mm)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Sの挿入、(nn)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸配列SCVの挿入、および(oo)配列番号2の位置Y772とV773との間にアミノ酸配列LMAYの挿入、のうちの1つ以上を含む。
癌、腫瘍、またはそれらの細胞がHER−2受容体の発癌変異型を発現し、HER2受容体の発癌変異型がHER2受容体のアロステリック変異型であるものを含む、癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、HER2受容体の発癌変異型は、HER2−Δ16、HER2−C311R、HER2−S310F、p95−HER2−M611、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、癌、腫瘍、またはそれらの細胞がHER−4受容体の発癌変異型を発現するものを含む、癌の治療のための本開示の組成物の使用を提供する。いくつかの実施形態では、HER−4受容体の発癌変異型は、HER4受容体のアロステリック変異型である。いくつかの実施形態では、HER4受容体の発癌変異型は、エクソン16の欠失(HER4−Δ16)を含む。
癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、組成物は、全身投与に好適である。いくつかの実施形態では、組成物は、経口投与に好適である。いくつかの実施形態では、組成物は、静脈内投与に好適である。
癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、組成物は、局所投与に好適である。いくつかの実施形態では、組成物は、腫瘍内、眼内、骨内、脊髄内、または脳室内投与に好適である。
癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、対象または癌は、ゲフィチニブ、エルロチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ、およびネシツムマブのうちの1つ以上での治療に非感受性であるか、または耐性がある。いくつかの実施形態では、対象または癌は、クリクソチニブ(crixotinib,)、アレクチニブ、およびセリチニブのうちの1つ以上での治療に非感受性であるか、または耐性がある。いくつかの実施形態では、対象または癌は、ダブラフェニブおよびトラメチニブのうちの1つ以上での治療に非感受性であるか、または耐性がある。いくつかの実施形態では、対象または癌は、クリゾチニブでの治療に非感受性であるか、または耐性がある。
癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、癌、腫瘍、またはそれらの細胞は、EGFRの発癌変異型を発現し、EGFRの発癌変異型をコードする配列は、エクソン20またはその一部の欠失を含み、癌、腫瘍、またはそれらの細胞は、EGFRキナーゼドメイン(KD)、BRAF、NTRK、およびKRASのうちの1つ以上をコードする配列またはその中に発癌変異を含む。
癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、癌、腫瘍、またはそれらの細胞は、EGFRの発癌変異型を含み、EGFRの発癌変異型をコードする配列は、エクソン20またはその一部の欠失を含み、癌、腫瘍、またはそれらの細胞は、免疫療法に対する応答性を示すマーカーを含まない。
いくつかの実施形態では、発癌変異型(例えばアロステリック変異型)または発癌突然変異(例えばアロステリック突然変異)は、食品医薬品局(FDA)認可の診断法によって検出される。
いくつかの実施形態では、対象は、本開示の化合物とは異なる治療薬での治療に有害反応を有する。いくつかの実施形態では、対象は、I型阻害剤での治療に有害反応を有する。いくつかの実施形態では、対象は、ゲフィニチニブ(gefinitinib)、エルロチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ、ネシツヌマブ(necitunumab)、クリゾチニブ、アレクチニブ、セリチニブ、ダブラフェニブ、トラメチニブ、アファチニブ、サピチニブ、ダコミチニブ、カネルチニブ、ペリチニブ、WZ4002、WZ8040、WZ3146、CO−1686、およびAZD9291のうちの1つ以上での治療に有害反応を有する。いくつかの実施形態では、有害反応はEGFRの発癌変異型の活性化であり、発癌変異型は受容体の細胞外ドメインに突然変異を含む。いくつかの実施形態では、有害反応は、HER−2受容体の発癌変異型の活性化であり、発癌変異型は受容体の細胞外ドメインに突然変異を含む。
いくつかの実施形態では、本方法は、それを必要とする対象に治療有効量の非I型阻害剤を投与することを含む。いくつかの実施形態では、非I型阻害剤は、小分子II型阻害剤を含む。
いくつかの実施形態では、本方法は、それを必要とする対象に治療有効量の非I型阻害剤を投与することを含む。いくつかの実施形態では、非I型阻害剤は、小分子II型阻害剤を含む。
いくつかの実施形態では、本化合物は、治療有効量の非I型阻害剤と組み合わせて使用される。いくつかの実施形態では、非I型阻害剤は、小分子II型阻害剤を含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、非I型阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、非I型阻害剤は、小分子II型阻害剤を含む。
癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、癌は固形腫瘍を含む。いくつかの実施形態では、癌は、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、胃癌、神経膠芽腫(GBM)、頭頚部癌、肺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、またはそれらの任意のサブタイプを含む。いくつかの実施形態では、癌は、神経膠芽腫(GBM)を含む。いくつかの実施形態では、癌は、乳癌を含む。いくつかの実施形態では、癌は、肺癌を含む。
癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、治療有効量は、癌の兆候または症状の重症度を低減する。いくつかの実施形態では、癌の兆候は、腫瘍悪性度を含み、兆候の重症度の低減は腫瘍悪性度の減少を含む。いくつかの実施形態では、癌の兆候は、腫瘍転移を含み、兆候の重症度の低減は、転移の排除または転移の速度もしくは程度の低減を含む。いくつかの実施形態では、癌の兆候は、腫瘍体積を含み、兆候の重症度の低減は、腫瘍の排除または体積の低減を含む。いくつかの実施形態では、癌の症状は、疼痛を含み、兆候の重症度の低減は、疼痛の排除または低減を含む。
癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、治療有効量は、寛解期を誘導する。
癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、治療有効量は、対象の予後を改善する。
癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、対象は、臨床試験またはそのプロトコルの参加者または参加候補者である。いくつかの実施形態では、対象は、I型阻害剤での治療から除外される。いくつかの実施形態では、I型阻害剤には、ゲフィニチニブ(gefinitinib)、エルロチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ、ネシツヌマブ(necitunumab)、クリゾチニブ、アレクチニブ、セリチニブ、ダブラフェニブ、トラメチニブ、アファチニブ、サピチニブ、ダコミチニブ、カネルチニブ、ペリチニブ、WZ4002、WZ8040、WZ3146、CO−1686、またはAZD9291が含まれる。
癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、使用には、対象を非I型阻害剤で治療することが含まれる。
癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、組成物は、非I型阻害剤を含む。
癌の治療のための本開示の組成物を使用するいくつかの実施形態では、非I型阻害剤は、II型小分子阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、II型小分子阻害剤には、ネラチニブ、AST−1306、HKI−357、またはラパチニブが含まれる。
いくつかの実施形態では、発癌変異型は、ErbB受容体における発癌変異型である。
いくつかの実施形態では、ErbB受容体における発癌変異型は、アロステリック変異型である。
いくつかの実施形態では、ErbB受容体は、上皮成長因子受容体(EGFR)またはヒト上皮成長因子受容体2(HER2)受容体である。
いくつかの実施形態では、ErbB受容体は、上皮成長因子受容体(EGFR)である。
いくつかの実施形態では、ErbB受容体は、HER2受容体である。
いくつかの実施形態では、発癌変異型は、上皮成長因子受容体(EGFR)における発癌変異型である。
いくつかの実施形態では、EGFRにおける発癌変異型は、アロステリック変異型である。
いくつかの実施形態では、発癌変異型は、HER2受容体の発癌変異型である。
いくつかの実施形態では、HER2受容体における発癌変異型は、アロステリック変異型である。
いくつかの実施形態では、EGFRにおける発癌変異型は、EGFR変異型III(EGFR−Viii)変異型である。
いくつかの実施形態では、EGFRにおける発癌変異型は、配列番号1の位置289におけるアラニン(A)のバリン(V)での置換である。
いくつかの実施形態では、発癌変異型はEGFRにおける発癌変異型であり、EGFRにおける発癌変異型はEGFRにおけるアロステリック変異型であり、EGFRにおける発癌変異型はEGFRの構造の修飾であり、EGFRの発癌変異型は共有結合された二量体を形成することができ、共有結合された二量体は構成的に活性であり、共有結合された二量体は、I型ErbB阻害剤に接触させられた場合、EGFRの活性を強化する。いくつかの実施形態では、EGFRの構造の修飾は、核酸配列、アミノ酸配列、二次構造、三次構造、および四次構造のうちの1つ以上の修飾を含む。いくつかの実施形態では、EGFRの構造の修飾は、EGFRの第1のシステイン豊富(CR1)および/または第2のシステイン豊富(CR2)領域内で生じる。いくつかの実施形態では、EGFRの第1のシステイン豊富(CR1)および/または第2のシステイン豊富(CR2)領域は、それぞれ、配列番号1のアミノ酸残基T211〜R334および/またはC526〜S645を含む。いくつかの実施形態では、EGFRにおける発癌変異型は、CR1および/またはCR2領域内でのジスルフィド結合の形成に対する物的障壁を生成する。いくつかの実施形態では、EGFRにおける発癌変異型は、CR1および/またはCR2領域内でのジスルフィド結合の形成に対する物的障壁を除去する。いくつかの実施形態では、EGFRにおける発癌変異型は、EGFRの二量体界面に位置する1つ以上の遊離または不対システイン(C)残基をもたらす。いくつかの実施形態では、EGFRにおける発癌変異型は、配列番号1によるC190〜C199、C194〜C207、C215〜C223、C219〜C231、C232〜C240、C236〜C248、C251〜C260、C264〜C291、C295〜C307、C311〜C326、C329〜C333、C506〜C515、C510〜C523、C526〜C535、C539〜C555、C558〜C571、C562〜C579、C582〜C591、C595〜C617、C620〜C628、およびC624〜C636からなる群から選択される部位に1つ以上の遊離または不対システイン(C)残基をもたらす。いくつかの実施形態では、修飾は、配列番号1によるC190〜C199、C194〜C207、C215〜C223、C219〜C231、C232〜C240、C236〜C248、C251〜C260、C264〜C291、C295〜C307、C311〜C326、C329〜C333、C506〜C515、C510〜C523、C526〜C535、C539〜C555、C558〜C571、C562〜C579、C582〜C591、C595〜C617、C620〜C628、およびC624〜C636からなる群から選択される部位の10オングストローム以内またはそれ以下の分子内ジスルフィド結合で生じる。
いくつかの実施形態では、発癌変異型はEGFRにおける発癌変異型であり、EGFRにおける発癌変異型はEGFRにおけるアロステリック変異型であり、発癌変異型を有するEGFRをコードするヌクレオチド配列は欠失を含み、置換は、アデノシン三リン酸(ATP)結合部位をコードする1つ以上のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、ATP結合部位は、配列番号1のアミノ酸E746〜A750を含む。いくつかの実施形態では、ATP結合部位またはその欠失もしくは置換は、配列番号1のK858を含む。いくつかの実施形態では、欠失は、配列番号1のK858を含む。いくつかの実施形態では、配列番号1の位置858で、リジン(K)をアルギニン(R)で置換する(K858R)。いくつかの実施形態では、配列番号1の位置858で、ロイシン(L)をアルギニン(R)で置換する(L858R)。
いくつかの実施形態では、発癌変異型はEGFRにおける発癌変異型であり、EGFRにおける発癌変異型はEGFRにおけるアロステリック変異型であり、発癌変異型を有するEGFRをコードするヌクレオチド配列は、エクソン20またはその一部をコードする配列内に挿入を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、KEILDEAYVMASVDNPHVCAR(配列番号7)をコードする配列を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、C−ヘリックス、C−ヘリックスの末端、またはC−ヘリックス後のループをコードする配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入は、ASV、SVD、NPH、またはFQEAのアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、(a)配列番号1の位置V769とD770との間にアミノ酸配列ASVの挿入、(b)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸配列SVDの挿入、(c)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列NPHの挿入、(d)配列番号1の位置A763とY764との間にアミノ酸配列FQEAの挿入、(e)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列PHの挿入、(f)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸Gの挿入、(g)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸Hの挿入、(h)配列番号1の位置V774とC775との間にアミノ酸配列HVの挿入、(i)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列AHの挿入、(j)配列番号1の位置A767とS768との間にアミノ酸配列SVAの挿入、(k)配列番号1の位置770と771との間のDNのアミノ酸配列GYNでの置換、(l)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Hの挿入、(m)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸Yの挿入、(n)配列番号1の位置C775とR776との間にアミノ酸配列PHVCの挿入、(o)配列番号1の位置773でHのアミノ酸配列YNPYでの置換、(p)配列番号1の位置P772とH773との間にアミノ酸配列DNPの挿入、(q)配列番号1の位置S768とV769との間にアミノ酸配列VDSの挿入、(r)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸Hの挿入、(s)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Nの挿入、(t)配列番号1の位置P772とH773との間にアミノ酸配列PNPの挿入、(u)配列番号1の位置770と771との間のDNのアミノ酸配列GSVDNでの置換、(v)配列番号1の位置771と772との間のNPのアミノ酸配列GYPでの置換、(w)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Gの挿入、(x)配列番号1の位置P772とH773との間にアミノ酸配列GNPの挿入、(y)配列番号1の位置V769とD770との間にアミノ酸配列GSVの挿入、(z)配列番号1の位置774と775との間のVCのアミノ酸配列GNPHVCでの置換、(aa)配列番号1の位置A763とY764との間にアミノ酸配列LQEAの挿入、(bb)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸配列GLの挿入、(cc)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸Yの挿入、(dd)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列NPYの挿入、(ee)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列THの挿入、(ff)配列番号1の位置771と772との間のNPのアミノ酸配列KGPでの置換、(gg)配列番号1の位置771と772との間のNPのアミノ酸配列SVDNPでの置換、(hh)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸配列NNの挿入、(ii)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Tの挿入、および(jj)配列番号1の位置768と769との間のSVのアミノ酸配列STLASVでの置換、のうちの1つ以上を含む。
いくつかの実施形態では、発癌変異型はEGFRにおける発癌変異型であり、EGFRにおける発癌変異型はEGFRにおけるアロステリック変異型であり、発癌変異型を有するEGFRは、EGFR−Vii、EGFR−Vvi、EGFR−R222C、EGFR−R252C、EGFR−R252P、EGFR−R256Y、EGFR−T263P、EGFR−Y270C、EGFR−A289T、EGFR−A289V、EGFR−A289D、EGFR−H304Y、EGFR−G331R、EGFR−P596S、EGFR−P596L、EGFR−P596R、EGFR−G598V、EGFR−G598A、EGFR−G614D、EGFR−C620Y、EGFR−C614W、EGFR−C628F、EGFR−C628Y、EGFR−C636Y、EGFR−G645C、EGFR−Δ660、EGFR−Δ768、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、発癌変異型は、HER−2受容体における発癌変異型である。
いくつかの実施形態では、発癌変異型は、HER−2受容体における発癌変異型であり、HER2受容体における発癌変異型は、HER2受容体におけるアロステリック変異型である。
いくつかの実施形態では、発癌変異型は、HER−2受容体における発癌変異型であり、HER2受容体における発癌変異型は、HER2受容体におけるアロステリック変異型であり、HER2受容体における発癌突然変異は、配列番号2または5の位置310においてセリン(S)のフェニルアラニン(F)での置換を含む。
いくつかの実施形態では、発癌変異型は、HER−2受容体における発癌変異型であり、HER2受容体における発癌変異型は、HER2受容体におけるアロステリック変異型であり、HER2受容体における発癌突然変異は、配列番号2または5の位置310においてセリン(S)のチロシン(Y)での置換を含む。
いくつかの実施形態では、発癌変異型は、HER−2受容体における発癌変異型であり、HER2受容体における発癌変異型は、HER2受容体におけるアロステリック変異型であり、HER2受容体における発癌突然変異は、配列番号2または5の位置678においてアルギニン(R)のグルタミン(Q)での置換を含む。
いくつかの実施形態では、発癌変異型は、HER−2受容体における発癌変異型であり、HER2受容体における発癌変異型は、HER2受容体におけるアロステリック変異型であり、HER2受容体における発癌突然変異は、配列番号2または5の位置777においてバリン(V)のロイシン(L)での置換を含む。
いくつかの実施形態では、発癌変異型は、HER−2受容体における発癌変異型であり、HER2受容体における発癌変異型は、HER2受容体におけるアロステリック変異型であり、HER2受容体における発癌突然変異は、配列番号2または5の位置777においてバリン(V)のメチオニン(M)での置換を含む。
いくつかの実施形態では、発癌変異型は、HER−2受容体における発癌変異型であり、HER2受容体における発癌変異型は、HER2受容体におけるアロステリック変異型であり、HER2受容体における発癌突然変異は、配列番号2または5の位置842においてバリン(V)のイソロイシン(I)での置換を含む。
いくつかの実施形態では、発癌変異型は、HER−2受容体における発癌変異型であり、HER2受容体における発癌変異型は、HER2受容体におけるアロステリック変異型であり、HER2受容体における発癌突然変異は、配列番号2または5の位置755においてロイシン(L)のアラニン(A)での置換を含む。
いくつかの実施形態では、発癌変異型は、HER−2受容体における発癌変異型であり、HER2受容体における発癌変異型は、HER2受容体におけるアロステリック変異型であり、HER2受容体における発癌突然変異は、配列番号2または5の位置755においてロイシン(L)のプロリン(P)での置換を含む。
いくつかの実施形態では、発癌変異型は、HER−2受容体における発癌変異型であり、HER2受容体における発癌変異型は、HER2受容体におけるアロステリック変異型であり、HER2受容体における発癌突然変異は、配列番号2または5の位置755においてロイシン(L)のセリン(S)での置換を含む。
いくつかの実施形態では、発癌変異型はHER−2における発癌変異型であり、HER2受容体における発癌変異型はHER2受容体におけるアロステリック変異型であり、発癌変異型を有するHER2受容体をコードするヌクレオチド配列は、エクソン20またはその一部をコードする配列内に挿入を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、KEILDEAYVMAGVGSPYVSR(配列番号8)をコードする配列を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、C−ヘリックス、C−ヘリックスの末端、またはC−ヘリックス後のループをコードする配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入は、GSPまたはYVMAのアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、エクソン20またはその一部をコードする配列は、(a)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸配列YVMAの挿入、(b)配列番号2の位置P780とY781との間にアミノ酸配列GSPの挿入、(c)配列番号2の位置A771とY772との間にアミノ酸配列YVMAの挿入、(d)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸配列YVMAの挿入、(e)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Vの挿入、(f)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Vの挿入、(g)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列AVGCVでの置換、(h)配列番号2の位置776間のGのアミノ酸配列LCでの置換、(i)配列番号2の位置776間のGのアミノ酸配列LCVでの置換、(j)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸配列GSPの挿入、(k)配列番号2の位置755と757との間のLREのアミノ酸配列PSでの置換、(l)配列番号2の位置779と780との間のSPのアミノ酸配列CPGSPでの置換、(m)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Cの挿入、(n)配列番号2の位置775と776との間のAGのアミノ酸配列VVMAでの置換、(o)配列番号2の位置776でGのアミノ酸配列VVでの置換、(p)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列AVCVでの置換、(q)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VCVでの置換、(r)配列番号2の位置G778とS779との間にアミノ酸Gの挿入、(s)配列番号2の位置755と757との間のLREのアミノ酸配列PKでの置換、(t)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸Vの挿入、(u)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸配列YAMAの挿入、(v)配列番号2の位置776でGのアミノ酸配列CVでの置換、(w)配列番号2の位置776と778との間のGVGのアミノ酸配列AVCGGでの置換、(x)配列番号2の位置776と778との間のGVGのアミノ酸配列CVCGでの置換、(y)配列番号2の位置776と778との間のGVGのアミノ酸配列VVVGでの置換、(z)配列番号2の位置776と779との間のGVGSのアミノ酸配列SVGGでの置換、(aa)配列番号2の位置776と779との間のGVGSのアミノ酸配列VVGESでの置換、(bb)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列AVGSGVでの置換、(cc)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列CVCでの置換、(dd)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列HVCでの置換、(ee)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VAAGVでの置換、(ff)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VAGVでの置換、(gg)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VVVでの置換、(hh)配列番号2の位置G778とS779との間にアミノ酸配列FPGの挿入、(ii)配列番号2の位置S779とP780との間にアミノ酸配列GSの挿入、(jj)配列番号2の位置754と757との間のVLREのアミノ酸配列VPSでの置換、(kk)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Eの挿入、(ll)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸配列MAGVの挿入、(mm)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Sの挿入、(nn)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸配列SCVの挿入、および(oo)配列番号2の位置Y772とV773との間にアミノ酸配列LMAYの挿入、のうちの1つ以上を含む。
いくつかの実施形態では、発癌変異型はHER−2受容体における発癌変異型であり、HER2受容体における発癌変異型はHER2受容体におけるアロステリック変異型であり、発癌変異型を有するHER2受容体は、HER2−Δ16、HER2−C311R、HER2−S310F、p95−HER2−M611、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、発癌変異型は、HER−4受容体における発癌変異型である。いくつかの実施形態では、HER−4受容体における発癌変異型は、HER4受容体におけるアロステリック変異型である。いくつかの実施形態では、HER4受容体における発癌変異型は、エクソン16の欠失(HER4−Δ16)をもたらす。
いくつかの実施形態では、発癌変異型はEGFRにおける発癌変異型であり、発癌変異型を有するEGFRをコードする配列は、エクソン20またはその一部の欠失を含み、癌、腫瘍、またはそれらの細胞は、EGFRのエクソン20以外の配列に第2の発癌変異を含まない。いくつかの実施形態では、第2の発癌変異は、EGFRキナーゼドメイン(KD)、BRAF、NTRK、およびKRASのうちの1つ以上をコードする配列を含む。
いくつかの実施形態では、発癌変異型はEGFRにおける発癌変異型であり、発癌変異型を有するEGFRをコードする配列は、エクソン20またはその一部の欠失を含み、癌、腫瘍、またはそれらの細胞は、免疫療法に対する応答性を示すマーカーを含まない。
実施例1.本開示の例示的な化合物の合成
一般手順A:
Figure 2022502496
ステップA.1:
塩化チオニル(20.0mL)中の7−フルオロ−6−ニトロ−キナゾリン−4−オール(5.00g、23.9mmol、1.00当量)の溶液を、ジメチルホルムアミド(174mg、2.39mmol、183uL、0.10当量)を添加した。反応物を80℃で10時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、4−クロロ−7−フルオロ−6−ニトロキナゾリン(6.00g、粗製)をオフホワイト色の固体として得た。生成物を精製することなく次のステップに進めた。
ステップA.2:
イソプロピルアルコール中の4−クロロ−7−フルオロ−6−ニトロキナゾリン(2.4g、10.55mmol、1当量)および遊離アミンH2N−X(1当量)の混合物を、80℃で1時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を酢酸エチルで粉砕して、アミンIIIを得た。
ステップA.3:
アセトニトリル中のアミンIII(1当量)およびNHまたはOH求核剤Z−(CH2m−YH(1.1当量)の溶液に、炭酸セシウム(2当量)またはDBU(2当量)および任意選択的にヨウ化カリウム(1当量)を添加した。次いで、混合物を80〜110℃で12時間攪拌した。水を添加して反応混合物をクエンチし、次いで、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、IVを得た。
ステップA.4:
変異型i):ジクロロメタンおよびメタノール(1:1)中のIV(1当量)ならびに塩化ニッケル(ii)六水和物(2当量)の混合物を、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(4当量)を添加し、次いで、混合物を0℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、残留物を得た。残留物を逆相カラムクロマトグラフィーにより精製して、アミンVを得た。
変異型ii):メタノールおよび水(4:1)中のIV(1当量)、鉄(3当量)、および塩化アンモニウム(5当量)の混合物を、70℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を逆MPLCにより精製して、アミンVを得た。
ステップA.5:
変異型i):ジメチルホルムアミド中のV(1当量)、4−ジメチルアミノピリジン(1.5当量)、およびアクリル酸(1.2当量)の溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(2当量)を添加し、次いで、溶液を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドVIを得た。
変異型ii):ジメチルホルムアミド中のV(1当量)およびトリエチルアミン(4当量)の溶液に、アクリル酸無水物(1.2当量)を添加し、次いで、溶液を25℃で0.5時間攪拌した。反応混合物を濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドVIを得た。
変異型iii):ジメチルホルムアミド中のV(1.0当量)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(3.00当量)および塩化アクリロイル(1.20当量)を添加した。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、その後濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドVIを得た。
ステップA.6:
N,N−ジメチルホルムアミド中のV(1.0当量)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(5.00当量)、およびピリジン(5.00当量)の溶液に、ブト−2−イン酸(10.0当量)を添加した。混合物を50℃で2時間攪拌し、その後真空中で濃縮した。混合物を分取HPLCにより精製して、インアミドVIIを得た。
一般手順B:
Figure 2022502496
ステップB.1:
ジメチルスルホキシド(10.0mL)中のステップA.2で得たIII(1.00当量)およびカリウムtert−ブトキシド(4.00当量)の溶液に、20℃でアミノアルコールの対応するジオール(6.00当量)を滴下して添加した。混合物を20℃で12時間攪拌した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製生成物を得た。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、アルコールVIIIを得た。
ステップB.2:
変異型i):ジクロロメタンおよびジメチルスルホキシド(6:1)中のVIII(1当量)およびトリエチルアミン(4.00当量)の溶液に、0℃でMsCl(4.00当量)を滴下して添加した。混合物を20℃で2時間攪拌した。混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、メシレートIXを得た。
変異型ii):塩化チオニル中のVIII(1.0当量)の溶液に、N,N−ジメチルホルムアミド(0.1当量)を添加した。混合物を90℃で3時間攪拌した。混合物を25℃に冷却し、次いで、真空中で濃縮した。混合物を、と酢酸エチルとの間で分配した。有機相をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、塩化物IXを得た。
ステップB.3:
ジメチルスルホキシド中のIX(1.0当量)および炭酸カリウム(4.00当量)の溶液に、20℃で一度に対応するN−H求核剤(2.0当量)であった。混合物を50℃で12時間攪拌した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製生成物を得た。粗製生成物を分取HPLCにより精製して、Xを得た。
ステップB.4:
変異型i):ジクロロメタンおよびメタノール(1:1)中のX(1当量)および塩化ニッケル(ii)六水和物(2当量)の混合物を、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(4当量)を添加し、次いで、混合物を0℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、残留物を得た。残留物を逆相カラムクロマトグラフィーにより精製して、アミンXIを得た。
変異型ii):メタノールおよび水(4:1)中のX(1当量)、鉄(3当量)、および塩化アンモニウム(5当量)の混合物を、70℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を逆MPLCにより精製して、アミンXIを得た。
ステップB.5:
変異型i):ジメチルホルムアミド中のXI(1当量)、4−ジメチルアミノピリジン(1.5当量)、およびアクリル酸(1.2当量)の溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(2当量)を添加し、次いで、溶液を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドXIIを得た。
変異型ii):ジメチルホルムアミド中のXI(1当量)およびトリエチルアミン(4当量)の溶液に、アクリル酸無水物(1.2当量)を添加し、次いで、溶液を25℃で0.5時間攪拌した。反応混合物を濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドXIIを得た。
変異型iii):ジメチルホルムアミド中のXI(1.0当量)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(3.00当量)および塩化アクリロイル(1.20当量)を添加した。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、その後濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドXIIを得た。
一般手順C:
Figure 2022502496
ステップC.1:
ナトリウム(3.0当量)を、25℃で対応するジオール(18.7当量)に添加した。懸濁液を25℃で0.5時間攪拌した。アルコールI(1.0当量)を上記の懸濁液に添加した。混合物を70℃に加熱し、70℃で1.5時間攪拌した。混合物を25℃に冷却し、次いで、塩酸(3M)でpH=7に調整した。濾過後、濾過ケーキを減圧下で乾燥させて、ジオールXIIIを得た。
ステップC.2:
塩化チオニル(10.0mL)中のジオールXIII(1.00当量)の溶液に、N,N−ジメチルホルムアミド(0.1当量)を添加した。混合物を90℃で3時間攪拌した。混合物を25℃に冷却し、次いで、真空中で濃縮した。混合物を、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機相をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、二塩化物XIVを得た。
ステップC.3:
プロパン−2−オール中の二塩化物XIV(1.0当量)およびH2N−X(1.50当量)の溶液を、90℃で12時間攪拌した。混合物を25℃に冷却し、次いで、真空中で濃縮した。残留物をメタノールで粉砕し、次いで、濾過し、減圧下で乾燥させて、XVを得た。
ステップC.4:
トルエン中のXV(1.0当量)、ヨウ化カリウム(0.1当量)、およびヨウ化テトラブチルアンモニウム(0.1当量)の溶液に、HNR’R’’(3.00当量)を添加した。混合物を110°Cで12時間攪拌した。混合物を25℃に冷却し、次いで、真空中で濃縮した。残留物を水で粉砕し、濾過し、濾過ケーキを真空中で乾燥させて、XVIを得た。
ステップC.5:
変異型i):ジクロロメタンおよびメタノール(1:1)中のXVI(1当量)ならびに塩化ニッケル(ii)六水和物(2当量)の混合物を、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(4当量)を添加し、次いで、混合物を0℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、残留物を得た。残留物を逆相カラムクロマトグラフィーにより精製して、アミンXVIIを得た。
変異型ii):メタノールおよび水(4:1)中のXVI(1当量)、鉄(3当量)、および塩化アンモニウム(5当量)の混合物を、70℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を逆MPLCにより精製して、アミンXVIIを得た。
ステップC.6:
変異型i):ジメチルホルムアミド中のXVII(1当量)、4−ジメチルアミノピリジン(1.5当量)、およびアクリル酸(1.2当量)の溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(2当量)を添加し、次いで、溶液を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドXVIIIを得た。
変異型ii):ジメチルホルムアミド中のXVII(1当量)およびトリエチルアミン(4当量)の溶液に、アクリル酸無水物(1.2当量)を添加し、次いで、溶液を25℃で0.5時間攪拌した。反応混合物を濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドXVIIIを得た。
変異型iii):ジメチルホルムアミド中のXVII(1.0当量)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(3.00当量)および塩化アクリロイル(1.20当量)を添加した。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、その後濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドXVIIIを得た。
ステップC.7:
N,N−ジメチルホルムアミド中のXVII(1.0当量)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(5.00当量)、およびピリジン(5.00当量)の溶液に、ブト−2−イン酸(10.0当量)を添加した。混合物を50℃で2時間攪拌し、その後真空中で濃縮した。混合物を分取HPLCにより精製して、インアミドXIXを得た。
一般手順D:
Figure 2022502496
ステップD.1:
ジメチルスルホキシド中の臭化物またはトリフレートXX(1.00当量)の溶液に、20℃で対応するアルキン(1.50当量)、トリエチルアミン(3.00当量)、ヨウ化銅(I)(0.5当量)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.05当量)を添加した。混合物を窒素で脱気し、窒素下で、20℃で12時間攪拌した。混合物をメタノールを添加し、濾過し、濾過ケーキを濃縮して、アルキンXXIを得た。
ステップD.2:
塩化チオニル中のアルキンXXI(1.00当量)の懸濁液に、20℃でN,N−ジメチルホルムアミド(2.0当量)を添加した。懸濁液が均質な溶液に変わるまで、混合物を90℃で0.5時間攪拌した。溶液を濃縮して、塩化物XXIIを得た。
ステップD.3:
プロパン−2−オール中の塩化物XXII(1.0当量)およびH2N−Xの懸濁液を、80℃で12時間攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を得た。そして、残留物を逆相クロマトグラフィーにより精製して、XXIIIを得た。
ステップD.4:
変異型i):ジクロロメタンおよびメタノール(1:1)中のXXIII(1当量)ならびに塩化ニッケル(ii)六水和物(2当量)の混合物を、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(4当量)を添加し、次いで、混合物を0℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、残留物を得た。残留物を逆相カラムクロマトグラフィーにより精製して、アミンXXIVを得た。
変異型ii):メタノールおよび水(4:1)中のXXIII(1当量)、鉄(3当量)、および塩化アンモニウム(5当量)の混合物を、70℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を逆MPLCにより精製して、アミンXXIVを得た。
ステップD.5:
変異型i):ジメチルホルムアミド中のXXIV(1当量)、4−ジメチルアミノピリジン(1.5当量)、およびアクリル酸(1.2当量)の溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(2当量)を添加し、次いで、溶液を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドXXVを得た。
変異型ii):ジメチルホルムアミド中のXXIV(1当量)およびトリエチルアミン(4当量)の溶液に、アクリル酸無水物(1.2当量)を添加し、次いで、溶液を25℃で0.5時間攪拌した。反応混合物を濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドXXVを得た。
変異型iii):ジメチルホルムアミド中のXXIV(1.0当量)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(3.00当量)および塩化アクリロイル(1.20当量)を添加した。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、その後濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、アクリルアミドXXVを得た。
Figure 2022502496
1:一般手順Aに従い合成し、ステップA.2において、H2N−Xは、1−(3−フルオロベンジル)−1H−インダゾール−5−アミン(2.54g、10.55mmol)であり、ステップA.3において、NH求核剤は、N1,N1,N2−トリメチルエタン−1,2−ジアミン(181.96mg、1.78mmol)であり、変異型i)は、ステップA.4において使用され、変異型i)は、ステップA.5において使用され、IIからの全収率は6%であった。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ=10.51(s、1H)、9.29(s、1H)、8.64(s、1H)、8.16(d、J=1.5Hz、1H)、8.08(d、J=0.8Hz、2H)、7.64(s、1H)、7.62(dd、J=2.0、9.0Hz、1H)、7.37(d、J=8.8Hz、1H)、7.33−7.29(m、1H)、7.02−6.90(m、3H)、6.58−6.51(m、1H)、6.49−6.41(m、1H)、5.86−5.81(m、1H)、5.62(s、2H)、2.96−2.92(m、2H)、2.88(s、3H)、2.54−2.51(m、2H)、2.36(s、6H)。MS(ESI)m/z 539.5[M+H]+
2:1で得た中間体III(600mg、1.4mmol)から開始する一般手順Aに従い合成し、ステップA.3において、NH求核剤は、N−メチル−2−モルホリノエタンアミン(400.24mg、2.78mmol)であり、変異型i)は、ステップA.4において使用され、変異型ii)は、ステップA.5において使用され、IIIからの全収率は40%であった。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ=9.46(s、1H)、9.14(s、1H)、8.64(s、1H)、8.21(s、1H)、8.16(s、1H)、8.08(s、1H)、7.66(s、1H)、7.62(dd、J=1.6、8.8Hz、1H)、7.37(d、J=8.8Hz、1H)、7.34−7.29(m、1H)、7.05−6.94(m、2H)、6.91(br d、J=9.4Hz、1H)、6.60−6.48(m、2H)、5.90(dd、J=4.2、7.4Hz、1H)、5.61(s、2H)、3.77−3.66(m、4H)、3.16(br t、J=5.8Hz、2H)、2.82(s、3H)、2.54−2.44(m、6H)。MS(ESI)m/z 581.3[M+H]+
3:1で得た中間体III(600mg、1.4mmol)から開始する一般手順Aに従い合成し、ステップA.3において、OH求核剤は、2−モルホリノエタノール(218mg、1.67mmol、204uL)であり、変異型i)は、ステップA.4において使用され、変異型i)は、ステップA.5において使用され、IIIからの全収率は11%であった。1H NMR(400MHz、DMSO−d6)δ=8.29(s、1H)、8.22(s、1H)、8.12(s、1H)、7.68(s、2H)、7.45(s、1H)、7.39−7.32(m、1H)、7.12−7.01(m、4H)、5.69(s、2H)、4.28(br t、J=5.6Hz、2H)、3.63−3.59(m、4H)、2.87−2.81(m、2H)、2.58−2.52(m、4H)。MS(ESI)m/z 514.0[M+H]+
4:1で得た中間体III(600mg、1.39mmol)から開始する一般手順Aに従い合成し、ステップA.3において、NH求核剤は、N−メチル−3−モルホリノプロパン−1−アミン(439mg、2.78mmol)であり、変異型i)は、ステップA.4において使用され、変異型ii)は、ステップA.5において使用され、IIIからの全収率は8%であった。1H NMR(300MHz、DMSO−d6)δ=9.75(s、1H)、9.67(s、1H)、8.64(s、1H)、8.42(s、1H)、8.22−8.11(m、2H)、7.80−7.59(m、2H)、7.46−7.29(m、1H)、7.25(s、1H)、7.16−7.09(m、1H)、7.05(br d、J=7.4Hz、2H)、6.70(br dd、J=16.6、9.8Hz、1H)、6.33(dd、J=17.0、1.8Hz、1H)、5.81(br d、J=11.8Hz、1H)、5.69(s、2H)、3.51(br t、J=4.4Hz、4H)、3.09−2.97(m、2H)、2.83(s、3H)、2.29−2.19(m、6H)、1.73(br d、J=6.8Hz、2H)。MS(ESI)m/z 595.5[M+H]+
5:1で得た中間体III(600mg、1.39mmol)から開始する一般手順Aに従い合成し、ステップA.3において、NH求核剤は、2−モルホリノエタンアミン(541mg、4.16mmol)であり、変異型i)は、ステップA.4において使用され、変異型i)は、ステップA.5において使用され、IIIからの全収率は16%であった。1H NMR(400MHz、DMSO−d6)δ=9.80(s、1H)、9.49(s、1H)、8.36(s、1H)、8.28(s、1H)、8.21(s、1H)、8.12(s、1H)、7.68(s、2H)、7.39−7.33(m、1H)、7.12−7.07(m、1H)、7.04(br d、J=7.2Hz、2H)、6.74(s、1H)、6.55(dd、J=16.8、14.4Hz、1H)、6.30(br d、J=16.8Hz、1H)、5.85−5.78(m、2H)、5.68(s、2H)、3.58(br s、4H)、3.48(br s、1H)、2.60(br s、4H)、2.43−2.43(m、2H)。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ=8.57(s、1H)、8.22(br s、1H)、8.05(s、2H)、7.79(br s、1H)、7.62(br s、1H)、7.53(dd、J=8.8、2.0Hz、1H)、7.35−7.28(m、2H)、7.00−6.94(m、2H)、6.92−6.86(m、2H)、6.58−6.51(m、1H)、6.45(br d、J=10.4Hz、1H)、5.89(br d、J=10.4Hz、1H)、5.58(s、2H)、5.00(br s、1H)、3.71(br s、4H)、3.23(br s、2H)、2.70(br t、J=6.0Hz、2H)、2.49(br s、4H)。MS(ESI)m/z 567.5[M+H]+
6:一般手順Bに従い合成し、ステップB.1において、プロパン−1,3−ジオール(2.11g、27.8mmol)が使用され、ステップB.2において、変異型i)が使用され、ステップB.3において、求核剤は、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン塩酸塩(622mg、4.59mmol)であり、ステップB.4において、変異型i)が使用され、変異型i)は、ステップB.5において使用され、IIIからの全収率は4%であった。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ=9.18(s、1H)、8.64(s、1H)、8.23(s、1H)、8.14(s、1H)、8.09(s、1H)、7.63(s、1H)、7.59(br d、J=8.6Hz、1H)、7.38(d、J=9.0Hz、1H)、7.33−7.29(m、2H)、7.04−6.96(m、2H)、6.92(br d、J=9.4Hz、1H)、6.55−6.48(m、1H)、6.45−6.35(m、1H)、5.90(d、J=10.0Hz、1H)、5.62(s、2H)、4.45(s、1H)、4.37(t、J=6.4Hz、2H)、4.07(d、J=7.8Hz、1H)、3.67(d、J=7.6Hz、1H)、3.51(s、1H)、2.99(d、J=9.8Hz、1H)、2.93−2.84(m、1H)、2.83−2.73(m、1H)、2.58(d、J=9.8Hz、1H)、2.11(五重線、J=6.6Hz、2H)、1.93−1.87(m、1H)、1.79(br d、J=9.4Hz、1H)。MS(ESI)m/z 594.5[M+H]+
7:一般手順Bに従い合成し、ステップB.1において、3−(メチルアミノ)プロパン−1−オール(928mg、10.4mmol)が使用され、ステップB.2において、変異型i)が使用され、ステップB.3において、求核剤は、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン塩酸塩(947mg、6.99mmol)であり、ステップB.4において、変異型i)が使用され、変異型ii)は、ステップB.5において使用され、IIIからの全収率は0.5%であった。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ=9.24(br s、1H)、9.16(s、1H)、8.61(s、1H)、8.45(br s、2H)、8.09(br d、J=9.6Hz、2H)、7.64(s、1H)、7.58(br d、J=8.6Hz、1H)、7.37(br d、J=9.0Hz、1H)、7.33−7.29(m、1H)、7.05−6.95(m、2H)、6.95−6.84(m、2H)、6.54(br d、J=16.8Hz、1H)、5.88(br d、J=10.2Hz、1H)、5.61(s、2H)、4.57(br s、1H)、4.20−4.09(m、2H)、3.75(br d、J=9.6Hz、1H)、3.33(br d、J=10.4Hz、1H)、3.27−3.14(m、3H)、3.09−3.01(m、1H)、2.95(br d、J=11.2Hz、1H)、2.71(s、3H)、2.21(br d、J=11.2Hz、1H)、2.04(br d、J=11.2Hz、1H)、1.99−1.87(m、2H)。MS(ESI)m/z 607.6[M+H]+
8:1で得た中間体III(600mg、1.39mmol)から開始する一般手順Aに従い合成し、ステップA.3において、NH求核剤は、2−(1−ピペリジル)エタノール(537mg、4.16mmol)であり、変異型i)は、ステップA.4において使用され、変異型i)は、ステップA.5において使用され、IIIからの全収率は14%であった。1H NMR(400MHz、DMSO−d6)δ=9.76(s、1H)、9.59(s、1H)、8.88(s、1H)、8.43(s、1H)、8.15(s、1H)、8.13(s、1H)、7.72−7.65(m、2H)、7.40−7.33(m、1H)、7.29(s、1H)、7.13−7.07(m、1H)、7.07−7.03(m、2H)、6.68(dd、J=16.8、10.0Hz、1H)、6.30(dd、J=16.8、1.2Hz、1H)、5.83−5.78(m、1H)、5.69(s、2H)、4.31(t、J=6.0Hz、2H)、2.78(t、J=6.0Hz、2H)、2.52(d、J=2.0Hz、4H)、1.49(q、J=5.6Hz、4H)、1.40−1.33(m、2H)。MS(ESI)m/z 566.5[M+H]+
9:一般手順Dに従い合成し、ステップD.1において、アルキンは、1−メチル−4−(2−メチルブト−3−イン−2−イル)ピペラジン(5.00g、30.1mmol)であり、ステップD.3において、H2N−Xは、1−(3−フルオロベンジル)−1H−インダゾール−5−アミン(645mg、2.67mmol)であり、ステップD.4において、変異型ii)が使用され、ステップD.5において、変異型iii)が使用され、XXからの全収率は0.5%であった。1H NMR(400MHz、MeOD)δ=8.70(s、1H)、8.44(s、1H)、8.16−8.08(m、2H)、7.86(s、1H)、7.70−7.63(m、1H)、7.61−7.55(m、1H)、7.38−7.29(m、1H)、7.07−6.96(m、2H)、6.91(br d、J=10.0Hz、1H)、6.64−6.54(m、1H)、6.52−6.44(m、1H)、5.90(dd、J=1.6、10.0Hz、1H)、5.69(s、2H)、2.85(br m、4H)、2.55(br m、4H)、2.30(s、3H)、1.54(s、6H)。MS(ESI)m/z 603.3[M+H]+
10:1で得た中間体III(1.00g、2.31mmol)から開始する一般手順Aに従い合成し、ステップA.3において、OH求核剤は、2−(メジチルアミノ)エタノール(247mg、2.78mmol)であり、変異型i)は、ステップA.4において使用され、変異型i)は、ステップA.5において使用され、IIIからの全収率は7%であった。1H NMR(400MHz、DMSO−d6)δ=9.76(br s、1H)、9.64(br s、1H)、8.90(s、1H)、8.43(s、1H)、8.15(s、1H)、8.13(s、1H)、7.71−7.66(m、2H)、7.40−7.34(m、1H)、7.30(s、1H)、7.13−7.03(m、3H)、6.67(dd、J=17.2、10.0Hz、1H)、6.31(dd、J=17.2、2.0Hz、1H)、5.84−5.79(m、1H)、5.69(s、2H)、4.30(t、J=5.6Hz、2H)、2.75(t、J=5.6Hz、2H)、2.26(s、6H)。MS(ESI)m/z 526.4[M+H]+
実施例2.本開示の例示的な化合物の阻害活性
レトロウイルス産生:EGFR変異体をpMXs−IRES−ブラストサイジン(RTV−016,Cell Biolabs,San Diego,CA)にサブクローニングした。HEK 293T細胞を、レトロウイルスEGFR変異体発現ベクターpMXs−IRES−ブラストサイジン(RTV−016,Cell Biolabs)、pCMV−Gag−Polベクター、およびpCMV−VSV−G−エンベロープベクターで一過性にトランスフェクトすることによって、レトロウイルス発現ベクターレトロウイルスを産生した。HEK 293T/17細胞を、100mmコラーゲンコーティングしたプレート(354450,Corning Life Sciences,Tewksbury,MA)(4×105/プレート)に蒔き、一晩インキュベートした。翌日、レトロウイルスプラスミド(3μgのEGFR変異体、1.0μgのpCMV−Gag−Polおよび0.5μgのpCMV−VSV−G)を、500μlのOptimem(31985,Life Technologies)に混合した。混合物を室温で5分間インキュベートし、次いで、トランスフェクション試薬Lipofectamine(11668,Invitrogen)を含有するOptimemに添加し、20分間インキュベートした。次いで、混合物をHEK 293T細胞に滴下して添加した。翌日、培地を新しい培養培地で交換し、レトロウイルスを、24時間および48時間で採取した。
EGFR変異体安定細胞株の生成:BaF3細胞(1.5E5細胞)を、1000rpmで30分間遠心分離することにより、8μg/mlのポリブレンを補充した1mlのウイルス上清に感染させた。細胞を、37℃のインキュベータに一晩設置した。次いで、細胞を5分間回転させて、細胞をペレット化した。上清を除去し、細胞を、1000rpmで30分間遠心分離することにより、8μg/mlのポリブレンを補充した新しい1mlのウイルス上清に再感染させた。細胞を、37℃のインキュベータに一晩設置した。次いで、細胞を、10ng/mlのIL−3を含有する、10%熱不活性化FBS、2% L−グルタミンを含有するRPMI中に維持した。48時間後、細胞を、1週間の10μg/mlのブラストサイジンのレトロウイルス感染について選択した。ブラストサイジ耐性集団をリン酸緩衝食塩水中で2回洗浄した後、IL−3を欠く培地に蒔いて、IL−3非依存性成長について選択した。
細胞増殖のためのアッセイ:BaF3細胞株を、10%熱不活性化FBS、2% L−グルタミン、および1% Pen/Strepを含有するRPMIに、1.3E5c/mlで再懸濁し、3つ組(17.5E4 c/ウェル)で96ウェルプレートに分注した。細胞増殖に対する薬物の効果を決定するために、細胞を、ビヒクル対照、または様々な濃度の試験薬物の存在下で3日間インキュベートした。細胞成長の阻害は、製造業者により提供されたプロトコルに従ってCellTiterGlo(Promega)を使用して、細胞内ATP含量の発光定量化により決定された。0日目対薬物治療の72時間後の細胞数の比較を使用して、用量応答曲線をプロットした。生存細胞数を決定し、ビヒクル治療対照に正規化した。ビヒクル治療対照に対する増殖の阻害を、1の分数で表し、PRISM(登録商標)ソフトウェア(Graphpad Software,San Diego,CA)を使用してグラフ化した。EC50値を同じアプリケーションを用いて決定した。
細胞タンパク質分析:細胞抽出物を、10mMのヨードアセトアミド(786−228,G−Biosciences,St,Louis,MO)、プロテアーゼ阻害剤(P8340,Sigma,St.Louis,MO)、およびホスファターゼ阻害剤(P5726,P0044,Sigma,St.Louis,MO)カクテルを含有する洗剤溶解(RIPA,R0278,Sigma,St Louis,MO)により調製した。可溶性タンパク質濃度は、マイクロBSAアッセイ(Pierce,Rockford IL)により決定した。タンパク質免疫検出を、SDS−PAGE分離タンパク質をニトロセルロースに電気泳動転写し、抗体とともにインキュベートし、化学発光第2ステップ検出を行うことにより行った。ニトロセルロース膜を、TBS中5%脱脂粉乳で遮断し、5%ウシ血清アルブミン中、一次抗体とともに一晩インキュベートした。Cell Signaling Technologyからの以下の一次抗体を1:1000希釈で使用した:ホスホ−EGFR[Y1173]および総EGFR。タンパク質負荷の対照として使用したβ−アクチン抗体はSigma Chemicalsから購入した。西洋ワサビペルオキシダーゼコンジュゲート二次抗体は、Cell Signaling Technologyから得、1:5000希釈で使用した。西洋ワサビペルオキシダーゼコンジュゲート二次抗体を、脱脂粉乳中で1時間インキュベートした。製造業者の指示に従いSuperSignal化学発光試薬(Pierce Biotechnology)を使用し、Alpha Innotech画像分析器およびAlphaEaseFCソフトウェア(Alpha Innotech,San Leandro CA)を使用してブロットを画像化した。
表AおよびBは、各化合物に効力コード:A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、またはKを割り当てる。コードに従い、Aは、IC50値≦5nMを表す。Bは、IC50値>5nMかつ≦10nMを表す。Cは、IC50値>10nMかつ≦20nMを表す。Dは、IC50値>20nMかつ≦30nMを表す。Eは、IC50値>30nMかつ≦50nMを表す。Fは、IC50値>50nMかつ≦100nMを表す。Gは、IC50値>100nMかつ≦200nMを表す。Hは、IC50値>200nMかつ≦300nMを表す。Iは、IC50値>300nMかつ≦500nMを表す。Jは、IC50値>500nMかつ≦1000nMを表す。Kは、IC50値>1000nMを表す。
Figure 2022502496
Figure 2022502496
実施例3.HER2変異体腫瘍を有するマウスの治療
HER2 S310F突然変異を含有するマウス腫瘍モデルを使用して、インビボで腫瘍成長を阻害し、腫瘍退縮を誘導する化合物番号3の能力を試験した。HER2 S310F BaF3腫瘍を有するCharles River Labsからの胸腺欠損ヌードマウスを、15mg/kgで、化合物番号3の2日間急性経口投与で治療した。2回目の投与後、腫瘍を、2時間、5時間、12時間、および24時間で収集し、AlphaLisaを介して、pHER2活性およびpERK活性の両方について分析した。これらの時点で、血漿も収集し、薬物動態プロファイルを決定するために、化合物番号3の存在について分析した。腫瘍組織を切り、プロテアーゼ阻害剤(Sigma P8340)ならびにホスファターゼ阻害剤IIおよびIII(Sigma P5726およびP0044)を補充した、T−PER組織タンパク質抽出試薬(Thermo Scientific #78510)を含有するPrecellys Soft Tissue Homogenizingキット(KT03961−1−00.3.2)を使用して均質化した。組織試料を、それぞれ1分間、2回回転させることにより、Precellys機械において均質化した。試料チューブを、4℃で、15,000rpmで5分間遠心した。上清を新しいマイクロチューブに移し、4℃で、15,000rpmで5分間、再度回転させた。その後、上清を新しいマイクロチューブに移し、氷上に設置した。上清のタンパク質濃度を、BCA試薬キット(Thermo Scientific #23225)を使用して、測定した。腫瘍組織由来溶解物を、AlphaLisaを介して、それぞれ、pHER2(Tyr1221/1222)またはpERK(Thr202/Tyr204)のホスホサイトを検出することにより、HER2活性またはEGFR活性のいずれかについて分析した。簡潔に、腫瘍溶解物を、プロテアーゼ阻害剤(Sigma P8340)ならびにホスファターゼ阻害剤IIおよびIII(Sigma P5726 and P0044)を補充した、1X希釈したSureFire Ultra Kit Lysis Buffer(5X供給ストック)中0.5ug/ulに希釈した。3つ組で、ウェルあたり、総腫瘍溶解物の10ulを、384ウェルOpti−plate(Perkin Elmer #6007290)に添加した。Activation Bufferを、合わせたReaction Buffer 1およびReaction Buffer 2に25倍希釈し、アクセプタービーズを合わせたReaction Bufferに50倍希釈した。5ul/ウェルのアクセプタービーズ:Reaction buffer混合物を各ウェルに添加した。プレートを覆い、プレート振盪機で5分間振盪し、次いで、暗所で、室温で90分間インキュベートした後に読み取りを行った。対照および化合物番号3で治療した腫瘍試料において、pHer2 AlphaLisa(Perkin Elmer # ALSU−PEB2−A10K)を使用して、Her2(Tyr1221/1222)のリン酸化を定量化するか、またはpERK AlphLisA(Perkin Elmer # ALSUPERK−A10K)を使用して、ERK1/2(Thr202/Tyr204)のリン酸化を定量化した。図21に示されるように、化合物番号3の投与は、ピーク血漿レベルで、pHER2およびpERK1/2の低減をもたらし、化合物番号3が標的HER2 S310F変異体キナーゼ活性を阻害することを示す。
等価物
本開示の1つ以上の実施形態の詳細は、上述の付随的説明に記載される。本明細書に記載のものと同様または等しい任意の方法および材料を本開示の実践または試験において使用することができるが、好ましい方法および材料がここに記載される。本開示の他の特徴、目的、および利点は、説明および特許請求の範囲から明らかであろう。本明細書および付属の特許請求の範囲において、文脈が別途明確に示さない限り、単数形は複数指示対象を含む。別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術および科学用語は、本開示が属する当業者によって通常理解されるのと同じ意味を有する。本明細書において引用される全ての特許および刊行物は、参照により組み込まれる。
前述の説明は、単に図示の目的のために提示され、付随する特許請求の範囲による以外に、本開示を開示される正確な形態に限定することを意図しない。

Claims (135)

  1. 式I
    Figure 2022502496
    を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体であって、式中、Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
    Figure 2022502496
    であり、式中、m1、m2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり、
    2は、共有結合、−O−、−NH−、−NCH3−、−C≡C−であり、
    Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、または−(NR67)、−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、前記3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル(hal)、−OR’、−NR’R’’で置換されており、R’、R’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルであり、
    1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、Ra、Rbは、互いに独立して、H、ハル、−CH2−O−CH3であり、
    Xは、式(i)a
    Figure 2022502496
    の基であり、式中、
    Arは、6員アリールまたはN−ヘテロアリールであり、これは、非置換であるか、またはハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、−CF3、または−OCF3から選択される基のうちの1つ以上で置換されており、
    1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハル、好ましくは共有結合または−CH2−で置換されている、化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
  2. 1が、共有結合、−CH2−、−CH(CH3)−、CH(ハル)−、−CH2−CH2−、または−CH2−CH(CH3)−、−CH2−CH(ハル)−、好ましくは−CH2−、−CH2−CH2−、より好ましくは−CH2−から選択される、式Iの請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
  3. Zが、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-4アルキルである)、または−(NR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員、好ましくは5員ヘテロアリール、または3〜9員、好ましくは6〜8員ヘテロシクロアルキルを形成し、前記3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環または架橋二環であり、非置換であるか、またはC1-4アルキルで置換されている、式Iの請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
  4. 式Ia(およびI)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体のArが、式(i)a
    Figure 2022502496
    の基であり、式中、X2、X2‘、X4、X4’は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
    2、R2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、−OCF3であるが、
    但し、X2、X2‘、X4、X4’のうちの少なくとも2つが−CH=であることを条件とする、式Iの請求項1〜3のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
  5. (i)X2およびX2’が−CH=であるか、または(ii)X2が−CH=であり、X2’が−N=であるか、もしくはX2’が−CH=であり、X2が−N=であるか、または(iii)またはX2およびX2’が−N=である、式Iの請求項4に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
  6. (i)X4およびX4’が−CH−であるか、または(ii)X4が−N=であり、X4’が−CH=であるか、もしくはX4’が−N−であり、X4が−CH=であるか、または(iii)X4およびX4’が−N=である、式Iの請求項4もしくは5の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
  7. Xが、式(ii)b、好ましくは(ii)cまたは(ii)c‘
    Figure 2022502496
    の基であり、式中、
    2、X2‘は、互いに独立して、−N=、−CH=であり、
    2、R2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、−OCF3であり、
    nは、1または2である、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
  8. Xが、以下の式IId、IIe、IIf
    Figure 2022502496
    を有し、式中、X2、X2‘は、互いに独立して、−N=または−CH=であり、
    2、R2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、または−OCF3であり、
    nは、1または2である、請求項1〜7のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
  9. Xが、
    Figure 2022502496
    であり、式中、
    2、R2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、好ましくはH、−CH3、F、Clであり、
    nは、1または2である、式Iの請求項1〜8のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
  10. −(NR67)、−(CR67)が、
    Figure 2022502496
    から選択され、式中、
    cは、H、C1-4アルキル、オキセタンであり、Rdは、H、C1-4アルキルであり、
    6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、Clであり、
    7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である、式Iの請求項1〜9のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
  11. −(NR67)が、
    Figure 2022502496
    から選択され、式中、
    cは、H、C1-4アルキル、オキセタンであり、
    6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、Cl、好ましくはH、−CH3であり、
    7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−である、式Iの請求項1〜10のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
  12. 式IIまたはIII
    Figure 2022502496
    を有し、式中、
    Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
    Figure 2022502496
    であり、式中、m1、m2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4、好ましくは共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルであり、
    2は、共有結合、−O−、−NH−、−NCH3−、−C≡C−であり、
    Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、または−(NR67)、−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、前記3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、−NR’R’’で置換されており、R’、R’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルであり、
    a、Rbは、互いに独立して、H、ハル、または−CH2−O−CH3、好ましくはHであり、Reは、Hまたはメチルであり、Xは、式(ii)a
    Figure 2022502496
    の基であり、式中、
    2、X2‘は、互いに独立して、−N=、−CH=であり、
    1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
    2、R2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、−OCF3、好ましくはH、ハルである、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
  13. 式IV
    Figure 2022502496
    を有し、式中、
    1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
    2、X2’は、互いに独立して、−N=、−CH=であり、
    1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、Ra、Rbは、互いに独立して、H、ハル、−CH2−O−CH3であり、
    2、R2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、−OCF3であり、
    Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
    Figure 2022502496
    であり、式中、m1、m2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり、好ましくはLは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルであり、
    Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、または−(NR67)、−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、前記3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、−NR’R’’で置換されており、R’、R’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
  14. 式VII
    Figure 2022502496
    を有し、式中、
    1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
    2、X2’は、互いに独立して、−N=、−CH=であり、
    1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、Ra、Rbは、互いに独立して、H、ハル、−CH2−O−CH3であり、
    2、R2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、−OCF3であり、
    Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
    Figure 2022502496
    であり、式中、m1、m2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり、好ましくはLは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルであり、
    Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、または−(NR67)、−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、前記3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、−NR’R’’で置換されており、R’、R’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
  15. 式X
    Figure 2022502496
    を有し、式中、
    1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
    2、X2’は、互いに独立して、−N=、−CH=であり、
    1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、Ra、Rbは、互いに独立して、H、ハル、−CH2−O−CH3であり、
    2、R2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、−OCF3であり、
    Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
    Figure 2022502496
    であり、式中、m1、m2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり、好ましくはLは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルであり、
    R’’’は、Hまたは−CH3であり、
    Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、または−(NR67)、−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、前記3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、−NR’R’’で置換されており、R’、R’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
  16. 以下の式XIII
    Figure 2022502496
    を有し、式中、
    1は、共有結合または直鎖状もしくは分枝状C1-3アルキルであり、これは、非置換であるか、またはハルで置換されており、
    2、X2’は、互いに独立して、−N=、−CH=であり、
    1は、−CRb=CHRa、−C≡CH、または−C≡C−CH3であり、式中、Ra、Rbは、互いに独立して、H、ハル、−CH2−O−CH3であり、
    2、R2’は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、ハル、−CF3、−OCF3であり、
    Lは、共有結合、直鎖状もしくは分枝状C1-4アルキル、または
    Figure 2022502496
    であり、式中、m1、m2は、互いに独立して、0、1、2、3、または4であり、好ましくはLは、共有結合、直鎖状または分枝状C1-4アルキルであり、
    Zは、−(NR45)(式中、R4およびR5は、互いに独立して、H、C1-6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、3〜6員ヘテロシクロアルキルである)、または−(NR67)、−(CHR67)であり、式中、R6およびR7は、それらが結合する原子と一緒に3〜6員ヘテロアリールまたは3〜9員ヘテロシクロアルキルを形成し、前記3〜9員ヘテロシクロアルキルは、単環、または縮合、架橋、もしくはスピロ環、またはそれらの組み合わせであり、非置換であるか、またはC1-4アルキル、ハル、−OR’、−NR’R’’で置換されており、R’、R’’は、互いに独立して、Hまたは−C1-4アルキルである、化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
  17. −(NR67)、−(CHR67)が、
    Figure 2022502496
    から選択され、式中、
    cは、H、C1-4アルキル、オキセタンであり、
    6は、H、−CH3、−OH、−OCH3、−OCF3、−N(CH32、F、Clであり、
    7は、−O−、−NH−、または−N(CH3)−であり、
    dは、H、C1-4アルキルである、式Iの請求項1〜16のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
  18. 表Iに記載の化合物から選択される、請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物、およびその薬学的に許容される塩。
  19. 表Iに記載の化合物から選択される、請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物。
  20. 請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を含む、組成物。
  21. 薬学的に許容される担体をさらに含む、請求項20に記載の組成物。
  22. 第2の治療活性剤をさらに含む、請求項20または21に記載の組成物。
  23. 癌の治療に使用するための、請求項20〜22のいずれか一項に記載の組成物。
  24. ErbB受容体の発癌変異型を阻害する方法であって、それを必要とする対象に治療有効量の請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
  25. ErbB受容体の発癌変異型を阻害する方法であって、それを必要とする対象に、請求項1〜24のいずれか一項に記載の組成物を投与することを含む、方法。
  26. 癌を予防または治療する方法であって、それを必要とする対象に治療有効量の請求項1〜25のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
  27. 癌を予防または治療する方法であって、それを必要とする対象に請求項1〜26のいずれか一項に記載の組成物を投与することを含む、方法。
  28. 癌を予防または治療する方法であって、i)対象候補者を、ErbB受容体のその少なくとも1つの発癌変異型が前記対象に存在する場合、前記治療を必要とする対象として特定することと、ii)前記治療を必要とする対象に治療有効量の請求項1〜27のいずれか一項に記載の化合物を投与することと、を含む、方法。
  29. 癌を予防または治療する方法であって、i)対象候補者を、ErbB受容体のその少なくとも1つの発癌変異型が前記対象に存在する場合、前記治療を必要とする対象として特定することと、ii)前記治療を必要とする対象に請求項1〜28のいずれか一項に記載の組成物を投与することと、を含む、方法。
  30. 癌を予防または治療する方法であって、i)対象候補者を、ErbB受容体のその少なくとも1つの発癌変異型が前記対象からの生物学的試料中に存在する場合、前記治療を必要とする対象として特定することと、ii)前記治療を必要とする対象に治療有効量の請求項1〜29のいずれか一項に記載の化合物を投与することと、を含む、方法。
  31. 癌を予防または治療する方法であって、i)対象候補者を、ErbB受容体のその少なくとも1つの発癌変異型が前記対象からの生物学的試料中に存在する場合、前記治療を必要とする対象として特定することと、ii)前記治療を必要とする対象に請求項1〜30のいずれか一項に記載の組成物を投与することと、を含む、方法。
  32. 癌を予防または治療する方法であって、それを必要とする対象に、ErbB受容体のその少なくとも1つの発癌変異型が前記対象に存在すると特定される場合、治療有効量の請求項1〜31のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
  33. 癌を予防または治療する方法であって、それを必要とする対象に、ErbB受容体のその少なくとも1つの発癌変異型が前記対象に存在すると特定される場合、請求項1〜32のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
  34. 癌を予防または治療する方法であって、それを必要とする対象に、ErbB受容体のその少なくとも1つの発癌変異型が前記対象からの生物学的試料中に存在すると特定される場合、治療有効量の請求項1〜33のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
  35. 癌を予防または治療する方法であって、それを必要とする対象に、ErbB受容体のその少なくとも1つの発癌変異型が前記対象からの生物学的試料中に存在すると特定される場合、請求項1〜34のいずれか一項に記載の組成物を投与することを含む、方法。
  36. ErbB受容体の発癌変異型の阻害に使用するための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物。
  37. 癌の予防または治療に使用するための、請求項1〜36のいずれか一項に記載の化合物。
  38. ErbB受容体の発癌変異型の阻害に使用するための、請求項1〜37のいずれか一項に記載の組成物。
  39. 癌の予防または治療に使用するための、請求項1〜38のいずれか一項に記載の組成物。
  40. ErbB受容体の少なくとも1つの発癌変異型が、前記対象に存在する、対象における癌の予防または治療に使用するための、請求項1〜39のいずれか一項に記載の化合物。
  41. ErbB受容体の少なくとも1つの発癌変異型が、前記対象に存在する、対象における癌の予防または治療に使用するための、請求項1〜40のいずれか一項に記載の組成物。
  42. ErbB受容体の少なくとも1つの発癌変異型が、前記対象からの生物学的試料中に存在する、対象における癌の予防または治療に使用するための、請求項1〜41のいずれか一項に記載の化合物。
  43. ErbB受容体の少なくとも1つの発癌変異型が、前記対象からの生物学的試料中に存在する、対象における癌の予防または治療に使用するための、請求項1〜42のいずれか一項に記載の組成物。
  44. ErbB受容体の発癌変異型を阻害するための薬剤の製造における、請求項1〜43のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  45. 癌を予防または治療するための薬剤の製造における、請求項1〜44のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  46. 前記癌、腫瘍、またはその細胞が、EGFRの前記発癌変異型を発現する、請求項1〜45のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  47. EGFRの前記発癌変異型が、EGFRのアロステリック変異型である、請求項1〜46のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  48. EGFRの前記発癌変異型が、EGFR変異型III(EGFR−Viii)突然変異を含む、請求項1〜47のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  49. EGFRの前記発癌変異型が、配列番号1の位置289においてアラニン(A)のバリン(V)での置換を含む、請求項1〜48のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  50. EGFRの前記発癌変異型が、前記EGFRの構造の修飾を含み、EGFRの前記発癌変異型が、共有結合された二量体を形成することができ、前記共有結合された二量体が、構成的に活性であり、前記共有結合された二量体が、I型ErbB阻害剤に接触させられた場合、EGFRの活性を強化する、請求項1〜49のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  51. 前記EGFRの前記構造の前記修飾が、核酸配列、アミノ酸配列、二次構造、三次構造、および四次構造のうちの1つ以上の修飾を含む、請求項1〜50のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  52. 前記発癌変異型が、突然変異、スプライシング事象、翻訳後プロセス、立体構造変化、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1〜51のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  53. 前記EGFRの前記構造の前記修飾が、EGFRの第1のシステイン豊富(CR1)および/または第2のシステイン豊富(CR2)領域内で生じる、請求項1〜52のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  54. EGFRの前記第1のシステイン豊富(CR1)および/または第2のシステイン豊富(CR2)領域が、それぞれ、配列番号1のアミノ酸残基T211〜R334および/またはC526〜S645を含む、請求項1〜53のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  55. EGFRの前記発癌変異型が、前記CR1および/または前記CR2領域内でのジスルフィド結合の形成に対する物的障壁を生成する、請求項1〜54のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  56. EGFRの前記発癌変異型が、前記CR1および/または前記CR2領域内でのジスルフィド結合の形成に対する物的障壁を除去する、請求項1〜55のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  57. EGFRの前記発癌変異型が、前記EGFRの二量体界面に位置する1つ以上の遊離または不対システイン(C)残基を含む、請求項1〜56のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  58. EGFRの前記発癌変異型が、配列番号1によるC190〜C199、C194〜C207、C215〜C223、C219〜C231、C232〜C240、C236〜C248、C251〜C260、C264〜C291、C295〜C307、C311〜C326、C329〜C333、C506〜C515、C510〜C523、C526〜C535、C539〜C555、C558〜C571、C562〜C579、C582〜C591、C595〜C617、C620〜C628、およびC624〜C636からなる群から選択される部位に1つ以上の遊離または不対システイン(C)残基を含む、請求項1〜57のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  59. 前記修飾が、配列番号1によるC190〜C199、C194〜C207、C215〜C223、C219〜C231、C232〜C240、C236〜C248、C251〜C260、C264〜C291、C295〜C307、C311〜C326、C329〜C333、C506〜C515、C510〜C523、C526〜C535、C539〜C555、C558〜C571、C562〜C579、C582〜C591、C595〜C617、C620〜C628、およびC624〜C636からなる群から選択される部位の10オングストローム以内またはそれ以下の分子内ジスルフィド結合で生じる、請求項1〜58のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  60. EGFRの前記発癌変異型をコードするヌクレオチド配列が、エクソン19またはその一部をコードする配列の欠失を含む、請求項1〜59のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  61. 前記欠失が、アデノシン三リン酸結合(ATP)部位をコードする、請求項1〜60のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  62. 前記ATP結合部位が、配列番号1のE746〜A750を含む、請求項1〜61のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  63. EGFRの前記発癌変異型をコードするヌクレオチド配列が、エクソン20またはその一部をコードする配列内に挿入を含む、請求項1〜62のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  64. エクソン20またはその一部をコードする前記配列が、KEILDEAYVMASVDNPHVCAR(配列番号7)をコードする配列を含む、請求項1〜63のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  65. エクソン20またはその一部をコードする前記配列が、C−ヘリックス、前記C−ヘリックスの末端、または前記C−ヘリックス後のループをコードする配列を含む、請求項1〜64のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  66. 前記挿入が、ASV、SVD、NPH、またはFQEAのアミノ酸配列を含む、請求項1〜65のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  67. エクソン20またはその一部をコードする前記配列が、
    (a)配列番号1の位置V769とD770との間にアミノ酸配列ASVの挿入、
    (b)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸配列SVDの挿入、
    (c)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列NPHの挿入、
    (d)配列番号1の位置A763とY764との間にアミノ酸配列FQEAの挿入、
    (e)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列PHの挿入、
    (f)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸Gの挿入、
    (g)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸Hの挿入、
    (h)配列番号1の位置V774とC775との間にアミノ酸配列HVの挿入、
    (i)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列AHの挿入、
    (j)配列番号1の位置A767とS768との間にアミノ酸配列SVAの挿入、
    (k)配列番号1の位置770と771との間のDNのアミノ酸配列GYNでの置換、
    (l)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Hの挿入、
    (m)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸Yの挿入、
    (n)配列番号1の位置C775とR776との間にアミノ酸配列PHVCの挿入、
    (o)配列番号1の位置773のHのアミノ酸配列YNPYでの置換、
    (p)配列番号1の位置P772とH773との間にアミノ酸配列DNPの挿入、
    (q)配列番号1の位置S768とV769との間にアミノ酸配列VDSの挿入、
    (r)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸Hの挿入、
    (s)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Nの挿入、
    (t)配列番号1の位置P772とH773との間にアミノ酸配列PNPの挿入、
    (u)配列番号1の位置770と771との間のDNのアミノ酸配列GSVDNでの置換、
    (v)配列番号1の位置771と772との間のNPのアミノ酸配列GYPでの置換、
    (w)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Gの挿入、
    (x)配列番号1の位置P772とH773との間にアミノ酸配列GNPの挿入、
    (y)配列番号1の位置V769とD770との間にアミノ酸配列GSVの挿入、
    (z)配列番号1の位置774と775との間のVCのアミノ酸配列GNPHVCでの置換、
    (aa)配列番号1の位置A763とY764との間にアミノ酸配列LQEAの挿入、
    (bb)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸配列GLの挿入、
    (cc)配列番号1の位置D770とN771との間にアミノ酸Yの挿入、
    (dd)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列NPYの挿入、
    (ee)配列番号1の位置H773とV774との間にアミノ酸配列THの挿入、
    (ff)配列番号1の位置771と772との間のNPのアミノ酸配列KGPでの置換、
    (gg)配列番号1の位置771と772との間のNPのアミノ酸配列SVDNPでの置換、
    (hh)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸配列NNの挿入、
    (ii)配列番号1の位置N771とP772との間にアミノ酸Tの挿入、および
    (jj)配列番号1の位置768と769との間のSVのアミノ酸配列STLASVでの置換、のうちの1つ以上を含む、請求項1〜66のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  68. EGFRの前記発癌変異型が、EGFR−Vii、EGFR−Vvi、EGFR−R222C、EGFR−R252C、EGFR−R252P、EGFR−R256Y、EGFR−T263P、EGFR−Y270C、EGFR−A289T、EGFR−A289V、EGFR−A289D、EGFR−H304Y、EGFR−G331R、EGFR−P596S、EGFR−P596L、EGFR−P596R、EGFR−G598V、EGFR−G598A、EGFR−G614D、EGFR−C620Y、EGFR−C614W、EGFR−C628F、EGFR−C628Y、EGFR−C636Y、EGFR−G645C、EGFR−Δ660、EGFR−Δ768、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1〜67のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  69. 対象における癌を治療する方法であって、対象に治療有効量の請求項20〜22のいずれか一項に記載の組成物を投与することを含み、前記癌が、
    (a)野生型ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)受容体、または
    (b)HER−2受容体の発癌変異型のうちの1つ以上を発現を特徴とする、方法。
  70. 前記癌、腫瘍、またはその細胞が、
    (a)野生型ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)受容体、または
    (b)HER−2受容体の発癌変異型のうちの1つ以上を発現する、請求項1〜69のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  71. 前記野生型HER2受容体が、配列番号2、3、4、5、または6のアミノ酸配列を含む、請求項1〜70のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  72. HER2受容体の前記発癌変異型が、前記HER2受容体のアロステリック変異型である、請求項1〜71のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  73. HER2受容体の前記発癌変異型が、配列番号2または5の位置310においてセリン(S)のフェニルアラニン(F)での置換を含む、請求項1〜72のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  74. HER2受容体の前記発癌変異型が、配列番号2または5の位置310においてセリン(S)のチロシン(Y)での置換を含む、請求項1〜73のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  75. HER2受容体の前記発癌変異型が、配列番号2または5の位置678においてアルギニン(R)のグルタミン(Q)での置換を含む、請求項1〜74のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  76. HER2受容体の前記発癌変異型が、配列番号2または5の位置777においてバリン(V)のロイシン(L)での置換を含む、請求項1〜75のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  77. HER2受容体の前記発癌変異型が、配列番号2または5の位置777においてバリン(V)のメチオニン(M)での置換を含む、請求項1〜76のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  78. HER2受容体の前記発癌変異型が、配列番号2または5の位置842においてバリン(V)のイソロイシン(I)での置換を含む、請求項1〜77のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  79. HER2受容体の前記発癌変異型が、配列番号2または5の位置755においてロイシン(L)のアラニン(A)での置換を含む、請求項1〜78のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  80. HER2受容体の前記発癌変異型が、配列番号2または5の位置755においてロイシン(L)のプロリン(P)での置換を含む、請求項1〜79のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  81. HER2受容体の前記発癌変異型が、配列番号2または5の位置755においてロイシン(L)のセリン(S)での置換を含む、請求項1〜80のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  82. HER2受容体の前記発癌変異型をコードするヌクレオチド配列が、エクソン20またはその一部をコードする配列内に挿入を含む、請求項1〜81のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  83. エクソン20またはその一部をコードする前記配列が、KEILDEAYVMAGVGSPYVSR(配列番号8)をコードする配列を含む、請求項1〜82のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  84. エクソン20またはその一部をコードする前記配列が、C−ヘリックス、前記C−ヘリックスの末端、または前記C−ヘリックス後のループをコードする配列を含む、請求項1〜83のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  85. 前記挿入が、GSPまたはYVMAのアミノ酸配列を含む、請求項1〜84のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  86. エクソン20またはその一部をコードする前記配列が、
    (a)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸配列YVMAの挿入、
    (b)配列番号2の位置P780とY781との間にアミノ酸配列GSPの挿入、
    (c)配列番号2の位置A771とY772との間にアミノ酸配列YVMAの挿入、
    (d)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸配列YVMAの挿入、
    (e)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Vの挿入、
    (f)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Vの挿入、
    (g)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列AVGCVでの置換、
    (h)配列番号2の位置776間のGのアミノ酸配列LCでの置換、
    (i)配列番号2の位置776間のGのアミノ酸配列LCVでの置換、
    (j)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸配列GSPの挿入、
    (k)配列番号2の位置755と757との間のLREのアミノ酸配列PSでの置換、
    (l)配列番号2の位置779と780との間のSPのアミノ酸配列CPGSPでの置換、
    (m)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Cの挿入、
    (n)配列番号2の位置775と776との間のAGのアミノ酸配列VVMAでの置換、
    (o)配列番号2の位置776でGのアミノ酸配列VVでの置換、
    (p)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列AVCVでの置換、
    (q)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VCVでの置換、
    (r)配列番号2の位置G778とS779との間にアミノ酸Gの挿入、
    (s)配列番号2の位置755と757との間のLREのアミノ酸配列PKでの置換、
    (t)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸Vの挿入、
    (u)配列番号2の位置A775とG776との間にアミノ酸配列YAMAの挿入、
    (v)配列番号2の位置776でGのアミノ酸配列CVでの置換、
    (w)配列番号2の位置776と778との間のGVGのアミノ酸配列AVCGGでの置換、
    (x)配列番号2の位置776と778との間のGVGのアミノ酸配列CVCGでの置換、
    (y)配列番号2の位置776と778との間のGVGのアミノ酸配列VVVGでの置換、
    (z)配列番号2の位置776と779との間のGVGSのアミノ酸配列SVGGでの置換、
    (aa)配列番号2の位置776と779との間のGVGSのアミノ酸配列VVGESでの置換、
    (bb)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列AVGSGVでの置換、
    (cc)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列CVCでの置換、
    (dd)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列HVCでの置換、
    (ee)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VAAGVでの置換、
    (ff)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VAGVでの置換、
    (gg)配列番号2の位置776と777との間のGVのアミノ酸配列VVVでの置換、
    (hh)配列番号2の位置G778とS779との間にアミノ酸配列FPGの挿入、
    (ii)配列番号2の位置S779とP780との間にアミノ酸配列GSの挿入、
    (jj)配列番号2の位置754と757との間のVLREのアミノ酸配列VPSでの置換、
    (kk)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Eの挿入、
    (ll)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸配列MAGVの挿入、
    (mm)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸Sの挿入、
    (nn)配列番号2の位置V777とG778との間にアミノ酸配列SCVの挿入、および
    (oo)配列番号2の位置Y772とV773との間にアミノ酸配列LMAYの挿入、のうちの1つ以上を含む、請求項1〜85のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  87. HER2受容体の前記発癌変異型が、HER2−Δ16、HER2−C311R、HER2−S310F、p95−HER2−M611、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1〜86のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  88. 対象における癌を治療する方法であって、対象に治療有効量の請求項20〜22のいずれか一項に記載の組成物を投与することを含み、前記癌が、HER−4受容体の発癌変異型の発現を特徴とする、方法。
  89. 前記HER−4受容体の前記発癌変異型が、前記HER4受容体のアロステリック変異型である、請求項1〜88のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  90. HER4受容体の前記発癌変異型が、エクソン16の欠失(HER4−Δ16)を含む、請求項1〜89のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  91. 前記投与が全身である、請求項1〜90のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  92. 前記投与が経口である、請求項1〜91のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  93. 前記投与が静脈内である、請求項1〜92のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  94. 前記投与が局所である、請求項1〜93のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  95. 前記投与が、腫瘍内、眼内、骨内、脊髄内、または脳室内である、請求項1〜94のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  96. 前記発癌変異型または前記発癌突然変異が、食品医薬品局(FDA)認可の診断法によって検出される、請求項1〜95のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  97. 本開示の化合物での前記治療前に、前記対象が、請求項1〜96のいずれか一項に記載の化合物とは異なる治療薬で治療される、請求項1〜96のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  98. 前記癌、もしくは腫瘍、またはその細胞が、請求項1〜97のいずれか一項に記載の化合物とは異なる前記治療薬での治療に非感受性であるか、または耐性がある、請求項1〜97のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  99. 前記対象が、請求項1〜98のいずれか一項に記載の化合物とは異なる治療薬での治療に有害反応を有する、請求項1〜98のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  100. 前記癌、腫瘍、またはその細胞が、ゲフィニチニブ(gefinitinib)、エルロチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ、ネシツヌマブ(necitunumab)、クリゾチニブ、アレクチニブ、セリチニブ、ダブラフェニブ、トラメチニブ、アファチニブ、サピチニブ(sapitinib)、ダコミチニブ、カネルチニブ、ペリチニブ、WZ4002、WZ8040、WZ3146、CO−1686、およびAZD9291のうちの1つ以上での治療に非感受性であるか、または耐性がある、請求項1〜99のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  101. 前記対象が、ゲフィニチニブ、エルロチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ、ネシツヌマブ、クリゾチニブ、アレクチニブ、セリチニブ、ダブラフェニブ、トラメチニブ、アファチニブ、サピチニブ、ダコミチニブ、カネルチニブ、ペリチニブ、WZ4002、WZ8040、WZ3146、CO−1686、およびAZD9291のうちの1つ以上での治療に有害反応を有する、請求項1〜100のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  102. 前記有害反応が、EGFRの発癌変異型の活性化であり、前記発癌変異型が、前記受容体の細胞外ドメインに突然変異を含む、請求項1〜101のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  103. 前記有害反応が、HER−2受容体の前記発癌変異型の活性化であり、前記発癌変異型が、前記受容体の細胞外ドメインに突然変異を含む、請求項1〜102のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  104. 前記癌、腫瘍、またはその細胞が、EGFRの発癌変異型を発現し、前記EGFRの前記発癌変異型をコードする前記配列が、エクソン20またはその一部の欠失を含み、前記癌、前記腫瘍、または前記その細胞が、EGFRのエクソン20以外の配列に第2の発癌変異を含まない、請求項1〜103のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  105. 前記第2の発癌変異が、EGFRキナーゼドメイン(KD)、BRAF、NTRK、およびKRASのうちの1つ以上をコードする配列を含む、請求項1〜104のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  106. 前記癌、腫瘍、またはその細胞が、EGFRの発癌変異型を発現し、前記EGFRの前記発癌変異型をコードする前記配列が、エクソン20またはその一部の欠失を含み、前記癌、前記腫瘍、または前記その細胞が、免疫療法に対する応答性を示すマーカーを含まない、請求項1〜105のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  107. 前記癌が固形腫瘍を含む、請求項1〜106のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  108. 前記癌が、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、胃癌、神経膠芽腫(GBM)、頭頚部癌、肺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、またはそれらの任意のサブタイプである、請求項1〜107のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  109. 前記癌が、神経膠芽腫(GBM)またはその任意のサブタイプである、請求項1〜108のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  110. 前記癌が、乳癌またはその任意のサブタイプである、請求項1〜109のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  111. 前記癌が、肺癌またはその任意のサブタイプである、請求項1〜110のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  112. 前記治療有効量が、前記癌の兆候または症状の重症度を低減する、請求項1〜111のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  113. 前記癌の前記兆候が、腫瘍悪性度を含み、前記兆候の前記重症度の低減が、前記腫瘍悪性度の減少を含む、請求項1〜112のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  114. 前記癌の前記兆候が、腫瘍転移を含み、前記兆候の前記重症度の低減が、前記転移の排除または前記転移の速度もしくは程度の低減を含む、請求項1〜113のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  115. 前記癌の前記兆候が、腫瘍体積を含み、前記兆候の前記重症度の低減が、前記腫瘍の排除または前記体積の低減を含む、請求項1〜114のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  116. 前記癌の前記症状が、疼痛を含み、前記兆候の前記重症度の低減が、前記疼痛の排除または低減を含む、請求項1〜115のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  117. 前記治療有効量が、寛解期を誘導する、請求項1〜116のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  118. 前記治療有効量が、前記対象の予後を改善する、請求項1〜117のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  119. 前記対象が、臨床試験またはそのプロトコルの参加者または参加候補者である、請求項1〜118のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  120. 前記対象が、I型阻害剤での治療から除外される、請求項1〜119のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  121. 前記I型阻害剤には、ゲフィニチニブ、エルロチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ、ネシツヌマブ、クリゾチニブ、アレクチニブ、セリチニブ、ダブラフェニブ、トラメチニブ、アファチニブ、サピチニブ、ダコミチニブ、カネルチニブ、ペリチニブ、WZ4002、WZ8040、WZ3146、CO−1686、またはAZD9291が含まれる、請求項1〜120のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  122. 前記方法が、前記対象を非I型阻害剤で治療することを含む、請求項1〜121のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  123. 前記組成物が、非I型阻害剤を含む、請求項1〜122のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  124. 前記非I型阻害剤には、II型小分子阻害剤が含まれる、請求項1〜123のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  125. 前記II型小分子阻害剤には、ネラチニブ、AST−1306、HKI−357、またはラパチニブが含まれる、請求項1〜124のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  126. 対象における癌を治療する方法であって、前記対象に非I型阻害剤または強力なI型阻害剤を投与することを含み、前記対象が、EGFRのアロステリック変異型、HER2受容体のアロステリック変異型、またはHER4受容体のアロステリック変異型を有し、前記アロステリック変異型が、前記受容体の細胞外ドメインに突然変異を含む、方法。
  127. 前記非I型ErbB阻害剤には、II型小分子阻害剤が含まれる、請求項1〜126のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  128. 前記非I型ErbB阻害剤または強力なI型阻害剤には、AMG−595、リンドペプムト(rindopepimut)、サピチニブ、アファチニブ、ネラチニブ、AST−1306、HKI−357、またはラパチニブが含まれる、請求項1〜127のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  129. 前記癌が固形癌を含む、請求項1〜128のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  130. 前記癌が、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、胃癌、神経膠芽腫(GBM)、頭頚部癌、肺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、またはそれらの任意のサブタイプを含む、請求項1〜129のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  131. 前記癌が、神経膠芽腫(GBM)またはその任意のサブタイプを含む、請求項1〜130のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  132. 前記癌が、乳癌またはその任意のサブタイプを含む、請求項1〜131のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  133. 前記癌が、肺癌またはその任意のサブタイプを含む、請求項1〜132のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  134. 前記化合物が、表Iに記載の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される、請求項1〜133のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
  135. 前記化合物が、表Iに記載の化合物から選択される、請求項1〜134のいずれか一項に記載の方法、使用のための化合物、または使用のための組成物。
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