JP2020532600A - 油系掘削流体用の層状複水酸化物 - Google Patents

油系掘削流体用の層状複水酸化物 Download PDF

Info

Publication number
JP2020532600A
JP2020532600A JP2020508434A JP2020508434A JP2020532600A JP 2020532600 A JP2020532600 A JP 2020532600A JP 2020508434 A JP2020508434 A JP 2020508434A JP 2020508434 A JP2020508434 A JP 2020508434A JP 2020532600 A JP2020532600 A JP 2020532600A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
drilling fluid
based drilling
weight
fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020508434A
Other languages
English (en)
Inventor
ハリマ モハメッド,マサラット
ハリマ モハメッド,マサラット
クリストファー グリーンウェル,ヒュー
クリストファー グリーンウェル,ヒュー
ホワイティング,アンドリュー
グディヤー ヴェアーブハドラッパ,マノハラ
グディヤー ヴェアーブハドラッパ,マノハラ
エイドリアン ホール,ジョン
エイドリアン ホール,ジョン
セルマン アラベディ,ガサン
セルマン アラベディ,ガサン
ヘイワード ホッダー,マイケル
ヘイワード ホッダー,マイケル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of Durham
MI Drilling Fluids UK Ltd
Saudi Arabian Oil Co
Original Assignee
University of Durham
MI Drilling Fluids UK Ltd
Saudi Arabian Oil Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of Durham, MI Drilling Fluids UK Ltd, Saudi Arabian Oil Co filed Critical University of Durham
Publication of JP2020532600A publication Critical patent/JP2020532600A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K8/00Compositions for drilling of boreholes or wells; Compositions for treating boreholes or wells, e.g. for completion or for remedial operations
    • C09K8/02Well-drilling compositions
    • C09K8/32Non-aqueous well-drilling compositions, e.g. oil-based
    • C09K8/36Water-in-oil emulsions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K8/00Compositions for drilling of boreholes or wells; Compositions for treating boreholes or wells, e.g. for completion or for remedial operations
    • C09K8/02Well-drilling compositions
    • C09K8/03Specific additives for general use in well-drilling compositions
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E21EARTH OR ROCK DRILLING; MINING
    • E21BEARTH OR ROCK DRILLING; OBTAINING OIL, GAS, WATER, SOLUBLE OR MELTABLE MATERIALS OR A SLURRY OF MINERALS FROM WELLS
    • E21B21/00Methods or apparatus for flushing boreholes, e.g. by use of exhaust air from motor
    • E21B21/003Means for stopping loss of drilling fluid

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Mining & Mineral Resources (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Lubricants (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Abstract

掘削流体および掘削流体を調製する方法。油系掘削流体は、基油を含む基油連続相、水性分散相、および少なくとも1つのレオロジー調整剤を含む。少なくとも1つのレオロジー調整剤は、マグネシウム/アルミニウム(Mg/Al)層状複水酸化物(LDH)ダイヤモンドイド化合物を含む。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年8月15日に出願された米国仮出願第62/545,673号の利益を主張し、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の実施形態は、一般に、高圧および高温掘削作業で使用するための油系掘削流体に関する。より具体的には、本開示の実施形態は、レオロジー調整剤を含む油系掘削流体に関する。
例えば、炭化水素抽出のために新しい坑井を掘削する掘削作業は、掘削作業中に掘削流体(あるいは掘削泥として知られている)を坑井内で連続的に循環させる一般的な慣行を含む。掘削流体は、ダウンホールへ汲みだされ、そこで掘削流体は、坑井の壁とドリルパイプとの間の環状空間を通って上向きに流れ、最終的に坑井から上向きに流れて二次処理のために回収される。具体的には、掘削流体は、坑井からの掘削流体を再循環に戻す前に、捕捉した固形物および掘削ざくを掘削流体から除去するために機械的または化学的に処理される。
掘削流体の循環性と、掘削作業中の固形物およびざくの捕捉におけるその機能とを考慮すると、掘削流体は、ポンピングを促進するために、比較的低粘度な自由流動性でありながら、ざくおよび他の固形物を保持および輸送するために、ならびに静止状態および循環状態の間、坑井内の泥カラムを均一な密度に維持するように加重材料を懸濁するために、十分な物質を有する必要がある。掘削流体はまた、掘削流体の循環が停止した場合に、坑井底部に固形物が蓄積するのを防ぐために、固形物およびざくを懸濁するのに十分なゲル強度を有する必要がある。坑井底部に蓄積する固形物は、ドリルを詰まらせ、掘削流体の流路を閉塞させ得る。
深い坑井の掘削は、高圧および高温(HPHT)を伴う地質条件によって複雑である。業界が定義するHPHT条件の定義としては、典型的には、300°F(149℃)超の坑井温度、および10,000psi(68.9MPa)超の坑井圧力が挙げられる。
掘削流体、および掘削流体をHPHT条件下で熱的に安定にし、坑井処理での使用にレオロジー的に好適にするレオロジー調整剤、に対する継続的な需要がある。油系掘削流体に添加した場合、レオロジー調整剤は、「脆いゲル」特性およびずり減粘性挙動などのレオロジー特性を向上することができる。
したがって、本開示のいくつかの実施形態は、基油を含む基油連続相、水性分散相、および少なくとも1つのレオロジー調整剤を含む油系掘削流体を含む。少なくとも1つのレオロジー調整剤は、マグネシウム/アルミニウム(Mg/Al)層状複水酸化物(LDH)ダイヤモンドイド化合物を含む。
いくつかの実施形態は、油系掘削流体を作製する方法を含む。方法は、基油、任意に乳化剤、および任意に湿潤剤を混合して、第1の混合物を形成することを含む。水性分散相および少なくとも1つのレオロジー調整剤を第1の混合物に混合して、油系掘削流体を形成し、少なくとも1つのレオロジー調整剤は、層状複水酸化物マグネシウム/アルミニウム−ダイヤモンドイド化合物を含む。
は、一実施形態によるMg/Al−アダマントエートLDHの粉末X線回折(PXRD)パターンである。 は、一実施形態によるMg/Al−アダマントエートLDHの赤外線(IR)透過スペクトルである。 は、一実施形態によるMg/Al−アダマントエートLDHのプロトン固体核磁気共鳴(NMR)スペクトルである。 は、一実施形態によるMg/Al−アダマントエートLDHの炭素−13(13C)固体NMRスペクトルである。
次に、レオロジー調整剤を含む油系掘削流体の特定の実施形態について説明する。本開示のレオロジー調整剤および油系掘削流体は、異なる形態で実施されてもよく、本開示に記載の特定の実施形態に限定されると解釈されるべきではないことが理解されるべきである。むしろ、実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、主題の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。
地下井を掘削するとき、ドリルビットおよびドリルカラーを含むドリルストリングをあらかじめ掘削された坑に挿入し、ドリルビットを回転させて、坑の底端部の岩石に切り込む。掘削作業により、ざくとして知られている岩石片が生じる。坑井の底端部から岩石片を除去するために、本開示の実施形態による油系掘削流体組成物などの掘削流体は、ドリルストリングを通りドリルビットまで、ダウンホールに汲みだされる。掘削流体は、ドリルビットを冷却し、潤滑性を提供し、岩石片をドリルビットから離れるように持ち上げる。掘削流体は、掘削流体が再循環され地表に戻る際に、ざくを坑の上に運搬する。地表では、二次作業を通じてざくが掘削流体から除去され、掘削流体は、さらなるざくの収集のために、再循環され坑井底端部までダウンホールへ戻される。
実施形態による油系流体は、掘削泥、パッカー流体、および仕上げ流体を含んでもよい。油系掘削流体は、掘削作業中に多くの機能を果たす。例えば、油系掘削流体は、ざくおよび加重材料を懸濁し、油系掘削流体とともにざくを坑井表面に輸送することができる。加えて、油系掘削流体は、坑井内の二酸化炭素(CO)、硫化水素(HS)、およびメタン(CH)などのガスを吸収し、坑井表面にそれらを輸送して放出、隔離、またはバーンオフすることができる。油系掘削流体は、加えて、坑井の長さが増加する際に、ドリルストリングに浮力を提供し、ドリルストリングにかかる張力を緩和することができる。油系掘削流体はまた、掘削作業で利用されるビットおよびドリルストリングを冷却または潤滑することができる。油系掘削流体は、地下圧力を制御することができる。具体的には、油系掘削流体は、坑井内に静水圧を提供して、坑井の側壁に支持を提供し、側壁の崩壊またはドリルストリングへの陥入を防ぐことができる。加えて、油系掘削流体は、坑井内に静水圧を提供して、掘削作業中にダウンホール地層内の流体が坑井内に流入するのを防ぐことができる。
過度の温度または困難な地層などの極端なダウンホール条件下では、従来の掘削流体の特性のうちの一部が変質し得る。例えば、従来の掘削流体と、膨潤粘土または過度の固形物含有量を有する地層との相互作用は、掘削流体が、濃くもしくは薄くなること、粘度の過度の増加もしくは減少、またはこれらの任意の組み合わせを引き起こし得る。同様に、従来の掘削流体を極端なダウンホール温度にさらすことは、従来の掘削流体が、濃くもしくは薄くなること、粘度の過度の増加もしくは減少、またはこれらの任意の組み合わせを引き起こし得る。業界が定義する高圧高温(HPHT)作業で利用される掘削流体は、300°F(149℃)超の坑井温度、および10,000psi(68.9MPa)超の坑井圧力にさらされ得る。HPHT条件下では、掘削流体は、分解されるか、あるいはレオロジーに望ましくない変化にさらされ得る。
油系掘削流体の実施形態は、HPHT掘削作業に好適なレオロジーを有する流体を提供するように配合される。具体的には、油系掘削流体は、市販のHPHT油系掘削流体が有するよりも低いせん断速度でより高い粘度と、市販のHPHT油系掘削流体が有するよりも高いせん断速度でより低い粘度と、を有するように配合される。通常、低せん断速度は、10s−1未満であり、高せん断速度は、一般に100s−1を超える。低せん断速度で粘度がより高くなると、掘削作業が停止したときに、油系掘削流体がざくを保持する能力が高まる。逆に、高せん断速度での油系掘削流体の粘度が低いと、掘削作業中に油系掘削流体を循環させるのに必要なエネルギーが減少する。
1つ以上の実施形態では、油系掘削流体は、基油相、水性分散相、および少なくとも1つのレオロジー調整剤を含む。少なくとも1つのレオロジー調整剤は、層状複水酸化物(LDH)ダイヤモンドイド化合物を含む。いくつかの実施形態では、LDHダイヤモンドイド化合物は、マグネシウム/アルミニウム(Mg/Al)層状複水酸化物ダイヤモンドイド化合物を含む。他の実施形態では、LDHダイヤモンドイド化合物は、マグネシウム/アルミニウム(Mg/Al)層状複水酸化物ダイヤモンドイド化合物を含む。
本明細書で使用する場合、用語「ダイヤモンドイド化合物」は、アダマンタン(C1016)として知られる炭素ケージ分子の多様体を包含する。炭素ケージとしては、三環式、四環式、五環式、および多環式構造が挙げられる。いくつかの実施形態では、ダイヤモンドイド化合物としては、アダマンタン、ジアマンタン、トリアマンタン、および高級ポリマンタンが挙げられる。例示的なダイヤモンドイド化合物は、カルボン酸、ヒドロキシル、カルボン酸エステル、またはアミンなどの官能基を含み得る。官能基を有するダイヤモンドイド化合物の特定の例は、1−アダマンタンカルボン酸である。
Mg/Al LDHダイヤモンドイド化合物(アダマンタン層間LDH粒子と呼ばれる)の調製については、参照によりその全体が本開示に組み込まれる、2016年3月17日出願の同一出願人による米国仮出願第62/309,645号に記載されている。Mg/Al LDHダイヤモンドイド化合物は、同一出願では、アダマンタン層間LDH粒子と呼ばれている。一般に、Mg/Al LDHダイヤモンドイド化合物は、マグネシウム化合物、アルミニウム化合物、および少なくとも1つのカルボン酸部分を有するダイヤモンドイド化合物のスラリーまたは水溶液を形成することによって調製されることができる。次いで、スラリーまたは水溶液を反応温度で反応時間加熱して、マグネシウム/アルミニウム(Mg/Al)アダマンタンダイヤモンドイド化合物を形成する。アルミニウム塩としては、水酸化アルミニウム(Al(OH))または酸化アルミニウム(Al)を挙げることができる。マグネシウム塩としては、例えば、水酸化マグネシウム(Mg(OH))または酸化マグネシウム(MgO)を挙げることができる。一実施例では、マグネシウム塩は、Mg(OH)であり、アルミニウム塩は、Al(OH)である。
Mg/Al LDHダイヤモンドイド化合物を調製するための初期スラリーまたは水溶液は、1:1〜5:1、または1:1〜3:1のMg/Alのモル比を有し得る。
初期スラリーまたは水溶液に、一定量のアダマンタンを添加して、0.5:1〜2:1のAl/アダマンタンのモル比を有する反応混合物を形成する。1つ以上の追加の実施形態では、Al/アダマンタンのモル比は0.8:1〜1.2:1であってもよく、または1:1であってもよい。初期スラリーまたは水溶液に添加されるアダマンタンは、アダマンタン(C1016)またはアダマンタンカルボン酸、アダマンタン水酸化物、アダマンタンカルボン酸エステル、またはアダマンタンアミンなどの官能化アダマンタンであってもよい。一実施形態では、初期スラリーまたは水溶液に添加されるアダマンタンは、1−アダマンタンカルボン酸などのアダマンタンカルボン酸であってもよい。任意に、反応混合物を撹拌してもよい。
マグネシウム/アルミニウムLDHダイヤモンドイド化合物を調製するための反応温度は、100℃〜180℃、または140℃〜160℃であり得る。反応時間は、少なくとも12時間であり得る。
一般に、混合された金属酸化物触媒への変換のためのLDHは、熱処理下で容易に除去することができる無機ゲストアニオンを用いて調製される。カルボン酸官能化アダマンタンなどの有機アニオンを使用する場合、LDHの改善された特性を達成することができる。アダマンタンは、高い対称性(Td)を特徴とする構造を有し、分子内のひずみがなく、その結果、熱力学的に非常に安定である。同時に、アダマンタンは、化学的に官能化することができる。アダマンタンは270℃の融点を有し、室温でもゆっくり昇華する。アダマンタンは、水に溶けにくいが、炭化水素にはすぐに溶ける。
反応混合物を加熱してMg/Al LDHダイヤモンドイド化合物を生成した後、Mg/Al LDHダイヤモンドイド化合物は、100超のアスペクト比を有する。定義されるように、Mg/Al LDHダイヤモンドイド化合物とは、アダマンタンがLDH粒子マトリックスに挿入されていることを意味する。さらなる実施形態では、Mg/Al LDHダイヤモンドイド化合物のアスペクト比は、125超、または150超、または200超である。さらに、Mg/Al LDHダイヤモンドイド化合物は、2〜12μmの粒径、または5〜10μmの粒径を有する。加熱工程は、110℃〜180℃の反応温度で12時間〜48時間の反応時間、または130℃〜170℃で20時間〜30時間の反応時間で行うことができる。
いくつかの実施形態では、油系掘削流体は、油系掘削流体の総重量に基づいて、0.05重量%〜5.0重量%、0.1重量%〜1.0重量%、または0.1重量%〜0.5重量%の、レオロジー調整剤としてのマグネシウム/アルミニウム層状複水酸化物ダイヤモンドイド化合物を含み得る。
油系掘削流体の基油連続相は、油、または油と、油に溶解するかあるいは油と完全に混和する1つ以上の有機もしくは無機化合物とを含有する溶液などの任意の流体であってよい。基油連続相は、天然石油製品または合成油から選択される少なくとも1つの基油を含み得る。合成油または天然石油製品は、n−パラフィン、イソ−パラフィン、環状アルカン、分岐アルカン、またはそれらの混合物などの炭化水素で構成されていてもよい。掘削流体の基油連続相は、鉱油、ディーゼル油、線状もしくは分岐オレフィン、ポリオレフィン、脂肪酸のエステル、脂肪酸の直鎖、分岐もしくは環状アルキルエーテル、他の石油由来の油、またはこれらのうちのいずれかの組み合わせなどの石油由来の油を含んでもよい。基油連続相は、エステル、エーテル、アセタール、炭酸ジアルキル、炭化水素、またはこれらのうちのいずれかの組み合わせを含有してもよい。基油連続相は、例えば、サフラ油などの動物または植物由来の油も含んでもよい。いくつかの実施形態では、基油連続相は、掘削用途のための従来の掘削流体にも含み得る。
いくつかの実施形態では、油系掘削流体は、油系掘削流体の総重量に基づいて、少なくとも10.0重量%の基油連続相を含有してもよく、10.0重量%〜20.0重量%の基油を含んでもよい。他の実施形態では、油系掘削流体は、油系掘削流体の総重量に基づいて、およそ13.0重量%〜17.0重量%または14.0重量%〜16重量%の基油連続相を含有してもよい。
油系掘削流体の水性分散相は、完全に混和性ではなく、基油連続相にエマルションを形成することができる任意の流体であり得る。例えば、水性分散相は、水、または水と、水に溶解したか、もしくは別の方法で水と完全に混和した1つ以上の有機もしくは無機化合物とを含有する溶液であってもよい。いくつかの実施形態では、水性分散相は、淡水、井戸水、ろ過水、蒸留水、海水、塩水、生成水、地層ブライン、他の種類の水、または複数の水の組み合わせを含む水を含有してもよい。実施形態では、水性分散相は、天然および合成ブラインを含むブラインを含有し得る。ブラインは、水と、塩化カルシウム、臭化カルシウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、およびそれらの組み合わせから選択される1つ以上の塩とを含む。いくつかの実施形態では、水性分散相は、水に溶解した添加剤または不純物として水溶性有機化合物を含んでもよい。水溶性有機化合物としては、アルコール、有機酸、アミン、アルデヒド、ケトン、エステル、または他の極性水溶性有機化合物を挙げることができる。
1つ以上の実施形態では、油系掘削流体は、油系掘削流体の総重量に基づいて、1.0重量%〜10.0重量%の水性分散相を含有し得る。他の実施形態では、油系掘削流体は、油系掘削流体の総重量に基づいて、2.0重量%〜7.0重量%、または2.0重量%〜5重量%の水性不連続相を含み得る。
油系掘削流体は、1つ以上の添加剤を任意に含んでもよい。例示的な添加剤としては、1つ以上の湿潤剤、1つ以上の乳化剤、1つ以上の追加のレオロジー調整剤、1つ以上の流体損失制御添加剤、または1つ以上の加重添加剤が挙げられる。油系掘削流体は、pH調節剤、電解質、グリコール、グリセロール、分散助剤、腐食防止剤、消泡剤、または他の添加剤もしくは従来の掘削流体で既知もしくは使用される添加剤の組み合わせを任意に含んでもよい。
1つ以上の実施形態では、油系掘削流体は、油系掘削流体中の懸濁液またはエマルションの安定性を向上するために、湿潤剤などの界面活性剤を含有し得る。好適な湿潤剤としては、脂肪酸、有機リン酸エステル、修飾イミダゾリン、アミドアミン、アルキル芳香族硫酸塩、およびスルホン酸塩を挙げることができる。例えば、M−I SWACO(Houston, Texas)から市販されているSUREWET(登録商標)は、油系湿潤剤および二次乳化剤であり、微粒子および掘削固体を湿潤して、固体の水濡れを防ぐために使用され得る。さらに、SUREWET(登録商標)は、坑井流体の熱安定性、レオロジー安定性、ろ過制御、エマルション安定性を改善することができる。M−I LLC(Houston, Texas)から市販されているVERSAWET(登録商標)は、湿潤させるのが困難なヘマタイト系に特に有効な湿潤剤である。例示的な油系掘削流体は、油系掘削流体の総重量に基づいて、0.1重量%〜2重量%の湿潤剤を任意に含んでもよい。いくつかの実施形態では、油系掘削流体は、油系掘削流体の総重量に基づいて、0.25重量%〜0.75重量%のSUREWET(登録商標)を任意に含んでもよい。油系掘削流体は、従来の掘削流体で既知または使用される他の湿潤剤を任意に含んでもよい。
油系掘削流体は、エマルションの形成を促進し、油系掘削流体の基油相と油系掘削流体の水性分散相との間の界面張力を低減する1つ以上の乳化剤を任意に含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の乳化剤が、油系掘削流体に添加されてもよい。乳化剤の例には、界面活性剤、洗剤、リグノスルホン酸塩、褐炭化合物、およびトール油脂肪酸(TOFA)由来の材料が含まれる。追加の例示的な乳化剤としては、Halliburton Energy Services,Inc.から市販されているLE SUPERMUL(商標)およびM−I SWACOから市販されているMUL XTなどの合成系掘削流体系用の転相乳化剤および油湿潤剤が挙げられる。
1つ以上の実施形態では、油系掘削流体は、1つまたは複数の乳化剤を任意に含有してもよく、油系掘削流体中の乳化剤1つ以上の乳化剤の総量は、掘削流体の総重量に基づいて、0.00重量%〜5重量%、0.1重量%〜2.5重量%、0.1重量%〜1.5重量%、0.1重量%〜1重量%、0.5重量%〜2.5重量%、0.5重量%〜2重量%、0.5重量%〜1.5重量%、0.5重量%〜1重量%、0.75重量%〜2.5重量%、または0.75重量%〜2重量%であってもよい。
油系掘削流体は、掘削流体から地下層へと失われるろ液の量を減らす流体損失制御剤を任意に含んでもよい。流体損失制御剤の例としては、親有機性(例えば、アミン処理)褐炭、ベントナイト、製造ポリマー、シンナー、または解膠剤が挙げられる。流体損失制御剤の追加の例としては、全てM−I SWACO(Houston,Texas,U.S.A.)から市販されているVERSATROL(商標)、VERSALIG(商標)、ECOTROL(商標)RD、ONETROL(商標)HT、EMI 789、およびNOVATECH(商標)F、ならびにHalliburton Energy Services,Inc.から市販されているADAPTA(登録商標)が挙げられる。いくつかの実施形態では、油系掘削流体は、任意でONETROL(商標)HTおよびECOTROL(商標)RDの両方を挙げることができる。いくつかの実施形態では、流体損失制御剤が油系掘削流体に含まれるとき、流体損失制御剤の総量は、掘削流体の総重量に基づいて、油系掘削流体のおよそ0.5重量%〜およそ3.0重量%であり得る。他の実施形態では、油系掘削流体は、0.9重量%〜2.0重量%、または1.0重量%〜1.5重量%含み得る。
油系掘削流体は、油系掘削流体の粘度を調節して、すべての掘削流体構成成分を懸濁するのに十分な低せん断速度での降伏点をもたらし、それにより掘削流体の構成成分の沈降を回避する懸濁剤を任意に含んでもよい。懸濁剤の例としては、脂肪酸および繊維状材料が挙げられる。いくつかの実施形態では、懸濁剤は、脂肪酸および繊維状材料を含むとき。油系掘削流体が懸濁剤を含む実施形態では、油系掘削流体は、掘削流体の総重量に基づいて、0.0重量%〜1.0重量%、または0.01〜0.5重量%含有してもよい。
いくつかの実施形態では、油系掘削流体は、加重材料を任意に含んでもよい。加重材料は、掘削流体の密度を所望の量だけ増加させるのに十分な比重を有する粒子状固体であってもよい。地層の圧力を制御し、圧力がかかった地帯で遭遇し得る頁岩の崩壊またはずれの影響に対抗するのを助けるために、加重材料を使用してもよい。水よりも密度が高く、掘削流体の他の特性に悪影響を及ぼさない任意の物質を、加重材料として使用できる。加重材料は、2〜6の比重を有し得る。加重材料の例には、限定されないが、バライト(BaSO);ヘマタイト(FeO3);炭酸カルシウム(CaCO3);シデライト;イルメナイト(FeO・TiO)、シデライト(FeCo)などの製造された酸化鉄;セレスタイト(SrSO);ドロマイト(CaCO・MgCO);ガレナ(PbS)、マグネタイト(Fe)、および他の加重材料、またはこれらの加重材料の任意の組み合わせが挙げられる。油系掘削流体のいくつかの実施形態は、加重材料としてバライトを含んでもよい。
油系掘削流体の任意の加重材料または密度調節剤は、油系掘削流体の重量、油系掘削流体の密度またはその両方を増加させ得る。いくつかの実施形態では、油系掘削流体は、油系掘削流体の総重量に基づいて、1重量%〜75重量%、20重量%〜80重量%、20重量%〜75重量%、50重量%〜80重量%、50重量%〜75重量%、60重量%〜80重量%、60重量%〜75重量%、65重量%〜80重量%または70重量%〜80重量%の加重材料を含んでもよい。一般に、油系掘削流体中の任意な加重材料の量は、油系掘削流体の望ましい密度を達成するように十分に多く、油系フリル流体が坑井を通り循環することができないことを回避するように十分に少ない。
油系掘削流体は、pH調節剤を任意に含んでもよい。実施形態では、油系掘削流体は、油系掘削流体のpHを増加させるアルカリ化合物を任意に含んでもよい。アルカリ化合物の例としては、限定されないが、石灰(水酸化カルシウムまたは酸化カルシウム)、ソーダ灰(炭酸ナトリウム)、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、他の強塩基、またはこれらのアルカリ化合物の組み合わせを挙げることができる。油系掘削流体を用いる掘削作業中に、アルカリ化合物は、例えば、COまたはHSなどのガスと反応し、ガスが油系掘削流体の構成成分を加水分解するのを防ぐことができる。いくつかの油系掘削流体の例には、0.1重量%〜3.0重量%、0.5重量%〜2.5重量%または1.0重量%〜2.0重量%の石灰が任意に含まれてもよい。実施形態では、油系掘削流体は、0〜15グラム/リットル(g/L)のアルカリ度の過剰な石灰を有し得る。
いくつかの実施形態では、油系掘削流体は、Mg/Al−ダイヤモンドイドLDHに加えて、粘性付与剤または粘土などの1つ以上のレオロジー調整剤を任意に含んでもよい。粘性付与剤の例としては、限定されないが、ベントナイト、有機親和性粘土、ポリアクリルアミド、ポリアニオン性セルロース、またはこれらの粘性付与剤の組み合わせが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、油系掘削流体は、ヘクトライト粘土、例えば、M−I SWACO(Houston,TX)から市販されているVERSAGEL HTを任意に含み得る。いくつかの実施形態では、油系掘削流体は、有機親和性粘土、例えば、Elements Specialties Inc.(Hightstown, NJ)から市販されているベントン(登録商標)42を任意に含み得る。例示的な油系掘削流体は、油系掘削流体の総重量に基づいて、Mg/Al−ダイヤモンドイドLDHに加えて、0.0重量%〜2重量%のレオロジー調整剤を任意に含み得る。いくつかの実施形態では、油系掘削流体は、油系掘削流体の総重量に基づいて、0.25重量%〜0.5重量%のVERSAGEL HTおよびBentone 42のそれぞれを任意に含み得る。油系掘削流体は、従来の掘削流体で既知または使用される他の粘性付与剤を任意に含み得る。
様々な実施形態による油系掘削流体について前述してきたが、油系掘削流体を調製するための例示的な方法を次に説明する。いくつかの実施形態では、油系掘削流体を調製するための方法は、基油、任意に乳化剤、および任意に湿潤剤を混合して第1の混合物を形成することと、水性分散相および少なくとも1つのレオロジー調整剤を第1の混合物に混合して、油系掘削流体を形成することと、を含み、少なくとも1つのレオロジー調整剤が、層状複水酸化物マグネシウム/アルミニウム−ダイヤモンド化合物を含む。油系掘削流体を調製するための方法は、少なくとも1つの流体損失制御添加剤を添加すること、ブライン溶液を添加すること、加重添加剤を添加すること、または少なくとも1つの流体損失制御添加剤、ブライン溶液、および加重添加剤の任意の組み合わせを添加することをさらに含む。
1つ以上の実施形態では、油系掘削流体を調製するための方法は、混合順序で成分を添加することを含む。油系掘削流体を調製するために、基油、任意に少なくとも1つの乳化剤、および任意に少なくとも1つの湿潤剤を混合して、第1の混合物を形成する。少なくとも1つのレオロジー調整剤を第1の混合物に添加して、第2の混合物を形成する。前述のように、Mg/Al−ダイヤモンドイドLDH化合物を含む少なくとも1つのレオロジー調整剤を、第1の混合物に添加する。
油系掘削流体組成物を調製するための方法は、少なくとも1つの流体損失制御添加剤を第2の混合物に添加して、第3の混合物を形成することを任意に含み得る。少なくとも1つの流体損失制御添加剤は、油系掘削流体のおよそ0.5重量%〜およそ3.0重量%、または油系掘削流体の総重量に基づいて、0.9重量%〜2.0重量%、もしくは1.0重量%〜1.5重量%の流体損失制御添加剤を含有する最終油系掘削流体を提供する量で第2の混合物に添加され得る。
油系掘削流体を調製するための方法は、ブライン溶液を第3の混合物に添加して、第4の混合物を形成することを任意に含み得る。ブライン溶液は、油系掘削流体の総重量に基づいて、およそ1.0重量%〜およそ10.0重量%のブラインを含有する最終油系掘削流体を提供する量で、第3の混合物に添加され得る。
油系掘削流体を調製するための方法は、加重材料を第4の混合物に添加して、油系掘削流体を形成することを任意に含み得る。加重材料は、油系掘削流体の総重量に基づいて、1重量%〜75重量%、20重量%〜80重量%、20重量%〜75重量%、50重量%〜80重量%、50重量%〜75重量%、60重量%〜80重量%、60重量%〜75重量%、65重量%〜80重量%、または70重量%〜80重量%の加重添加剤を含有する最終油系掘削流体を提供する量で第4の混合物に添加され得る。
油系掘削流体を作製する方法では、第2の混合物を形成するために第1の混合物に、第3の混合物を形成するために第2の混合物に、第4の混合物を形成するために第3の混合物に、または油系掘削流体を形成するために第4の混合物に、を含む、新しい混合物を形成するために既存の混合物に成分が添加されるとき、新しい混合物は、機械的撹拌によるなど、適切な撹拌方法によって任意に混合される。
本開示の油系掘削流体を調製するための方法の実施形態に従って調製された油系掘削流体、ならびに本開示の実施形態によるが当業者に理解される業界で許容可能な他の技法によって調製された油系掘削流体を含む、前述の油系掘削流体は、地下層での掘削作業、特に10,000psi超の坑井圧力および300°F(149℃)超の坑井温度のHPHT条件下で実施される掘削作業での使用に特に好適であり得る。したがって、高圧高温条件下で地下層を掘削するための方法の実施形態は、地下層に坑井を掘削するために油系掘削流体を使用することを含み得る。
地下層で掘削するための方法では、油系掘削流体は、レオロジー調整剤としてMg/Al−ダイヤモンドイドLDH化合物を含む。250°F(120℃)〜400°F(205℃)の温度および10,000重量ポンド毎平方インチ(psi)〜20,000psiの圧力を含む高圧高温条件下では、油系掘削流体は、同じ条件で比較掘削流体が有するであろう粘度よりも低減された粘度を有し得る。本明細書で使用するとき、「比較掘削流体」とは、油系掘削流体中で互いに対して同じ成分の重量比が同一である、互いに対する重量比において油系掘削流体とまったく同じ成分を有する油系掘削流体であるが、以下の点を除く:(1)比較掘削流体にMg/Al−COLDH化合物を欠く、(2)比較掘削流体中の基油の量または加重剤の量のうちの一方または両方を、比較掘削流体の比重が、油系掘削流体の比重と一致し、油対水比が、油系掘削流体の油対水比と一致するように調節される。
以下の実施例は、上記の本開示の1つ以上の追加の特徴を例示する。これらの実施例は、本開示の範囲または添付の特許請求の範囲を決して限定することを意図するものではないことが理解されるべきである。
実施例1
ダイヤモンドイド層間マグネシウム/アルミニウム層状複水酸化物の調製
本開示に記載の実施形態によるダイヤモンドイド層間Mg/Al層状複水酸化物ダイヤモンドイド(Mg/Al LDHダイヤモンドイド)化合物の例示的な実施例として、Mg/Alアダマントエート層状複水酸化物(Mg/Al−アダマントエートLDH)を調製した。最初に、5グラム(g)のMg(OH)を95gの脱イオン水に溶解することによって、5重量%のMg(OH)溶液を調製した。得られた溶液に、3.36gのAl(OH)を、2のMg/Alのモル比を提供するのに十分な量で添加した。次いで、得られた反応混合物において1:1のAl/アダマンタンのモル比を提供するのに十分な量で、9.31gのアダマンタンカルボン酸を溶液に添加した。反応混合物のpHを測定し、9.5であることがわかった。
次いで、反応混合物を室温で1時間激しく撹拌した。撹拌した反応混合物を、テフロン(登録商標)で内張りしたオートクレーブに移し、150℃で24時間(h)加熱した。層状複水酸化物材料を混合物からろ過した。ろ液のpHを測定し、8.6であることがわかった。別の一連の実験では、5のMg/Alのモル比を使用して、上記手順を繰り返した。反応終了後、生成物を水で十分に洗浄し、65℃で乾燥させた。
合成した際のLDHのPXRDパターンを図1に提供し、20.84Åでの基底面反射(001)が層間のアダマンタンイオンの二重層配置に相当することを示している。(001)の約数は、より高い2θ値で確認できる。図2を参照すると、アダマント酸のインターカレーションを、IRスペクトルでさらに特徴評価した。1517cm−1および1395cm−1の振動は、COO基の非対称および対称の伸縮振動に対応する。2901cm−1および2847cm−1の振動は、C−H振動に対するものである。4302cm−1の振動は、層間に水分子がインターカレートされた層状金属水酸化物基の水素結合に起因する。
Mg/Al−アダマントエートLDHのHおよび13C固体NMRスペクトルを記録し、それぞれ図3および4に提供する。より低いppm値での図3のHスペクトルの4つの鋭いピークは、アダマンタン環に存在する水素に起因する。3.8ppmおよび4.8ppmでのピークは、それぞれインターカレートされた水および金属水酸化物の水素原子に起因する。図4を参照すると、Mg/Al−アダマントエートの13C NMRスペクトルは、29.5ppm、37.3ppm、40.6ppm、および42.8ppmで4つのピークを示し、アダマンタン分子に存在する4つの異なる炭素に起因する。186.98ppmでのピークは、カルボキシレート基の炭素に起因する。
実施例2
掘削流体のレオロジー調査
実施例1のMg/Al LDHダイヤモンドイド化合物を含有する掘削流体の物理的およびレオロジー特性を、業界標準のレオロジー調整剤を含有する掘削流体のものと比較するために、2つの掘削流体が調製された。2つの掘削流体は、3種類の商標の乳化剤と、液体損失制御剤と、油系流体配合に合わせて特別に調整されたレオロジー調整剤とのブレンドを含むM−I SWACO RHADIANT(商標)系に基づいた。湿潤剤としてSUREWET(登録商標)、乳化剤としてSUREMUL(登録商標)、およびレオロジー調整剤としてMg/Al LDHダイヤモンドイド化合物を使用して、実施例1の掘削流体が調製された。比較流体は、Mg/Al LDHダイヤモンドイド化合物をBentone 42に置き換え、基油の量を増加して調製された。
2つの掘削流体は、次の成分を使用して配合した:Shellから入手可能な合成油掘削系流体Saraline 185V;M−I SWACO,LLC(Houston,Texas,USA)から入手可能なアミドアミン乳化剤SUREMUL(登録商標);M−I SWACO,LLC(Houston,Texas,USA)から入手可能な湿潤剤SUREWET(登録商標);M−I SWACO,LLC(Houston,Texas,USA)から入手可能な非水性流体系中での使用のための乳化剤MUL XT;M−I SWACO,LLC(Houston,Texas,USA)から入手可能なフィルターケーキ形成およびろ過制御を補助するためのヘクトライト粘土粘性付与剤VERSAGEL HT;M−I SWACO,LLC(Houston,Texas,USA)から入手可能な油および合成系掘削流体系中での使用のために設計されたアミン処理タンニンろ過制御添加剤ONE−TROL(商標)HT;M−I SWACO,LLC(Houston,Texas,USA)から入手可能な油および合成系掘削流体系中での使用のために設計されたろ過制御添加剤ECOTROL RD;ならびにM−I SWACO,LLC(Houston,Texas,USA)から入手可能な重晶石(BaSO)加重剤。
表1を参照すると、2つの掘削流体は、771.9gの量で準備した。2つの掘削流体の配合および他の成分の量を、表1に提供する。掘削流体を調製するために、最初にステージ1で10分間、基油、乳化剤、および湿潤剤を一緒に混合し、次いでステージ2で、粘度調整剤およびレオロジー調整剤を添加し、さらに20分間混合した。次に、ステージ3で、流体損失制御添加剤を添加し20分間混合し、続いてステージ4でブラインおよび淡水、ステージ5で重晶石を添加し、それぞれ30分間および40分間混合した。比較掘削流体のそれぞれの特性と同一の2.20の比重および90.0の油/水比を提供するために、使用された基油の量は、Mg/Al LDHダイヤモンドイド化合物に対してわずかに異なった。
Figure 2020532600
回転粘度計を用いて測定されるレオロジー特性は、掘削流体の水力学を計算するために一般的に使用される。回転粘度計は、掘削流体のせん断速度/せん断応力を測定するために使用され、そこから塑性粘度および降伏点が直接計算される。実施例1の掘削流体および比較流体を試験して、高温劣化として知られている、熱間圧延の前後のそれらのレオロジー特性を決定した。調査されたレオロジー特性は、掘削流体の粘度、ゲル強度、流体損失、塑性粘度、および降伏点だった。これらの特性は、回転粘度計であるFann Model 35 VG Meterを使用して調査された。掘削流体の電気的安定性およびろ過ケークの厚さは、前段落で説明した他の機器で試験された。
実施例1の掘削流体および比較流体は、熱間圧延とも呼ばれる動的高温流体劣化技法によって劣化させた。250°F超の温度が性能に与える影響を評価するために、この技法を行った。掘削流体は、350°Fの150ポンド/平方インチ(psi)の圧力下の劣化セル内で、16時間圧延した。加圧した系での熱間圧延は、掘削条件下での流体を模倣し、それによって流体を劣化させる。熱間圧延の前後の、掘削流体の粘度、ゲル強度、および他のレオロジー特性の試験による結果は、掘削流体が坑井内のHPHT条件に耐える能力を示すであろう。
実施例1の掘削流体および比較流体の粘度は、回転粘度計で120°Fで測定された。350mLの実施例1の掘削流体または比較流体をFann 35加熱カップに置いて、120°Fに加熱した。実施例1の掘削流体および比較流体を、毎分600、300、200、100、6、および3回転(RPM)のせん断速度で試験して、特定の速度での各掘削流体の粘度を決定した。この試験は、熱間圧延の前後に実施された。一般に、高いせん断速度での粘度が高いほど、流体を移動またはポンプするにはより多くのエネルギーが必要であることを示す。坑井内の高せん断速度でより低い粘度を有する掘削流体は、エネルギー効率がより高い。
ゲル強度は、掘削流体が一定時間(通常は10秒および10分)静止した後、低せん断速度で測定されたせん断応力である。ゲル強度は、坑井内での循環が停止したときに、掘削流体が掘削固体および加重材料を懸濁する能力を示す。掘削流体のゲル強度は、熱間圧延の前後で測定された。実施例1の掘削流体および比較流体のゲル強度は、参照によりその全体が本開示に組み込まれる、米国石油協会(API)推奨通例13B−1に従って、10秒および10分で試験した。
流体の塑性粘度は、流体の構成成分間の機械的相互作用による流動に対する流体の抵抗に関する。掘削流体の塑性粘度は、5Hz(300RPM)および10Hz(600RPM)のせん断速度で粘度計を使用して掘削流体のせん断応力を測定し、等式(1)に示すように、10Hzの粘度から5Hzの粘度を減算することにより計算することができる。
PV=10Hzでの粘度−(5Hzでの粘度) 等式(1)
ビンガム塑性流体の粘度は、より高いせん断速度でより線形の挙動を示すため、この計算には高いせん断速度が選択される。
降伏点(YP)は、流体を流すのに必要な最小せん断応力を表す。流体が、流体の降伏点未満のせん断応力を受ける場合、流体は、剛体として挙動する。流体が、流体の降伏点以上のせん断応力を受けると、流体は流れる。降伏点は、流体の運搬能力を表す。より大きな降伏点を有する流体は、より多くの質量を運搬することが可能であろう。より大きな降伏点を有する掘削流体は、より多くの質量の地層ざくを運搬することができる。掘削流体の降伏点は、流体の組成を変更することにより、特定の状況または特定のタイプの地層ざくの除去に合わせて調整することができる。
流体の降伏点は、API Recommended Practice 13B−1に従って、ビンガム塑性レオロジーモデルをゼロのせん断速度に外挿することにより決定される。掘削流体の降伏点は、等式(2)に従って、レオロジーデータおよび塑性粘度から計算することができる。
YP=5Hzでの粘度−PV 等式(2)
降伏点は、100平方フィートあたりの重量ポンド(lbf/100ft)または1平方メートルあたりのニュートン(N/m)など、面積あたりの力として表される。100平方フィートあたり1重量ポンドは、1平方メートルあたり約4788ニュートン(1lbf/100ft=4788N/m)に相当する。
流体損失(FL)試験は、周囲温度および100psiの差圧で掘削流体のろ過を測定する。掘削流体が、良好な流体損失特性を有する場合、結果は薄くて不浸透性の泥壁である。APIろ過試験または流体損失試験は、ろ過装置(APIフィルタープレスOFITE(登録商標)装置)を使用することにより、劣化技法後の実施例1の掘削流体および比較流体に対して行った。各掘削流体は、底部に開口部を備えるステンレス鋼製チャンバーに置かれた。ろ紙を底に置き、泥を350°Fで30分(min)、500psiの圧力に曝露して、記録時に収集した液体の量を2倍にした(表3を参照)。結果は、高温高圧フィルタープレスの2倍であるサイズのフィルターを有する低圧試験との適切な比較を行うために2倍にした。API標準に従ったHTHP油系多量試験では、ろ液の量を2倍にした。
油系掘削流体の電気的安定性は、油系掘削流体に浸漬された一対の平行平板電極に徐々に増加する正弦波交流電圧を印加することにより測定される。結果として生じる電流は、閾値電圧に達するまで非常に低い(例えば5μA未満)ままであろう。この閾値では、2つの電極間に伝導が起こり、電流の急激な増加を生じる。この電流が61μAに達すると、ピーク電圧を測定し、掘削流体または他の材料の電気的安定性として報告する。油系掘削流体の電気的安定性は、油系連続相の抵抗率、水および溶解した固体または塩などの非連続相の導電率、懸濁物質の特性、温度、液滴直径、乳化剤または添加剤の種類、流体の誘電特性、および試験される試料のせん断履歴などの要因に影響される。一般に、電気的安定性電圧データの増加は、より高いエマルション安定性と相関する。
熱間圧延前後の、粘度、ゲル強度、塑性粘度(PV)、降伏点(YP)、および電気的安定性(ES)について、前述の方法に従って、実施例1の油系掘削流体および比較流体を2回評価した。1回目の測定のセットを、熱間圧延前に記録し、表2に提供した。2回目の測定のセットを、熱間圧延後に記録し、表3に提供する。
Figure 2020532600
Figure 2020532600
表2および表3のずり減粘データは、掘削作業中の環状部の粘度と相関関係があり、一般に、粘性のより低い流体は、粘性のより高い流体よりもより望ましい。油井の環状部は、あらゆる配管、チューブ、またはケーシング間の空隙である。100RPMの回転速度でのFann35におけるダイヤル目盛りは、環状部内の粘度、したがって等価循環密度を表す。表2および表3に示すように、実施例1の掘削流体の粘度は、100RPMでの熱間圧延前後で比較流体の粘度よりも低い粘度を有した。実施例1の掘削流体の粘度は、600RPM、300RPM、200RPM、100RPM、および3RPMでの比較流体の粘度よりも低かった。実施例1の掘削流体の熱間圧延後の粘度は、熱間圧延後の6RPMでの比較流体の粘度よりも低かった。したがって、実施例1の掘削流体は、比較流体よりも熱破壊を受けにくい。
熱間圧延前の実施例1の掘削流体の11秒(s)後のゲル強度は、10lbf/100ftであり、10分(min)後は、17lbf/100ftであった。熱間圧延後、ゲル強度は、10秒後および10分後に約7lbf/100ftに減少した。比較流体のゲル強度は、熱間圧延前、ならびに熱間圧延10秒後および10分後で一貫して約7lbf/100ftであり、両方で流体が熱的に安定であることを示している。
実施例1の掘削流体の塑性粘度(PV)は、比較流体のものよりも低かった。実施例1の掘削流体中のMg/Al LDHダイヤモンドイド化合物は、PVの減少の原因であると考えられる。
前述のように、降伏点(YP)は、流体を動かすのに必要な応力またはエネルギーを表す。実施例1の掘削流体のYPは、熱間圧延前は15cPであり、熱間圧延後は10cPであった。比較流体のYPは、熱間圧延前は20cP、熱間圧延後は11cPであった。YPの減少は、実施例1の掘削流体中のMg/Al LDHダイヤモンドイド化合物に起因する。
実施例1の油系掘削流体は、350°Fで3.6mLの流体損失を有した(結果は倍増した)。比較流体は、6.8mLの流体損失を有した(結果は倍増した)。流体損失の減少は、レオロジー調整剤であるMg/Al LDHダイヤモンドイド化合物に起因した。
電気的安定性データは、Mg/Al LDHダイヤモンドイド化合物レオロジー調整剤が、市販のレオロジー調整剤では実現できない安定性を掘削流体に付与するというさらなる根拠を提供する。実施例1の掘削流体は、熱間圧延前に1101V、熱間圧延後に911Vの電気的安定特性を有し、約17.3%の減少を示した。比較流体の電気的安定性は、熱間圧延前は1173V、熱間圧延後は402Vであり、約65.7%の減少を示した。熱間圧延前、比較流体は、実施例1の掘削流体よりも電気的安定であった。しかしながら、模擬HPHT条件後、または熱間圧延後、実施例1の掘削流体は、比較流体よりもかなり安定であり、また比較流体よりもはるかに高い程度までその電気的安定性を維持した。特に、実施例1の掘削流体と比較流体との間の電気的安定性の差は、500V超であった。当初比較流体よりも低い安定性であったため、実施例1の掘削流体が比較流体よりも高い安定性を維持したことは予想外である。より高い電気的安定性は、実施例1の掘削流体中のMg/Al LDHダイヤモンドイド化合物に起因し得る。したがって、Mg/Al LDHダイヤモンドイド化合物を含有する掘削流体は、市販のレオロジー調整剤を含有するが、その他の基油、ブライン、乳化剤、湿潤剤、水、ブライン、流体損失制御添加剤、および加重材料など同一成分を含有する比較流体よりも、良好なエマルション安定性を有し、電気的に安定であった。
本開示は、以下の態様のうちの少なくとも1つを対象とする。
態様1:油系掘削流体であって、基油を含む基油連続相と、水性分散相と、マグネシウム/アルミニウム(Mg/Al)層状複水酸化物(LDH)ダイヤモンドイド化合物を含む少なくとも1つのレオロジー調整剤と、を含む、油系掘削流体。
態様2:マグネシウム/アルミニウムマグネシウム(Mg/Al)層状複水酸化物(LDH)ダイヤモンドイド化合物が、[Mg1−xAlx(OH)](A)・mHO(式中、xが、0.2〜0.5であり、mが、0.33〜0.50であり、Aが、アダマンタンカルボキシレートである)によって定義される一般式と、100超のアスペクト比とを含み、アスペクト比が、Mg/Al LDHダイヤモンドイド化合物の厚さによって除算されたMg/Al LDHダイヤモンドイド化合物の幅によって定義される、態様1に記載の油系掘削流体。
態様3:マグネシウム/アルミニウム二重層水酸化物ダイヤモンドイド化合物が、マグネシウム/アルミニウムアダマンタン化合物である、態様1または2のいずれかに記載の油系掘削流体。
態様4:基油連続相が、エステルもしくはオレフィンを含む合成油、ディーゼル油、または鉱油から選択される基油を含み、合成油、ディーゼル油、または鉱油が、n−パラフィン、イソ−パラフィン、環状アルカン、分岐アルカンから選択される炭化水素、または炭化水素の混合物を含む、態様1〜3のいずれかに記載の油系掘削流体。
態様5:乳化剤、湿潤剤、アルカリ度制御剤、流体損失制御剤、懸濁剤、加重調節剤、密度調節剤から選択される少なくとも1つの添加剤、または添加剤の組み合わせをさらに含む、態様1〜4のいずれかに記載の油系掘削流体、あるいは、少なくとも1つの乳化剤、少なくとも1つの湿潤剤、少なくとも1つのアルカリ度制御剤、少なくとも1つの流体損失制御添加剤、少なくとも1つの懸濁剤、および少なくとも1つの密度調節剤をさらに含む、態様1〜4のいずれかに記載の油系掘削流体。
態様6:油系掘削流体の総重量に基づいて、0.1重量%〜1.0重量%のレオロジー調整剤を含む、態様1〜5のいずれかに記載の油系掘削流体。
態様7:水性分散相が、塩化カルシウム、臭化カルシウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、およびそれらの組み合わせから選択されるブラインを含有する、態様1〜6のいずれかに記載の油系掘削流体。
態様8:油系掘削流体の総重量に基づいて、0.1重量%〜1.0重量%のレオロジー調整剤を含む、態様1〜7のいずれかに記載の油系掘削流体。
態様9:油系掘削流体の総重量に基づいて、10重量%〜17重量%の基油を含む、態様1〜8のいずれかに記載の油系掘削流体。
態様10:油系掘削流体の総重量に基づいて、0.5重量%〜2.0重量%の乳化剤を含む、態様1〜9のいずれかに記載の油系掘削流体。
態様11:油系掘削流体の総重量に基づいて、0.2重量%〜0.6重量%の湿潤剤を含む、態様1〜10のいずれかに記載の油系掘削流体。
態様12:油系掘削流体の総重量に基づいて、0.2重量%〜1.0重量%のレオロジー調整剤を含む、態様1〜11のいずれかに記載の油系掘削流体。
態様13:油系掘削流体の総重量に基づいて、0.5重量%〜1.5重量%の流体損失制御添加剤を含む、態様1〜12のいずれかに記載の油系掘削流体。
態様14:油系掘削流体の総重量に基づいて、2.5重量%〜5.0重量%のブライン溶液を含む、態様1〜13のいずれかに記載の油系掘削流体。
態様15:油系掘削流体の総重量に基づいて、65.0重量%〜78.0重量%の加重添加剤を含む、態様1〜14のいずれかに記載の油系掘削流体。
態様16:油系掘削流体を調製するための方法であって、基油、任意に乳化剤、および任意に湿潤剤を混合して第1の混合物を形成することと、水性分散相および少なくとも1つのレオロジー調整剤を第1の混合物に混合して、油系掘削流体を形成することと、を含み、少なくとも1つのレオロジー調整剤が、層状複水酸化物マグネシウム/アルミニウム−ダイヤモンド化合物を含む、方法。
態様17:少なくとも1つの流体損失制御添加剤を油系掘削流体に添加することをさらに含む、態様16に記載の方法。
態様18:ブライン溶液を油系掘削流体に添加することをさらに含む、態様16または17のいずれかに記載の方法。
態様19:加重添加剤を油系掘削流体に添加することをさらに含む、態様16〜18のいずれかに記載の方法。
態様20:マグネシウム塩、アルミニウム塩、溶媒、および少なくとも1つのカルボン酸部分を有するダイヤモンドイド化合物を混合して、反応混合物を形成することと、反応物混合物を反応温度で反応時間加熱して、マグネシウム/アルミニウム層状複水酸化物ダイヤモンドイド化合物を形成することと、によってマグネシウム/アルミニウム層状複水酸化物ダイヤモンドイド化合物を調製することをさらに含む、態様16〜19のいずれかに記載の方法。
態様21:マグネシウム塩およびアルミニウム塩が、0.5:1〜6.0:1の反応混合物中のマグネシウム対アルミニウムのモル比を提供する量で混合される、態様16〜20のいずれかに記載の方法。
態様22:アルミニウム塩およびダイヤモンドイド化合物が、0.5:1〜2.0:1の反応混合物中のアルミニウム対ダイヤモンドイド化合物のモル比を提供する量で混合される、態様16〜21のいずれかに記載の方法。
態様23:アルミニウム塩が、Al(OH)である、態様16〜22のいずれかに記載の方法。
態様24:マグネシウム塩が、Mg(OH)である、態様16〜23のいずれかに記載の方法。
態様25:ダイヤモンドイド化合物が、1−アダマンタンカルボン酸である、態様16〜24のいずれかに記載の方法。
態様26:マグネシウム/アルミニウム層状複水酸化物ダイヤモンドイド化合物が、Mg(OH)、Al(OH)、および1−アダマンタンカルボン酸に由来する、態様16〜25のいずれかに記載の方法。
態様27:反応温度が、100℃〜180℃である、態様16〜26のいずれかに記載の方法。
態様28:反応温度が、140℃〜160℃である、態様16〜27のいずれかに記載の方法。
態様29:反応時間が、少なくとも12時間である、態様16〜28のいずれかに記載の方法。
態様30:基油連続相が、エステルまたはオレフィンを含む合成油、ディーゼル油、または鉱油から選択される基油を含み、合成油、ディーゼル油、または鉱油が、n−パラフィン、イソパラフィン、環状アルカン、分岐アルカン、またはそれらの混合物から選択される炭化水素を含む、態様16〜29のいずれかに記載の方法。
態様31:油系掘削流体の総重量に基づいて、0.1重量%〜1.0重量%のレオロジー調整剤を含む、態様16〜30のいずれかに記載の方法。
態様32:ブライン溶液が、塩化カルシウム、臭化カルシウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、およびそれらの組み合わせから選択される、態様16〜31のいずれかに記載の方法。
態様33:油系掘削流体の総重量に基づいて、13重量%〜17重量%の基油を含む、態様16〜32のいずれかに記載の方法。
態様34:油系掘削流体の総重量に基づいて、0.2重量%〜2.0重量%の乳化剤を含む、態様16〜33のいずれかに記載の方法。
態様35:油系掘削流体の総重量に基づいて、0.1重量%〜1.0重量%の湿潤剤を含む、態様16〜34のいずれかに記載の方法。
態様36:油系掘削流体の総重量に基づいて、0.2重量%〜1.0重量%のレオロジー調整剤を含む、態様16〜35のいずれかに記載の方法。
態様37:油系掘削流体の総重量に基づいて、0.5重量%〜1.5重量%の流体損失制御添加剤を含む、態様16〜36のいずれかに記載の方法。
態様38:油系掘削流体の総重量に基づいて、2.0重量%〜6.0重量%のブライン溶液を含む、態様16〜37のいずれかに記載の方法。
態様39:油系掘削流体の総重量に基づいて、65重量%〜78重量%の加重添加剤を含む、態様16〜38のいずれかに記載の方法。
態様40:態様16〜39のいずれかに記載の方法に従って調製された、油系掘削流体。
態様41:地下井を掘削するための方法であって、基油と、乳化剤、加重材料、流動損失添加剤、粘性付与剤、またはアルカリ化合物から選択される少なくとも1つの添加剤と、掘削流体の総重量に基づいて、0.1重量%〜1重量%のマグネシウム/アルミニウムアダマンタン層状複水酸化物化合物と、を含む、油系掘削流体の存在下で、坑井内でドリルを操作することを含む、方法。
態様42:坑井内でドリルの操作前または操作中に、マグネシウム/アルミニウム層状複水酸化物ダイヤモンドイド化合物を油系掘削流体に添加することをさらに含む、態様41に記載の方法。
態様43:坑井内でドリルの操作中に、マグネシウム/アルミニウム層状複水酸化物ダイヤモンドイド化合物を油系掘削流体に添加することをさらに含む、態様41または42のいずれかに記載の方法。
態様44:油系掘削流体が、10,000psi超の坑井圧力および300°F超の坑井温度を含む掘削作業中の高圧高温条件下で安定である、態様41〜43のいずれかに記載の方法。
態様45:油系掘削流体が、API RP 13B−1で提供される試験方法に従って決定された、900V〜1170Vの電気的安定性および1lbf/100ft〜10lbf/100ftの10秒ゲル強度を有する、態様41〜44のいずれかに記載の方法。
態様46:レオロジー調整剤を含む油系掘削流体が、高圧高温条件下で、同一の比重および油対水比、ならびに油系掘削流体と同一の比率であるがレオロジー調整剤を欠く同一の成分を有する掘削流体と比較して、より低い粘度を有する、態様41〜45のいずれかに記載の方法。
態様47:レオロジー調整剤を含む油系掘削流体が、高圧高温条件下で、同一の比重および油対水比、ならびに油系掘削流体と同一の比率であるがレオロジー調整剤を欠く同一の成分を有する掘削流体と比較して、より低い流体損失を有する、態様41〜46のいずれかに記載の方法。
態様48:レオロジー調整剤を含む油系掘削流体が、高圧高温条件下で、同一の比重および油対水比、ならびに油系掘削流体と同一の比率であるがレオロジー調整剤を欠く同一の成分を有する掘削流体と比較して、より高い電気的安定性を有する、態様41〜47のいずれかに記載の方法に従って調製された、油系掘削流体。
当業者には、特許請求される主題の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される実施形態に対してさまざまな修正および変更がなされ得ることが明らかであろう。したがって、本明細書は、本明細書に記載されるさまざまな実施形態の修正および変更を包含することが意図されるが、そのような修正および変更が、添付の特許請求の範囲およびその等価物の範囲内に入ることを条件とする。

Claims (21)

  1. 基油を含む基油連続相と、
    水性分散相と、
    マグネシウム/アルミニウム(Mg/Al)層状複水酸化物(LDH)ダイヤモンドイド化合物を含む少なくとも1つのレオロジー調整剤と、
    を含む、油系掘削流体。
  2. 前記マグネシウム/アルミニウム(Mg/Al)層状複水酸化物(LDH)ダイヤモンドイド化合物が、
    [Mg1−xAl(OH)](A)・mHO(式中、xが、0.2〜0.5であり、mが、0.33〜0.50であり、Aが、アダマンタンカルボキシレートである)によって定義される一般式と、
    100超のアスペクト比であって、前記アスペクト比が、前記Mg/Al LDHダイヤモンドイド化合物の厚さによって除算された前記Mg/Al LDHダイヤモンドイド化合物の幅によって定義される、アスペクト比と、
    を含む、請求項1に記載の油系掘削流体。
  3. 前記マグネシウム/アルミニウム二重層水酸化物ダイヤモンドイド化合物が、マグネシウム/アルミニウムアダマンタン化合物である、請求項1に記載の油系掘削流体。
  4. 前記基油連続相が、エステルもしくはオレフィンを含む合成油、ディーゼル油、または鉱油から選択される基油を含み、前記合成油、前記ディーゼル油、または前記鉱油が、n−パラフィン、イソ−パラフィン、環状アルカン、分岐アルカンから選択される炭化水素、または前記炭化水素の混合物を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の油系掘削流体。
  5. 乳化剤、湿潤剤、アルカリ度調整剤、流体損失制御剤、懸濁剤、加重調節剤、密度調節剤から選択される少なくとも1つの添加剤、または前記添加剤の組み合わせをさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の油系掘削流体。
  6. 前記油系掘削流体の総重量に基づいて、0.1重量%〜1.0重量%のレオロジー調整剤を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の油系掘削流体。
  7. 前記水性分散相が、塩化カルシウム、臭化カルシウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、およびそれらの組み合わせから選択されるブラインを含有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の油系掘削流体。
  8. 油系掘削流体を調製するための方法であって、
    基油、任意に乳化剤、および任意に湿潤剤を混合して、第1の混合物を形成することと、
    水性分散相および少なくとも1つのレオロジー調整剤を前記第1の混合物に混合して油系掘削流体を形成することであって、前記少なくとも1つのレオロジー調整剤が、層状複水酸化物マグネシウム/アルミニウム−ダイヤモンドイド化合物を含む、油系掘削流体を形成することと、
    を含む、方法。
  9. 前記油系掘削流体に、ブライン溶液、加重添加剤、または流体損失制御添加剤のうちの少なくとも1つを添加することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  10. マグネシウム塩、アルミニウム塩、溶媒、および少なくとも1つのカルボン酸部分を有するダイヤモンドイド化合物を混合して、反応混合物を形成することと、
    前記反応混合物を反応温度で反応時間加熱して、前記マグネシウム/アルミニウム層状複水酸化物ダイヤモンドイド化合物を形成することと、によって前記マグネシウム/アルミニウム層状複水酸化物ダイヤモンドイド化合物を調製することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  11. 前記マグネシウム/アルミニウム層状複水酸化物ダイヤモンドイド化合物が、Mg(OH)、Al(OH)、および1−アダマンタンカルボン酸に由来する、請求項8〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記反応温度が、100℃〜180℃である、請求項10または11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記反応時間が、少なくとも12時間である、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記基油連続相が、エステルもしくはオレフィンを含む合成油、ディーゼル油、または鉱油から選択される基油を含み、前記合成油、前記ディーゼル油、または前記鉱油が、n−パラフィン、イソ−パラフィン、環状アルカン、分岐アルカン、またはそれらの混合物から選択される炭化水素を含む、請求項8〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記油系掘削流体の総重量に基づいて、0.1重量%〜1.0重量%のレオロジー調整剤を含む、請求項8〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記ブライン溶液が、塩化カルシウム、臭化カルシウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項8〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 請求項8〜16のいずれかに記載の方法に従って調製された、油系掘削流体。
  18. 地下井を掘削するための方法であって、
    基油と、
    乳化剤、加重材料、流動損失添加剤、粘性付与剤、またはアルカリ化合物から選択される少なくとも1つの添加剤と、
    前記掘削流体の総重量に基づいて、0.1重量%〜1重量%のマグネシウム/アルミニウムアダマンタン層状複水酸化物化合物と、
    を含む油系掘削流体の存在下で、坑井内でドリルを操作することを含む、方法。
  19. 前記坑井内で前記ドリルの操作前または操作中に、前記マグネシウム/アルミニウム層状複水酸化物ダイヤモンドイド化合物を前記油系掘削流体に添加することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記坑井内で前記ドリルの操作中に、前記マグネシウム/アルミニウム層状複水酸化物ダイヤモンドイド化合物を前記油系掘削流体に添加することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
  21. 前記油系掘削流体が、10,000psi超の坑井圧力および300°F超の坑井温度を含む掘削作業中の高圧高温条件下で安定である、請求項18〜20のいずれか一項に記載の方法。
JP2020508434A 2017-08-15 2018-08-10 油系掘削流体用の層状複水酸化物 Pending JP2020532600A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201762545673P 2017-08-15 2017-08-15
US62/545,673 2017-08-15
PCT/US2018/046220 WO2019036289A1 (en) 2017-08-15 2018-08-10 DOUBLE LAMELLAR HYDROXIDES FOR OIL BASED DRILLING FLUIDS

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020532600A true JP2020532600A (ja) 2020-11-12

Family

ID=63449671

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020508434A Pending JP2020532600A (ja) 2017-08-15 2018-08-10 油系掘削流体用の層状複水酸化物

Country Status (8)

Country Link
US (1) US10793762B2 (ja)
EP (1) EP3668946B1 (ja)
JP (1) JP2020532600A (ja)
KR (1) KR20200108405A (ja)
CN (1) CN111448287A (ja)
SA (1) SA520411396B1 (ja)
SG (1) SG11202001364WA (ja)
WO (1) WO2019036289A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113653452B (zh) * 2021-09-09 2022-10-25 中国石油大学(北京) 油基钻井混合物回注浆组合物、油基钻井混合物回注浆及其制备方法和应用
CN115612466B (zh) * 2022-10-25 2023-06-06 四川川庆井下科技有限公司 一种固井抗污染用流变调节剂及制备方法

Family Cites Families (109)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3125517A (en) 1964-03-17 Chzchzoh
US22848A (en) 1859-02-08 Improvement in steam-plows
US2520551A (en) 1945-04-27 1950-08-29 Lowell B Kilgore N-substituted oxyacetamides
US3166548A (en) 1960-08-05 1965-01-19 Nalco Chemical Co Condensation products
US3600121A (en) 1967-11-27 1971-08-17 Dan River Inc Method for obtaining level dyeing on cellulosic fibers using polyethylene glycol carboxylic acid esters as unstable retarding agent
US3539518A (en) 1968-02-21 1970-11-10 Continental Oil Co Low foam surfactants
US3728277A (en) 1970-01-12 1973-04-17 Witco Chemical Corp Stable water-in-oil emulsions
US3676344A (en) 1970-09-02 1972-07-11 Hall Co C P Ether amides in aqueous lubricants
US3723393A (en) 1971-03-25 1973-03-27 Minnesota Mining & Mfg Amide-terminated polyether prepolymers and cured hydrophilic products thereof
US4374737A (en) 1980-01-14 1983-02-22 Dana E. Larson Nonpolluting drilling fluid composition
US4368276A (en) 1980-05-29 1983-01-11 The Dow Chemical Company Novel olefin polymer compositions and foamed articles prepared therefrom having improved elevated temperature dimensional stability
ATE4468T1 (de) 1980-09-10 1983-09-15 Chemische Werke Huels Ag Verfahren zur gewinnung von oel aus einer unterirdischen lagerstaette.
DE3309948A1 (de) 1982-03-30 1983-10-13 Sandoz-Patent-GmbH, 7850 Lörrach Fluessigkeitsverluste vermindernde verbindungen fuer bohrlochbearbeitungsfluessigkeiten
GB8410393D0 (en) 1984-04-24 1984-05-31 Ici Plc Fluid compositions
US4664843A (en) * 1985-07-05 1987-05-12 The Dow Chemical Company Mixed metal layered hydroxide-clay adducts as thickeners for water and other hydrophylic fluids
US5196143A (en) * 1985-07-05 1993-03-23 The Dow Chemical Company Mixed metal hydroxide-clay adducts as thickeners for water and other hydrophylic fluids
US5094778A (en) * 1985-07-05 1992-03-10 The Dow Chemical Company Mixed metal hydroxide containing a dispersant
US4766153A (en) 1986-04-30 1988-08-23 Sandoz Ltd. Alkyl polyoxyalkylene carboxylate esters and skin care compositions containing the same
US4749563A (en) 1986-12-08 1988-06-07 Charles Of The Ritz Group Ltd. Moisture-resistant skin treatment compositions
JPH022848A (ja) 1987-11-06 1990-01-08 Asahi Chem Ind Co Ltd 改良された再生セルロース膜及びその製造法
DE3914916A1 (de) 1989-05-06 1990-11-08 Henkel Kgaa Mittel zum viskositaetsaufbau in nichtwaessrigen fluessigphasen, verfahren zu ihrer herstellung und ihre verwendung
US5869433A (en) 1990-03-30 1999-02-09 M-I L.L.C. Non-fluorescing oil-based drilling fluid
US5079203A (en) * 1990-05-25 1992-01-07 Board Of Trustees Operating Michigan State University Polyoxometalate intercalated layered double hydroxides
US5325922A (en) * 1992-10-22 1994-07-05 Shell Oil Company Restoring lost circulation
US5250727A (en) 1992-12-23 1993-10-05 Shell Oil Company Preparation of alkoxyalkanoic acids
AU701674B2 (en) 1994-03-02 1999-02-04 Exxon Chemical Patents Inc. Tracky polymer particle anti-stick additive
CA2244739A1 (en) 1996-02-01 1997-08-07 Dennis A. Knaus Stability control agent composition for polyolefin foam
US5709976A (en) 1996-06-03 1998-01-20 Xerox Corporation Coated papers
US6172151B1 (en) 1996-10-15 2001-01-09 Conoco Inc. Nonaqueous drag reducing suspensions
JP3092530B2 (ja) 1996-11-05 2000-09-25 日本油脂株式会社 コハク酸イミジル基置換ポリオキシアルキレン誘導体の製造方法
US6242389B1 (en) 1997-04-14 2001-06-05 Bp Chemicals Limited Ethers
EP0906969A1 (de) 1997-10-01 1999-04-07 Degussa Aktiengesellschaft Verfahren und Zusammensetzung zur Inhibierung von Korrosion
CN1105636C (zh) 1998-03-25 2003-04-16 香港商龙盟环保纸(集团)有限公司 环保纸的制造方法
AU6134699A (en) 1998-09-02 2000-03-21 University Of Utah Research Foundation Method for preparation of low molecular weight polyethylene glycol-carboxylic acids
US6395686B2 (en) 1998-10-29 2002-05-28 Donald Crawford High pressure, high temperature (HPHT) fluid loss control aid for drilling fluids
US6537662B1 (en) 1999-01-11 2003-03-25 3M Innovative Properties Company Soil-resistant spin finish compositions
JP2002543232A (ja) 1999-04-28 2002-12-17 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 食品のこびりつきを低減するための組成物並びに方法
DE19933176A1 (de) 1999-07-15 2001-01-18 Sueddeutsche Kalkstickstoff Verfahren zur Rheologiesteuerung von Flüssigphasen
US6365639B1 (en) 2000-01-06 2002-04-02 Edgar Franklin Hoy Rheology, modified compositions exhibiting stress-dependent fluidity, modification agents therefor, and methods of making same
US6827897B2 (en) 2000-03-27 2004-12-07 Invista North America S.A.R.L. Reduction of friction effect between poly (ethylene terephthalate) preforms and bottles
US7122507B2 (en) 2000-05-15 2006-10-17 Imperial Chemical Industries Plc Drilling fluids and method of drilling
JP2002110341A (ja) 2000-10-03 2002-04-12 Shuichi Nakamura 電場発光体
DE10114638C1 (de) 2001-03-24 2002-05-23 Clariant Gmbh Additive zur Inhibierung der Gashydratbildung und deren Verwendung
US7204855B2 (en) 2001-06-18 2007-04-17 L'oreal S.A. Compositions comprising a cationic homopolymer and their use for stabilization of an oxidizing solution
CA2455309C (en) 2001-06-19 2010-03-30 Kiyofumi Nagai Ink set for ink jet recording
GB0125127D0 (en) 2001-10-19 2001-12-12 Glaxo Group Ltd Compounds
US20030130135A1 (en) 2001-11-13 2003-07-10 Crompton Corporation Emulsifier for oil-based drilling fluids
US20040038892A1 (en) 2001-11-20 2004-02-26 Rory Finn Chemically-modified human growth hormone conjugates
RU2231534C2 (ru) 2002-05-16 2004-06-27 Закрытое акционерное общество"ИКФ-Сервис" Буровой раствор и способ приготовления бурового раствора
ITMI20030210A1 (it) 2003-02-07 2004-08-08 Res & Innovation Soc Coop A R L Composti endocannabinoido-simili e loro impiego
DE10313280A1 (de) 2003-03-25 2004-10-07 Basf Ag Gefrierschutzmittelkonzentrate und Kühlmittelzusammensetzungen auf Basis von Polyglykolen und Amiden zum Schutz von Magnesium und dessen Legierungen
DE10334441A1 (de) 2003-07-29 2005-02-17 Cognis Deutschland Gmbh & Co. Kg Bohrlochbehandlungsmittel, enthaltend Ethercarbonsäuren
US6878198B1 (en) 2003-11-25 2005-04-12 Xerox Corporation Phase change inks and process for the preparation thereof
US7507694B2 (en) 2004-03-12 2009-03-24 Halliburton Energy Services, Inc. Surfactant-free emulsions and methods of use thereof
KR100629713B1 (ko) 2004-04-10 2006-09-29 (주)아모레퍼시픽 펜타에리스리톨 유도체와 이의 제조방법, 및 이를포함하는 액정베이스
MY143828A (en) 2004-06-17 2011-07-15 Malaysian Palm Oil Board A process for the production of fatty acid amides
US20060068086A1 (en) 2004-07-13 2006-03-30 David Reece Electrical cable having a surface with reduced coefficient of friction
US20060068085A1 (en) 2004-07-13 2006-03-30 David Reece Electrical cable having a surface with reduced coefficient of friction
US7347892B2 (en) 2004-08-13 2008-03-25 Xerox Corporation Phase change inks containing modified pigment particles
US20060293192A1 (en) 2005-06-22 2006-12-28 Rutgers Organics Lubricants for drilling fluids and methods for using the same
US7491761B2 (en) 2005-11-01 2009-02-17 Solutia Incorporated Poly(vinyl butyral) pellets
ES2615341T3 (es) 2005-11-21 2017-06-06 Plastic Suppliers, Inc. Métodos de moldeo de películas encogibles de ácido poliláctico
US8092710B2 (en) 2005-12-19 2012-01-10 3M Innovative Properties Company Hierarchical chromonic structures
DE102006014403A1 (de) * 2006-03-29 2007-10-04 Basf Construction Polymers Gmbh Verwendung von Aluminatzementen zur Rheologiesteuerung von Flüssigphasen
CN1994888B (zh) 2007-01-12 2010-05-19 北京化工大学 一种层状复合金属氢氧化物的清洁制备方法
US7902093B2 (en) 2007-01-26 2011-03-08 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Elastomeric nonwovens
JP5317293B2 (ja) 2007-12-05 2013-10-16 独立行政法人物質・材料研究機構 陰イオン交換性層状複水酸化物の製造方法
JP5568888B2 (ja) 2008-05-23 2014-08-13 株式会社リコー トナー、並びに、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ及び画像形成方法
US8071510B2 (en) 2008-07-16 2011-12-06 Baker Hughes Incorporated Method of increasing lubricity of brine-based drilling fluids and completion brines
ES2456494T3 (es) 2008-09-02 2014-04-22 Basf Se Copolímeros útiles como modificadores de la reología y composiciones para el cuidado personal y del hogar
US9222013B1 (en) 2008-11-13 2015-12-29 Cesi Chemical, Inc. Water-in-oil microemulsions for oilfield applications
EP2263976A1 (en) * 2009-06-03 2010-12-22 Akzo Nobel Chemicals International B.V. Layered double hydroxide with a specific morphology, its preparation and use
US9004167B2 (en) 2009-09-22 2015-04-14 M-I L.L.C. Methods of using invert emulsion fluids with high internal phase concentration
US20130045898A1 (en) 2009-11-25 2013-02-21 Dsm Ip Assets B.V. Polyester amide foamers
WO2011070573A1 (en) 2009-12-07 2011-06-16 Ben-Gurion University Of The Negev Research And Development Authority Antimicrobial water treatment membranes and production thereof
JP5876467B2 (ja) 2010-03-17 2016-03-02 クローダ,インコーポレイティド ポリマー界面活性剤
DE102010003672A1 (de) 2010-04-07 2011-10-13 Evonik Goldschmidt Gmbh Herstellung und Verwendung von Metallsalzen von Alkyloxid- und/oder Arylalkyloxid-Oligomeren und -Polymeren mit Säureendgruppen bei der Herstellung von Polyurethansystemen
US20120322694A1 (en) * 2010-06-28 2012-12-20 Baker Hughes Incorporated Electrically Conductive Oil-Base Fluids for Oil and Gas Applications
US20120129735A1 (en) 2010-11-19 2012-05-24 Elementis Specialties, Inc. Non-aqueous drilling additive useful to produce a flat temperature-rheology profile
US9714419B2 (en) 2011-08-09 2017-07-25 Atyr Pharma, Inc. PEGylated tyrosyl-tRNA synthetase polypeptides
JP5308492B2 (ja) 2011-09-02 2013-10-09 花王株式会社 皮膚洗浄剤組成物
US8956523B2 (en) 2011-09-06 2015-02-17 Rohm And Haas Electronic Materials Llc Metal plating compositions and methods
US20130267445A1 (en) 2012-04-05 2013-10-10 ILF, Inc. Antifoaming and Defoaming Agents for Drilling Fluids
US9896613B2 (en) 2012-07-26 2018-02-20 Amril Ag Esters for drilling emulsions and metal working fluids
US9133385B2 (en) 2012-09-30 2015-09-15 Halliburton Energy Services, Inc. Method for improving high temperature rheology in drilling fluids
US8727005B1 (en) 2012-10-30 2014-05-20 Halliburton Energy Services, Inc. Wellbore servicing compositions and methods of making and using same
CN103032056B (zh) 2012-12-13 2016-04-20 中国石油化工股份有限公司 一种适用于超稠油开采的井筒降粘的方法和设备
KR20140091110A (ko) 2012-12-31 2014-07-21 넥쌍 Pvc 전선 피복용 마찰재 조성물
US9518211B2 (en) 2013-01-25 2016-12-13 Basf Se Method for recovering oil
EP2958979A4 (en) 2013-02-19 2016-10-26 Nanotech Ind Solutions Inc INORGANIC FULL-SOUND AND TUBULAR PARTICLES IN LIQUIDS AND LUBRICANTS AND UNDERGROUND HOLES APPLICATIONS
US10000693B2 (en) 2013-03-14 2018-06-19 Flotek Chemistry, Llc Methods and compositions for use in oil and/or gas wells
US9884988B2 (en) 2013-03-14 2018-02-06 Flotek Chemistry, Llc Methods and compositions for use in oil and/or gas wells
US9464223B2 (en) 2013-03-14 2016-10-11 Flotek Chemistry, Llc Methods and compositions for use in oil and/or gas wells
US11011283B2 (en) 2013-03-15 2021-05-18 General Cable Technologies Corporation Easy clean cable
FR3004189B1 (fr) 2013-04-04 2015-09-04 Ecole Norm Superieure Lyon Complexes de lanthanide comprenant au moins deux groupes betaines, utiles comme marqueurs luminescents
GB201309458D0 (en) * 2013-05-27 2013-07-10 Queens University Of The Belfast Process for the Preparation of a Metal-Organic Compound
US20150175880A1 (en) * 2013-12-20 2015-06-25 Schlumberger Technology Corporation Method of viscosity reduction in the presence of fully coordinated compounds
US10081760B2 (en) 2014-01-16 2018-09-25 Elevance Renewable Sciences, Inc. Olefinic ester compositions and their use in stimulating hydrocarbon production from a subterranean formation
EA201692123A1 (ru) 2014-04-22 2017-04-28 Винтерсхол Хольдинг Гмбх Стабилизированная твердыми веществами эмульсия
US20170037296A1 (en) 2014-04-22 2017-02-09 Wintershall Holding GmbH Process for recovery of oil
US10041300B2 (en) * 2014-05-15 2018-08-07 Halliburton Energy Services, Inc. Organo-clay free invert emulsion fluids
US20150376490A1 (en) 2014-06-30 2015-12-31 Elementis Specialties, Inc. Non-Aqueous Drilling Additive Useful To Stabilize Viscosity Over Change In Temperature
CN105623629B (zh) 2014-10-27 2018-07-17 中国石油化工股份有限公司 油包水型钻井液及其制备方法
US10161204B2 (en) 2014-10-31 2018-12-25 Canadian Energy Services L.P. Treatment of heavy oil cuttings for disposal
WO2016141968A1 (en) 2015-03-09 2016-09-15 Amril Ag Emulsion-breaker for oil based mud invert emulsions
EP3355854A2 (en) 2015-10-01 2018-08-08 Reckitt Benckiser LLC Personal cleansing compositions and methods of stabilizing the microbiome
CN111032819A (zh) 2017-08-15 2020-04-17 沙特***石油公司 油基钻井液的热稳定表面活性剂
US10876039B2 (en) 2017-08-15 2020-12-29 Saudi Arabian Oil Company Thermally stable surfactants for oil based drilling fluids
US10870788B2 (en) 2017-08-15 2020-12-22 Saudi Arabian Oil Company Thermally stable surfactants for oil based drilling fluids

Also Published As

Publication number Publication date
SA520411396B1 (ar) 2022-11-14
WO2019036289A1 (en) 2019-02-21
EP3668946A1 (en) 2020-06-24
CN111448287A (zh) 2020-07-24
US20190055451A1 (en) 2019-02-21
SG11202001364WA (en) 2020-03-30
KR20200108405A (ko) 2020-09-18
US10793762B2 (en) 2020-10-06
EP3668946B1 (en) 2023-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN111448285B (zh) 包含层状双氢氧化物作为流变改性剂并且包含氨基酰胺作为乳化剂的油基钻井流体组合物
JP2020532598A (ja) 高圧および高温掘削作業用の油系掘削流体
MX2013003841A (es) Material a base de grafeno para estabilizacion de esquisto y metodo de uso del mismo.
EP3218444B1 (en) Method of increasing lubricity of wellbore fluids
US10988659B2 (en) Layered double hydroxides for oil-based drilling fluids
JP2020532600A (ja) 油系掘削流体用の層状複水酸化物
JP2020535300A (ja) 高圧および高温掘削作業用の油系掘削流体
JP6935006B2 (ja) レオロジー調整剤として層状複水酸化物を含む油系掘削流体組成物
CN112424311A (zh) 用于油田钻井液应用的环保润滑剂
WO2021021229A1 (en) Water-based drilling fluids that include lubricants