JP2021091024A - Mems素子及び電気回路 - Google Patents

Mems素子及び電気回路 Download PDF

Info

Publication number
JP2021091024A
JP2021091024A JP2019222325A JP2019222325A JP2021091024A JP 2021091024 A JP2021091024 A JP 2021091024A JP 2019222325 A JP2019222325 A JP 2019222325A JP 2019222325 A JP2019222325 A JP 2019222325A JP 2021091024 A JP2021091024 A JP 2021091024A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive member
electrode
fixed
fixed electrode
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019222325A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021091024A5 (ja
JP7297653B2 (ja
Inventor
宏明 山崎
Hiroaki Yamazaki
宏明 山崎
桂 増西
Katsura Masunishi
桂 増西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2019222325A priority Critical patent/JP7297653B2/ja
Priority to US17/017,253 priority patent/US11387064B2/en
Publication of JP2021091024A publication Critical patent/JP2021091024A/ja
Publication of JP2021091024A5 publication Critical patent/JP2021091024A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7297653B2 publication Critical patent/JP7297653B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H59/00Electrostatic relays; Electro-adhesion relays
    • H01H59/0009Electrostatic relays; Electro-adhesion relays making use of micromechanics
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H1/00Contacts
    • H01H1/0036Switches making use of microelectromechanical systems [MEMS]

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Micromachines (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Fuses (AREA)

Abstract

【課題】安定した動作が可能なMEMS素子及び電気回路を提供する。【解決手段】MEMS素子110は、第1部材41及び素子部51を含む。前記素子部は、前記第1部材に固定された第1固定電極11と、前記第1固定電極と対向する第1可動電極20Eと、前記第1可動電極に電気的に接続された第1導電部材21と、前記第1可動電極に電気的に接続された第2導電部材22と、を含む。前記第2導電部材と前記第1固定電極との間に第1電気信号が印加される前の第1状態において、前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、前記第1可動電極を前記第1固定電極から離して支持する。前記第2導電部材と前記第1固定電極との間に前記第1電気信号Sg1が印加された後の第2状態において、前記第1導電部材及び前記第2導電部材が破断状態である。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、MEMS素子及び電気回路に関する。
例えば、スイッチなどにMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子が用いられる。MEMS素子において、安定した動作が望まれる。
特開昭59−121730号公報
実施形態は、安定した動作が可能なMEMS素子及び電気回路を提供する。
実施形態によれば、MEMS素子は、第1部材及び素子部を含む。前記素子部は、前記第1部材に固定された第1固定電極と、前記第1固定電極と対向する第1可動電極と、前記第1可動電極に電気的に接続された第1導電部材と、前記第1可動電極に電気的に接続された第2導電部材と、を含む。前記第2導電部材と前記第1固定電極との間に第1電気信号が印加される前の第1状態において、前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、前記第1可動電極を前記第1固定電極から離して支持する。前記第2導電部材と前記第1固定電極との間に前記第1電気信号が印加された後の第2状態において、前記第1導電部材及び前記第2導電部材が破断状態である。
図1(a)及び図1(b)は、第1実施形態に係るMEMS素子を例示する模式図である。 図2(a)〜図2(c)は、第1実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的断面図である。 図3(a)及び図3(b)は、第1実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的断面図である。 図4(a)及び図4(b)は、第1実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的平面図である。 図5(a)及び図5(b)は、第1実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的平面図である。 図6(a)及び図6(b)は、第1実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的平面図である。 図7(a)及び図7(b)は、第1実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的平面図である。 図8(a)〜図8(c)は、第1実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的平面図である。 図9は、第1実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的断面図である。 図10(a)及び図10(b)は、第2実施形態に係るMEMS素子を例示する模式図である。 図11(a)〜図11(c)は、第2実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的断面図である。 図12(a)及び図12(b)は、第2実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的断面図である。 図13は、第2実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的断面図である。 図14(a)及び図14(b)は、第2実施形態に係るMEMS素子を例示する模式図である。 図15(a)〜図15(c)は、第2実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的断面図である。 図16(a)〜図16(c)は、第2実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的断面図である。 図17(a)及び図17(b)は、実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的断面図である。 図18は、第3実施形態に係るMEMS素子を例示する模式図である。 図19は、実施形態に係るMEMS素子に用いられる制御回路を例示する模式図である。 図20は、実施形態に係るMEMS素子に用いられる制御回路を例示する模式図である。 図21(a)及び図21(b)は、第1実施形態に係るMEMS素子に関する動作を例示する模式図である。 図22(a)及び図22(b)は、第1実施形態に係るMEMS素子に関する動作を例示する模式図である。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1実施形態)
図1(a)及び図1(b)は、第1実施形態に係るMEMS素子を例示する模式図である。
図1(a)は、図1(b)の矢印AR1からみた平面図である。図1(b)は、図1(a)のA1−A2線断面図である。
図1(b)に示すように、実施形態に係るMEMS素子110は、第1部材41及び素子部51を含む。第1部材41は、例えば基体である。この例では、第1部材41は、基板41s及び絶縁層41iを含む。基板41sは、例えばシリコン基板である。基板41sは、トランジスタなどの制御素子を含んでも良い。基板41sの上に絶縁層41iが設けられる。例えば、絶縁層41iの上に素子部51が設けられる。実施形態において、第1部材41は、配線など(図示しない)を含んでも良い。配線は、例えば、素子部51と基板41sとを電気的に接続する。配線は、コンタクトビアを含んでも良い。
図1(a)及び図1(b)に示すように、素子部51は、第1固定電極11、第1可動電極20E、第1導電部材21及び第2導電部材22を含む。第1固定電極11は、第1部材41に固定される。例えば、第1固定電極11は、絶縁層41iの上に設けられる。
第1可動電極20Eは、第1固定電極11と対向する。第1導電部材21は、第1可動電極20Eに電気的に接続される。第2導電部材22は、第1可動電極20Eに電気的に接続される。
後述するように、例えば、第2導電部材22と第1固定電極11との間に第1電気信号Sg1(図1(b)参照)が印加されることが可能である。第1電気信号Sg1が印加される前の状態を第1状態(例えば初期状態)とする。図1(a)及び図1(b)は、第1状態を例示している。
図1(b)に示すように、第1状態において、第1導電部材21及び第2導電部材22は、第1可動電極20Eを第1固定電極11から離して支持する。例えば、第1状態において、第1固定電極11と第1可動電極20Eとの間に第1間隙g1がある。
例えば、第1支持部21S及び第2支持部22Sが設けられる。第1支持部21S及び第2支持部22Sは、第1部材41に固定される。第1支持部21S及び第2支持部22Sは、導電性である。
第1導電部材21の一端が、第1支持部21Sに接続される。第1導電部材21は、第1支持部21Sにより支持される。第1導電部材21の他端が、第1可動電極20Eに接続される。第2導電部材22の一端が、第2支持部22Sに接続される。第2導電部材22は、第2支持部22Sにより支持される。第2導電部材22の他端が、第2可動電極20Eに接続される。この例では、第1支持部21Sと第2支持部22Sとの間に第1可動電極20Eがある。第1支持部21Sと第1可動電極20Eとの間に第1導電部材21がある。この例では、第1可動電極20Eと第2支持部22Sとの間に第2導電部材22がある。
図1(a)に示すように、例えば、第1導電部材21及び第2導電部材22は、細線状である。この例では、第1導電部材21及び第2導電部材22は、ミアンダ構造を有する。例えば、第1導電部材21及び第2導電部材22は、ばね部材である。
図1(a)に示すように、例えば、第1導電部材21及び第2導電部材22の幅は、第1可動電極20Eの幅W20よりも細い。第1導電部材21及び第2導電部材22は、第1可動電極20Eよりも変形し易い。
第1固定電極11から第1可動電極20Eへの方向をZ軸方向とする。Z軸方向に対して垂直な1つの方向をX軸方向とする。Z軸方向及びX軸方向に対して垂直な方向をY軸方向とする。
この例では、第1導電部材21から第2導電部材22への方向はX軸方向に沿う。第1固定電極11と第1可動電極20Eとの間の電位差に応じて、第1固定電極11と第1可動電極20Eとの間の距離(Z軸方向の長さ)が可変である。第1可動電極20Eは、第1固定電極11を基準にして変位可能である。
図1(b)に示すように、第1端子T1及び第2端子T2が設けられても良い。第1端子は、第1導電部材21と電気的に接続される。第2端子T2は、第2導電部材22と電気的に接続される。例えば、第1状態において、第1端子T1と第2端子T2との間に電流が流れることが可能である。このとき、MEMS素子110は、導通状態(例えばオン状態)である。後述するように、第1導電部材21及び第2導電部材22は、破断されることが可能である。この場合、第1端子T1と第2端子T2との間に電流が流れない。このとき、MEMS素子110は、非導通状態(例えばオフ状態)である。
オン状態において、例えば、第1導電部材21及び第1可動電極20Eを含む第1電流経路21cp(図1(a)参照)に電流が流れることが可能である。オン状態において、例えば、第2導電部材22及び第1可動電極20Eを含む第2電流経路22cp(図1(a)参照)に電流が流れることが可能である。
MEMS素子110は、ノーマリオンのスイッチ素子として機能することが可能である。
素子部51は、第1容量素子31を含んでも良い。第1容量素子31は、例えば、第1導電部材21と電気的に接続される。この例では、第1容量素子31は、第1端子T1と電気的に接続される。素子部51のオン状態またはオフ状態を制御することで、第1容量素子31への電気的な接続が制御できる。
図1(b)に示すように、例えば、制御部70が設けられても良い。制御部70は、例えば、第1制御端子Tc1及び第2端子T2と電気的に接続される。第1制御端子Tc1は、第1固定電極11と電気的に接続される。制御部70により、第2導電部材22と第1固定電極11との間に第1電気信号Sg1が印加されることが可能である。第1電気信号Sg1は、電圧信号及び電流信号の少なくともいずれかを含む。
例えば、第2導電部材22の電位(例えば、第2端子T2の電位)が固定され、第1固定電極11の電位が、制御部70により、制御可能である。実施形態において、第1固定電極11の電位が実質的に固定され、第2導電部材21の電位が、制御部70により、制御可能でも良い。以下では、1つの例として、第2導電部材22の電位(例えば、第2端子T2の電位)が固定される場合について説明する。この場合、第1固定電極11の電位が制御部70により制御される。第2導電部材21と第1固定電極11との間の電位差の極性は、任意である。
第1状態において、第1可動電極20Eの電位は、第2導電部材22の電位と実質的に同じである。第1固定電極11の電位を変化させることで、第1固定電極11と第1可動電極20Eとの間の電位差が変化する。例えば、電位差が大きいと、第1可動電極20Eと第1固定電極11との間の距離が短くなる。これは、例えば、静電力に基づく。電位差が大きくなると、第1可動電極20Eが第1固定電極11と接し、第1可動電極20E及び第1固定電極11を介して、導電部材に電流が流れることが可能である。これにより、導電部材は、破断されることが可能である。これにより、破断前の第1状態と、破断後の第2状態と、が形成可能である。第1可動電極20Eと第1固定電極11とが接する現象は、「プルイン」または「プルダウン」と呼ばれる。「プルイン」または「プルダウン」が生じる電圧は、「プルイン電圧」または「プルダウン電圧」と呼ばれる。
MEMS素子110の素子部51は、例えば、OTP(One Time Programmable)素子として機能できる。
例えば、第1導電部材21の剛性は、第2導電部材22の剛性と異なっても良い。例えば、第1導電部材21の剛性は、第2導電部材22の剛性よりも低くても良い。例えば、第1導電部材21と第2導電部材22とは互いに非対称である。例えば、このような構成により、第1可動電極20Eが第1固定電極11に近づくときに、第1可動電極20Eが傾斜した状態となり易くなる。傾斜した状態で、第1可動電極20Eが第1固定電極11に近づいても良い。
以下、第1状態から第2状態への移行の例について説明する。
図2(a)〜図2(c)、図3(a)及び図3(b)は、第1実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的断面図である。
これらの図は、第2導電部材22と第1固定電極11との間に第1電気信号Sg1が印加されたときの、素子部51の変化を例示している。既に説明したように、第1電気信号Sg1は、制御部70により供給される。
図2(a)に示す第1状態ST1において、第2導電部材22及び第1固定電極11の間に第1電気信号Sg1が印加されない。例えば、第2導電部材22及び第1固定電極11は、例えばフローティング状態FLTである。このとき、第1可動電極20Eは、第1固定電極11から離れている。このような第1状態ST1において、第1端子T1及び第2端子T2との間には、電流が流れることが可能である。第1状態ST1において、素子部51は、導通状態(オン状態)である。第1状態ST1において、第2導電部材22及び第1固定電極11の間の電位差が、プルイン電圧未満でも良い。
図2(b)に示すように、例えば、第2端子T2(第2導電部材22)がグランド電位V0に設定され、第1固定電極11に第1電気信号Sg1が印加される。これにより、第1可動電極20Eは、第1固定電極11に近づく。例えば、第1導電部材21と第2導電部材22とが非対称である場合に、第1可動電極20Eが傾斜し易くなる。例えば、第1導電部材21の側の第1可動電極20Eの端部20Epが、第2導電部材22の側の第1可動電極20Eの端部20Eqと比べて、第1固定電極11に近づく。第1導電部材21の側の第1可動電極20Eの端部20Ep、及び、第1導電部材21の第1可動電極20Eの側の端部21pで、電界が集中する。例えば、端部21pが第1固定電極11に接する。例えば、端部20Epが第1固定電極11と接する。これにより、端部20Ep、及び、端部21pにおいて、温度が局部的に上昇し易くなる。温度の上昇は、例えば、ジュール熱による。
端部20Ep及び端部21pの少なくともいずれかの温度が局部的に上昇すると、第1導電部材21が破断する。図2(b)に示すように、第1導電部材21に破断部21Bが生じる。破断部21Bにおいて、第1導電部材21が分断される。
例えば、図1(a)に示すように、Z軸方向において、第1導電部材21の一部は、第1固定電極11と重なっても良い。例えば、Z軸方向において、第1導電部材21の一部が第1固定電極11と重なっていると、第1可動電極20Eが第1固定電極11に近づいたときに、第1導電部材21のその一部(端部21p)が第1固定電極11と接し易くなる。例えば、電流が、第1導電部材21のその一部(端部21p)と、第1固定電極11と、の間に局所的に流れる。第1導電部材21のその一部(端部21p)に電流が集中することで、第1導電部材21がより安定して破断される。例えば、第1導電部材21の機械的剛性は、第1可動電極20Eの機械的剛性よりも低い。これにより、端部21pが第1固定電極11と接し易くなる。
図2(c)に示すように、破断した第1導電部材21は、図2(a)の状態に近づいても良い。これは、例えば、第1導電部材21の弾性による復元力による。図2(c)に示すように、第1可動電極20Eの端部20Epは、第1導電部材21と離れている。
図3(a)に示すように、第1電気信号Sg1の印加が継続されているときに、第1可動電極20Eの実質的全体が、第1固定電極11と接しても良い。この状態は、例えば、プルダウン状態である。第1可動電極20Eが第1固定電極11と接すると、第1可動電極20Eが第1固定電極11に固着され、第1可動電極20Eは、第1固定電極11から実質的に離れない場合がある。
図3(a)に示すように、第1電気信号Sg1の印加が継続すると、第2導電部材22の温度が上昇し、第2導電部材22が破断する。温度の上昇は、例えば、ジュール熱による。破断部22Bが生じる。破断部22Bにおいて、第2導電部材22が分断される。例えば、第2導電部材22の第1可動電極20Eの側の端部の近傍に破断部22Bが形成される。第1電気信号Sg1の印加が終了する。
この後、図3(b)に示すように、破断した第2導電部材22は、図2(a)の状態に近づいても良い。これは、例えば、第2導電部材22の弾性による復元力による。図3(b)に示すように、第1可動電極20Eの端部20Eqは、第2導電部材22と離れている。
図3(b)に示す第2状態ST2は、第2導電部材22と第1固定電極11との間に第1電気信号Sg1が印加された後の状態である。例えば、第2状態ST2において、第1固定電極11は、例えばフローティング状態FLTである。第1導電部材21及び第2導電部材22の破断は、第1電気信号Sg1の印加が終わった後も継続する。第2状態ST2において、第1端子T1及び第2端子T2との間には、電流が流れない。第2状態ST2において、素子部51は、非導通状態(オフ状態)である。例えば、第2状態ST2において、第2導電部材22は、例えばフローティング状態FLTである。または、第2状態ST2において、第2導電部材22の電位は、第2導電部材22に接続された回路の電位でも良い。
このように、実施形態においては、第2導電部材22と第1固定電極11との間に第1電気信号Sg1が印加された後の第2状態ST2において、第1導電部材21及び第2導電部材22の両方が破断状態である。これにより、第1端子T1と第2端子T2との間に流れる電流を安定して遮断することができる。
第1導電部材21及び第2導電部材22の一方を破断させる参考例が考えられる。例えば、第1参考例において、第1電気信号Sg1が第1固定電極11に印加されたときに、第1可動電極20Eの第2導電部材22の側が第1固定電極11に接する。この場合、第1電気信号Sg1による電流により、第2導電部材22がジュール熱により破断する。一方、第1導電部材21の他端(第1端子T1)はフローティングである。このため、第1電気信号Sg1が第1固定電極11に印加されたときに第1導電部材21には電流が流れずに、第1導電部材21が破断しない。このような第1参考においても、第1端子T1と第2端子T2との間に流れる電流を遮断できる。
第2導電部材22が破断した後の第1参考例においては、第1端子T1は、第1導電部材21及び第1可動電極20Eを介して第1固定電極11と電気的に接続される。例えば、第1固定電極11への第1電気信号Sg1の印加を制御するトランジスタなどが第1固定電極11と接続される場合、第1電気信号Sg1の印加が終了した後も、トランジスタの寄生容量が残る。トランジスタの寄生容量は、第1端子T1の容量に影響を与える。第1参考例においては、このような不要な容量が、素子部51に残存する。残存した容量は、スイッチとして機能する素子部51のオフ状態の電気的特性を不安定にし易い。残存した容量は、例えば、素子部51が組み込まれた回路の信号が高周波である場合に、素子部51の特性を不安定にする。
実施形態においては、第2状態ST2において、第1導電部材21及び第2導電部材22が破断状態である。このため、第1端子T1は、第1固定電極11及びトランジスタの寄生容量から分断される。これにより、オフ状態における素子部51の電気的特性が安定である。高周波をスイッチングする場合でも安定したオフ特性を維持できる。実施形態によれば、安定した動作が可能なMEMS素子を提供できる。
実施形態において、例えば、第2導電部材22と第1固定電極11との間に第1電気信号Sg1を印加すると、第1導電部材21が破断する。それに引き続いて、第1電気信号Sg1の印加が継続されることで、第2導電部材22も破断する。第1導電部材21が破断した後で第2導電部材22が破断するまでの途中で、第1電気信号Sg1の印加を終了することもできる。しかしながら、第1電気信号Sg1の印加を継続することで、第2導電部材22が破断できるので、途中で第1電気信号Sg1を終了しなくても良い。
上記の説明においては、第2導電部材22と第1固定電極11との間に第1電気信号Sg1が印加される。実施形態において、第1導電部材21と第1固定電極11との間に第1電気信号Sg1が印加されても良い。この場合は、第1可動電極20Eの第2導電部材22の側の端部と第1固定電極11との間の距離が、第1可動電極20Eの第1導電部材21の側の端部と第1固定電極11との間の距離よりも短くなるように、第1可動電極20Eを傾斜させる。傾斜した状態で第1可動電極20Eが第1固定電極11に近づくことで、第1電気信号Sg1が印加された後の第2状態ST2において、第1導電部材21及び第2導電部材22の両方が破断状態である。
上記のように、第1可動電極20Eが傾斜した状態で、第1固定電極11に近づくことで、2つの導電部材の両方が破断し易くできる。例えば、第1導電部材21及び第2導電部材22の一方が第1固定電極11に近くなる場合は、第1導電部材21及び第2導電部材22の他方と、第1固定電極11と、の間に第1電気信号Sg1が印加される。第1電気信号Sg1が印加される導電部材は、傾斜方向に適合するように選択されて良い。
実施形態において、例えば、2つの導電部材の機械的剛性を非対称にすることで、第1可動電極20Eが傾斜し易くなる。例えば、第1状態ST1において、第1可動電極20Eと第1固定電極11との間の距離が、第1導電部材21側と第2導電部材22の側とで異なっても良い。これにより、第1可動電極20Eと第1固定電極11との間の距離が不均一な状態で、第1可動電極20Eが第1固定電極11に近づくことが容易になる。例えば、第1可動電極20Eの端部20Epの下面、または、第1固定電極11の端部11pの上面に突起部などが設けられても良い。このような場合も、第2状態ST2において、第1導電部材21及び第2導電部材22が破断し易くなる。例えば、第1可動電極20Eと第1固定電極11とが互いに対向する部分の面積が、第1導電部材21側と、第2導電部材側と、で異なっても良い。
図1(b)に示すように、例えば、第1固定電極11から第1可動電極20Eへの方向を第1方向とする。第1方向は、Z軸方向に対応する。第1方向において、第1導電部材21の一部及び第2導電部材22の一部の少なくともいずれかは、第1固定電極11と重なっても良い。第1導電部材21の一部が第1固定電極11と重なると、第1導電部材21の一部(例えば図2(b)に例示した端部21p)と、第1固定電極11の端部11p(図1(b)参照)と、の間に局所的に大きな電流が流れる。これにより、第1導電部材21が破断し易くなる。一方、第2導電部材22の一部が第1固定電極11と重なると、第2導電部材22の一部の端部と、第1固定電極11の端部11pと、の間に局所的に大きな電流が流れる。これにより、第2導電部材22が破断し易くなる。
上記のように、実施形態において、例えば、第2導電部材22と第1固定電極11との間に第1電気信号Sg1が印加されたときに、第1可動電極20Eと第1固定電極11との間に電流が流れることが可能である。例えば、第2導電部材22と第1固定電極11との間に第1電気信号Sg1が印加されたときに、第1可動電極20Eは第1固定電極11と接する。
以下、第1導電部材21及び第2導電部材22が破断し易くなる構成のいくつかの例について説明する。
図4(a)及び図4(b)は、第1実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的平面図である。
これらの図は、実施形態に係るMEMS素子111の一部を例示している。図4(a)は、第1導電部材21を例示する。図4(b)は、第2導電部材22を例示する。
図4(a)に示すように、第1導電部材21は、第1導電部材21及び第1可動電極20Eを含む第1電流経路21cpに沿う第1長さを有する。第1長さは、長さL11〜L17の和に対応する。
図4(b)に示すように、第2導電部材22は、第2導電部材22及び第1可動電極20Eを含む第2電流経路22cpに沿う第2長さを有する。第2長さは、長さL21〜L27の和に対応する。
この例では、第2長さは、第1長さよりも短い。このような場合、第1導電部材21の剛性は、第2導電部材22の剛性よりも低くなる。これにより、第1導電部材21の特性は、第2導電部材22の特性と非対称になる。
図5(a)及び図5(b)は、第1実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的平面図である。
これらの図は、実施形態に係るMEMS素子112の一部を例示している。図5(a)は、第1導電部材21を例示する。図5(b)は、第2導電部材22を例示する。
図5(a)に示すように、第1導電部材21は、第1幅W1を有する。第1幅W1は、第1導電部材21及び第1可動電極20Eを含む第1電流経路21cpに対して垂直な方向Dp1の、第1導電部材21の長さである。第1幅W1は、厚さ(Z軸方向に沿う長さ)でも良い。
図5(b)に示すように、第2導電部材22は、第2幅W2を有する。第2幅W2は、第2導電部材22及び第1可動電極20Eを含む第2電流経路22cpに対して垂直な方向Dp2の、第2導電部材22の長さである。第2幅W2は、厚さ(Z軸方向に沿う長さ)でも良い。
この例では、第2幅W2は、第1幅W1よりも大きい。このような場合、第1導電部材21の剛性は、第2導電部材22の剛性よりも低くなる。これにより、第1導電部材21の特性は、第2導電部材22の特性と非対称になる。
このように、第2導電部材22は、第1長さよりも短い第2長さと、第1幅W1よりも大きい第2幅W2と、の少なくともいずれかを有しても良い。例えば、第1導電部材21の剛性は、第2導電部材22の剛性よりも低くなる。第1導電部材21の特性は、第2導電部材22の特性と非対称になる。
実施形態において、第1導電部材21の少なくとも一部の融点が、第2導電部材22の少なくとも一部の融点と異なっても良い。実施形態において、第1導電部材21の電気抵抗が、第2導電部材22の電気抵抗と異なっても良い。
図6(a)及び図6(b)は、第1実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的平面図である。
これらの図は、実施形態に係るMEMS素子113の一部を例示している。図6(a)は、第1導電部材21を例示する。図6(b)は、第2導電部材22を例示する。
図6(a)に示すように、第1導電部材21は、第1ノッチ部21n及び第1非ノッチ部21uを含んでも良い。例えば、第1ノッチ部21nから第1非ノッチ部21uへの方向は、第1導電部材21及び第1可動電極20Eを含む第1電流経路21cpに沿う。
第1電流経路21cpに対して垂直な第1交差方向Dx1に沿う第1ノッチ部21nの長さWn1は、第1交差方向Dx1に沿う第1非ノッチ部21uの長さWu1よりも短い。第1ノッチ部21nで、第1導電部材21は破断し易い。
例えば、第1ノッチ部21nは、第1可動電極20Eの近くに設けられることが好ましい。これにより、第1可動電極20Eの一部が第1固定電極11に接したときに、第1ノッチ部21nで破断がより生じ易くなる。第1ノッチ部21nと第1可動電極20Eとの間の距離は、短い。例えば、第1ノッチ部21nと第1可動電極20Eとの間の距離は、第1導電部材21及び第1可動電極20Eを含む第1電流経路21cpに沿う、第1導電部材21の第1長さ(図4(a)における長さL11〜L17の和)の1/2以下である。第1ノッチ部21nと第1可動電極20Eとの間の距離は、第1長さの1/10以下でも良い。第1ノッチ部21nと第1可動電極20Eとの間の距離は、第1長さの1/20以下でも良い。第1導電部材21がより破断し易くなる。
図6(b)に示すように、第2導電部材22は、第2ノッチ部22n及び第2非ノッチ部22uを含む。第2ノッチ部22nから第2非ノッチ部22uへの方向は、第2導電部材22及び第1可動電極20Eを含む第2電流経路22cpに沿う。第2電流経路22cpに対して垂直な第2交差方向Dx2に沿う第2ノッチ部22nの長さWn2は、第2交差方向Dx2に沿う第2非ノッチ部22uの長さWu2よりも短い。このような第2ノッチ部22nにより、第2導電部材22は破断し易くなる。
図7(a)及び図7(b)は、第1実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的平面図である。
これらの図は、実施形態に係るMEMS素子114の一部を例示している。図7(a)は、第1導電部材21を例示する。図7(b)は、第2導電部材22を例示する。
図7(a)に示すように、第1導電部材21は、第1ノッチ部21n及び第1非ノッチ部21uを含む。第1ノッチ部21nの長さWn1は、第1非ノッチ部21uの長さWu1よりも短い。MEMS素子114においては、第1固定電極11から第1可動電極20Eへの第1方向(Z軸方向)において、第1ノッチ部21nは、第1固定電極11の端部11pと重なる。第1ノッチ部21nで破断がより生じ易くなる。
図7(b)に示すように、第2導電部材22は、第2ノッチ部22n及び第2非ノッチ部22uを含む。第2ノッチ部22nの長さWn2は、第2非ノッチ部22uの長さWu2よりも短い。MEMS素子114においては、第1固定電極11から第1可動電極20Eへの第1方向(Z軸方向)において、第2ノッチ部22nは、第1固定電極11の端部11qと重なる。第2ノッチ部22nで破断がより生じ易くなる。
実施形態において、第1導電部材21及び第2導電部材22の破断は、例えば、局所的な温度上昇により行われる。この場合、これらの導電部材の組成などが変化する場合がある。以下、このような例について説明する。
図8(a)〜図8(c)は、第1実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的平面図である。
図8(a)に示すように、第2状態ST2において、第1導電部材21の破断部21Bが形成され、第2導電部材22に破断部22Bが形成される。図8(b)は、破断部21Bを例示している。図8(c)は、破断部22Bを例示している。
図8(b)に示すように、第2状態ST2において、第1導電部材21は、第1部分p1及び第2部分p2を含む。第1導電部材21の破断部21Bと第1部分p1との間の距離は、第1導電部材21の破断部21Bと第2部分p2との間の距離よりも長い。第2部分p2は、破断部21Bに近い部分である。第1部分p1は、破断部21Bから遠い部分である。例えば、高温などにより、第2部分p2の色などが第1部分p1から変化する場合がある。例えば、第2部分p2は、第1部分p1の光反射率とは異なる光反射率、第1部分p1の色とは異なる色、第1部分p1の凹凸とは異なる凹凸、第1部分p1の組成とは異なる組成、及び、第1部分p1に含まれる酸素濃度とは異なる酸素濃度、の少なくともいずれかを有しても良い。熱などの影響により破断が生じたときに、上記のような第1部分p1及び第2部分p2の違いが生じる場合がある。
図8(c)に示すように、第2状態ST2において、第2導電部材22は、第3部分p3及び第4部分p4を含む。第2導電部材22の破断部22Bと第3部分p3との間の距離は、第2導電部材22の破断部22Bと第4部分p4との間の距離よりも長い。第4部分p4は、破断部22Bに近い部分である。第3部分p3は、破断部22Bから遠い部分である。例えば、第4部分p4は、第3部分p3の光反射率とは異なる光反射率、第3部分p3の色とは異なる色、第3部分p3の凹凸とは異なる凹凸、第3部分p3の組成とは異なる組成、及び、第3部分p3に含まれる酸素濃度とは異なる酸素濃度、の少なくともいずれかを有しても良い。熱などの影響により破断が生じたときに、上記のような第3部分p3及び第4部分p4の違いが生じる場合がある。
図9は、第1実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的断面図である。
図9は、実施形態に係るMEMS素子118を例示している。図9は、第1状態ST1を例示している。図9に示すように、MEMS素子118は、第1部材41及び素子部51に加え、第2部材42をさらに含む。第1部材41と第2部材42との間に、第1固定電極11及び第1可動電極20Eがある。第1状態ST1において、第1固定電極11と第1可動電極20Eとの間に第1間隙g1がある。第1状態ST1において、第1可動電極20Eと第2部材42との間に第2間隙g2がある。
第2部材42は、例えば、キャップである。第1間隙g1及び第2間隙g2があることで、第1可動電極20Eは、Z軸方向に沿って変位できる。第1間隙g1及び第2間隙g2は、例えば、減圧状態でも良い。第1間隙g1及び第2間隙g2に、例えば、不活性ガスが導入されても良い。
例えば、第1部材41は、制御回路部41tを含んでも良い。制御回路部41tは、例えば、トランジスタなどのスイッチング素子を含む。制御回路部41tにより、第1固定電極11への第1電気信号Sg1の印加が制御されても良い。
(第2実施形態)
図10(a)及び図10(b)は、第2実施形態に係るMEMS素子を例示する模式図である。
図10(a)は、図10(b)の矢印AR2からみた平面図である。図10(b)は、図10(a)のB1−B2線断面図である。
図10(b)に示すように、実施形態に係るMEMS素子120も、第1部材41及び素子部51を含む。MEMS素子120において、素子部51は、第1固定電極11、第1可動電極20E、第1導電部材21及び第2導電部材22に加えて、第2固定電極12を含む。MEMS素子120における第1固定電極11、第1可動電極20E、第1導電部材21及び第2導電部材22の構成は、第1実施形態におけるこれらの構成と同様で良い。以下、第2固定電極12について説明する。
図10(b)に示すように、第2固定電極12は、第1部材41に固定される。第1可動電極20Eは、第1電極領域20Ea及び第2電極領域20Ebを含む。第1電極領域20Eaと第1導電部材21との間の距離は、第2電極領域20Ebと第1導電部材21との間の距離よりも短い。第1電極領域20Eaは、第1導電部材21の側の領域である。第2電極領域20Ebは、第2導電部材22の側の領域である。
第1電極領域20Eaは、第1固定電極11と対向する。第2電極領域20Ebは、第2固定電極12と対向する。
例えば、制御部70は、第1制御端子Tc1を介して第1固定電極11と電気的に接続されることが可能である。制御部70は、第2制御端子Tc2を介して第2固定電極12と電気的に接続されることが可能である。この例では、制御部70は、第2端子T2を介して第2導電部材22と電気的に接続される。例えば、制御部70により、第2導電部材22と第2固定電極12との間に第2電気信号Sg2が印加されることが可能である。
図10(b)は、第1状態ST1に対応する。第1状態ST1は、第2導電部材22と第2固定電極12との間に第2電気信号Sg2が印加される前の状態である。第1状態ST1において、第1導電部材21及び第2導電部材22は、第1可動電極20Eを第2固定電極12から離して支持する。既に説明したように、第1状態ST1において、第1導電部材21及び第2導電部材22は、第1可動電極20Eを第1固定電極11から離して支持する。
第2状態ST2は、例えば、第2導電部材22と第2固定電極12との間に第2電気信号Sg2が印加された後の状態である。後述するように、第2状態ST2において、第1導電部材21及び第2導電部材22が破断状態である。
以下に説明するように、MEMS素子120においては、第1固定電極11及び第2固定電極12が設けられることで、第1導電部材21及び第2導電部材22をより安定して破断させることができる。第2実施形態においても、安定した動作が可能なMEMS素子を提供できる。
以下、第1状態ST1から第2状態ST2への移行の例について説明する。
図11(a)〜図11(c)、図12(a)及び図12(b)は、第2実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的断面図である。
図11(a)に示す第1状態ST1において、例えば、第2導電部材22及び第1固定電極11の間、及び、第2導電部材22及び第2固定電極12との間に制御のための電気信号が印加されない。第2導電部材22、第1固定電極11及び第2固定電極12は、例えばフローティング状態FLTである。このとき、第1可動電極20Eは、第1固定電極11及び第2固定電極12から離れている。このような第1状態ST1において、第1端子T1及び第2端子T2との間には、電流が流れることが可能である。第1状態ST1において、素子部51は、導通状態(オン状態)である。
図11(b)に示すように、例えば、第2端子T2(第2導電部材22)がグランド電位V0に設定され、第1固定電極11に第1電気信号Sg1が印加される。このとき、第2固定電極12は、例えば、グランド電位V0とされる。これにより、第1可動電極20Eの第1電極領域20Eaが第1固定電極11に接する。このとき、第2電極領域20Ebは第2固定電極12から離れている状態が形成できる。これにより、第1導電部材21の第1可動電極20Eの端部20Epの近傍の温度が局部的に上昇し易くなる。温度の上昇は、例えば、ジュール熱による。
端部20Ep及び端部21pの温度が局部的に上昇すると、図11(b)に示すように、第1導電部材21が破断し、破断部21Bが形成される。
図11(c)に示すように、破断した第1導電部材21は、図11(a)の状態に近づいても良い。これは、例えば、第1導電部材21の弾性による復元力による。図11(c)に示すように、第1可動電極20Eの端部20Epは、第1導電部材21と離れている。このように、第1導電部材21が分断される。
例えば、Z軸方向において第1導電部材21の一部が第1固定電極11と重なると、第1可動電極20Eが第1固定電極11に近づいたときに、第1導電部材21の端部21pが第1固定電極11と接し易くなる。端部21pと第1固定電極11との間に電流が局所的に流れる。端部21pの温度が局所的に上昇し易くなる。第1導電部材21がより安定して破断される。
図12(a)に示すように、例えば、第2端子T2(第2導電部材22)がグランド電位V0に設定され、第2固定電極12に第2電気信号Sg2が印加される。このとき、第1固定電極11は、例えば、フローティング状態FLTまたはハイインピーダンス状態Hi−Zとされる。例えば、第1固定電極11と第2固定電極12との間には、電流が流れない。第2導電部材22の温度が上昇し、第2導電部材22が破断する。温度の上昇は、例えば、ジュール熱による。破断部22Bにおいて、第2導電部材22が分断される。第2電気信号Sg2の印加が終了する。
図12(b)に示すように、破断した第2導電部材22は、図11(a)の状態に近づいても良い。これは、例えば、第2導電部材22の弾性による復元力による。図12(b)に示すように、第1可動電極20Eの端部20Eqは、第2導電部材22と離れている。
図12(b)に示す第2状態ST2において、第2導電部材22、第1固定電極11及び第2固定電極12は、例えばフローティング状態FLTである。第1導電部材21及び第2導電部材22の破断は、第1電気信号Sg1及び第2電気信号Sg2の印加が終わった後も継続する。第2状態ST2において、第1端子T1及び第2端子T2との間には、電流が流れない。第2状態ST2において、素子部51は、非導通状態(オフ状態)である。
このように、実施形態に係るMEMS素子120においては、第2状態ST2において、第1導電部材21及び第2導電部材22の両方が破断状態である。これにより、第1端子T1と第2端子T2との間に流れる電流を安定して遮断することができる。
図13は、第2実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的断面図である。
図13は、実施形態に係るMEMS素子121を例示している。図13は、第1状態ST1を例示している。図13に示すように、MEMS素子121は、第1部材41、第2部材42及び素子部51を含む。第1部材41と第2部材42との間に、第1固定電極11、第2固定電極12及び第1可動電極20Eがある。第1状態ST1において、第1固定電極11と第1可動電極20Eとの間、及び、第2固定電極12と第1可動電極20Eとの間に第1間隙g1がある。第1状態ST1において、第1可動電極20Eと第2部材42との間に第2間隙g2がある。第1間隙g1及び第2間隙g2があることで、第1可動電極20Eは、Z軸方向に沿って変位できる。
第1実施形態及び第2実施形態において、第1導電部材21及び第2導電部材22のそれぞれの電気抵抗は、例えば、10Ω以下であることが好ましい。電気抵抗が低いことで、高周波数を含む信号を低い損失で効率的に伝送できる。
第1実施形態及び第2実施形態において、例えば、第1導電部材21及び第2導電部材22の少なくともいずれかは、Al、Cu、Au、Ti、Pd、Pt及びWよりなる群から選択された少なくとも1つを含む。低い抵抗が得られ、素子部51において、良好な伝送性が得られる。
図14(a)及び図14(b)は、第2実施形態に係るMEMS素子を例示する模式図である。
図14(a)は、平面図である。図14(b)は、斜視図である。
図14(b)に示すように、実施形態に係るMEMS素子122も、第1部材41及び素子部51を含む。MEMS素子122において、素子部51は、第1固定電極11、第1可動電極20E、第2固定電極12、第1導電部材21及び第2導電部材22を含む。MEMS素子122においては、第1可動電極20E及び支持部の構成は、MEMS素子120における第1可動電極20E及び支持部の構成と異なる。以下、MEMS素子122における第1可動電極20E及び支持部の構成の例について説明する。
図14(a)及び図14(b)に示すように、MEMS素子122において、第1可動電極20Eは、第1電極領域20Ea、第2電極領域20Ebに加えて、第3電極領域20Ecをさらに含む。第3電極領域20Ecは、第1電極領域20Eaと第2電極領域20Ebとの間にある。
素子部51は、第1支持部21S、第2支持部22S及び第3支持部23Sを含む。第1支持部21S、第2支持部22S及び第3支持部23Sは、第1部材41に固定される。図14(b)では、第1支持部21S、第2支持部22S及び第3支持部23Sが省略されている。
第1支持部21Sは、第1導電部材21の少なくとも一部を第1部材41から離して支持する。第2支持部22Sは、第2導電部材22の少なくとも一部を第1部材41から離して支持する。第3支持部23Sは、第3電極領域20Ecの少なくとも一部を第1部材41から離して支持する。
例えば、第3電極領域20Ecは、第1可動電極20EのX軸方向における中心を含む部分で良い。例えば、第3電極領域20Ecは、第1導電部材21及び第2導電部材22の中央部にある。MEMS素子122においては、第3電極領域20Ecの少なくとも一部が第1部材41から離して支持される。これにより、例えば、第1電極領域20Eaと第1固定電極11との間の距離が短くなったときに、第2電極領域20Ebと第2固定電極12との間の距離が長くなる。より安定して、第1導電部材21及び第2導電部材22の両方が破断し易くなる。MEMS素子122における動作の例については、後述する。
この例では、第1可動電極20Eは、第1延在領域28aを含む。第1延在領域28aは、延在方向に沿って延びる。延在方向は、第1電極領域20Eaから第2電極領域20Ebへの方向(この例では、X軸方向)と交差し、第1部材41の表面41aに沿う。この例では、延在方向は、Y軸方向である。
第1延在領域28aの一部(例えば端)は、第3電極領域20Ecと接続される。第1延在領域28aの他の一部(例えば別の端)は、第3支持部23Sと接続される。
このように、第3支持部23Sは、第1延在領域28aを介して、第3電極領域20Ecの少なくとも一部を第1部材41から離して支持しても良い。
この例では、第1可動電極20Eは、第2延在領域28bを含む。上記の延在方向(例えば、Y軸方向)において、第1延在領域28aと第2延在領域28bとの間に、第3電極領域20Ecがある。
素子部51は、第1部材41に固定された第4支持部24Sをさらに含む。第2延在領域28bの一部(例えば端)は、第3電極領域20Ecと接続される。第2延在領域28bの他の一部(例えば別の端)は、第4支持部24Sと接続される。
このように、第4支持部24Sは、第2延在領域28bを介して、第3電極領域20Ecの少なくとも一部を第1部材41から離して支持しても良い。
例えば、第3支持部23S及び第4支持部24Sは、第1可動電極20Eと電気的に絶縁されても良い。第1電極領域20Ea、第2電極領域20Eb、第3電極領域20Ec、第1延在領域28a及び第2延在領域28bは、連続的な導電層で良い。第1延在領域28a及び第2延在領域28bは、例えば、トーションばねとして機能しても良い。
以下、MEMS素子122における動作の例について説明する。
図15(a)〜図15(c)、図16(a)〜図16(c)は、第2実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的断面図である。
これらの図は、図14(a)のB1−B2線断面に対応する。
図15(a)に示す第1状態ST1において、第2導電部材22、第1固定電極11及び第2固定電極12は、例えばフローティング状態FLT、または、グランド電位V0である。第1状態ST1において、素子部51は、導通状態(オン状態)である。
図15(b)に示すように、例えば、第2端子T2(第2導電部材22)がグランド電位V0に設定され、第1固定電極11に第1電気信号Sg1が印加される。第1電極領域20Eaが第1固定電極11に接する。第3電極領域20Ecが第1延在領域28aを介して、第1部材41から離して支持されているため、第2電極領域20Ebと第2固定電極12との間の距離は、拡大する。第1導電部材21の第1可動電極20Eの端部20Epの近傍の温度が局部的に上昇し易くなる。
端部20Ep及び端部21pの温度が局部的に上昇すると、図15(b)に示すように、第1導電部材21が破断し、破断部21Bが形成される。
図15(c)に示すように、第1導電部材21の弾性による復元力により、破断した第1導電部材21が、図11(a)の状態に近づいても良い。
図16(a)に示すように、例えば、第2端子T2(第2導電部材22)がグランド電位V0に設定され、第2固定電極12に第2電気信号Sg2が印加される。このとき、第1固定電極11は、例えば、グランド電位V0またはハイインピーダンス状態Hi−Zとされる。第2導電部材22の温度が上昇し、第2導電部材22が破断する。破断部22Bにおいて、第2導電部材22が分断される。第2電気信号Sg2の印加が終了する。
図16(b)に示すように、第2導電部材22の弾性による復元力により、破断した第2導電部材22は、図16(a)の状態に近づいても良い。
図16(c)に示す第2状態ST2において、第2導電部材22、第1固定電極11及び第2固定電極12は、例えばフローティング状態FLTである。第2状態ST2において、素子部51は、非導通状態(オフ状態)である。
MEMS素子122においては、第2状態ST2において、第1導電部材21及び第2導電部材22の両方が破断し易い。第1端子T1と第2端子T2との間に流れる電流を安定して遮断することができる。
図17(a)及び図17(b)は、実施形態に係るMEMS素子を例示する模式的断面図である。
これらの図は、MEMS素子122における別の動作を例示している。これらの図は、図15(a)〜図15(c)に関して説明した動作が行われた後の動作を例示している。
図17(a)に示すように、例えば、第2端子T2(第2導電部材22)がグランド電位V0に設定され、第1固定電極11に第3電気信号Sg3が印加される。例えば、第3電気信号Sg3の絶対値は、第1電気信号Sg1の絶対値よりも大きい。これにより、第2導電部材22が破断する。図17(a)に示すように、第2導電部材22の弾性による復元力により、破断した第2導電部材22は、図15(c)の状態に近づいても良い。
図17(b)に示す第2状態ST2において、第2導電部材22、第1固定電極11及び第2固定電極12は、例えばフローティング状態FLTである。第2状態ST2において、素子部51は、非導通状態(オフ状態)である。
第3電極領域20Ecの少なくとも一部が第1部材41から離して支持される構成は、第2固定電極12が設けられない構成に適用されても良い。例えば、図1(a)及び図1(b)に例示したMEMS素子110において、MEMS素子122に関して説明した第3電極領域20Ec、第1延在領域28a、第2延在領域28b、第3支持部23S、第4支持部24Sなど(図14(a)参照)が設けられても良い。
例えば、MEMS素子110において、第1可動電極20Eは、第1電極領域20Eaと、第2電極領域20Ebと、第3電極領域20Ecと、を含んでも良い(図14(a)参照)。第1電極領域20Eaは、第1導電部材21と第2導電部材22との間にある。第2電極領域20Ebは、第1電極領域20Eaと第2導電部材22との間にある。第3電極領域20Ecは、第1電極領域20Eaと第2電極領域20Ebとの間にある。素子部51は、第1部材41に固定された第1支持部21S、第1部材41に固定された第2支持部22S、及び、第1部材41に固定された第3支持部23Sを含む。第1支持部21Sは、第1導電部材21の少なくとも一部を第1部材41から離して支持する。第2支持部22Sは、第2導電部材22の少なくとも一部を第1部材41から離して支持する。第3支持部23Sは、第3電極領域20Ecの少なくとも一部を第1部材41から離して支持する。より安定した破断が得られる。この場合は、例えば、図15(a)〜図15(c)、図16(a)及び図16(b)に関して説明した動作が実施されても良い。この例において、第1電極領域20Eaのうちの、第1固定電極11に対向する部分の面積が、第2電極領域20Ebのうちの、第1固定電極に対向する部分の面積よりも大きくても良い。
(第3実施形態)
図18は、第3実施形態に係るMEMS素子を例示する模式図である。
図18に示すように、実施形態に係るMEMS素子130は、複数の素子部51を含む。複数の素子部51は、例えば、並列に接続される。複数の素子部51のそれぞれに、制御信号Vppが互いに独立して印加可能である。
例えば、複数の素子部51の1つに含まれる第1導電部材21及び第2導電部材22は、複数の素子部51の別の1つに含まれる第1導電部材21及び第2導電部材22と独立して破断可能である。
この例では、複数の第1容量素子31が設けられる。複数の第1容量素子31の1つは、複数の素子部51の1つに直列に接続される。MEMS素子130は、複数の素子部51及び複数の第1容量素子31を含む容量素子アレイである。複数の素子部51のいくつかがオフ状態にされることが可能である。複数の素子部51のいくつかがオフ状態にされることで、MEMS素子130の電気容量が変更できる。
(第4実施形態)
第4実施形態は、電気回路に係る。図18は、実施形態に係る電気回路210の構成を例示している。図18に示すように、電気回路210は、第1〜第3実施形態に係るMEMS素子(例えばMEMS素子130)と、電気素子55と、を含む。電気素子55は、MEMS素子130と電気的に接続される。電気素子55は、抵抗、容量素子、インダクタ素子、ダイオード及びトランジスタよりなる群から選択された少なくとも1つを含む。電気素子55に含まれる容量素子は、センサを含んでも良い。例えば、電気素子55は、センサ素子を含んでも良い。例えば、電気素子55は、容量型センサ素子を含んでも良い。
電気回路210において、MEMS素子(例えばMEMS素子130)は、複数の素子部51を含んでも良い。複数の素子部51の少なくとも1つに含まれる第1導電部材21及び第2導電部材22が破断されることにより、電気回路210の特性が制御可能である。
例えば、MEMS素子130が第1容量素子31を含む場合、複数の素子部51の少なくとも1つに含まれる第1導電部材21及び第2導電部材22が破断されることにより、MEMS素子130の電気容量が制御できる。その結果、電気回路210の特性が制御可能である。
例えば、電気回路210は、電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)に用いられても良い。例えば、電気回路210は、アンテナなどの高周波回路の、インピーダンスマッチング回路に用いられても良い。例えば、電気回路210は、パッシブ型のRFタグに用いられても良い。例えば、電気回路210の電気容量またはインダクタを調整することで、電気回路210の特性を適切に調整できる。例えば、特性が安定した電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)が得られる。例えば、アンテナなどの高周波回路の、インピーダンスマッチング回路において、安定した特性が得られる。例えば、特性が安定した、パッシブ型のRFタグなどが得られる。
図19及び図20は、実施形態に係るMEMS素子に用いられる制御回路を例示する模式図である。
図19に示すように、制御回路310は、昇圧回路321、論理回路322、及び、スイッチングマトリクス323を含む。昇圧回路321には、電源電圧Vccが供給される、昇圧回路321は、スイッチングマトリクス323に高電圧Vhを出力する。論理回路322からスイッチングマトリクス323に供給された信号322aに応じて、スイッチングマトリクス323は、複数の制御信号Vppを出力する。複数の制御信号Vppの1つが、複数の素子部51の1つに供給される。
図20に示すように、制御回路311は、制御電源324、論理回路322、及び、スイッチングマトリクス323を含む。制御電源324は、例えば、制御電圧源または制御電流源である。制御電源324は、スイッチングマトリクス323に高電圧Vh及び大電流Ihを出力する。論理回路322からスイッチングマトリクス323に供給された信号322aに応じて、スイッチングマトリクス323は、複数の制御信号Vppを出力する。複数の制御信号Vppの1つが、複数の素子部51の1つに供給される。スイッチングマトリクス323は、複数の制御電流Ippを出力しても良い。複数の制御電流Ippの1つが、複数の素子部51の1つに供給される。
例えば、制御回路310及び311の少なくとも一部は、例えば、制御部70に含まれる。
以下、制御部70から第2導電部材22と第1固定電極11との間に供給される第1電気信号Sg1の例について説明する。
図21(a)及び図21(b)は、第1実施形態に係るMEMS素子に関する動作を例示する模式図である。
これらの図は、第1電気信号Sg1の1つの例を示している。これらの図の横軸は、時間tmである。図21(a)の縦軸は、第1電気信号Sg1の電圧Va1である。図21(b)の縦軸は、第1電気信号Sg1の電流Ia1である。
図21(a)に示すように、第1時刻t1において、電圧Va1が増大し始める。第2時刻t2の後に、電圧Va1が第1電圧V1に達する。第3時刻t3及び第4時刻t4まで第1電圧V1を維持し、第4時刻t4において、電圧Va1が増大し始める。電圧Va1は、第4時刻t4の後に第2電圧V2になる。その後、電圧Va1は、第5時刻t5から第6時刻t6まで、第2電圧V2を維持する。電圧Va1は、第6時刻t6において、低下し始める。第7時刻t7において、電圧Va1の低下が終了し、例えば、電圧Va1は、0ボルトになる。第1電圧V1の絶対値は、第2電圧V2の絶対値よりも小さい。
図21(b)に示すように、第1時刻t1から第2時刻t2までの間では、電流Ia1は実質的に流れない。第2時刻t2の後に、電流Ia1は、第1電流I1になる。第3時刻t3から第4時刻t4において、電流Ia1は、第1電流I1よりも小さい。し。第4時刻t4において電流Ia1は、上昇し始め、第2電流I2になる。電流Ia1は、第5時刻t5において低下し始め、第6時刻t6において、電流Ia1は流れなくなる。第1電流I1の絶対値は、第2電流I2の絶対値よりも小さい。
例えば、第1時刻t1から第2時刻t2までの期間において、第1可動電極20Eが第1固定電極11に近づく。例えば、第2時刻t2に第1可動電極20Eの一部(例えば、第1導電部材21側の一部)が、第1固定電極11に接する。これにより、第2時刻t2から第3時刻t3までの期間において、電流Ia1が増大し、電流Ia1は第1電流I1となる。例えば、第3時刻t3において、第1導電部材21が破断し、電流Ia1は小さくなる。その後、第4時刻t4から第5時刻t5の期間で、第1可動電極20Eの第2導電部材22側が第1固定電極11に近づき、電流Ia1が増大する。第1可動電極20Eが第1固定電極11に接すると、電流Ia1は第2電流I2となる。第5時刻t5で第2導電部材22が破断し、電流Ia1は低下する。
例えば、図21(a)及び図21(b)に例示する電圧Va1及び電流Ia1により、第1導電部材21及び第2導電部材22が破断される。
図22(a)及び図22(b)は、第1実施形態に係るMEMS素子に関する動作を例示する模式図である。
これらの図は、第1電気信号Sg1の別のを示している。これらの図の横軸は、時間tmである。図22(a)の縦軸は、第1電気信号Sg1の電圧Va1である。図22(b)の縦軸は、第1電気信号Sg1の電流Ia1である。
図22(a)に示す例では、電圧Va1は、図21(a)と同様に変化する。
図22(b)に示すように、第1時刻t1から第2時刻t2までの間では、電流は実質的に流れない。第2時刻t2の後で、第8時刻t8までの期間に、電流Ia1は電流Icomp1になる。第8時刻t8は、第2時刻t2と第3時刻t3との間である。第8時刻t8の後で第3時刻t3までの間の期間では、電流Ia1は、第1電流I1である。第3時刻t3から第4時刻t4までの間において、電流Ia1は、第1電流I1よりも小さい。第4時刻t4において電流Ia1は、上昇し始め、電流Icomp2に達する。その後、第9時刻t9において、電流Ia1は再び上昇し始め、第2電流I2に達する。第9時刻t9は、第4時刻t4と第5時刻t5との間である。電流Ia1は、第5時刻t5において低下し始め、第6時刻t6において、電流Ia1は流れなくなる。第1電流I1の絶対値は、第2電流I2の絶対値よりも小さい。
例えば、第1時刻t1から第2時刻t2までの期間において、第1可動電極20Eが第1固定電極11に近づく。例えば、第2時刻t2に第1可動電極20Eの一部(例えば、第1導電部材21側の一部)が、第1固定電極11に接する。第2時刻t2において、電流Ia1が電流Icomp1に増大する。電流Ia1が電流Icomp1に達した第8時刻t8において、制御部70から供給する電流Ia1を増大させて、電流Ia1を第1電流I1とする。例えば、第3時刻t3において、第1導電部材21が破断し、電流Ia1は低下する。その後、第4時刻t4において、第1可動電極20Eの第2導電部材22側が第1固定電極11に近づき始め、電流Ia1が増大する。第1可動電極20Eが第1固定電極11に接して、電流Ia1は電流Icomp2に増大する。電流Ia1が、電流Icomp2と達した第9時刻t9において、制御部70供給する電流Ia1を増大させて、電流Ia1を第2電流I2とする。第5時刻t5で第2導電部材22が破断し、電流Ia1は低下する。
例えば、図22(a)及び図22(b)に例示する電圧Va1及び電流Ia1により、第1導電部材21及び第2導電部材22が破断される。
実施形態は、以下の構成(例えば、技術案)を含んでも良い。
(構成1)
第1部材と、
素子部と、
を備え、
前記素子部は、
前記第1部材に固定された第1固定電極と、
前記第1固定電極と対向する第1可動電極と、
前記第1可動電極に電気的に接続された第1導電部材と、
前記第1可動電極に電気的に接続された第2導電部材と、
を含み、
前記第2導電部材と前記第1固定電極との間に第1電気信号が印加される前の第1状態において、前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、前記第1可動電極を前記第1固定電極から離して支持し、
前記第2導電部材と前記第1固定電極との間に前記第1電気信号が印加された後の第2状態において、前記第1導電部材及び前記第2導電部材が破断状態である、MEMS素子。
(構成2)
前記第1導電部材の剛性は、前記第2導電部材の剛性とは異なる、構成1記載のMEMS素子。
(構成3)
前記第1導電部材は、前記第1導電部材及び前記第1可動電極を含む第1電流経路に沿う第1長さと、前記第1電流経路に対して垂直な方向の第1幅と、を有し、
前記第2導電部材は、前記第2導電部材及び前記第1可動電極を含む第2電流経路に沿い、前記第1長さよりも短い第2長さと、前記第2電流経路に対して垂直な方向で前記第1幅よりも大きい第2幅と、の少なくともいずれかを有する、構成1または2に記載のMEMS素子。
(構成4)
前記第1固定電極から前記第1可動電極への第1方向において、前記第1導電部材の一部及び第2導電部材の一部の少なくともいずれかは、前記第1固定電極と重なる、構成1〜3のいずれか1つに記載のMEMS素子。
(構成5)
前記第1導電部材は、第1ノッチ部と、第1非ノッチ部と、を含み、前記第1ノッチ部から前記第1非ノッチ部への方向は、前記第1導電部材及び前記第1可動電極を含む第1電流経路に沿い、
前記第1電流経路に対して垂直な第1交差方向に沿う前記第1ノッチ部の長さは、前記第1交差方向に沿う前記第1非ノッチ部の長さよりも短い、構成1〜3のいずれか1つに記載のMEMS素子。
(構成6)
前記第1ノッチ部と前記第1可動電極との間の距離は、前記第1導電部材及び前記第1可動電極を含む第1電流経路に沿う、前記第1導電部材の第1長さの1/2以下である、構成5記載のMEMS素子。
(構成7)
前記第1固定電極から前記第1可動電極への第1方向において、前記第1ノッチ部は、前記第1固定電極の端部と重なる、構成5または6に記載のMEMS素子。
(構成8)
前記第2導電部材は、第2ノッチ部と、第2非ノッチ部と、を含み、前記第2ノッチ部から前記第2非ノッチ部への方向は、前記第2導電部材及び前記第1可動電極を含む第2電流経路に沿い、
前記第2電流経路に対して垂直な第2交差方向に沿う前記第2ノッチ部の長さは、前記第2交差方向に沿う前記第2非ノッチ部の長さよりも短い、構成5〜7のいずれか1つに記載のMEMS素子。
(構成9)
前記第2導電部材は、第2ノッチ部と、第2非ノッチ部と、を含み、前記第2ノッチ部から前記第2非ノッチ部への方向は、前記第2導電部材及び前記第1可動電極を含む第2電流経路に沿い、
前記第2電流経路に対して垂直な第2交差方向に沿う前記第2ノッチ部の長さは、前記第2交差方向に沿う前記第2非ノッチ部の長さよりも短く、
前記第1固定電極から前記第1可動電極への第1方向において、前記第2ノッチ部は、前記第1固定電極の端部と重なる、構成1〜3のいずれか1つに記載のMEMS素子。
(構成10)
第2部材をさらに備え、
前記第1部材と前記第2部材との間に、前記第1固定電極及び前記第1可動電極があり、
前記第1状態において、前記第1固定電極と前記第1可動電極との間に第1間隙があり、
前記第1状態において、前記第1可動電極と前記第2部材との間に第2間隙がある、構成1〜9のいずれか1つに記載のMEMS素子。
(構成11)
前記第2導電部材と前記第1固定電極との間に前記第1電気信号が印加されたときに、前記第1可動電極と前記第1固定電極との間に電流が流れることが可能である、構成1〜10のいずれか1つに記載のMEMS素子。
(構成12)
前記第2導電部材と前記第1固定電極との間に前記第1電気信号が印加されたときに、前記第1可動電極は前記第1固定電極と接する、構成1〜11のいずれか1つに記載のMEMS素子。
(構成13)
前記素子部は、前記第1導電部材と電気的に接続された第1容量素子をさらに含む、構成1〜12のいずれか1つに記載のMEMS素子。
(構成14)
前記素子部は、前記第1部材に固定された第2固定電極をさらに含み、
前記第1可動電極は、第1電極領域及び第2電極領域を含み、
前記第1電極領域と前記第1導電部材との間の距離は、前記第2電極領域と前記第1導電部材との間の距離よりも短く、
前記第1電極領域は、前記第1固定電極と対向し、
前記第2電極領域は、前記第2固定電極と対向し、
前記第1状態は、前記第2導電部材と前記第2固定電極との間に第2電気信号が印加される前であり、
前記第1状態において、前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、前記第1可動電極を前記第2固定電極から離して支持し、
前記第2状態において、前記第2導電部材と前記第2固定電極との間に前記第2電気信号が印加された後であり、
前記第2状態において、前記第1導電部材及び前記第2導電部材が破断状態である、構成1〜13のいずれか1つに記載のMEMS素子。
(構成15)
前記第2電気信号の印加の開始は、前記第1電気信号の印加の開始の後である、構成14記載のMEMS素子。
(構成16)
前記第2電気信号の前記印加の終了は、前記第1電気信号の前記印加の終了の後である、構成15記載のMEMS素子。
(構成17)
前記第1可動電極は、前記第1電極領域と前記第2電極領域との間の第3電極領域をさらに含み、
前記素子部は、前記第1部材に固定された第1支持部、前記第1部材に固定された第2支持部、及び、前記第1部材に固定された第3支持部を含み、
前記第1支持部は、前記第1導電部材の少なくとも一部を前記第1部材から離して支持し、
前記第2支持部は、前記第2導電部材の少なくとも一部を前記第1部材から離して支持し、
前記第3支持部は、前記第3電極領域の少なくとも一部を前記第1部材から離して支持する、構成14〜16のいずれか1つに記載のMEMS素子。
(構成18)
前記第1可動電極は、第1電極領域と、第2電極領域と、第3電極領域と、を含み、前記第1電極領域は、前記第1導電部材と前記第2導電部材との間にあり、前記第2電極領域は、前記第1電極領域と前記第2導電部材との間にあり、前記第3電極領域は、前記第1電極領域と前記第2電極領域との間にあり、
前記素子部は、前記第1部材に固定された第1支持部、前記第1部材に固定された第2支持部、及び、前記第1部材に固定された第3支持部を含み、
前記第1支持部は、前記第1導電部材の少なくとも一部を前記第1部材から離して支持し、
前記第2支持部は、前記第2導電部材の少なくとも一部を前記第1部材から離して支持し、
前記第3支持部は、前記第3電極領域の少なくとも一部を前記第1部材から離して支持する、構成1〜13のいずれか1つに記載のMEMS素子。
(構成19)
前記第1可動電極は、第1延在領域を含み、
前記第1延在領域は、延在方向に沿って延び、前記延在方向は、前記第1電極領域から前記第2電極領域への方向と交差し前記第1部材の表面に沿い、
前記第1延在領域の一部は、前記第3電極領域と接続され、前記第1延在領域の他の一部は、前記第3支持部と接続された、構成17または18に記載のMEMS素子。
(構成20)
前記第1可動電極は、第2延在領域を含み、
前記延在方向において、前記第1延在領域と前記第2延在領域との間に前記第3領域があり、
前記素子部は、前記第1部材に固定された第4支持部をさらに含み、
前記第2延在領域の一部は、前記第3電極領域と接続され、前記第2延在領域の他の一部は、前記第4支持部と接続された、構成19に記載のMEMS素子。
(構成21)
前記第1導電部材及び前記第2導電部材の少なくともいずれかは、Al、Cu、Au、Ti、Pd、Pt及びWよりなる群から選択された少なくとも1つを含む、構成1〜20のいずれか1つに記載のMEMS素子。
(構成22)
複数の前記素子部を備え、
前記複数の素子部の1つに含まれる前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、前記複数の素子部の別の1つに含まれる前記第1導電部材及び前記第2導電部材と独立して破断可能である、構成1〜21のいずれか1つに記載のMEMS素子。
(構成23)
構成1〜22のいずれか1つに記載のMEMS素子と、
前記MEMS素子と電気的に接続された電気素子と、
を備え、
前記電気素子は、抵抗、容量素子、インダクタ素子、ダイオード及びトランジスタよりなる群から選択された少なくとも1つを含む、電気回路。
(構成24)
構成1〜22のいずれか1つに記載のMEMS素子と、
前記MEMS素子と電気的に接続された電気素子と、
を備え、
前記電気素子は、センサ素子を含む、電気回路。
(構成25)
前記MEMS素子は、複数の前記素子部を含み、
前記複数の素子部の少なくとも1つに含まれる前記第1導電部材及び前記第2導電部材が破断されることにより、前記電気回路の特性が制御可能である、構成23または24に記載の電気回路。
実施形態によれば、安定した動作が可能なMEMS素子及び電気回路が提供できる。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、MEMS素子及び電気回路に含まれる第1部材、素子部、固定電極、可動電極、第1導電部材及び第2導電部材などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述したMEMS素子及び電気回路を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全てのMEMS素子及び電気回路も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11、12…第1、第2固定電極、 11p、11q…端部、 20E…第1可動電極、 20Ea〜20Ec…第1〜第3電極領域、 20Ep、20Eq…端部、 21、22…第1、第2導電部材、 21B、22B…破断部、 21S〜24S…第1〜第4支持部、 21cp、22cp…第1、第2電流経路、 21n、22n…第1、第2ノッチ部、 21p…端部、 21u、22u…第1、第2非ノッチ部、 28a、28b…第1、第2延在領域、 31…第1容量素子、 41、42…第1、第2部材、 41a…表面、 41i…絶縁層、 41s…基板、 41t…制御回路部、 51…素子部、 55…電気素子、 70…制御部、 110〜114、118、120、121、122、130…MEMS素子、 210…電気回路、 310、311…制御回路、 321…昇圧回路、 322…論理回路、 322a…信号、 323…スイッチングマトリクス、 324…制御電源、 AR1、AR2…矢印、 Dp1、Dp2…方向、 Dx1、Dx2…第1、第2交差方向、 FLT…フローティング状態、 Hi−Z…ハイインピーダンス状態、 I1、I2…第1、第2電流、 Ia1…電流、 Icomp1、Icopm2…電流、 Ih…大電流、 Ipp…制御電流、 L11〜L17、L21〜L27…長さ、 ST1、ST2…第1、第2状態、 Sg1〜Sg3…第1〜第3電気信号、 T1、T2…第1、第2端子、 Tc1、Tc2…第1、第2制御端子、 V0…グランド電位、 V1、V2…第1、第2電圧、 Va1…電圧、 Vcc…電源電圧、 Vh…高電圧、 Vpp…制御信号、 W1、W2…第1、第2幅、 W20…幅、 Wn1、Wn2…長さ、 Wu1、Wu2…長さ、 g1、g2…第1、第2間隙、 p1〜p4…第1〜第4部分、 t1〜t9…第1〜第9時刻、 tm…時間

Claims (12)

  1. 第1部材と、
    素子部と、
    を備え、
    前記素子部は、
    前記第1部材に固定された第1固定電極と、
    前記第1固定電極と対向する第1可動電極と、
    前記第1可動電極に電気的に接続された第1導電部材と、
    前記第1可動電極に電気的に接続された第2導電部材と、
    を含み、
    前記第2導電部材と前記第1固定電極との間に第1電気信号が印加される前の第1状態において、前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、前記第1可動電極を前記第1固定電極から離して支持し、
    前記第2導電部材と前記第1固定電極との間に前記第1電気信号が印加された後の第2状態において、前記第1導電部材及び前記第2導電部材が破断状態である、MEMS素子。
  2. 前記第1導電部材の剛性は、前記第2導電部材の剛性とは異なる、請求項1記載のMEMS素子。
  3. 前記第1導電部材は、前記第1導電部材及び前記第1可動電極を含む第1電流経路に沿う第1長さと、前記第1電流経路に対して垂直な方向の第1幅と、を有し、
    前記第2導電部材は、前記第2導電部材及び前記第1可動電極を含む第2電流経路に沿い、前記第1長さよりも短い第2長さと、前記第2電流経路に対して垂直な方向で前記第1幅よりも大きい第2幅と、の少なくともいずれかを有する、請求項1または2に記載のMEMS素子。
  4. 前記第1固定電極から前記第1可動電極への第1方向において、前記第1導電部材の一部及び第2導電部材の一部の少なくともいずれかは、前記第1固定電極と重なる、請求項1〜3のいずれか1つに記載のMEMS素子。
  5. 前記第1導電部材は、第1ノッチ部と、第1非ノッチ部と、を含み、前記第1ノッチ部から前記第1非ノッチ部への方向は、前記第1導電部材及び前記第1可動電極を含む第1電流経路に沿い、
    前記第1電流経路に対して垂直な第1交差方向に沿う前記第1ノッチ部の長さは、前記第1交差方向に沿う前記第1非ノッチ部の長さよりも短い、請求項1〜3のいずれか1つに記載のMEMS素子。
  6. 前記第1固定電極から前記第1可動電極への第1方向において、前記第1ノッチ部は、前記第1固定電極の端部と重なる、請求項5記載のMEMS素子。
  7. 前記素子部は、前記第1部材に固定された第2固定電極をさらに含み、
    前記第1可動電極は、第1電極領域及び第2電極領域を含み、
    前記第1電極領域と前記第1導電部材との間の距離は、前記第2電極領域と前記第1導電部材との間の距離よりも短く、
    前記第1電極領域は、前記第1固定電極と対向し、
    前記第2電極領域は、前記第2固定電極と対向し、
    前記第1状態は、前記第2導電部材と前記第2固定電極との間に第2電気信号が印加される前であり、
    前記第1状態において、前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、前記第1可動電極を前記第2固定電極から離して支持し、
    前記第2状態において、前記第2導電部材と前記第2固定電極との間に前記第2電気信号が印加された後であり、
    前記第2状態において、前記第1導電部材及び前記第2導電部材が破断状態である、請求項1〜6のいずれか1つに記載のMEMS素子。
  8. 前記第2電気信号の印加の開始は、前記第1電気信号の印加の開始の後である、請求項7記載のMEMS素子。
  9. 前記第1可動電極は、前記第1電極領域と前記第2電極領域との間の第3電極領域をさらに含み、
    前記素子部は、前記第1部材に固定された第1支持部、前記第1部材に固定された第2支持部、及び、前記第1部材に固定された第3支持部を含み、
    前記第1支持部は、前記第1導電部材の少なくとも一部を前記第1部材から離して支持し、
    前記第2支持部は、前記第2導電部材の少なくとも一部を前記第1部材から離して支持し、
    前記第3支持部は、前記第3電極領域の少なくとも一部を前記第1部材から離して支持する、請求項7または8に記載のMEMS素子。
  10. 前記第1可動電極は、第1電極領域と、第2電極領域と、第3電極領域と、を含み、前記第1電極領域は、前記第1導電部材と前記第2導電部材との間にあり、前記第2電極領域は、前記第1電極領域と前記第2導電部材との間にあり、前記第3電極領域は、前記第1電極領域と前記第2電極領域との間にあり、
    前記素子部は、前記第1部材に固定された第1支持部、前記第1部材に固定された第2支持部、及び、前記第1部材に固定された第3支持部を含み、
    前記第1支持部は、前記第1導電部材の少なくとも一部を前記第1部材から離して支持し、
    前記第2支持部は、前記第2導電部材の少なくとも一部を前記第1部材から離して支持し、
    前記第3支持部は、前記第3電極領域の少なくとも一部を前記第1部材から離して支持する、請求項1〜8のいずれか1つに記載のMEMS素子。
  11. 複数の前記素子部を備え、
    前記複数の素子部の1つに含まれる前記第1導電部材及び前記第2導電部材は、前記複数の素子部の別の1つに含まれる前記第1導電部材及び前記第2導電部材と独立して破断可能である、請求項1〜10のいずれか1つに記載のMEMS素子。
  12. 請求項1〜11のいずれか1つに記載のMEMS素子と、
    前記MEMS素子と電気的に接続された電気素子と、
    を備え、
    前記電気素子は、抵抗、容量素子、インダクタ素子、ダイオード及びトランジスタよりなる群から選択された少なくとも1つを含む、電気回路。
JP2019222325A 2019-12-09 2019-12-09 Mems素子及び電気回路 Active JP7297653B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019222325A JP7297653B2 (ja) 2019-12-09 2019-12-09 Mems素子及び電気回路
US17/017,253 US11387064B2 (en) 2019-12-09 2020-09-10 MEMS element fuse-like electrical circuit interrupter

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019222325A JP7297653B2 (ja) 2019-12-09 2019-12-09 Mems素子及び電気回路

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2021091024A true JP2021091024A (ja) 2021-06-17
JP2021091024A5 JP2021091024A5 (ja) 2022-04-15
JP7297653B2 JP7297653B2 (ja) 2023-06-26

Family

ID=76210108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019222325A Active JP7297653B2 (ja) 2019-12-09 2019-12-09 Mems素子及び電気回路

Country Status (2)

Country Link
US (1) US11387064B2 (ja)
JP (1) JP7297653B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11646170B2 (en) 2020-09-15 2023-05-09 Kabushiki Kaisha Toshiba MEMS element and electrical circuit
US11837425B2 (en) 2021-01-22 2023-12-05 Kabushiki Kaisha Toshiba MEMS element and electrical circuit

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7500480B2 (ja) * 2021-03-15 2024-06-17 株式会社東芝 センサ
JP7434233B2 (ja) * 2021-09-14 2024-02-20 株式会社東芝 センサ及び電気装置

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59121730A (ja) * 1982-12-27 1984-07-13 富士通株式会社 ヒユ−ズ回路
JPH05259404A (ja) * 1991-12-18 1993-10-08 Internatl Business Mach Corp <Ibm> マイクロ・メカニカル・スイッチ
JP2005243696A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Seiko Epson Corp 電子デバイスの製造方法、ヒューズの組合せ探索プログラム及び、電子デバイスの検査装置
US20150021723A1 (en) * 2013-07-19 2015-01-22 Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd. Mechanisms for forming micro-electro mechanical system device
JP2015123511A (ja) * 2013-12-25 2015-07-06 ソニー株式会社 電子デバイス、ヒューズ及び電子機器
JP2015213963A (ja) * 2014-05-07 2015-12-03 セイコーエプソン株式会社 Mems構造体の製造方法およびmems構造体
JP2020035828A (ja) * 2018-08-28 2020-03-05 株式会社東芝 Icチップ及び切断ヒューズ決定方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN202116291U (zh) * 2008-07-11 2012-01-18 罗姆股份有限公司 Mems设备
JP5444746B2 (ja) * 2009-02-13 2014-03-19 富士通株式会社 マイクロ可動素子および光干渉計
JP5050022B2 (ja) * 2009-09-16 2012-10-17 株式会社東芝 Memsデバイス
JP7444745B2 (ja) * 2020-09-15 2024-03-06 株式会社東芝 Mems素子及び電気回路

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59121730A (ja) * 1982-12-27 1984-07-13 富士通株式会社 ヒユ−ズ回路
JPH05259404A (ja) * 1991-12-18 1993-10-08 Internatl Business Mach Corp <Ibm> マイクロ・メカニカル・スイッチ
JP2005243696A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Seiko Epson Corp 電子デバイスの製造方法、ヒューズの組合せ探索プログラム及び、電子デバイスの検査装置
US20150021723A1 (en) * 2013-07-19 2015-01-22 Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd. Mechanisms for forming micro-electro mechanical system device
JP2015123511A (ja) * 2013-12-25 2015-07-06 ソニー株式会社 電子デバイス、ヒューズ及び電子機器
JP2015213963A (ja) * 2014-05-07 2015-12-03 セイコーエプソン株式会社 Mems構造体の製造方法およびmems構造体
JP2020035828A (ja) * 2018-08-28 2020-03-05 株式会社東芝 Icチップ及び切断ヒューズ決定方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11646170B2 (en) 2020-09-15 2023-05-09 Kabushiki Kaisha Toshiba MEMS element and electrical circuit
US11837425B2 (en) 2021-01-22 2023-12-05 Kabushiki Kaisha Toshiba MEMS element and electrical circuit

Also Published As

Publication number Publication date
US11387064B2 (en) 2022-07-12
JP7297653B2 (ja) 2023-06-26
US20210175035A1 (en) 2021-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7297653B2 (ja) Mems素子及び電気回路
US6501107B1 (en) Addressable fuse array for circuits and mechanical devices
US7545081B2 (en) Piezoelectric RF MEMS device and method of fabricating the same
JP7444745B2 (ja) Mems素子及び電気回路
US7027284B2 (en) Variable capacitance element
US7257307B2 (en) MEMS switch
US6750742B2 (en) Radio frequency device using micro-electronic-mechanical system technology
JP2005528751A (ja) 微小電気機械スイッチ
US7978045B2 (en) Multi-actuation MEMS switch
CN100498256C (zh) 静电电容式半导体物理量传感器及其制造方法
JP7217748B2 (ja) 高インピーダンスrf mems伝送素子およびその製造方法
US11133202B2 (en) Substrate heating apparatus with enhanced temperature uniformity characteristic
US7830068B2 (en) Actuator and electronic hardware using the same
KR20200057091A (ko) 실시간 지연 빔 형성기와 그것의 동작 방법
JP2021091024A5 (ja)
US9187311B2 (en) MEMS device and method of manufacturing the same
JP2010061976A (ja) スイッチ及びesd保護素子
JP7446248B2 (ja) Mems素子及び電気回路
JPH09213191A (ja) 静電型可動接点素子および静電型可動接点集積回路
WO2001080258A2 (en) A micro relay
JP2005142142A (ja) リレー
KR100502156B1 (ko) 멤스 알에프 스위치
JP2007103312A (ja) スイッチ
JP2006279493A (ja) アンテナ装置
JP2007522609A (ja) ピエゾ電気材料でできたマイクロ電気機械スイッチを備える電子装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220225

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220407

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230516

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230614

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7297653

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20230616