JP5644694B2 - 光ファイバ製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ファイバ軸方向に延在する複数の空孔を有する光ファイバを製造する方法に関するものである。
屈折率が高いガラスからなるコアと、屈折率が低いガラスからなりファイバ軸方向に延在する複数の空孔を有するクラッドとを含む光ファイバ(HAF: Hole-AssistedFiber)が知られている(特許文献1参照)。この光ファイバは、コア領域,クラッド領域およびジャケット領域を備え、ファイバ軸方向に垂直な断面において複数の空孔がクラッド領域に円周上に配列されている。このような光ファイバは、特許文献2〜5に開示されている方法により製造され得る。
特許文献2に開示された光ファイバ製造方法は、コア領域,クラッド領域およびジャケット領域を備える概略円柱形状のガラス体に対しクラッド領域に穿孔加工をしたものを光ファイバ母材とし、この光ファイバ母材を線引することで光ファイバを製造する。特許文献3に開示された光ファイバ製造方法は、ガラスロッドの周囲に複数のガラスパイプをスタックしたものをジャケット管に挿入して光ファイバ母材とし、この光ファイバ母材を線引することで光ファイバを製造する。
特許文献4に開示された光ファイバ製造方法は、穿孔および延伸をしたガラスロッドの外周面上にジャケットスス付けを行って光ファイバ母材を作成して、この光ファイバ母材を線引することで光ファイバを製造する。或いは、穿孔および延伸をしたガラスロッドをジャケット管に挿入してロッドイン線引をすることで光ファイバを製造する。後者の場合、ガラスロッドとジャケット管との間のジャケット管内空間を減圧し、ガラスロッドの空孔内空間を圧力調整しながら、ロッドイン線引をする。
特許文献5に開示された光ファイバ製造方法は、片端を封止した複数本のキャピラリおよび1本以上の中実棒をサポート管に詰め込み、封止された端の反対端においてキャピラリの空孔を潰さないようにキャピラリ間の隙間を一体化することで、サポート管内空間とキャピラリ空孔内空間とに分け、これを光ファイバ母材とする。そして、この光ファイバ母材を線引する際に、サポート管内空間を減圧し、キャピラリ空孔内空間を大気圧として、光ファイバを製造する。
国際公開2004/092793号 特開2002−145634号公報 特開2003−40637号公報 特開2003−81656号公報 特開2007−51024号公報
特許文献1に記載されているような複数の空孔を有する光ファイバは、軸方向に沿って特性が一定であるためには、軸方向に沿って空孔径が均一であることが重要である。また、その為には、光ファイバ母材においても、軸方向に沿って空孔径が均一であることが重要である。しかしながら、これらの光ファイバ製造方法は、製造歩留りおよび製造コストの点で充分ではない。具体的には以下のとおりである。
特許文献2に開示された光ファイバ製造方法は、ガラス体に対し穿孔加工をしたものを光ファイバ母材とすることから、加工のコストが高い。また、軸方向に空孔を形成する穿孔加工は精度が悪化するので、長尺の光ファイバを製造することができず、生産性が悪い。
特許文献3に開示された光ファイバ製造方法は、ガラスロッドの周囲に複数のガラスパイプをスタックすることから、配列崩れに因る構造バラツキが生じ易く、所望の光学特性を得ることが容易ではない。所望の光学特性を得るには、ガラスロッドおよびガラスパイプそれぞれの寸法精度を高くした上でスタックを確実に行う必要があるが、それには多くの手間を必要とする。多くのガラス表面を内部に取り込むことになるので、異物や気泡が混入し易く、線引工程での断線や外径異常が起き易い。また、OH基や不純物の混入によって伝送損失が悪化する問題がある。
特許文献4に開示された光ファイバ製造方法、すなわち、穿孔および延伸をしたガラスロッドをジャケット管に挿入してロッドイン線引をする方法は、上記のような問題点を解消することができる。しかしながら、この製造方法は、特許文献4,5に記載されているように、線引時に、ガラスロッドとジャケット管との間のジャケット管内空間を減圧する一方で、ガラスロッドの空孔内空間を加圧する必要があり、2種類の圧力を使用することから、線引装置の構成が複雑となる。
穿孔および延伸をしたガラスロッドに対しジャケットコラプスを行った後に空孔内空間を加圧しながら線引を行う方法が有効と考えられる。しかし、この場合、コラプス工程において軸方向の空孔径変動が生じ易いという問題がある。母材段階での軸方向の空孔径変動を線引工程の加圧制御により解消することは不可能ではないが、線引歩留まりが低下したり、或いは、専用の制御系を設けるため設備コストが高くなったりするなどの問題がある。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、ファイバ軸方向に延在する複数の空孔を有する光ファイバを高歩留りで安価に製造することができる方法を提供することを目的とする。
本発明の光ファイバ製造方法は、コア領域,クラッド領域およびジャケット領域を備え、ファイバ軸方向に垂直な断面においてクラッド領域に円周上に配列されファイバ軸方向に延在する複数の空孔を有する光ファイバを製造する方法であって、(1) コア領域およびクラッド領域となるべきガラス体に対しクラッド領域となるべき部分に穿孔加工を行って加熱延伸してガラスロッドを作成するガラスロッド作成工程と、(2) ジャケット領域となるべきジャケット管の内部にガラスロッドを挿入し、ガラスロッドとジャケット管との間のジャケット管内空間を減圧した状態で第1端側および第2端側の双方においてガラスロッドとジャケット管とを互いに溶着して、ジャケット管内空間を減圧した状態で封止し、光ファイバ母材を作成する母材作成工程と、(3) 第1端側からガラスロッドの空孔内空間を加圧しながら第2端側から光ファイバ母材を線引して光ファイバを製造する線引工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の光ファイバ製造方法は、母材作成工程において、ジャケット管内空間および空孔内空間を減圧した状態で第1端側および第2端側の双方においてガラスロッドとジャケット管とを互いに溶着してジャケット管内空間を減圧した状態で封止するとともに空孔内空間をも封止し、その後に第1端側において空孔内空間を大気圧開放してもよい。このとき、母材作成工程において、第1端側において、ジャケット管内空間が封止されているが空孔内空間が封止されていない第1領域と、この第1領域の外側にジャケット管内空間および空孔内空間の双方が封止されている第2領域とを設け、第1領域で切断することで空孔内空間を大気圧開放してもよい。
或いは、本発明の光ファイバ製造方法は、(1) ガラスロッド作成工程において、ガラスロッドの一端側を封止し、(2) 母材作成工程において、ガラスロッドの一端側が第2端側になるようにジャケット管の内部にガラスロッドを挿入し、第1端側において空孔内空間が潰れない状態でジャケット管内空間を封止し、その後に第2端側においてジャケット管内空間を減圧した状態で封止することとしてもよい。
本発明の光ファイバ製造方法は、母材作成工程においてジャケット管内空間の内圧を1kPa以下とするのが好ましい。また、ガラスロッド作成工程において、クラッド領域となるべき部分に穿孔加工を行って複数の空孔を形成する際に、円周上に配列された複数の空孔の外接円の半径Rcと加熱延伸前のガラスロッドの外径Dとの間に2Rc≦0.9D なる関係を満たすように複数の空孔を形成するのが好ましい。
本発明によれば、ファイバ軸方向に延在する複数の空孔を有する光ファイバを高歩留りで安価に製造することができる。
コラプス工程を説明する図である。 コラプス工程を説明する図である。 ガラスロッド10の断面図である。 第1実施形態の光ファイバ製造方法の母材作成工程を説明する図である。 第1実施形態の光ファイバ製造方法の母材作成工程を説明する図である。 第2実施形態の光ファイバ製造方法の母材作成工程を説明する図である。 第2実施形態の光ファイバ製造方法の母材作成工程を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一または同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本発明は、以下のような本発明者の知見に基づくものである。軸方向に延在する複数の空孔を有するガラスロッドに対してジャケットを付与する工程を公知のロッドインコラプス法で行って光ファイバ母材を作成し更に光ファイバを製造すると、光ファイバ母材および光ファイバにおいて軸方向の空孔径変動が生じる場合がある。この現象について更に調査を進めたところ、コラプスが進行していくプロセスにおける以下の相違に因り軸方向の空孔径変動の大きさが異なることが判った。
図1および図2は、コラプス工程を説明する図である。各図(a)は、コラプス工程途中の或る時刻におけるガラスロッド10およびジャケット20の断面を示す図である。各図(b)は、同時刻における長手方向の温度分布を示す図である。ガラスロッド10とジャケット管20との間のジャケット管内空間21を圧力Pに減圧し、ガラスロッド10の空孔11内の空間を圧力Pに加圧しながら、各図において熱源を右から左へ移動させてコラプスを行うものとする。本発明者が行った実験によれば、図1に示されるように、ジャケット管20がコラプスされる前にガラスロッド10が高温にさらされる場合には、光ファイバ母材における軸方向の空孔径変動が大きかった。逆に、図2に示されるように、ジャケット管20がコラプスされた後にガラスロッド10が高温にさらされる場合には、光ファイバ母材における軸方向の空孔径変動が小さかった。
本発明者が行った様々な実験によると、光ファイバ母材における軸方向の空孔径変動を小さく抑制するには、(a) ジャケット管内空間21の圧力Pを空孔11内の空間の圧力Pより充分に小さくするとともに、空孔11内の空間の圧力Pをジャケット管20の外部の圧力と同程度にすること、(b) ジャケット管20の内径とガラスロッド10の外径との間の初期クリアランスを小さくすること、(c) ガラスロッド10に設ける空孔の径方向位置をコラプス界面から遠ざけること、(d) 熱源の移動速度を遅くすること、および、(e) 熱源の温度を下げること、が有効であることが判った。
ただし、上記のうち、熱源の移動速度を遅くすることは生産性の低下を招き、熱源の温度を下げることはコラプス界面に気泡が残り易くなり、何れも問題がある。本発明は、以上のような本発明者の知見および考察に基づいて為されたものである。以下、本発明の光ファイバ製造方法の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態の光ファイバ製造方法は、コア領域,クラッド領域およびジャケット領域を備え、ファイバ軸方向に垂直な断面においてクラッド領域に円周上に配列されファイバ軸方向に延在する複数の空孔を有する光ファイバを製造する方法である。第1実施形態の光ファイバ製造方法は、ガラスロッド10を作成するガラスロッド作成工程と、ガラスロッド10をジャケット管20に挿入して光ファイバ母材を作成する母材作成工程と、光ファイバ母材を線引して光ファイバを製造する線引工程とを備える。
ガラスロッド作成工程において、以下のようにしてガラスロッドを作成する。GeOが添加されている石英ガラスのコア(光ファイバのコア領域となるべき部分)およびGeOが添加されていない石英ガラスの光学クラッド(光ファイバのクラッド領域となるべき部分)を含むガラス体を、公知のVAD法などを用い焼結してガラス化することで作成する。次に、当該ガラス体を延伸したり外周研削加工したりして、適切な形状を有するガラスロッドとし、このガラスロッドに対して穿孔加工を行う。例えば、ガラスロッドの外径を50mmΦとし、ガラスロッドの長さを300mmとする。また、コア領域の半径を5mmとし、コアと光学クラッドとの比屈折率差を0.35%とする。
次にこのガラスロッドに対して穿孔加工を行う。図3に穿孔加工後のガラスロッド10の断面図を示す。dは空孔直径、aはコア半径、Rは空孔の内接円半径、Dはガラスロッド直径を示す。穿孔加工でのdおよびRは所望の光学特性を実現するための光ファイバ断面構造設計から求められる。例えば、ITU−T勧告G.657A1、A2、B2、B3の光学特性を全て満足する光ファイバを実現するには、クラッド領域3に対するコア領域2の比屈折率差を0.35%とし、光ファイバの断面において d=3.6μm、a=3.6μm、R=10.4μm 程度で設計すればよく、したがって本実施例の穿孔加工ではd=5mm、R=14.5mmとすればよい。
穿孔加工の後に、その加工の際に付着した不純物をHF洗浄などによって除去し、ガラスロッドを所定の外径に加熱延伸する。ここで、ガラスロッドの延伸後サイズは、外径を17mmΦとし、長さを600mmとする。この延伸工程においては、空孔径が長手方向で変動しないことが重要である。そのための条件として、ガラスロッド10の外周面と10個の空孔11の外接円とにより囲まれる領域の厚みが大きい方が好適である。具体的には、10個の空孔11の外接円の半径Rcと加熱延伸前のガラスロッドの外径Dとの間に2Rc≦0.9D なる関係を満たすのが望ましい。これにより、延伸後のガラスロッド10における空孔径の長手変動を3%以下に抑圧することができる。
ガラスロッド作成工程に続く母材作成工程において、ガラスロッド10をジャケット管20に挿入して以下のようにして光ファイバ母材を作成する。図4および図5は、第1実施形態の光ファイバ製造方法の母材作成工程を説明する図である。
所定の外径/内径/長さ(例えば、外径60mmΦ、内径18mmΦ、長さ500mm)を有するジャケット管20を用意する。ジャケット管20は、光ファイバのジャケット領域となるべきものである。第1端側41においてジャケット管20の端部に石英ガラスのダミーパイプ31を接続するとともに、第2端側42においてジャケット管20の端部に石英ガラスのダミーパイプ32を接続する。その後、ジャケット20の内面に対して気相エッチングを行って不純物付着層を除去する。この気相エッチングは、ジャケット管20の内部にSFガスを流しながら外部から1800℃以上に加熱することで行われる。また、ジャケット管20の内部に同時に塩素を含むガスを流すことで、不純物の除去を行うことも可能である。例えば、ジャケット管20内にSFガス(100sccm)およびClガス(50sccm)を流した状態で温度2000℃の熱源をトラバースさせ、ジャケット管20の内面を厚み1mm程度エッチングする。
延伸後のガラスロッド10の両端部において空孔11を開放した状態とし、このガラスロッド10の表面および空孔11の内面の不純物層をHF水溶液によりエッチング除去した後、このガラスロッド10をジャケット管20に挿入する(図4(a))。次に、ジャケット管内空間21および空孔11内の空間に塩素を含むガスを流しながら、外部から温度1000℃以上に加熱することにより、空孔内表面およびジャケット界面の表層に付着している不純物をさらに除去する。例えば、ジャケット管20内にClガス(500sccm)を流した状態で温度1900℃の熱源をトラバースさせる。
次に、第1端側41において溶着封止を行う(図4(b))。このとき、ジャケット管内空間21および空孔11内の空間を大気圧未満に減圧し、第1端側41において外部から熱源61,62により加熱することで、ジャケット管内空間21およびガラスロッド10の空孔11の双方を潰し封止する。この第1端側41における封止の際に、ジャケット管内空間21が封止されているが空孔11内の空間が封止されていない第1領域51と、この第1領域51の外側にジャケット管内空間21および空孔11内の空間の双方が封止されている第2領域52とを設ける。ガラスを外部から加熱するのでジャケット界面の溶着が先に進むことを利用すれば、このような加工は可能である。また、熱源に酸水素バーナを用いることでより容易に行うことができる。
続いて、第2端側42において溶着封止を同様に行う(図4(c))。このとき、真空ポンプなどにより減圧することで、第1端側41および第2端側42の双方において封止した後のジャケット管内空間21および空孔11内の空間を1kPa以下とする。
次に、ダミーパイプ31,32を外す(図5(a))。このとき、第1端側41においては、ジャケット管内空間21が封止されているが空孔11内の空間が封止されていない第1領域51で切断する。これにより、第1端側41において空孔11内の空間を大気圧開放する。一方、第2端側42においては空孔11は封止されている。また、ジャケット管内空間21は、両端において封止されており、内圧が1kPa以下である。
次に、第1端側41に加圧線引用のダミーパイプ33を接続する(図5(b))。このとき、空孔11が閉塞しないようにダミーパイプ33を接続する。さらに火炎研磨などによって表面を清浄化する。尚、火炎研磨などによる光ファイバ母材を再加熱する工程においては、ジャケット界面の潰れ際を起点とするクラックが発生することを避けるため、徐々に加熱することが望ましい。例えば、酸水素バーナの火力を必要条件まで5分以上かけて徐々に増加させるなどの工夫により、割れを回避することができる。このようにして光ファイバ母材を作成する。
最後に、線引工程では、ダミーパイプ33を通して第1端側41からガラスロッド10の空孔11内の空間を加圧しながら、第2端側42から光ファイバ母材を線引して、光ファイバを製造する。
本実施形態の光ファイバ製造方法によれば、ジャケット管内空間21の圧力は1kPa以下である一方、線引炉内の圧力は大気圧レベル(〜101.3kPa)であるので、線引炉の高温加熱により自動的に一体化が進行する。また、線引工程での炉内への光ファイバ母材の送り速度を5mm/分以下とする。よって、十分に遅い速度でのコラプスが実現できる一方、線引工程でこのような低速の送り速度としても、生産性の低下にはならない。また、線引工程では、ネックダウン部が存在し、ジャケット管20外径の縮小を伴いながらのコラプスとなるので、コラプス直前のガラスロッド10とジャケット管20との間のクリアランスを、通常のコラプス工程より狭くできる。一方、空孔11内の空間を加圧しているので、圧力の調整により所望の空孔径を持つ光ファイバを得ることが可能である。
実際に上記で例示した条件の下で空孔11内の空間を一定値で加圧して光ファイバ母材を線引して光ファイバを製造したところ、光ファイバの空孔径の長手変動は0.3μm以下であった。これは、コラプス前の延伸による変動レベルと同等であり、線引時に行われるジャケットコラプスの工程では過剰な変動がほぼ発生しない結果となった。また、この程度の空孔径変動による光学特性の長手変動は目標特性規格に対し全く問題なかった。
本実施形態の光ファイバ製造方法は、光ファイバ母材に対して直接に穿孔する方法に比べ、低コスト化を実現することができる。本実施形態の光ファイバ製造方法は、スタック法に比べ、構造ばらつきが小さく、不純物の混入が少ない。線引しながら空孔内空間を加圧する一方でジャケット管内空間を減圧する方法に比べ、本実施形態の光ファイバ製造方法は、線引時に空孔内空間を加圧するのみでよいので、設備を簡素化でき、設備コストを下げることができる。また、本実施形態の光ファイバ製造方法は、母材製造時に有効部のコラプスを省略することができ、加熱工程が少ないので、長手方向の穴径の安定性に優れる。また、本実施形態の光ファイバ製造方法の利点として、空孔内面に対する高温塩素空焼き処理をジャケット付与プロセスと同時に行う点も挙げられる。これにより、空孔内面の不純物を効率よく除去することができるので、生産性に優れる。
(第2実施形態)
第2実施形態の光ファイバ製造方法も、コア領域,クラッド領域およびジャケット領域を備え、ファイバ軸方向に垂直な断面においてクラッド領域に円周上に配列されファイバ軸方向に延在する複数の空孔を有する光ファイバを製造する方法である。第2実施形態の光ファイバ製造方法も、ガラスロッド10を作成するガラスロッド作成工程と、ガラスロッド10をジャケット管20に挿入して光ファイバ母材を作成する母材作成工程と、光ファイバ母材を線引して光ファイバを製造する線引工程とを備える。
第2実施形態におけるガラスロッド作成工程は、第1実施形態におけるガラスロッド作成工程と程同様であるが、ガラスロッド10の一端側を封止する点で相違する。
図6および図7は、第2実施形態の光ファイバ製造方法の母材作成工程を説明する図である。第2実施形態における母材作成工程は、第1実施形態における母材作成工程と略同様であるが、ガラスロッド10の封止した一端側が第2端側42になるようにジャケット管20の内部にガラスロッド10を挿入する点(図6(a))で相違し、第1端側41において空孔11内の空間が潰れない状態でジャケット管内空間21を封止する点(図6(b))で相違する。その後の第2端側42の封止に際しては、ガラスロッド10の空孔11は既に封止されており、ジャケット管内空間21のみを減圧した状態で封止する(図6(c))。これにより、ジャケット管内空間21を減圧した状態で封止した光ファイバ母材を容易に作成することができる。
以降の工程(図7(a),(b))は第1実施形態の場合と同様である。線引工程に向けて、加圧用線引のダミーパイプ33への付け替えを行うことなく、図7(a)に示される構成のまま火炎研磨し線引することも可能である。或いは、必要に応じて、図7(a)に示される構成で、第2端側42においてガラスロッド10を一旦開放し、空孔11の内面の清浄化工程(空孔11の内面のHF洗浄や塩素を含むガスを流しながらの加熱処理)などを追加してから、火研、線引することも可能である。
10…ガラスロッド、11…空孔、12…コア、13…光学クラッド、20…ジャケット管、21…ジャケット管内空間、31,32,33…ダミーパイプ、41…第1端側、42…第2端側、51…第1領域、52…第2領域、61.62…熱源。

Claims (6)

  1. コア領域,クラッド領域およびジャケット領域を備え、ファイバ軸方向に垂直な断面において前記クラッド領域に円周上に配列されファイバ軸方向に延在する複数の空孔を有する光ファイバを製造する方法であって、
    前記コア領域および前記クラッド領域となるべきガラス体に対し前記クラッド領域となるべき部分に穿孔加工を行って加熱延伸してガラスロッドを作成するガラスロッド作成工程と、
    前記ジャケット領域となるべきジャケット管の内部に前記ガラスロッドを挿入し、前記ガラスロッドと前記ジャケット管との間のジャケット管内空間を減圧した状態で第1端側および第2端側の双方において前記ガラスロッドと前記ジャケット管とを互いに溶着して、前記ジャケット管内空間を減圧した状態で封止し、光ファイバ母材を作成する母材作成工程と、
    前記第1端側から前記ガラスロッドの空孔内空間を加圧しながら前記第2端側から前記光ファイバ母材を線引して光ファイバを製造する線引工程と、
    を備えることを特徴とする光ファイバ製造方法。
  2. 前記母材作成工程において、前記ジャケット管内空間および前記空孔内空間を減圧した状態で前記第1端側および前記第2端側の双方において前記ガラスロッドと前記ジャケット管とを互いに溶着して前記ジャケット管内空間を減圧した状態で封止するとともに前記空孔内空間をも封止し、その後に前記第1端側において前記空孔内空間を大気圧開放する、ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ製造方法。
  3. 前記母材作成工程において、前記第1端側において、前記ジャケット管内空間が封止されているが前記空孔内空間が封止されていない第1領域と、この第1領域の外側に前記ジャケット管内空間および前記空孔内空間の双方が封止されている第2領域とを設け、前記第1領域で切断することで前記空孔内空間を大気圧開放する、ことを特徴とする請求項2に記載の光ファイバ製造方法。
  4. 前記ガラスロッド作成工程において、前記ガラスロッドの一端側を封止し、
    前記母材作成工程において、前記ガラスロッドの前記一端側が前記第2端側になるように前記ジャケット管の内部に前記ガラスロッドを挿入し、前記第1端側において前記空孔内空間が潰れない状態で前記ジャケット管内空間を封止し、その後に前記第2端側において前記ジャケット管内空間を減圧した状態で封止する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ製造方法。
  5. 前記母材作成工程において前記ジャケット管内空間の内圧を1kPa以下とする、ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の光ファイバ製造方法。
  6. 前記ガラスロッド作成工程において、前記クラッド領域となるべき部分に穿孔加工を行って複数の空孔を形成する際に、円周上に配列された前記複数の空孔の外接円の半径Rcと加熱延伸前の前記ガラスロッドの外径Dとの間に2Rc≦0.9D なる関係を満たすように前記複数の空孔を形成する、ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の光ファイバ製造方法。
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