JP2020125227A - マルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法、これを用いたマルチコア光ファイバ母材の製造方法及びマルチコア光ファイバの製造方法 - Google Patents

マルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法、これを用いたマルチコア光ファイバ母材の製造方法及びマルチコア光ファイバの製造方法 Download PDF

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【課題】気泡の形成が抑制されたマルチコア光ファイバを製造することができるマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法等を提供すること。【解決手段】被処理ロッドを処理して主ロッドを準備する主ロッド準備工程と、主ロッドを複数本含む複数本のロッドを束ねてマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体を形成するロッド集合体形成工程とを含み、主ロッド準備工程において、主ロッドが、他の主ロッドと接触する複数の接触面と、複数の接触面のうち隣り合う2つの接触面同士を一体に形成する少なくとも1つの一体形成部とを有し、被処理ロッドが、その長手方向に沿って形成される角部を有し、複数本の主ロッドのうちの少なくとも2本の主ロッドが、マルチコア光ファイバのコアとなるコア部の周囲に、マルチコア光ファイバのクラッドを形成するためのクラッド形成材を有し、被処理ロッドの角部を丸くするように処理して主ロッドにおける一体形成部を形成する、マルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、マルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法、これを用いたマルチコア光ファイバ母材の製造方法及びマルチコア光ファイバの製造方法に関する。
近年、ネットワークの通信量が急増しており、伝送容量を大幅に拡大できる光ファイバとして、1本の光ファイバに複数のコアを有するマルチコア光ファイバ(MCF)が注目されている。
このようなマルチコア光ファイバの製造方法としては、いわゆるOBR(Over-cladding Bundled Rods)法が知られている。OBR法では、まずマルチコア光ファイバのコアとなるコア部を有するガラスロッドを複数本束ね、得られるロッド集合体の外周面上に、OVD(Outside Vaper Deposition)法によってガラス微粒子(スート)を堆積させる。その後、スートが堆積したロッド集合体を電気炉内で加熱することでスートを焼結して透明ガラス化させ、マルチコア光ファイバ母材を得る。そして、この光ファイバ母材を線引きすることで、マルチコア光ファイバを得ることができる。
上述したようなロッド集合体として、例えば下記特許文献1では、断面が正多角形のガラスロッドを複数本束ね、複数本のガラスロッド同士間の隙間をなくしたロッド集合体が開示されている。このロッド集合体は、複数本のガラスロッドを束ねることにより製造される。
特開平9−5541号公報
しかし、上記特許文献1に記載のロッド集合体の製造方法は、以下に示す課題を有していた。
すなわち、上記特許文献1に記載のロッド集合体の製造方法においては、ガラスロッド同士を束ねてロッド集合体を形成すると、ロッド集合体の外側にスートを形成してマルチコア光ファイバ母材を製造した後、このマルチコア光ファイバ母材を線引きしてマルチコア光ファイバを製造する際に、得られるマルチコア光ファイバにおいて気泡が形成される場合がある。この気泡は、マルチコア光ファイバの強度及び伝送特性に影響を与える可能性がある。そのため、このような気泡の形成はできるだけ抑制されることが望ましい。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、気泡の形成が抑制されたマルチコア光ファイバを製造することができるマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法、これを用いたマルチコア光ファイバ母材の製造方法及びマルチコア光ファイバの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記特許文献1記載のロッド集合体を用いてマルチコア光ファイバを製造する際に、マルチコア光ファイバにおいて気泡が形成される原因について検討した。その結果、本発明者らは、以下の理由により、ガラスロッドがその長手方向に沿って角部を有することが原因ではないかと考えた。すなわち、ガラスロッドがその長手方向に沿って角部を有するため、複数本のガラスロッドを束ねる際にガラスロッド同士がぶつかると、角部に応力が集中しやすく、ガラスロッドの角部に欠けが生じやすい。また、ガラスロッドの角部は鋭利であるため、この角部が他のガラスロッドの表面に衝突すると、その表面に過大な応力が加えられやすく、その表面が傷付けられて表面に凹部が形成されることが起こりやすい。特に、ガラスロッドの断面積が大きくなり、長くなると、ガラスロッドのハンドリングが難しくなり、欠けや凹部が形成されやすくなる。その結果、複数本のガラスロッドを束ねてロッド集合体を形成する際に角部の欠けやガラスロッドの表面の凹部が、ガラスロッドの長手方向において角部の欠けやガラスロッド表面の凹部がない箇所に比べて、他のガラスロッドとの間により大きな空間を形成する。そして、このより大きな空間が、ロッド集合体の外側にスートを形成してマルチコア光ファイバ母材を製造した後、このマルチコア光ファイバ母材を線引きしてマルチコア光ファイバを製造する際に、得られるマルチコア光ファイバにおいて気泡を形成するのではないかと本発明者らは考えた。そこで、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、以下の発明により上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、被処理ロッドを処理して主ロッドを準備する主ロッド準備工程と、前記主ロッドを複数本含む複数本のロッドを束ねてマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体を形成するロッド集合体形成工程とを含み、前記主ロッド準備工程において、前記主ロッドが、他の主ロッドと接触する複数の接触面と、前記複数の接触面のうち隣り合う2つの接触面同士を一体に形成する少なくとも1つの一体形成部とを有し、前記被処理ロッドが、その長手方向に沿って形成される角部を有し、前記複数本の主ロッドのうちの少なくとも2本の主ロッドが、マルチコア光ファイバのコアとなるコア部の周囲に、前記マルチコア光ファイバのクラッドを形成するためのクラッド形成材を有し、前記被処理ロッドの前記角部を丸くするように処理して前記主ロッドにおける前記一体形成部を形成する、マルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法である。
本発明のマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法によれば、被処理ロッドにおいてその長手方向に沿って形成される角部が丸くなるように処理されるため、主ロッドにおける一体形成部が丸く形成される。このため、主ロッドを複数本含む複数本のロッドを、主ロッドの接触面に他の主ロッドを接触させた状態で束ねる際に、主ロッドの一体形成部に他のロッドが衝突しても、主ロッドの一体形成部が丸く形成されず角部を有する場合に比べて、一体形成部に作用する応力が分散されやすいため、主ロッドの一体形成部に欠けが生じにくくなる。また、主ロッドの一体形成部は鋭利でないため、この一体形成部が他の主ロッドの接触面に衝突しても、その接触面に過大な応力が加えられにくく、その接触面が傷付けられて接触面に凹部が形成されることが起こりにくくなる。このため、主ロッドを複数本含む複数本のロッドを束ねてロッド集合体を形成する際に、主ロッドの長手方向において、他の主ロッドの一体形成部や接触面との間に一体形成部の欠けや主ロッドの接触面の凹部に起因してより大きな空間が形成されることが抑制される。このため、本発明のロッド集合体の製造方法によれば、ロッド集合体を線引きして又はロッド集合体の外側にスートを形成して製造したマルチコア光ファイバ母材を線引きしてマルチコア光ファイバを製造する際に、気泡の形成が抑制されたマルチコア光ファイバを製造できるロッド集合体を製造することができる。
上記マルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法においては、前記被処理ロッドがオリジナルロッドの研削加工又は切断加工によって形成されたものであり、前記被処理ロッドが、前記主ロッド準備工程における処理により前記主ロッドの前記接触面となる複数の加工面を有する場合には、前記主ロッド準備工程において、前記被処理ロッドを熱処理によって処理することが好ましい。
この場合、被処理ロッドがオリジナルロッドの研削加工又は切断加工によって形成されたものであり、被処理ロッドが、前記主ロッド準備工程における処理により主ロッドの接触面となる複数の加工面を有する場合には、加工面は、研削加工又は切断加工されていない表面に比べて荒れた状態となる。これに対し、被処理ロッドが熱処理によって処理されることで、被処理ロッドの角部が丸くなるだけでなく、主ロッドにおける接触面が加工面よりも滑らかとなる。そのため、主ロッドにおいて加工面よりも滑らかになった接触面同士を接触させた状態でロッドを束ねてロッド集合体を形成すると、主ロッドの長手方向において、主ロッドの接触面と他の主ロッドの接触面との間に、接触面に形成された凹凸に起因してより大きな空間が形成されることがより抑制される。このため、本発明のロッド集合体の製造方法によれば、ロッド集合体を線引きして又はロッド集合体の外側にスートを形成して製造したマルチコア光ファイバ母材を線引きしてマルチコア光ファイバを製造する際に、気泡の形成がより抑制されたマルチコア光ファイバを製造できるロッド集合体を製造することができる。
また上記マルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法においては、前記主ロッド準備工程において、前記被処理ロッドを非熱処理によって処理してもよい。
上記マルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法においては、前記主ロッド準備工程において、前記主ロッドの前記一体形成部において、下記式(1)で表されるAが0.20〜0.24となるように前記被処理ロッドを処理することが好ましい。
A=R/Rmax・・・(1)
(上記式(1)中、Rは前記一体形成部の曲率半径を表し、Rmaxは、前記主ロッドの長手方向に直交する断面に対する外接円の直径を表す。)
ここで、「一体形成部の曲率半径」とは、以下の手順で求められる曲率半径をいう。
(1)主ロッドの端面において、一体形成部を介して隣り合う2つの接触面の各々に沿って引いた2つの直線と一体形成部との2つの交点と、その2つの交点を結んだ直線からの一体形成部の高さが最大となる最大高さ点とを求める。
(2)上記2つの交点と最大高さ点の3つの点を通る円弧を決定する。
(3)(2)で決定した円弧から、円弧に対応する半径を曲率半径として算出する。具体的には、2つの交点を通る直線からの一体形成部の最大高さをaとし、2つの交点との間の長さをbとすれば、曲率半径rは下記式で求められる。
r=a/2+b/8a
この場合、Aの値が0.20未満である場合に比べて、主ロッドの接触面同士を接触させた状態でロッドを束ねてロッド集合体を形成すると、主ロッドの長手方向において、主ロッドの接触面と他の主ロッドの接触面との間に一体形成部の欠けや主ロッドの接触面の凹部又は凹凸に起因してより大きな空間が形成されることがより抑制される。また、Aの値が0.24を超える場合に比べて、ロッド集合体において、線引きの際に主ロッドにおけるコア部の変形が抑制され、コアの変形が抑制されたマルチコア光ファイバを製造できる。
また本発明は、上述したマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法により得られるマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の外側にスートを形成するスート形成工程と、前記スートをガラス化させて、マルチコア光ファイバ母材を得るスートガラス化工程とを含む、マルチコア光ファイバ母材の製造方法である。
このマルチコア光ファイバ母材の製造方法によれば、ロッド集合体を形成する際に被処理ロッドにおいてその長手方向に沿って形成される角部が丸くなるように処理されるため、主ロッドにおける一体形成部が丸く形成される。このため、主ロッドを複数本含む複数本のロッドを、主ロッドの接触面に他の主ロッドを接触させた状態で束ねる際に、主ロッドの一体形成部に他のロッドが衝突しても、主ロッドの一体形成部は鋭利でないため、主ロッドの一体形成部が丸く形成されず角部を有する場合に比べて、一体形成部に作用する応力が分散されやすい。従って、主ロッドの一体形成部に欠けが生じにくくなる。また、主ロッドの一体形成部は鋭利でないため、この一体形成部が他の主ロッドの接触面に衝突しても、その接触面に過大な応力が加えられにくく、その接触面が傷付けられて接触面に凹部が形成されることが起こりにくくなる。このため、主ロッドを複数本含む複数本のロッドを束ねてロッド集合体を形成する際に、主ロッドの長手方向において、他の主ロッドとの間に一体形成部の欠けや主ロッドの接触面の凹部に起因してより大きな空間が形成されることが抑制される。このため、本発明のマルチコア光ファイバ母材の製造方法によれば、線引きしてマルチコア光ファイバを製造する際に、気泡の形成が抑制されたマルチコア光ファイバを製造できるマルチコア光ファイバ母材を製造することができる。
さらに、本発明は、上述したマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法によってマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体を形成するロッド集合体形成工程と、前記マルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体を線引きしてマルチコア光ファイバを製造する線引き工程とを含む、マルチコア光ファイバの製造方法である。
このマルチコア光ファイバの製造方法によれば、ロッド集合体を形成する際に被処理ロッドにおいてその長手方向に形成される角部が丸くなるように処理されるため、主ロッドにおける一体形成部が丸く形成される。このため、主ロッドを複数本含む複数本のロッドを、主ロッドの接触面に他の主ロッドを接触させた状態で束ねる際に、主ロッドの一体形成部に他のロッドが衝突しても、主ロッドの一体形成部は鋭利でないため、主ロッドの一体形成部が丸く形成されず角部を有する場合に比べて、一体形成部に作用する応力が分散されやすい。従って、主ロッドの一体形成部に欠けが生じにくくなる。また、主ロッドの一体形成部は鋭利でないため、この一体形成部が他の主ロッドの接触面に衝突しても、その接触面に過大な応力が加えられにくく、その接触面が傷付けられて接触面に凹部が形成されることが起こりにくくなる。このため、主ロッドを複数本含む複数本のロッドを束ねてロッド集合体を形成する際に、主ロッドの長手方向において、他の主ロッドとの間に一体形成部の欠けや凹部に起因してより大きな空間が形成されることが抑制される。このため、本発明のマルチコア光ファイバの製造方法によれば、ロッド集合体を線引きしてマルチコア光ファイバを製造する際に、気泡の形成がより抑制されたマルチコア光ファイバを製造することができる。
さらに、本発明は、上述したマルチコア光ファイバ母材の製造方法によってマルチコア光ファイバ母材を形成する母材形成工程と、前記マルチコア光ファイバ母材を線引きしてマルチコア光ファイバを製造する線引き工程とを含むマルチコア光ファイバの製造方法である。
このマルチコア光ファイバの製造方法によれば、ロッド集合体を形成する際に被処理ロッドにおいてその長手方向に形成される角部が丸くなるように処理されるため、主ロッドにおける一体形成部が丸く形成される。このため、主ロッドを複数本含む複数本のロッドを、主ロッドの接触面に他の主ロッドを接触させた状態で束ねる際に、主ロッドの一体形成部に他のロッドが衝突しても、主ロッドの一体形成部は鋭利でないため、主ロッドの一体形成部が丸く形成されず角部を有する場合に比べて、一体形成部に作用する応力が分散されやすい。従って、主ロッドの一体形成部に欠けが生じにくくなる。また、主ロッドの一体形成部は鋭利でないため、この一体形成部が他の主ロッドの接触面に衝突しても、その接触面に過大な応力が加えられにくく、その接触面が傷付けられて接触面に凹部が形成されることが起こりにくくなる。このため、主ロッドを複数本含む複数本のロッドを束ねてロッド集合体を形成する際に、主ロッドの長手方向において、他の主ロッドとの間に一体形成部の欠けや凹部に起因してより大きな空間が形成されることが抑制される。このため、本発明のマルチコア光ファイバの製造方法によれば、ロッド集合体の外側にスートを形成して製造したマルチコア光ファイバ母材を線引きしてマルチコア光ファイバを製造する際に、気泡の形成がより抑制されたマルチコア光ファイバを製造することができる。
本発明によれば、気泡の形成が抑制されたマルチコア光ファイバを製造することができるマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法、これを用いたマルチコア光ファイバ母材の製造方法及びマルチコア光ファイバの製造方法が提供される。
本発明のマルチコア光ファイバの製造方法によって製造されるマルチコア光ファイバの一例を示す横断面図である。 図1の光ファイバを製造するためのマルチコア光ファイバ母材を示す側面図である。 図2のIII−III線に沿った横断面図である。 図2のマルチコア光ファイバ母材を製造するためのマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の一実施形態を示す横断面図である。 図2のマルチコア光ファイバ母材を製造するためのマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の一実施形態を示す縦断面図である。 図4のコアロッドを製造するための円柱状コアロッドを示す横断面図である。 図6の円柱状コアロッドを加工して得られる被処理コアロッドを示す横断面図である。 図4のマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の外側にスートが形成されたマルチコア光ファイバ母材の前駆体を示す横断面図である。 図2のマルチコア光ファイバ母材を製造するためのマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の他の実施形態を示す横断面図である。 図2のマルチコア光ファイバ母材を製造するためのマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体のさらに他の実施形態を示す横断面図である。
以下、本発明のマルチコア光ファイバの製造方法の実施形態について詳細に説明する。
《マルチコア光ファイバ》
まず、本発明のマルチコア光ファイバの製造方法により得られるマルチコア光ファイバについて図1を用いて説明する。図1は、本発明のマルチコア光ファイバの製造方法によって製造されるマルチコア光ファイバの一例を示す横断面図である。
図1に示すように、マルチコア光ファイバ(以下、単に「光ファイバ」と呼ぶ)10は、複数のコア1と、コア1の周囲に設けられるクラッド2とを備えている。コア1の屈折率はクラッド2の屈折率よりも大きくなっている。本実施形態では、コア1はシリカガラスにゲルマニウムを添加してなり、クラッド2はシリカガラスにフッ素を添加してなる。
《マルチコア光ファイバの製造方法》
次に、光ファイバ10の製造方法について説明する。
まず、光ファイバ10を製造するための光ファイバ母材の製造方法(母材形成工程)について図2〜図8を参照して説明する。図2は、図1の光ファイバを製造するためのマルチコア光ファイバ母材を示す側面図、図3は、図2のIII−III線に沿った横断面図、図4は、図2のマルチコア光ファイバ母材を製造するためのマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の一実施形態を示す横断面図、図5は、図2のマルチコア光ファイバ母材を製造するためのマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の一実施形態を示す縦断面図、図6は、図4のコアロッドを製造するための円柱状コアロッドを示す横断面図、図7は、図6の円柱状コアロッドを加工して得られる被処理コアロッドを示す横断面図、図8は、図4のマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の外側にスートが形成されたマルチコア光ファイバ母材の前駆体を示す横断面図である。
<マルチコア光ファイバ母材>
はじめに、マルチコア光ファイバ母材(以下、「光ファイバ母材」と呼ぶ)の製造方法によって製造される光ファイバ母材110について説明する。
図2及び図3に示すように、光ファイバ母材110は、光ファイバ10のコア1となるコア部101と、クラッド2となるクラッド部102とを備えている。光ファイバ母材110は、コア部101によって包囲される位置に連続孔G1を有している。連続孔G1は、光ファイバ母材110の長手方向L1に沿って光ファイバ母材110を貫通している。すなわち、連続孔G1は、光ファイバ母材110の一方の端面110a側から光ファイバ母材110の長手方向L1に沿って光ファイバ母材110の他方の端面110b側まで連続して延びている。また、本実施形態では、クラッド部102の軟化点はコア部101の軟化点よりも低くなっている。
<マルチコア光ファイバ母材の製造方法>
次に、光ファイバ母材110の製造方法について説明する。
光ファイバ母材110を形成するためには、まず、図4及び図5に示す光ファイバ母材形成用ロッド集合体(以下、単に「ロッド集合体」と呼ぶ)201を形成する(ロッド集合体形成工程)。
(ロッド集合体)
ロッド集合体201は、ロッドの集合体であり、ロッドは、主ロッドとしての4本のコアロッド202と、4本のコアロッド202の外側に設けられる従ロッドとしての円柱状の4本の充填用ロッド102Bとを有する。
コアロッド202は、光ファイバ10のコア1となるコア部101と、その周囲に設けられ、光ファイバ10のクラッド2及び光ファイバ母材110のクラッド部102を形成するためのクラッド形成材102Aとを有する。本実施形態では、クラッド形成材102Aの軟化点は、コア部101の軟化点よりも低くなっている。
充填用ロッド102Bは、光ファイバ10のクラッド2及び光ファイバ母材110のクラッド部102を形成するためのものであり、隣り合う2つのコアロッド202の外周面に接触するように配置されている。本実施形態では、充填用ロッド102Bは、コアロッド202の外周面と接触する接触面を有していないため、主ロッドを構成しない。また、充填用ロッド102Bは、クラッド形成材102Aよりも低い軟化点を有する。充填用ロッド102Bがクラッド形成材102Aよりも低い軟化点を有するためには、フッ素などの添加物を含有すればよい。
また、ロッド集合体201は、4本のコアロッド202によって囲まれるように形成される1つの連続孔Gと、コアロッド202と充填用ロッド102Bとによって囲まれる隙間とを有している。連続孔Gは、コアロッド202の一方の端面202a側からコアロッド202の長手方向Lに沿ってコアロッド202の他方の端面202b側まで連続して延びている。なお、4本のコアロッド202については、必要に応じて、コアロッド202A〜202Dと呼ぶこととする。
ここで、コアロッド202について説明する。コアロッド202A〜202Dは同様の構成を有するため、コアロッド202Aについて説明する。
コアロッド202Aは、他のコアロッド202B及びコアロッド202Cと接触する2つの接触面Sと、他のコアロッド202B〜202Dと接触しない非接触面Nと、2つの接触面Sのうち隣り合う2つの接触面S同士を一体に形成する一体形成部Xとを有している。ここで、一体形成部Xは、コアロッド202Aの一方の端面202a側からコアロッド202Aの長手方向Lに沿ってコアロッド202Aの他方の端面202b側まで連続して延びている(図5参照)。そして、一体形成部Xは丸く形成されている。具体的には、一体形成部Xは、隣り合う2つの接触面S同士を結ぶ平坦面よりも外側(平坦面よりもコア部101と反対側)に張り出す湾曲面となっている。別言すると、一体形成部Xは、図4においては、隣り合う2つの接触面S同士を結ぶ平坦面よりも連続孔G側に張り出す湾曲面となっている。
そして、ロッド集合体201においては、コアロッド202の2つの接触面Sに他のコアロッド202を接触させた状態で、コアロッド202の一方の端面202a側からコアロッド202の長手方向Lに沿ってコアロッド202の他方の端面202b側まで連続して延びる連続孔Gが複数本のコアロッド202の一体形成部Xによって包囲されるように形成されている。
(ロッド集合体の製造方法)
次に、ロッド集合体201の製造方法について説明する。
まず、例えば以下のようにして、図6に示すオリジナルロッドとしての円柱状のオリジナルコアロッド202A2を用意する。このとき、円柱状のオリジナルコアロッド202A2としては、コアロッド202のコア部101の中心からクラッド部102の非接触面Nまでの距離又はそれより大きい長さを半径とする円柱状ロッドを用意する。円柱状のオリジナルコアロッド202A2は、コア部101と、コア部101を包囲するクラッド形成材102B2とで構成される。このクラッド形成材102B2は、光ファイバ母材110のクラッド部102と同一の材料で構成されている。円柱状のオリジナルコアロッド202A2は、例えばVAD(Vaper-phase Axial Deposition)法によって作製することができる。このとき、オリジナルコアロッド202A2におけるコア部101の直径/クラッド形成材102B2の外径の比を調整する場合には、必要に応じてOVD(Outside Vapor Deposition)法を用いることができる。
次に、この円柱状のオリジナルコアロッド202A2に対し、例えば研削加工又は切断加工によって2つの加工面S1を形成し、図7に示す被処理コアロッド202A1を形成する。被処理コアロッド202A1は、コア部101と、コア部101を包囲するクラッド形成材102B1とで構成される。このクラッド形成材102B1は、光ファイバ母材110のクラッド部102と同一の材料で構成されている。また、被処理コアロッド202A1は、2つの加工面S1と、非加工面N1とを有し、図7において隣り合う2つの加工面S1同士の接続部として被処理コアロッド202A1の長手方向L2に沿って角部X1が点となるように形成される。加工面S1の算術平均粗さは小さい方がよいが、0.8μm以下であることが好ましい。また加工面S1の算術平均粗さは0.3μm以下であることがより好ましく、0.1μm以下であることが特に好ましい。
なお、被処理コアロッド202A1に対しては、円柱状のオリジナルコアロッド202A2の研削時に表面に付着した研削液や砥石などの異物を除去するために、必要に応じて洗浄を行ってもよい。洗浄は例えば洗浄液を使用して行うことができる。洗浄液としては、通常はエタノールが使用されるが、被処理コアロッド202A1の表面を削る場合にはバッファードフッ酸(BHF)を使用することもできる。また、洗浄は、エタノールで行った後、BHFで行ってもよい。
そして、被処理コアロッド202A1の角部X1を被処理コアロッド202A1の長手方向L2に沿って連続して丸くなるように処理して、主ロッドであるコアロッド202を準備する(主ロッド準備工程)。こうして、被処理コアロッド202A1における加工面S1が接触面Sとなり、角部X1が、丸く形成された一体形成部Xとなる。具体的には、角部X1は、角部X1を丸くしない場合よりもコア部101と反対側に張り出す湾曲面となるように処理する。
被処理コアロッド202A1の角部X1を丸くするには、本実施形態では、被処理コアロッド202A1が熱処理によって処理される。熱処理は、例えば火炎バーナーによる火炎研磨や電気炉における加熱によって行うことができる。
熱処理の温度は、角部X1を丸く処理することができれば特に制限されるものではないが、通常は1000〜2200℃であり、好ましくは1500〜1800℃である。
また、被処理コアロッド202A1の熱処理によって、加工面S1が熱処理されるため、接触面Sの算術平均粗さは、加工面S1の算術平均粗さよりも小さくなる。このとき、接触面Sの算術平均粗さは0.2μm以下とすることが好ましい。
また、被処理コアロッド202A1の処理は、コアロッド202の一体形成部Xにおいて、下記式(1)で表されるAの値が0.20〜0.24となるように行われることが好ましい。
A=R/Rmax・・・(1)
(上記式(1)中、Rは一体形成部Xの曲率半径(mm)を表し、Rmaxは、コアロッド202の長手方向Lに直交する断面に対する外接円の直径(mm)を表す。)
この場合、Aの値が0.20未満である場合に比べて、コアロッド202の接触面S同士を接触させた状態でロッドを束ねてロッド集合体201を形成すると、コアロッド202の長手方向Lにおいて、コアロッド202の接触面Sと他のコアロッド202の接触面Sとの間に一体形成部Xの欠けやコアロッド202の接触面Sの凹凸に起因してより大きな空間が形成されることがより抑制される。また、Aの値が0.24を超える場合に比べて、ロッド集合体201において、線引の際にコアロッド202におけるコア部101の変形が抑制され、コア1の変形が抑制された光ファイバ10を製造できる。
被処理コアロッド202A1の処理は、コアロッド202の一体形成部Xにおいて、Aの値が0.204〜0.237となるように行われることがより好ましい。
なお、コアロッド202は、まずコア部101の中心からクラッド部102の非接触面Nまでの距離より大きい半径を有する円柱状ロッドを用意し、この円柱状ロッドを研削加工又は切断加工して2つの加工面を形成して被処理コアロッドを形成した後、必要に応じて被処理コアロッドの洗浄を行い、被処理コアロッドを延伸加工することによっても得ることができる。延伸加工は、被処理コアロッドを電気炉内で所定の延伸速度で延伸することによって行うことができる。このとき、電気炉内の温度及び延伸速度は、目標とするコアロッド202の最大径(外接円の直径)に応じて適宜決定される。電気炉内の温度は通常、1800〜2200℃である。例えば円柱状ロッドの直径が20mmであり、被処理ロッドの最大径が9.2mmである場合には、電気炉の温度は例えば1900℃とされる。
ロッド集合体201は通常、その状態を保持するために、結束バンドで束ねた状態で、両端面にダミーとなるガラスロッド(以下、「ダミーロッド」と呼ぶ)を溶融接着させた後、結束バンドを外した状態とされる。このとき、ロッド集合体201を減圧環境下においた状態で、ダミーロッドを、コアロッド202の一方の端面202a及び他方の端面202bにおける連続孔Gの開口を塞ぐように溶融接着させてから、ロッド集合体201を大気圧環境下に置くと、ロッド集合体201の連続孔Gは陰圧状態とされる。
こうしてロッド集合体201を形成する(ロッド集合体形成工程)。
次に、こうして得られたロッド集合体201の外側にガラス微粒子を堆積させ、スート102Cを形成し、図8に示すように、光ファイバ母材110の前駆体200を形成する(スート形成工程)。このとき、スート102Cは、ガラス化後に、コア部101の軟化点よりも低く且つ充填用ロッド102Bの軟化点よりも高い軟化点を有するように形成する。そのためには、例えばスート102Cに、フッ素などの添加物を添加させるようにすればよい。
次に、光ファイバ母材110の前駆体200を必要に応じて脱水処理した後、スート102Cを焼結してガラス化させる(スートガラス化工程)。このとき、コアロッド202のクラッド形成材102A、充填用ロッド102B、及び、スート102Cは、コア部101よりも早く軟化して一体化される。また、このとき、光ファイバ母材110が、連続孔Gを、光ファイバ母材110の一方の端面110a側から光ファイバ母材110の長手方向L1に沿って他方の端面110b側まで連続して延びる連続孔G1として残すようにスート102Cがガラス化される。
こうして光ファイバ母材110が得られる。
次に、光ファイバ母材110を線引きして光ファイバ10を得る(線引き工程)。このとき、連続孔G1は陰圧状態となっているため、線引き工程は、連続孔G1を陰圧状態にして行われる。こうして光ファイバ10の製造が完了する。
上述した光ファイバ10の製造方法によれば、被処理コアロッド202A1においてその長手方向L2に沿って形成される角部X1が丸くなるように処理されるため、コアロッド202における一体形成部Xが丸く形成される。このため、コアロッド202を複数本含む複数本のロッドを、コアロッド202の接触面Sに他のコアロッド202を接触させた状態で束ねる際に、コアロッド202の一体形成部Xに他のコアロッド202が衝突しても、コアロッド202の一体形成部Xが丸く形成されず角部を有する場合に比べて、一体形成部Xに作用する応力が分散されやすいため、コアロッド202の一体形成部Xに欠けが生じにくくなる。また、コアロッド202の一体形成部Xは鋭利でないため、この一体形成部Xが他のコアロッド202の接触面Sに衝突しても、その接触面Sに過大な応力が加えられにくく、その接触面Sが傷付けられて接触面Sに凹部が形成されることが起こりにくくなる。このため、コアロッド202を複数本含む複数本のロッドを束ねてロッド集合体201を形成する際に、コアロッド202の長手方向Lにおいて、他のコアロッド202の一体形成部Xや接触面Sとの間に一体形成部Xの欠けやコアロッド202の接触面Sの凹部又は凹凸に起因してより大きな空間が形成されることが抑制される。このため、光ファイバ10の製造方法によれば、ロッド集合体201の外側にスート102Cを形成して製造したマルチコア光ファイバ母材110を線引きして光ファイバ10を製造する際に、気泡の形成が抑制された光ファイバ10を製造することができる。
また、上述した光ファイバ10の製造方法においては、円柱状のコアロッド202A2を研削加工又は切断加工することによって被処理コアロッド202A1が形成される。このため、被処理コアロッド202A1の加工面S1は、研削加工又は切断加工されていない表面に比べて荒れた状態となる。これに対し、被処理コアロッド202A1は熱処理によって処理される。このため、被処理コアロッド202A1の角部X1が丸くなるだけでなく、コアロッド202における接触面Sが加工面S1よりも滑らかとなる。そのため、コアロッド202において加工面S1よりも滑らかになった接触面S同士を接触させた状態でロッド集合体201を形成すると、コアロッド202の長手方向Lにおいて、コアロッド202の接触面Sと他のコアロッド202の接触面Sとの間に、接触面Sに形成された凹凸に起因してより大きな空間が形成されることがより抑制される。このため、光ファイバ10の製造方法によれば、ロッド集合体201の外側にスート102Cを形成して製造した光ファイバ母材110を線引きして光ファイバ10を製造する際に、気泡の形成がより抑制された光ファイバ10を製造できる。
また、母材形成工程においては、ロッド集合体201において、コアロッド202の複数の接触面Sに他のコアロッド202が接触された状態で、コアロッド202の一方の端面202a側からコアロッド202の長手方向Lに沿ってコアロッド202の他方の端面202b側まで連続して延びる連続孔Gが複数本のコアロッド202の一体形成部Xによって包囲されるように形成されている。このため、コアロッド202が接触面Sを有しない場合に比べて、連続孔Gをより小さくすることができる。従って、ロッド集合体201によれば、その外側にスート102Cを形成するスート形成工程、又はその後、スート102Cをガラス化するスートガラス化工程を行う際に、コアロッド202のクラッド形成材102Aが連続孔Gを埋めるべく大きく変形することが抑制され、コア部101の変形が抑制された光ファイバ母材110が得られる。このため、光ファイバ母材110を線引きする線引き工程において、コア1の変形が抑制された光ファイバ10が得られる。
さらに、母材形成工程においては、ロッド集合体201の外側にスート102Cを形成した後、スート102Cをガラス化させて光ファイバ母材110を製造すると、この光ファイバ母材110は、上記ロッド集合体201における連続孔Gを、光ファイバ母材110の一方の端面110a側から光ファイバ母材110の長手方向L1に沿って連続して延びる連続孔G1として残している。このため、線引き工程において、光ファイバ母材110を線引きする際に、連続孔G1を陰圧状態にすると、連続孔G1を形成する内壁面のうちコアロッド202の各一体形成部Xに由来する部分が光ファイバ母材110の長手方向L1に沿った全ての箇所で互いに接触して連続孔G1を閉じる様に移動する。これにより、得られる光ファイバ10において気泡の形成を抑制することができる。
また、ロッド集合体201においては、コアロッド202の一体形成部Xが、隣り合う2つの接触面Sを結ぶ平坦面よりも連続孔G側に張り出している。このため、コアロッド202の複数の接触面Sに他のコアロッド202が接触された状態で、連続孔Gがより小さくなる。また、コアロッド202の一体形成部Xが既に、隣り合う2つの接触面Sを結ぶ平坦面よりも外側に張り出しているため、コアロッド202が加熱されても、一体形成部Xが熱膨張によって平坦面よりもさらに外側には張り出しにくい。このため、ロッド集合体201の外側にスート102Cを形成するスート形成工程、又はその後、スート102Cをガラス化するスートガラス化工程を行う際に、コアロッド202のクラッド形成材102Aが連続孔Gを埋めるべく大きく変形することがより抑制され、コア部101の変形がより抑制された光ファイバ母材110を得ることができる。このため、光ファイバ母材110を線引きすると、コアの変形がより抑制された光ファイバ10が得られる。
さらに、ロッド集合体201は、充填用ロッド102Bを有しており、充填用ロッド102Bの分だけガラス微粒子を堆積させずに済むため、スート102Cを容易に形成することができる。さらにまた、充填用ロッド102Bは、クラッド形成材102A及びスート102Cよりも低い軟化点を有するため、スートガラス化工程において、クラッド形成材102A及びスート102Cよりも早く充填用ロッド102Bの変形が進み、コア部101の変形が抑制される。また、軟化前の充填用ロッド102Bとコアロッド202との間の隙間が、軟化した充填用ロッド102Bによって消滅しやすくなる。その結果、得られる光ファイバ母材110において、不要な空隙が形成されることが抑制される。
また、スート102Cは、ガラス化後に、コア部101の軟化点よりも低い軟化点を有するように形成される。このため、表面張力などによるクラッド形成材102Aへの変形が促進され、コア部101の変形をより抑制できる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、被処理コアロッド202A1の処理が熱処理によって行われているが、熱処理に代えて非熱処理によって行われてもよい。この場合、少なくとも角部X1に対して処理が行われればよい。従って、角部X1に対してのみ処理がおこなわれてもよいし、角部X1及び加工面S1の両方に対して処理がおこなわれてもよい。非熱処理としては、例えば研削加工、及び、砥石を用いた研磨加工が挙げられる。
また、上記実施形態では、ロッド集合体201において、連続孔Gがコアロッド202の一方の端面202a側からコアロッド202の長手方向Lに沿ってコアロッド202の他方の端面202b側まで延びているが、連続孔Gはコアロッド202の他方の端面202b側まで延びていなくてもよい。また、光ファイバ母材110においては、連続孔G1が、光ファイバ母材110の一方の端面110a側から光ファイバ母材110の長手方向L1に沿って光ファイバ母材110の他方の端面110b側まで連続して延びているが、連続孔G1は光ファイバ母材110の一方の端面110a側から光ファイバ母材110の長手方向L1に沿って光ファイバ母材110の他方の端面110b側まで延びていなくてもよい。この場合、光ファイバ母材110の線引きは、ロッド集合体201の一方の端面110a側から行う。
また上記実施形態では、コアロッド202における接触面Sが2つとなっているが、接触面Sの数はコアロッド202に接触する他のコアロッド202の本数に応じて適宜変更してもよい。例えばコアロッド202に接触するコアロッド202の数が3つであれば、接触面Sの数は3つであればよい。
また、上記実施形態では、ロッド集合体201において、主ロッドとしてのコアロッド202の本数が4本となっているが、コアロッド202の本数は少なくとも2本であればよく、例えばコアロッド202の本数が2本である場合には、残りの2本のロッドは、コアロッド202のクラッド形成材102Aの軟化点以下の軟化点を有する充填用ロッドであってもよい。
さらに上記実施形態では、主ロッドとしてのコアロッド202の本数が4本となっているが、主ロッドの本数は複数本であればよいため、コアロッド202の本数は2〜3本でもよく、5本以上であってもよい。但し、複数本のコアロッド202のうち少なくとも2本のロッド202はコアロッドであることが必要である。
また、上記実施形態では、クラッド形成材102Aの軟化点は、コア部101の軟化点よりも低くなっており、充填用ロッド102Bは、クラッド形成材102Aよりも低い軟化点を有し、スート102Cが、ガラス化後に、コア部101の軟化点より低く且つ充填用ロッド102Bの軟化点よりも高い軟化点を有するように形成されているが、例えばコア部101が、シリカガラスにゲルマニウムを添加した材料で構成され、クラッド形成材102Aがシリカガラスで構成される場合のように、クラッド形成材102Aの軟化点は、コア部101の軟化点以上であってもよい。また、上記実施形態では、クラッド形成材102A及び充填用ロッド102Bがシリカガラスで構成される場合のように、充填用ロッド102Bは、クラッド形成材102Aの軟化点以上の軟化点を有していてもよい。さらに、上記実施形態では、スート102Cは、ガラス化後に、コア部101の軟化点よりも低く且つ充填用ロッド102Bの軟化点よりも高い軟化点を有するように形成されていなくてもよい。例えばスート102Cの軟化点は、コア部101の軟化点よりも高いか、あるいは、充填用ロッド102Bの軟化点以下であってもよい。
また、上記実施形態では、光ファイバ10は、コア1がシリカガラスにゲルマニウムを添加してなり、クラッド2がシリカガラスにフッ素を添加してなる構成を有しているが、コア1がクラッド2よりも高い屈折率を有するのであれば、このような構成に限定されない。例えば、光ファイバ10は、コア1がシリカガラスにゲルマニウムを添加してなり、クラッド2がシリカガラスからなる構成を有していてもよい。また、上記実施形態では、光ファイバ10においては、クラッド2が、屈折率がより低いトレンチ部を有していてもよい。具体的には、光ファイバは、シリカガラスにゲルマニウムを添加してなるコア1と、コア1を包囲するクラッドとを有し、クラッドは、コア1に対して同心円状に、コア1側から順に、第1クラッド層、トレンチ部及び第2クラッド層を有する。ここで、第1クラッド層および第2クラッド層における屈折率はコア1の屈折率よりも低く、トレンチ部の屈折率は、第1クラッド層および第2クラッド層のうち屈折率の低い層の屈折率よりも低い。なお、トレンチ部は、例えばシリカガラスにフッ素を添加してなる。
さらに、コアロッド202の断面形状は上記実施形態に示す形状に限定されず、例えば多角形であってもよい。例えば図9に示すロッド集合体301のコアロッド302のように、コアロッド302の断面形状は四角形でもよい。さらに、図10に示すロッド集合体401のコアロッド402のように、コアロッド402の断面形状は六角形でもよい。
さらに、上記実施形態では、ロッド集合体201において、複数の接触面Sの各々にコアロッド202が1つずつ接触しているが、複数の接触面Sに1つのコアロッドのみが接触していてもよい。
また上記実施形態では、ロッド集合体201が円柱状の充填用ロッド102Bを有しているが、充填用ロッド102Bは、三角柱状などの多角柱状等、種々の形状であってもよい。さらに、ロッド集合体201は、必ずしも充填用ロッド102Bを有していなくてもよい。また、上記実施形態では、充填用ロッド102Bは主ロッドを構成していないが、充填用ロッド102Bが、コアロッド202との複数の接触面と、接触面同士を一体に形成する一体形成部とを有し、一体形成部によって包囲されるように連続孔が形成されれば、充填用ロッド102Bは主ロッドを構成することが可能である。例えば充填用ロッド102Bが多角柱状で且つコアロッド202の外側の形状と相補的な形状となる場合には、充填用ロッド102Bは、主ロッドとしてのコアロッド202と接触する複数の接触面と、少なくとも1つの一体形成部とを有することになるので、充填用ロッド102Bは主ロッドを構成することとなる。
さらに、上記実施形態では、光ファイバ母材110における連続孔G1は、ダミーロッドによって塞がれて陰圧状態とされているが、光ファイバ母材110における連続孔G1をガラスロッドによって塞がずに、連続孔G1を真空引きすることによって連続孔G1を陰圧状態とすることも可能である。このとき、光ファイバ母材110における連続孔G1をガラスロッドによって塞がない場合には、ロッド集合体201を準備する際に、各ロッドの片端又は両端をテーパ状に加工しておくとよい。この場合、ダミーロッドをロッド集合体201のロッドのテーパ状端部の端面に溶着接続する際、溶着されるガラスロッドの径が小さくなるため、ダミーロッドをロッド集合体201のロッドのテーパ状端部の端面により小さい火力で溶着させることができるという利点も得られる。また、ダミーロッドの径を小さくすることもできる。さらに、ロッド集合体201においては、ダミーロッドに溶着されるロッドのテーパ状端部同士が互いに離間されるため、光ファイバ母材110において連続孔G1内のガスが外に抜けやすい状態となる。このため、光ファイバ母材110を真空引きしながら線引きする際に、内部にガスが溜まることがなくなり、得られる光ファイバ10において気泡が残る可能性がより少なくなる。
さらに、上記実施形態では、ロッド集合体201の外周にスート102Cを形成してマルチコア光ファイバ母材110を製造した後、このマルチコア光ファイバ母材110を線引きすることによって光ファイバ10を製造しているが、ロッド集合体201の外周にスート102Cを形成せず、ロッド集合体201を直接線引して光ファイバ10を製造してもよい。
1…コア
2…クラッド
10…マルチコア光ファイバ
101…コア部
102A…クラッド形成材
102C…スート
110…マルチコア光ファイバ母材
201,301,401…マルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体
202,202A,202B,202C,202D、302,402…コアロッド(主ロッド)
202A1…被処理コアロッド(被処理ロッド)
202A2…オリジナルコアロッド(オリジナルロッド)
L…コアロッドの長手方向
L1…マルチコア光ファイバ母材の長手方向
S…接触面
S1…加工面
X…一体形成部
X1…角部

Claims (7)

  1. 被処理ロッドを処理して主ロッドを準備する主ロッド準備工程と、
    前記主ロッドを複数本含む複数本のロッドを束ねてマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体を形成するロッド集合体形成工程とを含み、
    前記主ロッド準備工程において、
    前記主ロッドが、他の主ロッドと接触する複数の接触面と、前記複数の接触面のうち隣り合う2つの接触面同士を一体に形成する少なくとも1つの一体形成部とを有し、
    前記被処理ロッドが、その長手方向に形成される角部を有し、
    前記複数本の主ロッドのうちの少なくとも2本の主ロッドが、マルチコア光ファイバのコアとなるコア部の周囲に、前記マルチコア光ファイバのクラッドを形成するためのクラッド形成材を有し、
    前記被処理ロッドの前記角部を丸くするように処理して前記主ロッドにおける前記一体形成部を形成する、マルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法。
  2. 前記被処理ロッドがオリジナルロッドの研削加工又は切断加工によって形成されたものであり、前記被処理ロッドが、前記主ロッド準備工程における処理により前記主ロッドの前記接触面となる複数の加工面を有する場合には、前記主ロッド準備工程において、前記被処理ロッドを熱処理によって処理する、請求項1に記載のマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法。
  3. 前記主ロッド準備工程において、前記被処理ロッドを非熱処理によって処理する、請求項1に記載のマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法。
  4. 前記主ロッド準備工程において、前記主ロッドの前記一体形成部において、下記式(1)で表されるAが0.20〜0.24となるように前記被処理ロッドを処理する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法。
    A=R/Rmax・・・(1)
    (上記式(1)中、Rは前記一体形成部の曲率半径を表し、Rmaxは、前記主ロッドの長手方向に直交する断面に対する外接円の直径を表す。)
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法により得られるマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の外側にスートを形成するスート形成工程と、
    前記スートをガラス化させて、マルチコア光ファイバ母材を得るスートガラス化工程とを含む、マルチコア光ファイバ母材の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体の製造方法によってマルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体を形成するロッド集合体形成工程と、
    前記マルチコア光ファイバ形成用ロッド集合体を線引きしてマルチコア光ファイバを製造する線引き工程とを含む、マルチコア光ファイバの製造方法。
  7. 請求項5に記載のマルチコア光ファイバ母材の製造方法によってマルチコア光ファイバ母材を形成する母材形成工程と、
    前記マルチコア光ファイバ母材を線引きしてマルチコア光ファイバを製造する線引き工程とを含む、マルチコア光ファイバの製造方法。
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